平成29年9月29日
中 部 経 済 産 業 局
E
地域未来投資促進法に基づく地方自治体の基本計画に同意しました
第1陣として東海地区(愛知、岐阜、三重)で4計画の基本計画に同意(全国で70計画)
経済産業省は、地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する
法律(平成19年法律第40号)に基づき、関係省庁と共に、地方自治体が作成した70計画
(うち、東海地区(愛知、岐阜、三重)では4計画)の基本計画を法施行後初めて同意しまし
た。今後、管内各地で地域経済牽引事業の創出を促進してまいります。
1.地域未来投資促進法の概要
地域未来投資促進法は、地域の特性を活用した事業の生み出す経済的波及効果に着目
し、これを最大化しようとする地方公共団体の取組を支援するものです。
国の基本方針に基づき、市町村及び都道府県は基本計画を作成し、国が同意します。同
意された基本計画に基づき、事業者が策定する地域経済牽引事業計画を、都道府県知事が
承認します。国は、地方公共団体とともに地域経済牽引事業者を支援します。
2.今回同意された基本計画について
地域未来投資促進法に基づく第1陣の基本計画として、8月末までに提出があった基本計
画について、同意しました。
第1陣として全国で提出された基本計画は、39道府県から合計70計画(うち、東海地区
(愛知、岐阜、三重)は4計画)です。
■県全域で策定(2計画)
愛知県、三重県
■一部地域で策定(2計画)
岐阜県(山県市、養老町)
3.地域未来投資促進法に基づく支援策について
今後、都道府県知事の承認を得た地域経済牽引事業は、国の支援措置を活用できます。事
業者向けの主な支援策については、下記URLをご覧ください。
http://www.meti.go.jp/policy/sme_chiiki/miraitoushi/file/zigyoushamuke.pdf
(お問合せ先)
中部経済産業局 地域振興課長 嶋田
担当:森田、伊野
電話:052-951-2716(直通)
※都道府県知事が承認
官民連携型の場合は、国が承認
同
意
愛知県における基本計画の概要
愛知県は、わが国のものづくりをリードする産業県である。その強い産業力をさらに強くすることで、働く場をつくり、人を呼び
込み、また新たな産業や仕事が生み出される好循環を継続・加速させることが重要。そのために、次代の柱となる産業を育てるべく、次世代自動車の普
及等に取り組むほか、航空宇宙産業のさらなる企業集積や航空機生産機能の拡大・強化、ロボット産業や、健康長寿産業などの振興を図り、各々の産業
において成長性の高い新事業への参入を後押しし、好循環を生み出していく。
愛知県全市町村(名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川
市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、
稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、
田原市、愛西市、清須市、北名古屋市、弥富市、みよし市、あま市、長久手市、東郷町、豊山町、大口
町、扶桑町、大治町、蟹江町、飛島村、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、幸田町、設楽
町、東栄町、豊根村)
1件あたり平均1億2千万円の付加価値額を創出する地域経済牽引事業を45件創
出し、これらの地域経済牽引事業が促進区域で1.5倍の波及効果を与え、促進区域で81億円の付加価値
を創出することを目指す。
計画同意の日から平成34年度末日まで
《促進区域図》
《地域を支えるものづくり》
促進区域
経済的効果の目標
地域経済牽引事業の承認要件
計画期間
計画のポイント
・固定資産税の減免措置創設
・平成29年度~平成33年度の地方創生推進交付金を活用した支援事業実施
・地域経済牽引事業の承認事業者を融資対象とし、資金面での支援体制整備
・自治体が保有するデータのオープンデータ化推進とデータ利用しやすい環境整備
・愛知県及び各市町村における相談窓口設置
制度・事業環境の整備
(公財)あいち産業振興機構、(公財)科学技術交流財団
地域経済牽引支援機関
【要件1:地域の特性を活用すること(①~⑤のいずれか)】
① 素材型産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野
② 加工組立型産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野
③ 生活関連型産業の産業集積を活用した成長ものづくり分野
④ 情報通信産業の産業集積を活用した第4次産業革命分野
⑤ 東名・名神高速道路や中部国際空港、名古屋港などの交通インフラを活用した物流産業分野
【要件2:高い付加価値を創出すること】
・付加価値増加分:5923万円超
【要件3:いずれかの経済的効果が見込まれること】
●取引額:2.5%増加 ●売上げ:2.5%増加
●雇用者給与等支給額:3%増加
三重県における基本計画の概要
「電子部品・デバイス・電子回路製造業、輸送用機械器具製造業、化学工業」といった、基幹産業の競争力の維持・強化を図りつつ、航空宇宙、環境・
エネルギー、ヘルスケア関連など新たな成長分野の投資を促進し、地域経済の成長につなげる。また、三重の特色ある農林水産物や観光資源を生かして、
「食」関連産業や観光関連産業等の付加価値を高める等により、観光誘客や海外市場の獲得などを進める。
三重県全域(津市、四日市市、伊勢市、松阪市、桑名市、鈴鹿市、名張市、尾鷲市、亀山市、鳥羽市、
熊野市、いなべ市、志摩市、伊賀市、木曽岬町、東員町、菰野町、朝日町、川越町、多気町、明和町、
大台町、玉城町、度会町、大紀町、南伊勢町、紀北町、御浜町、紀宝町)
地域経済牽引事業を集中的に支援し、GDPを5兆円増大させるとする国の目標を踏まえ、県内の地
域経済牽引事業の促進により、平成34年度末までに、70,692百万円の付加価値を創出することを目指
す。
計画同意の日から平成34年度末日まで
《促進区域図》
促進区域
経済的効果の目標
地域経済牽引事業の承認要件
計画期間
計画のポイント
・固定資産税減免措置制度の創設
・工場立地特例対象区域の設定
・三重県オープンデータライブラリの充実
・事業環境の整備に向けた対応窓口の設置
制度・事業環境の整備
産業支援機関、地域金融機関、産業団体、三重大学、高等専門学校、人材育成機関、
公設試験研究機関 等
地域経済牽引支援機関
【要件1:地域の特性の活用戦略に沿った事業であること(①~⑧のいずれか)】
①自動車、航空機、電子・電機、化学、機械等の関連企業の集積を活用した成長ものづくり関連産業
②自動車、航空機、電子・電機、化学、機械等の関連企業の集積を活用した第4次産業革命関連産業
③伊勢茶、南紀みかん、松阪牛、ひのき、伊勢エビなどの特色ある農林水産物を活用した農林水産・地域商社
④伊勢神宮や世界遺産の熊野古道、テーマパーク、伊勢志摩国立公園などの観光資源を活用した観光、
文化関連産業
⑤スポーツ大会・イベントを活用した観光、スポーツ関連産業
⑥石油製品等製造業・化学工業の関連企業の集積を活用した環境・エネルギー関連産業
⑦再生可能エネルギーの導入に適した自然環境を活用した環境・エネルギー関連産業
⑧みえメディカルバレー構想のネットワーク等を活用したヘルスケア関連産業
【要件2:高い付加価値を創出すること】
・付加価値増加分:4,636万円超
【要件3:いずれかの経済的効果が見込まれること】
●取引額:7%増加 ●雇用者数:5%増加
●売上げ:7%増加 ●雇用者給与等支給額:3%増加
伊勢志摩国立公園
(2016伊勢志摩サミット開催地)
ものづくり産業を支え
る四日市コンビナート
世界遺産熊野古道
三重ブランド
認定商品
県産農林水産物を活用
した商品開発例
岐阜県山県市における基本計画の概要
高い金属加工技術等を伴った水栓バルブ製造企業が集積していることを背景に、成長性の高い新事業への参入や、IoTなどを活用した他業種連携に
よる製品の開発、医療やヘルスケアなど新領域事業への参入などを後押しする。また、ハイブリッド設備機械の導入等による生産性改革を進め、質の高
い雇用の創出を行うと共に、卸売・小売、サービス業等の地域内の他の産業にも高い経済効果をもたらす状況を目指す。
岐阜県山県市の行政区域
1件あたり4,035万円の付加価値額を創出する地域経済牽引事業を少なくとも8件創出し、これに経済波
及効果1.5を乗じた約5億円の付加価値創出を目指す。
計画同意の日から平成34年度末日まで
《地域資源:「美山の水栓バルブ」》
促進区域
経済的効果の目標
地域経済牽引事業の承認要件
計画期間
計画のポイント
・固定資産税の減免措置創設
・平成29年度~平成33年度の地方創生推進交付金を活用した支援事業制度構築
・岐阜県工業技術研究所が有する分析結果、技術情報提供
・山県市、山県市商工会内、岐阜県にワンストップ相談窓口設置
・工場築増の際のインフラ関係調整に係るワンストップ調整実施
・事業承継に係る支援実施
・岐阜県中小企業総合人材確保センターとの連携強化
制度・事業環境の整備
岐阜県中小企業総合人材確保センター、(公財)岐阜県産業経済振興センター、岐阜大学、
日本政策金融公庫(岐阜支店)
地域経済牽引支援機関
【要件1:下記地域の特性を活用すること】
山県市内の水栓バルブ製造の産業集積を活用した成長ものづくり分野
【要件2:高い付加価値を創出すること】
・付加価値増加分:3,762万円超
【要件3:いずれかの経済的効果が見込まれること】
●雇用者数:8%増加 ●売上げ:14%増加
●雇用者給与等支給額:7%増加
《促進区域図》
岐阜県養老町における基本計画の概要
養老町では、養老山地からの豊富かつ清廉な水資源に支えられ、安全・安心な農作物等の生産及びそのブランド化に取り組んでいる。東海環状自動車
道の養老ICの開通(平成29年10月予定)による交通アクセスの向上の機会を捉え、養老町の農作物等を活用した物販やレストランなどを含めた観光施
設の誘導を目指す。その際、養老の滝等の既存の観光資源との相乗効果も発揮できるように事業支援を行う。これらの取組により、地域内の農産物の需
要拡大や小売業、飲食業等の売上げ増などの経済波及効果をもたらし、地域経済における好循環を創出する。
岐阜県養老郡養老町
1件あたりの平均5,000万円の付加価値額を創出する地域経済牽引事業を少なくとも5件創出し、これら
の地域経済牽引事業が促進区域で2.5億円の付加価値を創出することを目指す。
計画同意の日から平成34年度末日まで
《養老町の資源:
肥沃な田園地帯と養老の滝》
促進区域
経済的効果の目標
地域経済牽引事業の承認要件
計画期間
計画のポイント
・固定資産税の減免措置拡充
・企業立地に関する補助金対象拡大
・不動産取得税軽減
・岐阜県工業技術研究所が有する分析結果、技術情報提供
・養老町、岐阜県にワンストップ相談窓口設置
・岐阜県中小企業総合人材確保センターとの連携強化
・事業承継、技術支援に係る支援実施
制度・事業環境の整備
岐阜県農業技術センター、岐阜県中小企業総合人材確保センター、(公財)岐阜県産業経済振興セン
ター、岐阜大学、 日本政策金融公庫(岐阜支店)
地域経済牽引支援機関
【要件1:下記地域の特性を活用すること】
① 養老町の米等の農産物等特産物を活用した農林水産
② 東海環状自動車道などの交通インフラを活用した成長ものづくり
③ 養老の滝などの観光資源を活用した観光まちづくり分野
【要件2:高い付加価値を創出すること】
・付加価値増加分:3,762万円超
【要件3:いずれかの経済的効果が見込まれること】
●雇用者数:5名以上増加 ●売上げ:6.5%増加
●雇用者給与等支給額:1%増加
《促進区域図》