平 成 2 5 年 度
事 業 報 告 書
目 次
第1 運 営 の 概 要
Ⅰ.運 営 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 Ⅱ.決 算 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Ⅲ.組 織 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3第2 公 益 目 的 事 業
Ⅰ.事 業 総 括 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 〔1〕決 算 額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 〔2〕管 理 施 設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 〔3〕主 な 実 施 事 項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 Ⅱ.事 業 実 績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 〔1〕動 物 飼 育 及 び 展 示 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 〔2〕野 生 生 物 保 全 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 〔3〕教 育 普 及 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 〔4〕受 託 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60 〔5〕市 民 ・ 団体 と の協 働 業 務 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 62 〔6〕危 機 管 理 対 策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68第3 収
益
事
業
Ⅰ.事 業 総 括 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69 Ⅱ.事 業 実 績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70 〔1〕便 益 施 設 等 の 経 営 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70 〔2〕そ の 他 の 事 業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71第4 事
務
報
告
Ⅰ.役 員 会 議 の 開 催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72 Ⅱ.監 査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73 Ⅲ.人 事 関 係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74第1 運 営 の 概 要
Ⅰ.運 営 概 要
平成25年度も引き続き、都立動物園・水族園が、それぞれの個性を発揮しつつ、相互の連 携を推進することにより、人と動物の共存への貢献、来園される方々により多くの感動、より 上質なサービスの提供を目指して、各事業を展開してきた。また、今年度から新たに、東京都 立大島公園動物園の動物飼育管理業務を受託した。 都立動物園マスタープランに基づくリニューアルに備え、中長期的な飼育展示計画、収集計 画の検討を行ったほか、大学や研究機関と協力した野生生物保全のための共同研究の実施など、 これまで積み上げてきた知見と培ってきた高度な飼育技術の継承を図った。 命を預かる職場の責任として、当協会が策定した「事業継続計画(BCP)」に基づき、緊急事 態の発生を想定して、各園における初動対応や災害対策本部の設置・運営に関する訓練を実施 し、併せて災害対応備品の充足を行った。また、情報セキュリティに関して、基本方針や対策 指針を見直したほか、ネットワークの再構築など通信インフラの危機管理体制を強化した。 都立動物園・水族園4園連携事業としては、小笠原諸島返還45周年記念の東京都・小笠原村 との共同企画、「たまごのあいうえお」巡回特別展示を実施したほか、閑散期に冬ならではの 魅力を伝える取組である「Visit ほっと Zoo キャンペーン」を展開し、来園者増につなげた。 収益事業では、取扱商品の充実を図るとともに、多摩動物公園においても、新たにべビーカ ーの貸し出しを始めるなど、来園者に喜ばれるサービスの提供に努めた。 各事業区分における主な実施事項は、以下のとおりである。 事業区分 主 な 実 施 事 項 公 益 目 的 事 業 (1)東京都の再整備計画にあわせ、各園において中長期の飼育展示計画について、 生物種の収集および飼育展示個体数を視野に入れたプランの検討を行った (2)大規模災害の発生を想定し、備蓄品の確保やマニュアルを整備したほか、複 数園での同時発災を想定した訓練方針を策定し、各園で災害対策訓練を実施 (3)4園連携企画として、動物たちの「卵」をテーマとした企画展「たまごのあ いうえお」を巡回開催したほか、シンポジウム「小笠原の今」を連続開催した (4)多摩動物公園開園55周年を記念し、各種イベントを開催したほか、基調講演 「保全を考える-地域とつながる」や都立動物園・水族園長による講演を実施 (5)大学や研究機関と協力し、野生生物保全のための共同研究を進めたほか、フ ィールドプログラムの開催などによる継続的な自然環境教育を行った (6)ツシマヤマネコ繁殖のための近似種によるシミュレーションで、アムールヤ マネコの外科的人工授精を試み、1頭の産仔を得ることに成功(国内初) (7)小学校教科書に登場する動物やテーマに即した教育プログラムを充実させ、 教員が動物園・水族園を授業に活用するためのセミナーを4園で開催 (8)外国人観光客向け案内パンフレットの充実等による来園者満足度の向上 収 益 事 業 (1)多摩動物公園のベビーカー導入など来園者の要望を反映した事業運営 (2)各園の展示内容やキャンペーンなどと連動した商品の開発及び提供Ⅱ.決算概要
(正味財産増減計算書)
(単位:千円) 科目 公益目的 事業会計 収益事業 会計 法人会計 合計 Ⅰ 一般正味財産増減の部 1.経常増減の部 (1)経常収益 基本財産運用収益 4,795 ― 3,659 8,454 特定資産運用益 16 ― ― 16 受取会費 6,855 ― ― 6,855 事業収益 87,085 2,768,681 ― 2,855,766 受取寄付金 12,559 ― ― 12,559 受取委託料 5,549,580 ― 166,038 5,715,618 雑収益 6,671 11,156 7 17,835 経常収益計 5,667,561 2,779,837 169,704 8,617,103 (2)経常費用 事業費 5,856,070 2,496,483 ― 8,352,553 管理費 ― ― 260,234 260,234 経常費用計 5,856,070 2,496,483 260,234 8,612,787 評価損益等 △180 0 △1,579 △1,759 当期経常増減額 △188,689 283,354 △92,109 2,556 2.経常外増減の部 (1)経常外収益 0 4,928 0 4,928 (2)経常外費用 158 1,020 286 1,464 当期経常外増減額 △158 3,908 △286 3,464 他会計振替額 120,000 △205,072 85,072 0 税引前当期一般正味財産額 △68,847 82,191 △7,324 6,021 法人税等 法人税等調整額 ― ― 27,000 3,829 ― ― 27,000 3,829 当期一般正味財産増減額 △68,847 51,362 △7,324 △24,808 一般正味財産期首残高 350,850 1,055,266 287,887 1,694,004 一般正味財産期末残高 282,003 1,106,629 280,564 1,669,195 Ⅱ 指定正味財産増減の部 受取寄付金 35,137 0 0 35,137 一般正味財産への振替額 12,559 0 0 12,559 当期指定正味財産増減額 22,578 0 0 22,578 指定正味財産期首残高 68,879 0 0 68,879 指定正味財産期末残高 91,457 0 0 91,457 Ⅲ 正味財産期末残高 373,460 1,106,629 280,564 1,760,653Ⅲ.組 織 概 要
〔1〕協会の機構
○ 総 裁 常陸宮正仁親王殿下 ○ 会 長 貫 洞 哲 夫 機関名 名 称 人数等 摘 要 1.議決・監督 機関 評 議 員 会 17名 2.執 行 機 関 理 事 会 14名 理 事 長 1名 常 務 理 事 2名 参 与 2名 事 務 局 4部13課47係 3.諮 問 機 関 顧 問 7名 4.監 査 機 関 監 事 3名 5.協 力 機 関 賛 助 会 員 5名 旧会員規程の賛助会員・維持会員 特 別 会 員 0名 準 会 員 3,129名 東京動物園友の会会員 (員数は平成26年3月31日現在)〔2〕事務局組織
総 務 部 総 務 課 庶 務 係 職 員 係 事業調整担当部長 経理第1係 経理第2係 運営企画課 経営企画係 協働事業係 制作広報室 営 業 課 利用促進係 商品開発係 施 設 課 維持計画係 恩賜上野動物園施設係 多摩動物公園施設係 葛西臨海水族園施設係 井の頭自然文化園施設係 恩賜上野動物園 教育普及課 管 理 係 教育普及係 子供動物園係 飼育展示課 調 整 係 東園飼育展示係 西園飼育展示係 は虫類館飼育展示係 動物病院係 事 業 課 業 務 係 案 内 係 販 売 係 多 摩 動 物 公 園 教育普及課 管 理 係 教育普及係 昆虫園飼育展示係 飼育展示課 調 整 係 南園飼育展示係 北園飼育展示係 動物病院係 野生生物保全センター 事 業 課 業 務 係 案 内 係 販 売 係 葛西臨海水族園 飼育展示課 管 理 係 教育普及係 飼育展示係 調 査 係 事 業 課 業 務 係 案 内 係 販 売 係 井 の 頭 管 理 係 自然文化園 教育普及係 飼育展示係 水生物館飼育展示係 参 与 理 事 長 常務理事〔3〕事務局職員数
(人) 固有職員 都派遣職員 合 計 職 員 嘱託員 計 職 員 再雇用 計 職 員 嘱託員 再雇用 合 計 164 126 290 127 0 127 291 126 417 (平成26年3月31日現在)第2 公 益 目 的 事 業
都立動物園・水族園4園の指定管理者として管理運営を行うとともに、動物園事業の発展・ 振興を図り、動物とその生息環境について知識を広め、人と動物の共存に貢献することを目的 に、動物飼育及び展示業務、野生生物保全業務、教育普及業務、受託業務、市民・団体との協 働業務を実施した。Ⅰ.事業総括
〔1〕決算額
5,856,070千円(うち東京都協定額 5,715,618千円)
〔2〕管理施設
〔3〕主な実施事項
1.4園共通
【飼育管理】 東京都の都立動物園マスタープランに基づくリニューアルに備え、中長期の飼育展示について、 生物種の収集及び飼育展示個体数を視野に入れたプランを作成した。今後も再整備計画の進捗及 び国内外の繁殖状況や飼育個体数等に応じ、展示動物種に関する検討を重ねていく。 【節電対策】 環境負荷が少なく将来にわたり持続可能な施設づくりを目指し、夏期の電力のピークカット のため変電設備のデマンド監視システムの増設や既存照明のインバーター化、LED 化、グリー ンカーテンの設置、電気機器の更新等の維持管理工事も継続的に実施した。これらに加え、「指 定地球温暖化事業所」等に指定されている葛西臨海水族園では、館内空調温度の設定変更、職 名 称 住 所 開園面積(㎡) 摘 要 恩 賜 上 野 動 物 園 台東区上野公園、池之端三丁目 142,897.89 多 摩 動 物 公 園 日野市程久保六丁目、七丁目、 南平八丁目 601,372.54 う ち 無 料 開 園 区 域 77,508.22㎡ 葛 西 臨 海 水 族 園 江戸川区臨海町六丁目 85,958.90 井の頭自然文化園 武蔵野市御殿山一丁目、 三鷹市井の頭四丁目 115,500.00員及び来園者用トイレ便座の節電、事務室・通路の節電、水槽の照明設備・冷却設備の一部停 止、蓄熱槽冷却運転の平準化、正門カスケードの運転時間抑制など前年度に引き続き低エネル ギー化への取り組みを行った。 【普及啓発】 本年度は、4園連携企画として、動物たちの「卵」をテーマとした企画展「たまごのあいう えお」を4園で巡回開催した。また、小笠原返還 45 周年記念を機に、小笠原村、東京都との 共催により小笠原諸島の父島、母島、ならびに4園それぞれのテーマとメンバーでシンポジウ ム「小笠原の今」を連続開催、貴重な小笠原の野生動物の普及啓発を行った。この他にも、昨 年に引き続き、障害をもつ子どもたちとその家族を閉園後の動物園、水族園に招待する「ドリ ームナイト・アット・ザ・ズー&アクアリウム」、例年2日間で 14 万人の来場者のある「東京 おもちゃショー」への都立動物園・水族園のブース出展などを行った。学校教育への支援連携 として教員セミナー、教員向け研修、教師養成塾生徒受け入れ、職場体験、学芸員実習などを 通し、動物園・水族園の情報発信につとめた。また、アカハライモリの域内保全に関連して生 息地域にある小学校の総合学習プログラムに参加している。 【利用促進】
都立動物園・水族園の利用促進をはかる「Visit Zoo Tokyo」では、閑散期である冬の集客キ ャンペーンとして、「Visit ほっと Zoo」を昨年に引き続き開催した。この中で、鉄道事業者と連 携し、「冬の動物園・水族園スタンプラリー2014」を実施したほか、民間企業との連携による写 真コンテストも行った。また、様々なイベントや時期にあわせたポスター掲示、車内中刷り広 告のほか、インターネット、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどのメディア広告、さらには都営 バスのラッピング広告など多様なメディアを活用した広告宣伝を展開し、都立動物園・水族園 の周知、利用促進を図った。 【危機管理対策】 大規模災害に対応するために危機管理マニュアルの整備や、災害備蓄品の確保を図ったほか、 事業継続計画に基づき災害対策訓練を各園2回実施し、この結果をもとに初動対応計画、災害 対策本部運営計画、事業継続計画の検証を行った。 台風、集中豪雨、大雪への対応としては、気象災害対策計画書及び雪害対策計画書に基づき 防災活動にあたった。 情報セキュリティ対策として、基本方針、対策指針を見直すと共に、情報セキュリティ委員 会を発足し活動を開始したほか、ネットワークの再構築やセキュリティ強化など、社内通信イ ンフラの危機管理体制を強化した。
2.恩賜上野動物園
【飼育・繁殖】 ジャイアントパンダは、平成25年3月に交尾が確認され、繁殖が期待されたが、残念ながら 出産には至らなかった。翌26年3月の繁殖期にも交尾を目指して取り組んだが、雌の発情に伴 う行動変化が弱く、交尾することなく推移した。今後も注意深く観察しながら飼育を行い、繁 殖を目指す。25年1月に3回目の妊娠が確認されたニシローランドゴリラのモモコは、4月24日に無事メ スの子どもを出産した。オスの「ハオコ」を中心とした、血縁のない個体を含む群れの中で出 産を迎える試みは日本では初めてのことであった。子どもは「モモカ」と命名され、順調に成 育している。 そのほか、アイアイやタテガミオオカミも繁殖に成功した。 飼育施設関連では、西園での整備計画のため、水禽舎の鳥類を他の都立動物園等へ搬出を開 始した。昨年度から引き続き、東園では、東京都により、不測の事態による脱出事故の防止策 強化のための整備がゴリラ・トラの住む森で実施された。 【保全活動】 保全対象種であるルリカケス、アカガシラカラスバトなどの繁殖・保全に向けた取り組みを 引き続き行った。 ルリカケスは飼育下繁殖のための創始個体数が確保でき、ペア形成を目指せるようになった。 スバールバルライチョウについては、日本獣医生命科学大学との共同研究で飼料に関する試験 を開始した。アカガシラカラスバトは、小笠原父島からの傷病個体の受け入れを行うとともに、 ペアの組み換えを行いながら繁殖を進めた。 【教育普及・催物等】 絶滅の危機に瀕しているゴリラの生態や保護について紹介する「上野動物園ゴリラフェスタ 2013」を「第5回アフリカ開発会議」に先駆け、開催(5月)し、ルワンダ共和国大使をはじ め、ゴリラ研究の第一人者である山極寿一京都大学大学院教授などによる講演を行った。 ジャイアントパンダ来園40周年記念イベントとして、上野観光連盟が任命した「パンダ大使」 の子どもたち7名が作成したパンダリーフレットのお披露目会(6月)や、講演会「海外ジャ イアントパンダ飼育事情-台湾編」(9月)、「日本におけるジャイアントパンダ飼育の歩み」 (12月)を開催し、その生態の紹介や保全に向けた取り組みから飼育の歴史に至るまで、ジャ イアントパンダの魅力と保護の必要性を伝える取り組みを行った。 国際博物館の日を記念した東京国立博物館、国立科学博物館との3園館連携企画、「上野の 山でサルめぐり」(5月)をはじめ、東京藝術大学の学生たちが上野動物園の動物をモチーフ として作成した作品を展示した「藝大 Meets 上野ZOO」(10月、11月)、国際子ども図書館と の連携企画「子どものための冬のおたのしみ会」(12月)など、近隣文化施設との連携企画を積 極的に行った。 また、日本在来馬「野間馬」の普及啓発に向けた、愛媛県今治市との連携イベント「ちびっ このまうま祭 in 上野動物園」(5月)や上野動物園で飼育している下北半島のニホンザルとそ の生息地について紹介する「第3回むつ市 in 上野動物園-北限のサルをたずねて」(10月)を 青森県むつ市と共同開催した。 さらに、絶滅危惧種の保全への取り組みとその重要性を紹介するため、NPO法人アースウォ ッチジャパンと連携した「アースウォッチ的大人の遠足」(11月)の実施や認定NPO法人トラ・ ゾウ保護基金及び上野観光連盟と連携した「上野動物園トラ大使」の任命とトラパンフレット 作成、お披露目会(平成26年3月)の開催など、多様な団体と連携した教育普及活動を行った。 【維持管理・園内サービス】 都の整備工事により新たに西園に管理事務所が完成し、東園の事務所からの移転が行われた。
また、台風接近や大雪に際して気象災害対策計画に基づき、対策会議の開催や待機要員の配 置など、適切に対応した。さらに2月にはゴリラが脱出したとの想定で猛獣脱出対策訓練を実 施したほか、飼育展示施設やモノレールでの消防訓練や、全園での震災対策訓練などにより危 機管理対策を進めた。 10月31日~11月4日に上野公園内において「創エネあかりパーク2013」が行われ、当園もこ れに協力し、1時間の開園時間延長と、表門前への動物型電飾の設置を行った。また、5カ年 計画であった園内のゴミ箱のリニューアル計画を前倒しで終了させたほか、両生爬虫類館内の トイレの補修工事や、老朽化したベンチの職員有志によるリニューアル作業などにより、利用 者の利便性・快適性の向上を図った。 2020年のオリンピック開催地が東京に決定したが、外国人来園者の現状把握と今後の園運営 に活用するため、これまで収集していなかった外国人来園者の国別データやグループ構成など を調査するアンケート調査を開始した。
3.多摩動物公園
【飼育・繁殖】 4月に新施設「アジアの平原」完成とモウコノウマの寄贈を記念した式典を開催し、前年度 にモンゴル国政府から東京都に寄贈されたモウコノウマ3頭をタイリクオオカミとともに展 示を開始した。 また、今年度も希少野生動物の飼育展示・繁殖に努め、チンパンジー、ニホンコウノトリ、 シロオリックス、グレビーシマウマ、トキ、ゴールデンターキン等が繁殖したほか、3年連続 でキリンの繁殖に成功した。また、繁殖促進のため、アムールトラ、オランウータン、チータ ー、キリン等を他園に貸与し、カナダからレッサーパンダのオスが来園した。 飼育関連では、ゾウの安全な飼育体制構築のため、アメリカのゾウトレーニングの専門家を招聘 し、飼育職員に対して準間接飼育用防護壁を用いたトレーニング指導を実施した。 【保全活動】 保全対象種の繁殖に努め、トキ、ニホンコウノトリ、クロツラヘラサギ等の繁殖に継続して 成功した。トキについては繁殖した5羽を佐渡トキ保護センターへ搬出したほか、業務委託計 画に基づく定期健康診断の実施等により佐渡トキ保護センターでの保護増殖事業に協力した。 生物工学分野では、EIA 法による糞中ホルモン測定を実施し、インドサイの発情周期、トキ、 ツシマヤマネコの繁殖生理の解明に役立てている。また、DNA 解析技術を用いた鳥類・哺乳類 の性判別を、計 57 種 467 検体について実施。特に、平成 25 年度には、野外に生息するライチ ョウの卵殻から性判別を行い、ふ化直後ヒナの性比調査への協力や、ルリカケスの野生ヒナの 性判別に取り組むなど、生息域内保全を行う研究者とも連携し事業を進めた。DNA 解析では他 に、東京の野生メダカの地域個体群解析や、マイクロサテライト解析によるニホンザル、クロ ツラヘラサギ、オオフラミンゴの父子判定等も実施し、成果をあげている。 都立動物園・水族園では、展示や飼育下繁殖を通じて、日本在来種や東京周辺に地域個体群 をもつ種などを保全する使命を有する。特に、世界自然遺産となった小笠原の生物については、 アカガシラカラスバト、オガサワラシジミをはじめ、各園において重点的な取り組みを続けて きている。その取り組みを広く都民にアピールするとともに、小笠原の魅力や生物保全の重要性を伝えるため、小笠原村と東京都、(公財)東京動物園協会の共催により、小笠原と都立動物 園各園で、種々の関係者を講師として、一般都民向け連続講演会「小笠原の今」を開催した。 【教育普及・催物等】 開園 55 周年を記念し、7月から一年間月替わりの図柄で年間スタンプラリーを開始し、11 月 24 日には記念講演会「保全を考える-地域とつながる」を開催し、基調講演と合わせた他 の都立動物園・水族園長合同の講演を行った。恒例となった8月の夜間開園「サマーナイト@ Tama Zoo」では、「夜の動物園 ゆったり、のんびり」をサブタイトルとし、アジアの平原の 開設にちなみモンゴルのモリンホール(馬頭琴)の演奏の催しなどを交えて 13 日間実施した。 また、7月下旬から多摩都市モノレール沿線5園館スタンプラリーを初めて実施し、11 月 17 日には当園 55 周年日野市市制 50 周年を記念した「日野市環境フェア」を共催し、地域連携 を深めた。学校教育との連携では夏季の教員研修の他に、教員採用予定者に対する研修も実施 した。冬季行事として恒例となった「サイエンズー・カフェ」は4回実施し、動物園での業務 について職員と一般市民が語り合える場となった。 【維持管理・園内サービス】 来園者が安心して園内を散策できるよう、園路広場や動物展示至近の舗装及び段差解消工事 を実施したほか、昆虫園本館系統の高圧ケーブル補修など、年間の定期点検で指摘された不具 合への対応を随時行った。また、2月の記録的な大雪によるコウノトリ舎、レッサーパンダ舎 等の多数の施設破損への対応を迅速に実施し、事業の継続に努めた。 また、ウォッチングセンターでのグリーンカーテンの設置や空調機器の室外機への遮光対策 を継続的に行ない、動物展示施設とあわせて、節電、節水に取り組んだほか、園内各種設備の 遠方監視制御に、5号井戸ポンプの状態を遠隔監視・操作できる機能を追加し、より一層機動 的な節電対応が可能となった。 その他、園内の樹林地管理計画の策定に向けた環境調査を実施したほか、伐採材の活用とし て、コナラを原料にした紙を使用したノートや名刺・ポスターの台紙作成や、ベンチの座板交 換を行なった。
4.葛西臨海水族園
【飼育・繁殖】 平成23年に世界初となる展示を開始した南極の魚類「オセレイテッド アイスフィッシュ」 は、平成25年1月に展示水槽内での産卵に成功したが、その後、受精卵は順調に発育が進み、 5月7日から孵化が始まった。なお、本種の飼育下孵化も世界初となる。 新たな取り組みとして、当園では初めてとなるノコギリザメを深海コーナーにおいて展示し、 ウチワエビのフィロゾーマ幼生(ジェリーフィッシュライダー)もトピック水槽にて展示した。 また、3年ぶりとなるマンボウを大水槽にて展示した。 水族園で飼育している東京産の両生類ではトウキョウサンショウウオ、ニホンアカガエル、 アズマヒキガエル、アカハライモリを繁殖させ、カエル類については繁殖個体の展示を行った。 水辺の自然エリアにおいて、コウノトリ、タンチョウに加え、新たにクロツラヘラサギ3羽 を上野から導入した。飼育している鳥類9種のうち6種の繁殖に成功している。【保全活動】 保全活動として、井の頭、多摩と共同でイモリやメダカの調査を継続的に行い、「東京めだ か」ではDNA分析調査を行っている。イモリについては普及活動とともに生息地での保全活動 に年間を通して取り組んだ トビハゼは、展示水槽内での繁殖に取り組むとともに、荒川河口と東なぎさにおける生息調 査も実施した。また、水族園が事務局となり、東京湾奥周辺でトビハゼ保全活動に取り組む博 物館、民間企業やNPOの団体等により「トビハゼ保全施設連絡会」を立ち上げた。 【教育普及・催物等】 昨年度に引き続き、一般来園者が気軽に参加しやすいプログラムから学校団体・学校教員向 け、小学生向けサマースクール等のプログラム、また専門性の高い講演会など、さまざまな教 育普及プログラムを実施した。 多くの人が楽しみながら学べるプログラムとしては、夏期の夜間開園の際に「ナイトオブワ ンダー」と題して夜間ならではの生物解説を行った。また、開園記念日には「ALL ABOUT MAGURO」というテーマでマグロについて様々な角度から伝えるプログラムを実施した。また、 子ども向けと大人向けそれぞれのクイズ冊子を制作し、生き物の観察へ誘導するクイズラリー を閑散期に開催した。 保全に関する普及活動としてはイモリや里地の生き物の危機的な現状や保全の事例につい て「水辺の生き物を守る」と題した講演会を井の頭自然文化園とともに開催した。 新規プログラムとしては、高校生対象の連続講座「海の学び舎」を開催した。第一線の研究 者と水族園スタッフが講師となり、生き物の魅力や研究の楽しさを伝えた。その他、大人対象 の夜の観察会や「大人のための動物園水族園学」を実施した。さらに、今年度は幼児向けのプ ログラムの開発にも取り組み、次期への準備を進めた。 フィールド観察会としては葛西海浜公園の「西なぎさ」で干潟の生き物をテーマに教員向け や特別団体向けのプログラムを実施した。また、今年度はじめて、アカハライモリの保全生息 地での観察会「アカハライモリの保全現場を訪ねる」を行い、域内保全の重要性を伝えた。 特設展示は、レクチャールームにてタコをテーマにした「I am TAKO」を開催し、異国の港 のレストランをイメージした内装で、タコの不思議な生態をさまざまな角度から紹介した。ま た開園 25 周年記念プレイベントとして 25 年を振り返る写真展を園内各所で開催した。 人気の高かった特設展示「タッチンフィーリン」は屋外スペースに移動して新たな展示とし てオープンするため、3月から移設工事に着工した。「しおだまり」とともに生き物にふれる 体験をとおしてその面白さを伝える展示として来年度から本格的に始動する。 【維持管理・園内サービス】 なぎさ上部の天井に落下の危険が判明したため、緊急に仮補修を行い崩落事故を未然に防い だほか、同様の構造の天井の点検を行い施設の安全に寄与した。 来園者サービスに係る維持管理の取り組みとして、前年度に引き続き、観覧通路・無料休憩 所における扇風機による送風(夏季空調温度抑制対策による冷房補助対策)、無料休憩所外周 窓のグリーンカーテン(リュウキュウアサガオ)による緑陰の提供、空の広場における間欠式 散水による来園者への輻射熱対策を実施した。 前年度から取り組んだ小松菜栽培は試験栽培であったため収穫量が少なかったが、栽培サイ
クルの確立及び収穫量の増加による飼料経費の削減、及び更なる環境リサイクルを目指し、当 年度は栽培面積を増やした。 また、夏季における園内サービスの一環として、ミスト扇風機を水の広場売店周辺及び売札 所へ導入、氷柱をゲート棟に設置、よしずテントをペンギンテラスとレストランテラスに設置 するなど、来園者への涼感の提供を行った。
5.井の頭自然文化園
【飼育・繁殖】 アジアゾウ「はな子」は国内最高齢記録を更新し67歳となり、2月2日には武蔵野・三鷹両 市長、タイ王国大使をはじめ多くの来賓を迎えて「お祝い会」を実施した。 熱帯鳥温室の解体撤去が行われ、飼育展示していた鳥類は上野及び多摩へ移管したが、オウ ギバト、カンムリエボシドリ等の数種については新設のオオコウモリ舎(仮施設)で継続展示 とした。また、オガサワラオオコウモリの展示に向けて、飼育方法を確立すべく沖縄こどもの 国から新たにオリイオオコウモリ導入した。小型鳥類では環境局からの保護鳥の受け入れのほ か、新たにヒレンジャク、アマサギを導入した。また、ホオジロの飼育下繁殖に成功している。 展示改善ではコールダック池を補修し、23年ぶりのペンギン類展示としてフンボルトペンギン 4羽の展示を開始した。ムササビの飼育展示には巣箱内の様子を観察できるモニターを設置、 荒れの目立ったマーラの放飼場では起伏を造り、植栽を施す等の補修をして展示効果を高めた。 また、サギ類の展示の充実を図るほか、旧オシドリサンクチュアリーを水辺の生物を観察でき る場所として設置するとともに、七井門付近では、オニバスの季節展示を行なった。 ニホンカモシカが8月にオスの仔1頭を出産し、アナグマ、マーラも繁殖している。水生物 園でも水鳥類6種31羽が繁殖した。大型鳥類ではタンチョウの繁殖に向けて上野動物園、天王 寺動物園から個体を導入し、展示を開始した。 水生物館内では、カイツブリの子育てやアユのなわばり行動、ミヤコタナゴの繁殖などを通じ て命のつながりがわかる展示を行なった。 【保全活動】 ツシマヤマネコの保護増殖事業は、全国の飼育園間で大規模な個体移動が実施され、井の頭 ではオス2頭、メス1頭の3頭体制で繁殖に取り組むこととなった。一方、これまでの知見に 基づき近似種のアムールヤマネコによる人工授精を2回実施。結果として2回とも妊娠に至り、 1頭の出産に成功している。これは国内初の成功であり、次年度はこの技術をツシマヤマネコ に応用し、人工授精による初の出産を目指す。 域外保全では、東京産のアカハライモリとツチガエルが継続的に繁殖、ニホンアカガエルと トウキョウサンショウウオは1年ぶりに繁殖した。トウキョウダルマガエルは、繁殖のための 冬眠実験及び屋外飼育を開始した。 【教育普及・催物等】 熱帯鳥温室お別れ会、フンボルトペンギンのお披露目会など、その時々のトピックスにあわ せた催しを随時開催した。また、夏季スタンプラリーと連動し、妖怪工作を行う「もののけワ ークショップ」や、夜の動物園を探検する「夕暮れ身近ないきもの探検」などを行った。クイズ・スタンプラリーではテーマを変えて実施し、小さい子供たちも楽しみながら動物に ついて知ってもらえるように工夫をした。 サマースクールに加え、新たに大学生を対象として連続講座「ズーカレッジ」を開講した。 独自の企画展では、「御殿山鹿倶楽部~シカを知る~」、「どうぶつのなまえ博覧会:Animal Name Expo2014」を実施している。水生物館では、井の頭池の「かいぼり」に合わせた特設展 「理想の井の頭池に向けて」を開催したほか、外来種の問題など、最新の話題にも触れる特設 展示を2回実施している。 自然観察会は都立野川公園での「親子で川遊び」や園内で行う「身近ないきもの探検」、井の 頭池をテーマにした「親子で井の頭池たんけん」などを実施した。 講演会では開園記念講演「わたしたちは動物のいのちをどうとらえてきたか?」のほか、野 生生物保全センター、葛西臨海水族園と連携して「水辺の生き物を守る」をテーマとして実施 した。 地域との連携では、武蔵野市環境フェスタや三鷹国際フェスティバルへの出張動物園や、三 鷹ネットワーク大学への寄付講座などを行った。 彫刻館では1月から美術家の笛田亜希氏の作品展を開催し、関連するワークショップも実施 した。毎年実施しているコンサートは、2月に3回開催した。 【維持管理・園内サービス】 園内放送改善のため、未聴区域の解消及び非常用電源の設置を行った。水生物園では、通用 門の改修にあわせた車両消毒装置の補修、水生物館の熱交換器の更新、ハクチョウ池木製スロ ープの補修などを行った。 植栽管理では枯れ枝や折れ枝の巡回強化を継続し、集中的に危険枝の除去を行った。また、 園内の植物ガイド「花ごよみ」については掲示に加えてホームページでも情報発信に努めた。 無料開園日(みどりの日)の正門前の混雑緩和のため、万助橋横の管理門を開門したほか、 その他の繁忙日にも通常閉鎖している門扉を出口専用門として開放した。多様な利用者への対 応としては案内図の英語版も作成した。さらに、今年度は無料休憩所用テントを冬季に加え梅 雨期にも設置し、利便性の向上に努めた。
Ⅱ.事業実績
〔1〕動物飼育及び展示業務
1.展示動物の収集・管理
(1)動物収集業務 国内外の飼育動物等の情報収集に努め、動物交換、共同繁殖のための動物貸借(BL:ブリ ーディングローン)、動物購入等を積極的に行った。 【主な収集動物】 園 名 種 名 数量 区分 摘 要 恩 賜 上 野 動 物 園 ハリモグラ 2 交換 ビーボックスアクアリウム カリフォルニアアシカ 1 交換 浜松市動物園 ヨーロッパヤマネ 4 譲受 JAXA ルリカケス 3 採集 鹿児島県龍郷町 エダハヘラオヤモリ 4 購入 ひかるアクアリューム 多 摩 動 物 公 園 フサオネズミカンガルー 2 交換 名古屋市東山動物園 シセンレッサーパンダ 1 譲受 カナダ カルガリー動物園 ウマ(北海道和種) 2 購入 剣山どさんこ牧場 オジロワシ 2 譲受 姫路市動物園 ニホンコウノトリ 3 交換 コウノトリの郷公園 葛 西 臨 海 水 族 園 タイマイ 1 借受 名古屋港水族館 アカシュモクザメ 8 購入 古屋商店 ナーサリーフィッシュ 67 採集 オーストラリア Darwin ノコギリザメ 1 採集 網代定置網 マンボウ 2 採集 網代定置網 井の頭自然文化園 オリイオオコウモリ 2 譲受 沖縄こどもの国 ヨツユビハリネズミ 2 譲受 豊橋総合動植物公園 ツシマヤマネコ 2 交換 九十九島動植物園 バン 2 交換 富山市ファミリーパーク ツクシガモ 2 交換 大森山動物園(2)動物管理業務
動物台帳の管理を適正に行ったほか、国内外における稀少種血統登録への参画や国際種情報 システム機構(International Species Information System)への加盟により、動物管理事務の強化 を図るとともに、持続可能な個体群管理に向けた取り組みを進めている。 【展示動物飼育数】(平成26年3月31日現在) 園名 類 目 科 種 点 備 考 上 野 哺 乳 類 15 55 116 1,291 鳥 類 19 60 174 720 は 虫 類 6 31 85 306 両 生 類 2 18 38 275 魚 類 7 9 9 293 無 脊 椎 動 物 1 1 1 50 計 50 174 423 2,935 多 摩 哺 乳 類 10 29 61 571 鳥 類 16 27 96 1026 は 虫 類 2 6 13 30 両 生 類 2 2 2 47 魚 類 3 3 13 357 無 脊 椎 動 物 26 70 140 29,529 昆虫網膜翅目の社会性昆虫1科1種2群を含む 計 59 137 325 31,560 葛 西 哺 乳 類 0 0 0 0 鳥 類 5 5 9 258 は 虫 類 1 3 4 32 両 生 類 2 6 11 347 魚 類 26 127 464 22,103 無 脊 椎 動 物 74 200 508 61,914 計 108 341 996 84,654 井 の 頭 哺 乳 類 8 20 31 513 鳥 類 12 23 80 331 は 虫 類 2 6 11 36 両 生 類 2 8 13 453 魚 類 9 13 43 2,168 無 脊 椎 動 物 8 14 22 673 計 41 84 200 4,174 合 計 123,323
2.飼育展示・調査研究
(1)日常飼育業務 動物の健康と飼育環境管理を適正に行い繁殖に努めるとともに、創意工夫により、動物の特 性を引き出すための展示改善を積極的に行った。 ① 主な繁殖動物 園名 動 物 名 出産・孵化数 備考 オス メス 不明 計 上 野 オオアリクイ 1 1 アイアイ 1 1 ニシローランドゴリラ 1 1 タテガミオオカミ 3 2 5 オグロヅル 1 1 多 摩 チンパンジー 2 2 モウコノウマ 1 1 ゴールデンターキン 1 1 アミメキリン 2 2 シロオリックス 4 2 6 葛 西 オウサマペンギン 1 1 フェアリーペンギン 3 3 トウキョウサンショウウウオ 16 16 ジャノメコオリウオ 20 20 ロックサッカー 20 20 井の頭 アムールヤマネコ(人工授精) 1 1 ニホンカモシカ 1 1 マーラ 1 1 ヨシガモ 4 4 オオコノハズク 2 2② 主な展示改善 園 名 主な展示改善の件名 内 容 恩 賜 上 野 動 物 園 合計22件 群れ飼育によるゴリラ の赤ちゃん展示 完全な終日群れ飼育で管理されるゴリラ群 において、出産した母子を翌日から屋外展 示場で群れと一緒に展示した。 ハリモグラの展示 国内では3園館でしか飼育されていないハ リモグラを新規導入し、上野では105年ぶり となる展示を開始した。 ハダカデバネズミの解 説板 小獣館ハダカデバネズミ展示場の解説板を 新規更新。ハダカデバネズミの生理や生態 についてわかりやすく解説した。 多 摩 動 物 公 園 合計21件 「アジアの平原」オープ ン 新施設「アジアの平原」をオープン。生息 地を再現した展示場でオオカミやモウコノ ウマを群れ飼育した。 テナガザルの展示の工 夫 テナガザル展示場のガラスの前にデッキを 設置し、展示場へ消防ホースを追加するこ とで見やすく行動的な展示を実現した。 スリランカゾウのトレ ーニング展示 放飼場にターゲットトレーニング用の防護 柵を設置。準間接飼育に向けたトレーニン グの様子を見せた。 葛 西 臨 海 水 族 園 合計14件 ジャノメコオリウオの 仔魚の世界初展示 昨年度に産卵したジャノメコオリウオのふ 化に成功。その孵化仔魚を世界で初めて展 示することができた。 ジェリーフィッシュラ イダーの展示公開 「東京の海」エリア特設水槽でウチワエビ の幼生ジェリーフィッシュライダーの展示 を開始した。 ノコギリザメの初展示 採集されたノコギリザメを深海コーナーに おいて展示開始した。葛西では開園以後初 めての展示となった。 井の頭自然文化園 合計13件 仮設オオコウモリ舎の オープン 熱帯鳥温室の閉館に伴い、仮設オオコウモ リ舎を新設した。希少種オオコウモリ類の 保全の取り組みを来園者に伝えた。 マーラ舎の展示改善 平坦で展示効果の低かったマーラ舎放飼場 に土を入れて起伏をつくり植栽で生息環境 を再現した。 ペンギンの展示開始 水鳥池を改修した新ペンギン展示施設を整 備。ペンギンが水中を泳ぐ様子などを見や すく展示した。
(2)研究成果の発表 動物園で得られた野生動物や教育普及活動に関する情報や研究成果等について、研究会等で 積極的に発信した。 ① 恩賜上野動物園(合計17件) 発 表 内 容 担 当 摘 要 飼育環境の改善によるオニオオハシ の繁殖 前 田 美 幸 どうぶつと動物園 平成25年春号 アジアゾウの健康管理を適切に行う ための日常的な飼育管理について 青 木 孝 平 第148回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(上野動物園) ニシローランドゴリラの群れ内出産 までの取組について 市 川 亜 友 美 第148回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(上野動物園) ふれあい動物の自主衛生管理につい て 原 樹 子 第148回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(上野動物園) ゴリラをゴリラらしく-ニシローラ ンドゴリラを群れで管理すること 木 岡 真 一 どうぶつと動物園 平成25年秋号 ルリカケスの域外保全 高 橋 幸 裕 第18回種保存委員会(広島市安佐動 物公園) 都立動物園における取組 高 橋 幸 裕 第14回ライチョウ会議南アルプス 大会(南アルプス市櫛形生涯学習セ ンター) ゴリラがゴリラを群れで産む!! 木 岡 真 一 saga16 sagaシンポジウム高知 ゴリラをゴリラらしく~ゴリラにと っての当たり前!?~ 木 岡 真 一 saga16 sagaシンポジウム高知 ゴリラをゴリラらしく~ Enrichment
for the Gorillas~ 木 岡 真 一 エンリッチメント大賞2013 人文系博物館・科学博物館・動物園連 携事業「上野の山で動物めぐり」 コ ラボレーションのプロセスと効果 小 泉 祐 里 2013アジア動物園教育担当者会議 (マリンワールド海の中道) ツチブタ仔の角膜潰瘍治療例 野 瀬 修 央 第61回動物園技術者研究会(豊橋総 合動植物公園) ルリカケスの生息域外保全 高 橋 幸 裕 どうぶつと動物園 平成26年冬号 ニホンザルにおける落ち葉を利用し たエンリッチメントの効果測定 青 木 孝 平 第150回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(宇都宮動物園) ツキノワグマ放飼場における空間の 有効活用 野 島 大 貴 第150回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(宇都宮動物園) 展示改修にともなう仮囲いの有効活 用について 船 藤 史 第150回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(宇都宮動物園)
上野動物園におけるスバールバルラ イチョウの飼育経過 高 橋 幸 裕 第1回ライチョウ域外保全PT(大町 市山岳博物館) ② 多摩動物公園(合計18件) 発 表 内 容 担 当 摘 要 ホタルが飛び交う動物園をめざして 杉 田 務 どうぶつと動物園 平成 25 年春号 「あたりまえ」が変わった? 国内動 物園での飼育動物種の変遷を調べる 香 坂 美 和 どうぶつと動物園 平成 25 年春号 アフリカゾウ(3歳)の輸送と搬入後の ターゲットトレーニングの経過につ いて 藤 本 卓 也 第148回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(上野動物園) モウコノウマの導入と検疫 豊 嶋 省 二 第148回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(上野動物園) 糞中及び尿中ホルモン測定によるボ ルネオオランウータンの妊娠判定 香 坂 美 和 希少動物人工繁殖研究会第21回会 議(名古屋市) キリンのトレーニング アメリカで 学んだこととその実践 伊 藤 香 織 里 どうぶつと動物園 平成25年夏号 糞中及び尿中の性ステロイドホルモ ン代謝物の同定を指標としたボルネ オオランウータンの排卵周期の確認 と妊娠判定例 香 坂 美 和 第21回野生動物医学会(京都市) 野生生物保全センターにおける排泄 物を利用した試験研究について 秋 川 貴 子 第149回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(甲府市遊亀公園附属動 物園) ゲンゴロウ育成の工夫について 橋 本 浩 史 全国昆虫施設連絡協議会総会(奈良 県橿原市) 人工哺育のチンパンジーを群れに戻 すまで~多摩動物公園での事例~ 木 岡 真 一 saga16 saga シンポジウム高知 国内のキリンの個体群の状況と亜種 問題 細 田 孝 久 獣医畜産新報Vol.66No.11 特集:動物園における希少動物の繁 殖と生殖補助技術(前編)
Education Programs of Insects at Tama
Zoological Park 山 崎 彩 夏 2013アジア動物園教育担当者会議 (マリンワールド海の中道) カイウサギとノウサギを理解するため の来園者参加型パネルの展示について 林 亜 紀 第150回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(宇都宮動物園) アジアゾウへの PCW を用いたトレー ニングの導入 伊 藤 達 也 第150回関東東北ブロック動物園技 術者研究会(宇都宮動物園)
ライオンの凍結精液を使った人工授 精 谷 口 敦 獣医畜産新報Vol.67No.1 特集:動物園における希少動物の繁 殖と生殖補助技術(後編) 都立動物園における野生生物保全セ ンターの機能 秋 川 貴 子 獣医畜産新報Vol.67No.1 特集:動物園における希少動物の繁 殖と生殖補助技術(後編) DNA 解析による飼育下クロツラヘラ サギの親子判定 小 川 裕 子 第61回動物園技術者研究会(豊橋総 合動植物公園) 不正出血が見られたニホンイノシシ の治療について 大 田 香 織 第61回動物園技術者研究会(豊橋総 合動植物公園) ③ 葛西臨海水族園(合計13件) 発 表 内 容 担 当 摘 要 The reproductive behavior of ocellated
icefishChinodraco rastrospinosus(Channichthyidae) observed in an aquarium. 中 村 浩 司 魚類の系統と多様性に関する国際 シンポジウム(国立科学博物館) 水槽内に水の動きをつくりだす 櫻 井 博 どうぶつと動物園 平成 25 年夏号 がんばれ!「江戸っ子」トビハゼ ~ 生息地調査と水槽内繁殖~ 田 辺 信 吾 第 25 回建設局技術業務体験発表 会 :東京都議会議事堂1階(南側) 都民ホール 水槽内におけるオセレイテッド アイ ス フ ィ ッ シ ュ Chionodraco rastrospinosus (スズキ目コオリウオ 科) の産卵・卵保護行動 多 田 論 第 46 回日本魚類学会年会(宮崎県 宮崎観光ホテル) フンボルトペンギンの遺伝的多様性 の研究と個体及び受精卵移動の調査 結果 山 本 達 也 第 18 回種保存委員会(広島市安佐 動物公園) 東京都葛西臨海水族園におけるコウ ノトリとタンチョウの新規展示につ いて 古 橋 保 志 第 58 回関東東北ブロック会議(秋 田県立男鹿水族館) サメ・エイ類のタッチプールにおける 安全管理について 杉 野 隆 全国水族館技術者研究会(新潟市水 族館マリンピア日本海) 東京湾のトビハゼ生息状況調査にお ける連携 田 辺 信 吾 東京大学大気海洋研究所 共同利 用研究集会「水族館との共同研究。 その現状と、将来展望に期待を込め て」
水族館で美術展~博物画を通じて甲 殻類動物の生態を深く理解する 宮 崎 寧 子 2013 アジア動物園教育担当者会議 (マリンワールド海の中道) フンボルトペンギンの遺伝的多様性 の研究と個体及び受精卵移動の調査 結果 山 本 達 也 平成 25 年度ペンギン会議全国大会 (江戸川区) 都立動物園水族園における「東京めだ か」保全の取組 中 村 浩 司 第7回全国タナゴサミット in 美浦 (霞ヶ浦) 都立動物園・水族園が取り組む アカハライモリの保全活動 荒 井 寛 第 16 回トウキョウサンショウウオ シンポジウム(高幡不動) 相模湾の海底地形・地質及び生物の目 視観察-NT08-21次航海ハイパード ルフィン潜水調査報告- 三 森 亮 介 神奈川県立博物館研究報告(自然科 学) ④ 井の頭自然文化園(合計 5 件) 主な実績のテーマ 担 当 摘 要 モ ル モ ッ ト の ふ れ あ い コ ー ナ ー 命のぬくもりを伝える動物園の教育 活動例 古 川 紗 織 博物館研究 48巻5号 ミヤコタナゴの生息域外保全 兒 玉 雅 章 どうぶつと動物園 平成 25 年夏号 モ ル モ ッ ト の 世 界 へ よ う こ そ 教育普及活動とそれを支える健康管 理術 古 川 沙 織 どうぶつと動物園 平成 25 年秋号 ニホンコウノトリの個体群管理に関 する機関・施設間パネル(略称:IPPM-OWS)の設置について 大 橋 直 哉 第 18 回種保存委員会(広島市安佐 動物公園)
The hands-on exhibits in the digestive
tract of rum inants. 馬 島 洋
2013 アジア動物園教育担当者会議 (マリンワールド海の中道)
(3)共同研究 大学や研究機関と協力し、動物学、獣医学等の学術的な見地から共同研究を進めた。 提 携 先 提 携 園 研究テーマ 東京大学博物館 東京動物園協会 希少動物の保全、研究及び教育 東京大学大学院 農学生命科学研 究科 恩賜上野動物園 希少動物の獣医衛生に関する研究(獣医病理学) 日本獣医生命大 学 動 物 生 産 化 学教室 恩賜上野動物園 ライチョウの域外飼養技術の開発に関する研究-飼育 飼料の検討- 鹿児島大学共同 獣医学部獣医学 科 恩賜上野動物園 ゴリラの飼育管理を目的としたストレス評価に関する 共同研究 岐阜大学 恩賜上野動物園 希少動物の保全繁殖 多摩動物公園 希少動物の繁殖生理の内分泌モニタリング 多摩動物公園における希少動物の性ホルモン分析技術 の推進 井の頭自然文化 園 アムールヤマネコの繁殖整理に関する共同研究 東京都健康安全 研究センター 多摩動物公園 サル類の腸管寄生原虫に関する研究(検査・駆除対策) 東京農業大学 多摩動物公園 食虫目動物の保全繁殖に関する共同研究 東京農業大学 多摩動物公園 飼育下チーターの繁殖技術の開発と遺伝系統の保存 兵庫県立コウノ トリの郷公園 多摩動物公園 核 DNA マーカーを用いたコウノトリ集団の遺伝的多様 性の解析 筑波大学 多摩動物公園 食虫目由来の麻痺性神経毒の構造と機能の解明 日本大学生物資 源科学部 葛西臨海水族園 水生生物における包括的魚病診断調査及び防疫法の確 立 国立極地研究所 葛西臨海水族園 南極海に生息する魚類の繁殖及び摂餌成体に関する共 同研究 独立行政法人 森 林総合研究所 葛西臨海水族園 イモリの保全及びその生態学的研究 井 の 頭 自 然 文 化 園 ニホンイモリの保全生態学的研究
ふくしま海洋科 学館 葛西臨海水族園 ROV(自走式水中カメラ)を用いた深海底の共同調査 研究 電力中央研究所 葛西臨海水族園 水族館向け脱窒技術開発に関する共同研究 東京海洋大学 葛西臨海水族園 フトチスジノリの季節消長の研究 東海大学 葛西臨海水族園 チューブスナウトの行動生態の研究に関する共同研究 日 本獣 医生 命大 学 獣医臨床繁殖 学教室 井の頭自然文化 園 希少野生ネコ科動物における人工繁殖技術の研究 日 本獣 医生 命大 学 野 生動 物学 教室 井の頭自然文化 園 飼育下におけるツシマヤマネコの発情行動とホルモンに 関する研究 (4)飼育展示・教育普及研究会の開催 園内及び4園相互での情報交換と共有化を積極的に進めるとともに、研究発表等に積極的に 参加することによる職員の能力向上の機会を設けるため、各園で飼育展示・教育普及担当者に よる研究会を毎月開催した。
3.動物病院業務
飼育職員と連携して病気等の予防策を講じるとともに、異常の早期発見に努め、適切な治療 を行った。また、検疫業務、病理解剖、検体の保存等を行った。 【診療件数及び検疫件数】 園 別 年間診療件数 年間検疫件数 治療 死亡 種数 頭数 恩賜上野動物園 22,299 128 68 288 多摩動物公園 11,288 56 37 73 葛西臨海水族園 354 6 0 0 井の頭自然文化園 8,466 110 35 75 ※葛西については、上野の動物病院獣医師が実施。4.施設維持管理・園内サービス
(1)園内施設・設備の維持管理 ① 定常的維持管理 施設や設備を適切に保守し、利用者の安全と快適性を確保するために、以下の園内施設の維 持管理業務を実施するとともに、電力使用量削減に取り組んだ。 園 名 主 要 施 設 主要維持管理業務 恩 賜 上 野 動 物 園 ・敷地面積:143千㎡ ・パンダ舎、ホッキョク グマとアザラシの海、 クマ舎・ゾウ舎、アイ アイのすむ森 等 ・両生爬虫類館 ・動物園ホール ・不忍池 ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) ・設備保守(機械、水処理、放送、動物脱 出防止柵 他) ・不忍池水質管理 ・設備点検 ・保護管理(植込地、花壇) ・危険樹点検対応 他 多 摩 動 物 公 園 ・敷地面積:601千㎡ (含む七生公園) ・オランウータン舎、 コアラ館等 ・ライオン園 他 ・昆虫生態園 ・丘陵地 ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) ・設備保守(機械、水処理、放送、動物脱 出防止柵 他) ・設備点検 ・保護管理(植込地、芝生地、花壇) ・危険樹点検対応 他 葛 西 臨 海 水 族 園 ・敷地面積:86千㎡ ・水槽数:47 ・マグロ水槽(2200t)、 ペンギン池 他 ・ポンプ(水処理用234 台、給排水用56台) ・設備補修(冷凍機、水処理 他) ・施設補修(水槽、漏水、排水、園内不陸 他) ・設備保守(中央監視、水処理、展示シス テム、排水処理、オゾン設備 他) ・設備点検 ・保護管理(植込地、芝生地、花壇) ・危険樹点検対応 他園 名 主 要 施 設 主要維持管理業務 井 の 頭 自 然 文 化 園 ・敷地面積:116千㎡ ・大放飼場 ・彫刻館 ・リスの小径 ・熱帯鳥温室 ・資料館 ・設備更新(水処理、ボイラー、空調、暖房 他) ・補修工事(動物舎、漏水、排水、園内不陸 他) ・設備保守(機械、水処理、放送 他) ・設備点検 ・保護管理(植込地、花壇) ・危険樹点検対応 他 ② 集中的維持管理 設備補修や地球温暖化対策などを行うとともに、動物舎等について、集中的な修繕を行った。 園名 № 修 繕 施 設 概 要 上 野 1 水処理施設 両生爬虫類館水処理システム制御装置補修 2 給水設備 西園都水受水槽給水弁ほか補修 3 園路 東園ツル舎前ほか園路補修 4 ツリーサークル 西園小獣館前園路補修 多 摩 1 動物舎扉 アフリカゾウ舎油圧シリンダー補修 2 側溝 南園側溝補修 3 園路 アフリカゾウ周辺園路舗装補修 4 動物舎 マレーバク舎展示室及び寝室6床補修 葛 西 1 冷温水設備補修 冷温水配管補修 2 構内通信設備 館内通信設備、放送用スピーカー補修 3 照明器具 世界の海等照明補修 井の頭 1 空調設備 検疫舎ほか空調設備補修 2 照明設備 彫刻館 B 館ほか照明設備補修 3 動物舎 リスの小経ほか動物舎塗装補修 (2)園内の保安及び環境美化 ① 園内巡回警備 巡回警備による整理・誘導、防犯等、入園者の安全に配慮して実施した。繁忙期には増員に より対応した。 ② 園内清掃及び廃棄物搬出 園内美化を図り、園内の清掃及び収集したゴミ等の廃棄物を園外へ搬出した。また、搬出し た寝藁等は専門施設においてリサイクルし、肥料化した。
(3)災害時対策 上野動物園において、地震発生により、ゴリラ舎内運動場の樹木が倒れ、ニシローランドゴ リラ1頭が脱出したという想定により、猛獣脱出対策訓練を2月に実施した。来園者の避難誘 導・関係機関への通報・脱出動物の追跡保護・AED(自動体外式除細動器)を使用した負傷者 救護などの訓練を行った。また、ゴリラ・トラのすむ森では、消防署立会いの下で、火災発生 時の訓練を実施した。 台風や大雨等の気象警報発令時等には、巡回点検や職員の事務所待機を行い災害時に備える とともに、被害復旧対応を行った。 (4)入園券の売改札及び利用案内・園内サービス ① 入園券の売改札 入園券の売改札、年間パスポートの販売を行った。 【入園者数】 区 分 上野 多摩 葛西 井の頭 合計 摘 要 有 料 個 人 大 人 1,599,232 382,070 569,779 339,877 2,890,958 中学生 49,632 1,750 10,165 483 62,030 65歳以上 138,283 38,093 40,234 39,507 256,117 計 1,787,147 421,913 620,178 379,867 3,209,105 団 体 大 人 139,568 72,671 88,009 9,264 309,512 20人以上 中学生 1,239 129 961 41 2,370 〃 65歳以上 6,398 1,061 9,975 1,614 19,048 〃 計 147,205 73,861 98,945 10,919 330,930 小 計 1,934,352 495,774 719,123 390,786 3,540,035 無 料 個 人 小学生以下 1,126,516 291,489 529,346 226,640 2,173,991 中学生 20,377 4,902 24,820 5,204 55,303 都内在住在学 計 1,146,893 296,391 554,166 231,844 2,229,294 団 体 幼 児 79,115 66,434 35,583 21,196 202,328 小学生 63,077 57,150 47,419 16,757 184,403 中学生 66,816 2,418 13,306 510 83,050 計 209,008 126,002 96,308 38,463 469,781 特免等 85,224 30,012 40,121 26,803 182,160 身体障害者等 その他 114,557 55,159 56,790 38,864 265,370 無料開園日等 小 計 1,555,682 507,564 747,385 335,974 3,146,605 合 計 3,490,034 1,003,338 1,466,508 726,760 6,686,640 (単位:人)
【年間パスポート販売状況】 園 名 販売実績 摘 要 恩 賜 上 野 動 物 園 19,744 枚 一般2,400円、65歳以上1,200円 多 摩 動 物 公 園 6,583 枚 〃 葛 西 臨 海 水 族 園 2,443 枚 一般2,800円、65歳以上1,400円 井 の 頭 自 然 文 化 園 10,705 枚 一般1,600円、65歳以上 800円 合 計 39,475 枚 ② 有料施設等の占用等の申請受付と料金徴収 園内での写真撮影や集会所の使用申請の受付事務と入園料、使用料、占用料の徴収及び東京 都への納付事務を行った。 【入園料金の徴収】 園 名 収 納 額 摘 要 恩 賜 上 野 動 物 園 1,038,577,820 円 大人600円、中学生200円、65歳以上300円 多 摩 動 物 公 園 252,797,120 円 〃 葛 西 臨 海 水 族 園 461,007,290 円 大人700円、中学生250円、65歳以上350円 井 の 頭 自 然 文 化 園 125,954,290 円 大人400円、中学生150円、65歳以上200円 合 計 1,878,336,520 円 【占用料・使用料の徴収】 園 名 収 納 額 摘 要 恩 賜 上 野 動 物 園 628,464 円 占用料(写真撮影等) 多 摩 動 物 公 園 195,640 円 〃 葛 西 臨 海 水 族 園 320,624 円 〃 井 の 頭 自 然 文 化 園 551,815 円 占用料・使用料(資料館・童心居) 合 計 1,696,543 円
③ 利用案内・園内サービス 園内における利用者案内、迷子相談、園内放送、救急救護、身障者用車椅子の貸出等のサー ビスや拾得物・遺失物対応を実施したほか、園外からの電話による問い合わせに対応、園内案 内図、案内板の更新を行った。また、GWや春休みの繁忙対策として、上野で仮設トイレを設 置した。 東京動物園ボランティアーズのサービスガイドグループとの協働により、園内案内サービス や園内催物を実施した。 【園内利用案内】 園 名 迷 子 放 送 救 護 車椅子 遺失物届 拾得物届 上 野 787 4,734 510 1,098 619 3,427 多 摩 143 3,772 409 348 656 5,140 葛 西 265 1,487 213 796 591 2,783 井 の 頭 149 865 312 128 350 1,329 合 計 1,344 10,858 1,444 2,370 2,216 12,679 (5)利用促進・PR活動 ホームページや様々な印刷物、広告物等により、利用促進活動を行った。また、都立動物園・ 水族園の魅力とサービス向上を目的とする「Tokyo Visit Zoo キャンペーン」のため、東京都と協 力しながら、イベントの実施、開園時間の延長と開園日数の拡大など、様々な取り組みを行った。 ① 利用促進・PR 事 項 摘 要 ホームページ ・ホームページ「東京ズーネット」を通じて動物ニュースやイベントな どの情報を広く提供した。夏季は上野、多摩、葛西のトップページを 変更するとともに外部の情報サイトにイベント情報を多数掲載し、閲 覧者の誘導を図った。冬季は「VisitほっとZoo 2014」特設ページを設 置して冬の各園の魅力をアピールするとともに、フォトコンテストを ウェブ上で開催した。 ・井の頭自然文化園の植物ガイド「花ごよみ」掲載を開始した。 ・スマートフォンは対応ページを拡充するとともに、スマートフォン専 用の外国語対応(英語、中国語、韓国語)を進めた。 ・ホームページ「UENO-PANDA.JP」で上野動物園のジャイアントパン ダ情報を提供し、また、ジャイアントパンダ保護サポート基金につい ても広くアピールした。「うえのパンダライブ.jp」においてはジャイ アントパンダのライブ映像を配信した。
事 項 摘 要 ・都立動物園の最新情報を届けるメールマガジン「ズー・エクスプレス」 を配信、ファンに向けて4園の最新情報を伝えた。 ・「Twitter」による4園の情報発信を継続し、即時性のある情報をタイム リーに配信したした。 広 告 物 ・「VisitほっとZoo2014」の集客に向けて、ラジオ(日本放送)、テレビ(テ レビ埼玉、テレビ神奈川、千葉テレビ)の番組制作、及び新聞広告(東 京新聞、読売新聞)を実施した。 ・4園の認知向上をはかるため、都バスに動物のラッピングを施した4 台のラッピングバスを運行した。 ・4園の集客に向けて、1日に100万人以上が利用する新宿駅の西口地 下に4園の展示動物のブライトサイン広告を掲示した。 ・上野では、季節の催し物に向けて、駅貼りポスターと合わせて近隣施 へのポスター掲示を実施した。 ・多摩では、来園者の利用路線の中吊り広告の掲出、繁忙期の新聞広告、 イベントお知らせのための正門上横断幕設置等を実施した。 ・葛西では、25周年の周知のため駅張りポスターの掲示、イベントPRの ための新聞広告、区内児童館でのポスター掲示を実施した。 ・井の頭では、イベントPRのため新聞広告、周辺駅での駅張りポスター 掲示等を実施した。 ダイレクトメール 幼稚園・保育園、学校、福祉施設、企業健康保険組合等 (3園 10,981件) そ の 他 ・繁忙期における休園日の臨時開園(上野14日、多摩8日、葛西8日、 井の頭8日)、開園時間延長(上野15日、多摩18日、葛西18日、井の頭 6日)を実施した。
・都と共催する「Visit Zoo Tokyo」キャンペーンの一環として、4園の 冬の魅力を伝える企画「VisitほっとZoo2014」を開催した。この中で、 民間事業者と連携して、「電車でまわろう!動物園・水族園スタンプ ラリー2014」、「ほっとフォトコンテスト2014」を開催した。 ・様々な動物を扱う4園運営のメリットを活かし、特別展「たまごのあ いうえお」を制作し、4園で巡回展示を行った。 ・(社)日本玩具協会が主催する「東京おもちゃショー」(6月13日,14日) に4園合同で参加、パネル展示により都立動物園・水族園の魅力を発 信した。 ・外国人観光客向けに、都立動物園・水族園紹介パンフレット(英語・ 中国語[繁体・簡体]・韓国語及び日本語)を東京都観光案内所等で 配布した。
(6)広報広聴 園内動物の繁殖や催物等についての広報発表、取材対応のほか苦情や意見への対応を行った。 ① 主な広報発表 園 名 発表日 件 名 上 野 4月25日 ニシローランドゴリラのモモコが出産しました! 7月11日 真夏の夜の動物園 ドキドキ ワクワク ナイトズー──新発見の9 日間 10月10日 パンダの日2013「パンダを知ろう! クイズ大会」 12月12日 卵を産む哺乳類 ハリモグラの展示を開始します 3月27日 ホッキョクグマの「ユキオ」が帰ってきます その他、合計42件 多 摩 4月16日 「アジアの平原」オープン! 5月9日 ニホンコウノトリ、今年も誕生! 7月11日 サマーナイト@TamaZoo 2013──ゆったりのんびり夜の動物園 10月10日 開園55周年 記念講演会の開催「保全を考える──地域とつながる」 2月3日 多摩動物公園 ライオンバス乗車2,000万人達成! その他、合計42件 葛 西 6月27日 夏の特別イベント「Night of Wonder──夜の不思議の水族園」 7月11日 企画展「I am TAKO──ツボにはまるタコのふしぎ」
9月12日 開園記念日イベント「All About MAGURO」
1月9日 オウサマペンギンのヒナを展示開始!素敵な名前を付けてください 2月20日 クラゲに乗って生活するジェリーフィッシュライダー、ウチワエビ の幼生を展示します! その他、合計26件 井の頭 7月11日 怪談スタンプラリー「動物園怪談画劇──井之頭百物語」開催 7月25日 「大学生のためのズーカレッジ」参加者募集 8月8日 ニホンカモシカの赤ちゃんが誕生しました! 11月14日 水生物館特設展「理想の井の頭池に向けて」開催 3月18日 フンボルトペンギンの公開とおひろめ会のお知らせ その他、合計30件
② 苦情・意見への対応
園内に設置した意見箱やホームページ「東京ズーネット」に寄せられた苦情・意見について、 関係部署へ周知するとともに対応策を検討し、園内環境やサービス等の改善に努めた。