DC - : Dr. Sunil Kedia (Portescap) DC DC (PWM Pulse Width Modulation) PWM PWM PWM DC PWM PWM ( ) DC PWM PWM DC 1 DC 0 ( ) DC 2019 Portescap.All rights

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はじめに

ポルテスキャップ製のブラシ付きDC小型モータを使った応用機器の多くは、いくつかの異な る動作点、あるいは特定の負荷サイクルで駆動する必要があります。必要な動作点でモータ を駆動するためには、可変かつ制御可能な電源が必要です。これは、連続リニア方式で制御 可能な安定化電源、またはパルス幅変調 (PWM、Pulse Width Modulation) を使えば実現できます。

リニア方式の安定化電源は一般に非効率で、しかも大きな収容スペースを要します。さらに、

電池駆動式の機器の場合、可変の動作点にリニア方式の安定化電源を使うのは実用的であり ません。一方、PWMによる電圧の安定化は効率がよく、電池あるいは直流駆動式の機器でも問 題なく動作します。PWM駆動にすると効率が改善される結果、電池の寿命が延びるほか、電力 素子から発生する熱を抑える効果もあります。

その反面、連続的に電流を切り替える結果、回転子巻き線の渦電流損が生じます。これは一般 にリニア方式の電源には起こらない現象です。もっとも、PWMを適切に設計すれば、渦電流の 影響を最小限に抑え、モータを最適に駆動することができます。

ポルテスキャップ製のブラシ付きDCモータは、慣性が非常に小さく、低インダクタンスである のが特長です。したがって、動的な挙動、高速な応答性を要する場合にも適用可能です。PWM により、巻き線の電流を制御できます。したがって、出力トルク (平均巻き線電流に比例) を正しく制御できます。これはコアレ ス設計の長所を活かすことでもあります。

純抵抗性の負荷とは違い、DCモータでは、回転子巻き線の抵 抗、インダクタンス、逆起電力が、最適なPWM周波数やデューティ比を決める要因になります。

リニア電源とPWM電源 リニアDC電源

図1に、リニアDC電源で駆動するモータの等価回路を示します。電流は巻き線抵抗のみによっ て決まります。インダクタンスは電流に影響を及ぼしません。直流電源の場合、コイルのイン ピーダンスは0だからです。

ポルテスキャップ製品の定格 (カタログ値) と寿命テスト結果は、リニアDC電源を使った場合 のものです。

白書

パルス幅変調によるブラシ付き DC モータの制御 - 最適な周波数、電流リップル、寿命についての

検討 著者 : Dr. Sunil Kedia (Portescap)

適切に PWM を設計すれば、渦電流 の効果を最小限に抑え、モータを最

適駆動できます。

ブラシ付きDCモータ

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M

Figure 1: Driving motor using Variable DC Source

U

+ -

UL UR

モータ 停止/低速

L R

+ -

UL UR

ブラシ付きDCモータ(逆起電力が生じている状態)

L R

UB Figure 2: DC motor equivalent circuit at rest or at negligible speed

Figure 3: Basic equivalent circuit for Brushed DC Motor

Figure 8: Optimal design of PWM Circuit for Improved Efficiency and Life.

U M

L C

図 1: 可変DC電源によるモータの駆動

PWM電源

DCモータには巻き線があるため、PWM回路に、オーム抵抗だけでなくインダクタンスも加わり

ます。さらに、モータ特性 (KE) および速度と等価な逆起電力が、端子間に発生します。これが

PWM回路の設計を複雑にする要因です。PWMのデューティ比だけでなく周波数も精度よく制御

しなければ、最適なモータ性能を引き出せないからです。

モータが停止中または低速回転中であれば、逆起電力は無視できます。簡潔化したモータの 等価回路を図2に示します。

M

Figure 1: Driving motor using Variable DC Source

U

+ -

UL UR

モータ 停止/低速

L R

+ -

UL UR

ブラシ付きDCモータ (逆起電力が生じている状態)

L R

UB Figure 2: DC motor equivalent circuit at rest or at negligible speed

Figure 3: Basic equivalent circuit for Brushed DC Motor

Figure 8: Optimal design of PWM Circuit for Improved Efficiency and Life.

U M

L C

図 2: DCモータの等価回路 (停止中、または無視できる速度の低速で回転中)

図2に現れている還流 (スパイク抑制) ダイオードは、PWM駆動モータのように可変の電圧を用 いる場合、省略できません。還流ダイオードがあれば、電荷を逃がすことができます。スイッチ ング時のアーク放電も起こりません。

モータが中高速で回転している場合、印加電圧に匹敵する逆起電力が生じるので、これに相 当する素子を等価回路に加える必要があります。修正した等価回路を図3に示します。

ブラシ付きDCモータのRL回路に逆起電力が発生すると、非線形にPWMを制御する必要が生じ ます。そのため、適切な出力 (回転力) を得るためには、PWM周波数とPWMデューティ比の両方 が重要です。

電磁適合性 (EMC、ElectroMagnetic Compatibility) を重視する状況で、PWMによりモータを駆動する 場合、電磁妨害波の照射効果を分析するとよいでしょう。発生する電磁エネルギは一般に、リ ニアDC電源に比べて高くなるからです。

(3)

M

Figure 1: Driving motor using Variable DC Source

U

+ -

UL UR

モータ 停止/低速

L R

+ -

UL UR

ブラシ付きDCモータ(逆起電力が生じている状態)

L R

UB Figure 2: DC motor equivalent circuit at rest or at negligible speed

Figure 3: Basic equivalent circuit for Brushed DC Motor

Figure 8: Optimal design of PWM Circuit for Improved Efficiency and Life.

U M

L C 図 3: 基本的な等価回路

電圧-電流特性

RL回路に電圧を印加すると電流が流れようとしますが、これにコイルが抵抗します。その結 果、電流は指数関数的に上昇し、モータのL/R比に応じた安定状態に達します。図4に、巻き線 を流れる電流が上昇する様子を示します。回路に印加していた電圧を取り除くと、電流は指数 関数的に、徐々に下降して0になります。

L/R定数 (RL回路の時定数) は、回路に印加した電圧の最大変化率を表します。印加電圧が変化 してから安定状態に達するまでは、時定数の何倍かに当たる時間がかかります。 次のグラフ は、モータの電流が指数関数的に上昇する、理想的な状況を表します。一般に、時定数の5倍 を、安定状態に達するまでに要する時間として扱います。もっとも、図のように、その時点でも 最大電流の約99.33%にしか達していません。そのため、時定数の何倍で安定状態に達すると 看做すか、設計者に選択の余地があることになります。

63.21%

86.47%

95.02%

98.17% 99.33%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

モータに流れる電流の割合

時定数の倍数

図 4: RL回路における電流の指数関数的な上昇

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簡単のため逆起電力を無視すると、RL回路の電流上昇は次の式で表されます。

I = I0 (1-e-t/τ) (1) ただし、

τ =

L

R

(2)

「I0」はある電圧をかけたときにRL回路を流れる最大電流です。「τ」はRL回路の時定数です。

電流が最大電流の 1/e (≈ 63.21%) に到達するまでの時間として定義します。「t」は時刻を表し ます。

安定状態に達してから電源を切ると、図5のように、RL回路を流れる電流は指数関数的に下降 します。

63.21%

86.47%

95.02%

98.17%99.33%

36.79%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

10τ 11τ 12τ

モータに流れる電流の割合

時定数の倍数

図 5: RL回路を流れる電流の指数関数的な上昇/下降

PWMの設計に伴う考慮事項

ブラシ付きDCモータをPWM駆動する場合、回転子の内部インダクタンスが電流フィルタとして 働きます。これは駆動回路にとって有益です。しかし、PWM周波数やデューティ比など、他の設 計パラメータが電流リップルに、したがってブラシ整流子の寿命に影響を及ぼします。

(5)

最適な周波数

0.00%

20.00%

40.00%

60.00%

80.00%

100.00%

120.00%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

120.0%

10τ 15τ 20τ 25τ 30τ 35τ 40τ 45τ 50τ

モータの電流 立ち上がり/立ち下がり

PWM電圧

時定数の倍数

図 6: PWMで制御するRL回路の電圧-電流特性PWM周波数 > 6×時定数

PWM方式でモータを駆動する場合、モータを流れる電流は、PWMの周期ごとに上昇と下降を

繰り返します。モータの逆起電力を無視すれば、電流の上昇は、モータのインダクタンスと総 抵抗によって決まります。PWMの周期ごとに、電流が安定状態に達するようにするためには、

PWM周波数を適切に選んで、RL回路に充分な時間 (典型的には5τ以上) を確保する必要があり ます。

PWM周波数がある閾値を超えると、PWMのオン/オフ時間が、RL回路の動作に必要な時間より

も短くなり、安定状態に達しないうちに次の周期に入ることになります。その結果、安定状態で ない2つの値の間で電流が振動し、電流リップルが増えてしま います。図6に、PWM周波数が適切で、安定状態に到達できる 状況を示します。図7は、PWM周波数が高すぎて安定状態に達 することができず、モータを流れる電流が発振する状況です。

設計の際、適切な駆動周波数を選んで電流リップルを軽減 し、線形に近いトルク挙動を示すようにしなければなりません。

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PWM 方式でモータを駆動する場合、

モータを流れる電流は、 PWM の周期ご

とに上昇と下降を繰り返します。

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0.00%

20.00%

40.00%

60.00%

80.00%

100.00%

120.00%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

120.0%

10τ 15τ 20τ 25τ 30τ 35τ 40τ 45τ 50τ

モータの電流 立ち上がり/立ち下がり

PWM電圧

時定数の倍数

図 7: PWMで制御するRL回路の電圧-電流特性PWM周波数 < 3×時定数

さらに、PWM周波数は可聴周波数範囲 (20Hz〜20kHz) より高くするとよいでしょう。この範囲の 電流リップルが発生すると、雑音として人の耳に届いてしまいます。

電流リップル

ポルテスキャップ製のコアレスモータを使う際には、電流リップルをできるだけ小さくしてく ださい。通常はリップルが < 10% であれば小さいと判断します。この値が大きいと、性能に次 のような悪影響が生じます。

I. モータ出力トルクは電流に比例します。一方、オーム抵抗により巻き線に発生する熱 は、電流の2乗に比例します。したがってピーク電流では、巻き線パック内の熱が支配 的になり、モータの性能や寿命を落とすことになるのです。

II. ポルテスキャップ製のブラシ付きDCモータは鉄芯を使っていないので、磁気回路内の 渦電流損とヒステリシス損が電流リップルに正比例し、モータ全体の性能を損なうこ とになります。

III. 貴金属製の整流子を使っている場合、電食が増えるとモータの寿命にも影響します。

電食はL.Ieff2

に比例するからです。ただし、Lはインダクタンス、Ieffは巻き線を流れる実効 電流です。

IV. カーボンブラシの整流子は、電流リップルが増すとパティナが蓄積します(パティナ (被 膜) とは、カーボンブラシの整流子面に形成される酸化銅の層のことです。カーボンブ ラシの、整流作用を増し、摩擦を減らす効果が損なわれてしまいます)。その結果、低速 回転では、ブラシの接触面が劣化します。中高速の場合、パティナはモータの性能にそ れほど影響しません。

(7)

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端子間の誘起電圧は次のようになります。

UL = Ldl

 ∆I = T UL

dt L (3)

ここで、Lはインダクタンス、ULはコイルに発生する電圧、Tは電流が∆Iだけ変化する微少時間 です。

モータをPWM駆動する際、端子間の電圧は、端子間に生じる逆起電力により減殺されます。し たがって式(3) は、PWM駆動による電流の上昇および下降分を考慮して、次のように書き換える ことができます。

∆Ion = Ton Uon - (Uemf + UR) L (4)

および

∆Ioff = -∆Ion = Toff Uoff - (Uemf + UR) L (5)

ここで、添え字「ON」はPWMパルスがオンであること、添え字「OFF」はオフであることを表しま す。総時間TPは次のようになります。

TP

=

Ton

+

Toff (6)

式(5) から、次のようになります。

Uemf + UR = ∆Ion L

(7) Toff

式(7) を式(4) に代入すると、次の式が得られます。

∆Ion = Ton (Uon - Uoff) - ∆Ion L Toff (8) L

上の式のTONおよびTOFFは、次のように与えられます。

Ton

=

D TP (9) および

Toff

=

(1 - D) TP (10)

ここで、DはPWM信号のデューティ比を表します。

(8)

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したがって式(8) を次のように書き換えることができます。

∆Ion = DTp (Uon - Uoff) - Ion L (1 - D)TP

L したがって

∆Ion = ∆I = D(1-D)TP Uon - Uoff

L (11)

式(11) を使って、デューティ比「D」、周波数「1/TP」のPWM信号に起因する、モータの電流リップル を求めることができます。

式(11) から特に、電流リップルが最大になるのはデューティ比が50%のときであることが分か ります。したがってPWMの設計者には、50%付近のデューティ比を避けるようお勧めします。

さらに、上の式から、電流リップルがモータのインダクタンスにのみ依存し、電気的時定数に はよらないことも分かります。

理想的には、ポルテスキャップ製のコアレスモータの場合、差分 (UON - UOFF) (これを∆Uと書くこ ともある) を、最大モータ入力電圧や回転速度に応じて、できるだけ小さく保つべきです。

モータの端子間インダクタンスはPWM周波数によって決まりま す。ポルテスキャップ製品カタログには、1kHz時のモータのイン ダクタンスが記載されています。例えば100kHzの場合、インダクタ ンスはカタログ値の20%にまで下がります。

コア付きモータと比べ、ポルテスキャップ製モータのインダクタ ンスは2分の1以下です。また、回転子の巻き線に鉄芯がないため、Q値は低くなっています。し たがって、ポルテスキャップ製モータをPWM駆動した場合、損失が比較的大きく、電気的安定 性に劣ることになります。

モータの寿命に関する検討

ブラシ付きDCモータで故障が起こりやすいのはブラシ整流子です。モータの稼働期間を通し て、ブラシはカーボングラファイト製か貴金属製かによらず、ばねを使って機械的にコレクタと 結合し、コイルに荷電するようになっています。したがってブラシの摩耗度合いは、ブラシがコ レクタセグメント上を滑る際の機械的な摩擦と、整流時の電気的放電による電食によって決ま ります。

ポルテスキャップ製品カタログには、1kHz時の モータのインダクタンスが記載されています。

PWMの設計において、設計者は実際に用いる PWM周波数におけるインダクタンスを計算する 必要があります。これは1kHz時のインダクタンス

の20%程度になることがあります。

(9)

したがって、さまざまな速度や動作点でモータをPWM駆動する場合、寿命を見積もるために は、摩耗特性に関するさまざまな因子を、複雑に組み合わせる必要があります。具体的には、

次のような因子があります。

i. 整流子にかかる電流密度が高いこと。効率が低下し、機械的摩擦が高くなり、潤滑が不 充分で、電流の再循環が生じるために生じます。

ii. 電食が著しいこと。PWM電源を使うと電流スパイクが生じるためです。

iii. モータの動作温度が上昇すること。環境条件や高い電力密度により、潤滑の質が落ち

るために起こります。

電力を供給する電源の種類にもよりますが、モータの平均寿命は上述のようないくつかの因 子によって決まります。

動作点が中程度のトルクおよび速度であるようなモータ設計では、シャフトに対して軸方向お よび半径方向に働く負荷はなく、中程度の温度範囲 (一般に < 60ºC) では、摩耗の度合いは一 般に電食によって決まります。とすれば、モータの寿命は、インダクタンスおよび電流の2乗に 反比例します。

(Life)Lin ∝ 1 LImotor2 (12)

上の式では、リニア電源やPWM電源の電流リップルが、モータを流れる平均電流に比べて無 視できる程度と想定しています。現実には、リップルの影響でモータの寿命は大きく減殺され る可能性があります。

場合 1: 電流リップルが10%未満

ポルテスキャップ製ブラシ付きDCモータで、電流リップルを10%未満に抑えるためには、周波 数範囲を40kHz〜120kHz程度にする必要があります。

(Life)PWM ∝ 1 L(Imotor + Ilosses)2 (13)

llossesは、ダイオードでの損失、モータチューブにおける渦電流損およびヒステリシス損です。こ

れがモータ全体の性能を損ないます。しかし適切な設計であれば、PWMでも約85〜90%の効 率を実現できます。

式(12) および (13) から、llossesをImotorの10%、Imotorの10%と考えて、次のようになります。

(Life)PWM = (Life)Lin

Imotor2

L(Imotor + Ilosses)2 (14) したがって、90%のPWM効率とすれば、次のようになります。

(Life) ≈ 83%(Life) (15)

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(10)

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場合 2: 電流リップルがかなり大きい

式 (14) は、IlossesがImotorに比べて小さい場合に成り立ちます。電流リップルが大きければ、モータ を流れる瞬間電流がモータを熱するため、式は次のように変わります。

(Life)PWM = (Life)Lin

1 · Imotor2

∫I2(t)dt L(Imotor + Ilosses)2 (16)

デューティ比50%のPWMで、リップルが最大、平均モータ電力が「P」であるものを考えると、積 分の部分は次のようになります。

1 = 1

= 0.5

∫I2(t)dt ∫0.50 0dt + ∫10.5 (2I)2dt

したがって式(16) は、90%のPWM効率と考えると、次のようになります。

(Life)PWM ≈ 41.5%(Life)Lin (17) PWMで駆動するモータの寿命改善

PWM駆動するモータに関して、寿命を改善するためにできることが2つあります。

1.電流リップルの抑制

電流リップルはPWM周波数を高くすれば抑制できます。モータのL/R時定数に比べてPWM周波 数を高くするほど、リップルは抑制されるのです。コアレス設計であるポルテスキャップ製モー タの場合、寿命を考慮して、リップルを < 10% にするとよいでしょう。

すぐに思いつく方法としてもうひとつ、モータ回路にコイルを外付けし、電流フィルタとして働 かせる、というやり方があります。これは一般に、効率の改善につながります。しかし、コイルが 加わることにより、ブラシ整流子の機構の電食は全体的に悪化します。電食の度合いは回路の インダクタンスに正比例するからです。したがって、効率とモータの熱のほかに問題がない場 合を除き、この方法はおすすめしません。

2.DC-DCコンバータを組み込む設計

図8のように設計すると、システム効率を大きく改善でき、モータブラシの寿命も、コイルを外 付けする方法に比べて良好になります。

M

Figure 1: Driving motor using Variable DC Source

U

+ -

UL UR

モータ 停止/低速

L R

+ -

UL UR

ブラシ付きDCモータ(逆起電力が生じている状態)

L R

UB Figure 2: DC motor equivalent circuit at rest or at negligible speed

Figure 3: Basic equivalent circuit for Brushed DC Motor

Figure 8: Optimal design of PWM Circuit for Improved Efficiency and Life.

U M

L C

図 8: PWM回路の最適設計 - 効率と寿命を改善

(11)

回路を最適化するためには、式(18) で求められる電圧リップルを最小限に抑える必要がありま す。実用性の観点からは、10%未満であれば充分でしょう。

∆V = (U - Vm)Vm

8LCƒ2 (18)

上の式から、高周波数にすればインダクタンスやキャパシタンスが小さくて済み、したがって PWMドライブの筐体も小さくなります。さらに、低周波数で駆動すると、回転子に超音波振動が 起こります。したがって、20kHz以上で駆動するとよいでしょう。

結論

電池で小型モータを駆動する応用では、その効率が電池の充電期間を左右します。PWM駆動 方式には、回転速度を可変にできるという利点があります。しかし、電流リップルや電圧リッ プルを抑制し、寿命に悪影響を及ぼさないようにするためには、精度の高いPWM設計を要し ます。

ポルテスキャップの技術者が、要件に応じて適切にPWM設計し、広範な製品の中から最適な モータを選べるよう支援します。どのような使い方がしたいか、ポルテスキャップの技術者と 一度お話しください。電流リップルや寿命の期待値に関する要件に応じ、適切なPWM周波数や デューティ比の設計ができるよう支援します。最大の性能を引き出し、電池の寿命を延ばすた めにも有効でしょう。

お問い合わせ:

Portescap Co., Ltd.

PILE KUDAN 202

1-14-16 Kudankita Chiyoda-Ku Tokyo, 102-0073, Japan T: +81 3 5215 8730  F: +81 3 5215 8731 sales.asia@portescap.com http://www.portescap.co.jp

エンジニアへのお問い合わせ:

www.portescap.com/contact-portescap

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