工業力学
11
月27
日・12月3
日8.1.1 仕事とその単位
物体に力
F
がはたらいてs
だけ変位したとき、力の方向にした仕事W
は∙
となる。単にはJ(ジュール)である。
1Nの力を作用させて、物体を
1m
変位させたときの仕事は1N×1m=1N・m=1J
である。8.1.2 ばね力のなす仕事(弾性エネルギー)
ばねを自然の状態から
x
だけ変位させるのに必要な力F
は弾性限度内でF=kx
で与えられる。kはばね定数である。このときの仕事
W(弾性エネルギー)は 1
2
で求められる。例題
8.2)0.1m
のばすのに0.5N
の力を必要とするばねを、自然の状態から0.02m
のばすのに必要な仕事を求めよ。
<解>
ばね定数
k
は
k=F/x=0.5/0.1=5.000N/m
したがって、仕事
W
は以下となる。
W=0.5×5.000×0.02
2=1.000×10-3J
8.2.2 位置エネルギー
位置エネルギー:物体が位置を変え、または形状の変化によって、その物体に蓄えられるエネルギー 図
8.9
のように質量m
の物体を重力にさからって高さz
まで持ち上げると、物体はmgz
の仕事がされたので、物体はmgz
の位置エネルギーをもつことになる。8.2.3 運動エネルギー
運動エネルギー:物体が速度をもって運動しているときにもっている仕事をする能 力
速度
v
で運動している質量m
の物体がもつ運動エネルギーは1
2
である。例題
8.4)質量 1000kg
の自動車が時速60km
で走っているとき、自動車のもつ運動エネルギーを求めよ。<解>60km/h=60×103
/(60×60)=16.67m/s
したがって、運動エネルギーTは
T=0.5×1000×16.67
2=1.389×105J
8.2.5 力学的エネルギー保存の法則
前述の位置エネルギーと運動エネルギー、弾性エネルギーを力学的エネルギーと呼び、次の法則が成り立 つ。
力学的エネルギー保存の法則:物体が摩擦や抵抗がない場で運動するとき、ばねのした仕事(弾性エネルギ ー)+位置エネルギー+運動エネルギーの和は、3者の間に交換があっても常に一定で、初めに与えられたエ ネルギーに等しい。すなわち、状態