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4〜6週齢程度の

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Academic year: 2021

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別添4        厚生労働科学研究費補助金(食品の安全確保推進研究事業) 

分担報告書

        オルガノイド遺伝毒性解析実験に関する研究 

 

研究分担者  戸塚ゆ加里  国立がん研究センター研究所  発がん・予防研究分野  ユニット長   

  研究要旨 

短・中期の発がん性が予測可能な簡便なin vitro試験法の確立を目的として、トランスジェ ニックマウスであるgpt deltaマウスより各種臓器のオルガノイドを作成し、食品添加物の遺伝 毒性評価に応用可能かどうかについて検討を行っている。今年度は、4〜6週齢程度のgpt  delta

マウスから肝臓及び膀胱を切り出し細切、コラゲナーゼ/ディスパーゼ処理によ り細胞を単離後、マトリゲル中で三次元培養、継代を行ないオルガノイドの作成を行 った。

オルガノイドを用いた遺伝毒性試験法の手技手法の確立のため、高分子DNA抽出方 法の検討及び背景データとして、spontaneousな変異頻度について確認を行なった。肝臓 より作成したオルガノイド(約1x107 cell)より常法に従ってゲノムDNAを抽出したとこ ろ、高分子の状態の良いDNAが抽出できることを確認した。このゲノムDNAを用い、イン ビトロパッケージング法により標的遺伝子をプラスミドとして回収し、gpt変異解析用の試 験菌株に感染させて変異頻度の解析を行った。その結果、変異頻度は6.70 x 10-6であり、

マウス肝臓より直接ゲノムDNAを抽出した場合の変異頻度(4.26±2.10 x 10-6)と同程度 であることがわかった。一方、膀胱由来の細胞は肝臓と同じ培養条件では殆ど増殖せず、

オルガノイドの作成には至らなかった。現在、膀胱に最適な培養条件を検討しているとこ ろである。今後、大腸、肺などの肝臓以外の臓器についてもオルガノイドを作成し、被験 物質曝露のない状態での変異頻度や突然変異スペクトラムの解析を行なう。変異頻度があ まりにも高い場合には、オルガノイド調整の際のコンディションなどを再度検討するなど の工夫をする。更に、gpt deltaマウスの各種臓器から調製したオルガノイドに既知の遺伝 毒性発がん物質と非遺伝毒性発がん物質を曝露し、遺伝毒性の有無を解析し、本試験の妥 当性について検討を行う予定である。

             A.研究目的

既存の食品添加物に対するin vivo遺伝毒性試験として は、小核試験(染色体異常試験)やレポーター遺伝子を 標的とした遺伝子突然変異試験などが簡便な試験法と して汎用されている。しかしながら、これらの試験のみ では食品添加物の発がん性の予測は難しい。通常、発が ん性試験は大量の実験動物を用い、かつ長期間を要する ことから、短・中期の発がん性が予測可能な簡便なin  vitro試験法が必要であると考える。本研究は、実験動 物より作成した各臓器のオルガノイドを食品添加物の 遺伝毒性及び発がん性の予測に用いることの妥当性に ついて検討することを目的としている。今年度は、まず、

遺伝毒性試験に汎用されているトランスジェニックマ ウスであるgpt deltaマウスより大腸、肝臓、肺、膀胱 を摘出し、安定してオルガノイドを作成可能かどうか、

及びそれらオルガノイドから食品添加物の遺伝毒性試 験に利用可能な高分子のゲノムDNAの収集が可能かどう かについて検討した。 

B.研究方法 

4〜6週齢程度の雄性マウスから肝臓、大腸、膀

胱を切り出しそれぞれ細切、コラゲナーゼ/ディ スパーゼ処理により細胞を単離後、マトリゲル中 で三次元培養、継代を行なった。

 

 

C.研究結果 

現在、トランスジェニックマウスからのオルガノイド の調整を行っており、近日中には遺伝毒性試験を開始

できそうである。今年度はまず、オルガノイドを用い た遺伝毒性試験法の手技手法の確立のため、高分子 DNA抽出方法や被験物質の曝露方法などの検討を行 なった。肝臓より作成したオルガノイド(約1x107 cell)より常法に従ってゲノムDNAを抽出したところ、

高分子の状態の良いDNAが200 g程度抽出できた。

このゲノムDNAを用い、インビトロパッケージング 法により標的遺伝子をプラスミドとして回収し、gpt 変異解析用の試験菌株に感染させて変異頻度の解析 を行った。その結果、変異頻度は6.70 x 10-6であり、

マウス肝臓より直接ゲノムDNAを抽出した場合の変 異頻度(4.26±2.10 x 10-6)と同程度であることがわ かった。一方、膀胱由来の細胞は肝臓と同じ培養条件 では殆ど増殖せず、オルガノイドの作成には至らなか った。現在、膀胱に最適な培養条件を検討していると ころである。今後、大腸、肺などの肝臓以外の臓器に ついてもオルガノイドを作成し、被験物質曝露のない 状態での変異頻度や突然変異スペクトラムの解析を 行なう。変異頻度があまりにも高い場合には、オルガ ノイド調整の際のコンディションなどを再度検討す るなどの工夫をする。更に、gpt deltaマウスの大腸、

肝臓、膀胱から調製したオルガノイドに既知の遺伝毒 性発がん物質と非遺伝毒性発がん物質を曝露し、遺伝 毒性の有無を解析し、本試験の妥当性について検討を 行う予定である。

(倫理面への配慮)

本研究で行う動物実験にあたっては、国立がん研究セン ターを含む各施設における動物実験に関する指針に則 って実施し、可能な限り実験動物の苦痛軽減処置を行う。

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18 D.研究発表

1.

論文発表

1. Ishino K, Kato T, Kato M, Shibata T, Watanabe M, Wakabayashi K, Nakagama H, Totsuka Y. Comprehensive DNA adduct analysis reveals pulmonary inflammatory response contributes to genotoxic action of magnetite nanoparticles. Int J Mol Sci.

2015, Feb 4;16(2):3474-92.

2. Komiya M, Fujii G, Miyamoto S, Takahashi M, Ishigamori R, Onuma W, Ishino K, Totsuka Y, Fujimoto K, Mutoh M.

Suppressive effects of the NADPH oxidase inhibitor apocynin on intestinal tumorigenesis in obese KK-Ay and Apc mutant Min mice. Cancer Sci. 2015 Aug 27.

2.

学会発表

1.

戸塚ゆ加里、中釜  斉:質量分析機器を用い た

DNA

付加体の網羅的解析による中国の食 道癌発症要因の解明

4

2回日本毒性学会学術大会

. 2015

7

2. Yukari Totsuka, Yingsong Lin, Mamoru

Kato, Yasushi Totoki, Tatsuhiro Shibata, Yoshitaka Matsushima, Hitoshi Nakagama

Exploration of cancer etiology using comprehensive DNA adduct analysis (DNA adductome analysis)日本癌学会学術

総会

. 2015

10

3.

戸塚ゆ加里:ゲノム解析および

DNA

付加体 の網羅的解析による発がん要因の探索

,

44

回日本環境変異原学会.

2015

12

4.

秋場  望、椎崎一宏、遠藤  治、三牧幸代、

土原一哉、中釜  斉、戸塚ゆ加里:職業性胆 管癌の候補物質、ジクロロメタン及び

1,2-

ジ クロロプロパンの変異原性に対するグルタチ オン-S-転移酵素の影響、第

44

回日本環境変 異原学会.

2015

12

 

(発表誌名巻号・頁・発行年等も記入) 

 

E.知的財産権の出願・登録状況 

(予定を含む。) 

1.特許取得  該当なし 

2.実用新案登録  該当なし

3.その他  該当なし   

   

                                                                                                                         

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19

              研究成果の刊行に関する一覧表                             書籍      

 著者氏名  論文タイトル名 書籍全体の

 編集者名  書  籍  名 出版社名  出版地 出版年  ページ   該当なし

             雑誌      

   発表者氏名    論文タイトル名   発表誌名    巻号   ページ    出版年 Ishino K, Kato

T, Kato M, Shibata T, Watanabe M, Wakabayashi K, Nakagama H, Totsuka Y.

Comprehensive DNA adduct analysis rev eals pulmonary infla mmatory response co ntributes to genotoxi c action of magnetit e nanoparticles.

Int J Mol Sci.

16(2) 3474-92 2015,

Komiya M, Fujii G, Miyamoto S, Takahashi M, Ishigamori R, Onuma W, Ishino K, Totsuka Y, Fujimoto K, Mutoh M.

Suppressive effects of the NADPH oxidase inhibitor apocynin on intestinal

tumorigenesis in obese KK-Ay and Apc mutant Min mice.

Cancer Sci. 106(11) 1499-505 2015

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参照

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