植物葉内蛋白質含有量と日光照射度との關係に就て

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(1)九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository. 植物葉内蛋白質含有量と日光照射度との關係に就て 藤田, 光 九州帝國大學農學部植物學教室. https://doi.org/10.15017/20818 出版情報:九州帝國大學農學部學藝雜誌. 4 (4), pp.358-368, 1931-08. 九州帝國大學農學部 バージョン: 権利関係:.

(2) 植 物 葉 内 蛋 白 質 含 有 量 と 日光 照 射 度 と の 關 係 に 就て 藤. 田. 光. (昭 和六 年四月十五 日受領). 1.緒. 言. 植物 の葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 關 係,乃 至 は 日中2PちH光. の 良 く當 る時 と夜 間. 日光 照 射 度 が 極端 に減 少 した場 合 とに於 け る葉 内蛋白 質 の 含 有 量,云. ひ換 へ る と蛋 白質 即ち. の 一 日中 の変 化 を見 る事 は植 物 生 理 殊 に栄養 生 理 の眞 相 を確 知 す る上 に重 大 な る意 義 を持 つ 事 は 今更 云 ふ迄 もな い 事 で あ る。 從 つて 從 來 此種 の 研 究 は屡 々行 は れ 重 要 な る實験 成 績 を残 して 居 る。 しか しな が ら葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 閥 の關 係 に就 て 從 來 行 は れ た 研 究 の 多 く は 葉 内蛋 白 質含 有 量 と 日光 照 射 度 の両 極 端 夘 ち明 暗 との 間 の 關 係 に 就 て述 べ られ て 居 り,其 結 論 と して植物体 内蛋 白質 形 成 作 用 は明 所 に於 て は 無機 及 び 有機 態 の窒 素 源 が存 在 す れ ば容 易 に 行 はれ る こと明 かで あ るが,暗 所 に 於 て も培養 液 中 に 之 等 雨 形態 の窒 素 源 と充 分 量 の炭 水 化 物 が 共存 す る場 合 に あ りて は,明 所 と同様 に窒 素 の 同化 が 行 はれ 從 つ て蛋 白質 が 形成 さ れ る と言 は れて 居 る(4・11・17・18・19・20)。 同一 で な くて. PALLADI N. 氏(13)が. け れ と も此 關 係 は総 て の植 物 に於 て 必 し も. 線 葉 (griine Blatter). 蛋 白質 含 有 量 を比 較 した と ころ に よ る と,にVicia Faba,. と黄 化 葉 (etiolierte. Phaseolus. multiflorus. Blatter). との. あ りて は緑. 葉 は 黄 化葉 よ り蛋 白質 の含 有 量 少 か つ た が,小 夢 に あ りて は反対 に 緑 葉 の方 が黄 化 葉 よ り其 含 有 量 が 多 くあつ た と言 ふ事 で あ る。 叉植物体 内蛋 白質 形 成 に 同光 が 直接 に作 用 す るの か, それ と も間 接 に作 用 す る の か の 問題 に就 て は學 者 に よ り異説 あ るが,直 接 で な くむ しろ 間接 に作用 す る と言 ふ説 が 多 い様 で あ る(2・4,21)。 次 に植 物体 内 の蛋 白質 或 は 全窒 素 の 日変化 に就 て は其 説区 々に して,同 中 は夜 間 よ り多 い と主 張 す る人(3,10,12,14,15,16),或. 1)九 州 帝國 大學 植物學敢 室業績 第35號. は之 と反対 に夜 間 の 方 が 日中 よ り多 い と主 張 す る.

(3) 人(9)が. あ るが,総 括 して見 る と蛋 白質 は 日中 の方 が夜 間 よb其 含 有 量 多 い と主 張 す る者. が 多 い様 で あ る。 し か しな が ら 此 關係 は測 定値 の 表 示 法 に吟 味 を 施 す 事 が 必 要 で あつ て, CHIBNAI.I.. Phaseolus. 氏(11)が. vulgaris. var. multiflorus. の葉 内 全窒 素 含 有 量 の日変 化 を調. ぺ た る研 究成 績 に よ る と,材 料 の 乾 量 百 分 傘 で は 日中 に減 じ夜 間 に増 して 屠 り,生 量 百 分 率 で は反対 に 日中 に増 し夜 間 に減 じ て居 るの で あ る。 そ こで氏 は何 れ の表 示 法 に よつた 結 果 を すべ きか に就 て 考察 し,葉 の生 量 の 日変化 は葉 の乾 量 の 日変化 よ りも小 で あ る との 理 由 採用 か ら,此 場 合対生 量 法 が 表 示 法 と して 他 に ま さつ て ゐ る と主 張 して ゐ るの で あ る。 そ こで 著 者 は1929年. 以 來 植 物 葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 關 係 及 び 植 物 の 葉 内蛋. 白質 含 有 量 の 日変化 とに就 て,從 來 使 用 され て ゐた対生 量 及 び対乾 量 表 示 法 の外 に纐 纈教授 の提 案 せ し対組 織 粉 末 容 積 法(5・6・)を. 併 用 して研 究 す る所 が あつた 。 未 だ 完 成 の域 に 到. つ て ゐ な いが 相 當 の 成 績 を得 た るを 以 て,此. 腱 に 之 を発 表 して 大 方 の参 考 に 供 す る事 に し. た。 本 研 究 は九 州 帝 國大 學 農 學 部 植 物 學 教 室 に 於 て 纐 纈教授 指 導 の下 に行 ひ た る もの に して, 始終 懇 篤 な る指 導 を賜 は りし同教授 に対して 衷 心 よ り感 謝 の意 を 表 す るG. II.材. 料. 及. び. 研. 究. 方. 葉 内の蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 關係 に就 て の實験(第. 法. 一種 實験)は1929年,1930. 年 の両 年 に か けて 行 ひ,葉 内蛋 白質 の含 有量 の 日変 化 に 就 て の実験(第 て1929年. 二種 實験)は. 主 とし. に行 つ た。. 第 一種 實験 に 於 て は 材 料 植 物 として ヒマハ リ (Helianthus annuus). イ ング ン マ メ (Paseolus. vulgaris).. ダ イヅ (Glycine Soja).. クハ (Morus alba). ゼ ラニ ウ ム (Pelargonium. の五 種 の植 物 を選 ん だ 。 該 實験 に於 て(1929)ヒ. マ ・・リ,ダ イヅ,⇔. inquinans). ゲ ン マ メに あ りて は. 四 月 中 に種 子 を 同 一 圃 場 に播 種 し発芽 生 長 して通 常 葉 二枚 出現 せ し時,照 射 度を 異 にす る所 定 の覆 蓋 椎 に て覆 蓋 した 。 又 クハ に あ りて は刈 株 か ら襲 條 して 葉 が2‑3枚 張 同標 な覆 蓋 椎 て に覆 蓋 した 。 而 して ヒ マ ハ リ,ダ イヅ,イ. 生 じた る 時 矢. ング ンマ メは 六 月 の 晴 天 の 午 後. ・に,ク ハは七 月 の晴 天 の 午後 に 材 料 の採 取 を な して蛋 白質 含 有 量 を比 較 測 定 した 。1930年 同 實験 を繰 返 へ し,材 料 植 物 と して は 前記 の外 に ゼ ラニ ウ ムを 併 せ 用 ひ た。 郎 ち ヒ マハ リ, イ ンゲ ン マ メ,ダ 九 月 中 高 さ90cm.前. イヅ は九 月 中 に 同 一 畠 に播 種 し前 同様 通常 葉 二枚 生 ぜ し時 覆 蓋 し,ク ハ は 後 の健 全 な る枝 條 を 一株 當7‑8本. と し他 は 悉 く除去 し,其 枝 條 の頂.

(4) 位 葉3‑4枚. を残 存 せ し め† 位葉 を 全部 除去 して覆 蓋 した。 ゼ ラニ ウム は1929年. 殖 に よ り育 成 せ し もの の 中 出來 るだ け大 き さ並 び に勢 カ ー様 の もの を選 び,1930年 中 に 口径!22cm・. 深 さ20cm・. に分 生 繁 の六月. の 普 通 の植 木鉢 に植 替 へ 充 分 活着 し た後,口 面迄 鉢 を地 中 に. 埋 めて覆 蓋 した 。 勿 論埋 め し場 所 は良 く常 に 日光 の 當 る所 が選 ばれ た。 而 して ヒマ ハ リ,イ ンゲ ン マ メ,ダ ィヅ,ゼ. ラニ ウ ムは 十 一 月 中,ク ハ は 十 月 中 の何 れ も晴 天 の午 後 に葉 を採取. して 比 較 材 料 の蛋 白質 含 有量 を比 較 測 定 し た。 覆 蓋 椎 は植 物 の 性 質 に磨 じて 其 生 長 を 害 さな い程 度 の 大 き さの木 製 骨 儲 に寒 冷 紗 を 一枚 叉 は 三枚 張 りて照 射 度 を 異 に す る様 作 製 した 。 照 射 度 の強 弱 は之 をLII・IIIに区 直 射 日光 邸 ち無 覆 蓋 の 場 合,IIは. 一 一 一 一 枚 張 の覆 蓋 椎 に て被 ひ し場 合,IIIは. 別 し1は. 三枚 張 の 覆 蓋 椎. に て被 ひ し場 合 を 意 味 して ゐ る。 各比 較 材 料 を採取 せ る場所 の 日光 照 射 度 の 割 合 は写真 感 光 紙(POP)の. 感 度 の割 合 を測 定 して見 て も明 か に差 異 あ る事 が認 め られ た 。 自PちA・B二. の標 準 色を 作 りお き(Aは も,照 射 度1,H・IIIの. 淡 灰 色,Bは. 暗 赤紫 色 標 準)Aか. 順 序 に明 か に 大,中,小. らBに変. 色す る時 間 を 見 て. で あつ た ・ 叉 照 射 度 の割 合 は水 分 蒸 襲量. か ら も容 易 に 相違 あ る事 が認 め られ た。 印 ちペ トリ皿 中 に水 を 充 し一H中 の割 合 を見 た るに,照 射 度1,II,IIIの. つ. 順 序 に100‑‑47‑25で. 第 二種 實 験 に於 て は材 料 植 物 と して ダ イヅ,ヒ マ ハ リ,ヒ ユ. に於 け る水 分蒸 嚢. あつ た。. (Amarantus retroflexus). を選. ん だ 。之 等 の 中 ダ イヅ は 畠 に栽 培 され て あ る もの を用 ひ,ヒ マ ハ リは種 子 を 圃 場 に蒔 きて 栽 培 し,ヒ ユ は 八 月 中茎 長15‑20cm・. 位 の 苗 を 畠 に移 植 して 培養 生育 せ し もの を 用 ひた 。 材. 料採取 は ダ イヅ は七 月 中,ヒ マハ リは 六 月 中,ヒ ユ は 十 月 中 の晴 天 の 日を 選 び,一 日中6時, 12時,18時,24時 験 は第 一種. の 四 回 の 異 な る時 期 に行 ひ,葉 内蛋 白 質 含 有 量 を比 較 測 定 した。 比 較 試. 第 二種 實 験 何 れ の場合 も総 て葉 に於 て 之 を 行 ひ,而 して其 葉 は 可及 的 に熟 葉 を. す る事 に努 めた 。 第 二種 實 験 の場 合 に 材 料採取 の際 葉 に水 滴 が 附着 して ゐて 生 量 測 定 上 採取 誤 差 を伴ふ 懸 念 が超 つ た 時 に は,上 等 の吸 取 紙 とガー ゼ とを 混 用 して 水 分 を 除 去 した 。 斯 くして採取 した 材料 は 何 れ も先 づ 生 量 及 び乾 量 を測 定 した 後,纐 纈教授 及 び其 共 同研 究 者 に よ り從 來 慣 用 され て きた 方 法 に 從 つ て 製 粉 し,其 の 粉 末 の 一部 を と り(多. くの場 合 粉 末. 3cc・ を 供 試 材 料 と して採用 した)キ ー ル グー ル氏 法 (KJELDAHLSChe M'ethode) に よ りτ 全 窒 素 含 有量 を測 定 し粗 蛋 白 と して計算 した 。 測 定 の 結 果 は之 を対生 量,対乾. 量,対 組 織 粉 末 容. 積 法 の 三種 の表 示 法 に從 ひ て表 示 し,各 表 示 法 に よ り表 示 され た結 果 の何 れ が 葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との關 係 を 知 る上 に合 目的 の結 果 を もた らす か を調 べ,合 理 的 に結 論 を 導. ・.

(5) き出 す 事 に 努 めた 。両 各材 料 の所 謂 生比 量,乾 物 比 量,水 分比 量(水 分 含 有 量)等 を算 出 して, 量 及 び対乾 量 法 の表 示 上 の誤 差 の 有 無 及 び 其程 度 を 考察 す る根 撮 と した 。. III.測. 「 ・. 定. 成. 対生. 績. 植 物 葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 關係. 比 較 材 料 の蛋 白質 含 有 量 を測 定 せ し結 果 に よ る と,対生 量 法 に あ りτ は ゼ ラ ニ ウ ムの み が 照 射 度1・II,IIIの な いが,他. 順 序 に 其割 合100‑100‑‑84に. して1とIIと. は含 有 量 に差 値 を認 め. の 材 料 で は皆 照 射 度 の減 少 に伴ふ て減 少 して ゐ るの で あ る。 術 目光 照射 度 の 差. 異 に よ る 含 有 填 間 の 開 き を 見 る と ヒ マ ハ リ,ダ. イ ヅ,イ. ング ン マ メ,ゼ. ラニ ウ ムに於 て は其. 開 きが 著 し くな い。 併 し クハ は濁 り他 の 何 れ の 材 料 よ りも其 開 きが 大 き くて,含 有 値 の 割 合 は照 射 度1,II,IIIの 射 度1,II,1【1の 1,IIよ. 順 序 に100‑67‑‑48で. あ る。 一 一4方対乾量 法 に よ る とゼ ラニ ウム は照. 順 序 に蛋 白質 の 含 有 量 は100‑80‑‑101に. してIIは1よ. り少 くIIIは. り多 くて稽 例外 的 と認 め られ る も,他 の 材 料 に於 て は皆 照 射 度1・II,IIIの. 順 に含. 有 量 は小 中 大 に し て照 射 度 の減 少 じ伴ふ て増 加 す る傾 向 が認 め られ,此 傾 向 は対生 量,対粉 末容 積 法 に比 較 す る と正反対 で あ る。対粉 末容 積 法 に よ り表 示 され た る測 定成 績 を見 る と, ゼ ラ ニ ウ ムが濁 り照 射 度IIに を示 して ゐ るが1に. 於 て含 有 量 の減 少 を見II[に. 於 て はIIよ. り幾 分 増 加 の傾 向. 比 して減 少 して ゐ る。 けれ さ も他 の比 較 材 料 で は含 有 量 は照 射 度 の減. 少 に伴つて 何 れ も減 じ て ゐ る。 要 之,今 測 定 成績 を総 括 的 に 見 る に対生 量 法,対粉. 末容積法. に よ る と葉 内蛋 白質 含 有 量 は 日光 照 射 度 の減 少 に伴 つ て減 少 す る様 な傾 向 が認 め られ る。 然 る に一 方対乾 量 法 に よ る と多 くの場 合 に於 て 日光 照射 度 の減 少 に よ り蛋 白質 の含 有 量 は却 て す る様 な傾 向 が認 め られ る。 叉 比 較 材 料 中 クハの み は 三種 の何 れ の表 示 法 に よ る も其 含 増加 有 量 は照 射 度の 減 少 と共 に減 少 して ゐ る。 此 の 如 く表 示 法 の 異 な るに從 つ て夫 々異つ た成 績 を得 た の で あ るが,之 を纐 纈 及 び竹 内両 氏o)(7)修IE公. 式 に從 ひ,対生 量 法 に あ りて は生 比 量 に よ り対乾 量 法 に あ りて は 乾 物 比量. に よ り修正 を施 して 見 る と,何 れ も対粉 末 容 積 法 に よ り表 示 され た結 果 に 一致 し葉 内蛋 白質 含 有 量 は 日光 照 射 度 の減 少 に作 つ て減 ず るの が 見 られ るの で あ る(第 一表)。.

(6) 第. 一. 表:種. 々 の 植 物 の 葉 内 蛋 白 質 含 有 量 と 同 光 照 射 度 と の 關 係。 (二 回 測 定 の平. ヒ. マ. ハ. ゼ ラニ. ダ. リ. ウ ム. イ. イ ンゲ. 均). ヅ. ン マ メII ITr. ク. ハ. 活 弧 中 の数字 は 纏 て比 薮 算 出 に當 つ て 標 準 値 と した實 数 。.

(7) 2・. 植 物 葉 内 蛋 白 質 含 有 量 の 日変. 化・. 三種 の 表 示 法 に よ り表 示 され た る葉 内蛋 白質 含 有 量(クー 日中 の変 化 を見 る に,対生 量 法 に 於 て は何 れ の 材 料 植 物 も 同光 の 良 く當 る時 に 日光 の 良 く當 らな い時 よ り其 含 有 量 が 多 い の で あ る。 又対乾 量 法 及 び対粉 末 容積 法 に よ り表 示 され た る結 果 を見 る と,大体 矢 張 同 じ様 な 關 係 が 存 在 す るの が認 め られ る。 しか しな が ら変 異 の程 度 及 び 経 過 に 互 に相 違 が あ るの で あ る。 と ころ で比 較 した 材料 に は生 比 量 叉 は水 分比 量 に少 か らぬ変 化 が あ つ たの で あ るか ら, 量 法 に は此 か ら由 來 す る所 の 表示 上 の 誤 差 を 豫期 せ ね ば な らぬ。 叉 比 較 材 料 の乾 物 比対生 量 の変 化 が少 許 な が ら もあつ た の で あ るか ら,対乾 量 法 に も矢 張 あ る程 度 の 表 示 上 の 誤 差 が あ る鐸 で あ る。 そ こで 今対生 量 法 に あ りて は 生比 量 に よ り,対乾 量 法 に あ りて は乾 物 比 量 に よ り測 定 結 果 を 修 正 して見 る と,何 れ も対粉 末 容 積 法 に類 似 した 或 は 同一一の成 績 に蹄 一す る。 末 容積 法 に よ る と∴ 日中 の葉 内蛋 白質 含 有 量 の変 化 は,ヒ マハ リに於 て は12時 を 試 験 しな かつ た爲 か甚 だ僅 少 で あつ た が,ダ. 材 対粉 料. イヅ,ヒ ユ に於 て は 明 か に 書 間 の 方 が 夜 間 よ. り其 含 有 量 大 で,6時,12時,18時,24時. の 各 異 な る時 期 の 含 有量 の割 合 は ダ イヅ は. 100‑103‑99‑一. あつ た。 而 して 一 周中 の葉 内蛋 白質 含 有 量. ・ ・99ヒ ユ は93‑126‑91‑‑89で. が此 の 如 く四 回 の異 な る時 期 に於 て あ る程 度 の変 化 が あ つ た 事 は前 に 著 者等 に よつ て グ イヅ の葉 に つ き17時,23時,5時. の 三 回 の 異 な る時 期 に於 け る蛋 白質 含 有 量 を 比 較 測 定 した. 所 書 間 の 方 が 夜 間 よ り多 か つ た と言 ふ成 績 に(8)一. Iv.論. 致 して 居 る(第 二表)。. 議. 上 述 の 全實 験 に於 け る成 績 を 通 寛 して見 るの に,或 場 合 に は 二つ の表 示 法 の結 果 が 全然 正 に表 は れ て見 た り,或 は各 表 示 法 に よ り示 され た結 果 が偶 然 に も同 じ傾 向 に は で た が其 反対 開 きが表 示 法 に よ り相違 が あ る と言 ふ様 な事 に なつ て ゐ る が,扱 て 吾 入 は 何 れ の 表 示 法 に よ り表 示 され た結 果 が 合 理 的 で あ る かを 先 づ 第 一二に論 議せ ねば な らぬ 。然 れ さ も既 に屡 々論 ぜ られ て ゐ る如 く,理 論 上対生 量 表 示 結 果 に は 生物 質 比 重,対乾. 量 表 示 結 果 に は比 較 材 料 の乾. 燥 物 質 の比 重 に 由來 す る誤 差 が 含 まれ て ゐ るか ら,理 想 的 の 表 示 法 と して採用 で きな い 事 明 か で あ つ て,結 局 此 種 の實 験 成 績 は対粉 末 容 積 法 に よ り表 示 され た る測 定成 績 を 中 心 と して 考 察 せ られ ね ば な らぬ 。 そ こで 今対粉 末 容 積 法 に よ り表 示 され た測 定成 績 に よ る と,葉 内蛋 白質 含 有量 は 何 れ の 比 較 材 料 に於 て も,日 光 照 射 度 の 減 退 に件 つ て 減 少 して ゐ るの で あ り,.

(8) 第. 二. 表. 種. 々 の 植 物 の 葉 内 蛋 白 質 含 有 量 の 日変 (二 回 測 定 の平均). ダ. ヒ. ヒ. イ. マ. ヅ. ハ. リ. ユ. 括 弧 内 の数 字 は総 て比 数 算 出 に際 して標 準 値 と した實 数 。. 化。.

(9) 唯 ゼ ラニ ウ ム に於 て の み 盤 白質 の 含 有 量 が 照 射 度IIよ は照 射 度IIとIIIと. りIIIの. は 同 一結 果 とな つ て ゐ るの で あ るが,何. 方 多 く,ヒ マ ハ リに 於 τ. れ の場 合 も1に. 比 す れ ば減. 少 しτ ゐ るの で あ り,総 括 的 に見 て照 射 度 の減 少 と共 に蛋 白質 の 含 有 量 を減 ず る と言 ふ結 論 を な す に は 差 支 が な い課 で あ る。 他 の 材 料 で は 日光 照 射 度 の減 少 と共 に規 則 正 し く蛋 白質 含 有 量 が減 少 して ゐ るの に,ゼ. ラニ ウ ムの みが 規 則 正 し く減 少 しな い 事 は無 論 注 目 を要 す る事. で將 來 の 研 究 に 倹 たね ば な らぬ。 叉照 射 度 の減 少 に よ る材 料 の蛋 白質 の含 有 量 の減 少 の 割 合 は ヒマ ・・リ,ゼ ラニ ウ ム,イ ング ンマ メは 左 程 著 明 で は な い が,濁 100‑71‑69に. り クハ の み が その割 合. して割 合 間 に 著 明 な差 異 が認 め られ る。 此 事 は他 の比 較 材 料 に比 して ク・・. は葉 内蛋 白質 形 成 に対して 日光 と よ り密 接 の 關 係 に あ る と思 は れ るの で あつ て,言. ひ換 へ る. と 日光 に対す る感 受 度 が よ り高 い と見 て よ いで あ ら う。 此 の如 く対組織 粉 末 容 積 法 に よ る と,葉 内蛋 白質 含 有 量 は 日光 照 射 度 の 減 少 に追 從 して減 少 して ゐ るの で あ るが,此 事 は 葉 に於 け る蛋 白質 含 有 量 が 叢 間 即 ち 日光 の當 つ て ゐ る時 に含 有 量 が多 く,夜 間 邸 ち 日光 の當 らな い時 に含 有 量 が 少 い と言 は れ て ゐ る從 來 の 多 くの 研 究 成 績,及 び著 者 が種 々の 植 物 の 葉 に於 け る蛋 白質 含 有 量 を 一 日中 の6時,12時,18時,24時 の 四回 の 異 な る時 期 に亘 り比 較 測定 しτ 見 た る實験 成 績 の 正 當 な る事 を 裏 書 す る もの で あっ て,日 光 と葉 内蛋 白質 合 成 作 用 との 關係 を閑 明 す る上 に意義 あ る参 考 資 料 とな る事 ε思 は れ るo. V.摘. 要. 此 研 究 は從 來 用 ひ られ て きた対生 量 法,対乾 量 法 の外 に対 組織 粉 末 容 積 法 を 併 用 して,植 物 葉 内蛋 白質 含 有 量 と 日光 照 射 度 との 間 に 如 何 な る關 係 あ るか を 知 らん が た めの 目的 を 以 て 行 つ た もの で あ る。 研 究 の結 果 に よ る と,対生 量 法 及 び対粉 末 法 に於 て は,種 々 の比 較 材 料 の葉 内蛋 白質 含 有 量 は 日光 照 射 度 の減 少 に伴つて 減 少 す る事 が認 め られ,対乾 量 法 に よっ た 場 合 に は反対 に照 射 度 の減 少 に よ り其 含 有 量 は何 れ の 材 料 に於 て も漸 増 す る傾 向 が認 め られ たの で あ る。 しか し な が ら対生 量 法 に は生 比 量 或 は水 分比 量 に,対乾 量 法 に あ りて は 乾物 比 量 に 由 來 す る所 の あ る程 度 の 誤 差 が あ る鐸 で あ る か ら,之 等 の 表 示 法 に よ り表 示 され た結 果 は 修正 の 必 要 が あ る。 そ こで 念 の た め対生 量,対乾. 量 法 に よ り表 示 され た結 果 を 修正 して見. る と,其 結 果 は何 れ も対粉 末容積 法 に よつ た結 果 に近 似 す るの で あ る。 從 つ て 三表 示 法 中対 粉 末 容 積 法 に よつ た結 果 が最 も信 用 で き る事 が 知 られ る。 故 に此種 の 研究 は対粉 末 容 積 法 に.

(10) よ り表 示 せ し結 果 を基 礎 と して論 議 せ らるべ きで あ る。 其 粉 末容 積 法 に よ る と葉 内蛋 白質 含 有 量 は 日光 照 射 度 の減 少 に 追從 して減 少 し くるの が認 め られ た。 此 事 は 日光 と葉 内蛋 白質 合 成 作 用 との 關 係 を明 か に す る上 に意 義 あ る参 考資 料 と な る様 に思 はれ る。 (昭. 引 I). 用. 文. 和. 六. 年. 一. 月,. 献. CHIBNALL,A. C., Diurnal variations in the total nitrogen content of foliage leaves.. 51I-518, 1923. 2) COUWENTAK,C. A.,. Untersuchungen iiber den N-Stoffwechsel bei Helianthus. Ann. Bot. 37:. annuus, L.. (Rec. tray.. bot. neerland. 26: 19.96, 1929.) Ref., Bot. Centralbl., 157: 268, 1929. 3). IIIKATSUKA,H , (李 塚 英 吉),朝 摘 及 び 夕摘 桑 葉 の 飼 料 的価値 に就 て・竃 業試験 場 報 告 ・3・324‑326,自 大 正. 4). HANSTEF.N, B., Beitrage zur Kenntniss der Eiweissbildung and der Bedingungen der Realisierung dieses Processes im Phanerogamen Pflanzenkarper. Ber. Deutsch. Bot. Ges. 14: 362-371, 1896.. 六年至大正七年・. 5) KOKETSU,R., Uber den Gehalt an Trockensubstanz and Asche in einem bestimmten Volumen Gewebepulver als Indizium fiir den Gehalt des Pflanzenkorpers an denselben Konstituenten. Agric. Kyushu Imp. Univ. I : 151-162, 1924. 6). KOKETSU,R.. Uber die Brauchbar- and Zweckmassigkeit der „Pulvermethode«. Wassergehaltes im Pflanzenkorper.. fur die Bestimmung des. Bot. Mag. (Tokyo). 39: 169-175, 1925.. 7) KOKETSU,R., and TAKENOUCHI,M. (纐 纈 及 び竹 内),植 う事 の効 果 に就 て・Iい. Jour. Dept.. 物 体 内 物 質含 有 量 測 定 に「組 織 粉末 法 」な 利 用 す. 生理 的叉 は生 態 的 條件 を異 にす る植物体内 に於 け る灰 分 含 有 量 の 比較 測 定 ・. 九 州 帝 國 大學 農學 部學 藝 雑 誌・3:154・181・1928・. 8). KOKETSU,R., KOSAKA,II., SATO,'T. and FUJITA,T. 定 に「組 織 粉 末 法 」を利 用 す ろ事 の効 果 に就 て・い. (纐纈,小坂,佐藤 及 び藤 田),植. 物体内 物 質 含 有 量 測. 炭 水 化物 及 び蛋 白質 含 有 量 の比 較 測 定・ 九 州. 帝 國 大學 農 學 部 學 藝 雑 誌3:232"243,1929・. 9). KOSUTANY, T., Untersuchungen uber die Entstehung 13-33, 1897.. des Pflanzeneiweisses. Landw. Vers—Stat. 48:. . Io). MASKELL,E. J. and MASON,T. G., Studies on the transport of nitrogenous substances in the cotton. II). plant. I. Preliminary observations on the downward transport of nitrogen in the stem. Ann. Bot. 43: 205-231, 1929. MUENSCHEK, W. C., Protein synthesis in chlorella. Bot. Gaz. 75 : 249 267, 1923.. 52) Orro,. R. and KOOPEK,W. D.,. Beitrage zur Abnahme bezw. Ruckwanderung der Stickstoffverbindungen. aus den Blattern wahrend der Nacht, sowie zur herbstlichen. Ruckwanderung von Stickstoffverbin-. dungen aus den Blattern. Landw. Jahrb. 39: 167-172, 191o. 13) PALLADIN,W., 1891.. Eiweissgehalt der grunen and etiolierten Matter. Ber. Deutsch. Bot. Ges. 9:. 194-198,.

(11) 14) PtGol INI, L.,. Studi sulla foglia di gelso : sulla composizione cliemica della foglia al mattino e alba sera.. (Atli dei l.incei (5) z3: 433-437, 1914). Cit. CZAI'ECK,F., Biochemie der Pflanzen. Bd. TI. 294. 1920. 15) SCHULZ.E, B. and SCHUTZ,j.,. I)ie Stoffwandlungen in dem I.aubblattern. ihren Beziehungen zum herbstlichen Blattfall. 16) SUZUKI,U.,. des I3aumes, insbesondere in. Landw. Vers-Stat. 71 : 299-352, 1909.. On the important function of leaves. (Bullet. Imp. Univ. Tokyo, College, Agric. 3: 241-252,. 1897) Ref. Bot. Centralbl. 75: 18-19, 1898. 17) SUZUKI,U.,. Uber die Assimilation der Nitrate in Dankelheit durch Phanerogamen. Bot. Centralbl.. 75. 289 292, 1898. 18) ZAI.ESKI,W.,. Die Bedingungen der Eiweissbildung in den Pflanzen. Pot. Centralbl. 87 : 277-282, 1901.. 19) ZA1.F,SKI, W.,. Zur Kenntniss der Eiweissbildung in den Pflanzen. Ber. Deutsch. Bot. Ges. 15: 536-542.. 1897. 20) ZALESKI,W.,. Zur Keimung der Zwiebel von Alliu,u Ce!a and Eiweissbildung.. Ber. lleutsch. BA. (;es.. 16 : 146-151. 1898. 21) ZALESKI,W.,. Uber die Rolle des Lichtes bei der Eiweissbildung in den Pflanzen. Ber. Dentsch. Bot.. Ges. 27: 56-63, 1909..

(12) UBER DER. DIE. BEZIEHUNGEN. BLATTER. UND. DEM. ZWISCHEN GRAD. DER. DEM. EIWEISSGEHALT. SONNENBELEUCHTUNG. ( Zusammenfassung) Teru. FvJITA. Diese Untersuchungen hatten den Zweck, die Beziehungen zwischen dem Eiweissgehalt der Batter von verschiedenen Pflanzen and dem Grad der Sonnenbeleuchtung zu prufen. Der Beleuchtungsgrad wurde in 3 verschiedenen Stufen and zwar durch verschiedenartige Bedeckung mittels Tuchkasten erzielt. Es wurde der Eiweissgehalt sowohl in Prozenten des Frischgewichtes and des Trockengewichtes als auch in dem Gehalt pro Einheit-Volumen Gewebspulver, d. h. nach der KSKETsuschen „Pulvermethode" sten sind.. angegeben, urn festzustellen, welche Data fur uns die zweckmassig-. Die erhaltenen. Resultate. waren, je nach der angewandte Methode verschieden. nicht wenig verschieden. Es wurde aber bewiesen, dass die durch die Anwendung der Frischgewichts- and Trockengewichtsmethode erhaltenen Resultate zu korrigierende Fehlerquellen erhaltene. aufwiesen, wahrend das durch. zweifellos zweckdienlich. war.. die Anwendung der „Pulvermethode". Nach diesem Resultat, bestehen innige Be-. ziehungen zwischen dem Eiweissgehalt der Batter and dem Grade der Beleuchtung. Der. Eiweissgehalt. Beleuchtungsgrad. in den Blattern war.. Auch. war namlich um so geringer, je geringer. ist es weiter sehr wahrscheinlich,. gehalt in den Blattern am Tage hoher ist als in der Nacht.. der. class der Eiweiss-.

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