Thermoregulatory and cardiovascular responsesto hypobaric hypoxia in resting humans

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Thermoregulatory and cardiovascular responses to hypobaric hypoxia in resting humans

申, ソラ

http://hdl.handle.net/2324/4475141

出版情報:九州大学, 2020, 博士(芸術工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:やむを得ない事由により本文ファイル非公開 (3)

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(様式6-2)

氏 名 SHIN Sora(申 ソラ)

論 文 名 Thermoregulatory and cardiovascular responses to hypobaric hypoxia in resting humans

(低圧酸素環境に対する安静時の体温調節及び心臓血管系反応)

論文調査委員 主 査 九州大学 教授 前田 享史 副 査 九州大学 教授 村木 里志 副 査 北海道大学 准教授 若林 斉

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

低圧低酸素環境では、酸素を多く体内に取り入れて組織に運搬するために血管拡張を引き起こす。

一方、低温環境では、体温保持のため皮膚血管収縮が生じる。気圧および気温の両方が低い場合に は、ヒトの循環調節系と体温調節系の反応が平地と異なると考えられるが、その知見は十分ではな い。また、心臓および脳の循環応答を含めた生理応用の測定は、高山などでのフィールド調査では 困難であり、低圧低酸素環境における脳を含めた全身の循環調節系応答の詳細なメカニズムは明ら かとなっていない。

本研究の主題は、低圧低酸素環境における体温調節および心臓血管系反応を明らかにする事であ り、中立気温での低圧低酸素環境での体温調節・心血管反応を明らかにすること(第二章)、低圧低 酸素環境下における気温低下時の体温調節・心血管反応の特徴を明らかにすること(第三章)、そし てその循環系反応を脳や心拍出量も含めてより詳細に明らかにすること(第四章)を目的としてい る。

第一章では、社会的背景および学術的背景をもとに本研究の必要性および独自性について述べ、

研究の目的へとつなげている。また、論文の構成を述べることで、研究の目的を達成するための全 体の流れを説明している。

第二章では、中立気温における気圧・酸素分圧低下中の生理反応から低圧低酸素時の人体生理反 応の特徴、特に皮膚血管拡張に伴う皮膚温上昇について示している。この生理反応は、低気圧環境 で人体からの対流性熱移動が平地よりも小さくなる点を相補し、全身的熱損失を維持していると考 察している。

第三章では、低圧低酸素環境下の気温低下による寒冷曝露時においても中立気温時と同様の傾向 は認められたものの、心臓血液循環系反応について詳細に検討する必要性を考察している。

第四章では、第三章で考察された血液循環系反応を詳細に検討するために、実験プロトコルおよ び測定項目を変更して検証している。得られた結果から低圧低酸素環境は寒冷曝露時においても皮 膚血管収縮抑制(または血管拡張)を引き起こすこと、指部などの末端ではその反応が見られない ことを明らかにし、生理的メカニズムについて自身の実験結果および先行研究を引用して考察して いる。

第五章では、本研究で得られた知見を総括して、本研究の限界や今後の展望、研究結果からの提 言について述べている。

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本論文は、低圧低酸素環境が人間に及ぼす影響について、温熱的中立気温時および気温低下時の 体温調節反応および心臓血管系反応から明らかにした研究であり、学術的独自性は高い。また、こ れらの成果は、高山、航空機、宇宙ステーションなどでの生理的変化に基づく様々な疾病予防に資 する内容であり、気圧・気温制御のための貴重な資料となることが期待できる。よって、厳正なる 審査の結果、本調査委員会は、本論文が博士(芸術工学)の学位に値すると判定した。

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