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− 141 −

自己開示の動機と抵抗感が精神的健康に及ぼす影響 一 対 面 と

LINE

上 の 自 己 開 示 一

人間教育専攻

臨床心理士養成コース 前 野 稜 賀

1.問題と目的

自己開示とは自分がどのような人物であるか を他者に言語的に伝える行為であり(榎本,

1997)

, 自己開示を行うことは精神的健康に効 果があると言われている(丸山・今川,

200

1 ) 。

自己開示には自分のことを話したいという動 機(以下,自己開示動機と記,JZs:)がある(榎本,

1989)

。小林・宮原

(2012)

は孤独感を感じてい る人は,受容的なサポートを期待して自己開示

していると報告している。

一方,自己開示にはその行為に伴う抵抗感 (以下,自己開示抵抗感と記述)がある(遠藤,

1995)

。命・松井

(2012)

は 自 己 解 決 」 を 基 にした自己開示の抑制は精神的健康によいが,

「あきらめ」や「他者への配慮」は精神的健康 を害していることを明らかにした。

他者へ打ち明けたいとし、う欲求があるにも関 わらず打ち明けられないということが精神的健 康に負の影響を与えていると考えられる。

以上のことから,自己開示と精神的健康の関 連を明らかにするためには,自己開示劃麟と自

己開示抵拘惑の

2

つの要因を考慮する必要が考 えられる。そこで本研究では,自己開示動機と 自己開示抵腕惑が精神的健康にどのような影響 を及ぼしているかを明らかにすることを目的す る 。

さらに,近年,

SNS

の普及によりインターネ ットを用いた自己開示をする機会が増えてきて

指 導 教 員 久 米 禎 子

いることから,

SNS

の一形態である

LINE

を 取り上げ,対面での自己開示と比較検討する。

野口

(201

1)は,ネット上での自己開示は対面 の代替ではなく,現実の関係を強化する役割を 果たしていると述べている。このことから,

LINE

上での自己開示の動機や抵抗感は,対面 によるものとは異なっていることが予想される。

2.

方法

私立

A

大学および国立

B

大学の大学生

208

名(男性

:92

名,女性:

109

名,不明

:7

名,平均 年齢:

19.87

歳 , S

lJ. 

1 . 1 9 )の協力を得て,

2016 

7

1

日から

7

15

日の間に,講義時間の 一部を使用し,集団形式で、調査を行った。質問 紙は自己開示動機尺度(榎本,

1989)

,自己開示 抵抗感尺度(遠藤,

1995)

,精神的健康尺度

(KlO) (Kessler et al.

古)

11

ら訳

2003)

,フェイ スシートの

4

種類で構成され,自己開示動機尺 度と自己開示抵抑惑尺度は対面用と

LINE

用の

2

種類の場面を設定した。

3.

結果

自己開示動機尺度および自己開示抵抑惑尺度

の各下位尺度について

Cronback

α

係数を算

出し,信頼性の確認で、きたもののみをその後の

分析に使用した。自己開示軍撤は「相談的自己

開示動機(以下,相談的動機J , r 理解・共感的

自己開示動機(以下,朝平・共感的動機」自己

(2)

− 142 −

開示抵抑惑は「プライド喪失J,I否定的評価J, 対面ではイメージ変化への抵抗感が精神的健康

「内容特殊性JIイメージ変化」の信頼性が石信忍 に負の影響を与えるが, LINEではそのような

できた。 影響はなかった。

自己開示動機と自己開示抵抑惑が精神的健康 に及ぼす影響ついて検討するために,自己開示 動機と自己開示抵抗感,およびその2つの交互 作用項を説明変数,精神的健康を目的変数とす るステッフ。ワイズ法による重回帰分析を行った。

まず,男性について,対面の場合, I瑚手・共 感的動機jと「イメージ変化」の交互作用項が 有意であり理解・共感的動機Jを群分け変数 とする単純千頃斜検定を行った結果理解・共感 的動機」が高い場合にのみ, Iイメージ変化」が 高いほど有意に精神的健康の値が増加していた。

また, LINEの場合相談的動機」と「プライ ド喪失Jの交互作用項が有意であり, I相談的動 機Jを群分け変数とする単純傾斜検定を行った 結 果 相 談 的 動 機 」 の 高 さ に 関 係 な く プ ラ イド、喪失」による精神的健康の値は有意に変化 しなかった。 したがって,男性では,対面で自 己開示を行う場合,理解や共感を得たいという 動機が高いにも関わらず,自己開示する際にイ メージの変化による抵抑惑を感じることが精神 的健康を害していることが示された。

一方,女性の場合,対面においてもLINEに おいても車蝦と抵抗惑の交互作用項が有意では なかった。したがって,女性は話したいけど話 せないとし、う葛藤が精神的健康を害していると

いうことは示されなかった。また,女性の場合,

動機と抵抑惑の相関につし、して, LINEにおけ る「イメージ変化」でのみ有意に正の相闘があ

り,対面では葛藤が起きていなかった。

対面とLINEを比較すると,十生別に関係なく,

対面の場合, Iイメージ変化」が有意で、あったが,

LINEでは,有意で、はなかった。したがって,

4.考察

男性では,対面で自己開示することによって 理解や共感を得たいにもかかわらず,それによ ってイメージが変わってしまうことを恐れると いう葛藤が健康を害しているということが示さ れたが,女性では,動機と抵抗感との聞に起こ る葛藤は精神的健康に影響を与えず,対面では その葛藤事態が起こらないことが示された。

Derlega 

Chkin(1975)によると,一般に,

男性は無口で自分の弱し、面は表面に出さず,女 性は多弁で自分の弱し、面もついつい出してしま うとしづ社会通念があると言われており,男性 の場合,理解や共感してもらいたいとしづ気持 ちが強くある場合,男性性というイメージから 外れやすく,葛藤が起こりやすいのではなし、か と考えられる。 一方,女性はそのリスクが少な く,葛藤が起こりにくいのではなし、かと考えら れる。

対面とLINEの自己開示を比較した場合,対 面ではイメージ変化への抵抗感が精神的健康を 害していたが,LINEで、はその影響はなかった。

原田 (1997)によると,コンピューターを介し

た自己開示は,対面とは異なり,自分の発言を 十分に編集してからの発話が可能であり,非言 語の部分もコントロールしやすく,自らの意思 によって自己呈示することができる。そのため,

LINEでは安全な形で自己開示でき,イメージ の変化を恐れなくて済むのではなし、かと考えら れる。また,女性はLINE上でしか葛藤を抱い ていなかったため,その葛藤は対処可能であり,

精神的健康に影響しなかったと考えられる。

参照

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