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(WISC-N. ABC . LDI-R . P R. (2)

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Academic year: 2021

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(1)

- 169 -

漢字を書くことに困難を示す児童への効果的なアセスメントと指導 ことばを手がかりにした漢字書宇指導の実践一

特別支援教育専攻

石 山 敦 子

第 1

章 序 論 (1)漢字書宇とは

近年,読み書き困難による学業不振や二次障 害が知られるようになり,早期からの適切な支 援の必要性が報告されている(小枝,2012)。特 に漢字については,その特質から,学習の定着 の困難さが指摘されている(大石,2007)。

( 2 )

心理教育的アセスメントと漢字書字の指

、合会

アセスメントでは9行前観察や聞き取り誹

1

査, 各種心朝食査等を行うが,児童のニーズに適し た掛オ・指導法の開発に役立てるため,個人内 差をみることが重要である(牟田ラ2007)。小林 (2011)は,困難の背景を探りァ支援していく ことの重要性を報告し,藤田 (2000)は,児童 の得意な認知処理様式を使う指導法を用いるこ とが有効であるとしたc

2

章 研 究

I

漢字書宇の心理教育的アセスメント

(1)

問題と目的

漢宇害宇の指尊に際しては,対象児の漢字書 宇の実態を的確に把握し9 個に応じた指導方針 や目標を立案することが重要である。心理教育 的アセスメントにおいて,生育歴の聞き取りや 行動観察を実施する抱,各種心理検査や研究者 自身が作成したテスト(自作テスト)を実施し て対象児の実態

f

,こついて多面的に把握する必要

指 導 教 員 島 田 恭 仁

がある。先行研究においては,形を捉えること や整った文字を書くことが難しい書字困難児に 対しては,視知覚の困難が疑われるため,DTVP をテストバッテリーに取り入れてアセスメント を行って"活実践例が多く認められた。一方,

字形を記憶に定着させることが難しい書字困難 児に対しては,記憶に関する困難を有している と推測されるため,ワーキングメモリーと主訴 との関連を詳しく分析したり, PVTや S A W などを用いていて長期記憶の特性を調べたりし てしも。本研究におしては,漢字辛子芋に困難を 示す児童に対して,生育歴等[,こついての聞き取 り調査を行った上で,行動観察・各種心理梧:誼・

自作テストによる総合的な心理教育的アセスメ ントを実施し,対象児の認知特性を明らかにす るとともに,漢字書字の指導を効果的に行うた めの指導方針を立案することが目的である。

(2)

方法

1)

事例:形を捉えるのが苦手であるが,漢 字を練習すれば書宇できるようになる。しかし,

記憶に残りにくく学習が定着しにくいため,漢 字学習に抵抗を示すようになった。糊

J f

支援学 級在籍の小学校

5

学年の男児(以下

A

児とする) である。

2)アセスメント用具:行毒う観察,各種心理 検査

( W I S C ‑ N.  K ‑ ABC .  L D I ‑ R  .  P

九司l..

R.

STR A . . W)

,自作テスト3 試作耕オを用いてアセ スメントを行ったっ

(2)

- 170 -

(3)

結果及び考察

アセスメントの結果,

r

指標得点レベノレ,下位 検査レベノレの差が大きいため 3学年程度下の 内容の教材を準備するJ言語理解が高いため,

言語的な手がかりを有効に活用することにし 知覚推理が低いため,絵での提示は少なめにし,

視覚的な補助は簡単なものを用いる

J1 ;

継次処理 が'樹立なため,部分から全体へという方向性や

)

11関芋性を踏まえた指導を行う

J r

空間能力の弱さ に配慮しながら,聴覚的な短期記憶の強さを活 かした指導を行うJ

r

I ‑ R

から,聞く話すこ とに困難がある状況がうかがわれ,行動観察か らは学習への意欲の低下がみられるため,平易 なことばを用いた指導を行い,楽しく学習に取 り組むことができるように教材を工夫する」と いう指導方針を設定した。

また長期目標は,漢字書宇領域と漢字活用領 域を設定して,

6

学年の目標設定を行った。漢 字書宇領域では「正確に書くことができる

2

.,‑...

3

学年の漢字を増やす

J

,漢字活用領域では「漢字 の意味を考え,正しく使うことができる」とし

7

こ。

第 3章 研 究E 漢字書字の指導

(1)

問題と目的

書字の指導法については,様々な方法が工夫 されてきた。対象児の認知特

1 ;

主に応じた指導方 法としては,継次処理能力や同時処理能力の強 さを効果的に利用した指導ラ視覚的な情報処理 能力や聴覚的な情報処理能力を活かした指導等 がある。この認知処理に応じた指導法は,多く の先行研究で効果を上げているc

本研究においてはョ漢字書宇に困難を示す児 童に対してヲ児童の認知特性に適した耕才を作 成し漢手害宇領域と漢字活用領域の指導を行

うことにする。事例研究を通じて用いた指導方 法の効果について検討することが本研究の目的 であるO

(2)

方法

1)事例:研究Iでアセスメントを行ったA 児を対象に,実践的な指導を行うことにする。

2)指導用耕イ:第I期 (4月‑....,7月)に透 明漢字シート課題と熟語カノレタ課題,第

E

( 9

月 ~11 月)に漢字のたし算熟琶とおもしろ短文 課題を行った。

(3 

)結果及び考察

1)漢字書字領域:透明漢字シート課題では,

透明シートを重ね合わせていくと

1

つの漢字に なる課題,漢字のたし算課題では,漢字の部分 をパ犬ルのように組み合jフせてし、くと

1

つの漢 字になる課題を行った。指導開始前と指導後に 行った漢字害字テストを比較すると指導後で

は完全と判断された書宇が85%に増え9不完全 と不能はそれぞれ7%,8%と減少した。この結 果により,長期目標は達成できたといえる。

2)

漢字活用領域:熟語カノレタ課題で、は,漢 字をつなぎ合わせて熟語にし短文を作る課題,

おもしろ短文課題では,漢字から連想して文の 構成要素に合わせて短文を作る課題を行ったO

その結果,意味を考えながら繋語を作ったり,

文の構成要素に合わせて漢字を使った短文を作 ったりすることが可能になったため,長期目標 は,おおむねj事戎できたといえる。

本研究を通して,

A

児の認知特性を把握し,

A

児の言語理解付陸次処理能力の強さを活かし た指導方法が,漢字を書くことに困難を示す児 童に対する指導方法として有効であることがわ かったO

参照

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