平成 16 年 7 月
要 望 書
宮城県商工会議所連合会
要 望 項 目
1.景気回復に向けた「宮城県緊急経済産業再生戦略プラン」の円滑な推進ならびに 諸施策の実施について 2.仙台空港における新規路線(国内外)の拡充とアクセス鉄道の建設促進について 3.仙台塩釜港[仙台国際貿易港]の機能の整備促進について 4.「常磐自動車道」・「三陸縦貫自動車道」の建設促進ならびに地域高規格道路網等の 整備促進について 5.中心市街地活性化と街づくり関連3法への的確な対応について 6.環境変化に伴う中小企業への支援策について 7.官公需の地元優先発注ならびに適正価格発注について2 1.景気回復に向けた「宮城県緊急経済産業再生戦略プラン」の 円滑な推進ならびに諸施策の実施について (要 旨) 我が国の景気は、米国や中国経済の好況による輸出効果と、国内におけるデ ジタル家電の好調、更には民間企業の懸命な経営努力によって、企業部門の改 善に広がりがみられ、着実な回復を続けているとの判断に政府は立っておりま すが、地域経済や中小企業においては回復の実感は乏しく、特に業種間や規模 間での格差が大きく依然として厳しい状況が続いております。 日本経済が本格的な回復を実現するためには、経済の活力の源泉であり、企 業数の99.7%を占め、雇用の約 7 割を支える中小企業が自信と活力を取り戻 し、地域経済が再生することが必要不可欠であることは言うまでもありません。 そのためにも中小企業も自主自立を旨とし、自らが構造改革に取り組んでい かなければならないものの、厳しい環境の中にあっても、やる気と能力のある 中小企業がその力を発揮できるよう、金融セーフティネット対策、再生支援策、 新たな事業に挑戦する中小企業支援策の充実を図るとともに、技術革新や創業 支援、産学官連携の更なる推進を通して中小企業が本来持っているダイナミズ ムとバイタリティーを如何なく発揮できる環境の整備が求められております。 幸い宮城県においては、総額614億円を投じ、宮城県経済の活性化と雇用 の安定を緊急的に確保することを目的に「宮城県緊急経済産業再生戦略プラン」 を策定し、17年度までの短期間で戦略性の高い15のプロジェクトに取組ま れていることは高く評価されるところであります。 つきましては、「宮城県緊急経済産業再生戦略プラン」の成果が確実なものと なるよう、適切に事業を推進されるとともに、地域経済が再生・活性化するた めの諸施策についても更に重点的に取り組まれますよう特段のご高配を賜りた く要望申し上げます。
2.仙台空港における新規路線(国内外)の拡充とアクセス鉄道の 建設促進について (要 旨) 仙台空港は、平成2年、仙台∼ソウル間に東北初の定期便が就航以来、現在 では国際定期路線5路線、国内定期路線11路線に拡充されており、着実な発 展を続けております。 仙台空港における国内外の新規路線拡充については、国際路線として「仙台 −台北」路線が台湾に本社を置くエバー航空により、9 月 1 日に開設されること が決定いたしましたが、「仙台−タイ」路線については、日本、タイ航空局間協 議において、「仙台−タイ」路線を運航可能とすることが決まり、現在、タイ側 航空会社が同路線開設を検討しているところであります。 また、空港へのアクセス鉄道については、東日本の拠点空港として発展して いくため、広域的集客性のある東北新幹線と連携ができ、定時性の確保、速達 性、アクセス時間の短縮及び大量輸送に優れた鉄道乗り入れに向けて、仙台空 港アクセス鉄道(JR名取駅∼空港ターミナル間)の事業主体となる第三セク ター「仙台空港鉄道㈱」が、平成18年度の開業を目指し、準備を進めている ところであります。 つきましては、仙台空港における新規路線(国内外)の拡充、ならびに仙台 空港へのアクセス鉄道の乗り入れが早期に実現されますよう特段のご高配を賜 りたく要望申し上げます。
4 3.仙台塩釜港[仙台国際貿易港]の機能の整備促進について (要 旨) 特定重要港湾仙台塩釜港[仙台国際貿易港]は、現在、国際コンテナ定期航 路4航路と東京・横浜・清水港を結ぶ内航フィーダー・コンテナ定期航路4航 路が就航しております。 港湾施設については、コンテナ船の大型化、コンテナ貨物の増大に対応する 水深14mの高砂埠頭2号岸壁や背後のコンテナヤードも供用され、ガントリ ークレーンも3基体制で稼動しているなど、機能強化が図られております。 しかしながら、仙台国際貿易港が名実ともに東北の国際物流拠点として一層 発展するためには、仙台国際貿易港の拠点性の向上に向けた一層の機能強化が 必要であります。 つきましては、国際的な交流物流拠点としての港湾施設、仙台国際貿易港背 後地の基盤整備及び国際貿易関連業務支援機能の充実が早期に実現されますよ う特段のご高配を賜りたく要望申し上げます。
4.「常磐自動車道」・「三陸縦貫自動車道」の建設促進ならびに 地域高規格道路網等の整備促進について (要 旨) 宮城県における国土開発幹線道路など高規格の縦断・横断道の建設は、背骨 となる東北縦貫自動車道弘前線が既に東京都心部と直結しており、また日本海 側と太平洋側を結ぶ横断自動車道についても順次整備が進められております。 しかし、これらの効果を最大限に発揮するためには、東北を縦断する複数ル ートの整備や、横断自動車道の整備によるネットワークを構築することが不可 欠であり、取り分け宮城県沿岸部を縦断する常磐自動車道、三陸縦貫自動車道 においては、東北縦断・横断自動車道と相俟って、沿線地域の産業・経済・文 化・観光など広域的な連携を進め、地域の発展や活性化を図る上で欠かすこと のできない重要路線であることから、一日も早い完成・供用が熱望されている 状況にあります。 特に三陸縦貫自動車道は、移動手段を自動車交通に頼らざるをえない三陸海 岸県最北部地域において、災害時の緊急路確保や救急医療等の観点から、必要 不可欠かつ早期の整備を必要とする路線であるものの、志津川以北については、 唐桑道路を除く区間は未だ基本計画区間に止まっており、早急な整備促進が望 まれております。 また、石巻市から古川市を通り新庄市に至る石巻新庄道路は、現在整備が進 められております新庄酒田道路につながり、石巻酒田道路として日本海側と太 平洋側の経済圏とを結ぶ新たなルートとして期待されており、さらには仙台都 市圏が東北の中枢的役割を担い、県内並びに東北の産業・経済発展に寄与する ためにも、都市圏自動車専用道路の整備も急がれておりますことから、下記路 線の整備促進並びに早期完成につきまして特段のご高配を賜りたく要望申し上 げます。 記 高規格幹線道路 1.国土開発幹線自動車道
6 3.一般国道の自動車専用道路 三陸縦貫自動車道(河北 IC∼県境) 地域高規格道路 1.一般部 (1) みやぎ県北高速幹線道路((仮)登米 IC∼築館 IC) (2) 石巻新庄道路 2.都市圏自動車専用道路 (1) 仙台東道路 (2) 仙台南道路 (3) 仙台北道路 (4) 仙台バイパス (5) 仙台外郭環状道路 (6) 宮城県横断自動車道 (7) 仙台港連絡道路 (8) 仙台空港連絡道路
5.中心市街地活性化と街づくり関連3法への的確な対応について (要 旨) 県内の中小小売商業は、消費低迷や大型店の依然として続く都市郊外や隣接 市町への出店の影響を受け一段と疲弊の度を増し、商店街にあっては空き店舗 が増加する中、大型店の退店も加わり、崩壊の危機に直面し極めて深刻な事態 を迎えており、個店や商店街の自力再生は非常に困難な状態になっております。 このような中にあって、県内各地商工会議所は「都市経営」の観点を踏まえ、 当該自治体との連携のもと中心市街地活性化対策などを通じ、市域全体の活性 化を図るべく懸命に「まちづくり」に取り組んでおります。 さて、中小小売商業者や商店街を含む地域住民と自治体とが協働して行う「ま ちづくり」計画や事業を強力にサポートするであろうと大いに期待された「改 正都市計画法」「中心市街地活性化法」「大規模小売店舗立地法」のいわゆる「ま ちづくり3法」は「3法の整合性の確保」を明記した国権の最高機関の決議や 商工会議所による再三の「整合性ある一体的運用」の具申要望にも関わらず、 その実施運用主体である都道府県・市町村にあっては、組織体制の不備や縦割 り行政の弊害に加え立法趣旨の違いなどで、3法各々の運用がなされスピード ある成果が上がりにくい状態に陥っております。 さらには、県や市の主体による区画整理事業や市町村地域の開発行為許可に あたっては、既存の商業集積の崩壊を加速させる恐れのある「用途変更」を行 い、「まちおこし」に繋がらない巨大な大規模商業集積の誘導を目論むような提 案もなされております。 特に大規模小売店舗立地法では、あいまいな生活環境の保持が指針となって いるため出店が容易になっており、ますます中心市街地の空洞化を進展させて いる状況にあります。本年は、同法の運用指針の見直し時期にあたり、法施行 時および施行後において顕在化した問題等に対し、現実に即した運用がなされ るべきことから、真に「生活環境の保持」が可能な指針の見直しが求められて おります。 規制緩和や地方分権が進む中にあっては、経済界を含む地域住民と行政とが 協働で「まちづくり」を行い、「都市の力の総体的な引き上げ」を図ることが重 要であることから、真に「まちづくり3法の整合性ある一体的運用」を現実に 展開するとともに、県市民に対し複雑精緻な土地利用計画や都市計画について
8 6.環境変化に伴う中小企業への支援策について (要 旨) 中小企業を取り巻く景気の状況は、本年に入り鉱工業生産が電気機械工業等、 製造業に前年を上回る動きがみられなど、全体に景気の持ち直しの動きが見ら れるものの、需要面においては住宅投資が低調で、個人消費も一進一退を続け ており、中小企業は大企業に比べて回復が遅れるなど、地域経済はまだまだ厳 しく不透明な状況にあります。 こうした状況の中で国は構造改革を進め、日本再生・再構築へ向けた努力を 続けてきましたが、金融機関の不良債権処理に伴う中小企業の金融不安等、解 決すべき問題は多いなど中小企業の将来不安を払拭するに至っておらず、さら なる構造改革とデフレ緩和の推進による、民需を中心とした経済活力の横溢を 図ることが極めて重要となっております。 中小企業が急激な環境変化を乗り越えていくために重要なのは、経営革新途 上にある企業や経営基盤の脆弱さに十分配慮した支援であり、また、産業間の 連携や産業基盤の整備による生産力の強化、次代を担う人づくりや中心市街地 の活性化、金融面の支援措置等、地域経済の基盤をなす中小企業の活力を引き 出すための思い切った環境整備と支援策が必要であります。 つきましては、産業人の意欲の発揮に向けた、県内経済の状況を踏まえた可 能な限りの対応がなされますよう特段のご高配を賜りたく要望申し上げます。
7.官公需の地元優先発注ならびに適正価格発注について (要 旨) 我が国の景気は、前年度後半にはバブル崩壊後の長い停滞から脱する復活の 手応えをつかみ始めたものの、地域経済や中小企業においては回復の実感は乏 しい状況にあります。 当地域においても、全国同様、電子部品・デバイス、情報通信機器を中心に 持ち直しの動きはあるものの、業種間や規模間での格差があり、取り分け建設 業においては、公共事業等をはじめとする建設投資の減少もあり、その経営基 盤が悪化を続け、大変厳しい状況にあります。 そのような中で、宮城県においては、総額614億円を投じて実施する緊急 経済産業再生戦略プロジェクトにおいて、経済効果拡大策として事業の受発注 での地元優先主義の徹底が盛り込まれたことは大変評価されるところでありま す。 つきましては、地域の雇用を担い、かつ納税を担っている地元企業を育成し、 活性化させるため、下記項目への対応につきまして特段のご高配を賜りたく要 望申し上げます。 記 1.地元企業への優先発注機会の確保 地域の雇用並びに納税を担う地元企業を育成・発展させるため、地元 企業を優先させる入札制度の検討 2.適正価格での発注 企業経営の健全性を保つため、原価計算に基づいた適正価格での発注 3.早期前倒し発注 地域経済の深刻な状況に鑑み、早期の前倒し発注