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学位論文題名Socio-economic and cultural faCtorSinnuenClng theadoptionofagroforeStryaSthefarmingSySteminMakilingFOreStReSerVe,PhilippineS

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Academic year: 2021

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博士(地球環境科学)   カルメラ.G ・夕ギイアム

    

学位論文題名

Socio‑economic and cultural faCtorSinnuenClng   theadoptionofagroforeStryaSthefarming SySteminMakilingFOreStReSerVe

PhilippineS

(フイリピン,マキリング森林保護区における農耕形態としての アグロフォレストリー導入に影響する社会経済および文化要因)

学位論文内容の要旨

  アグ口フォレストリー(農林複合的土地利用)は、熱帯、亜熱帯において生態系の安定 化を計り 同時に 安定した 収入源 をもたら すもの と認識さ れている 農耕形 態である。し かし、ア グ口フ ォレスト リー導 入に対し て住民 は様々な 社会経済 文化的 背景から拒絶 感を抱い ている ことが多 い。こ れまでア グロフ ォレスト リー導入 を行う にあたり、そ れに影響 する社 会経済文 化要因 として、 性別、 年齢、家 族数、家 族構成 、転住時期、

収入、収 入形態 、農作業 の機械化、化学肥料導入、情報源、教育レベル、部族、宗教、

風習、伝 統、農 村形態等 様々な ものが指 摘され てきた。 しかしな がら、 これらの要因 聞の包括 的関係 を明らか とした 研究はこ れまで なされて いない。 本研究 は、まずこれ ら要因個 々の特 性を示し 、つい で要因間 の相互 関係を明 らかとす ること により、アグ 口フォレ ストリ ー導入を 促進す る上で注 視すべ き要因を 抽出する ことに よルアグ口フ ォ レ ス ト リ ー 導 入 を よ り円 滑 に 行う こ と を可 能 と する こ と を目 的 と し て行 っ た 。   第二次 世界大戦 以前から 移住が あり、年 齢、部 族、農耕 形態等 、上記要 因の多くが 多様であ るフィ リピン、 マキリ ング森林 保護区 を調査地 として選 んだ。 また、本調査 地の特色 として 、保護区 指定以 降農耕地 拡張は 認められ ていない 。一方 、人口の自然 増加に伴 い世帯 数は増加 し一戸 あたりの 農地面 積は小さ くなって きてお り、既存の農 耕地にお いて早 急に生産 性の高 い農耕形 態を導 入する必 要がある 地域で ある。本調査 地におい て、各 世帯の家 長ある いはそれ に準ず る人に対 し、文献 および 事前調査をも とに18の 社会経済 文化要因 を抽出 し、直接 対面聞 き取り調 査を行 った。あ わせて、組 合リーダ ー等の 主たる人 物に聞 き取りを 行った 。当調査 地におけ る農民 の特性は以下 の通りで あった 。4/3の 農民が タガログ 族に属 するルゾン島内からの移住者であった。

家長の年 齢は20‑85歳間に あり( 平均46歳) 、保護 区における滞在期間は平均29年であ った。家 長のほ どんどは 既婚男 性であり 、もっ とも平均的な家族構成は6人であった。

農民の多 くは義 務教育を 終了し ていた。 主な収 入源は農 業からで あるが 、耕地面積は 平均2.2 ha (0.08‑7 ha)にすぎず年収は34,221ベソ(幅:530 ‑ 295,150)とフィリピン平均収

(2)

入より低く、保護区内においてなんらかの副業を営んでいる農民が多い。主な土地の 獲得は相続によりなされたものであるが、無許可で耕作を行うなど違法に獲得された ものが数件見られた。

  農民は、複数の一年生作物と多年生作物の混播を行うなど通年で収入を得る工夫を している。また、土砂崩壊地域には窒素固定植物を栽培することにより土砂崩壊防止 を行っている。これらの知識は祖先から伝わる伝統的なものであり、政府行政機関等 から得たものではなかった。労働カは主として家族に依存しており、伝統的雇用形態 はおおむね消失していた。約7割の農家が化学肥料、農薬を使用しているが、農作業 の機械化はほとんどなされていない。農薬等を使用していない農家の主な理由は、農 薬等の使用に反対しているわけではなく主として低収入によるものであった。得られ た作物は近くの市場において販売されている。約3/4の農家が保護区内の組合に加入 している。政府行政機関は、保護区内の生活向上を目的として、小学校・デイケアセ ンター等いくっかの公益施設を建設しており、これらに対する住民意識はおおむね肯 定的なものであった。保護区における組合長は指導者として認識され、組合および農 家における緊急課題については指導者が相談相手となることが多い。住民はアグロフ ォレス卜リーの意味を理解しているにもかかわらず、アグ口フォレストリーを拒否す るものおよび無関心なものが1割認められ、またアグ口フォレストリーを採択してい る住民は4割にすぎなかった。アグロフォレストリー採択者の比率は、組合加入者、

指導者支持者に多いという傾向が見られた。

  これらの結果をもとに重回帰分析、因子分析等を行った結果、アグロフォレストリ ー採択可否に関与する要因は交通の利便性、家族形態、収入の3つに集約することが できた。利便性にはマキリング保護区内の滞在期間、移住形態、部族、出生地が関与 していた。交通の利便性の高いところに住む住民ほど組合に対する関心が高くアグ口 フォレストリー採択意識も高かった。家族形態は、家族数、年齢という要因によって 規定されるが、これらが教育レベルに関与し、その結果アグ口フォレストリーの理解 度に影響していた。収入は耕地面積によって大きく規定されており、耕地面積が小さ いところで農耕を行う住民ほどアグロフォレストリーに対する要求性が高かった。こ れら以外の社会経済文化要因は、アグロフォレストリー採択意識には2次的に関与し ていることが分かった。したがって、まとめられた3要因を把握しその改変を行うこ とによルアグロフォレストリー採択意識変革が十分に可能である。これらの結果を、

東南アジア・アフリカ・南米諸国のアグロフォレストリーの特性と比較したところ、

本調査でみられた3要因がアグ口フォレストリー採択に関わる主なものであるという バターンは少なくとも東南アジアにおいては共通のものであった。今後、これら3要 因の特性を各地域において明らかとすることにより、今後の指導指針を迅速かつ効果 的に策定することが可能となり、速やかなアグロフォレストリー採択意識の変革向上 を行うことが可能であると結諭した。

(3)

学位論文審査の要旨

主 査

  

教 授

  

山 村 悦 夫 副 査

  

教 授

  

甲 山 隆 司

副 査

  

教 授

  

石 井

  

寛 ( 大 学院 農 学 研 究 科 ) 副 査

  

教 授

  

福 田 弘 巳

副 査

  

教 授

  

露 崎 史 朗

    

学位論文題名

Socio‑economic and cultural faCtorSinnuenClng   theadoptionofagroforeStryaSthefarming SySteminMakilingFOreStReSerVe

,PhilippineS

(フイリピン,マキリング森林保護区における農耕形態としての アグロフォレストリー導入に影響する社会経済および文化要因)

  アグロフォレストリー(農林複合的土地利用)は、熱帯、亜熱帯において生態系の安定 化 を計 り同 時に 安定 した 収入 源をもたらすものと 認識されている農耕形態である。し か し、 アグ 口フ ォレ スト リー 導入に対して住民は 様々な社会経済文化的背景から拒絶 感 を抱 いて いる こと が多 い。 これまでアグロフォ レストリー導入を行うにあたり、そ れに影響する社会経 済文化的要因として、性別、年齢、家族数、家族構成、移住時期、

収入、収入形態、農 作業の機械化、化学肥料導入、情報源、教育レベル、部族、宗教、

風 習、 伝統 、農 村形 態等 様々 なものが指摘されて きた。しかしながら、これらの要因 間 の包 括的 関係 を明 らか とし た研究はこれまでな されていない。本研究は、まずこれ ら 要因 個々 の特 性を 示し 、つ いで要因間の相互関 係を明らかとすることにより、アグ 口 フォ レス トリ ー導 入を 促進 する上で主要となる 要因を抽出し、アグロフォレストリ ー 導 入 を よ り 円 滑 に 行 う こ と を 可 能 と す る こ と を 目 的 と し て 行 っ た 。   本 論 文 は5章 よ り 構 成 さ れ て い る 。 第1章 で は 、 ア グ 口 フ ォ レ ス ト リ ー の 導 入 に 際 し て の 問 題 点 を 示 し 研 究 目 的 を 提 示 し た 。 第2章 で は 、 各 国 の ア グ 口 フ ォ レ ス ト リ ー の 歴 史 と 現 況 を ま と め 、 本 研 究 の 位 置 づ け を 示 し た 。 第3章 に お い て 、 調 査 地 お よ び 選 択 さ れ た 社 会 、 経 済 、 文 化 要 因 選 定 の 根 拠 を 説 明 し 、 得 ら れ た デ ー タ の 調 査 解 析 手 法 に つ い て 述 べ て い る 。 第4章 で は 、 個 々 の 社 会 、 経 済 要 因 の 分 析 を 行 い 、 つ い で そ れ ら の 要 因 に 重 み 付 け を 行 い 、 要 因 間 の 因 果 関 係 を 明 ら か と し た 。 第5章 で は 、 得 ら れ た 結 果 を も と に 応 用 性 に つ い て 議 論

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した。第6章は、これらの内容をまとめたものである。

  本論文は(1)アグ□フォレストリー導入における問題点を明確にし、(2)それ に関与する主要要因のほとんどを調ベ上げ、その中でも保護区内の利便性が重 要な要因となることを指摘し、さらに(3)アグ口フォレストリーに関与する要 因間の相互作用といった諸点を明らかにしている。これら特性の機能を詳細に 分析し、これまで提唱されていた多くの諸要因間の相互関係を明快に整理した ことは、今後のアグ口フォレストリー導入時における諸問題点を解決する上で の重要な指針となるものであり注目に値する。

  申請者は大学院博士後期課程を通して、熱心に諸国間のアグ口フォレストリ ーの比較およびデー夕解析に取り組んで論文をまとめてきた。こうした過程と 成果から、今後、研究者として高い能カを発揮していくことと判断する。以上 から、申請者が博士(地球環境科学)の学位に相当する充分な資格を有するもの と判定した。

参照

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