和歌山大学におけるキャリア・コンサルティングの成果に関する研究

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和歌山大学におけるキャリア・コンサルティングの成果に関する研究

A study on the results of career consulting in Wakayama University

吉浦 昌子

YOSHIURA Masako

(和歌山大学経済学部キャリア・デザイン・オフィス)

佐藤 史人

SATO Fumito

(和歌山大学教育学部)

大学における学生支援の一環として、学生の進路選択の際に一般にキャリア・カウンセリングと呼ばれる相談が行 われるようになってきた。和歌山大学においても、学生への支援活動として、相談員の配置や就職支援組織の整備な どを実施してきており、その中で学生相談は学生のキャリア形成に寄与している。本研究では、この学生相談を従来 のカウンセリングに留まらないキャリア・コンサルティングの観点から、学生のキャリア教育・キャリア形成・進路 選択に果たす役割を検討した。

キーワード:キャリア・コンサルティング、キャリア・カウンセリング、キャリア教育、キャリア形成、進路選択、就職支援

1.はじめに

本論文の目的は、2006年度から2007年度の和歌山大 学おける就職支援活動の一環として行われた教育相談 の実践を検討することを通して、大学生のキャリア教 育・キャリア形成・進路選択・決定過程におけるキャリ ア・コンサルティングの有効性を検証するものである。

2.雇用状況についての社会的な動向 2.1.キャリア・コンサルティングの必要性

1980年以降の経済活動は、情報技術の発達による グローバリゼーション社会の形成、産業構造の高度化 による労働移動*1や、属人的能力要件に基づく年功制・

終身雇用制などの日本的経営風土の変容、雇用形態・

就労形態の多様化*2により、新規学卒者の雇用状況も 常に変化をしている。

1990年代になると、経済活動のグローバリゼーショ ンは急速となり、それに対応しての輸出関連企業を中 心とした生産工場の中国・ベトナム等への海外移転、

個別企業におけるリストラクチャリング*3の取り組み など、産業全体、個別企業の経営構造が大きく転換し た。このような経済社会の形成は、企業経営・人事労 務管理に影響を与え労働の場の変化とそこで求められ る職業能力の変化をもたらした。

2.2.若者を取り巻く雇用環境について

若年者の雇用環境は労働市場の諸相と企業における 採用行動の変化が影響している。若年労働市場の諸相

とは、失業率の上昇傾向と大学進学率と「未就職者」

の比率の増加、「七・五・三現象」といわれる早期離 職の増加、非正規雇用の増加の4点である*4。また、

企業における採用行動の変化は、終身雇用制・年功序 列・企業別労働組合の3つを特徴とする日本型雇用シ ステムの変動*5の中で、職種別採用などの採用方法の 多様化に見られる。その中で企業は新規学卒者にとり たい人材が見当たらない場合は採用を見送ることもあ り、採用における評価ポイントは人物重視の傾向に なっており、雇用環境が変容していることがわかる*6

2.3.大学生の求人動向

1980年代後半から1990年にかけては、有効求人倍 率は約2倍*7という売り手市場の中で学生確保のため に企業の求人活動が過熱した。その後の10年間は、

日本経済の業績不振期となり、採用を控え人員削減と いう、いわゆる就職氷河期へと入っていった。しかし、

2003年を画期として大学生の就職状況における求人 数・有効求人倍率は再び上昇を続け、団塊の世代の大 量退職時代に突入したことも相俟って、いわゆる「就 職氷河期」から「売り手市場」へと大学生の就職状況 は良好となっている。

3.キャリア・コンサルティング

3.1.高等教育機関におけるキャリア形成支援の現状 とキャリア・コンサルタントの養成

前述のように、社会・経済構造の変化や雇用環境の

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多様化等に伴い、 若者の進学や就職を巡る環境は大き く変化してきている。そうした中で、 大学をはじめと する高等教育機関は、これまでのように学歴・学校歴 に応じた予定調和的な進路実績が得られなくなり、在 学中の学生に対するキャリア形成支援が必要となって きており、キャリア・コンサルタントの必要性が高ま りつつある。

学生のキャリア形成支援においては、社会で求めら れる職業能力の開発とエンプロイアビリティの充実を めざしており、キャリア・コンサルティングは企業や 個人においての主体的なキャリア開発や形成について の相談と計画の策定、実行のために必要となっている。

2006年度に実施した「キャリア・コンサルティン グに関する実態調査」*8によると、 高等教育機関にお いてキャリア・コンサルティングを実施する人材がい るとする教育機関は57%と半数以上であり、 その内 の52%でキャリア・コンサルタント等が活用されて いる*9。すなわち採用・職種の形態や条件に相違はあ るにせよ、高等教育機関の4分の1以上においてキャ リア・コンサルタント等が既に活用されていることが 分る。

こうした動きに対応して、厚生労働省及び民間の取 り組みにより、キャリア・コンサルタント*10は2006 年度末で約4万3千人が養成され、2002年からの5年間 で総計5万人の養成という目標を概ね達成した。以上 のように、キャリア・コンサルティングの必要性が高 まることに伴って、コンサルタントの養成が進められ てきた。

3.2.キャリア・カウンセラーについて

キャリア・カウンセリング協会によれば、「キャリア・

カウンセリングとは、キャリア分野における、心理学 的な専門的援助過程」とされ、キャリア・カウンセラー は、その過程において「カウンセリングの専門家」とし て、さまざまな援助行動を行う者と定義している*11

また、キャリア開発協会では、キャリア・カウンセ ラーを「人と仕事のベストマッチングやキャリア開発 を支援するため、理論とスキルに基づいてカウンセリ ングをする専門家」としている*12

さらに日本キャリア教育学会において、キャリア・

カウンセラーは「生徒、学生、成人のキャリアの方向 づけや進路の選択・決定に助力し、キャリア発達を促 進することを専門領域とするカウンセラー」*13とし ている。

カウンセラーの定義や役割を論じることは本研究の 目的ではないけれども、若干の例を比較するだけでも、

キャリア形成を支援するカウンセリングの担い手とし てのキャリア・カウンセラーは、いくつかの設置の組 織・団体により、それぞれの定義・役割を定めつつ独 自の制度・養成・活動が展開されている。いずれの場

合においても、カウンセラーの役割の中核をなすのは、

その名の通り「カウンセリング」であり、これは共通 している。

3.3.キャリア・コンサルタントについて

キャリア・コンサルタントは、厚生労働省が2001 年に策定した第7次職業能力開発基本計画*14に次のよ うに定義付けられている。

「労働者が、その適性や職業経験等に応じて自ら 職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職 業訓練の受講等の職業能力開発を効果的に行うこ とができるよう、労働者の希望に応じて実施され る相談をいう。」

第7次職業能力開発基本計画においては、「労働者 が、企業を超えても、自らの職業生活設計に即して職 業訓練や実務経験を積み重ね、実践的な職業能力を形 成すること」を「キャリア形成」とし、その前段階に 位置づくキャリア形成支援システムとして「キャリア・

コンサルティング」が必要としている。職業能力開発 基本計画は、その主な対象を労働者としており、通常 大学等の学校教育で行われるキャリア形成やキャリア 教育とはその目的や内容が異なっている。学校教育に おける「キャリア」とはもともと職業経験のない(す なわち「キャリア」がない)学生等に対して、進路選 択や将来の職業生活のあり方等について、いわば擬似 的な「キャリア」を想定するに過ぎない。こうしたキャ リア教育はより正確に表記するならば、「キャリア準 備教育」*15「キャリア発達教育」などとするほうが適 切であろう。

これに対して、職業能力開発基本計画では、労働者 はすでに一定程度の「キャリア」を形成しており、こ れを基に職業能力開発を行うための支援のシステムと して「キャリア・コンサルティング」を位置づけてい る。ここで注目すべき点は、「キャリア・コンサルティ ング」が「相談」であることは、キャリア・カウンセ リングと同様であるが、「自ら」行う、つまり主体が 労働者(クライエント)側にあることである。

また、職業能力開発基本計画は労働者を対象とはし ているが、若年者への対応として新規学卒者をもその 対象としている。例えば、新規学卒者が十分な職業意 識を持たないまま学校を卒業することは、本人のキャ リア形成、雇用機会の阻害、人材確保の阻害を生じさ せると指摘している。そのため、若年者へは「職業意 識の効果的な啓発を図るとともに、若年者自らがその 職業に関する適性の早期発見、動機付け、キャリア形 成に取り組める」支援が必要であるとしている*16

ここでも若年者が「自ら」キャリア形成に取り組む ことが示されており、「キャリア・コンサルティング」

の一貫した特徴が示されている。つまり、「キャリア・

コンサルティング」とは、クライエントの職業能力開

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発の手段ないし前段階としてキャリア形成を主体的に 行うことであり、カウンセリングとはことなるねらい を持つことが分かる。

3.4.キャリア・カウンセラーとキャリア・コンサル タントの相違について

キャリア・カウンセラーとキャリア・コンサルタン トを定義から比較すると、基本的には双方とも、キャ リア支援のための「相談業務」が中心的な内容となっ ている。

しかし、キャリア・カウンセリングが「心理学的な 援助」の内的要因にとどまるのに対して、キャリア・

コンサルティングは相談者が必要とする情報の収集や 調査、またそれについての分析と、相談者のキャリア教 育に関る企画と提案が含まれる。さらにまたその実施、

相談者の環境や組織体制や構築、国の施策などとの連 動や諸外国との意見交換などまでが加わっている。

つまり、相談業務を中心としている点では一致して いるが、カウンセラーとコンサルタントの違いは、前 者の役割に加えて、後者は種々の企画・提案や組織体 制の構築、意見交換といったクライエント自身の問題 から離れた事柄、いわば外的要因にも働きかけること である。

キャリア・コンサルタントは、その基本能力として、

理論を含めたキャリア・カウンセリングのスキル、つ まり1対1の相談・支援を行えることに付け加え、 そ れらの実施において必要な情報を知り、その情報を活 用できること、また相談者についての適性・能力・興 味・価値観・パーソナリティ等を評価・解釈し、支援 するための環境や体制作りへ社会や組織への働きかけ のスキルを持っていること、さらに、キャリア教育プ ログラムを作成するための企画、 提案、 実施能力を持 ち、キャリア支援政策と連動できる能力や諸外国との 意見交換のできる能力も必要用件であると、説明され ている*17

こうした比較に基づいて両者の関係を整理すれば、

キャリア・コンサルティングはキャリア・カウンセリ ングを内包するものであるといえよう。

3.5.キャリア・コンサルティングの相談におけるそ の位置について

学生との相談はキャリア教育の中核に位置付くこと はキャリア・カウンセリングとキャリア・コンサルティ ングとも同様であった。これまで見てきたように、両 者の活動には相違があるので、学生との相談について、

以下に検討する。

キャリア・カウンセリングは、文字通りカウンセリ ングそのものが目的となるので、キャリア教育におい ても学生への働きかけの中心にそのカウンセリングは 位置づく。これに対して、キャリア・コンサルティン

グの目的は、相談そのものよりも、その目的は職業能 力開発であり、その一環としてカウンセリングが位置 づけられている。つまり、キャリア・コンサルティン グにおける相談業務は、相談者が自身の問題・課題を 明確にすることによって、相談者が自己の状況を客観 的に把握するための手段となっている*18

元来キャリア・コンサルティングは、「自らの適性 の発見や、職業経験により形成された職業能力の十分 な分析、把握が困難」*19となっている現代社会にお いて、キャリア形成の方策として考案されてきたもの であり、他のカウンセリング等が問題行動の除去や治 療を行うこととは異なり、学生自身の主体的な問題発 見解決型の育てるカウンセリングといえる。

従って、キャリア・コンサルタントは相談者に対す る傾聴を基本にし、相談業務は学生が必要とする情報 を知り、また、その情報を学生が自らのキャリア形成 に活用できるようにすることが求められる。提供され る情報は就職活動における採用までの種々のスキルや How toではなく、学生が必要とするものを把握し、

学生が主体的に掴み取ることに重点が置かれる。学生 は相談の中で、自らの問題を発見し、解決、克服をし、

相談の中で達成感を得ることでき、これが次なる自分 の行動につながり、その行動は、意欲的に肯定的に主 体性をもった自己判断で行動できることへと繋がって いく。つまり、キャリア・コンサルティングは、職業 生活の全期間を通じた職業の安定を確保するために自 らキャリア形成を行っていくことが重要であり、キャリ ア・コンサルタントはこの観点から相談を行うことが 特徴である。

3.6.キャリア・コンサルタントが必要とする能力に ついて

キャリア・コンサルタントが必要とする能力は、そ の実施において相談者が必要な情報を知り、その情報 を活用できることと、 相談者についての適性・能力・

興味・価値観・パーソナリティ等を評価・解釈し、相 談業務をおこなうことのできる能力である。さらに、

相談者である学生を支援するための環境や体制作りへ 社会や組織への働きかけのスキルと能力も必要であ る。つまり、学生が、生きることも含めた職業生活を、

生き甲斐をもって生きる、その出口にむかうために、

教育機関などの環境や体制づくりを構築していくこと である。それは、相談者と一対一でのキャリア・コン サルティングでの関り合いをもつからこそ見えてくる 重要な問題点、つまり現場のニーズ、それを掴み得て 活かすことのできる環境と組織の体制作りと、キャリ ア教育プログラムを作成するための企画、 提案、 実施 の能力である。

前述のように、キャリア・コンサルタントとキャリ ア・カウンセラーは、それぞれの定義や役割の相違が

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あるが、実際には、両者とも同様の業務を行っている。

大学において学生へのキャリア形成支援を専門とす る者は、学生との相談業務ならびにキャリア関連授業 の実施や社会人基礎力やコミュニケーション力の育 成、また学生への情報収集・調査・分析、さらに学生 の環境や体制構築への企画提案、キャリア教育全般に 関する企画提案・実施等を執り行うことができる能力 が要求される。大学においてキャリア形成支援を行う 者がキャリア・カウンセラー、キャリア・コンサルタ ントのいずれであっても、こうした役割を果たし、そ れに必要な能力は担保されなければならない。

4.和歌山大学における大学生の就職活動とそ の支援について

4.1.大学生の新規学卒者求人倍率の質的変化

2008年の大卒有効求人倍率は16年ぶりの2倍*20を記 録した。しかし、実状は企業や学生により、事実上の 倍率に違いがある。例えば企業規模別にみると、従業 員1000人未満の中堅・中小企業は学生1人に企業4社 が殺到する4.22倍の「売り手市場」だが、1000人以上 の大企業の求人倍率は0.77倍*21と「狭き門」である。

このように人材確保の条件に企業格差が広がってお り、求人倍率の数値には表れない質的な変化が認めら れる。

4.2.和歌山大学の就職状況

和歌山大学生の民間企業の就職希望はほとんどが大 企業志向*22であり、ひとつの特徴を示している。前述 の通り、全体的な求人数は多く売り手市場といわれて いる大学生の就職状況の中で、和歌山大学生が志望す る大企業における有効求人倍率は0.77倍であり、就職 活動状況は決して楽ではなく「狭き門」と言える厳し い状況である。

4.3.和歌山大学生の就職活動

和歌山大学生にとって民間企業の就職活動は、3年 生の秋頃から始まり、4年生4月に内々定のピークを 迎えることが一般的である。内々定を得た時期から、

就職活動を終了する学生が出始め、9月頃までには多 くの学生の就職活動はほぼ終了する。

これとは別に、公務員や教員志望の学生の就職活動 は4年生の春から始まり、秋ごろまでに終了する。こ うした一般的な経過とは異なり、就職活動を4年生3 月まで継続するという学生も見られる。このように和 歌山大学生の就職活動は短くて6ヶ月、長くて1年半 という期間になる。

4.4.和歌山大学の就職支援組織・体制について

2006年度の就職支援の組織は、全学の学生支援課 就職支援室と経済学部キャリアデザインオフィス(就

職対策室)、そして教育学部教職支援室の3つで構成さ れていた。

当時の学生支援課の就職支援室は、常駐する専任職 員1名と学生支援課と就職支援室を兼任する事務職員 1名の2名で運営されていた。就職支援室における就 職相談の業務は、外部人材の3名が1日間もしくは2日 間を担当し、週4日間13時から17時までの4時間行わ れていた。学生支援課の就職相談員は3名が全て外部 人材であり、非正規雇用の非常勤職員である。ジョブ カフェ和歌山から派遣される不特定の1名が週に1日 を担当し、雇用能力開発機構出身者の1名が週に2日 を担当しキャリア・コンサルタント有資格者ではな かった。これに加えて、キャリア・コンサルタント有 資格者の相談員1名が週に1日を担当した。相談実施 時間は13時から17時の4時間とし、 一人あたり50分か ら1時間を割り当てて相談に応じた。1日当たりの相 談は最大4名の予約が可能であった。

2007年度は教育学部教職支援室がその対象を教職 希望者だけに限らず、民間企業・公務員等の教育学部 の進路状況に対応すべく改組し、名称を「教職・キャ リア支援室」へと変更した。

また、システム工学部では、技術・専門職への就職 を中心とした進路状況と担当教員・研究室からの推薦 や学科推薦など固有の就職活動に関する仕組みがあ り、これに対応する必要性が以前よりあった。2006 年度まで実質的にはシステム工学部の各学科長のもと に、学科別に就職支援を実施していた。これを専門に 取り扱う組織として、2007年度からキャリアサポー ト室が新たに設立された。

以上のように、2007年度は3学部の就職支援をそれ ぞれが担当する組織が整備され、学部別の就職サポー ト体制が確立された。これにより、 全学就職支援室は 廃止された。これまで全学就職支援室が行ってきた就 職支援業務は全学を対象とした就職ガイダンスや合同 企業説明会の実施等とし、これは学生支援課の職員が 兼任で担当することとなった。

しかし、就職相談に関しては、 学生支援課の中で 2006年度とほぼ同じ形で存続継続されることとなっ た。専任の職員が不在となった就職支援室では、昨年 度と同様に相談員による時間単位での相談が継続され ることになった。3名の相談員がそれぞれ週に1日な いし2日間を担当し、学生の就職相談は全体としては、

週4日間12時から17時までの5時間行われていた。

相談にあたる外部人材であるキャリア・コンサルタ ントは週に1回ないし2回の数時間の相談のみの勤務 であり、学生支援課やそれぞれの学部、また他の相談 員との連携構築はなされていなかった。

4.5.学生支援課の就職相談の環境

2006年度の学生への就職相談は個別の対応を重視

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するために、学生支援課が保有する個室の応接室を使 用していた。しかし、その応接室はパーティションは あるものの女子職員の休憩室と併置されており、 心配 や不安を持つ故に相談を希望した学生が休憩中の職員 の間を通り抜けなければならなかった環境は好ましい ものではなかった。また、 こうした配置のために相談 中の会話は全て休憩中の職員の耳に入る可能性があ り、相談内容の守秘が保証できない場合も考えられた。

相談予約の方法は、 学生センターを訪れる学生が就 職支援室に備え付けてある予約票への記入あるいは電 話によって相談日時を予約をする形式をとっていた。

就職支援室に常駐する兼任職員がその予約の管理を担 当していた。

2007年度には、専任職員が不在となった就職支援室 を相談室として使用することとなった。これによって、

相談を実施する環境としては相談を行うにふさわしい 物理的な環境と相談者が安心して積極的に相談できる 環境が整備された。予約のシステムは、 学生支援課が 学生センターのカウンターを利用し受け持っていた。

4.6.和歌山大学全学就職支援室の利用状況について

相談のために就職支援室を訪れる学生は、不安や心 配など問題・課題を抱えており、これを解決したいと 望むからこそ、自ら予約し、 1時間近い1対1の相談を 希望している。従って、学生は相談員のパーソナリティ や能力あるいは相談の手法などを重視し、 相談員を選 択して相談を予約する。その結果、相談の予約及び実 施状況は相談員によって異なる。

相談員毎の年間を通じた平均相談人数の表1を見て みると、2006年度においては、一方で、1日の最大実 施可能人数である4人に近い3.8人の相談件数を担当す る相談員がおり、他方で、最大でも1日1.8人の相談件 数に留まる相談員もいることがわかる。2007年度で は1日最大実施可能人数は5人であったが、相談員一 人当たりでは4.4人から0.5人と、06年度と同様の相談 員による相談件数の違いが明らかになっている。人件 費を投じての相談員の配置は初期の条件整備としては それだけでも意味があるけれども、学生の要求・必要・

満足等に対応した相談員の質的な充実も必要であるこ とが示唆される。

表1-1:2006年度相談日数と件数

A相談員 B相談員 C相談員 合計

日数 件数 日数 件数 日数 件数 日数 件数

4月 5 14 0 0 4 15 9 29

5月 11 21 1 4 5 14 17 39

6月 10 17 1 4 5 18 16 39

7月 10 14 1 4 4 19 15 37

10月 10 17 2 6 3 11 15 34

11月 5 10 2 5 6 21 13 36

12月 9 19 1 1 3 16 13 36

1月 4 12 1 2 6 30 11 44

2月 9 15 1 3 7 25 17 43

3月 6 11 0 0 3 6 9 17

合計 79 150 10 29 46 175 135 354

59% 42% 7% 8% 34% 49%

1日あたりの

利用人数 1.8人 2.9人 3.8人

表1-2:2007年度相談日数と件数

D相談員 E相談員 C相談員 合計

日数 件数 日数 件数 日数 件数 日数 件数

4月 3 9 3 1 5 24 11 31

5月 4 9 5 2 5 21 14 32

6月 4 5 4 0 7 23 15 28

7月 4 4 4 0 5 16 13 20

10月 4 9 5 2 7 33 16 44

11月 5 13 4 0 7 28 16 41

12月 3 5 3 0 5 21 11 26

1月 4 9 3 8 5 36 12 53

2月 3 7 4 7 7 27 14 41

3月 2 0 2 0 3 18 7 18

合計 36 70 37 20 56 247 129 337

28% 21% 29% 6% 43% 73%

1日あたりの

利用人数 1.9人 0.5人 4.4人

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4.7.就職支援室の学部別利用状況について

2006年度の全学部就職相談利用者数は経済学部240 名、教育学部64名、システム工学部50名であった。

システム工学部にキャリアサポート室が新設された 2007年度の就職相談利用者数は、経済学部230名、教 育学部50名、システム工学部57名であった。学部在 籍人数は経済学部約350名、教育学部教員養成課程以 外が約100名、システム工学部約300名であるから、

経済学部在籍者数の7割、教育学部の教員養成課程以 外の課程在籍者数の5割、システム工学部在籍者数の 1.8割が相談室を利用している。

下の表2は2006年4月から2008年3月までの学部別利 用状況を示している。

4.8.学部別利用状況

2006年度の学部別利用状況の比率は、経済学部:

教育学部:システム工学部=7:2:1であり、2007年 度の比率も同じく7:2:1であった。学部別の利用状 況はシステム工学部のキャリアサポート室が設立され た後も変わらない。むしろ、キャリアサポートが実施 するガイダンス後に相談が増えたことなどから、キャ リアサポート室が設立されたことで、システム工学部 の就職支援がより学生に近い形をとれるようになり、

学生自身の就職への意識が高まったといえる。

5.和歌山大学におけるキャリア・コンサルティ ングについて

5.1.学生の意志決定前の相談に関して

進路選択・決定の過程の初期には、学生は働くこと あるいは職業選択に関して明確な意志決定できないた め、これを決めるための支援活動が必要となる。単に 卒業時の職業選択だけでなく、どのような人生を送る のかという将来の生き方・働き方に関して、中・長期 的な目標設定やその展望に着目し、学生が主体的に意 志決定できるよう支援することがキャリア・コンサル タントの役割として注目できる点である。

コンサルタントは学生の状況や問題・課題あるいは 不安・悩みに対して受容的な態度で接することにより、

学生と心理的な親和関係(ラポール)を形成すること を目指している。その際に、学生のこれまでの家庭・

学校生活、アルバイトやインターンシップなどの就労 経験、地域活動等を振り返えらせる事を通して、本人 の興味・能力・価値観・現実条件などを整理・分析さ せる。つまり学生の自己理解とそれに基づく仕事理解 への支援がキャリア・コンサルティングの内容となる。

進路に関する意志決定が十分できていない状態での 就職相談は年間を通じて生じるが、多くなるのは年度 の前半期である。具体的には「将来の目標を自分で立 てられない」「就業意欲や職業意識が希薄になってし まっている」等の相談内容である。

表2-1:2006年度学部別相談件数

経済 教育 システム 合計件数

4月 12 14 3 29

5月 25 8 6 39

6月 32 6 1 39

7月 28 6 3 37

10月 23 8 3 34

11月 26 6 4 36

12月 33 0 3 36

1月 36 5 3 44

2月 20 10 13 43

3月 5 1 11 17

合計 240 64 50 354

68% 18% 14%

表2-3:2007年度学部別相談件数

経済 教育 システム 合計件数

4月 20 9 5 34

5月 21 5 6 32

6月 21 3 4 28

7月 13 2 5 20

10月 33 9 2 44

11月 26 11 4 41

12月 21 2 3 26

1月 48 2 3 53

2月 18 5 18 41

3月 9 2 7 18

合計 230 50 57 337

68% 15% 17%

表2-2 表2-4

2006年度学部別相談 2007年度学部別相談

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相談内容をさらに詳しく見れば、「自分が何に向い ているのかわからない」「何になりたいかわからない」

「就職のために行動をおこすようにと言われたが、 何 をしたらいいのかがわからない」「何もしたいことが ない」という就職活動そのものに踏み出せないという 種類の悩み・不安の相談である。あるいは「自信がな くなってしまった」「周りと同じように行動すること に息切れを感じ動けない」「就職活動をしていて、不 採用通知をもらい続け、否定され続け、何もかもいや になってしまった。」というように、実際に行ってい た就職活動を通して発生した問題や悩みに関連する相 談もある。これらの相談に共通するのは、職業選択・

決定や就職先の獲得に向けた実質的な活動に踏み出せ ない、あるいは立ち止まっている状態といえる。

ここでのキャリア・コンサルティングで必要なこと は、学生と心理的な親和関係(ラポール)を形成しつ つ、学生が自ら自己開示を行えるように働きかけるこ とにある。学生が相談に訪れる時の不安な気持ちを取 り除くこと、つまり「どんな人が相談にのってくれる のだろう」「ちゃんと悩んでいることを伝えられるの だろうか」というような不安な気持ちを理解すること から始まる。

例えば、キャリア・コンサルタントは「何をすれば いいのかわからない」と悩む学生へは過去のことにつ いて質問する。未来についてどうしても目を向けるこ とができない学生に将来のことを質問しても、ますま す不安に陥るだけであり、キャリア・コンサルティン グとしては機能しない。学生は自己の過去、一生懸命 になっていたあるいは夢中になっていた時間を振り返 り、家庭・学校・友人関係などについて思い出す。過 去を振り返ることで、学生は自らが、夢中になってい た時点の感情を再度思い起こし、感じることで、自己 への理解を客観化することができる。その客観化に よって、学生は将来の夢や希望への反映や転化が可能 となり、行動への意欲へと繋がることが期待できる。

学生はこの行動への意欲、つまりモチベーションの維 持・向上という、就職活動において最も重要な要件を キャリア・コンサルティングを通して得ることができ る。このことによって、職業選択・決定や就職先の獲 得に向けた実質的な活動に踏み出せない、あるいは立 ち止まっている状態から脱することが期待できる。

5.2.学生の意思・目標決定後の相談に関して

この段階の学生は職業選択に関して意志決定ができ ているため、目標を実現するための具体的な実行方策 が必要となる。キャリア・コンサルタントは学生が意 志決定をし、目標が決定したようにも見える場合でも、

その決定や目標が未熟で実現不可能であることも認識 しつつ、卒業後の就職という当面する課題に留まらず、

将来の職業生活・人生、あるいは自己実現という見通

しをもち、学生への具体的な方策を提示し、実行のた めのマネジメントを目指す。

その方法としては、学生が目標達成のための方策実 現可能性をコンサルタントは共に検討し、実行の進捗 状況を把握する。その際に、学生に対しては現在の状 況について客観的に評価させ、理解を深めさせるとと もに、今後の進め方や見直しについて、適切な助言を することが必要となる。学生自らが決定した方策が着 実に実行され、これを進められるよう強く働きかける 役割をコンサルタントは担っている。

具体的には、その就職先の獲得に向けた活動の中で、

学生が自己の強みや志望理由などを文章・言葉・態度 で表現できるよう支援することがこの段階のキャリ ア・コンサルティングの内容といえる。

5.3.学生の目標実現の過程における相談に関して

この段階のキャリア・コンサルティングは「記述に よる働きかけ」を重視し、これにより学生の自己肯定 感を高めることを目的としている。具体的な作業課題 は、就職活動の一環である応募書類作成であり、これ に関わる相談である。

これに関する相談は、11月頃から多くなり、1月〜

3月には相談者の半数を占めるほどのピークとなり、

4月ごろには減少する。求人活動における書類選考は 採用規模の大きい企業の多くが効率的な採用選考の手 段として採用しており、選考の第一段階である。選考 に用いられる書類は個人の学歴や特技・趣味というい わゆる本人の属性を記載した履歴書の内容に留まら ず、採用側の企業が得たい情報に関する企業独自の質 問事項も含まれており、これは「エントリーシート」

と呼ばれている。設問は企業の業種・業態によって異 なるが、 一般的には以下の3つの質問項目「学生時代 頑張ったこと」「自己PR」「志望動機」は多くのエン トリーシートに採用されている。実際のエントリー シートには、これらの設問のそれぞれにつき150字か ら300字程度で記述するものが多い。

エントリーシートの作成は企業側からの要請であ り、学生にとっては行わなければならない課題である。

その一方で、この作成を通して、学生は自らの意思・

主張・思考等を文字による記述によって明確にするこ とができ、就職活動や進路先の獲得に臨む自己を整理 し、位置づける好機となっている。従って、キャリア・

コンサルタントは文章内容の指示・関与をしたり、 学 生の書いた文章を本人の真意を無視して書き直すこと は決して行わないよう、注意しなくてはならない。学 生の中にある考えや答えを学生自らの記述によって引 き出すことがキャリア・コンサルティングの目指すと ころである。

「学生時代頑張ったこと」「自己PR」「志望動機」

の3点の設問は自分の「過去」「現在」「未来」を記述

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することである。「学生時代頑張ったこと」は自分の 過去を記述することである。「自己PR」は頑張った過 去から見えてくる自分の現在を記述することである。

「志望動機」は頑張った過去から見えてくる自分の強 みから実現できそうな、あるいは実現したい自分の未 来や夢を記述することである。

「記述による働きかけ」を相談の中で取り扱う場合、

特に多い相談内容は「書けない」というものである。

つまり、これは学生が設問に対する思考を明確にする 材料を見つけだせなくなっていることを示している。

ここでのキャリア・コンサルティングは、設問に対し て記述できるよう、その材料や事柄に気づくこと、こ れへの手助けを担う。自分の力で書くことにより明確 化された思考はコンサルティングを終了した後にも学 生の中に定着し、自信を持ち続け次の行動へと移行す ることができるようになる。この過程によって、学生 は自己肯定感を高め、自己効力を発揮することができ るようになる。

5.4.面接を想定した相談について

この段階では、学生が実際の面接を想定して、言葉・

態度という方法で自己の動機や主張等を表現できるこ とを目的としている。この種類の相談は秋ごろから増 え始め、 3月がピークとなる。

就職活動の過程では、 書類選考の次段階として面接 による選考がある。人となりをみて決定をする採用試 験の重要な位置づけが面接となる。面接は、1次の担 当者面接、2次、3次、4次の管理職面接、 最終が役員 面接と数段階が設定されるのが通常である。学生は、

自分の良さを最大限に表現できるように、体験として の面接練習を希望する傾向にある。緊張感を持ち面接 の体験をすることで学生は自信を持ち帰ることができ る。

就職活動における面接では、採用官に対する傾聴力 や理解力、 そして自己の伝達力、表現力が必要となっ てくる。つまり、自分自身を表現し、 伝えることのコ ミュニケーションや会話のやりとりが面接の本質であ る。そこにおいては、社会での礼儀正しさも備えてい るかも学生には求められる。

メラビアンの法則*23に従えば、非言語的要素つま り表情や態度、声の調子によってコミュニケーション の大部分が伝えられるということを踏まえ、相談の中 では場面想定をし、シュミレーション体験から、コミュ ニケーション力や伝達力をつけていくトレーニングを する。

ここでの相談の中で特徴的なことは、思考をうまく 言語化できないと悩む学生が多いことである。自分を よく見せたい、企業に採用されたいという願望から、

面接において過剰に自己を脚色してしまい、表現その ものが自分の本来のものから乖離してしまうことが問

題となる。ぎこちない言語表現や自分の意見ではない 言語では、採用する側に自分の強みを伝えることはで きない。できないだけではなく、不信感につながりか ねない。職業選択の先にある自分の生き方や働き甲斐、

人生観に視点を置き、自分の有り様を言語と非言語で 表現し、自分らしさを伝えることがキャリア・コンサ ルティングのねらいとなる。

6.終わりに

大学生の進路選択の際に一般的に行われる相談は キャリア・カウンセリングと呼ばれ、大学におけるキャ リア教育の一環として行われるようになった。和歌山 大学においても、キャリア・カウンセリングは学生へ の進路選択として定着しつつあり、近年は相談員の配 置や就職支援組織の整備・充実などが実現しており学 生のキャリア形成に寄与してきた。

和歌山大学の学生相談は学生の自律・自立を促し、

社会に巣立つことへの基礎的な力を育て、仕事を含め た人生そのものにおけるキャリア形成を目指してお り、これは従来のキャリア・カウンセリングに留まら ないキャリア・コンサルティングと言える。

和歌山大学のキャリア・コンサルティングの実際の 取り組みの特徴点をまとめれば以下のようになる。

キャリア・コンサルタントは学生がどのような人生 を送るのかという将来の生き方・働き方に関して、中・

長期的な目標設定やその展望に着目し、学生が主体的 に意志決定できるよう支援する。次に、学生の意志・

目標決定後においては、学生が目標達成のための方策 実現可能性を共に検討し、学生自らが決定した方策が 着実に実行され進められるよう強く働きかける。

その働きかけの一環として、記述に関する相談にお いては、学生自らが記述できるように材料や事柄に気 づくことの出来る手助けを担い、そこで明確化された 思考を学生の中に定着させ、自信を持ち続け次の行動 へ移行し、学生の自己肯定感を高め自己効力を発揮さ せる。また、面接を想定した相談においては、言葉・

態度という方法で自己の動機や主張等を表現し、職業 選択の先にある自分の生き方や働き甲斐、人生観に視 点を置き、自分の有様を言語と非言語にて、自分らし さを伝えさせる。

学生はこうしたキャリア・コンサルティングを通し て、自発的な行動への意欲、モチベーションの維持・

向上という、職業選択・決定や就職先の獲得の過程に おいて最も重要な要件を得ることができる。さらに、

キャリア・コンサルティングは、相談業務に留まらず、

学生の発達段階に応じた相談支援に加え、キャリア教 育プログラムを作成するための企画、提案、実施をし、

支援するための環境や体制作りと社会や組織への働き かけ、キャリア支援政策との連動や諸外国との意見交 換をすることまでをその範囲としている。和歌山大学

(9)

における学生相談、キャリア形成は、こうしたキャリ ア・コンサルティングの視点から取り組んできており、

今後もこれを充実させたい。

謝辞 本研究は2008年度和歌山大学オンリーワン創

成プロジェクト「和歌山大学におけるキャリア教育の 改善・発展に関する実践的研究」として研究補助を受 けており、その研究成果の一部である。最後に記して 謝意を表する。

*1 厚生労働省「平成14年版労働経済の分析働経済の分析−最 近の雇用・失業の動向とその背景−」第9章労働移動と転 職を参照すると、「我が国の労働移動率は1994年を底に増 加傾向にあり、転職入職率も労働移動率と同じような動き をしている。専門的な知識や能力を持っている者は、その 能力を活かすことで転職に成功する可能性が高くなるが、

中高年にとっては転職の成功は難しい。」とある。

*2 厚生労働省 職業安定局雇用政策課 「労働力需給の展望 と課題−人々の意欲と能力が活かされる社会の実現を目指 して−1999年5月雇用政策研究会」報告書 P.22

*3 いわゆる「リストラ」という意味ではなく「事業構造の見 直し」という意味である。

*4 平成15年版『厚生労働白書』 第2章労働者の職業の安定・

第3章労働者の職業能力の開発・向上と能力発揮の環境整 備

*5 日本労働研究機構「企業の人事戦略と労働者の就業意識に 関する調査」2003年8月調査発表

*6 厚生労働省 職業安定局雇用政策課 「雇用政策の課題と 当面の展開−多様選択型社会の実現に向けて個人の新たな 挑戦を支援する政策展開−2002年7月雇用政策研究会」報 告書

*7 リクルートワークス研究所「第25回ワークス大卒求人倍率 調査(2009年卒)」より

*8 「キャリア・コンサルティングに関する実態調査結果報告書」

(2007年3月・キャリア・コンサルティング協議会 http://

www.career-cc.org/cctenquete01.html)参照。

*9 厚生労働省がキャリア形成促進助成金(職業能力評価推進 給付金)の支給対象として指定する、 民間機関が実施する

キャリア・コンサルタント能力評価試験(2006年10月現 在、 計11試験)の合格者と、 社団法人に本経済団体連合会 の講座認定試験の合格者、 独立行政法人雇用・能力開発機 構の講座修了者および人材開発協会認定キャアリア・カウ ンセラーを合わせて「キャリアコンサルタント」と定義し ており、 有資格者等でいわゆる「標準レベルキャリア・コ ンサルタント」を指す。

*10 前掲*9と同じ。

*11 特定非営利法人キャリアカウンセリング協会ウェブページ

(http://www.career-npo.org/aboutcc/)より。

*12 特 定 非 営 利 法 人 日 本 キ ャ リ ア 開 発 協 会 ウ ェ ブ ペ ー ジ

(http://www.j-cda.org/carrier/index.html)より。

*13 日本キャリア教育学会「日本キャリア教育学会認定キャ リア・カウンセラー関係規則」(http://wwwsoc.nii.ac.jp/

jssce/career.htm)

*14 厚生労働省「第7次職業能力開発基本計画」2001年5月

(http://www.mhlw.go.jp/topics/0106/tp0606-1.html)

*15 加澤恒雄はキャリア教育のルーツを米国連邦教育省長官 マーランドが提唱した「キャリア教育プログラム」であ るとし、これは教育と職業ないし学校と社会とのギャッ プを埋めるための「準備教育」であるとしている。(加澤 恒雄・広岡義之『新しい生徒指導・進路指導−理論と実 践−』2007年10月 ミネルヴァ書房 P.161)

*16 前掲*14と同じ。

*17 前掲*8と同じ。

*18 キャリア・コンサルティングにおいて「相談」は「労働 者の希望に応じて実施される」とされる。(前掲「第7次 職業能力開発基本計画」)

*19 前掲*14と同じ。

*20 厚生労働省 総務庁統計局2007

*21 リクルートワークス研究所 2008.4.22大卒求人倍率調査

*22 和歌山大学経済学部3年生対象の専門教育科目「キャリア デ ザ イ ン 」 に お け る 調 査(2008.5.1実 施 ) に よ れ ば、

130人中126人(98%)が大企業を志望すると回答して いる。

*23 アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによって 1971年に提唱された法則で、感情や態度などメッセージ が発せられた時の人の受け止め方について、言語情報が 7%、聴覚情報が38%、視覚情報は55%であるというもの。

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