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第 2 章 DPF の耐熱衝撃性と耐久性の確保

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Academic year: 2022

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(1)第2章 2.1 2.1.1. DPF の 耐 熱 衝 撃 性 と 耐 久 性 の 確 保 最 適 再 生 PM 量 の 導 出 理 論 最適化アルゴリズム. 図 2.1.1に自動車車両が満たすべき排出ガス規制と DPFシステムに対する要求ならび に DPF の仕様の関係を示す。DPF システム上に対する要求には、燃費損失ならびに触媒 浄化性能、搭載寸法、ろ過性能などがある。これらの要求を満たすために DPF 仕様を最 適化する必要がある。しかしながら、DPF の設計パラメータを最適化する手法は過去に いくつか提案されてきたが、十分なものではなかった。図 2.1.2 に DPF の設計パラメー タと性能の関係を示す。この図から分かるように、ほぼすべての DPF パラメータは、要 求される性能に対して二律背反の関係になっている。例えば、圧力損失性能を向上させ るために気孔径や、気孔率を大きくすると再生限界が低減することになる。これらを最 適化をしようとする場合、計算においても実験においても試行錯誤による方法に頼って きたので現状であるこのことは、過去に様々な DPF 材料が提案されてきたが、ある性能 値だけ最適化することによって適合させることができたとしても、別の性能値が不適で あり実用化に耐えうるかどうかの判断指標が存在しなかったといえる。 そこで、本研究では、車両における DPF 搭載に起因して生じるエネルギー損失を最小 限に最適化するという考えに基づく DPF 適化手法を提案する。最適 PM 再生量は車両側 からの尺度では最適再生走行距離に相当する。つまり、何 km 走行すると再生するのが 良いかという問題である。これについては、すでにその考え方が[2‑1]に示されている。 この最適再生走行距離は DPF に対する要求に置き換えると何 g/L の PM を再生するのが もっとも DPF システムのエネルギー損失を小さくできるかという課題に相当する。 ここでは、このような最適 PM 再生量を最初に定義することにより、試行誤差のルー プに陥らずに DPF を最適化できることを見出した結果について述べる。図 2.1.3 に DPF システムの最適化アルゴリズムを示す。. 2-1.

(2) ガス規制値 Ø排 排ガス 規制値. ガス 目標値 Ø排 排ガ ス目標値. PM. NOx. HC. CO. 顧客要求値. PM 排出量 (g/km) NOx 排出量 (g/km). EuroⅣ. HC 排出量(g/km). EuroⅤ. CO 排出量(g/km). US2007. g/km. PM 堆積時間 (hr/g) 再生による燃料損失 (ml). JP post long-term. 圧力損失 による燃料損失 (ml) 耐久性 (km). ØDPF 仕様 Ø. の目標値 ØDPFシ DPFシステム ムの目標値 PMろ過効率 (%). 材料. HC 浄化効率 (%). 気孔率 (%). 仕様. CO 浄化効率 (%). 気孔径 (um). 再生限界 (g/L). 気孔分布 (std.). 圧力損失 (kPa). 熱衝撃破壊抵抗係数 アイソスタティック強度 (MPa). 触媒 コート許容量 (g/L). 熱疲労係数 (%). 耐久性 (km). 図2.1.1 自動車車両が満たすべき排ガス規制と DPFシステムに対する要求ならびにDPFの仕様 SiC-DPF性能 設計パラメータ. 設計要素. 再生限界. 圧力損失. ろ過効率. 熱イナーシャ 注記. 気孔構造. SiC 粒子. 気孔. 気孔径. 背反. 気孔率 ( 基材密度). 背反. Pitch. セル構 造. tw. ハニカム 構造. 長さ. ろ過面積 開口率 ( 相対密度). 背反. 幅. 容積. ユニット構造. 気孔特性. 性能要求方向. 容積. DPF. 幅. 直径.. 長さ. 背反. 直径. 背反. 強度 熱膨張係数. 材料特性. 熱伝導率 熱容量. 背反. *矢印は性能の望ましい方向もしくは、その 方向に性能 を動かすためのパラメータの方向を示す。. 図2.1.2 DPFの設計パラメータと性能 2-2.

(3) システム仕様. 最適化アルゴリズム 自動車メーカー. 燃費損失(ml/km)目標値. 最適再生PM量(g)の導出. PM堆積時間(hr/g) PM再生燃料(ml/km) 圧損燃料損失(ml/km). フィルタメーカー. 900℃以下(OT限界)で再生でき る熱伝導率、気孔率の導出. 触媒耐久(km)目標値. 触媒メーカー. 最適コート量の導出. ex. HC: ≧90%@170℃ 160,000km. ・ Pt量を決める(g) ・ アルミナ量(g). フィルタメーカー. システム容積(L)目標値. 気孔構造の決定 ・気孔径 、シャープ性. オイル種類 アッシュ量(g). 自動車メーカー. PM捕集効率. フィルタ容積の決定. 図2.1.3 DPFの最適化アルゴリズム 2.1.2. 最 適 PM 再 生 量 の 理 論. 図 2.1.4 に各エンジン運転領域における排気温度を示す。DPF システムにおいては PM 再生温度と実際の車両走行時の排気温度の間に大きな隔たりがあるため、PM は燃焼せ ずに DPF 内に堆積していく。そしてその堆積した PM を先述した強制再生により酸化除 去するプロセスを繰り返す。. 温度(℃). -150 -200 -250 -300 -350 -400 -450 -500 -550 -600 -650 650-. 300 250. トルク[Nm]. 200 150 常用使用域 100 50 0 0. 1000. 2000. 3000. 4000. 5000. エンジン回転数 [rpm]. 図2.1.4 エンジン運転領域における排気温度(エンジン直下位置による測温). 2-3.

(4) 圧力損失[kPa]. 再生. 走行距離[km] (PM量[g/L]). 図2.1.5 DPFシステムにおける捕集と再生のサイクル 図 2.1.5 に DPF システムにおける捕集と再生サイクルの概念図を示す。この捕集‑再生 サイクルにおいては図 2.1.6 に示すように、2 つのエネルギー損失が生じることが理解 できる。ひとつは、DPF の圧力損失に起因する損失である。DPF は PM を捕集するとその PM層を排ガスが通過する際に生じる抵抗により圧力損失を増大させる。この増大分は、 エンジン側の排気仕事としての損失となり、PM を再生させずに走行するほどその増大 分は大きくなる。. 燃料損失[ml]. 再生による損失[ml]. 圧力損失による損失[ml]. 再生距離[km]( 再生PM量[g/L]). 図2.1.6 DPFシステムにおける二つのエネルギー損失 もうひとつは DPF の強制再生に起因する損失である。強制再生はポストインジェクショ ンなど、DPF を走行時の排気温度から PM を再生可能な温度まで昇温させるために使用 するエネルギーである。PMを再生させずに走行するほどそのエネルギーは小さくなる。 したがって、再生 PM 量には、この DPF の圧力損失に起因するエネルギー損失と強制再. 2-4.

(5) 生に起因するエネルギー損失の関係より最適値が存在することになる。ディーゼルエン ジンはその優れたエネルギー効率が特長であることから、DPF により生じるエネルギー 損失を最小化することが最も重要な要件とされる。 2.1.3. 最 適 PM 再 生 量 の 計 算 条 件. エネルギー損失を燃費損失として、車両上にて DPF 搭載に起因して生じる燃料損失を 計算する。表 2.1.1 に計算のための条件を示す。. 表2.1.1 最適PM再生量の計算条件. 要因. 水準. システム. U/F DOC(1L)+DPF(2L) C/C C‑DPF(3L). 気孔率. 42%, 50%, 60%. 昇温Gap. 50℃,100℃,150℃. *U/F: Under Flour 床下配置システム *C/C: Closed Couple エンジン直下配置システム *DOC: Diesel Oxidation Catalyst 酸化触媒担体 *C‑DPF: Catalyzed Diesel Particulate Filter 触媒化DPF DPF 入り口温度を平均排気温度約 150℃からポストインジェクションにより下記に示 す各温度まで昇温する。この DPF システムに入る温度は、運転条件やエンジンからの距 離などの DPF 設置条件によるので、600℃、550℃、500℃、450℃とする。温度条件が良 いとされるエンジン直下では 500℃または 550℃の温度が期待できるが温度条件が悪い 床下位置では 450℃以下が想定される。PM の燃焼温度は 600℃であるので、温度ギャッ プとして 0℃、50℃、100℃、150℃が存在する。この温度ギャップを埋めるため、ポス トインジェクションを継続する。排気ガス中には HC と CO がある割合で存在しておりそ れらが燃焼することにより PM 燃焼温度まで達する。その際、昇温に関係するパラメー タは DPF システムの比熱となる。DPF では分かり易さのため気孔率で表す。気孔率の計 算条件は 40%、50%、60%とする。 2.1.4 2.1.4.1. 最 適 PM 再 生 量 の 計 算 方 法 DPF 装 着 時 の 圧 損 の 増 加 に よ る 燃 費 損 失. 走行中に消費される燃料量を計算するには、圧力損失と燃料消費量の関係を知る必要 がある。表 2.1.2 に DPF 装着時に増加する燃料消費量を測定するために用いたエンジン. 2-5.

(6) 仕様を示す。ディーゼル乗用車に使用されるコモンレール式直噴エンジンを用いた。ま た、表 2.1.3 に測定に用いた DPF の仕様を示す。. 表2.1.2 DPF装着時の圧力損失測定に用いたエンジンの仕様 製造メーカー. PSA. 型式. DW10. シリンダー容積. 2.0 liter. 燃焼システム. コモンレール式直噴. 表2.1.3 DPF装着時の圧力損失測定に用いたDPFの仕様 材料. SiC‑DPF. 気孔構造. 9um/42%. セル構造. 10mil/300cpsi. フィルタサイズ. Φ143.8 x 150mm L. 8. 燃料消費[l/h] 燃料消費 [l/hr]. 6 y = 0.014x + 5.9885 4. 2 : 3000rpm, 50Nm エンジン運転条件@3000rpm50N・m. 0 0. 10. 20. 30. 40. 50. 圧損[kPa] 圧力損失 [kPa] 図2.1.7 圧力損失と燃料消費量の関係 図 2.1.7 に実際に測定された圧力損失と燃料消費量の関係を示す。圧力損失が 40kPa 増加することにより燃費が 11%増加するという結果を得た。式(2.1.2)に正味平均有効. 2-6.

(7) 圧力を示す。この条件の正味平均有効圧力は 314kPa と計算され DPF の圧力損失による 増加 40kPa は 12%に相当する。正味平均有効圧力の増加分がそのまま燃料消費率の悪化 分につながることが分かる。. p=. 4⋅π ⋅ M V. ‑式(2.1.1). p : 平均有効圧力[bar] M : トルク[Nm] V : シリンダー容積[dm3 ] 図 2.1.8 に実際の PM 堆積による圧力損失の増加曲線を示す。ディーゼル車において 2.4l のフィルタで 1000km 走行時に 7g/L (=28.9g)の PM が溜まると仮定すると、再生 までの走行距離が計算できる。 仮に 2g/L 溜まるまでの走行距離を計算すると、2(g/L) X 2.4(L) /28.9(g)× 1000 (km)=169km となる。2g/L で再生しながら、200,000km 走行すると 0〜2g/L(169km 走 行)までのサイクルを 200000km/169km= 1183 回. 繰り返すことになる。通常の走行を. エンジン回転数速度 1250rpm、トルク 50Nm、車速 60km/h、毎時燃料消費量 2.5l/h と仮 定し、先ほどの圧損と燃費の関係を考慮し、2g/L までの燃料消費量を積分すると、1 サイクルの燃料消費量は 7.1l となり、200,000km 走行時では、7.1l/169km × 1183 サ イクル=8394l の燃料を使用することになる。 25. 圧力損失[kPa]. 20 15 10 5 0 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. PM量[g/L]. 図2.1.8 PM量と圧力損失の関係. 2-7. 7. 8.

(8) 仮に 8g/L で再生しながら、200,000km 走行すると 0〜8g/L(677km 走行)までのサイ クルを 295 回繰り返すことになる。先ほどの圧損と燃費の関係を考慮し、8g/L までの 燃料消費量を積分すると、1 サイクルの燃料消費は、28.7L となる。従って、200,000km 走行すると、28.7 L (/677km )X 295 サイクル=8464l の燃料を使用することになる。こ のようにして各再生 PM 量に対して、それぞれ走行に使用する燃料を計算した結果を図 2.1.9 に示す。. 熱量消費量[l]. 8700. 8600. 8500. 8400. 8300 0. 5. 10. 15. 20. 25. PM量[g/L] 図2.1.9 再生PM量と走行による燃料消費量の関係 (200,000km走行時) DPF を装着しない場合の燃費損失は、DPF 付きと DPF 無しの時の圧力損失の比から、図 図 2.1.7 を使用して、燃料損失の比に換算すると、1:0.996 となる。1250rpm、50Nm で DPF 装着時の燃料損失が 2.5l/h であるので、DPF 無しの場合、2.5×0.996=2.49l/h と なる。このときの車速を 60km/h とすると 200,000km 走行時の総燃料消費量は 200,000[km]/60[km/h] × 2.49[l/h]=8300l となる。図 2.1.9 の燃料消費量と、DPF 無 しの場合の燃料消費量の差が DPF 装着時の圧損の増加による燃費損失となる。これを図. 熱量消費量.[l]. 2.1.10 に示す。. 400. 300. 200. 100. 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. PM量[g/L]. 図2.1.10 DPF装着時の圧損増加による燃費損失 2-8.

(9) 2.1.4.2. ポストインジェクションによる燃料消費. 各 PM 量で再生を繰り返し、200,000km 走行したときの再生回数と、再生時に必要な エネルギー量からポストインジェクションによる燃料消費量を計算する。各システム毎 の再生に必要なエネルギーは、システムの熱容量×昇温幅(PM 燃焼温度とフィルタの 温度の差)である。この式を用いて各フィルタ及び DOC の熱容量を算出し、各システム の熱容量を算出すると、表 2.1.4 のようになる。. 表2.1.4 各システムの熱容量 システム DOC体積[L]DOC熱容量[J/K] DPF体積[l] DPF気孔率[‑] DPF熱容量[J/K] システム熱容量[J/K] DOC+DPF. 1. 450.225. 2. 0.42. 1009.1. 1459.4. DOC+DPF. 1. 450.225. 2. 0.5. 869.9. 1320.2. DOC+DPF. 1. 450.225. 2. 0.6. 695.9. 1146.2. DPF. 3. 0.42. 1513.7. 1513.7. DPF. 3. 0.5. 1304.9. 1304.9. DPF. 3. 0.6. 1043.9. 1043.9. DOC1L+DPF2L すなわち DOC を容積 1L と容積 2L の DPF を配置したシステムで、150℃ 昇温するのに必要な熱量を 1 として、各システムをそれぞれ 50℃,100℃,150℃昇温す るのに必要な熱量は、表 2.1.5 のようになる。. 表2.1.5 各システムの昇温に必要な熱量 システム DOC+DPF DOC+DPF DOC+DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF. DOC体積[L] DPF体積[l] DPF気孔率[‑] 昇温温度[K] 1 2 0.42 150 1 2 0.50 150 1 2 0.60 150 ‑ 3 0.42 150 ‑ 3 0.50 150 ‑ 3 0.60 150 ‑ 3 0.42 100 ‑ 3 0.50 100 ‑ 3 0.60 100 ‑ 3 0.42 50 ‑ 3 0.50 50 ‑ 3 0.60 50. 必要な熱量[J] 218905 198027 171928 227057 195739 156591 151372 130493 104394 75686 65246 52197. 比[‑] 1.00 0.90 0.79 1.04 0.89 0.72 0.69 0.60 0.48 0.35 0.30 0.24. 次に、DOC1L+DPF2L のシステムで、150℃昇温するのに必要なポストインジェクショ ン時間を 10min と仮定すると、各システムを、各温度まで昇温するのに必要なポストイ ンジェクションの時間は表 2.1.6 のようになる。ポストインジェクションによる燃費の 悪化を 4.8l/h と仮定すると、4.8×各噴射時間×200,000km 走行までのサイクル数が、. 2-9.

(10) ポストインジェクションによる燃費損失である。これを、各再生すす量毎に計算し燃費 損失を計算した一例を図 2.1.11 に示す。ここでは、42%の DOC1L+DPF2L(42%)のシス テムを 150℃昇温する場合である。. 表2.1.6 各システムの昇温に必要な熱量 システム DOC+DPF DOC+DPF DOC+DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF DPF. DOC体積[L] DPF体積[l] DPF気孔率[‑] 昇温温度[K] 1 2 0.42 150 1 2 0.50 150 1 2 0.60 150 ‑ 3 0.42 150 ‑ 3 0.50 150 ‑ 3 0.60 150 ‑ 3 0.42 100 ‑ 3 0.50 100 ‑ 3 0.60 100 ‑ 3 0.42 50 ‑ 3 0.50 50 ‑ 3 0.60 50. 必要な熱量[J] 218905 198027 171928 227057 195739 156591 151372 130493 104394 75686 65246 52197. 1000. 燃料消費量[l]. 800 600 400 200. 0 0. 5. 10. 15. 20. 再生PM量[g/L]. 図2.1.11 再生すす量とポストインジェクション に よる燃料消費量の関係(200,000km走行時). 2-10. 25. 比[‑] 1.00 0.90 0.79 1.04 0.89 0.72 0.69 0.60 0.48 0.35 0.30 0.24.

(11) 従来材料の再生限界 3g/L. 1200. 14% トータルの損失. 1000. 12%. 再生による損失. 10%. 圧損による損失. 8% 600. 最適PM再生量 6%. 400. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 800. 4% 200. 2%. 0. 0% 0. 5. 10. 15. 20. 25. 再生PM量 [g/L]. 図2.1.12 再生すす量と燃費損失の関係(200,000km走行時) システム: DOC1L+DPF2Lシステム 気孔率: 42% 入り口排気温度 450℃ DPF 無しの場合は、PM を再生する必要がないので、ポストインジェクションによる燃 費損失はない。図 2.1.10 と図 2.1.11 のグラフをたし合わせると、トータルの燃費損失 となり図 2.1.12 のようになる。左縦軸に燃費損失、右縦軸に、DPF 無しの場合からの 燃費の悪化率を示す。これは気孔率 42%の DOC1L+DPF2L システムを 150℃昇温して再生 する場合の例であるが、8〜12g/L で再生することが、最も燃料損失が少ないものと推 測される。 2.1.5. 最 適 PM 再 生 量 計 算 結 果. 同様に計算した各システム、各温度幅に対する結果を図 2.1.13〜図 2.1.24 に、最適 PM 再生量を表 2.1.5 にそれぞれ示す。また図 2.1.25 に DPF 入口排気温度と最適再生 PM 量の関係を、表 2.1.7 に各計算水準における最適再生 PM 量を図 2.1.26 に DPF システム 構成と最適再生 PM 量の関係を示す。 これらの計算結果より次のことが明確になった。 1)最適 PM 再生量はシステムに拠らない 2)最適 PM 再生量は基材の比重つまりは気孔率に拠らない 3)最適 PM 再生量は温度幅のみに強く依存する 2)の最適 PM 再生量が基材の気孔率に拠らないことが一義的に DPF を最適化できる理由. 2-11.

(12) となる。つまりは圧力損失を低減しようとして気孔率を大きくすると圧力損失による消 費燃料が低減するが、同時に熱容量が小さくなるためにポストインジェクションによる 燃料損失も低減する。結果として最適 PM 再生量に変化は生じない。この結果は、フィ ルタの仕様に関係なく最適再生 PM 量が決められるという点で、DPF システムを最適化 する際に重要な情報となる。結局、最適 PM 再生量は DPF システムに排気を何度の温度 で導入するかでほぼ決定される。その温度が高いほど最適 PM 再生量を小さくすること ができる。しかしながら、いずれのシステムを使おうとも計算結果より分かるように、 再生 PM 量が少ないと、ポストインジェクションによる燃料消費量が急激に増加するこ とがわかる。このために 5g/L 以上の DPF において PM 再生量が許容できる DPF であるこ とが望ましい。通常使用される床下配置の DPF システムでは、表 2.1.7 と図 2.1.13〜 図 2.1.15 から少なくとも 8g/L、理想的には 10g/L の再生限界値が要求される。. 表2.1.7 システム. DOC+DPF. DPF. 2.1.6. 最適再生すす量. DOC体積 [L]. DPF体積 [L]. DPF気孔率 [‑]. 昇温量 [℃]. 最適再生スス量 [g/l]. 1. 2. 0.42. 150. 10. 1. 2. 0.50. 150. 10. 1. 2. 0.60. 150. 10. ‑. 3. 0.42. 150. 10. ‑. 3. 0.50. 150. 10. ‑. 3. 0.60. 150. 9.5. ‑. 3. 0.42. 100. 8. ‑. 3. 0.50. 100. 8. ‑. 3. 0.60. 100. 7.5. ‑. 3. 0.42. 50. 7. ‑. 3. 0.50. 50. 7. ‑. 3. 0.60. 50. 6.5. 結論. DPF システムの最適再生限界を DPF を搭載することで生じる損失、すなわちポストイ ンジェクションによる再生による損失と圧力損失により生じる損失に分離しその足し 合わせであるトータルの損失を最も小さくする手法により、最適再生 PM 量を求めるこ とができた。その結果、次の結論を得た。 ・再生のすす量には最適値が存在する。 ・ U/F システムで、入り口温度 450℃において 8〜12g/l, C/C システムで、入り口 温度 500℃においては 6〜10g/l で再生するのが、最も燃費効率がよい。. 2-12.

(13) 1200. 12%. 800. 10%. 燃費損失[l]. 1000. DPF装着による燃費損失. 600. 8% 6%. 400. 4%. 燃費悪化率[%]. 14%. 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10. 15. 20. 0% 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.13 DOC1L+DPF(42%)2L 昇温Gap 150℃ 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600 DPF装着による燃費損失. 6%. 400. 4% 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10. 15. 20. 0% 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.14 DOC1L+DPF(50%)2L 昇温Gap 150℃. 2-13. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(14) 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600 DPF装着による燃費損失. 6%. 400. 4%. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200. 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10 15 再生PM量[g/L]. 20. 0%. 25. 図2.1.15 DOC1L+DPF(60%)2L 昇温Gap 150℃. 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600 DPF装着による燃費損失. 6%. 400 圧損による燃費損失. 200. 4% 2%. Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.16 DPF(42%)3L 昇温Gap 150℃. 2-14. 0%. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(15) 1200. 12%. 800. 10%. 燃費損失[l]. 1000. 8%. 600 DPF装着による燃費損失. 6%. 400. 燃費悪化率[%]. 14%. 4% 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10 15 再生PM量[g/L]. 20. 0% 25. 図2.1.17 DPF(50%)3L 昇温Gap 150℃. 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6%. DPF装着による燃費損失. 400 圧損による燃費損失. 200. 4% 2%. Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10 15 再生PM量[g/L]. 20. 図2.1.18 DPF(60%)3L 昇温Gap 150℃. 2-15. 0% 25. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(16) 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6%. DPF装着による燃費損失. 400. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200. 4% 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10. 15. 20. 0% 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.19 DPF(42%)3L 昇温Gap 100℃ 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6%. DPF装着による燃費損失. 400. 4% 圧損による燃費損失. 200. 2% Post injectionによる燃費損失. 0 0. 5. 10. 15. 0% 20. 再生PM量[g/L] 図2.1.20 DPF(42%)3L 昇温Gap 100℃. 2-16. 25. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(17) 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6%. DPF装着による燃費損失. 400. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200. 4% 圧損による燃費損失. 200. Post injectionによる燃費損失. 0. 2% 0%. 0. 5. 10. 15. 20. 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.21 DPF(60%)3L 昇温Gap 100℃ 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6% 400. DPF装着による燃費損失. 4%. 圧損による燃費損失. 200. Post injectionによる燃費損失. 0. 2% 0%. 0. 5. 10 15 再生PM量[g/L]. 20. 図2.1.22 DPF(42%)3L 昇温Gap 50℃. 2-17. 25. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(18) 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6% 400. DPF装着による燃費損失. 4%. 圧損による燃費損失. 200. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200. 2%. Post injectionによる燃費損失. 0. 0% 0. 5. 10. 15. 20. 25. 再生PM量[g/L] 図2.1.23 DPF(50%)3L 昇温Gap 50℃ 14%. 1000. 12%. 800. 10% 8%. 600. 6%. DPF装着による燃費損失. 400. 4% 圧損による燃費損失. 200. Post injectionによる燃費損失. 0. 2% 0%. 0. 5. 10. 15. 20. 再生PM量[g/L]. 25. 図2.1.24 DPF(60%)3L 昇温Gap 50℃. 2-18. 燃費悪化率[%]. 燃費損失[l]. 1200.

(19) 12. 最適再生PM量[g/L]. 10 8 6 排気温度(DPF入口) 4. 450℃ 500℃ 550℃. 2 0 35. 40. 45. 50. 55. 60. 65. 図2.1.25 DPF入口排気温度と最適再生PM量の関係. 12. 最適再生PM量[g/L]. 10 8 システム構成. 6. DOC+DPF( 2ブリックシステム). 4. DPF( 1ブリックシステム). 2 0 35. 40. 45. 50. 55. 60. 65. DPF気孔率[%]. 図2.1.26 DPFシステム構成と最適再生PM量の関係. 2-19.

(20) 2.2 2.2.1. 耐熱衝撃性 PM 再 生 時 に 生 じ る 熱 衝 撃. 2.1 節における最適 PM 再生量の考察より 8g/L の PM を燃焼させる際に、発生する熱 応力に対して安全に再生できる DPF 基材が必要であることが理論上明確になった。そこ で次に PM を再生するときに発生する熱応力について考察する。通常、セラミクス材料 の耐熱衝撃を評価する際に用いられる指標を図 2.2.1 に示す。それらには一次の熱衝撃 破壊抵抗係数と二次の熱衝撃破壊抵抗係数がある。二次の熱衝撃破壊抵抗係数では熱伝 導率の項を分子に乗じたものであり、その他は一次の熱衝撃破壊抵抗係数と変わりはな い。熱衝撃破壊抵抗は強度が高い程、線膨張係数が小さい程、ヤング率が小さい程、大 きくなる。また、二次の熱衝撃破壊抵抗では、これに加えて熱伝導率が高い程大きくな る。 通常求められる熱衝撃破壊抵抗の要求は急峻な温度変化に対するものが多い。その場 合は水中投下法により評価することが適切である。すなわち熱したセラミクス材料を常 温の水中に投下し、破壊に対する抵抗よりその抵抗値を求める方法である。この場合、 表面から急激に冷却される際に生じる熱応力に耐えうることが重要であり、線膨張係数 が小さいことが求められる。同強度においても線膨張係数が 1/2 であれば発生する熱応 力も 1/2 に抑えられるからである。しかしながら熱伝導率は短時間に急峻な温度変化を ともなうため寄与できず、それほど重要ではない。序章にて述べたようにガソリンの触 媒担体材料はこの一次の熱衝撃破壊抵抗値が求められる。コージェライトは原料の粉末 粒子形状が扁平であるため結晶面が押し出し方向に配向し、かつその結果コージェライ トの低膨張軸が押し出し面内に配向することを利用して、押し出し方向に 0.5ppm 以下 の極めて低熱線膨張係数を達成している。セラミクス材料の中でも極めて線膨張係数が 小さいコージェライトが触媒担体として広く普及した理由である[2‑2][2‑3]。 図 2.2.1 右下図に示すように実際の PM 再生時の温度履歴を見ると、その現象は水中 投下のようには急峻でなく 2〜3 分間の間に起きる現象であることが理解できる。この 間隔は、熱衝撃破壊抵抗に対し熱伝度率が十分に寄与できる時間である。図 2.2.2 にそ の証拠を示す。図 2.2.2(a)には基材熱伝導率が 55W/mK である SiC 材料を基材に用いた 場合、図 2.2.2(b)には 0.6W/mK のコージェライトを基材に用いた場合の再生温度履歴 をそれぞれ示す。再生した PM量は同じ 8g/Lであるにもかかわらず最高温度では約 150℃、 温度勾配では、約 70℃/cm 程度 SiC の方が低いという結果を得た。このことは、同じ PM 担持量にもかかわらず DPF 基材に生じる熱応力負荷は著しくコージェライトの方が 高くなるということを示しており、熱伝導率の寄与が認められる証拠である。. 2-20.

(21) 熱衝撃破壊抵抗係数. 熱伝導条件 急峻:水中投下. R : 熱衝撃破壊抵抗係数( 一次). σ(1−ν) αΕ. 炉 緩慢: PM再生中のDPF内温度履歴 1000 5000. R’ =. Temperature (deg.C). R : 熱衝撃破壊抵抗係数(二次). σ(1−ν)K αΕ. 4000. 800. 3000 600 2000 400. 1000. 200. Engine speed(rpm). R =. 0 0. 2. 4. 6 8 10 Time(min). 12. 14. σ: 曲げ強度、ν: ポアソン比、K: 熱伝導率、α: 熱膨張係数、E: ヤング率. 図2.2.1 熱衝撃の掛かり方とそれを表す熱衝撃破壊抵抗 係数 Soot loaded. 8.1 g/L Max.Temp. 861 deg.C MaxTemp.Grad. 58 deg.C/cm Regeneration efficiency. 65 %. 1000. Soot loaded. 8.0 g/L Max.Temp. 996 deg.C MaxTemp.Grad. 125 deg.C/cm Regeneration efficiency. 78 %. 1200 Temperature DPF内温度履歴[℃] (deg.C). DPF内温度履歴[℃] Temperature (deg.C). 1200. 800 600 400 200. 1000 800 600 400 200 0. 0 0. 1. 2. 3 4 時間[min] Time (min). 5. 0. 6. 1. 2. 3 4 時間[min] Time (min). (b)コージェライトを基材に用いた場合 気孔率: 60% 熱伝導率: 0.6W/m・K. (a)R-SiCを基材に用 いた場合 気孔率: 60% 熱伝導率 : 35W/m・K サンプルサイズ : 34x34x150L 再生PM量 : 8.1g/L 再生条件 : 入口温度720℃ ガス流速0.4m/s O2濃度21% 再生時最高温度 : 861℃ 再生時最高温度勾配 : 58℃/cm. サンプルサイズ 再生PM量 再生条件. 再生時最高温度 再生時最高温度勾配. : 34x34x150L : 8.0g/L : 入口温度720℃ ガス流速 0.4m/s O2濃度21% : 996℃ : 125℃/cm. 図2.2.2 コージェライトとR-SiCにおけるDPF再生時の温度履歴. 2-21. 5. 6.

(22) 2.2.2. 耐熱衝撃と求められる材料特性. 以上の考察より、DPF材料に求められる特性は強度や線膨張係数が小さいのみならず、 同時に熱伝導率が大きいことが望ましいという結果を得た。表 2.4.1 に高温に使用する 耐熱エンジニアリングセラミクスを示す。大きく酸化物と非酸化物に分類され、酸化物 群の中には古くから知られている低熱膨張セラミック群がある。チタン酸アルミニウム (Al2 O3・TiO2 )、βスポージメン LAS(Li2 O・Al 2O3・6SiO2)、コージェライト(2MgO・2Al 2O3・ 5SiO 2)があり、いずれもコンロやバーナーなど耐熱衝撃性が求められるところに使用さ れてきた。中でもコージェライトが触媒担体に利用されるようになった理由については 先に述べたとおりである。非酸化物群には炭化珪素、窒化珪素、珪素/炭化珪素コンポ ジット材料がある。これらはいずれもエンジニアリングセラミックとして検討されてき たものでありターボチャージャーの羽根車やメカニカルシールの材料としての用途が 検討されてきた。図 2.2.3 にこれらの材料の熱膨張係数と熱伝導率の関係を示す。 これらの関係には正の相関関係が見られ、望まれる高い熱伝導率と低熱膨張の両方を 満たす材料は存在しないことが明らかである。熱伝導が高いということは熱を伝導する フォノンの伝播をし易いということである。このことから容易に想像されるように、結 晶構造が単純で、構成原子の原子量が近い程、熱伝導し易い。これに対して複雑な結晶 構造で、欠陥や不純物を含むと、フォノンが散乱されるため熱伝導率は低くなる。一方 熱膨張率は格子エネルギーに一義的に依存するということもなく、原子の作るフレーム ワーク構造にも依存する。特に低熱膨張係数を有するチタン酸アルミニウム、β‐スポ ジュウメン、コージェライトのような結晶は特異なラセン状のフレームワーク構造を有 し、C 軸に負の熱膨張性を示す。それ故高熱伝導率と低膨張率を併せ持つ材料を得るこ とは困難である。このように材料学的に高熱伝導と低熱膨張を満たすものを得ることは 難しいのが現状である。表 2.4.1 に表されるように SiC 材料は高い熱伝導率、耐熱性、 強度を併せ持ち DPF 材料としての高い可能性を有する。しかしながらその熱膨張係数は セラミクス材料の中では小さい部類に入るものの 4.x10‑6 とコージェライトなどの耐熱 酸化物セラミクスより極めて大きい欠点も有する。. 2-22.

(23) 表2.4.1 耐熱エンジニアリングセラミクスの材料物性 [2-4]. 材料種. 2MgO ・ 2Al2O 3 ・ 5SiO2. SiC. コージェ ライト 焼結方法. 再結晶 SiC. ‑. ‑. ホット プレス. 常圧 焼結. 反応 焼結. 常圧 焼結. ホット プレス. 3.15. 3.10. 2.6. 2.0. 3.0. 3.25. 3.15. 2.60. 3.90. 6.0. 〜2. <1. 18. 46.5. 197.7. 1.9. 1.2. 29.1. 19.8. 16.3. 17.4. 3.3. 3.20. (%). <. 熱伝導率. (W/m・K). 81.4. (10 /K) (GPa). 1. 4.3. 4.3. 4.3. 441.3. 411.9. 411.9. 曲げ強度 R.T.. 823.8. 588.4. 519.8. (MPa). 608.0. 539.4. 1200℃ 1400℃. 破壊靱性. ‑3/2. ( MN・m. 最高使用温度. ). 高靭性 ZrO2. 反応 焼結. (g/cm3). 熱膨張係数. Al2 O3. 常圧 焼結. 気孔率. ヤング率. S i3 N4. チタン酸 アルミ ニウム. ホット プレス. 密度. ‑6. A l2 O3 ・ TiO 2. 5.0. 4.5. 4.8. 100〜127. 519.8 (1450℃) (1500℃) 196.1 127〜148 4.5. (℃). 1600. 1.4. 1.2. 3.0. 3.3. 3.0. 8.0. 9.2. 19.6. 4.9. 313.8. 304.0. 215.7. 382.5. 147.1. 19.6. 19.6. 980.7. 686.5. 294.2. 392.3. 1176.8. 784.5. 490.3. 294.2. 294.2. 196.1. 7.0. 5.2. 2.5. 4.0. 10. 14.7. 29.4. 10 〜60. 12〜3 4. ‑. ‑. 1300. 1650. 5.0 ■ Oxide ● non-Oxide. R- SiC 40%. 熱膨張係数: α [*10-6 /K]. 4.0 Si-SiC 44% Si3N4. 3.0. 2.0. 1.0. AT: Al2 O3・ TiO2 Cordierite: 2MgO・2Al2 O3・5SiO 2 LAS: Li2O・Al2 O3・SiO2. 理想材料. 0 10. 20. 30 40 熱伝導率: K [W/mK]. 50. 60. 図2.2.3 エンジニアリングセラミクスにおける線膨張係数と熱伝導率の関係. 2-23.

(24) 2.3 2.3.1. 再 結 晶 SiC 多 孔 質 体 の 作 成 多孔質体の効果. 多孔質体は強度、熱伝導率、密度など、母材の基本特性を変える性質を持っている。 例えば、構造材料としてのセラミックスは、極めて脆性的な破壊挙動を示し、強度のば らつきが大きいという重大な欠点を有するが、多孔質体ではどのようにその性質は変化 し得るか。セラミックスは製造プロセスに由来する介在物、気孔、粗大粒子、亀裂など の内部欠陥や、取り扱い中に発生する機械的損傷、表面欠陥など種々の欠陥を有してい る。その強度は、欠陥の大きさに支配されており、ときには、理論強度より極めて低い 強度で破壊することが避けられない。多孔体の強度は、内部に孔を有する構造体なので 緻密体よりも低いが、そのばらつきに関しては一考が必要である。 一般的にセラミックスのような脆性破壊を示すものの強度を取り扱う場合、ワイブル 分布が用いられる。これは、強さがσである材料で作られた鎖が n 個集まり、一つの鎖 を形成した場合、その鎖の強度は、n 個の内の最も弱い鎖の強さに支配されると言う最 弱リンク説より導かれる[2‑5](付録 2 参照)。緻密体では、致命的な欠陥が一つでもあ ると、そこから破壊し、全体の強度を決定することになり、セラミックスメーカー各社 の製造プロセスは、欠陥を取り除くための努力の結晶であるとよくいわれる。一方、多 孔質体は言わば孔、つまり欠陥が均一に分布している材料であり、孔よりも大きな欠陥 をプロセスから取り除くことは緻密体と同様に必要であるが、統計上ばらつきが小さく なることが言える。このようにセラミックス多孔質体は構造材料として緻密体よりも設 計しやすいという潜在的な特長も有している。 図 2.3.1 に SiC の緻密体と多孔質体の強度分布を示す。もちろん、セラミックスの製 造工程の管理レベルは同等での比較である。多孔質体の強度分布は平均値としては小さ いもののばらつきが小さいことが分かる。 SiC はその高い耐熱性、耐食性、熱伝導率、強度からエンジニアリングセラミクスと して半導体 CVD などのチャンバーやウエハー常盤、メカニカルシール、軸受けなどに使 用されているので緻密体としての用途が多い。この SiC セラミックスの特長と多孔質体 によってもたらされる特長が相重なり発現するのが再結晶 SiC 多孔質体の特徴である。. 2-24.

(25) 100. 平均強度=62.15 MPa ワイブル値:m = 13.95. 平均強度=45.67MPa ワイブル値:m = 31.70. 破壊確率 [%]. 破壊確率 [%]. 100. 10. 1 10. 曲げ強度 [MPa]. 100. 10. 1 10. (a) 緻密体. 曲げ強度 [MPa]. 100. (b) 多孔質体. 図2.3.1 再結晶SiCの緻密体ならびに多孔質体の強度、ワイブル分布比較 2.3.2. 再 結 晶 法 に よ る SiC 多 孔 質 体 の 作 製. 図 2.3.2 に多孔質体の形成プロセスの概略を示す。10〜数 10 ミクロンオーダーの SiC 粉と成形助剤バインダー等を混合し、成形した後、脱脂工程により成形時に用いたバイ ンダーを分解除去する。その混合物を不活性雰囲気にて 2000℃以上の高温まで昇温し 焼結させる。結果として連続気孔構造をもつ SiC 多孔質体が得られる。図 2.3.3 にガソ リン自動車用触媒担体用基材として従来より使用されている、耐熱衝撃材としてよくし られているコージェライト基材との気孔構造の比較を示す。SiC 多孔質体は、気孔構造 が良く均一に制御されていることが分かる。また、再結晶により作製された SiC 多孔質 体には、熱伝導を妨げる粒界の異物がないことや純度が高いので高熱伝導性をもつ。こ の研究の目的は、従来の耐熱衝撃材にはない再結晶 SiC の特徴である高熱伝導と良く均 一に制御された気孔構造を生かし、ディーゼル排気ガス中の PM を空気清浄レベルまで 削減することである。. 2-25.

(26) 混合・混練. 成形・封口. 乾燥・脱脂・焼成. ユニット形状. 接着材結合 フルフィルタ. 図2.3.2 再結晶SiC多孔質体の形成プロセス概略 ここで、再結晶という言葉の定義について、述べておく[2‑6]。冶金学における再結 晶とは、冷間加工された材料の変形したマトリックス中での新しく発生した歪みのない 粒子の核生成およびそれに続く粒成長を言うが、セラミストにおける再結晶とは、結晶 質あるいは大部分が結晶質の固体中で、原子がさらに安定な位置へ移動するときに起こ る微構造の変化に対し、 再結晶. なる語を用いている。言い換えれば、固体状態での. 相変化、焼結、粒成長および析出または固溶体の分離などの現象を含める。. 2-26.

(27) 0.6 0.5. 2.0. 0.4. 1.5. 0.3 1.0. 0.2. 0.5. 0.1. 0.0. 積算気孔容積 [mL/g]. Log 微分気孔容積[ mL/g logD]. 2.5. 100µm (b) 再結晶SiCの気孔構造× 150. 0. 1. 10. 100µm. 100. (c). (a) 細孔分布 の比較. コージェライトの気孔構造× 150. 図2.3.3 再結晶SiCとコージェライトの気孔構造比較 図 2.3.4 に2球粒子の焼結と粒成長モデルを示す[2‑7]。セラミックの微粉末成形体 を高温で処理すると、焼結と粒成長が並行して発生し、緻密化していく。このとき、焼 結が優先して起これば理論密度に達する。しかし、粒成長が支配的になると、緻密化速 度は急速に低下し、気孔は、実質的に消滅しなくなる。この二つの速度は、粉末粒子の 表面と粒界のエネルギー、平均粒子径と粒子径分布に依存している。図によると、焼結 は、個々の粒子自体に体積の増減がなく、粒界を形成して中心間距離を現象させる過程 であり、また、粒成長は、粒界の増減はないが、粒子間の物質移動により個々の粒子の 体積が変化すると仮定されている。. 123. 3 21. 3 21 1 2 3. 焼成初期 焼成中期 焼成後期. (a)焼結モデル. (b)粒成長モデル. 図2.3.4 再結晶SiCの焼成モデル ( 異なる径の2球粒子モデル). 2-27. 321.

(28) SiC は、共有結合性が高く焼結しにくい特徴を有している。再結晶焼結では、材料を 気化する温度まで昇温し、昇温の途中で、微粉は粗粉に体積拡散により取り込まれる。 この現象は、粒子径差が 10 倍以上も違うため、取り込まれる際にその粒子間距離は、 ほとんど変化せず、また粒界の距離もほとんど変化せずに取り込まれ、表面積が減少し ているため、粒子成長を促進している作用と考えることができる。その後、昇華温度近 傍(約 2200℃)において粗粉同士が以下に述べるように、気化凝縮を主な経路として ネックを形成し、かつ粒成長が促進され、所望の気孔径を得る。 図 2.3.5に示すように再結晶 SiCのプロセスにおいては、液相を生じるることがなく、 高温においても原子の拡散係数が極めて小さいため、物質移動は、体積拡散よりもむし ろ、粒子間の表面拡散、気相拡散の方が主体的である。そして SiC の粒界エネルギーは 表面エネルギーに比較してあまり小さくない。そのため、焼結は、ほとんど促進されず、 つまり、粒子間の距離はほとんどかわらず、わずかな収縮にて焼成体を得ることができ る。このことが再結晶 SiC の最大の特長である。. 表面拡散. 粒界拡散. 気化凝縮 図2.3.5 再結晶SiCの焼成プロセス. 2.3.3. 再 結 晶 に よ る SiC 多 孔 質 体 の 気 孔 制 御. 再結晶 SiC は、SiC 粒子の粒子径、粒度分布、造孔材の粒子径、粒度分布、焼成温度 を制御することにより、広い範囲での気孔構造制御が可能である。図 2.3.6 にさまざま な気孔径、気孔率を持つ再結晶 SiC の多孔質体の細孔分布を示す。またその気孔構造を 図 2.3.7 に示す。気孔分布は、他の多孔質体に比較して均一に制御することが可能であ る。このように再結晶 SiC 多孔質体は、アプリケーションに応じ必要な気孔構造を得る ための自由度を有している。低気孔率か高気孔率か、均一気孔分布か不均一気孔分布が 良いかシステムの要求に合わせて最適化をはかることができという好ましい性質を有 している。. 2-28.

(29) 0.6. 0.5. 2.0. 0.4 1.5 0.3 1.0 0.2. 0.5. 0.1. 0.0. 0.0 1. 10. 100. pore dia./porosity 気孔径/気孔率 10un/40% 12.5um/45% 15um/50% 17.5um/55% 20um/60%. 図2.3.6 種々の再結晶SiCの細孔分布 図2.3.6 種々の再結晶SiCの細孔分布 図2.3.6 種々の再結晶 SiCの細孔分布. 2-29. 積算気孔容積 [mL/g] Cumulated Pore Vo. [mL/g]. Logdifferntial 微分気孔容積[ logD] Log Pore Vo.[mL/g mL/g logD]. 2.5.

(30) (a) 気孔径/率 = 10um/40%. (b) 気孔径/率 = 12.5um/45%. (c) 気孔径/率 = 15um/50%. (d) 気孔径/率 = 17.5um/55%. 図2.3.7 種々の再結晶SiC の気孔構造 (e) 気孔径/率 = 20um/60%. 2-30.

(31) 2.4. 耐熱衝撃性評価. 2.4.1. 再生限界試験方法. 2.2 節における考察よりわかるように、水中投下試験に代わる適正な耐熱衝撃性評価 試験法つまりは再生限界試験方法を構築する必要がある[1‑3]。 図 2.4.1 に試験の概要を示す。その手順は、 1) あらかじめ特定の PM 量をエンジンにて DPF セグメントに捕集する。 2) N 2 不活性雰囲気で 720℃まで昇温する。 3) 常温の空気(酸素濃度 21%)を特定の流量で導入し、PM の燃焼を開始する。 4) 燃焼が完了するまで 20 分間そのまま空気を導入する。 5) セグメントに入ったクラックを目視にて観察する。 6) クラックが観察された PM 量と観察されない PM 量の境界が得られるまで繰り返 す。 この再生限界試験方法は車両上にて起こり得る最も厳しい再生を模擬したものであ る。PM が DPF 上に堆積した後、車両が坂道を登坂し下り坂に差し掛かるようなときに 起こりえる。つまりは酸素濃度が極めて低い状態で DPF 温度が 700℃まで昇温し常温の 酸素濃度が空気に近いような濃度で DPF 内に導かれた場合を想定している。この最も厳 しい再生評価試験に耐えれば、車両上にて 24 万 km にものぼる長期にわたり DPF が信頼 性を有するということができる。これらについて述べる. [再生限界試験装置] N 2流量計 Flow Meter. バルブ. ヒーター. [熱伝対挿入位置] 熱電対 ( DPF用). Inlet 入口 5 10 15 30. Air Flow 流量計. Outlet 出口 45. 60. 75. 90. 105 120 135 145. DPF 電気炉. 熱電対 ( 炉用). 150. [試験方法]. 10. [実験条件]. 燃焼. •サンプルサイズ:□33mm*150mmL •再生温度: 720deg.C •再生ガス: 空気(O2 21%) •再生ガス温度: 25℃. 再生. 温度 : 720 ℃ 常温空気 : 0.4m/s 雰囲気 - N2 PM捕集. 再生限界決定. 0.4m/s ガス流速. 目視によるクラック観察. 図2.4.1 PM再生限界試験方法. 2-31.

(32) 2.4.2. 再生限界試験結果. 図 2.4.2 に 150mm 長さのセグメントを使った再生限界試験結果、また図 2.4.3 に固体 である C の酸化反応を示す。酸素は固体炭素 C の層に吸着し、表面反応により一酸化炭 素 CO あるいは二酸化炭素 CO2 に酸化される。この固体炭素 C の熱酸化速度は先に示し た式(2.1)、式(2.2)によって表される。. C ⋅ s + O2 ⋅ s → CO2 ⋅ s + H 2O ⋅ s. ‑式(2.1). 表面反応 ・ s は吸着状態を表す. 再生速度 k:. k = A ⋅ [C (s )]⋅ P [02]⋅ exp[ −. E ] RT. ‑式(2.2). A: 頻度因子 [C( s )] : 固体C物質濃度 P[O2 ] : 酸素量 E: 活性化エネルギー R: ガス定数 T: 反応温度 この速度式を用いて考察することは、PM の酸化過程の理解の助けとなる。横軸には 断面流速を表示した。この場合の断面流速とはセグメントを横切る流量を単純に面積に て除したものである。ちなみにアイドリングでは排気流量とフィルタの大きさの関係か ら 1.0m/s 前後の断面流速となる。0.4m/s より小さい流量では流量を小さくすると著し く再生限界が高くなる。これは式(2.2)において酸素供給が律速になっていると説明で きる。0.4m/s から、流速を大きくしていくと、徐々に再生限界が向上していくのは、 フィルタの温度が流入した空気によって冷却され反応速度が減少するからである。この 結果より、断面流速 0.4m/s のときに最小値をとることが分かったので、この流速にお いてクラックが入る PM 量を再生限界と定義した。後に述べるように R‑SiC のクラック 伝播速度は非常に早く目視で観察できるクラックとなる。またクラックが入ったかどう かの判定は試験中に生じる破壊音と一致し、判定のクロスチェックとすることができる。. 2-32.

(33) 35. ××. 30. × 25. 捕集PM量[g/L]. SiC クラック無し クラック有り コージェライト クラック無し コージェライト クラック有り 又は溶損. × SiC. ×. SiC-クラック領域. 20. ×. × × ×. 15 10. × ×. 5 0. 0. 0. 2. SiC-14/200 限界線. ×. × 溶損 SiC-安全領域 SiC‑Safety area. 0. 4. 0. 6 0. 8. コージェライト-17/100 限界線. ×. クラック. 1. 0. 1. 2. 1. 4. 1. 6. 1. 8. 2. 0. 2. 2. 2. 4. 再生ガス流速[m/s] フィルタサイズ:33X33X150mm、酸素濃度:21%、CeO2 濃度:0ppm 図2.4.2 再生限界とガス流量の関係. ③気化したガスが境界外へ 移動. ①O2が有機物表面に吸着 O2. CO2 etc.. PM (固体Cが主体) ②C(s)が酸化反応. 図2.4.3 再生におけるPMの酸化スキーム 試験結果から R‑SiC‑DPFの再生限界はコージェライトのそれに比較して 2‑3倍高いこ とが明確になった。また、第 2 章にて導出した最適 PM 再生量の 8g/L を安全に再生でき るという結果を得た。さらに特徴的なことは、最適 PM 再生量近辺においての破壊モー ドがクラックのみであるということであり、激しい酸化や溶損も観察されなかった。こ のことからクラックを制御することが可能であれば信頼性が確保できる。この可能性は 次節で R‑SiC の特性から説明される。. 2-33.

(34) 2.4.3. 再生限界に対する各パラメータの影響. 再生限界試験における各パラメータの影響を調べた。実験の要因と水準を表 2.4.1 に 示す。. 表2.4.1. 各パラメータの再生限界に対する影響試験における要因と水準 要因. 水準. DPF材料. R‑SiC, コージェライト. 燃料添加剤CeO2濃度添加量. 0, 25, 50, 75, 100ppm. 酸素濃度. 5, 10, 15, 21%. ガス流速. 0.05, 0.1, 0.4, 1.2, 2.0 m/s. 捕集PM量. 5‑20g/L. 固定因子: SiC基材 サンプルサイズ 入口ガス温度. 気孔径/気孔率=9µm/42%, セル構造16/200 34x34x150mmL 720℃. 燃料添加剤である CeO 2 は無添加の 0ppm から最大 100pmm まで添加して再生限界に対 する影響を調べた。酸素濃度は車両上にて可能性のある 5%から空気の酸素濃度である 21%まで変化させた。ガス流速は先の試験でもっとも厳しい条件であることが判明した 0.4m/s と平均流速相当と考えられる 1.2m/s を選択した。捕集 PM 量は 5‑20g/L 変化さ せ DPF 再生中の最高温度勾配、最高温度を測定し、クラックの有無も評価した。 図 2.4.4 に CeO2 添加剤濃度と再生限界の関係を示す。CeO2 添加剤濃度を高くするに従 って再生限界が低下することが分かる。このことは、図 2.4.5 の PM 捕集量と再生時最 高温度勾配からも燃料添加剤により再生速度が速くなり DPF 内の温度勾配が大きくな っていることから理解できる。しかしながら、燃料添加剤濃度に対する再生限界の低下 は添加剤濃度約 25ppm で飽和した。燃料添加剤は式(2.2)の活性化エネルギーE を低減 する作用により再生速度を高める効果がある。 図 2.4.6 に酸素濃度と再生限界を示す。酸素濃度は式(2.2)からも分かるように、大 きくすると比例して再生速度が速くなるため再生限界が低下する。酸素濃度 15%以上に てほぼ飽和した。また、図 2.4.7 PM 捕集量と再生時最高温度の関係を示す。PM の捕 集とともに最高温度が高くなることが分かる。これは PM から発生する熱量が大きくな るためであり、燃料添加剤が存在すると著しく高くなる。また、材料によってもことな り、熱容量が小さく熱伝導率が小さいコージェライトにおいては SiC 基材よりも 100‑200℃も再生時の最高温度が高くなる傾向があり、熱伝導率が再生時の応力形成に 大きく影響していることが分かる。. 2-34.

(35) 20. 空気流速 : 0.4m/sec 空気流速 : 1.2m/sec. PM再生限界 [g/L]. 18 16 14 12. SiC-クラック領域. 10 8 6. SiC-安全再生領域. 4 2 0 0. 25. 50 CeO2 濃度[ppm]. 75. 100. 図2.4.4 CeO2添加剤濃度と再生限界 (酸素濃度: 21%) 180 SiC: SiC: SiC: SiC:. 最大温度勾配[℃/cm]. 160 140. クラック無し、添加剤濃度=0ppm クラック有り、添加剤濃度 =0ppm クラック無し、添加剤濃度=100ppm クラック有り、添加剤濃度 =100ppm. クラック領域. 120 100 80. 0ppm. 60. 100ppm. 40 0. 5. 10 PM量[g/L]. 15. 図2.4.5 PM捕集量と再生時最高温度勾配 (酸素濃度21%). 2-35. 20.

(36) 20 18. PM再生率<70%. 16 捕集PM量[g/L]. 空気流速 : 0.4m/sec 空気流速 : 1.2m/sec. 14 SiC-クラック領域. 12 10 8 6. SiC-安全領域. 4 2 0 0. 5. 10 15 O2 濃度 [%]. 20. 25. 図2.4.6 酸素濃度と再生限界 (CeO2濃度: 50ppm) コージェライト 0ppm. 1600 コージェライト 100ppm. 最高温度[℃]. 1400 1200. SiC 0ppm. 1000 SiC 100ppm. 800. SiC:Cs=0ppm SiC:Cs=100ppm Cordierite:Cs=0ppm Cordierite:Cs=100ppm. 600 400 0. 5. 10 捕集PM量[g/L]. 15. 図2.4.7 PM捕集量と再生時最高温度 (酸素濃度21%). 2-36. 20.

(37) 2.4.4. 熱衝撃破壊抵抗係数と再生限界の相関. 相関熱衝撃破壊抵抗係数と再生限界の実験の要因と水準を表 2.4.2 に示す。2.4.3 節 で述べた再結晶 SiC 多孔質体形成法にて様々な試験体を作成した。セル構造は 10/300 に固定した気孔率を比較的密なものから粗なものを変化させた。バルクのヤング率、熱 伝導率、強度は気孔率が高くなるとともに大きくなる。 各試験体の再生限界値を 2.4.2 節で述べた方法にて求めた。2 次の熱衝撃破壊抵抗係 数との関係を図 2.4.8 に示す。この結果より、両者の間に強い相関が認められ、DPF の 材料として求められる熱衝撃特性が熱衝撃破壊抵抗係数と相関することが証明された。. 表2.4.2 熱衝撃破壊抵抗係数と再生限界の相関実験における要因と水準 材料水準. ①. ②. ③. ④. ⑤. 基材. R‑SiC. R‑SiC. R‑SiC. R‑SiC. R‑SiC. 気孔構造[mm/%]. 11/42. 13/48. 13/48. 20/65. 20/65. セル構造[mil/cpsi]. 10/300. 10/300. 10/300. 10/300. 10/300. 構造体ヤング率 [GPa]. 18.7 *. 15.5*. 15.5*. 6.8 *. 6.8*. 構造体熱伝導率 [W/mK]. 18.2 *. 14.8*. 9.1 *. 9.3 *. 5.1*. 熱膨張係数*10 6[1/K]. 4.2. 4.2. 4.2. 4.2. 4.2. 見かけ強度[MPa]. 16.4. 9.4*. 9.4 *. 3.5 *. 3.5*. ポアソン比[‑]. 0.2. 0.2. 0.2. 0.2. 0.2. 熱衝撃破壊抵抗値(2次). 3039. 1710. 1051. 911. 500. 2-37.

(38) 14 12 再生限界[g/L]. 10 8 6 4 2 0 0. 1000. 2000. 3000. 4000. 2次熱衝撃破壊抵抗係数 図2.4.8 2次の熱衝撃破壊抵抗係数と再生限界. 2.5. 材 料 選 択 と DPF 構 造 設 計. 2.5.1. 材料と熱衝撃破壊抵抗係数. 2.4 節より DPF 材料として有望である材料を選択する指標として熱衝撃破壊抵抗係数 を見積ることが有効であることが分かった。そこで、様々な材料を対象に必要とされる 気孔構造、セル構造における材料定数を求め熱衝撃破壊抵抗係数を算出した結果を表 2.5.1 に示す。比較として酸化物セラミックであるコージェライトと非酸化物セラミッ クの中からヤング率が小さい Si‑SiC を選択した。同表から明らかなように、これらの 中では再結晶 SiC がもっとも 2 次の熱衝撃破壊抵抗係数が大きかった。そのため DPF 材 料として再結晶 SiC 多孔質体を選択することにした。. 2-38.

(39) 表2.5.1 様々な材料ならびにセル構造と2次の熱衝撃破壊抵抗係数 候補. ①. ②. ③. ④. ⑤. 材料. R‑SiC. R‑SiC. Si‑SiC. Si‑SiC. Cordier ite. 気孔構造[mm/%]. 11/42. 11/42. 15/50. 20/60. 20/60. セル構造[mil/cpsi]. 16/200. 10/300. 12/300. 12/300. 12/300. 構造体ヤング 率(a軸方向) [GPa]. 22.1*. 18.7*. 5.9*. 4.3*. 4.3*. 構造体熱伝導率(a軸方向) [W/mK]. 21.5*. 18.2*. 8.0*. 4.4*. 0.32 *. 熱膨張係数*106[1/K]. 4.2. 4.2. 4.2. 4.2. 0.5. 見かけ 強度 [MPa]. 19.7. 16.4. 8.1. 6.9. 3.1. ポアソン比 [‑]. 0.2. 0.2. 0.2. 0.2. 0.2. 熱衝撃破壊抵抗係数(2次). 3634. 3039. 2088. 1346. 369. *はバルク特性を示す. 2.5.2. セグメント分割構造体. DPF 材料として再結晶 SiC を選択し実用的な大きさまでスケールアップしたところ、 線膨張係数が大きいため熱伸びにより容易に破壊することが想定される。そのため見か け上低熱膨張を満たす構造体であるセグメント分割構造とした場合について検討した。 図 2.5.1 にセグメント型分割 DPF 構造体の設計手順を示す。セグメントの分割度を決 定するためには生産性と前述した PM 再生限界量の両方を加味する必要がある。すなわ ち分割度を大きくすると再生限界は大きくなるが生産性は低下する。先に求めた最適 PM 再生量を安全に再生するためにセグメントの熱容量をセグメントの容積とセル構造 から設計する。分割構造体の熱応力緩和効果について FEM(有限要素法解析)を用いて 考察する。表 2.5.2 に計算におけるパラメーターである要因と比較の水準を示す。同じ 温度負荷条件において一括型 DPF と分割型 DPF を計算した。表 2.5.3 に DPF ユニットの バルク物性値を表 2.5.4 に接着材のバルク物性値を示す。また図 2.5.2 に計算に使用し た温度条件を示す。. 2-39.

(40) 構造単位. 設計ディメンション. 最適化ターゲット. セル幅. セル構造. セルピッチ. 長さ. セグメント構造. ?再生限界(単位容量) ?圧力損失(単位容量) ?捕集効率. ?再生限界( セグメント単位) ?生産性. 幅. フィルタ) ?再生限界 ( フィルタ) ?圧力損失 (. フィルタ構造 径.. 図2.5.1 セグメント型DPFの設計手順 表2.5.2 ANSYS によるFEM解析(熱応力計算) 要因. 水準. 構造. 一体型、分割型. 表2.5.3 セグメント物性. 表2.5.4 接着材物性. 物性. 物性値. 物性. 物性値. 熱膨張係数. 4.2x10-6 [/K]. 熱膨張係数. 5.0e-6[/K]. ヤング率 (x方向). 10.2[GPa]. ヤング率(x方向). 0.2[GPa]. (y方向). 10.2[GPa]. (y方向). 0.2[GPa]. (z方向). 18.7[GPa]. (z方向). 0.2[GPa]. ポアソン比. ポアソン比. 0.2. 2-40. 0.2.

(41) Temperature[deg.C]. 800 600 400 Center Side. 200 0 0. 測定点間( 軸方向、径方向とも)はすべて線形補間とする。. 50 100 Position[mm]. 150. 図2.5.2 計算に用いた温度条件 コントロール再生 8g/l (軸方向最高温度勾配時=52.3dceg.C/cm). szz. 22.9MPa(引張応力) -54.0MPa(圧縮応力). (-37%) 14.6MPa -0.6MPa (-99%). sVon- Mieses PM再生中のDPF温度 (軸方向最高温度勾配 52.3deg.C/cm). 60.2 MPa. 27.1 MPa (-55%). 図2.5.3 分割による熱応力低減効果. 図 2.5.3 に分割による熱応力低減効果を示す。一体型構造体にも分割構造体にも同じ 温度場が生じるとしてフィルタの長手軸方向の引っ張り応力にて‑37%、圧縮応力にて ‑99%、ミーゼス応力にて 55%の低減効果があることがわかる。 さらにこの分割構造体を成立させるためには、セグメントを結合する接着材が必要で. 2-41.

(42) ある。そのような接着材に求められる特性は、上記の熱応力の考察からも明白なように、 下記の項目が挙げられる。 (ア). セグメント基材に比較して小さい応力であること. (イ). 伝導能を有すること. (ウ). セグメントを保持できる強度を有し、熱衝撃にも絶え得ること. これらより、ファイバーで強化したセラミックスコンポジット材料を選択することに した[2‑8][2‑9][2‑10]。図 2.5.4 に接着材の構成概念図を示す。ファイバーは破壊靭性 を付与する働きがあり、SiCは熱伝導材、SiO2 は結合材であり、この構造により接着 材は熱衝撃によりクラックが生じることを防いでいる。. •セラミックファイバ •SiO2 •SiC. 図2.5.4 接着材概念図 接着材にも耐熱特性が求められることから、図 2.5.5 に接着材の 800℃まで昇温して 降温した場合の耐熱応力試験を行なった結果を示す。(a)にはファイバーで強化しない セラミクスコンポジット接着材を、(b)には強化したセラミクスコンポジット接着材の 結果を示す。これらの結果より明らかなようにファイバーで強化しない場合は接着材に クラックが生じている。 図 2.5.6 は、過剰な PM を捕集し再生した後、その破壊モードを観察したものである。 図には接着剤層でセグメントに生じたクラックが接着材層を貫通して、隣接するセグメ ントに横断するリングオフクラックを抑止している理想的な破壊モードが観察される。 この事例は車両上にて DPF 上の PM 量を制御できない場合に、異常再生が発生して高音 となっても致命的な損障を避け得る可能性があることを示している。. 2-42.

(43) (a) 接着材をファイバーで強化しない場合 図4.5 接着材概念図. (b) 接着剤をファイバーで強化した場合 図2.5.5 接着材の熱衝撃試験結果( 800℃に昇温後自然放冷). 図2.5.6 PM過剰捕集再生(30g/L)におけるクラック連通抑止の様子. 2-43.

(44) 2.6 疲 労 試 験 2.6.1. 疲労試験方法. 前節までに検討した R‑SiC‑DPF は、初期において要求される耐熱衝撃性を満たすこと が判明した。しかしながら、車両上では再生における熱応力が繰り返し負荷としてフィ ルタにかかる。そのため繰り返し応力に対する R‑SiC の耐性を評価した。表 2.6.1 にサ ンプル仕様を、表 2.6.2 に試験装置仕様、表 2.6.3 に試験条件を示す。図 2.6.1 に JIS R1621 に基づく試験方法を示す。試験温度は常温と高温(900℃)において行った。. 表2.6.1 サンプル仕様. Material Porosity. Porous SiC 41.8 %. Pore diameter Forming Shape. 8.7 um Press 3 x 4 x 40 mm (JIS R 1601). Fracture strength Weibull modulus. 63.8 MPa 17.7. 表2.6.2 試験装置仕様. Supplier Model Model. Shimazu. Method. Cyclic three point bending. EHF ‑FD 1 ‑10LA. 表2.6.3 試験条件. Temperature Atmosphere Frequency Cyclic wave Stress ratio Span. R.T. , H.T.(900deg.C) Air 20Hz Sine wave 0.1 30mm. 2-44.

(45) σ max. σmin. Load. Load. T.P. (JIS R 1601). Time. 30mm. σ max σ min. = 0.1. 図2.6.1 疲労試験方法. 2.6.2. 疲労試験結果. 図 2.6.2 に代表的なエンジニアリング酸化物セラミクスであるコージェライトの S/N 疲労試験結果を示す[2‑11]。また、図 2.6.3 に R‑SiC の試験結果を示す。図 2.6.3(a) は常温、図 2.6.3(b)は 900℃における結果をである。表 2.6.4 は常温におけるコージェ ライトと SiC の疲労度を比較する。表 2.6.5 に SiC の常温と高温(900℃)における疲労 度を示す。コージェライトは 103 回にて約 15%、106 回にて約 30%の疲労度を示す。一方、 R‑SiCでは室温で 103 回にて約 1.4%、106 回にて 3.2%と疲労度はコージェライトの約 1/10 であった。また、900℃の高温においても 10 3 回にて約 2.5%、10 6 回にて約 5.0%と大変小 さいものであった。初期設計マージンとしてコージェライトの場合 20%程度は確保す る必要がある。しかし、R‑SiC のそれは 3%程度で良い。. interrupted 3. A-Axis. Maximum stress[MPa]. 2 B-Axis 1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5. 10 0. 10 1. 10 2 10 3 104 10 5 10 6 10 7 Number of cycles 図2.6.2 コージェライト材料の疲労特性[2-11] 2-45.

(46) 応力 σ[MPa] Stress σ [MPa]. 100 90 80 70 60 50. σR=64.1 N. -0.0020. N=2 N=7. 40 30 20 :Interrupted (R.T.) 中断 10 1.E+00. 1.E+02. 1.E+04. 1.E+06. 1.E+08. サイクル数[回] Number of cycles (a) 室温における試験結果 100 90 80 70 60. σH=60.8 N-0.0032 N=6 N=3. 応力 σ[MPa] Stress s [MPa]. 50 40 30. 20. 中断 :Interrupted (H.T.) 10 1.E+00. 1.E+02. 1.E+04. 1.E+06. 1.E+08. サイクル数[回] Number of cycles (b) 900℃における試験結果 図2.6.3 R-SiC疲労試験結果(S/Nサイクル ). 2-46.

(47) 表2.6.4 常温におけるコージェライトと SiCの疲労度比較. Material. Cordierite ( A‑axis). SiC. Number of Cycles. Stress[MPa]. Fatigue rate[%]. Stress [MPa]. Fatigue rate[%]. 1.0E+00. 2.9. 0.0. 64.1. 0.0. 1.0E+03. 2.5. 15.3. 63.2. 1.4. 1.0E+06. 2.1. 28.1. 62.4. 2.7. 1.0E+07. 2.0. 31.9. 62.1. 3.2. 表2.6.5 常温と高温(900℃)におけるSiCの疲労度比較 R.T.‑S/N fatigue test Number of cycle 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07. 2.6.3. ‑0.002. σ =64.1N [Mpa] 64.1 63.8 63.5 63.2 62.9 62.6 62.4 62.1. Fatigue rate [%] 0.0 0.5 0.9 1.4 1.8 2.3 2.7 3.2. H.T.‑S/N fatigue test ‑0.0032. σ =60.8N [Mpa] 60.8 60.4 59.9 59.5 59.0 58.6 58.2 57.7. Fatigue rate [%] 0.0 0.7 1.5 2.2 2.9 3.6 4.3 5.0. クラック伝播速度に関する考察. ガラスやセラミクスのような脆性固体においても不安定破壊が生じる臨界値以下の 応力でクラックが成長することは良く知られている。破壊力学的にはクラック成長速度 V と応力拡大係数 KI との関係を基礎に論じられる。図 2.6.4 はガラスや酸化物セラミッ クの室温における V と KI の関係(K1‑V ダイヤグラム)を模式的に示したものである。 金属の場合と同様に KI‑V ダイヤグラムには、I、II、III の三つの領域が現れる。ガラ スや酸化物セラミクスにおける緩やかなクラック成長は、液体窒素中や乾燥気体中また は真空中ではほとんど起こらないか極めて少ないことから、主として環境中に含まれる 腐食種(特に水分)と固体とのクラック先端での化学反応に起因するものと考えられて. 2-47.

(48) いる。KI‑V ダイヤグラムの第 I 領域ではクラック先端付近での化学反応速度がクラック の成長を律速しており、第 II 領域では侵食種のクラック先端への拡散がクラック速度 に影響を与えるとされている。さらにクラック進展が起こる下限界の KI 値が存在する. Subcritical crack growth velocity Log V. といわれていており、K 0 として図に示してある[2‑5]。. Stress intensity foctor ln KI. 図2.6.4 クラックの進展速度(K1-Vダイアグラム) 非酸化物セラミクスの場合には、室温ではその KI‑V ダイヤグラムには一般に第 III 領域しか現われず、環境中の水分の影響はほとんど認められない。非酸化物セラミクス である R‑SiC の場合も領域 III のみが認められる。亀裂成長速度 V は(2.6.1)式で表せ る。n はクラックパラメータまたは、疲労パラメータと呼ばれる。1/n は、先に評価し た疲労度と一致する。つまり、クラックの成長速度が大きいものは逆に疲労しないと言 える。またその逆も成り立ち、クラック成長速度が小さく疲労しない材料は存在しない。 表 2.6.5 に代表的なセラミクス材料のクラック成長パラメータを示す。SiC のそれは、 n=80と大変大きなものである。クラックが入る応力から少し下げた設計応力で使えば、 疲労がなく大変使い易い材料であると云える。この解析からも分かるように、R‑SiC セ ラミックスは、クラックを制御する手段を知ることが出来れば、大変有用な材料となる。 すなわち 5.1 で述べた再生限界試験というコンセプトと手段は、R‑SiC‑DPF の信頼性を 判断する指標とすることが出来るといえる。. 2-48.

(49) n V=AK i. (da /dt =AY nσ nan/2 ). ‑式(2.6.1). クラック成長速度 K1: 応力強度因子 KIC: 破壊抵抗値 n: クラック成長定数>15 V:. 表2.6.6 常温と高温(H.T.900℃) におけるSiCの疲労度比較. 2.7 結 論 DPFにより生じるエネルギー損失すなわち燃料損失を最小化する観点よりシステムを 成立させるための要求性能である耐熱衝撃性と耐久性の確保を設計した。実験要因や水 準は無限にありまた実験も再結晶 SiC を 2000℃以上で焼成する必要や車両やエンジン などの大掛かりな実験装置を必要とするため計算により予測する手法や実験条件の汎 用性を考慮して進めた。それらの結果から第 2 章においては次の結論を得ることができ た。 1) DPF によるエネルギー損失を最小化する考えから最適再生 PM 量を導出した。 2) 実車上における DPF 再生を模擬する再生限界試験法を考案し従来では判断できなか った DPF の材料評価法として確立することができた. 3) DPF の再生限界は熱伝導率が寄与する 2 次の熱衝撃破壊抵抗係数と強い相関が見ら. 2-49.

(50) れた。このことは DPF を評価する耐熱衝撃性に熱伝導率の寄与があることを示す。. 4) R‑SiC 多孔質体の応力疲労は常温、高温ともに極めて小さく、材料強度の余裕度と して 10%を確保することで十分信頼性高く適用できることが示すことができた。金 属材料や他のセラミクス材料であると排気系という車両上において高温になる領 域で適正があることを示した。. 5) 2 次の熱衝撃破壊抵抗係数が小さい R‑SiC 多孔質体を DPF 材料として選択し、分割 構造により比較的大きな熱膨張による発生応力を軽減することができた。. 2-50.

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参照

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