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土木学会平成

23 年度全国大会

研究討論会 研-

15 資料

電子出版・電子書籍の時代と

土木工学の知の生産・流通

座 長 五十畑 弘 土木図書館委員会委員長/日本大学生産工学部教授 話題提供者 三上 市藏 関西大学名誉教授(キーノート) 大内 雅博 土木学会誌編集委員会(学会誌と電子出版) 吉田 秀典 土木学会論文集編集委員会(学会論文集と電子出版) 安井 利美 土木学会出版委員会(学会出版と電子出版) 牛口 順二 紀伊国屋書店(学術出版と電子出版) 日 時 平成 23 年 9 月 9 日(金)12:40~14:40 場 所 愛媛大学 城北キャンパス 共通教育講義棟講 21

土木図書館委員会

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はじめに

土木図書館委員会委員長 日本大学生産工学部教授 五十畑 弘 土木工学分野の知の生産に対し良質な情報を的確に提供することは学会の重要な役割である。土 木学会では、学会事業のひとつとして専門図書館である土木図書館を通じて学会でなければ収集が困 難な資料を含め土木資料の収集・保存・公開を行ってきた。さらに、これらの一部については、これ まで情報の電子化とその提供を進めてきた。 一方、近年の社会全体における電子出版、電子書籍の動きは急速であり、土木工学分野における情 報提供のあり方にさらなる影響を与えることは確実であると思われる。この新たなメディアによる情 報提供に対する取り組みは、単に紙ベースのデジタル化にとどまらず、情報の多様化をもたらすなど、 土木工学分野の学術研究開発、事業実務、あるいは教育などの各分野の活動のあり方まで大きな影響 を与える可能性がある。このような電子出版・電子書籍の進展の動きに対して、土木分野ではいかに 取り組むべきか、その課題はなにかを主題として議論をする。 社会全体における近年の電子出版、電子書籍の広範な動きに対し、土木工学分野における情報提供 の作成・加工・提供の現場である学会書籍や雑誌の出版、論文の公開、あるいは市場における専門図 書の発行の現況をみると、その両者にはギャップがあるものと思われる。現行の土木図書館の情報提 供システムを踏まえつつ、このギャップの中から土木分野における電子出版・電子書籍についての具 体的な課題を明らかにすることを試みる。

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目 次

はじめに... i 電子書籍・電子出版の時代の波に土木学会はどう乗り出すか... 2 1.まえがき... 2 2.土木学会の出版物... 2 3.土木学会での電子出版... 3 4.電子書籍リーダー... 3 5.あとがき... 3 電子化時代の土木学会と土木学会誌の位置づけ... 4 1.情報提供の観点から電子化すべきである... 4 2.電子化への移行を検討開始するタイミング... 4 3.一番必要なこと-土木学会の位置づけと会員であることの意義を考えること... 4 電子出版・電子書籍の時代と土木工学の知の生産・流通 土木学会論文集を例に・・・... 6 1.土木学会論文集の経緯... 6 2.電子ジャーナル移行の経緯... 6 3.土木学会論文集編集委員会のアクション... 6 4.電子ジャーナルの特徴... 7 5.課題(1)... 7 6.課題(2)... 7 7.余談... 7 学会出版とオンデマンド販売... 8 1.学術出版活動の位置づけ... 8 2.学会出版の実態... 8 3.オンデマンド販売の導入... 8 4.今後の学会出版の方向... 9 日本における学術出版と電子出版の現状... 10 1.数字から見た現状... 10 2.日本の電子書籍市場の拡大を阻んできたもの... 10 3.日本の電子書籍は「元年」を迎えるのか...11 4.学術出版と電子書籍 ~ひとつの提案~...11

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電子書籍・電子出版の時代の波に土木学会はどう乗り出すか

関西大学名誉教授 三上 市藏 昨年は「電子書籍元年」といわれました。事実、日本語を扱えるタブレット型情報端末が次々と 発売されて、まさに機が熟しつつあることを実感します。社会基盤の整備に責任を持つ土木学会・ 土木技術者・土木技術業界は、この波を乗りこなさないといけません。 本研究討論会がスターターの役割を果たして欲しい。筆者の考え・希望は、昨年の情報利用技術 シンポジウムで述べ[1]、今回の年次学術講演会でも述べ[2]ました。以下に、キーノートとして資 料[2]を示しておきます。 [1]三上市藏・三上卓:電子書籍時代の到来と土木学会の方向,土木情報利用技術講演会,Vol.35, pp.13-16,2010. [2] 三上市藏・三上卓:電子書籍時代の土木学会の姿,共通セッション:土木工学発展に向けた資 料の収集・保存・提供と利活用,CS11-004,土木学会年次学術講演会,2011-9. 1.まえがき 昨年は電子書籍元年と言われ,多くの変化が進んだ.注目されるべきは多くの電子書籍リーダーが発 売されたことである.そして,これに呼応して,多くの出版社・新聞社が電子書籍の出版に踏み出した し,電子書籍に特化した新規の出版社も出現した.新聞も雑誌も電子版が登場した.また,書店も電子 書店に衣替えし出した.書店を介さずに,読者にインターネットで電子書籍を配布する形態も進んでき た.一方,電子教科書も出現し,電子黒板と一体的に普及し出した.多くの学会が,学会誌・論文集の 電子版化を図るだけでなく,速報性を目的に電子版を発行している.もちろん,課題もある.入手でき る電子出版物がどの電子書籍リ-ダーで読めるかというともう一歩である.出版の世界を構成してきた 作家・出版社・流通業社・書店がどういう形で落ち着くのかも不明である.しかし,従来,絶版として 放置されてきた知的物の復刊に電子出版は役立つだろうし,オンデマンド出版の機能は絶版物の復刊と 少量出版,好きなときに出版物を入手することに有効であろう.したがって,土木学会,特に出版委員 会・図書館は変わるべきである.目下考えられる姿を提案したい. 2.土木学会の出版物 土木学会定款によると,土木学会の目的は,土木工学の進歩及び土木事業の発達並びに土木技術者の資 質の向上を図り,もって学術文化の進展と社会の発展に寄与することである.そして,この目的を実現 するための事業として,「土木工学に関する図書,印刷物の刊行」,「土木工学に関する研究発表会,講演 会,講習会等の開催」,「土木工学に関する学術,技術の評価」,「土木に関する啓発及び広報活動」,「土 木関係資料の収集・保管・公開」が挙げられている. これを受けて,土木学会誌・土木学会論文集・土木学会委員会論文集・全国大会年次講演集・支部論 文集,さらに出版規程に基づく一般刊行物が出版されている.だから,これらの出版は,土木に関する 知識を広く一般に広め,土木工学および土木技術の進展に寄与することを目的としているといえる. しかし,欠けている視点がある。まず,出版物の内容の水準・正確性などに拘るあまり「迅速性」が 考えられていない.もう一つは,土木技術の特徴である「長寿命性」が配慮されていない.技術者個人 の寿命を超える構造物を作っておきながら,後世の技術者が計画・設計・製作・仮設・建設,さらには 保全の過程の記録を容易に検索・入手できない状況を放置している.これらは出版物を電子化すること で,かなりが解決される. 定款では「土木に関する啓発及び広報活動」と書かれているように,土木学会の出版は,学会員のため だけではダメであり,社会の人々のためでもなければならない.これは,土木事業に対する期待・要望 が消滅しているに近い現状では特に留意されるべきことである.しかし,土木学会の Website は専ら土 木学会員向けといえるものになっているし,刊行物の一覧を見ても,啓蒙に該当するものがあるだろう か.土木学会の電子出版を進めるに当たって,これらの課題も解決しなければならない.

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3.土木学会での電子出版 (1)土木学会出版物の電子化 上記の出版物はかなり電子化されている.その努力は評価されるべき であるが,電子出版を中心に据えた運用という観点からは不満が残る.これまでの経過を顧みると,印 刷物の発行の効率化,経費削減のために,電子データの提出を求めることに始まり,集まった電子デー タを CD あるいは DVD に収納して配布する.さらに,データベース化して,検索と入手の便宜を図る.し かし,情報の迅速な広報という観点では電子版の学会誌・論文集があっていい.電子書籍の配布にはた して CD/DVD が必要であろうか. (2)発表したい学会員と知りたい学会員 学会員は,各自の技術に関して調査・研究成果を公表し、 評価を受けたい学会員と,土木技術の現状・詳細を知りたい学会員とに分けられる. 現在までの土木学会の出版は専ら前者の会員のために計画され,運営されてきたように見える.また, 前者の会員にとっても,迅速でなくても成果が正確に評価され,長く記録・伝聞されたい場合には現状 でもいいであろうが,早期に広報したい場合にはほとんど機能していないのではないか. こうした観点からは,速報性に重点を置いた電子出版(いわば電子版)を遂行すべきである. 新潮社は、海外在住の日本人向けに電子版「週刊新潮」を配信すると発表した.誌面イメージを生か し、すべての記事と写真を毎週金曜日に配信する.パソコン版と iPhone 版,iPad 版がある.土木学会 でも海外向けの学会誌・論文集の配布に使える方法だろう. (3)絶版と復刊 これまで,土木学会の委員会が努力して技術・知識を集約して出版してきた図書は 多いが,その殆どが数年もすると絶版になっている.出版物は要求が衰退して行くし,書庫のスペース も保管の経費も好ましくないから、どうしても廃棄に走る.また,土木技術は進化するからその時々に は,過去の報告書はそれほど必要とされないのであろう.しかし,土木事業が社会基盤の整備と長期に 渡る維持を目的としているのであるから,年月が経過してから必要となる技術の記録がある.これを絶 版のままで放置するのは,土木技術の啓蒙にはならない. ここでは、オンデマンド出版が有効である.もちろん、遡及の電子化は費用がかかるから,まずは現 在から電子化を実現し,配布はオンデマンド出版に基づくものにする.印刷物にせずに,電子書籍によ るオンライン配布も考慮するのがよい.そして,計画的に,時間はかかるが,遡及電子化の努力をすべ きである.それは,貴重な土木技術の蓄積である. (4)種々の工夫 日本の出版物は書籍と雑誌で流通システムが違う.最近よく見掛ける物に「ムック (mook)」がある.これは Magazine の"M"と、Book の"ook"を合成して作った造語で,内容は書籍のよう に1つのテーマでまとめてあるが,流通システムは雑誌扱いで,書籍に比べて短期間での販売を目指し ている.また,小型でページ数の少ない書物の意味では,小冊子(booklet)がある.こうした形態も考 えてみるべきだろう. 4.電子書籍リーダー 電子書籍向きのリーダーは,電子書籍を読むための読書専用型と他の機能も付いたタブレット型とに 分けられる.アップルの「iPad」はタブレット型.ソニーの「Reader」,KDDI の「ビブリオリーブ」は モノクロ電子ペーパーを使った読書専用型.米アマゾンの「Kindle」も電子ペーパーだが,日本語サー ビスはまだ.シャープの「GALAPAGOS」はカラー液晶の読書専用型.他に,NTT ドコモの読書専用型の「ブ ックリーダー」,タブレット型の「GALAXY Tab」がある.しかし,すべて電子規格が統一されていない点 が悩ましい. 5.あとがき 電子書籍リーダーの電子規格が不統一であることや,電子書籍の配布体制が流動的であることなど, 動き出すのは困難が多い.しかし,大方針を間違いなく設定して,検討しながら歩み始めるべきであろ う.配布についてはベンチャー企業が動き出しているからそれを使うこともいいのではないか.土木学 会の経費節減のみならず,会員サービスの多様性,社会への啓蒙の効果など,得られるところは大きい. ただし,旧来の仕組み,しがらみ,慣用などを壊すところから始めなければならない.

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電子化時代の土木学会と土木学会誌の位置づけ

高知工科大学工学部准教授 大内 雅博 (土木学会誌編集委員会幹事長) お断り:学会誌の電子化について,編集委員会の現執行部体制(2011 年 5 月から任期 2 年間)では議論を行ってな い。本稿の内容および研究討論会での大内の発言はすべて個人的な見解であることをお断りしておく。 1.情報提供の観点から電子化すべきである 電子化にはそれぞれメリットとデメ リットそれぞれがあるが,学会員に十 分な量の情報を迅速に伝達する観点か らは,電子化を推進すべきであると思 う。例えば,現在の学会誌について, ① 予算の制約からカラーページ数を 削減せざるを得ない ② 印刷と郵送に要する時間分,情報 発信が遅くなる といった問題が解決可能となる。 最近試験運用が開始された学会 HP の「デジタルアーカイブス」上の土木学会誌(会員限定)は,各時代のオピニオンや出来事を即座 に取りだすことが出来て大変重宝している。 http://www.jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00034/index.htm これも電子化のメリットである。基本的に「学会誌は読み捨て」と位置付けられてはいるが,や はり思い切りよく捨てられるものではない。しかし,学会のサーバーから随時取り出し可能となれ ば,研究室や図書館において限られたスペースを有効活用することが出来る。 2.電子化への移行を検討開始するタイミング 外出先(例えば電車の中)で紙の雑誌程度に気軽に読むことが出来るようになる見通しのついた 時点が,電子化への移行を検討開始する時期であろう。これには,携帯端末の容易な入手が可能と なることも含まれる。 3.一番必要なこと-土木学会の位置づけと会員であることの意義を考えること 委員会活動に参加していない大多数の学会員にとって,会費は唯一の直接のサービスである毎月 届く学会誌代であると見なしているであろう。学会誌はそこに書いてある情報であると同時に,物

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質として存在している学会からのサービスである。これが電子情報に置き換えられた場合に会員が 会費納入の意義をどのように捉えるかによっては,今後の学会の運営に影響を及ぼす可能性がある。 端的に説明すると,「物」でもある学会誌が,現在よりも容易に転送・複製(印刷)可能な「情報」 のみとなった場合,学会誌の「契約部数」はどのように変化するのか,非常に気になる。 学会誌の電子化は,突き詰めて考えると,委員会活動に参加していない会員に対して会費納入の 意義を明らかにし,そして新たな意義を見出すことであると思う。大別すると, ① 間接的な効果である学術の進展に対しての費用負担の意義→現在以上に活動成果の報告(会員 への還元)が求められよう ② 会員であることの意義:不完備契約である土木事業に対して,発注者・受注者の枠を超えて発 言する権利を得ること になるだろう。 特に,会員となって「知識を得る」だけではなく,「発言権を得る」ことのメリットを見出すこと が土木と土木学会の将来にとって必要であると思う。日本語では「学会」であるが,英語では “Society of Civil Engineers” である。この側面を強く出すことが,現在の規模の土木学会を想 定する場合には必要であろう。また,この観点から学会誌の位置づけなり内容を変えていく必要も 生じてくる。

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土木学会論文集を例に・・・ 土木学会論文集編集委員会 吉田秀典(香川大学) ‡1961年に土木学会誌から独立 ‡1984年に7部門制に ‡2005年秋から電子投稿の開始 ‡2006年1月に電子ジャーナルを発刊 ‡2006年6月から電子査読システムを導入 ‡2011年1月に19分冊制に移行 委員会論文集の再編→土木学会論文集へ 論文作成支援システム(MS-Word自動 組版ツール)の開発 ‡土木技術・土木工学研究の成果を発表す る代表的かつ最高峰の場 ‡通算で1000号に及ぶ発刊 ‡毎年約400編(5000ページ)の論文を掲載 ‡近年,購読者は減少,発刊コストは増大 課題:如何にして魅力度を高めるか? 解決案:インターネット技術を利用 論文掲載の迅速性,アクセス向上 ‡J-Stageにて,電子ジャーナルとして掲載 (アクセス性の向上) ‡1年間は購読会員のみが閲覧可能 ‡1年経過後は,すべての方が閲覧可能 (広く学術成果を公開) ‡紙媒体の廃止(コストの大幅減) ‡投稿・査読のプロセスを完全に電子化 (掲載までの時間を短縮,事務作業減) ‡委員会論文集の取り込み(19分冊化) ‡アクセス性の向上→幅広い読者層の獲得 →引用数の増大 ‡参考文献のクロスリファレンス(引用文 献をその場で閲覧可能) ‡電子投稿・査読システムの導入 →掲載への時間短縮,経費削減,省力化 ‡購読料の実質の値下げ(全部門購読可能) 6 ‡2年ごとに論文編集担当委員は交代とな ることから,委員就任当初は,電子投 稿・査読システムを煩雑と感じる ‡規模が大きなシステムであることから, 各研究委員会/論文集編集小委員会が, 単独で同等のシステムを所有することは 難しい ‡紙媒体のように,ある任意の巻号の論文 にざっと目を通すということはできない

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‡ある任意の巻号について,紙媒体の冊子 として保存したいという要望がある(注1) ‡電子書籍としては対応していない ‡論文購読者数は回帰しておらず,依然, 微減である(19分冊化前)(注2) (注1)論文集編集委員会では,オンデマ ンド印刷を実施したが,実際には希望者 はほとんどなかった (注2)投稿数も減少している ‡19分冊化への対応(ほぼ終了) ‡英文論文集(インターナショナルジャー ナル)の発刊と,それに対応した電子投 稿・査読システムの開発 ‡投稿数と購読者数減少への歯止め策 ‡さらなるコストの削減 ‡MS-Word自動組版システムの利用促進 ‡PDF以外の媒体への対応(ニーズ調査) ‡「電子教科書」の利用が,小中高の児童 あるいは生徒に対して,精神面および健 康面においてどのような影響があるか? ‡大学生であれば可能.ただし,出版業界 との連携が必要. ‡研究室のゼミレベルであれば,積極的に 利用すべきでは? →紙を使わない:環境にやさしい →学生がHPを作成:教育的でもある

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学会出版とオンデマンド販売

東日本高速道路株式会社 東北支社副社長 安井 利美 (土木学会出版委員会委員長) 1.学術出版活動の位置づけ ・学会出版活動の目的は、学界・学術の発展への寄与及び出版収益による学会の経営基盤の安定 ・「出版の採算性は、考慮しなければならない」(土木学会出版規程) 2.学会出版の実態 ・出版部門で担当する出版は、学会誌、論文集、講習会テキストを除く出版物 ・主に、常置委員会の活動成果を出版 ・学会の出版事業は、コンクリート標準示方書の売上に大きく依存している。改訂年度に黒字を 計上し、その他の年度は貯金を切り崩して運営している(グラフ参照)。 ・平成22 年度は、20点の新刊を発行し、平成 23 年度は、22 点の新刊の発行を予定 ・H22 年度の主な新刊としては、 コンクリート標準示方書(規準 編のみ)、仮設構造物の計画と施 工など ・H22 年度の売上は、約 1.7 億円 (論文集売上を除く) 3.オンデマンド販売の導入 ・CD-ROM による電子出版物は、 過去に5 点ほど発行したが、売 上としては非常に厳しい。現在 の書籍流通業界においては、電 子出版物はマッチしていない。 ・ 資料収集サービスの充実を目 指し、絶版となっている出版物 のオンデマンド販売の導入を 推進中(試行画面を参照 http://www.jsce.or.jp/publication/o ndemand.asp) ・絶版となっている出版物の中か ら需要のありそうなものを出力 して販売 ・オンデマンド販売の課題

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4.今後の学会出版の方向 ・土木学会の公益法人化による変化 ・電子出版について 新刊数と刊行物売上額の推移 0 100,000,000 200,000,000 300,000,000 400,000,000 500,000,000 600,000,000 H 1 年度 H 2 年度 H 3 年度 ◎ H 4 年度 H 5 年度 H 6 年度 ○ H 7 年度 H 8 年度 ◎ H 9 年度 H 1 0 年 度 H 1 1 年 度 ○ H 1 2 年 度 ○ H 1 3 年 度 ◎ H 1 4 年 度 H 1 5 年 度 H 1 6 年 度 ○ H 1 7 年 度 H 1 8 年 度 H 1 9 年 度 ◎ H 2 0 年 度 H 2 1 年 度 H 2 2 年 度 ○ 年度 金額(円 ) 0 5 10 15 20 25 30 35 発行点数 刊行物売上額 (事業収入) 新刊発行点数 ◎:コンクリート標準示方書の大改訂年度、○:小改訂年度

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日本における学術出版と電子出版の現状

(株)紀伊國屋書店 営業推進本部長 牛口順二 1.数字から見た現状 a. 大学図書館市場における電子化資料の占める割合 ⅰ.日本 ・雑誌(2009) 雑誌全体 407.7 億円 のうち、電子版 208.4 億円 (51.1%) 特に、国立大 61.3% ・書籍(2009) 書籍全体 258.6 億円 のうち、電子版 10 億円 (3.8%) ⅱ.米国 ・雑誌(2008) 雑誌全体 17.04 億ドル のうち 電子版 10.04 億ドル (58.9%) ・書籍(2008) 書籍全体 7.44 億ドル のうち 電子版 1.33 億ドル (17.9%) b.電子書籍の市場規模 ・日本(2010) 一般小売市場 640 億円 ・米国(2010) 一般小売市場 約 700 億円(8 億 7800 万ドル) 2.日本の電子書籍市場の拡大を阻んできたもの a. 圧倒的なコンテンツ(書籍タイトル数)の不足 ―出版社が消極的にならざるを得ない理由 ⅰ.デジタル化のコスト ・画像自動処理技術(OCR)の限界 ・統一した標準フォーマットの不在 いずれも、日本語表現特有の問題に起因 (縦書き、ルビ、禁則処理、外字) ⅱ.権利処理上の諸問題 ・著者との出版契約 ・出版社の権利と「著作隣接権」 ⅲ.既存のビジネスモデルとの不連続性 ・印税の支払い方法(著者⇔出版社) ・委託納品(出版社⇔取次⇔書店) ・いわゆる「リアル書店」 b. 流通体制の未整備 ⅰ.水平分業モデルと役割分担 ⅱ.書誌情報とコンテンツID c. 読者(消費者)の不安感 ⅰ.電子書籍は「蔵書」に出来るのか ⅱ.端末とストアの制約

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3.日本の電子書籍は「元年」を迎えるのか a.フォーマットの標準化の動き 中間(交換)フォーマットの共通化と、EPUB3.0 b.新刊段階からの電子化 c.流通基盤の整備と再編の動き 4.学術出版と電子書籍 ~ひとつの提案~ a.電子コンテンツの多様なつくり (東京電機大 植村八潮氏作成) 大 リッチコンテンツ系 (マルチメディア、リフロー) XML 系 (EPUB など、リフロー) 制作コスト PDF 系 (検索、レイアウト保存) スキャン画像系 (検索用テキスト有・無) 少 b. 外部との連携(リンク)と保存 ・CrossRef ・CLOCKSS と Portico c.プラットホームの選択

参照

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