材料力学 2 はりの曲げとせん断応力
May 21, 2009
• 材力1では、「真直はりの曲げ」において、SFDとBMDを書くことを 学んだ。定期試験にも出した。
• SFDから横断面にせん断応力τxy が働いているのは間違いない。
• 途中で、弾性力学の、応力のつり合いの式を導く。テンソル形式で書 くと
σij,j = 0 (1)
である。x方向のつり合いのみ書くと
∂σx
∂x +∂τxy
∂y + ∂τxz
∂z = 0 (2)
1. 図は、長さ`, 高さh,幅bの長方形断面の片持ちはりで、自由端に横荷 重F が作用して、v = 4F `3/bh3Eだけたわんでいる。
ℓ
F v
v’
1
せん断変形による荷重点の変位v0は v0 = F `
Gbh (3)
であるから、その比は
v0/v = 1 +ν 2 (h
`)2 (4)
材力の問題で せん断変形が無視できる程度に十分長いはりとして考 える とは、(h/`)2は無視できるほど小さいということである。
2. 下図左は、真直はりの横断面x, x+dxに挟まれた薄い部分である。横 断面xに作用するせん断力FxとモーメントMxとする。力のつり合い からdFx = 0である。すなわち、図ではせん断力は長さ方向に一定で ある。もしも、分布荷重あるいは物体力が(x, x+dx)に働いていたら、
せん断力は変化する: dFx 6= 0である。
y
x
y
x
x x+dx
-h/2
h/2
M M+dM
F+dF F
モーメントのつり合いから
dMx
dx =Fx (5)
ゆえにMが長さ方向に一定であれば、Fx = 0である。これは、上図右 のような単純曲げの場合である。はりのたわみ曲線は放物線を描く。
2
3. 共役(きょうやく)なせん断力とは、長方形板の上と下の辺のせん断力 に対して、左右の辺に作用して、それとつり合う大きさと方向のせん 断力である。上図の斜線部では、はりの上面と下面には共役なせん断 力は働いていないが、その代りに横断面に曲げモーメントが働き、か つそれがx方向に変化することで、斜線部全体のモーメントのつり合 いを保っている。
内部ではどうなっているか。(x, x+dx)の部分でy軸に垂直な断面(xz 面:はりの中立軸に平行な面)に働くせん断応力τyxとする。この面と はりの下面および(x, x+dx)の横断面で囲まれる部分を考える。この 部分に働く力のx方向のつり合いより、
Z h/2
y bσx+dxdy−τ bdx−
Z h/2
y bσxdy = 0 (6)
整理すると、
τ =
Z h/2
y
σx+dx−σx
dx dy =
Z h/2
y
dσx
dxdy (7)
y
x
x x+dx
-h/2
h/2
M M+dM
F+dF F
y
τ bdx
σ(x) σ(x+dx)
この式がx方向の応力のつり合いの式である。弾性力学を知っている のであれば、初めから
∂σx
∂x + ∂τxy
∂y = 0 (8)
から出発しても良かった。σxは曲げ応力から生じているから、断面2 次モーメントIzを用いて
τ =
Z h/2
y
dM/dx
Iz ydy= F bIz
Z h/2
y bydy = F S
bIz (9)
3
Sは断面1次モーメントである。数種の断面形状についての計算例が 教科書の例題5(p.133)に載っている。
S =
Z h/2
y bydy (10)
4. 図のせん断応力があるなら、それと共役なせん断応力が横断面に作用 している。このせん断応力を横断面全体で足し合わせると
Z h/2
−h/2τ bdy =Fx (11)
であることは、長方形断面について具体的に計算してみれば容易に確 かめることができる。
5. 教科書図8.14と同じように、三角形断面のはりを考えよう。
τ ӳࣖщ
್ૺ᩿
図心からyの位置にあるせん断力は上式(11)で与えられるが、横断面 のz方向の端に近づくとこの値ではなくなる。物体表面では垂直方向 にせん断力が生じないからである。そのため、物体表面ではτ との合 力がはりの表面と平行になるような(余分な)せん断力が発生する。図 の横断面の頂角を2θとすれば、合力τ1は
τ1cosθ =τxy (12)
合力は、はりの表面での主応力となる。
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