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唾液検査を導入した保育所,幼稚園歯科 検診の取り組み

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Academic year: 2021

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歯の形成・地域保健

P2−046

医科と歯科が連携してロ腔内管理を行っ た低ホスファターゼ症の3症例

P2−047

唾液検査を導入した保育所,幼稚園歯科 検診の取り組み

大川玲奈、仲野和彦 広瀬弥奈、福田敦史

大阪大学大学院 歯学研究科 小児歯科学教室 北海道医療大学 歯学部 口腔構造・機能発育学系 小児歯科学 分野

【緒言】

大阪大学歯学部附属病院小児歯科では,骨系統疾患専門外 来を開設し,本学医学部附属病院小児科との連携のもと,

歯科的症状を有する骨系統疾患罹患患児の治療にあたって いる.低ホスファターゼ症(HPP)は,組織非特異的アル カリホスファターゼ(ALP)遺伝子の変異によりALP活1生が 低下することで引き起こされる遺伝性代謝性疾患で,骨の石 灰化障害が主症状として認められる.歯科的症状としては,

セメント質の形成不全による乳歯の早期脱落を特徴とする.

今回,我々は乳歯の早期脱落を主訴に歯科を受診したこと によってHPPの診断に至り,医科と歯科が連携して口腔内 管理を行った3症例について報告する.

【症例】

症例1:初診時4歳5か月の女児.3歳3か月時に上顎右側乳中 切歯,4歳5か月時に下顎右側乳中切歯が脱落した.本学医 学部附属病院小児科において,歯限局型HPPと診断された.

歯周状態の管理と口腔衛生指導を定期的に行い,最新の10 歳3か月時の診査では,永久歯の動揺は認められなかった.

症例2:初診時1歳7か月の男児.1歳2か月時に下顎右側乳中 切歯と下顎左側乳側切歯,1歳6か月時に下顎左側乳中切歯 が脱落した.本学医学部附属病院小児科において,歯限局 型HPPと診断された.2歳11か月時に下顎右側乳側切歯,4 歳1か月時に上顎左側乳中切歯が自然脱落した.3歳11か月 時に下顎,4歳3か月時に上顎の小児義歯の装着を行った.

以後,調整および定期検診を繰り返し,最新の5歳9か月時 まで良好な経過を経ている.

症例3:初診時3歳3か月の女児.2歳6か月時に下顎左側乳中 切歯が脱落した.本学医学部附属病院小児科において,歯 限局型HPPと診断された.3歳6か月時に,下顎右側乳中切 歯の著しい動揺を認め,保存困難であったため抜歯を行っ た.3歳8か月時に小児義歯の装着を行った後に調整および 定期検診を繰り返し,最新の5歳3か月時まで良好な経過を

経ている.

【考察】

今回の3症例は歯科的症状を契機に医科受診へとつながった ことで,HPPの診断に至り,医科での全身的管理が可能と なった.歯科医師に本疾患を啓発することによって,従来 は骨痛などの全身的症状が起こるまで見過ごされてきた軽 症型の発見につながり,医科での全身管理と積極的な歯科 的介入といった連携医療が可能となると考えられる.

【目的】

本講座では,平成22年度より近隣保育所,幼稚園の歯科検 診時に唾液検査を導入し,その結果を歯科検診結果とともに 保護者に通知している。今回,本検査導入までの経過と現 状,平成27年度の検査結果について報告するとともに,今 後の課題について検討した。

【方法】

本学近隣保育所1施設(55名),こども園1施設(153名),

札幌市内の幼稚園1施設(84名)を対象とし,保護者には リーフレットを準備し,書面にて同意の得られた小児に対 して行なった。唾液採取は歯科検診と並行して安静時・ガ ム刺激時唾液を各5分間,重量測定した試験管を用いて,朝 9:30〜11:00の間に実施した。実施後可及的早く,採取 後の試験管重量を測定後,分泌量を算出した。pHと緩衝能 は,チェックパフTMを用いて測定した。次いで,ミューカウ ントTMを用いて唾液中のミュータンス数を測定した。検査 結果は,1か月以内に各施設に郵送し,保護者に渡してもら

うようにした。

【結果および考察】

各施設長と教職員に,子どもの口腔内環境を把握すること によりう蝕リスクを予測することができることを丁寧に説 明することで,比較的容易に唾液検査を導入することがで きた。年長児に対して,刺激時唾液の測定も行なっていた が,人数の多い施設では時間がかかり,現在では安静時の みの検査となった。

 平成27年度の検査結果についてみると,対象である3歳 以上の小児は292名であったが,安静時唾液分泌量が0.l ml/min以下を示した者が47名と16%を占め,低年齢児ほ どうまく唾液採取ができない傾向にあった。刺激時唾液分 泌量は,52名中O.4ml/min以下を示した者が5名であった。

安静時唾液(n=246)のpHと緩衝能は各々7.47±O.34,

5.63±0.72,刺激時唾液(n=52)は7.76±O.25,6.50±

O.39であった。ミューカウント(n=262)の結果は,+++が

27名(10.3%),++が52名(19.8%),+が70名(26.7%),一

が113名(43.2%)であった。唾液分泌量の信頼性には検 討の余地があるものの,pHと緩衝能,ミューカウントの結 果についてはう蝕リスクを把握してもらうためには十分意 義のあるものと思われた。今後は,う蝕との関連を調査する とともに,生活環境や本結果に対する保護者アンケートを 実施し,より有意義なものとなるよう努力していきたい。

般 演 題・ポスター 6月25日ぱ

The 63rd Annual Meeting ofthe」apanese Society of⊂hild Health 211 Presented by Medical*Online

参照

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