論文内容要旨
A Profile of Pro-Inflammatory Cytokine Expression in Human Delta-1-Induced Monocyte-Derived Langerhans Cell-Like Cells after Stimulation with Toll Like Receptor Ligands
(単球由来
Dleta-1
誘導ランゲルハンス細胞様樹状細胞の機能解析)
THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL OF MEDICAL SCIENCES
生理・病態学 髙橋玲
内容要旨
ランゲルハンス細胞(LC)は表皮に存在する樹状細胞(DC)である。近 年、単球由来ランゲルハンス細胞(Mo-LC)が従来の表皮由来の
LC
以外に 存在し、乾癬などの病態に関与していることが報告されている。Notchリ ガンドDelta-1(DLL-1)の固相化を用いて誘導された Mo-LC
が報告され ているが、その固相化に使用する材料は入手困難であり後続の論文はあま りなく、DLL-1 のMo-LC
に対する影響は未だ不明な点が多い。この度は、入手可能な材料を用いた新しい方法で固相化した
DLL1
とGM-CSF
とTGF-
β1 によってCD14+血液単球から分化誘導された Mo-LC(DI(+)Mo-LC)を
作成し、その機能解析を行った。DLL-1
で固相化した培地にGM-SCF
とTGF-β1
を添加して1
週間単球を 培養し、LCのマーカーであるLangerin
陽性細胞をFACS
によりソーティ ングした。対照として、Langerin陰性細胞であるIL-4+GM-CSF
誘導DC
(Mo-DC)と
GM-CSF
誘導マクロファージ(Mφ)を用いた。DLL-1の固相 化に物理的親水処理されたコーティングプレートとノンコーティングプ レートを使用して比較したところ、ノンコーティングプレートで約10
倍Langerin
陽性細胞が多く発現した。リアルタイムPCR
でTLR
発現を確認 したところ、TLR3の発現がMo-DC
やMφより DI(+)Mo-LC
で有意に多く見 られた。TLR3アゴニスト(polyIC)またはTLR4
アゴニスト(LPS)で刺 激し、IFN-α/β,TNF,IL-1α/β,IL-6,IL-15,IL-23p19の発現をリアルタ イムPCR
で解析した結果、Mo-DCやMφと比較して、DI(+)Mo-LC
はIL-15,IL-23p19,IFN-βを有意に高く発現したが、TNF
は有意に発現が低 かった。現在まで、表皮由来常在
LC
やDLL-1
を使用せずに誘導されたMo-LC
の 多くのサイトカインプロファイルが報告されてきたが、今回のDI(+)Mo-LC
と異なる結果もあり、DLL-1がLC
のサイトカインプロファイルに影響を 及ぼす可能性が示唆された。また、マウスの乾癬モデルはTLR7/8
アゴニ ストであるイミキモドにより誘導され、Mo-LCが必要という報告がある。今回、DI(+)Mo-LCは
poly-IC
やLPS
刺激により乾癬病態関連サイトカイ ン(IL-15,IL-23p19)を誘導したため、poly-IC
やLPS
刺激したDI(+)Mo-LC
を用いてヒトにおけるin vitro
乾癬モデルが誘導できるかもしれない。結論として、新しい方法で作成された