日韓共同理工系学部留学生プ ロ グ ラ ム報告 (2010年4月,_ 2011年 3 月)
1 は じ め に
副 島健治
1998 年 の 日 韓首脳会議 に お け る 121 世紀 に 向 け た 新 た な 日 韓パ ー ト ナ ー シ ッ プJ の 構築 の 合意 に 基 づ き , 具体 的 な 行動計画 と し て 「 日 韓共 同 理工系学部留学生事業」 が立 ち 上 げ ら れ た 。 こ の 事業 は , 韓 国 で選抜 さ れ た 高校卒業生 を , 留 学生 と し て 日 本 の 国立大学 の 理工系学部が受 け 入 れ る プ ロ グラム で あ る 。 1999 年 に 第一期 生 の 募集が開始 さ れ, 以来, 富 山 大学 は こ の プ ロ グラム に 基づ く 9 人 の 留学生 (以 下, 1 日 韓生」 と す る ) を 受 け 入 れ て き た 。 (表 1 )
表1 富 山 大学日 韓生受 け 入 れ実績
年度 期 人数 受入 れ学部
2001 年度 第 2 期生 4 人 工学部 (4)
2003 年度 第 4 期生 l 人 理学部 ( 1)
2004 年度 第5 期生 l 人 工学部 ( 1)
2006 年度 第 7 期生 1 人 工学部 ( 1)
2009 年度 第 10 期生 2 人 理学部 (1) , 工学部 ( 1)
※ 受入 れ 学 部 の ( ) 数字 は 人数
2 201 0 年度の本事業 に よ る 富山大学への学生配置 に つ い て
2010 年度の 富 山 大学 の 理 ・ 工学部 の 日 韓生受 け 入 れ可能数 は 各学科 の 合計 で 16 人 で あ っ た が, 2010 . 年度 の 日 韓生 の 配置 は な か っ た。
3 富山大学配置の 日韓生の様子
第5 期生 ま でが本 学 の 理学部 ・ 工学部 を 巣立 っ て 行 っ た 。 う ち 第 4 期生 の 1 人 は 本学 の 大学院 に 進学 し 在籍 し て い る が, 2008 年 12 月に 兵役入 隊 の た め 休学 し て 帰 国 し , 兵役 を 終 え て 201 1 年 4 月に 復 学 す る こ と に な っ て い る 。
2010 年度の 本 プ ロ グラム の 学部在籍者 は 第7 期生 ( 4 年生) 1 人, 第 10 期生 ( 1 年生) 2 人 の 3 人 で,
富 山 大学 の 学生 と し て 勉学 に 励んで い る 。
4 日韓共同理工系学部留学生事業受入れ方法検討 ワ ーキ ン グ 4. 1 構成員
本学 に お け る 日 韓共 同理工系学部留学生事業の た め の 準備 と 円 滑 な 遂行 の た め に 「 日 韓共 同 理工系学 部留 学生事業受入れ方法検討 ワ ー キ ン グJ (以下 「 日 韓W G J と す る ) が 2001 年 4 月に 立 ち 上 げ ら れ,
若干 の メ ン バ ー の 交代 を 経 て 現在 に 至 っ て い る 。 2010 年度の メ ン バ ー は 石 川 義和 (理学部, 日 韓W G の 長) , 宮武滝太 (工学部) , 加藤扶久美 (留学生 セ ン タ ー ) , 副 島健治 (留学生 セ ン タ ー ) , 豊本光世 (学 生支援 グ ル ー プ留学支援 チー ム ) の 5 人 で構成 さ れ, 副 島が コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 務 め て い る 。
4.2 日韓W G の ミ ーテ ィ ン グ
2010 年度は 以下 の よ う に , 日 韓W G の ミ ー テ ィ ン グが5 回 持 た れ た 。
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0第 27 回 日 韓W G ミ ー テ ィ ン グ 2010 年5 月 18 日 (火) 15:00-16:00 (場所 : 留学生 セ ン タ ー 長 室) 参加者 : 日 韓W G メ ン バー
[報告事項]
1) W G メ ン バ ー の 交代 に つ い て
2) 第 26 回 ミ ーテ ィ ン グ の 議事録 の 確認 3) 第 10 期生 の 予備教育 の 振 り 返 り
「 日 韓共 同 理工系 学部留学生 プ ロ グラム 報告(2009 年 4 月� 2010 年 3 月) J よ り 4) 第7 期生 と 第 10 期生 の 状況報告
[審議事項]
1) 日 韓共 同 理工系学部留学生事業協議会 と 留学推進 フ ェ アへ の 参加 に つ い て の 今年度の 日 韓留学推進 フ ェ ア に 向 け て の 取 り 組 み
3) そ の 他
O 第 28 回 日 韓W G ミー テ ィ ン グ 2010 年 6 月 29 日 (火) 16: 30-1 7 : 40 (場所 : 留 学生 セ ン タ ー 長室) 参加者 : 日 韓W G メ ン バー お よ び推進 フ ェ アへ の 参加予定者
[報告事項]
1) 第 27 回ミー テ ィ ン グ の 議事録 の 確認 2) 第7 期生 と 第 10 期 生 の 状況報告 3) 日 韓W G の メ ン バ ー の 確認 ・ 顔合わせ 4) 2010 年度推進 フ ェ ア参加者 に つ い て [審議事項]
1) 今年度の 推進 フ ェ ア に 向 け て の 取 り 組 み に つ い て の そ の 他
0 第 29 回 日 韓W G ミ ー テ ィ ン グ 2010 年7 月 2 1 日 (水) 15:00-16:40 (場所 : 留 学生 セ ン タ ー 長室) 参加者 : 日 韓W G メ ン バー お よ び推進 フ ェ アへ の 参加 予定者
[報告事項]
1) 第 28 回ミ ーテ ィ ン グ の 議事録 の 確認 2) 第7 期生 と 第 10 期 生 の 状況報告
3) 2010 年度 日 韓共 同 理工系学部留学生事業協議会参加者 に つ い て 4) 日 韓 フ ェ ア用法被完成報告
[審議事項]
1) 今年度の 推進 フ ェ ア に 向 け て の そ の 他
0第 30 回 日 韓W G ミ ー テ ィ ン グ 2010 年 10 月 20 日 (水) 13:00-13:45 (場所 :留学生 セ ン タ ー 長室) 参加者 : 日 韓W G メ ン バ ー お よ び推進 フ ェ アへ の 参加者
[報告事項]
1) 第 29 回ミー テ ィ ン グ の 議事録 の 確認 2) 第7 期生 と 第 10 期生の 状況報告
3) 2010 年度 日 韓共 同理工系学部留学生事業協議会参加報告 4) 2010 年度の 推進 フ ェ ア参加報告
[審議事項]
1) 201 1 年度 の 推進 フ ェ ア に 向 け て 2) そ の 他
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0第 31 回 日 韓W G ミ ー テ ィ ン グ 20 1 1 年 2 月 24 日 (木) 10:00-10:50 (場所 : 留 学生 セ ン タ ー 長 室) 参加者 : 日 韓W G メ ン バ ー
[報告事項j
1) 第 30 回ミ ー テ ィ ン グ の 議事録 の 確認 2) 第7 期生 と 第 10 期 生 の 状況報告 3) 2011 年度の 日 韓生 の 配置 に つ い て
4) I 日 韓共 同 理工系学部留学生事業 の 兵役休学 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調査」 に つ い て [審議事項]
1) 来年度の 配置獲得 に 向 け て の その 他
4.3 その他の活動
O推進 フ ェ ア直前最終打 ち 合 わせ 2010 年8 月 26 日 (木) 10:00-11 :00 (場所 : 留学生 セ ン タ ー 長室) 推進 フ ェ アへ の 参加者 と 日 韓W G の メ ン バー の一部で, 推進 フ ェ ア出発直前の 最終打 ち 合わせを行 っ た。
5 日韓共同理工系学部留学生事業協議会
本事業参加 の 国立大学 の 全国協議会が, 下記の 日 時 ・ 場所 で 開催 さ れ た 。 日 時 : 2010 年8 月5 日 (木) 10:45
� 17:00
場所 : 新潟大学有壬記念館 (新潟市旭町地 区 内)
本学 か ら は 宮武滝太 (工学部) , 副 島健治 (留学生 セ ン タ ー ) が参加 し た 。
6 日韓共同理工系学部留学生事業推進フ ェ ア
本事業 (第二次) の 第 1 期筆記試験合格者 と そ の 保護者 お よ び 関 係者 を 対象 と し て , 下記 の 日 時 ・ 場 所 で 開催 さ れ た 。 日 本 か ら 32 の 国立大学 が参加 し た (資料展示 の み の 3 大学 を 含 む) 。
日 時 : 2010 年8 月 29 日 ( 日 ) 9: 30
� 17:00
場所 : 韓 国 国立国 際教育院
本学か ら は 松 島和房 (理工学研究部理学系) , 篠原寛明 (理工学研究部工学系) , 豊本光世 (留学支援 チー ム ) の 3 人 が参加 し , さ ら に 第 10 期生 の 日 韓生 2 人 も ボラ ン テ ィ アで手伝 っ た 。
会場で は , 午前 中 , 全体 に 対す る 説 明 会 が講堂で 行 わ れ た 後, 午後, 本事業 (第二次) の 第 2 期生採 用 予定者 を 対象 と し て 各参加大学 の ブ ー ス に お い て 説 明 が 行 わ れ た 。 本学 の ブ ー ス へ は 1 2 人 の 訪問が あ っ た 。
7 おわ り に
本事業 は 10 年計画で 開始 さ れ た プ ロ グラム で あ っ た が, 10 年 を 経 た の ち 第 2 次事業 と し て 継続 さ れ る こ と と な っ た 。 こ の 事業 に お け る 日 本 の 国立大学へ の 日 韓生 の 配置 は , こ れ ま で通 り , 日 本留 学希望 生徒す な わ ち 日 韓生候補生 が 「志望調査」 でどの 大 学 を 望ん だ か に よ り ほ ぼ決定 さ れ る の で, 受 け 入 れ よ う と す る 日 本 の 国立大学 は , 自大学 が 留 学希望者 の 希望大学 と し て 選 ば れ る よ う に 努 力 す る こ と が 求 め ら れ て い る 。 富 山 大学 と し て も , 本事業 に よ る 韓 国 人留学生が配置 さ れ る よ う に 努力 し て き た が,
2010 年度は配置が得 ら れ な か っ た 。
今後 は , 富 山 大学 と し て ( 1 ) 日 韓W G の 位置づ け を 本学 内 の 組織 と し て よ り 明確 に し , ( 2 ) 大学 と し て の 国 際戦略 の 観点 か ら 富 山 大学 の 将来像 を 考 え る 上 で, I 日 韓共 同 理工系 学部留学生事業」 を 視 野 に 入 れ, 全学 を あ げ て の さ ら な る 取 り 組 み が望 ま れ る 。
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