紹 介
カ
ナ
ダ
の
療 育 支援
シ ス
テ
ム
か
ら
学
ぶ
理
学療 法
士
の
役 割
*川 原 田
里
美
* *青 山
香
要 旨
ユ
998
年
ll
月
,
カ ナ ダ の総 合 的
な療
育セ ン ター
であ るB
[oorviewMcMitlan
Center
とSunnv
Hill
Ilealth
Center
for
Children
で脳 性 麻 痺 児
の治 療
プログラム と地 域に根
差 し た療 育
支援サー
ビスにつ い て研修
す る機 会
を 得 た。
こ れ ら の サー
ビス は,
いず れ もユ985
年 前後
に開 始
さ れ た新
しい もの であ り,
身体
に障 害
を もつ子
ども
たち
が地 域 社 会
の中
で自
分 ら し く生 きて いく
こ と を目的
と してい た.
/
理 学 療 法 士 は 生活
に密
着
した 支 援 す な わ ち,
了
一
ども
と家 族
の悩
み や 不安
に心 を 配 り,
実 際
の学 校
生活
や家
庭 生 活 に 入 り込んだ具 体 的
な改 聾
策 を 施 してい た。
本 稿
で は研修
した療 育 芝援 サー
ビスの内容
を紹 介
し,
’
1逢施
設の現 状 と今 後
の課 題 を 述べ る.
、
キ
ー
ワー
ドカ ナ ダ
,
療 育
,
地域
は じ め に社 会
の変 化
とノー
マ ラ イゼー
シ ョ ン の 理 念の浸
透に よ り,
地 域福祉
の推 進
が 叫 ば れ,
障 害
を もつ子
ども
たち も
障 害
の程 度
や種 類
に か か わ ら ず 地 域 社 会で家 族 と と もに 生 活 す るこ と が 望 ま れている。
肢 体
不自由 児 施
設に入 所 す るf’
ど も は 減 少 し,
自分
の住
ん でい る地 域の幼 稚 園 や 学 校 に 通 うf
’
ど も が増
え,
∫
ども
たち
が生 活 す
る 場 所 で一
人 ひ と りの障害
に 応 じ た療 育 支援 を す
ること
が 望 ま れ ている。
私 た ち 理 学療 法
十に は病 院
や施
設のな かで運 動機
能の獲得
をH
指
す だ けではな く
,
子
ども
の生 活
を考
え た支 援
や社 会
へ の 統 合 を援
助す
るカ
が求
め られてい る・
、
私 た ち は
1998
年11
月18
[1
か ら12
月
ユ日ま
で の2
週 間,
「
1998 年
度肖森 県 若 壬 職 員 特 別 海 外 派 遣 研 修
」 に採
用
さ れ,
カ ナ ダ の 総 合 的 な療 育
セ ン ター
であ
るBioorview McMilian
Center
とSunny Hill Ilea
[thCenter
for
Children
で脳」
1
生麻 痺 児 (以 下CP
児
)の治 療
プロ グ ラ ム と
地 域
に根 差
し た療 育
支 援 サー
ビス を見学
し
,
実 際
にそこ で働 くス タッ フ の 方々 と 対 談 し た。
Bloorview
McMman
Center
は私 た ち が1996
年
か ら 日本
で の紹 介 を 開 始
し たGross
Motor
Functi
()nMeasure
(GMFM
) の実
際の 開 発 に 携 わ り1−
4丿,一
一
般 的
に こ の評
価 法
を使 用
し てい る こ とか ら 研 修 先 と して選 定
*
The Rote of PhysK,thernpists ln Canadian System of Remピdy alld
Educa[inn for Cerebral Palsled Children
* *
肯森 県
・
k
あすな ろ 学 園〔〒038
−
ODO3 苛 森 県 iS,
森 市石 〜「.
字ll’
渡IOI〕Satomi Kawarada
,
RPT,
Ka〔}ri へo 》am としRPT・
AQmori PrefecしurulAsunaro Gakuen Rehabilitat
.
if〕n Cemer For Childrc【1L受
fL
∫ 日 19f;9年8 」」 17 ト1−”
受理 卜I L)〔)00耳i 2 月 16 鬥 〕 し た。
研
修
は短 期
問で あっ た が,
カ ナ ダ で は療 育
支 援のH
的 が 非 常 に 明 確 で あ るこ と が 強く印 象
に残
っ た.
年 齢
や 生浩
のニー
ズに 応 じて細分 化
さ れ た各 支援
サー
ビスが tl/い に連 携
しあ
い,
障
害 を もつr一
ど もの地域
生活
に密
着 した ア プロー
チ を 行っ てい た/
t 以 ドに研 修の内容
を報 告
し,
当施 設
の現 状
と課
題 につ いて 考察
し たこと を述
べ る/
t 研修 内 容
研 修
は 主にオン タV
オ州
トロ ン トのBloorview
McMillan
Ccnter
で行
わ れ,
セ ン ター
全 体
の システ ム と 理学 療 法
L
:の関 わ りが大 きい療 育 支援
サー
ビス,
治 療 プロ グラム を 見学
し説 明 を受 け
た/
tブ リテ ィッ シュ
・
コ ロ ン ビア州
バ ンクー
バー
のSunny
Hill
Health
Center
for
Children
での研 修 は,
主 に3
年 前 に開
始 し た新
しい療 育 支 援
サー
ビ ス「
KIDS
IN
ACTION
」
につ い てであっ た。
1
.
Bloorview
McMillan
Center
l
)
Bloorview
McMillan
Center
につ い てセ ン タ
ー
は「治療 」
,
「
教育
」,
「研
究」
という
3
つ の機
能 をも
ち,
オ ン タ リオ 州 全体
の 総合 療 育
セ ン ター
と地域
療 育
セ ン ター
の役 割 を兼
ね 備 えてい る。
障 害
をも
つr
・
ども
たち
の社 会
生活
での必 要に応 じて各
年 齢ごとに療 育 支 援
サー
ビス が 設 置 さ れ (図1
),
各
サー
ビス はPT
その他
の専 門
ス タッ フ で運営
さ れ てい る。
そ
れ ぞ れ が・
つ の 独 立 し た部
門 と して子
ども
の療 育
と社
会 参 加
を 攴 援 す る 役 割 を 果 た し,
各支 援
サー
ビス間
と各
公共 機
関 との連携
が 確 実 に と れてい る。
Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation58 理学 療 法 学 第27巻 第2号
治 療
医 療
,
福 祉
,
教 育
各
分
野の専
門ス タッ フ約
400
人 と
(
表
1
),
そ れ とほ ぼ同等
数の ボラン テ ィ アが年
問約
3
万
人の 身 体 的 な 障 害 を もつ 子どもの療 育
にあた っ ている。PT
は 非 常 勤 も含
め て40
一
一
SO
名
が各療 育
サー
ビス や治
療 チー
ム に所 属
し てい る。対 象 は 脳 性 麻
痺
,
.
.
1
分脊椎
,
神 経 筋 疾 患
,
骨 関節
疾 患 な どH
本の肢体
不自 由 児施 設
と同様
であ
っ た が,
ス タッ フ の職 種
は多 岐
にわ たっ て い た。CP
治 療
チー
ム,
二 分脊椎 治療
チー
ム などの疾 患別
の チー
ムを 作 り,
治療
プロ グ ラムが施 行 さ れ
る。 チー
ム ス タッ フ の構
成 は・
人 ひ とり
の子
ども
で異 な り
,
子
ども
のその と きの療 育
目標 に 最も
関わり
の深
い職 種
.
がリー
ダー
の役
割 を 果 た している。
研 究
研 究 活 動
に も力
を 人 れ て お り,
修
十 や博
士の学 位 を取
得
し,
研 究 を 主 な 業 務 とす
るPT
も
い る、
研 究
の た めの設 備
・
機 器
も 整 え られ,
治 療 効 果の 判定
や 評価
尺度
の開 発,
対 象
者の 満 足 度 調査
,
リハ ビ リ テー
ショ ン技 術
や機
器の 開 発 な ど に積 極 的
に取 り綿
ん でい る。
セ ン ター
全体
の説 明 を して下 さっ たVerginia
Wright
さ ん は研
究部
門 に 勤 務 す るPT
で,
現在
は脳性 麻 痺 児
に対 す
る選択 的 後
根
切 除術
(Se1ective
Dorsal
Rhizotomy
)の効 果
をGMFM
で判 定
する研 究
に着 手
してい る とのことだ
っ た。
研 究
テー
マ が子
ども
た ちの保 護 者
か ら提
供 さ れ ること もあ り
,
「
二つ の治 療 方 法
の効果
の違い を 調べ て ほ しい 」 とい う要 望 も あるとの こ と だっ た。
研究 結
果 はセン ター
の紀 要
と して公表
さ れ,
すべ ての 利 用.
者
に伝
えら れ て い る、
t/
教 育
McMaster
大 学 など近 隣の大学
の研修 施 設
とし て リハ ビリ テー
ショ ン関連職 種
の教 育機 能 も果
た してい る、、
2
)
School
Readiness
Program
身体
的 な障 害
をも
つ子
ども
た ち が 地 域の学 校
生活
に適合 す
る準 備 を す
る学 校
で,
3
歳 半
か ら7
歳 ま
での子
ど もを 対 象
と してい る、
,
子
ども
の90
% がCP
だ が,
年
齢 や市
症度
に関係
な く毎
1
.
1
ス クー
ル バ ス で一
人で通い,
9
時 か ら15
時 ま
で学 校
で過
ごす
。
入学 時
の 家 族 との話 し 合 いに よ り.
そ れ ぞ れの子
ど もの 目 標 が 明 確 に さ れ,
ク ラ ス分 類
が行
わ れる。
「コ ミュ ニ ケー
シ ョ ン・
クラス三 に は 主にOT
やST
が 配置
さ れ,
コ ミュ ニ ケー
シ ョ ン手 段
の獲 得
や 食.
’
葺
動 作の改 善,
認 知 面へ の アプロー
チ に重 点
が 置 か れ る。
健 常 児 と軽 度CP
児,
二分 脊 椎 児か らなる「
統 合
ク ラ ス三
で はPT
やOT
が 授業
中の姿 勢
コ ン トロー
ルを 行っ た り,
食 堂へ の 移動
や更
衣,
トイレ動 作 な
ど 0歳〜
乳 児 期 幼 児期 小・
中・
高・
大学 社 会 人 「1
検 査 や診 断.
FamilyDoαo「
SIGkChlldr巳
nHOSDitaI 『School Readiness Programli 地 域の学 校へ 通 う 準備Bloorview
McMII[訓 OenLg「 F
:
.
School HealthSupport Service、
地 域の幼 稚園や学校への適 合 Bloorvlew McM
嚠
Ila薩Centg「「スポ
ー
ツ な どの レ ク リエー
ショ ン・
プログラ ム」 lFltness Class.
.
社会へ の適合のた めの取り組み Bloo「>iew MじMIIIan Center
.
市の地 域 療育セ ン ター
.
個 別のTherapy や 相 談,
補 装 具 や テク ノエイ ドの処 方,
調整」 BloorvlewMcMillan Ceηler.
市の地 域 療 育 セン ター
図1オン タ リ オ 州の
療育
支 援 表1 セ ン ター
の スタッ フ の職種
・
art therapiStS・
chaplai 冂s・
resea 「cht /rs°
nurseS・
dentists
・
d
〔}ctors・
orthotists’
engLnee 「s・
illしervenors’
social workers・
pharnlacists・
nlusic therapists・
prosthetists・
speech 且allguage Path〔}k,gist・
earlv childhood educators・
child &y〔}し1th workers・
respiratory Lherapists・
clild lifa spec 正a且is匸s・
psych〔〕[ogists andpsych〔〕
logy
ass〔>ciates・
physiotherapists・
OCCUPEItiC )nal therupists・
recreati エm therapists実 際
の学 校
生活 場 面
に即
した介 入 を
してい た。
PT ,
OT ,
ST
な どの専 門
ス タ ッ フが,
教 師
,
補 助 教 員
(associateteacher
),
ボラ ンテ ィアな ど と と もに学 校
生活
の 11rで 必 要 に 応 じ てサ ポー
ト し た り.
ア ドバ イスす
ることでf
’
ども を身体
的 に も精神
的 に も 自 立 さ せ ること を目指 し
てい る。
3
)School
Health
SupPort
Service
オン タリ オ 州の 障
害
児 教 育オン タリ オ 州 で は
,
障 害 を もつ子 ど もであっ て も健 常
な 子ども達 と一
緒 に 自 分の住
んでい る 地域
の学校
で教 育
を受 け
る権 利 を法 律
で定
め てい る (“
ABill
onSpecial
Education
”
1982
)。
知 的 能 力 に 問 題 が ない子 ど も は身
体 障 害
の重 症度
に か か わ らず
1
クラス25
名 程 度の普 通 ク ラ ス に ユ〜
2
名
の割 合
で在 籍
し てい る.
:
知 的
な 障害
をも
つ子
ども
で は教 科
学 習は 1クラス8
名の 特 殊 クラスに 在 籍 し,
担 任 教 師
と補 助 教 員
(associate teacher )の 2名
で指 導
にあ
たっ て い る。補 助 教 員
〔associate teacher)
は 教 師に限 らず
,
障 害
をも
つ 了・
ども
の必要
に応 じて介
護 上や看 護婦
な どの専 門 家
が派遣
され る。殆
ど の子どもは,
ど ん なに障 害
が 重度
でも
ス クー
ルバ ス で地域
の学 校
に 通学
する。
両親
の不 安
が強 く
,
養 護 学 校
へ の通 学 を 強 く希
望 す る 場 合には 養 護 学 校へ い くf
’
ど も も稀
にい る が,
養
護 学 校 は300
万 都市
トロ ン トに1
つ しか ない。SchQol
Health
Support
Service
の役 割
身 体 的 な 障 害 を もつ子 ど も が
,
地 域の保 育 園
や学 校
に適 合
し てい く た め に 必 要 な 援 助 を す る た めに設 置
さ れ た部
門であ
る/
tPT3名
,
OT3
名
,
STI 名
の ス タ ッ フ が,
Btoorview
McMillan
Center
の周 辺 地 域の学 校 に 通 学 してい る
約
400
人のr一
ど も に サー
ビ スを提
供 してい る。
保
育 園
に通
い始
め る4歳
の.
r一
ども
か ら大 学 生 まで を 対象
に し,
子
ども
が学 齢 期
に達 す
る と医 師 か らの紹 介で両 親 と とも
に こ の サー
ビスを訪
れ,
通学
に あ たっ ての不 安 や 心配 な
こ と を両親
,
教 師
,
ス タッ フで話
し合
い,
問 題点 を
抽
出す
る。
そ
の後
でPT
,
OT
,
ST
がチー
ムで 学 校 を 訪問
し,
学 校
生活
へ の.
f
ども
の適 合 度 を評価
し,
教師
との情 報 交 換
や討 議
を 重 ね,
問題
の解 決 方 法 を見
い川
してい く。
ス タッ フは1
週間
の業 務
のう
ち.
.
三 日間 を学 校 訪
問に あて てい る が,
サー
ビス の対 象者
が多 く
,一
つ の学 校
に年
に1
〜
3
回の訪問
と な る,
、
その た め電 話
で の相 談
や打
ち合
わ せ も多
いが,
向 親の訴 えには耳
を傾
ける機 会
を特
に多
く もつ よ う11夫 してい る との こ と だっ た、、
「子
ども
が休
み時
間 に一
人 ぼっ ち に なっ てい ない か」
,
「宿
題 をや る の に時 問
が か かり
,
帰 宅 後 自由
な時
間 が ない」
な ど 両親
の不安
は数 多 く
あ り,
そこ に配 慮 し てい くこ と も 重 要な支 援
とな
る。法 律
によ る規 定
ができ
た後 も
,
学 校
との連 携
が.
.
卜分
に とれ る よ うにな る まで には 非常
に多 く
の時 間
と労 力
を費
や し た よ うで あっ た が,
根 強 く働
き か け,
専
11H
スタッ フ が関
わ るこ とで の学 校
へ の適 応 効 果 を示
し ていく
こと
で 理解
が 得 られ た との こと だっ た。
子 どもの学 校 生 活 は 改
善
さ れ た か,
より快 適
にな
っ た かの効 果 判 定 と満
足度
調査
は…
年
ご と に行
い,
公表
して い る。
この効 果 判 定
の た めの評 価 尺 度 はSchool
Health
Supp
{〕rtService
が5
年 間 か けて独 自
に開発
し たも
の で,
対 象 者
のニー
ズ や自分
た ちの什事
の 達 成 度 を知 る た めに非 常
に有 用
であ
る という
こと
だっ た。
2
.
Sunny
Hill
Health
Center
for
Children
「
KIDS
IN
ACTION
」
バ ンク
ー
バー
の総 合 的
な療 育
セ ン ター
で は,3
年
前 か ら身 体 的 な障 害
をも
つf
一
ども
たち を
スポー
ツ活 動
な ど に 参加
さ せ るレク リエー
シ ョ ン・
プログラム「
KIDS
IN
ACTION
」
が実 施
され て い る。 目的
は,
障 害
を もつ 子 ど もた ちの生活
に楽
しみ をも
た せ,
レ ク リエー
ショ ン活
動 を 通 して 子 ど もた ち が 地 域の人々 とのつな
がりを
つく
り,
地 域 社 会の一
員 と して社 会 生活
を送
っ ていく
た め の きっ か け をつく
るこ とであ
る。セ ンタ
ー
の入 院・
外 来児
は も ちろ ん の こと周 辺 地 域
の20
代 までの 障 害 を もつ 人 た ち が 参加
してい る。
レ ク リ エー
シ ョ ンは 施 設 内 に と ど ま らず,
地 域の 公共 施 設
(プー
ルや体 育 館
な ど)を
利 用 し て積
極 的 に行
わ れてい る。
これは,
地 域の人 た ち に 身 体 的 な 障 害 を もつ 子 ど も た ち の レ ク リエー
シ ョ ン活 動の 様 子 を 見て も らい,
子
ども
たち
に は どんな 援 助
が 必要
か を 知っ て も ら う意 味 で 非常
に 重要
なことだ っ た,
.
こ のプロ グ ラ ム は
2
年
間の専
門 教育
を受
け,3
年
以 上 の業 務 経 験 を も
つ レ クリエー
ショ ン・
セラ ピス トを 中 心 に進め られ,
PT
は 必要
に応
じてスポー
ツな ど に 加 わっ てい る。
レ ク リエー
シ ョ ン・
セ ラ ピス トは実
際の レ クリ エー
ショ ン以外
に相 談 も受 け
ており
,
「
身 体 的 な 障 害 を
もつ 子 ど も が レ ク リエー
シ ョ ンを楽
しむに は どう
した ら よい の か 」 とい う親
の悩
み や疑 問
に対
し,
ス ポー
ツチー
ム の紹介
や,
専 用
の スポー
ツ器 具
とそ
の入 手 方 法
の ア ド バ イスな ど を 行っ てい る。
ま た,
地 域の公共 機
関の レ ク リエー
シ ョ ン課 と 連 携 を と り.
障喜
を もつr
・
ど もの両親
が相 談
で き る壬
配 も行っ てい る。
さ ら に,
学 会
や研 修 会
等
に積 極 的
に参 加
し.
対象
の子 ど もや親
の満
足度 調
査の結
果 や「
KIDS
IN
ACTION
」 が 子 ど も た ちの社 会 参 加 に どの よう
に貢 献
してい る か を 発 表 し, この 新 しい プロ グ ラ ム の効 果 を訴 え
るな ど社 会 啓 蒙 活 動
にも
取 り組 んで いる.
:
当 施
設の現 状 と 課 題カナ ダでの 地 域に根 差 した
療 育
支 援 を かい ま 見て,
療
育
に携
わ る理 学 療 法.
1
;として今 後私
た ち が取
り組
むべ き課 題
につ いて考 察
したこ と を 以 卜.
に ま と め る。
Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation60
理 学療 法 学 第27巻 第2号 ユ, f
ども
た ちを 地域 社 会
に結
びつ ける取 り組
み の 必要性
1
) 地 域
の療 育 支 援 休 制
カ ナ ダ で は
障 害
をも
っ ていても
,
自分
の住
ん でい る地 域で必要
な 攴援
を 受 け,
地 域の幼 稚
園や学 校
に通 うのが当 然
だ という意 識
が同民
の隅
々 まで浸
透 してい る,
,
当施
設
の周
辺 地 域で は現在
で も障害
を もつ 亅t・
ど も は 評 通学
校 に受 け 人 れ ら れに く く,
家 族 と離 れて 養 護 学 校に入 り,
施 設
で の生活
を余 儀
なく
さ れて いる子
ど も も多
い.
、
当施
設
で も 地 域の学 校
へ の通学
を 希 望 する親
f’
を 援 助 し たい と 考 え,
遠 隔 地 域へ の 「巡 回 療 育 相 談.
事 業 」 を 行っ てい る が,
巡 回 す る 地 域 も頻 度 も 少 な く.
依 然, 課 題 が多
い という
状 況であ る。
今 後
は 医療
,
福 祉
,
教 育
が連 携
し た 体 制づ く り と 地 域 社 会の人々 の意 識 改 革の必 要 性 を 理 学療
法lr
の 立 場 か ら 訴え
てい き たい、
,
2
)療 育
ス タッ フ の 目標 統
一
療 育 支援
で は子ども
の将来
の社 会
生活
を考
え,
今
そのf’
に とっ て最 も
必要
なこと
は何
かを 明確
に し,
目標 を
.
一
致
させ,
より
生活
に密 着
し た機 能
の獲 得 を 目指 す
ことが 必要である.
,
当施 設
でも
目標
の明 確 化
と効 果的
な チー
ム アプロー
チ をめざ し
,
話
し合
い の機 会
をも
っ てい るが,
目標
が 現時 点
の問
題解 決
に と ど ま り,
ス タッ フ聞で の 目標
の不
致 や教員
と 医療
技 術者
の連 携 が と れてい ない こ とも
ある.
、今 年
度 か ら は具体
的 な取
り組 み と して,
チー
ムリー
ダー
を 医 師に限 定 せ ず,
目 標 達 成に最 も 関 わ りの 深い 職種
と してい る。
チー
ムリー
ダ’
一
はカン フ ァ レン ス の 後,
各
スタ ッフの取
り組 み が 円 滑 に 進 め ら れ ている か を定
期 的 に確
認 し, 一
一
致
し た 目標
の達 成
をU
指
してい る。
3
) 社 会参
加 に向
けてのPT
アプロー
チ理
学療 法 部
門 で は 週1
回歩 行
可能
な年 少 児
の グ ルー
プ訓 練 を 開始
し た。
これは地 域
の幼 稚 園
や学 校
に通 う
ため に必要
な歩 行 能 力
や体 力
に加
え,
未 経 験
の ス ポー
ツの巾
で の運 動
スキルの向
上を 目的
と して い る。集 団
の中
で の協 調性
や社 会性 も養
い,
将 来 的
には 地 域の公共 施 設
を利
用 したレ ク リエー
シ ョ ン活 動
な どで地 域 社 会 との交 流の機 会
を持
ち,
子
ども
た ちの社 会 参加
につ なげ
たい と考
え てい る。
2
.
治療
効果
の判 定,
満 足 度の調 査の導
人肢
体
不自
山児 施
設のPT
業
務 で は 調査
・
研 究 を積
極 的 に行 う 機会
は少 な く,
その た めの 器.
具・
機 器 も 不 足 して い る という
現状
である が,
M
施 設
で は5年 前
か らチども の経 時 的
な運動 機 能
の変 化 及
び治療 効 果
の判 定
をGross
Motor
Function
Measure
CGMFM
〕を用
い て定 期 的
に行
っ て きた,
、
現 在
は そ れに加
え,
新
しい グルー
プ 訓練
な どの取
り組み を 開 始 する際には・
般 的 な 理 学 療 法 評 価 と保 護 者
へ の簡 単
なア ンケー
ト調
査 を 施行
し,
抱 えている 悩み や療 育
サー
ビスに対 する満 足 度の 調 査 を開
始 し た、
3
.
生活
の楽
しみ や 豊 か さの追 及子 ど もの障 害の重 度 化に よ り
,
生 活の中の楽 しみ や 呰二 か さ を 追 及 す る に は 多 く 人の 援 助 と 設 備 が 必 要 と な るu 現 状 で は 資 金,
マ ン パ ワー
の 不 足のた め に 子 ど も た ちの 日常 生 活
の楽
し み や豊
か さを考 え
た療 育
に は 限度
があ
る。
カナダの支 援サー
ビスで は非 常 に多
くのボラ ンテ ィ アが活
躍 して お り,
単
に 人手
と して で は なく
,
・
人 ひ とり
のf
’
ども
の障 害
につ い ての教 育 を 受 け
,
療 育
ス タッ フ とし て の役 割
を 果た し ていた、
資
金や設 備
の面
でも 「
障
害 を も
っ ていても
牛活
の中
に楽
しみを も
つ の は当 然」
と いう
カ ナ ダの人
々 の人権 意 識
の高 さ
が充 実
した療 育 支援
を.
可能
に し てい た。
理
学 療 法
士 と して,
・
人
ひ とり
のr
一
ども
のための設備
を揃
え る た めの資
金 やマ ンパ ワー
の問
題に直
接の改善 策
を 講 じ ること はで き ない が,
障害
を もつ 子 ど も た ちに も「
生活
の 充実 」
が 必要 不 可
欠 だ とい うこ と を今 後 私
た ち が 関 わ る身
近 な・
人 ひ と りに 啓 発 してい き たい/
.
謝
舌
辛
今
回の研修
をコー
ディネ イ ト して 下 さっ た 弘 前 大 学 医 学 部 脳 研機 能
回復
部 門,
近 藤 和泉
助 教 授 お よ びBloorview
McMillall
Cenler
の理 学 療 法.
.
[:Mrs
,
Desiree
Ma
]tais
,
な らびに 研修
の機 会 を
’j・
え
て1・
.
さっ た占森 県
立あ す な
ろ学 園 伊 勢 紀 久 園 長
に深 く感 謝
.
い た します
。
文 献 1)川原田里美・
他 :GMFMC1993
)に よ る脳 性 麻 輝 児の運 動 機 能 評 価一
LMAT との比 較一.
理 学 療 法 学 23 〔学 会特P
,11FP :.
150,
1996.
2
) 青lll 香・
他 :脳 性 麻痺IU
の 運動 機能 評 仙一
GMFM
の紹介
お よ び施 行.
.
.
.
療 育 第38号 (特 集第41阿令国肢 体不 自 由 児 療 育 {】廾究 大 会〕 :84
−
85,
1997.
3
)古 木 名 寿登・
他 :Gross
Motor
Furl
{〕tiollN
.
Teasure
に よ る脳 性 麻 痺 児の 評 価 につ い て
.
東 北 理 学 療 法 学 第9号:
67
−
70
,
1997
,
4
) 尾 田 敦・
他 :脳 性 麻 痺 児の運 動 能 力 評 価 に お け るGross
Motor Functieu
Me
と近sure (1993
)の信 頼 性,
理 学療 法学
25
〔学 会特 別U.
}:166
,
1998
.
<Abstract>
The
Role
ofPhysiotherapists
in
Canadian
System
ofRemedy
and
Education
for
Cerebral
Palsied
Children
Satotni
KiXWiXRADA.
RPT,
Kaori
AOYAMA,
RPT
Aomori
Prefecturat
Asunaro
Gakuen
Rehabilitation
Center
For
Children
We
had
an opportuniry to visit and study the service systems of remedy and educationfor
cerebral