• 検索結果がありません。

女性医師・研究者支援シンポジウム2019(2019年6月1日)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "女性医師・研究者支援シンポジウム2019(2019年6月1日)"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

学会・研究会抄録

女性医師・研究者支援シンポジウム 2019

日 時:2019 年 6 月 1 日(土)9:30~12:30 会 場:東京女子医科大学 臨床講堂Ⅰ 主 催:東京女子医科大学女性医療人キャリア形成センター女性医師・研究者支援部門  司会(女性医師・研究者支援部門副部門長,生理学(神経生理学分野))宮田麻理子 挨拶 (理事長)岩本絹子  (学長)丸 義朗 開会の挨拶 (女性医療人キャリア形成センター長)肥塚直美 東京女子医科大学の女性医師研究者支援 (女性医師・研究者支援部門長,臨床検査科)佐藤麻子 女性医師研究者研究発表会 2018 年度「研究支援員制度」対象者による研究報告  座長(女性医師・研究者支援部門副部門長,予防医学科)村﨑かがり 動脈硬化進展と心腎連関における CD4T 細胞の役割 (循環器内科学)佐藤加代子  座長(生理学(分子細胞生理学分野))三谷昌平 逃避行動様式の決定に関する分子遺伝学的研究 (生理学(分子細胞生理学分野))若林沙耶香 2018 年度研究プロジェクト 研究報告(医学部 4 年生) 座長(化学)岡田みどり 腎移植患者における尿路感染の危険因子の考察 (腎臓外科)永木鈴子 HLA 抗原のアミノ酸配列のミスマッチ数による腎移植後の de-novoDSA 発生の予測の研究  (腎臓外科)加藤悠花 本学学生における月経前症候群に関する検討 (学生健康管理室)堀之内佑季・長田裕子 視床における痛覚応答細胞の分布様式 (生理学(神経生理学分野))川島瑞希 重力負荷が神経細胞および骨格筋細胞の成長に及ぼす影響 (先端生命医科学研究所)宮口友里 コーヒーブレイク ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業「勤務環境改善プロジェクト」報告  座長(ダイバーシティ環境整備事業推進室長,解剖学)本多祥子 診療,研究,教育の両立と勤務環境改善の試み (眼科学)小暮朗子 医局内業務マニュアルの作成,導入による若手医師の指導 (形成外科学)小濵麻衣 閉会の挨拶 (医学部長,放射線腫瘍学)唐澤久美子 〔ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業 「勤務環境改善プロジェクト」報告〕 企画挨拶:勤務環境改善プロジェクト報告 (ダイバーシティ環境整備事業推進室長,解剖学)  本多祥子   東京女子医科大学は,2016 年度文部科学省科学技術人 材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシ アティブ(特色型)」に採択されました.本事業は,研究 者のライフイベントおよびワークライフ・バランスに配 慮した研究環境の改善や,それに向けた機関内の意識改 革,女性研究者の裾野の拡大,女性研究者の研究力の向 上および上位職への積極登用に有効な,部局横断的な取 り組みなどを行う大学等を支援するものです.本学では, 実績をあげてきた従来のプロジェクトにさらに多様な視 点と発想を取り入れ,女性研究者の研究力向上・上位職 登用実現のための取り組みを進めております.その一環 東女医大誌 89(3):70-72,2019.6 ―70―

(2)

として,2017 年度,2018 年度は,本学教員としてのキャ リア形成に向け『女性医師・研究者の所属する医局にお ける勤務環境改善プロジェクト』を実施いたしました.  この『勤務環境改善プロジェクト』を実施する診療科 としては,学内でも特に女性医師・研究者が精力的に育 成されている科が複数選定され,医局員有志によるワー キンググループが中心となって座談会を開くことにより 医局内の課題を抽出,検討し,数か月間をかけて改善を 実施してきました.第 1 回座談会では,我が国の勤務医 の勤務環境の現状について情報共有を行い,自らのキャ リアイメージについて考え,その実現のための課題につ いて活発な意見交換を行いました.すなわち多様な働き 方を可能にするための,研究・教育など診療以外に必要 な時間の確保,短時間勤務を当たり前にする意識醸成, 不公平感の是正などについて様々な視点で検討し,各診 療科における組織としてのテーマを設定しました.その 後,第 2 回,第 3 回座談会を通して各テーマに関する具 体的な取り組み計画を立案・作成し,ワーキンググルー プのメンバー自身がその計画に沿って各医局の問題解決 に適した勤務環境改善を実施してきました.  今回のシンポジウムでは,女性医師のキャリア形成の ために各診療科が組織として進めている取り組みを,実 際に活動されているワーキンググループの視点からご報 告いただきます.このような勤務環境改善プロジェクト により,本学に所属する女性医師・研究者の誰もが自身 の理想とするキャリアイメージを実現できる環境が作ら れていくものと考えています. 診療,研究,教育の両立と勤務環境改善の試み (眼科学) 小暮朗子・丸子一朗・内村英子・ 出雲令子・河野泰三・石丸侑利子・飯田知弘   〔背景〕当教室は,各分野のエクスパートを有し,第一 線の眼科診療を行っている.さらに研究業績も多く,国 内外にその研究成果は知られている.加えて医学生およ び研修医への教育にも力を入れており,例年多くの入局 希望者がある.このように診療,研究,教育を 3 本柱と して,いずれも両立した体制を維持することが当教室の 使命であると考えている.このような理念の下,医局員 は懸命に日々医療に邁進している現状にあるが,多忙な 診療環境の中で体調不良を生じたり,出産育児のために やむを得ず一線から遠ざかったりせざるを得ない医師が いるのも現状である.従前,医療従事者は多少の自己犠 牲を払っても教室(組織)のために尽くすことが当然視 される風潮が少なからずあった.しかしながら,昨今の 医療環境においては,健全な診療を維持しつつ個々の生 き方の多様性を鑑みた働き方をすべきであるという考え 方に変化しており,当教室においても改革点を検討すべ きであると思われた.今回,当教室が「勤務環境改善プ ロジェクト」の対象に選出して頂いたことは,大変な改 革の好機と考え,現教室が抱える問題点を抽出し,当教 室の目指す姿である『診療,研究,教育の両立する教室』 の維持は堅守しつつ,診療環境を改善する対策を講じた. 〔課題〕課題は下記 3 点である.1)長い外来診療時間: 眼科では,外来予約患者数が非常に多い上,予約外患者 も随時受け入れている.朝 9 時から夕方 5 時過ぎまでノ ンストップの長時間診療により,医師の健康被害や医療 過誤が生じるリスクが憂慮される.2)年次有給休暇:こ れまで当教室では単発的な休暇を取得出来ず,月曜日か ら日曜日までの 1 週間まとめての取得が推奨されてい た.また,夏季休暇期間(6~10 月)に休暇取得が集中 するため,医師不足により外来待ち時間がさらに延長し ていた.3)土曜日外来診療:当院は土曜日も外来診療を 行っている.緊急手術や処置を必要とする患者の紹介, 搬送もしばしばあるため,毎週土曜日に外来診療を行う 医師は外来診療の終了が夕刻になってしまい,さらに緊 急手術や処置を要すると翌日曜日も診療が必要になる. このような状況で週内に休日を取得できない状況となる ことも多々あった.〔目標〕『診療,研究,教育の両立す る教室』を堅守しつつ,診療環境を改善する.〔取組概 要〕1)長い外来診療時間:①初診担当を患者数の多い曜 日(月,水,木)に設定する.②教授などに上申する際 に紹介状や画像資料の準備などを教授付き研修医が行 う.2)年次有給休暇:各医師の多様性を鑑み通年自由取 得とする.就業規則に従い診療に影響を及ぼさないよう 留意する.3)土曜日外来診療:若い医師も月に 1 回程度 は外来診療をフリーにし,病棟業務,データ業務など従 来時間外に実施していた業務を行う時間とする.〔成果〕 1)外来診療時間:外来診療が夜遅くまで継続する傾向が 減少した.しかしながら,昼食休憩を取れる医師はまだ わずかである.2)年次有給休暇:今年度からの試みゆ え,まだ成果はないが,教室員の反応は良好である.ま た育児中の女性医師の離職率の減少が期待できる.3)土 曜日外来診療:若い医師の週末負担を分割でき,日曜日 には十分に身体を休ませることが出来,より質の高い医 療を提供できると思われる.〔感想〕ほとんどの医師は, 年次有給休暇などの就業規則についての関心が低く「休 暇の権利」や「勤務環境」という話題に疎く,ひたすら に目の前の診療および自己の医療レベルの研鑽の日々を 送っている.この度のプロジェクトにより,これらの事 項を改めて調査し議論することで,教室の勤務環境が改 善され,離職率低下に繋がると自負している. 医局内業務マニュアルの作成,導入による若手医師の 指導 (形成外科学) 小濵麻衣・長  渚・ 藤井香綸・浅香衣里・櫻井裕之  ―71―

(3)

 〔背景〕当形成外科医局では本院を含め 10 か所以上の 医療機関に医局員を配置している.医療練士(入局 1 年 目から 5 年目の医師)は,医療機関による偏りをなくし, より多くの症例を経験するため 1 年程度を目処に配置転 換される.つまり当院でも毎年新たに配属される医師が 複数存在するため,カルテシステムや病院独特のルール の違いのため,異動から数か月の間は業務の進行スピー ドがかなり停滞してしまうことが毎年問題となってい た.今回我々は異動後でもすぐに円滑に業務を行えるよ う引き継ぎマニュアルを作成することとした.〔課題〕医 師の業務は病棟業務,外来業務,カンファレンス等の医 局業務など多岐にわたり,一つ一つを引き継ぎ教えてい くことは,時間がかかるのもさることながら抜け漏れが 生じることがあるため,各業務・事柄に対してリスト化 を行い,それらを防げるようなマニュアルを作成する. 〔目標〕着任したばかりの医師が参照することでスムーズ に業務が行えるようなマニュアルを作成し,また変更し た点についてはその都度改訂していけるようにする.〔取 組概要〕まずは外来,病棟,手術,医局業務のそれぞれ の部門に分けて全員で必要事項を抽出した.各部門の担 当者がマニュアルを作成し,メンバー内で意見交換し修 正を行った.作成したマニュアルは在籍する医局員にも チェックしてもらいブラッシュアップした.完成したマ ニュアルは新しく異動してきた医師やローテータ医師に 配布し,日常業務での利用を開始した.利用を開始して 判明した点やわかりにくい部分などを抽出し,来年度に 向けて再度マニュアルを改訂する予定である.〔成果〕新 たな人員に本院での業務を事前に理解してもらう,とい う目的は達成されたが,やはり日常業務中での疑問点や 戸惑いは多々あり,それらの大幅な改善には至らなかっ た.既存のメンバーに改めて業務内容を周知し理解を深 めてもらうという点では十分目標は達成された.このマ ニュアル作成を機に業務内容の一部見直し・改善も検討 している.〔感想〕事前に考えた以上に業務内容が多く, 新規メンバーによるスムーズな業務が可能になるまでは 時間がかかることが改めて実感でき,より積極的に新人 へのアドバイスや注意喚起などを行う機会が増えた.4 月の時点では,やはり新人が完全に独立しての業務遂行 は困難であったが,前年度よりは一人で仕事が可能な範 囲が広がり既存メンバーの負担も軽減しているようで あった.マニュアルは常に改善点が見つかる上,毎年病 院・医局のルール変更もあるため,次年度以降も毎年マ ニュアルを改訂していく予定である.        ―72―

参照

関連したドキュメント

2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 2024 年度 2018 年度入学生 1 年次 2 年次 3 年次 4 年次. 2019 年度入学生 1 年次 2 年次

さらに体育・スポーツ政策の研究と実践に寄与 することを目的として、研究者を中心に運営され る日本体育・ スポーツ政策学会は、2007 年 12 月

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

今年度は 2015

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度

 現在 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度

 現在 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度