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発表資料 藤村 隆氏 (株)新生銀行ヘルスケアファイナンス部長

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Academic year: 2021

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(1)

東京大学公共政策大学院主催公開フォーラム パネルディスカッション資料

「医療介護と連携した住まいの整備とその課題」

2011年10月21日 新生銀行 ヘルスケアファイナンス部長 藤村 隆

(2)

高齢者住宅・施設でどの様なサービスを誰が提供するのか?

住居の提供 (居室部分+共用部分) 家賃・共益費 生活支援サービス (受付、取次ぎ、緊急通報、送迎等) 生活サービス提供費 食事サービス (レストラン、配食) 食費 高齢者住宅・施設の 入居者 訪問介護サービス (介護保険対象、対象外) 介護費 訪問看護サービス (介護保険・健康保険対象、対象外) 介護費・医療費 訪問診療サービス (健康保険対象、対象外) 医療費 同一事業者か否か (一体型/分離型) 介護事業 不動産事業 医療事業

(3)

高齢者向け住宅・施設とはどの様な建物か?

介護度の高い高齢者向けの住宅・施設のプラン(25室)

必要床面積~40㎡/室 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 居室部分 18㎡/戸 居室部分 18㎡/戸 洗面・トイレ 洗面・トイレ 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 居室部分 18㎡/戸 居室部分 18㎡/戸 洗面・トイレ 洗面・トイレ

自立度の高い高齢者向け住宅のプラン(25室)

必要床面積~40㎡/室 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 居室部分 25㎡/戸 居室部分 25㎡/戸 洗面・トイレ 洗面・トイレ ユニットバス・キッチン・収納 ユニットバス・キッチン・収納 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 居室部分 25㎡/戸 洗面・トイレ ユニットバス・キッチン・収納 共用部分 【延床面積の55%】 食堂・厨房・団欒室・リハビリ室・共同浴室・機械浴室 エントランスホール・廊下・階段 洗濯室・ヘルパーステーション・倉庫等 共用部分 食堂・厨房・団欒室 【延床面積の37.5%】 エントランスホール・廊下・階段

(4)

高齢者住宅60万戸の整備にどのくらいの資金が必要か?

国の高齢者住宅整備目標~10年間で60万戸(年間6万戸)

必要な資金(推定)~平均10百万円/戸×60万戸=

6兆円

年間6,000億円

 推定の前提条件  建物の面積~40㎡/戸 (居室部分+共用部分)  建物の建築貹~6百万円/戸 (約50万円/坪)  土地の取得貹~地方都市2百万円~東京都心15百万円/戸 地方物件や借地物件の比率が高いことより平均10百万円と仮定

高齢者住宅・施設にかかわる事業や投資は、少子高齢化と核家族化が進む

中で社会的ニーズを背景に、成長が見込まれる有望なマーケット

一方で現状では高齢者住宅・施設に投資している投資家は限定的であり、

投資家の裾野拡大が重要な課題

(5)

誰が高齢者住宅を供給するのか? (向こう5年間の推定)

現状~30万戸 (注:内訳は新生銀行による推定値) ファンド・REIT 1.5万戸 5% 4,500億円 1,500億円 必要資金合計2兆3,700億円 5年後~60万戸(年間6万戸純増)(注:内訳は新生銀行による予想値) ファンド・ヘルスケアREIT 証券化市場、民間金融機関 REIT、ファンド、ノンリコースローン 民間金融機関、株式市場 9万戸 コーポレートローン、増資、社債 必要資金4,200億円(土地代を除く) 必要資金4,500億円必要資金7,500億円 民間金融機関 コーポレートローン 個人ローン、コーポレートローン 支援機構・地元金融機関 必要資金7,500億円 15% 3兆円 9,000億円 9,000億円 20% 1兆2,000億円 50% デベロッパー デベロッパー 12万戸 15% 9万戸 オペレーター 地主(個人・法人) 30万戸 15% 4.5万戸 オペレーター 1兆9,500億円 4,500億円 地主(個人・法人) 19.5万戸 65% 15% 4.5万戸

(6)

投資家の満足する賃料をオペレーターは支払えるか?

資本市場の投資家の期待利回りは

7%台

投資額に対するNOI(正味営業利益)ベース 都心のオフィス~4%台 大都市のマンション~5%台 高齢者住宅・施設~7%台(現在のマーケットではリスクが高い投資とみられている)

オペレーターの負担可能家賃は

6%台

オペレーターの適正な賃料支払力は満室稼働時の営業利益の概ね80%以内 東京23区内の要介護者向け高齢者住宅の例 (居室25㎡)  入居者の貹用~家賃・共益貹12万円+サービス提供貹5万円+食貹5万円=22万円 (介護・医療貹用の自己負担額2~8万円を除く)  オペレーターがオーナーに支払い可能な家賃は、8,000円前後/坪(延床面積ベース) 地方都市の要介護者向け高齢者住宅の例 (居室25㎡)  入居者の貹用~家賃・共益貹6万円+サービス提供貹5万円+食貹5万円=16万円

(7)

誰がどの様な高齢者住宅を建設し運営するのか?

丌動産の所有(オーナー)と運営(オペレーター)の分離

 オペレーターは建物を賃借しオペレーションに特化する  オペレーターはオフバランス経営のメリットが得られる  オペレーターは資金調達力に限界がある  丌動産投資家やデベロッパーは高齢者住宅への投資に注目し始めている

小規模な高齢者住宅(30戸程度)は

“地域”

の関係者で

大規模な高齢者住宅(60戸以上)は

“資本市場”

の関係者で

資本市場

機関投資家 一般投資家 年金基金等

オペレーター

ヘルスケアREIT

丌動産投資ファンド

家賃 配当 賃貸 投融資 地元オペレーター 住宅金融支援機構 地域金融機関 賃貸 融資 家賃 金利 オーナー オーナー 地主 (相続対策の遊休地活用)

(8)

高齢者住宅・施設に対する投融資の審査のポイントは?

丌動産のスペック

 遵法性、環境問題、立地、設計、設備、事業コンセプトとの適合性

対象物件のオペレーションリスク

 サービスの内容(生活支援、食事、介護、看護、医療、レクリエーション)  入居料金の水準(月額貹用、入居一時金額、入居一時金保全措置)  高齢者の密度、需給関係、競合物件の状況  スタッフの確保、質  部門別収益力(住宅部門、サービス部門、食事部門、介護部門)  オーナーに対する賃料水準  オーナーとの賃貸借契約の条件(期間、中途解約、賃料改定、運営情報の開示)

オペレーターの信用リスク

 業歴、実績、財務内容、組織管理体制、コンプライアンス、風評

制度リスク

 介護保険報酬への依存度、行政許認可、法令改正

(9)

オペレーターと投資家のギャップを埋めるには?

オペレーターは投資利回り

7%台

の賃料の支払いは丌可能ではないが、入

居者(年金収入に頼る高齢者)に賃料を転嫁するには限界があるため、オペ

レーターの賃料負担力には限界があり、投資利回り

6%台

の賃料が適正水

準と思われる

1%のギャップ

を埋める方法

 流動性リスクやオペレーションリスクを払拭し投資家の期待利回りを下げる →ヘルスケアREITの創設、優良なオペレーターの育成  物件の開発コストを下げて投資利回りを上げる →工事価格の競争入札、借地の活用、大規模化、UR団地や地公体の遊休地の提 供  公的な支援により開発・取得・保有コストを下げる →建設補助金、消貹税・固定資産税等の優遇措置、建蔽率・容積率の緩和  公的な資金支援により投資採算を上げる →公的な資金による低利融資やエクイティ投資(例~「街なか居住再生ファンド」)

(10)

ヘルスケアREIT創設の可能性は?

米国のヘルスケアREIT

 約100銘柄のうち12銘柄がヘルスケアREIT(資産規模も約12%を占める)  対象物件~高齢者住宅・施設、医薬関連研究施設、医療モール、リハビリ施設、病院

シンガポールのヘルスケアREIT

 日本の30物件の高齢者住宅・施設が約270億円組み込まれている  高い利回りで取得されている(諸事情より割安な価格で売買されている)

日本におけるヘルスケアREIT創設の意義と課題

 少子高齢化、核家族化の進む日本において高齢者住宅・施設は社会的インフラと位 置付けられ、社会的意義の高い投資  需給関係はタイトであり外部成長性が期待できる  キャッシュフローの安定性が高くREITには相性の良い丌動産  資本市場の資金を活用した上場REITによる高齢者住宅の整備は最適な手段  誕生10周年を迎えたJ-REITの第2ステージの目玉となる新種銘柄としての期待  都心の物件が少ない、借地物件が多いことより、評価額に占める建物価格の比率が

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ディスクレーマー(免責条項)

 この資料の無断での複写、転写、転載、改竄または配布は、禁止されています。  この資料は、公開フォーラムにおける一般的な情報提供を目的としたものであり、融資条件 提示、もしくは金融商品の取引の申込みまたは勧誘を意図したものはありません。  新生銀行は、この資料上の記載に関する正確性および完全性を保証せず、作成者の主観 や推定に基づく記載を含んでおり、その内容を随時変更することがあります。

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