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オフィス市況は好調維持。Jリート市場は復調。-不動産クォータリー・レビュー2018年第1四半期

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要 旨  日本経済は、輸出の増加や好調な企業業績を背景に設備投資の回復が続いており、2017 年 10‐12 月 期のGDP成長率は上方修正された。労働市場の逼迫感は強く、建築コストが上昇している。住宅市場 は価格が強含む中、横ばいで推移した。地価は地方でも上昇に向かいつつあるが、依然として二極化 傾向にある。  東京オフィス市場は、空室率が低下し賃料も緩やかに上昇しているが、A クラスビルの賃料は高値圏で 小幅な動きとなっている。東京では大量供給に起因した 2 次空室の増加を背景として、2018 年後半から 市況は軟化すると予想している。一方、地方主要都市のオフィス市場は、新規供給が抑制されるため、 底堅いオフィス需要に下支えされ、2020-2021 年までは賃料上昇が続く見通しだ。  2018 年 1-3 月の J-REIT 市場は+1.5%上昇し、3 ヶ月連続で TOPIX をアウトパフォームした。2018 年 1-3 月の不動産売買額は、オフィスの大型取引を主因に約 1.3 兆円と前年を上回ったが、昨年目立った 海外投資家による取得は限定的であった。 東京都心部 A クラスビルの空室率とオフィスレント・インデックス (出所)空室率:三幸エステート、賃料:三幸エステート・ニッセイ基礎研究所 34,990 45,513 19,706 35,652 35,013 1.0% 11.5% 0.8% 7.4% 9.2% 2.6% 3.9% 1.8% 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 15,000円 20,000円 25,000円 30,000円 35,000円 40,000円 45,000円 50,000円 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 賃料(左軸) 空室率(右軸) ニッセイ基礎研究所 2018 年 5 月 8 日

オフィス市況は好調維持。J リート

市場は復調。

不動産クォータリー・レビュー2018 年第 1 四半期

金融研究部 不動産投資チーム 研究員 佐久間 誠 e-mail : [email protected]

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1. 経済動向 2017 年 10-12 月期の実質 GDP 成長率(2 次速報)は前期比+0.4%となり、1 次速報の同+0.1%か ら上方修正された。これを受けてニッセイ基礎研究所では経済見通しの改定を行い、実質GDP 成長 率は2017 年度+1.8%、2018 年度+1.2%、2019 年度+0.9%と予想する。実質所得が低迷する家計部 門は厳しい状況が続くものの、輸出の増加や設備投資の回復を背景とした企業部門主導の経済成長が 続くことが予想される1(図表-1)。 2018 年 3 月の日銀短観では、大企業・製造業の業況判断 DI が 24(前期比▲2)となった。8 期ぶ りの悪化となったが、依然高水準で推移している。大企業・不動産業は37(前期比+2)と好調が続い ているが、3 ヵ月後の見通しは 27 と今後はやや減速する見通しである(図表-2)。 雇用人員判断DI を見ると、中小規模の企業を中心に人手不足感は一層強まっている(図表-3)。 特に宿泊・飲食サービスや運輸・郵便、建設、情報サービスなど、労働集約的な業種で人手不足感が 強い。2018 年 3 月の完全失業率は 2.5%と 1993 年以来の水準で、有効求人倍率は 1.59 と 1974 年以 来の水準となった(図表-4)。建設技能労働者の需給は、2015 年後半には一時的に緩和に向かった ものの、その後は逼迫した状況が続いている(図表-5)。上昇を続ける建築コストは、2015 年後半 から下落に転じたものの、2016 年後半から再び上昇し、足元では直近のピークを上回った(図表-6)。 図表-1 実質GDP成長率の推移(前年比) 図表-2 日銀短観 業況判断 DI (出所)内閣府経済社会総合研究所、ニッセイ基礎研究所 (出所)日本銀行 図表-3 日銀短観 雇用人員判断 DI 図表-4 完全失業率と有効求人倍率 (出所)日本銀行 (出所)総務省、厚生労働省 1 斎藤太郎 『2018・2019 年度経済見通し-17 年 10-12 月期GDP2 次速報後改定』、(ニッセイ基礎研究所、Weekly エコノミ スト・レター、2018 年 3 月 8 日) 2.6% -0.3% 1.4% 1.2% 1.8% 1.2% 0.9% -2% -1% 0% 1% 2% 3% 4% 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 民間消費 設備投資 公的需要 外需 その他 予測 -60 -40 -20 0 20 40 60 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 大企業・製造業 大企業・非製造業 大企業・不動産業 (「良い」-「悪い」) -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 1985 年 1986 年 1987 年 1988 年 1989 年 1990 年 1991 年 1992 年 1993 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 大企業 中堅企業 中小企業 (「過剰」-「不足」) 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 1985 年 1986 年 1987 年 1988 年 1989 年 1990 年 1991 年 1992 年 1993 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 完全失業率(左軸・逆目盛) 有効求人倍率(右軸)

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図表-5 建設技能労働者過不足率 (8 職種計・全国・季節調整値) 図表-6 建設工事原価指数(東京) (出所)国土交通省 (出所)建築物価調査会 2. 地価動向 2018 年 1 月の公示地価は、全国・全用途で前年比+0.7%、商業地で+1.9%となり、3 年連続で上 昇した。また住宅地は+0.3%と 10 年ぶりにプラスに転じた。三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋 圏)と地方四都市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では全ての用途で前年比プラスとなった。地 方圏では、商業地が 26 年ぶりにプラスとなり、住宅地は下落幅が縮小、全用途は横ばいまで改善し た(図表-7)。地価の上昇は地方にも波及しているが、人口が増加している地域ほど地価が上昇す る傾向が続いている(図表-8)。地価が上昇した地点の割合は商業地、住宅地の双方で増加した。 上昇地点の割合は、住宅地では2007 年~2008 年の水準を下回るが、商業地は同時期を上回った(図 表-9)。東京 23 区の地価上昇率を見ると、商業地では地価水準が高く繁華性の高いエリア、住宅地 では駅から近く利便性の高いエリアほど上昇率が高い傾向にある(図表-10)。なお個別地点の地価 上昇率を見ると、北海道の倶知安(くっちゃん:ニセコ周辺)が商業地で1 位、住宅地で 1 位~3 位 にランクインするなど、外国人旅行者に人気のリゾート地や商業地の上昇が目立っている(図表-11)。 野村不動産アーバンネットによると、首都圏住宅地価格の変動率(2018 年 4 月 1 日時点)は前期 比+0.2%(年間+0.6%)となった。「横ばい」を示した地点の割合は 91.1%と、前回(77.8%)から 横ばい傾向が強まっている。 図表-7 公示地価 図表-8 公示地価と人口増減の関係 (注)括弧内は前年。地方四都市は、札幌市・仙台市・広島市・福岡市。 (出所)国土交通省 (注)各都道府県の平成 30 年地価(全用途)の前年比変化率を縦軸、2012 年から 2017 年の人口変化率を横軸にプロット (出所)国土交通省 -4% -3% -2% -1% 0% 1% 2% 3% 4% 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 95 100 105 110 115 120 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 集合住宅 RC 事務所 SRC 店舗 RC ホテル RC 倉庫 S 全用途 商業地 住宅地 +0.7 +1.9 +0.3 (+0.4) (+1.4) (0.0) +1.5 +3.9 +0.7 (+1.1) (+3.3) (+0.5) +1.7 +3.7 +1.0 (+1.3) (+3.1) (+0.7) +1.1 +4.7 +0.1 (+0.9) (+4.1) (0.0) +1.4 +3.3 +0.8 (+1.1) (+2.6) (+0.6) +0.0 +0.5 ▲0.1 (▲0.3) (▲0.1) (▲0.4) +4.6 +7.9 +3.3 (+3.9) (+6.9) (+2.8) 地方四都市 全国 三大都市圏 東京圏 大阪圏 名古屋圏 地方圏 y = 0.5206x + 1.1547 R² = 0.5427 -3% -2% -1% 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% -8.0% -6.0% -4.0% -2.0% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% (地価/前年比変化率) (人口/過去5年変化率)

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図表-9 公示地価上昇地点割合の推移(全国) <商業地> <住宅地)> (出所)国土交通省 図表-10 東京 23 区の地価上昇率の傾向 <地価水準と地価上昇率の関係(商業地)> <交通施設までの距離と地価上昇率(住宅地)> (注)各地点の単純平均 (出所)国土交通省 図表-11 公示地価上昇率上位(全国) <全国商業地> <全国住宅地)> (出所)国土交通省 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 上昇 横ばい 下落 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 上昇 横ばい 下落 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 10% ~ 0.5 百万 0.5 百万 ~ 1 百万 1 百万~ 2百万 2 百万~ 5百万 5百万~ 10 百万 10 百万~ 0% 1% 2% 3% 4% 5% ~ 250m 250m ~ 50 0m 500m ~ 75 0m 750m ~ 10 00m 1000m ~ 1500m 1500m ~ 2000m 2000m ~ 順位 都道府県 標 準 地 の 所 在 地 変動率 1 北海道 虻田郡倶知安町南1条西1丁目40番1外 +35.6% (三井生命) 2 大阪府 大阪市中央区道頓堀1丁目37番外 +27.5% (づぼらや) 3 京都府 京都市南区東九条上殿田町50番2外 +27.3% (KKDビル) 4 京都府 京都市東山区四条通大和大路東入祇園町北側277番 +25.8% (豊田愛山堂) 5 愛知県 名古屋市中村区椿町1501番外 +25.1% (ミタニビル) 6 愛知県 名古屋市中村区名駅2丁目3603番 +25.0% (松岡第二ビル) 7 京都府 京都市東山区三条通大橋東入三町目35番7外 +25.0% (GOZAN HOTEL) 8 兵庫県 神戸市中央区磯上通8丁目329番 +25.0% (明治安田生命神戸ビル) 9 北海道 札幌市中央区南6条西3丁目6番31 +24.7% (ジョイフルさっぽろ) 10 兵庫県 神戸市中央区明石町47番 +24.6% (ニッケ神戸ビル) 順位 都道府県 標 準 地 の 所 在 地 変動率 1 北海道 虻田郡倶知安町南3条東1丁目16番9外 +33.3% 2 北海道 虻田郡倶知安町字山田83番29 +31.6% 3 北海道 虻田郡倶知安町北7条西4丁目1番33 +25.9% 4 沖縄県 那覇市おもろまち3丁目6番11 +17.4% 5 沖縄県 浦添市西原5丁目681番10 +17.3% 6 沖縄県 那覇市天久1丁目7番14外 +16.2% 7 沖縄県 中頭郡北谷町字伊平伊礼原260番7 +12.8% 8 沖縄県 中頭郡中城村字南上原中坂田原840番7 +12.1% 9 沖縄県 那覇市首里金城町1丁目19番6 +12.0% 10 福岡県 福岡市東区千早4丁目2872番外 +12.0%

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3. 住宅市場の動向 2018 年 3 月の新設住宅着工戸数は 69,616 戸(前年比▲8.3%)となり、9 ケ月連続で減少した。 全体の4 割超を占める貸家が、10 ケ月連続で減少するなど、落ち込みが続いている。(図表-12)。 金融機関は、個人による貸家業向けの新規貸出を抑制しており、2017 年第 4 四半期は前年比▲22.4% となっている(図表-13)。 2017 年 12 月の不動産価格指数は(住宅)は前年比+2.5%と 37 ヶ月連続で上昇した。地域別では、 大阪、名古屋、福岡、札幌など主要都市を擁する地域の住宅価格が大きく上昇している(図表-14)。 2018 年 3 月の首都圏のマンション新規発売戸数は 3,617 戸(前年比+6.1%)となり、3 ヶ月連続で 増加している(図表-15)。東京都区部の契約率は、2016 年に好不調の目安とされる 70%を下回っ たが、2017 年には同水準を回復し、2018 年も好調を維持している。また東京都下の契約率は、2016 年以降70%を下回っているが、2018 年は改善傾向にある(図表-16)。東京都区部では 1 億円以上 の高額物件の契約率が高い。また東京都下では郊外の主要駅で駅近のタワーマンションが供給され、 7,000 万円以上の高価格帯の契約率が上昇した(図表-17)。郊外でも駅近や再開発地域など利便性 の高い地点での販売が好調で、都心と郊外の2 極化といった単純な構図ではなく、同一エリア内でも 好不調が点在するまだら模様の市況となっている。今後は2019 年 10 月に予定される消費税引き上げ を前にした駆け込み需要などが注目される。 図表-12 新設住宅着工件数 <着工戸数・前年比変動率> <利用関係別の前年比変動幅> (出所)国土交通省 図表-13 国内銀行による新規貸出額(前年比) 図表-14 不動産価格指数(住宅総合・2017 年 12 月) (出所)日本銀行 (出所)国土交通省 -25% -20% -15% -10% -5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 5.0万戸 5.5万戸 6.0万戸 6.5万戸 7.0万戸 7.5万戸 8.0万戸 8.5万戸 9.0万戸 9.5万戸 10.0万戸 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 着工戸数(左軸) 前年比変動率(右軸) -2.0万戸 -1.5万戸 -1.0万戸 -0.5万戸 0.0万戸 0.5万戸 1.0万戸 1.5万戸 2.0万戸 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 持家 貸家 給与住宅 分譲マンション 分譲一戸建 -30% -20% -10% 0% 10% 20% 30% 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 不動産業 個人による貸家業 -5% 0% 5% 10% 15% 20% 近畿地方 九州・沖縄地方 北海道地方 中部地方 全国 中国地方 関東地方 北陸地方 東北地方 変化率 (過去5年) 変化率 (過去1年)

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図表-15 首都圏分譲マンション新規発売戸数 図表-16 東京都の分譲マンション契約率 (出所)不動産経済研究所 (注)2018 年は 1 月~3 月を集計 (出所)不動産経済研究所 図表-17 東京都の分譲マンション契約率(価格帯別) <東京都区部> <東京都下> (注)2018 年は 1 月~3 月を集計 (出所)不動産経済研究所 (注)2018 年は 1 月~3 月を集計 (出所)不動産経済研究所 4. 不動産サブセクターの動向 ①オフィス 三幸エステート公表の「オフィスレント・インデックス」によると、2018 年第 1 四半期の東京都 心部A クラスビル2の成約賃料は35,013 円(前期比+1.2%)、空室率は 1.8%となった。底堅い経済 成長に下支えされオフィス需要は堅調に推移しているが、2018 年から 2020 年まで大規模ビルの供給 が相次ぐことが重石となり、A クラスビル賃料は 2015 年第 3 四半期をピークに小幅な動きが続いて いる。一方、B クラスビル、C クラスビルの成約賃料は、大量供給の影響が限定的で、緩やかな賃料 上昇トレンドを維持している(図表-18)。日経不動産マーケット情報3によれば、2019 年春までに 竣工するビルはリーシングが順調に進捗しており、今後は2 次空室の動向が注目される。 2 三幸エステートでは、エリア(都心 5 区主要オフィス地区とその他オフィス集積地域)から延床面積(1 万坪以上)、基準階床 面積(300 坪以上)、築年数(15 年以内)および設備などのガイドラインを満たすビルから A クラスビルを選定している。また、 基準階床面積が 200 坪以上で A クラスビル以外のビルなどからガイドラインに従い B クラスビルを、同 100 坪以上 200 坪未 満のビルから C クラスビルを設定している。詳細は三幸エステート「オフィスレントデータ 2018」を参照のこと。 3 高田七穂「オフィス市況トレンド 新築ビルの稼働率 竣工済み 33 棟は稼働率 94% 未竣工の 3 割超がすでに満室」、『日経 不動産マーケット情報』、2018 年 4 月号、日経 BP 社 0戸 2,000戸 4,000戸 6,000戸 8,000戸 10,000戸 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 50% 55% 60% 65% 70% 75% 80% 85% 90% 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 都区部 都下 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 3 千万円以下 3千 -4 千万円 4 千 -5 千万円 5 千 -6 千万円 6 千 -7 千万円 7 千 -8 千万円 8 千 -9 千万円 9 千 -1 億円 1 億 -2 億円 2 億円超 2015年 2016年 2017年 2018年 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 3 千万円以下 3千 -4 千万円 4 千 -5 千万円 5 千 -6 千万円 6 千 -7 千万円 7 千 -8 千万円 8 千 -9 千万円 9 千 -1 億円 1 億 -2 億円 2 億円超 2015年 2016年 2017年 2018年

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地方の主要都市では、新規供給が抑制される中、堅調なオフィス需要を受けて、空室率が一段と低 下している(図表-19)。これらの都市では、今後も新規供給が抑制されるため、好調な市況が継続 する見込みである(図表-20)。 ニッセイ基礎研究所では、今後の東京都心部 A クラスビルの賃料について 2018 年後半から 2021 年まで下落すると予測している(2017 年 4Q~2021 年 3Q の下落率は▲18.5%)4。一方、東京以外 の主要都市は、2020 年~2021 年までは賃料上昇が続き、ピークまでに福岡は 2017 年 4Q から 10.9%、 仙台は同+10.7%、大阪は同+10.4%、札幌は同+7.4%、名古屋は同+3.6%の賃料上昇を予想している5 図表-18 東京都心オフィスビルの空室率・成約賃料(オフィスレント・インデックス) <成約賃料> <空室率> (出所)空室率:三幸エステート、賃料:三幸エステート・ニッセイ基礎研究所 図表-19 主要都市の大規模ビル空室率 図表-20 主要都市の大規模ビルの新規供給面積 (2018 年以降合計・2017 年ストック比) (出所)三幸エステート (出所)三幸エステート 4 佐久間誠「東京都心部 A クラスビルのオフィス市況見通し(2018 年)-2018 年~2024 年のオフィス賃料・空室率」(ニッセイ基礎研 究所、不動産投資レポート、2018 年 2 月 8 日) 5 佐久間誠「福岡オフィス市場の現況と見通し(2018 年)」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 4 月 2 日) 佐久間・竹内「仙台オフィス市場の現況と見通し(2018 年)」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 4 月 5 日) 佐久間誠「大阪オフィス市場の現況と見通し(2018 年)」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 3 月 6 日) 佐久間・竹内「札幌オフィス市場の現況と見通し(2018 年)」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 4 月 4 日) 佐久間・竹内「名古屋オフィス市場の現況と見通し(2018 年)」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 4 月 3 日) Aクラス 35,013円 Bクラス 20,044円 Cクラス 16,212円 5,000円 10,000円 15,000円 20,000円 25,000円 30,000円 35,000円 40,000円 45,000円 50,000円 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 Aクラス 1.8% Bクラス 1.0% Cクラス 1.4% 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18% 20% 22% 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 仙台市 5.9% 名古屋市 3.0% 大阪市 1.8% 札幌市 1.2% 福岡市 1.6% 都心5区 1.2% 11.2% 1.0% 1.8% 3.4% 0.0% 2.2% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 都心5区 大阪市 名古屋市 札幌市 仙台市 福岡市 2018年 2019年 2020年

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②賃貸マンション 主要都市のマンション賃料は緩やかな上昇が続いている。三井住友トラスト基礎研究所・アット ホームによると、2017 年第 4 四半期は前年比で札幌が+2.7%、大阪が+2.0%、福岡が 1.7%、横浜・ 川崎が+1.6%、東京 23 区が+1.3%、仙台が+0.6%、名古屋が+0.6%となり、全ての都市で上昇した。 また東京 23 区をタイプ別に見ると、シングルタイプが+1.6%、コンパクトタイプが+1.9%、ファ ミリータイプが+3.1%となり全てのタイプで上昇している(図表-21)。 また、東京の高級賃貸マンションについても、空室率が 5.8%に低下し、賃料は前年比+1.7%の 17,235 円/月坪に上昇した。前年比では 8 期連続の上昇となりファンドバブル期(2008 年 2Q)の 水準(17,620 円/月坪)近づいている(図表-22)。 図表-21 主要都市・東京都区部のマンション賃料 <主要都市> <東京都区部> (出所)三井住友トラスト基礎研究所・アットホーム 図表-22 高級賃貸マンションの賃料と空室率 (注)期間中にケンコーポレーションで契約されたうち、賃料が 30 万円/月または専有面積が 30 坪以上のもの (出所)ケン不動産投資顧問 80 85 90 95 100 105 110 115 120 125 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 札幌 仙台 東京23区 横浜・川崎 名古屋 大阪 福岡 (2012年4Q=100とする) 95 100 105 110 115 120 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 シングル コンパクト ファミリー 総合 (2012年4Q=100とする) 12,000円 13,000円 14,000円 15,000円 16,000円 17,000円 18,000円 19,000円 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 空室率(左軸) 賃料(右軸)

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③商業施設・ホテル・物流施設 商業動態統計などによると、2018 年 1-3 月の小売販売額(既存店)は百貨店が前年比+0.4%、 スーパーが同+0.3%、コンビニエンスストアが同+0.6%となった(図表-23)。主要都市のプライ ム商業エリアの路面賃料を見ると、銀座はショールームの出店需要やGINZA SIX 開業のプラス効 果の影響などもあり、5~6 万円/月・坪と高止まりの状況が続いている。一方、心斎橋はドラッグス トアの出店ラッシュがひと段落したこともあり、賃料は2 万円/月・坪レベルへと低下し、一服感が 見られる(図表-24)。 図表-23 百貨店・スーパー・コンビニエンスストアの月次販売額 (既存店、前年比) (出所)経済産業省、日本フランチャイズチェーン協会 図表-24 主要都市のプライム商業エリア路面店舗賃料(月・坪当たり) (出所)日本不動産研究所、ビーエーシー・アーバンプロジェクト 全国61 都市のホテル客室稼働率(2018 年 2 月)は前年同月比 1%上昇し 80.6%となった。過去 1 年を見ると、1 月は前年を下回ったものの、それ以外の月は前年を上回り、ホテルの客室稼働は 好調を維持している(図表-25)。週刊ホテルレストラン6によると、2017 年は訪日外客数の増加 が後押ししたものの、ホテルの新規供給増加や民泊の台頭などを背景に稼働を重視するホテルが多 くADR・RevPAR は低迷傾向にある。 6 臼井英裕「2017 年全角 60 都市の客室・定員稼働率および 15 エリアの客室 3 指標」、『週刊ホテルレストラン』、2018 年 4 月 27 日、オータパブリケーションズ -20% -15% -10% -5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 百貨店 スーパー コンビニエンスストア 10,000円 20,000円 30,000円 40,000円 50,000円 60,000円 70,000円 80,000円 2008 上期 2008 下期 2009 上期 2009 下期 2010 上期 2010 下期 2011 上期 2001 下期 2012 上期 2012 下期 2013 上期 2013 下期 2014 上期 2014 下期 2015 上期 2015 下期 2016 上期 2016 下期 2017 上期 2017 下期 銀座 大通(札幌) 心斎橋 天神(福岡) 栄(名古屋)

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2018 年 1-3 月の訪日外国人客数は前年同期比 16.5%増加の約 762 万人となった(図表-26)。 航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、ビザ緩和などを背景に引続き好調に推移している。 2018 年 1-3 月の延べ宿泊者数は前年同期比 0.5%増加し、そのうち外国人が前年同期比 13.4%増加 と、日本人の低迷(前年同期比▲1.8%)を補った。(図表-27)。 図表-25 ホテル客室稼働率の暦年月次ベース(全国) (出所)オータパブリケイションズ 図表-26 訪日外国人客数 (出所)日本政府観光局 図表-27 延べ宿泊者数(前年同期比) (出所)日本政府観光局 50% 60% 70% 80% 90% 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 -60% -40% -20% 0% 20% 40% 60% 0万人 500万人 1,000万人 1,500万人 2,000万人 2,500万人 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 年間訪日客数(左軸) 1月~3月訪日客数(左軸) 年間 前年比(右軸) 1~3月 前年同期比(右軸) -10% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 2015 年 1 月 2015 年 4 月 2015 年 7 月 2015 年 10 月 2016 年 1 月 2016 年 4 月 2016 年 7 月 2016 年 10 月 2017 年 1 月 2017 年 4 月 2017 年 7 月 2017 年 10 月 2018 年 1 月 延べ宿泊者数 うち日本人 うち外国人

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シービーアールイー(CBRE)によると、首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率(2018 年第1 四半期)は前期比 2.0%上昇の 6.9%、近畿圏は 1.6%上昇の 21.2%となった(図表-28)。 今後もEC 市場の拡大などにより大規模な先進的物流施設の需要は旺盛なものの、首都圏では今後 2 年間過去最大の供給が予定されており、空室率はさらに上昇する見込みである。 図表-28 大型マルチテナント型物流施設の空室率 (出所)CBRE 5. J -REIT(不動産投信)・不動産投資市場 2018 年第 1 四半期の東証 REIT 指数(配当除き)は、2017 年 12 月末比 1.5%上昇し、TOPIX を 3 ヶ月連続でアウトパフォームした。セクター別では、住宅(▲0.4%)と商業・物流等(▲0.6%)が下 落した一方で、オフィス(+4.0%)が上昇した(図表-29)。3 月末時点のバリュエーションは、純資産 9.1 兆円に保有物件の含み益 2.5 兆円を加えた 11.6 兆円に対して時価総額は約 11.9 兆円で NAV 倍率は 1.0 倍、分配金利回りは 4.2%で 10 年国債利回り(0.04%)とのスプレッドは 4.1%である。需給面では、 リテール向けJ リート投信からの資金流出が継続する一方、地域金融機関による上場 ETF への投資や海 外投資家による買いが市場を下支えした。 2018 年第 1 四半期の新規上場は 2 社、市場全体の物件取得額は 7,050 億円(前年比+26%)となり、 2013 年以来の高水準となった(図表-30)。アセットタイプ別の取得割合を見ると、オフィスビル(26% →38%)と物流(25%→35%)が上昇する一方で、ホテル(21%→6%)と商業施設(16%→10%)は低 下した(図表-31)。 図表-29 東証 REIT 指数(配当除、2017 年 12 月末=100) (出所)東京証券取引所 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 首都圏 近畿圏 95 100 105 110 115 17 年 1 月 17 年 2 月 17 年 3 月 17 年 4 月 17 年 5 月 17 年 6 月 17 年 7 月 17 年 8 月 17 年 9 月 17 年 10 月 17 年 11 月 17 年 12 月 18 年 1 月 18 年 2 月 18 年 3 月 東証REIT指数 オフィス指数 住宅指数 商業・物流等指数

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図表-30 J-REIT による物件取得額 (注)引渡しベース。ただし、新規上場以前の取得物件は上場日に取得したと想定 (出所)開示データ 図表-31 J-REIT による物件取得割合 (注)2018 年は 1 月~3 月を集計。引渡しベース。ただし、新規上場以前の取得物件は上場日に取得したと想定 (出所)開示データ 日経不動産マーケット情報によると、2018 年第 1 四半期の不動産売買額は約 1.3 兆円(前年比+0.5%) となり、6 四半期連続で前年同期を上回った。関電不動産開発など 7 社が取得した芝パークビル(約 1,500 億円)や日本生命保険が取得した新日石ビルディング(約500 億円)などオフィスビルの大型取引が目 立った。ニッセイ基礎研究所が 1 月中旬に実施した不動産投資市場に関するアンケート7によると、「今 後、価格上昇や市場拡大が期待できる投資セクター」について、「オフィスビル」の割合が前年の19.7% から29.2%へ増加し、オフィスビルへの投資意欲が高まっている(図表-32)。 海外投資家による日本の不動産取得額は、2017 年に大きく増加したが、2018 年第 1 四半期は、2016 年の水準まで減少している(図表-33)。 7 吉田資「良好な環境が続くも、地政学リスクを注視~価格のピークは東京五輪前、インフラ施設に注目~第 14 回不動産市 況アンケート結果」(ニッセイ基礎研究所、不動産投資レポート、2018 年 1 月 30 日) 0億円 5,000億円 10,000億円 15,000億円 20,000億円 25,000億円 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 4Q 3Q 2Q 1Q 7% 5% 15% 36% 19% 21% 41% 47% 41% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 底地ほか ホテル 物流施設 商業施設 住宅 オフィス 「ホテル+物流」比率

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図表-32 今後、価格上昇や市場拡大が期待できる投資セクター

(出所)ニッセイ基礎研究所アンケート

図表-33 海外投資家による日本の不動産取得額

(出所)Real Capital Analytics

(ご注意)本稿記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありませ ん。また、本稿は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものでもあり ません。 19.7% 1.6% 10.2% 20.5% 1.6% 1.6% 60.6% 13.4% 37.8% 39.4% 31.5% 34.6% 3.9% 29.2% 2.7% 15.0% 21.2% 0.9% 1.8% 37.2% 16.8% 30.1% 21.2% 28.3% 38.1% 32.7% 5.3% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% オ フ ィ ス ビ ル 分 譲 マ ン シ ョ ン 賃 貸 マ ン シ ョ ン 都 市 型 商 業 ビ ル 郊 外 型 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー ア ウ ト レ ッ ト モ ー ル ホ テ ル リ ゾ ー ト 施 設 物 流 施 設 ヘ ル ス ケ ア 産 業 関 連 施 設 (※ ) イ ン フ ラ 施 設 海 外 不 動 産 そ の 他 2017年調査 2018年調査 0億㌦ 20億㌦ 40億㌦ 60億㌦ 80億㌦ 100億㌦ 120億㌦ 140億㌦ 160億㌦ 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 1Q 2Q 3Q 4Q

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