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1 課税開始の時期等について Q1 なぜ藤沢市が事業所税の課税団体となるのですか A 事業所税の課税団体となるのは 都 ( 特別区の存する区域に限る ) 地方自治法第 252 条の19 第 1 項の市 ( 政令指定都市 ) 首都圏整備法第 2 条第 3 項に規定する既成市街地または近畿圏整備法第 2

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(制定) 2013.8.1 (改正) 2017.4.1 藤沢市財務部税制課事業所税担当

「事業所税」に係わるQ&A集

藤沢市では、昭和55年に人口が30万人を超えたことにより、同年政令の 指定をうけ、昭和56年に事業所税の課税団体となりました。 この冊子は、「事業所税」に係わる質疑を取りまとめたもので、実務提要を 元に作成しております。 目 次 1 課税開始の時期について(Q1∼Q6)・・・・・・・・・・・・・・2頁 2 事業所税とは・・・・・(Q7∼Q9)・・・・・・・・・・・・・・4頁 3 使途について・・・・・(Q10)・・・・・・・・・・・・・・・・6頁 4 課税対象・・・・・・・(Q11∼Q29)・・・・・・・・・・・・6頁 5 納税義務者等・・・・・(Q30∼Q38)・・・・・・・・・・・10頁 6-(1)課税標準(資産割)・(Q39∼Q56)・・・・・・・・・・ 13頁 6-(2)課税標準(従業者割)(Q57∼Q75)・・・・・・・・・・ 23頁 7 税率・・・・・・・・・(Q76)・・・・・・・・・・・・・・・28頁 8 免税点・・・・・・・・(Q77∼Q100)・・・・・・・・・・28頁 9 非課税・・・・・・・・(Q101∼Q125)・・・・・・・・・37頁 10 課税標準の特例・・・・(Q126∼Q136)・・・・・・・・・46頁 11 減免・・・・・・・・・(Q137∼Q139)・・・・・・・・・49頁 12 申告納付・・・・・・・(Q140∼Q145)・・・・・・・・・51頁 13 共同事業および共同事業とみなされる事業(Q146∼Q148)・52頁 14 消防用設備等及び防災施設等に関する事項(Q149∼Q161)・53頁 15 その他・・・・・・・・・・・・・・・・(Q162)・・・・・・57頁 追加 納税義務者・・・・・・・・・・・・(Q164)・・・・・・58頁

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1 課税開始の時期等について Q1 なぜ藤沢市が事業所税の課税団体となるのですか。 A 事業所税の課税団体となるのは、都(特別区の存する区域に限る。)、地 方自治法第252条の19第1項の市(政令指定都市)、首都圏整備法第2 条第3項に規定する既成市街地または近畿圏整備法第2条第3項に規定する 既成都市区域を有する市、それ以外の市にあっては、人口30万人以上(国 勢調査の人口または、3月31日現在の住民基本台帳人口(外国人登録者は 含まない))により政令で指定されることが要件となっています。 藤沢市の人口は昭和55年に30万人以上となり、政令により事業所税の 課税団体に指定され、昭和56年から事業所税を課税しました。 Q2 事業所税は藤沢市独自の税金ですか。 A 事業所税は、地方税法(第4章第5節)に規定されている法定目的税のひ とつで、事務所や事業所を持つ企業が集中する都市の財政需要に応えるため に創設され、昭和50年3月31日の国会で法律案が可決成立(同日公布) し、同年10月1日から施行されたものです。 この法律(地方税法)の中で、人口30万人以上で政令において指定され た都市(指定都市等)は、「都市環境の整備及び改善に関する事業に要する 費用に充てるため、事業所税を課すものとする(法第701条の30)」と 規定されており、該当する都市の課税が義務づけられています。 事業所床面積を課税標準とする資産割、従業者給与総額を課税標準とする 従業者割から構成されており、平成29年4月1日現在、藤沢市を含め全国 の76の団体が課税団体となっています。 (1) 東京都(特別区の存する区域) (2) 政令指定都市(地方自治法252条の19第1項の都市) 20市 札幌市、仙台市、新潟市、千葉市、さいたま市、横浜市、川崎市、相 模原市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、 岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市 (3) 首都圏整備法2条第3項に規定する既成都市区域を有する市 3市 川口市、武蔵野市、三鷹市 (4) 近畿圏整備法2条第3項に規定する既成都市区域を有する市 5市 守口市、東大阪市、尼崎市、西宮市、芦屋市 (5) 上記以外の市で人口30万以上のもののうち政令(地方税法施行令56条 の15)で指定するもので指定する都市 47市 [北海道地方] 旭川市 [東 北 地 方] 秋田市、郡山市、いわき市

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[関 東 地 方] 宇都宮市、前橋市、高崎市、川越市、所沢市、越谷市、 市川市、船橋市、松戸市、柏市、八王子市、町田市、 横須賀市、藤沢市 [中 部 地 方] 富山市、金沢市、長野市、岐阜市、豊橋市、岡崎市、 一宮市、春日井市、豊田市、四日市市 [近 畿 地 方] 大津市、豊中市、吹田市、高槻市、枚方市、姫路市、 奈良市、和歌山市 [中 国 地 方] 倉敷市、福山市 [四 国 地 方] 高松市、松山市、高知市 [九 州 地 方] 久留米市、長崎市、大分市、宮崎市、鹿児島市 [沖 縄 地 方] 那覇市 Q3 市内すべての事業所に課税されるのですか。 A 事業所税は、事業所等において法人または個人の行う事業を課税客体とし (法第701条の32第1項)、事業所床面積、従業者給与総額といった事 業規模の外形を課税標準として課税されます。また、事業の範囲については、 本来の事業に直接、間接に関連して付随的に行われる事業も含まれます。 ただし、同一の者が本市に所在する事業所等(支店等市内に数か所の事業 所がある場合はその合計)において行う事業が一定規模(免税点)を超えな い場合は、事業所税は課されません。免税点は資産割、従業者割の区分に応 じており、内容は次のとおりです。 ・資産割 市内に所在する事業所床面積(非課税に該当する部分を除く。)の合計 が1,000㎡以下 (法第701条の43第1項) ・従業者割 市内に所在する事業所等における従業者(非諌税に該当する者を除く。) の合計が100人以下 (法第701条の43第1項) * 外形標準課税とは、事業所の床面積や従業員数、資本金等及び付加価値 など外観から客観的に判断できる基準を課税ベースとして税額を算定する 課税方式のことです。 そもそも法人事業税は、法人の行う事業そのものに課される税であり、 企業はその活動を行うにあたって地方自治体から各種の行政サービスの提 供を受けています。このためこれに必要な経費を分担すべきであるという 考え方にもとづく税です。必要な経費の分担という意味において所得のみ を基準とする従来の方式には問題があり、法人の事業の規模ないし活動量

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を基準に課税するという外形標準課税が求められていました。 地方自治体は警察・防災、産業・都市基盤整備、環境保全、教育、福祉 など地域住民に密着した幅広いサービスを提供しています。これらのサー ビスを安定的に供給するためには、それに見合った地方自治体独自の自主 財源を確保し、地方自治体の税収の安定性を確保する必要があるためです。 Q4 3月末日決算の事業所ですが、申告納税はいつになりますか。 A 事業年度終了の日から2か月以内になりますので、平成25年4月1日か ら平成26年3月末日の事業分を平成26年5月末日までに申告納付してい ただくことになります。 Q5 個人で事業を行っていますが、申告納付はどうなりますか。 A 個人の方でも、事業を行っている家屋が1,000㎡を超える場合、または 100人を超える従業員に給与支払をしている場合は納税義務者となります。 申告は平成26年3月15日までに平成25年分を申告納付していただく ことになります。 Q6 事業所税は、ある年度分について課税されれば、翌年度以降は課税され なくなるのでしょうか。 A 事業所税は毎年度課税されます。したがって、事業所税はある年度分につ いて課税されれば翌年度以降、課税されなくなるというものではありません。 (法人にあっては毎事業年度終了後2か月以内に、個人においては毎年3月 15日までに前年分を申告納付する事とされています。 法人で延長の届出をしている場合は、 ) 2 事業所税とは Q7 事業所税とは、どんな税金ですか。 A よく似た名前の税金で「事業税」というものがあり、都道府県や政令指定 都市で課税されていますが、事業税とは、税法で定められた事業を営む者「個 人・法人」に対して課税される「地方税・直接税」のことで、個人に課税さ れる場合を「個人事業税」、法人に課税される場合を「法人事業税」といい、 別のものです。 事業所税は、一定規模を超える事業を行っている事業主に対して課税され る税金で、事業所等の床面積を対象とする資産割と従業者の給与総額を対象 とする従業者割とに分かれます。 この税金は都市環境の整備及び改善に関する事業の財源にあてるための目

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的税で、地方税法で定められた都市だけで課税される市町村税です。 人口30万以上の都市は人口も多く、経済活動が活発であり、道路、公園、 上下水道などの都市設備整備等に経費が多くかかっています。事業所税はこ れらの行政サービスと事業活動の受益関係に着目し、人口の集中している都 市の事務所・事業所に負担を求めるために昭和50年に創設されました。 ①納める方 ・資産割 藤沢市内で、使用する事業所等の床面積の合計が1,000㎡(免税点) を超える規模で事業を行う法人又は個人 ・従業者割 藤沢市内の事業所等の従業者数の合計が100人(免税点)を超える規 模で事業を行う法人又は個人 ②納める額 ・資産割 事業所床面積(㎡)×税率600円 ・従業者割 従業者給与総額×税率0.25% ③納める時期と方法 法人の場合は事業年度終了の日から2か月以内に、個人の場合は事業を 行った年の翌年3月15日までに申告して納めます。(申告期限の延長は ありません。) ④免税点の判定 法人の場合は事業年度末日の現況により、個人の場合は12月31日の 現況により、資産割、従業者割ごとに判定をします。 なお、単独では免税点以下でも、みなし共同事業に該当することにより 免税点を超える場合がありますのでご注意ください。 ⑤申告先 藤沢市役所 市民税課諸税証明担当 Q8 なぜ事業所税の課税客体を《事業》としているのですか。 A 事業所税は、事務所・事業所の集中によってもたらされる都市環境の整備 に要する財政需要に充てるため、大都市に所在する事務所・事業所等におい て事業を行う者に対してその負担を求めようとするものです。このように、 事業所税は、大都市地域における都市機能の回復という特別な財政需要の原 因者に対して、それらの財政需要に応じるための財源を求めようとしている ものです。

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Q9 なぜ事業所税が必要なのですか。 A 大都市およびその周辺地区においては、人口および企業の集中・増加が著 しく、それに伴い財政需要が増加されると考えられています。これにより、 他の一般市町村に比べ、都市環境整備が必要になるとの考えから、これらの 都市に課税権が認められています。 3 使途について Q10 事業所税はどのようなことに使われるのですか。 A 人口や企業が集中することに伴って必要となる道路・公園・上下水道・学 校などの整備にあてるとともに、既存インフラ整備の維持・更新に要する費 用の一部に使われます。 なお、具体的には地方税法第701条の73において、事業所税は次に掲 げる事業に要する費用に充てなければならないとされております。 (1)道路、都市高速鉄道,駐車場その他の交通施設の整備事業 (2)公園、緑地その他の公共空地の整備事業 (3)水道、下水道,廃棄物処理施設その他の供給施設又は処理施設の整備事 業 (4)河川その他の水路の整備事業 (5)学校、図書館その他の教育文化施設の整備事業 (6)病院、保育所その他の医療施設又は社会福祉施設の整備事業 (7)公害防止に関する事業 (8)防災に関する事業 (9)以上のほか,市街地開発事業その他の都市環境の整備及び改善に必要な 事業で政令で定めるもの 4 課税対象 Q11 「事務所等」とは、どのような建物をいいますか。 A 事務所等とは、「それが自己の所有に属するものであると否とを問わず、 事業の必要から設けられた人的および物的設備であって、そこで継続して事 業が行われる場所」(取扱通知第一章第一節6(1))をいいます。したがっ て、事務所、店舗、工場などのほか、これらに付属する倉庫、材料置場、作 業場、ガレージなどの家屋も含まれます。無人の倉庫など人的設備を欠く施 設もこれを管理する事務所などがある限り該当します。 なお、事業に関連する施設のうち、事業所等に該当しないものは次のとお りです。 ・ 社宅、社員寮など……… 人の居住用のものは除きます。

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・ 設置期間が2、3か月の現場事務所、仮小屋など……… これらの場所で 行われる事業に継続性がないため該当しません。 ・ 建設業における現場事務所など臨時的かつ移動性を有する仮設建築物で 設置期間が1年未満のもの……… 最近の大型建設工事の実態を考慮して、 設置期間が1年未満のものも事業所等の範囲から除きます。 ・ 地方からの出張者を宿泊させる施設……… 当該施設が、管理人等の外に 別に事務員を配置せず、専ら宿泊監視等の内部的便宜的目的のみに供され るものについては、含まれないものである。 Q12 「事務所等において行われる事業」とは何をいいますか。 A 事業とは、物の生産、流通、販売、サービスの提供などすべての経済活動 をいいます。したがって、本来の事業のほか、これに関連して行われる付随 的な事業であっても、社会通念上そこで事業が行われていると考えられるも のについては事業に含まれます。 事業所等において行われる事業とは、事業所等の建物やその敷地内で行わ れるものをいうほか、その敷地の外で行われる外交員のセールス活動なども 事業所等の管理下にある場合は、事業所等において行われる事業となります。 Q13 未登記の建物であっても課税対象となりますか。 A 事業所税の課税対象となる事業所用家屋となるかどうかは、不動産登記法 上の建物に該当するかどうかにより判定されます。したがって、未登記の建 物であっても、不動産登記法上の建物として登記の対象となり得るものであ れば、事業所税の課税対象となります。 なお、事業所税の課税床面積は事業所用家屋の延べ面積とされており、こ の場合の「家屋」とは、「固定資産税における家屋」を言います。事業所税 における家屋の意義は固定資産税における家屋の意義と一致します。 その算定については、原則は実測となっていますが、同様に面積が算定さ れる固定資産税の評価床面積によって算定されます。 Q14 倉庫などの従業者が常駐していない事業所等も申告する必要がありま すか。 A 事業所等とは、それが自己の所有に属するものであるか否かは問わず、事 業の必要から設けられた人的、物的設備で継続して事業が行われる場所をい います。具体的には、事務所、店舗、工場、倉庫等をいいます。 従業者が常駐しない倉庫などであっても、通常それを管理する事業所等と 一体となって事業の用に供されているため(事務所の所在地は、市内市外を

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問わない)、申告する必要があります。 Q15 次のような場合の倉庫は、どのように取り扱われるのでしょうか。 (1)1棟の倉庫を一定期間、倉庫業者より賃借し、専用する場合 (2)1棟の倉庫の内特定の数室又は一室の特定部分を一定期間倉庫業者より 賃借し専用する場合 (3)製品1個又は1ケース毎に料金を定め、倉庫業者に預託する場合 A 設問の場合は、次のように取り扱うべきものと考えます。 (1)及び(2)倉庫業者が物品等の保管責任を有する場合を除き、当該 倉庫又は当該倉庫の部分等を使用している者の事業所等として取り扱います。 (3)倉庫業者の事業所等として取り扱います。 Q16 モデルハウスは事業所用家屋として課税の対象となるのでしょうか。 A モデルハウスは、住宅の商品見本としての性格が強いことから課税の対象 としないことが適当です。ただし、モデルハウス内の一室を営業所や事務所 として使っているような場合は、その部分が課税の対象になります。 Q17 分譲ビジネスマンションは事業所税の課税対象となるのでしょうか。 A いわゆる分譲ビジネスマンションであって、居住用としての性格が強い実 態があるものは課税対象としないことが適当です。 Q18 個人や不動産賃貸業者等が所有するアパート・マンションなどは事業 所税の対象になりますか。 A アパート・マンションなど人の居住の用に供される家屋は事業所等に該当 しませんので、事業所税の対象になりません。ただし、アパート等の一室を 営業所として使っているような場合は、その部分が課税の対象になります。 Q19 ビルの管理業務の一部の委託を受けたビルメンテナンス会社が次の部 分は、ビルメンテナンス会社の事業所部分であると解してよいのでしょう か。 なお、当該部分の使用に関して特に賃貸借契約は締結されておらず、ビ ルメンテナンス会社が無償で使用しています。 (1)清掃作業人の詰所 (2)清掃用具の保管室 (3)ガードマンの詰所、宿直室 (4)守衛室

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(5)空調機械等の操作、監視作業人の詰所、事務所 A 設問(1)∼(5)に掲げる詰所等の部分は、ビルメンテナンス会社の事 業所部分ではなく、当該ビルにおいて事業を行う者の事業所等です。 Q20 「金融業等における宿直室のようなもの」や、「ガードマンの詰所・ 宿直室」も業務用と解されていますが、職員が交替で行う夜間警備等、自 営のための宿直室も業務用として課税対象となるのでしょうか。 A 課税の対象です。 Q21 駅ビル、地下街等に公共の用に供される通路等の部分がある場合、そ の部分は課税の対象となるのでしょうか。 A 課税の対象としないことが適当です。 Q22 貸ビルの空室部分は課税対象となるのでしょうか。また、共用部分を 按分する場合に当該空室部分を専用部分に含めてよいのですか。 A 貸ビルの空室部分は、課税対象とはならないものです。 また、共用部分を按分する場合には空室部分を専用部分に含めることが適当 です。 Q23 使用者が決まっていない貸しビル内の場所指定の駐車場の取り扱いに ついては。 A 使用者が決まっていない部分は、空き室と同様に取り扱います。 Q24 社屋の立替や改修により、仮店舗・仮事務所等により事業を行ってい る場合、課税対象となるのでしょうか。 A 仮店舗等の事業所床面積については、『仮』という名称が付されていると しても、現に事業がそこで継続して行われているものであるから、課税標準 の算定期間の末日において事業所用家屋として把握される以上、課税標準に 含まれます。 Q25 駅のプラットホームにある売店については、課税対象であるのでしょ うか。 A 駅のプラットホームにある売店は、償却資産とされているので、事業所用 家屋とは認められず資産割は課されない。しかし、従業者割については、当 該売店勤務者が所属する本社又は支店等の従業者給与総額に含まれることと なります。

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Q26 法人市民税均等割が課税されている事業所で、固定資産税において家 屋と認められないものについて、事業所税は課税されるのでしょうか。 A 資産割の課税標準は、事業所床面積であるから、設問の家屋に該当しない 事業所においては、事業所床面積が存在せず、課税標準が無いことになるの で資産割については課税されません。従業者割は対象となります。 Q27 使用予定のない倉庫の取り扱いについて。 老朽化した工場・倉庫等を購入し、工場についてはこれを取り壊し、新 しい事務所兼工場を建築したが、倉庫については取り壊し費用が高額とな るため放置してあり、使用する予定もない。この倉庫については課税対象 となるのでしょうか。 A 本来、現に事業の用に供するものについて課税するものであるから、事例 のように、使用もされず現に廃棄同然のものについては、課税対象外として 差し支えありません。 Q28 屋根だけの設備の車庫の取扱いはどうなりますか。 A 課税対象となる事業所用家屋となるかどうかは、不動産登記法上の家屋(固 定資産税の対象となる家屋)に該当するかどうかにより、判定されることと なりますが、登記簿に登記されているのはもちろんのこと、未登記のもので あっても不動産登記法上、家屋として登記の対象となり得るものであれば事 業所税の課税対象となります。 →設問の車庫については、家屋には該当しないと思われるため、課税対象外 です。 Q29 社宅・社員寮は、事業所等に該当しますか。 A 社宅・社員寮は、人の居住の用に供するものであることから、事業所等に 該当しません。 5 納税義務者等 Q30 建物を借りて事業を行っていますが、申告納付をしなければいけませ んか。 A はい。事業所税の納税義務者は、実際に事業所等において、事業を行う方 です。ただし、免税点制度があります。 Q31 事業で貸しビル業を行っていますが、事業所税はかかりますか。 A 実際にその場を借りて事業を行っている法人や個人が対象となります。貸

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室は、貸ビル業者が事業用に供しているものとは言えませんのでかかりませ ん。ただし、ビルの管理室等、貸主が直接事業を行っている床面積が1,0 00㎡を超える場合は資産割が、その貸しビル業の従業者数が100人を越 える場合は従業者割が対象となります。 なお、事業所税の納税義務者に事業所用家屋を貸し付けている方は、その 貸し付けを行うこととなった日から2か月以内に、当該事業所用家屋の床面 積その他必要事項を記載した「事業所用家屋の貸付申告書」を提出すること となります。 Q32 建物の貸し借りがある場合の事業所税はだれが納めるのでしょうか。 A 事業所税は、建物の所有者ではなく、実際にその事業所で事業を行ってい る人が納税義務を負うことになりますます。 Q33 当社は市内に工場を開設したが、他のA社に経営を全面的に委託して いて、当社の社員はその工場に一人も勤務していない。工場の所有権は当 社にあるし、固定資産税も当社が支払っている。納税義務者はどちらにな るのでしょうか。 A 事業に係る事業所税の納税義務者は、建物の所有に関係なく、実際にその 事業所等で事業を行っている人が対象となりますので、当該工場において事 業を行うA社が納税義務者になります。 Q34 甲社は業務の一部を乙社に委託しており、委託料を乙社に支払ってい ます。乙社は、乙社の工場および従業員を使用し受託した事業を行ってい ます。この場合の委託事業にかかる納税義務者は甲社・乙社どちらになり ますか。 A 委託事業の実施が乙社の工場および従業員により行われている場合は、乙 社が納税義務者となります。 なお、甲社の事業所等の一部で乙社の従業員がこの委託事業を行う場合は、 事業所等の一部について賃貸借契約等により占有して使用できる状態で独立 した乙社の事業所等と認められるものを除き、当該委託者である甲社が納税 義務者となります。 Q35 製造業者(A)が所有する製品保管庫(2,000㎡)において、運 送業者(B)が荷役業務を委託されている。次の①、②の場合、事業所税 の納税義務者はそれぞれA・Bいずれでしょうか。 ①Aの製造工場と製品保管庫が同一敷地内

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②Aの製造工場と製品保管庫が離れてある場合 A 製品保管庫は製造業者(A)が所有していますが、当該製品保管庫におい て荷役業務を運送業者(B)に委託しています。 しかし、Bの行う事業は、単なる製品の荷役業務であり当該保管庫を事業 用家屋として使用している者はAとなると考えられる。よって①、②ともA が納税義務を負います。 一般に、委託事業にかかる納税義務者については、委託業務の実施の状態 により、当該事業所用家屋の使用、管理等の状態を把握して現に事業を行っ ている者であるか否かにより納税義務者を判定することとなります。 Q36 デパート等の売場において、いわゆるケース貸として他の事業者に営 業させている場合、当該部分に係る資産割は誰に課税されるのでしょうか。 A デパート等におけるいわゆるケース貸に係る部分は、当該床面積の使用に ついて賃貸借契約が締結され、貸借人が当該部分の使用権を有する場合を除 き、当該部分については、デパート等の経営者が資産割の納税義務者となる ものである。 (「ケース貸し」デパートまたはスーパーでのフロアーの一部に、商品ケー ス等を設けて営業をする) Q37 貸ビル内の地下駐車場も申告する必要がありますか。 また、誰が納税義務者となるのでしょうか。 A 貸ビル内の地下駐車場も課税対象となります。 納税義務者が誰であるかは、具体的には、 ①駐車場の管理人は誰が配置しているか、 ②駐車場の契約内容はどのようになっているか(貸室と同様か)、 ③駐車場所が特定しているか等、あくまでも管理責任等を総合的に勘案し、 判定すべきものと考えられます。 1. 一般的に、貸ビル内の駐車場が、貸ビル業者の管理責任の下で貸ビル 業者により営業されている場合には、当該貸ビル業者が申告することになり ます。 2. また、当該駐車場が貸ビル業者の営業に係るものではなく、テナント の使用部分が特定され賃借料を徴収している部分については、その特定部分 について当該貸ビル内で事業を営む者(テナント等)が納税義務者になるも のと考えられます。 3. 各テナント等の自由駐車が認められている部分については、その共用 部分に係る各テナント等の専用部分に応じて、按分されることになる。この

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場合において、自由駐車が外来者のための無料開放である場合においては、 各テナント等の共用部分とは考えられず、無料開放部分については当該貸し ビル業者が管理責任を負う部分として、当該貸しビル業者が納税義務者とな ります。 Q38 事業を行う者と見られる者が単なる名義人の場合はどうなるのでしょ うか。 A 事業所税において事業を行う者とは、当該事業の収支の結果を自己に帰属 せしめている者をいうものであると考えるが、法律上事業所等において事業 を行う者が単なる名義人であって、他の者が事実上当該事業を行っていると 認められる場合には、当該事業に対して課する事業所税は当該他の者とされ ます。 6−(1)課税標準(資産割) Q39 事業所床面積の算出方法について教えてください。 A 事業所床面積とは、事業所用家屋の延べ面積をいいます。 事業所用家屋がテナントビルなどの場合で、その家屋の一棟全てを使用し ている場合以外は、原則として階段やエレベーター等は共用部分になります。 複数の入居者が共同で使用する部分がある場合は、その共用部分の床面積 を入居者各々の「専用床面積」に応じて按分し、各事業所ごとに割り振られ た「共用床面積」を事業所床面積に含めることになっています。 「共用床面積」とは、階段、廊下、エレベーター、トイレ、機械室、電気 室など、複数の入居者が共同で使用する部分の床面積をいいます。 なお、当該ビルの管理要員室、管理用品倉庫等の管理のための施設は当該 貸しビル業者に係る施設として取り扱います。 テナントビルの入居者の一つを法人Aとすれば、この場合の法人Aの事業 所床面積の算出方法は次のとおりです。 法人Aの事業所床面積=法人Aの専用床面積+ビル全体の共用床面積× 法人Aの専用床面積÷ビル全体の専用床面積 Q40 按分されるべき共用部分の範囲について以下の事例で教えてください。 5階建てのビルの2階の一部を借りている場合、このビル全体の階段とエ レベーター部分、廊下等は全入居者の共用部分となるか。 A 当該貸しビルにおける階段、エレベーター室等は、原則として入居者全員 に係る共用部分として取り扱います。

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Q41 屋根付の自転車置き場、工場内のトイレ、物置は、資産割の課税にお いて事業所床面積に算入すべきですか。 A 工場内に附属する自転車置き場は、それが事業所用家屋の一部である限り その面積は事業所床面積に算入すべきものです。事業所用家屋の一部である かどうかは、具体的には固定資産税の取扱い上家屋として取扱われているか どうかによります。トイレや物置も事業所用家屋の一部として事業の用に供 されている場合には課税の対象になります。 Q42 床面積を算定するに当たって、塔屋、屋内屋、片側壁屋根の通路、作 業場、屋根のない通路等はどうなりますか。 A 設例のような場合の床面積の算定は、不動産登記法上の取り扱いを参考と し、個々の具体的事例について判断することとなります。 ・一般的な取り扱いについて (1)塔 屋:一室の面積の50%以上が天井の高さ1.5m未満のものは当該 一室全体を床面積に算入しないが、一室の一部が天井の高さ1.5m未満 であっても、その部分は当該一室の床面積に算入します。 (2)屋内屋:天井の高さが1.5m以上のものであるときはその部分は床面 積に算入し、1.5m未満のものであるときは原則として床面積に算入し ません。 (3)片側壁屋根の通路:一般的には側壁を有しないので「室」を構成しない こととなり、床面積に算入しません。 (4)作業場a:ガソリンスタンド等のキャノピーは家屋として取り扱わない のが適当とされています。 (5)作業場b:トラックターミナル等は上屋の占める部分を床面積に算入す る。側壁、支柱がなくとも荷捌き場としての用途に供しえるものでありま す。 (6)屋根のない通路:屋根のない通路部分は工作物として取り扱われ、床面 積に算入しません。 Q43 駐車場施設は課税になりますか。 A 事業所税の資産割の課税対象は事業所用家屋です。 駐車場として対象となるものは、家屋である駐車場です。(例えば、立体 駐車場や、屋内駐車場、通常言うような車庫等です。) カーポートや土地だけの駐車場施設(屋外の平面駐車場)は対象となりま せん。課税になる駐車場施設は、事業として事業を行う者が自己の事業所等 内に有する駐車場施設のほか、月極貸し、年貸し等の駐車場で特定の者が専

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用使用するものについても、その事業者の事業所床面積として算定します。 この場合、駐車場にかかる共用部分(車路等)については、駐車場を専用 使用する者の間で、それぞれが専有している駐車場の面積の比によって按分 することになりますが、一台あたりの駐車スペースが概ね同一である場合に は、車路等の共用部分を含めた駐車場施設全体の面積を駐車台数で按分する こととして差し支えありません。 なお、店舗等に付設された顧客専用駐車場や時間貸し駐車場については、 その店舗等、時間貸し駐車場の経営者の事業所床面積として算定します。 Q44 テナントビルにおいて、事務所と駐車場(立体駐車場・タワーパーキ ング)を借り事業を行なっていますが、この場合、駐車場部分の面積はど のように算出しますか。 A 家屋の対象となる立体駐車場(タワーパーキング)であれば、課税対象と なります。 この場合の立体駐車場(タワーパーキング)における床面積は、床面積を 台数按分し、1台当りの床面積を算出し算定することとなります。 その上で、事務所部分と駐車場部分の面積を合計していただき、床面積を算 出していただくこととなります。 Q45 事業所等を設立(設置)・解散(閉鎖)した場合の資産割はどうなる のでしょうか? A 資産割については以下の事例のように、具体的に課税標準が計算されます。 ●課税標準の算定期間の月数が12か月に満たない場合(例えば、新規設立、 解散等)。 事例1.A社(本社は藤沢市)は10月15日に設立し、事業を開始しま した。 A社 決算:3/31 本社床面積:1,500の㎡ 場合 10/15 3/31 本社 1,500 ㎡ 1,500 ㎡ 法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点( 1,000㎡)を超えてい るため、A社は課税対象となります。 課税標準となる床面積は、1,500 ㎡÷12×6=750 ㎡(10 月∼3 月) よって資産割額は、750 ㎡×600(円/㎡)=450,000 円となります。 ※ なお、算定期間の月数は暦によって計算し、1か月に満たない端数を 生じた時は、これを切上げ1か月とします。

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事例2.B社(本社は藤沢市)は9月15日に事業を廃止し、解散しました。 B社 決算:3/31 本社床面積:1,500の㎡ 場合 4/1 9/15 解散 法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点(1,000 ㎡)を超えてい るため、B社は課税対象となります。 課税標準となる床面積は、1,500 ㎡÷12×6=750 ㎡(4月∼9月) よって資産割額は、750 ㎡×600(円/㎡)=450,000 円 ※ なお、算定期間の月数は暦によって計算し、1か月に満たない端数を 生じた時は、これを切上げ1か月とします。 ● 課税標準の算定期間の中途で事業所等を新設又は廃止した場合。 ※ ・課税標準の算定期間の中途において設置した事業所等の月割は、開設の日 の属する月の翌月から計算します。 ・課税標準の算定期間の中途において閉鎖した事業所等の月割は、閉鎖の日の 属する月まで計算します。 事例3.C社(本社はW市)は事業年度中途の10月15日に藤沢市に倉庫 を設置し、藤沢市において事業を開始しました。 C社 決算:3/31 倉庫床面積:1,200の㎡ 場合 10/15 3/31 法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点( 1,000㎡)を超えてい るため、C社は課税対象となります。 課税標準となる床面積は、,200 ㎡÷12×5=500 ㎡(11 月∼3 月) よって資産割額は、500 ㎡×600(円/㎡)=300,000 円となります。 事例4.D社(本社は藤沢市)は事業年度中途の10月15日に藤沢市に支 店を新設しました。 D社 決算:3/31 本社床面積1,000 ㎡ 支店床面積:1,200 ㎡ 場合 10/15 3/31 法人の算定期間は、(事業年度)の末日。現在、免税点(1,000 ㎡)を超 えているため、D社は課税対象となります。 課税標準となる床面積は、本社1,000 ㎡、支店1,200 ㎡÷12×5=500 ㎡ (11 月∼3 月) よって資産割額は、(1,000 ㎡+500 ㎡)×600(円/㎡)=900,000 円とな ります。

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※ 課税標準の算定期間の中途において設置した事業所等の月割は、開設の日 の属する月の翌月から計算します。 課税標準の算定期間の中途において閉鎖した事業所等の月割は、閉鎖の日の 属する月まで計算します。 事例5.E社(本社はW市)は藤沢市にあった倉庫を、2月5日に廃止しま した。 E社 決算:3/31 倉庫床面積:1,200 ㎡の場合 4/1 2/5 3/31 倉庫(11 か月)1,200 ㎡ 倉庫廃止 法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点(1,000 ㎡)以下のため、 E社は課税対象外となります。 事例6.F社(本社は藤沢市)は藤沢市の別の場所にあった店舗を、2月5 日に廃止しました。 F社 決算:3/31 本社床面積1,500 ㎡ 店舗床面積:1,200 ㎡の場合 4/1 2/5 3/31 店舗廃止 店舗(11 か月)1,200 ㎡ 法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点(1,000 ㎡)を超えてい るため、F社は課税対象となります。 課税標準となる床面積は、本社1,500 ㎡、支店1,200 ㎡÷12×11=1,100 ㎡ (4 月∼2 月) よって資産割額は、(1,500 ㎡+1,100 ㎡)×600(円/㎡)=1,560,000 円 となります。 事例7.G社(本社は藤沢市)は5月20日に藤沢市内の別の場所に支店を 設置しましたが、翌年2月5日に同支店を閉鎖しました。 G社 決算:3/31 本社床面積:1,500 ㎡ 支店床面積:1,200 の㎡場合 4/1 5/20 2/5 3/31 支店設置 支店廃止 支店(9 か月)1,200 ㎡ ・課税標準となる床面積は、本店 1,500 ㎡、支店 1,200 ㎡÷12×9=900 ㎡ (6 月∼2 月) ・よって、資産割額は、(1500+900)2,400 ㎡ × 600 円( 円/ ㎡ ) =

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法人の算定期間(事業年度)の末日現在、免税点(1,000 ㎡)を超えているた め、G社は課税対象となります。 Q46 事業年度の中途で事業所を一部増築(縮小)しました。事業所用床面積 の算定はどうなりますか。 A 課税標準となる床面積は、算定期間の末日現在における事業所床面積です から、算定期間の中途において営業所の建物を増築(縮小)したり、同じ貸し ビルの一室を追加で賃借したような場合でも、末日現在の状況により算定し ます。 また、同一敷地内で別棟を建築(廃止)した場合も、すべてを一つの事業 所と見なして、算定期間の末日現在の状況により算定します。 ※次のQ47との違いに注意してください。 Q47 事業年度の中途で新たな場所に一つの事業所(支店等)を新設、もし くは、一つの場所にあった事業所(支店等)を廃止しました。事業所用床 面積の算定はどうなりますか。 A 算定期間の中途で新設(廃止)された事業所等の課税標準となる床面積の算 定は、月割計算により算定します。ここでいう新設とは、新たな場所に事業 所(支店等)を設けることです。廃止とは、ある場所でのすべての事業所を廃 止することであり、同一敷地内での施設面積の増減は含みません。 また、新設の場合は、新設の日の属する月の翌月から課税標準の算定期間 の末日の属する月までの月数で計算し、廃止の場合は、課税標準の算定期間 の開始の日の属する月から、廃止の日の属する月までの月数で計算します。 1.事業年度の中途において新設された事業所等(3の事業所を除く) 新設の日の属する月の翌月から課税標準の算定期間の末日の属する月まで の月数 2.事業年度の中途において廃止された事業所等(3の事業所を除く) 課税標準の算定期間の開始の日の属する月から、廃止の日の属する月まで の月数 3.事業年度の中途において新設された事業所等で、事業年度の中途におい て廃止された事業所等 新設の日の属する月の翌月から、廃止の日の属する月までの月数 ※前のQ46との違いに注意してください。 Q48 算定期間(事業年度等)の中途で、さらに同一ビル内の別フロアーに 事業所等を借り増しした場合は月割計算になりますか

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A 同一ビル内で、借り増しした場合は、事業所等の新設ではないので、月割 計算は行わず、算定期間(事業年度等)の末日の床面積が課税標準となりま す。 Q49 4月半ばに店舗を借りて内装工事を行い、5月1日にオープンしまし た。新設の日はいつになりますか。 A 新設の日は、営業開始の日(オープンの日)ではなく、当該業務の準備期 間等を含む、原則として賃貸借期間の開始日となります。 なお、算定期間(事業年度等)の中途での新設の場合、月割計算の月数につい ては、新設の日の属する月の翌月から数えます。 この例では、4月が新設の日の属する月なので、月数は5月から数えます。 Q50 事業年度の途中で新設又は廃止された事業所に対する資産割はどのよ うに算定することになりますか。(支店・営業所等の新設、廃止について) A 事業年度の途中において、支店や営業所等の事業所が前橋市内に新設され、 又は廃止された場合、当該新設又は廃止された支店や営業所等の事業所床面 積については、新設された場合は事業年度の末日現在、廃止された場合は廃 止の日現在の該当事業所の床面積を月割して算定することになります。 ただし、廃止された場合の資産割に関しましては、事業年度の末日におい て市内にある他の事業所等の延床面積が免税点を越えていなければ、課税さ れません。 Q51 事業所が課税区域外に移転した場合や、火災等で滅失した場合の資産 割はどのように取り扱われますか。 A 事業所等の廃止が行われたものとして取り扱って差し支えありません。 Q52 いずれも事業年度が4月1日から3月31日である法人で、以下の事 例の場合、資産割の課税標準はどのように算定することになりますか。 (1)A法人 平成22年6月10日に事業所(1,200 ㎡)を建築し、新しく事 業を始めた。 (2)B法人 平成22年6月10日に従来から事業を行っている事業所(1,800 ㎡)とは別の場所に支店(1,200 ㎡)を建築し、事業を行っている。 (3)C法人 平成22年6月10日に従来から事業を行っている工場(2,500 ㎡)の敷地内に材料用倉庫(1,200 ㎡)を建築した。 (4)D法人 平成22年11月10日に支店(1,200 ㎡)を廃止、なお、本店 (1,500㎡)では事業を続けている。

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(5)E法人 平成23年2月10日に、平成22年8月10日に建築した支店 (1,200㎡)を廃止した。なお、本店(2,000 ㎡)では事業を続けている。 A (1)課税標準の算定期間が12か月に満たないため、法第701 条の40 第 1 項かっこ書きを適用。 1,200 ㎡/12×10=1,000 ㎡ が課税標準。 (2)課税標準の算定期間の中途に新設されているため、法第701 条の40 第2 項第1号を適用。 1,200 ㎡×9/12+1,800 ㎡=2,700 ㎡ が課税標準。 (3)倉庫は工場と同一敷地内にあり、また、効用上も一体であると考えられ るので事業所等の拡張として取り扱うこととなります。 2,500 ㎡+1,200 ㎡=3,700 ㎡ が課税標準。 (4)課税標準の算定期間の中途に廃止されているため、法第701 条の40 第2 項第2号を適用。 1,200 ㎡×8/12+1,500 ㎡=2,300 ㎡ が課税標準。 (5)課税標準の算定期間の中途において新設された事業所が、当該算定期間 中に廃止しているため、法第701 条の40 第2 項第3 号を適用。 1,200 ㎡×6/12+2,000 ㎡=2,600 ㎡ が課税標準。 Q53 敷地の隅にある倉庫について、老朽化し現在は放置したままになって おり、今後も使用する予定はない。資産割は課税されますか。 また、同敷地内にある工場で工場内の一部で機械等を停止し、操業を休 止していますが、この部分について資産割は課税されますか。 (廃止施設と休止施設について) A 事業所税は、現に事業の用に供するものについて課税をしますから、使用 もされず、将来的にも使用する予定のない廃棄同然のものについては、課税 の対象とはなりません。【廃止施設】 なお、事業を休止している場合の休止している部分に係る床面積について は、課税標準の算定期間の末日まで連続して6月以上休止の状態にあること が認められれば、課税標準の床面積には算入しなくても良いことになってい ます。 ただし、免税点の判定(事業所税が課税になるかならないか)にあたって は、当該休止している部分の床面積も算入して判定することになります。 【休止施設】 この休止施設には、明確に休止施設の部分の床面積が一定期間区画されて いることが必要であり、現に事業を行っていない場合であっても、これらの 事業に供するための施設の維持補修が行われており、いつでも使用ができる

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状態にあるような遊休施設や断続的な休止(季節的休止)は含まれません。 【遊休施設、季節的休止施設】 なお、課税標準の算定期間の末日において休止施設とはならないが、相当 期間休止しているものについては、減免の対象として差し支えありません。 Q54 次のような会社の合併の場合、事業に係る事業所税の課税はどうなる のでしょうか。なお、合併した両社は共に免税点を超える事業所床面積及 び従業者を有するものです。 (1)A社がB社に吸収合併された場合 (2)A社とB社が対等合併し、C社を設立した場合 A 設例の場合の事業に係る事業所税の課税は次のようになる。 1.異なる敷地の場合 (1)免税点の判定においては、旧A社に係る事業所床面積及び従業者数を 加算して判定すべきものであるが、課税標準の算定においては、資産割 については課税標準の算定期間の中途において事業所等が新設されたも のとして月割計算を行い、従業者割についてはB社が直接支払った給与 等のみを課税標準として取り扱うのが適当です。 (2)A社、B社及びC社について、それぞれ事業年度の末日における事業 所床面積及び当該事業年度の期間中に支払われた従業者給与総額を課税 標準として課税します。 2.同じ敷地の場合 (1)B社については事業年度の末日における事業所床面積及び当該事業年 度の期間中に支払われた従業者給与総額(旧A社の社員についてはB社 において合併後に支払われた従業者給与総額が対象となる。)を課税標 準として課税する。 A社については当該事業の廃止の日における事業所床面積及び当該廃 止の日までに係る期間中にA社の社員に対して支払われた従業者給与総 額を課税標準としてそれぞれ課税します。 なお、資産割にいては、旧A社の既に申告納付済の分まで改めて負担 を求めることとなること、また、「対等合併の場合」との均衡からも合 併前の旧A社の事業所部分に対応する資産割については減免することが 適当です。 (2)A社、B社及びC社について、それぞれ事業年度の末日における事業 所床面積及び当該事業年度の期間中に支払われた従業者給与総額を課税 標準として課税します。(「異なる敷地の場合」に同じ。)

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Q55 共用部分の按分の計算例(1) A (1)総面積7,800㎡ (うち共用部800㎡) 1F 店舗①700㎡、店舗②1,000㎡ 200㎡ 2F 事務所①350㎡、事務所②1,350㎡ 150㎡ 3F∼5F 住宅・事務所等①3,600㎡ 450㎡ 玄関、廊下、階段、エレベーター等共用部面積 ◎計算例 事務所①の事業所床面積=事務所①の専用床面積+ビル全体の共用床面 積×事務所①の専用床面積÷ビル全体の専用床面積 390.00㎡=350㎡+800㎡×350㎡÷7,000㎡ 店舗①事業所床面積=店舗①の専用床面積+ビル全体の共用床面積× 店舗①の専用床面積÷ビル全体の専用床面積 780.00㎡=700㎡+800㎡×700㎡÷7,000㎡ Q56 共用部分の按分の計算例(2) A (2) 事 務 所 A 500 ㎡ 店舗B 200 ㎡ 空室C 400 ㎡ 事務所E 500 ㎡ 廊 下 a (300 ㎡) 廊 下 b (200 ㎡) 出入り口 店舗D 500 ㎡ 店舗F 500 ㎡ 出入口 壁 ・この場合、A,B,C,Dの所在する区画と、E,Fの所在する区画とは、 壁によって区切られており、行き来が出来ない構造となっている。そのため、 共用部分については、それぞれの区画で計算することとなる。 A,B,C,Dの共用部・・・・廊下a E,Fの共用部・・・・・・・・廊下b ◎計算例 ・事務所Aの事業所床面積=事務所Aの専用床面積+A∼Dの区画の共用 床面積(廊下a)×事務所Aの専用床面積÷A∼Dの専用床面積 593.75㎡=500㎡+300㎡×500㎡÷1,600㎡ ・店舗Fの事業所床面積=店舗Fの専用床面積+E,Fの区画の共用床面 積(廊下b)×店舗Fの専用床面積÷E,Fの専用床面積 600.00㎡=500㎡+200㎡×500㎡÷1,000㎡

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6−⑵ 課税標準(従業者割) Q57 従業者給与総額には何が含まれますか。 A 従業者に対して支払われる俸給、給料、賃金および賞与ならびにこれらの 性質を有する給与(以下「給与等」といいます。)の総額で、所得税法上給 与等に該当しないものは含まれません。 この場合の従業者給与総額には、給与等の実際の支払い日にかかわらず、 既に支払い義務が発生し、会計上未払い金として計上されたものも含まれま す。 Q58 経理上未払金として処理されている給与等は、課税標準となる従業者 給与総額に算入されますか。 A 既に支払いの義務が発生し、未払金として損金経理されている給与等は、 当該課税標準の算定期間中における従業者給与総額に算入すべきものです。 Q59 デパートやスーパーに問屋などから派遣されている従業員の給与等の 取り扱いはどうなりますか。 A その従業員の給与等が問屋などから支払われている限り、派遣元の問屋な どの従業者給与等として取り扱い、派遣先の従業者給与総額には含めません。 Q60 役員賞与は従業者給与総額に含まれますか。 A 役員賞与は従業者給与総額に含まれます。 事業所税の従業者給与総額の対象となる給与等は、原則として所得税法上 給与所得となる給与額であり、会計上費用計上された給与等の額です。法人 税の損金に合わせるとの考え方はありません。会社法、企業会計上の取扱い が変わり、役員賞与が費用計上されるのであれば、その役員賞与は従業者給 与総額に含めることとなります。 なお、会社法施行後においても利益処分により役員賞与が支給された場合 は、会計上費用計上されないので、従業者給与総額の対象外となります。 Q61 役員に対する利益処分の賞与は、従業者給与総額に算入されますか。 A 役員に対する利益処分としての賞与は、従業者給与総額に算入しないこと が適当です。 Q62 退職者に対して支払われるベースアップの差額は、課税標準となる従 業者給与総額に含まれると解してよいでしょうか。 A 従業者給与総額に含まれます。

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Q63 賞与等の引当金は課税標準となる従業者給与総額に含まれるのでしょ うか。 A 従業者給与総額に含まれません。 Q64 所得税が非課税となる通勤手当は、従業者給与総額に含めないことと されていますが、所得税が非課税となる宿日直手当、食事代についても同 様と解してよいのでしょうか。 A 従業者給与総額に含まれません。 Q65 地方税法及び同法施行に関する取扱いについての依命通達においては、 事業所税の課税標準となる従業者給与総額について、「勤務すべき施設が 事業所等に該当しない場合の当該施設の従業者(例えば常時船舶の乗組員 である者)に対して支払われる給与については含まれない」とされている が、次の場合はどうでしょうか。 (1)課税区域外の島巡りの定期客船の乗組員 (2)列車内の食堂や売店の従業員 (3)名目上本社等に所属するが勤務の実態において設置期間が1年未満の建 築現場事務所に常時勤務する従業員 A 設問についでは、次のように取り扱うのが適当です。 (1)及び(2)主たる給与等を支払う事業所等の従業者給与総額として 取り扱います。 (3)設問の場合の建築現場事務所は、課税の対象となる事務所等に該当 せず、また、設問の場合の従業員は、建築現場事務所の従業員と解されます ので、当該従業者に係る従業者給与総額は課税の対象となりません。 Q66 次のような出向社員の給与等の取扱いについてはどうするのか。 (1)A社の社員がB社に出向し、当該社員に係る給与等はA社が支払い、 B社はA社に対して当該給与相当分を経営指導料として支払っている場 合 (2)A社の社員がB社に出向し、当該社員に係る給与等は、A社及びB社 が一部ずつ支払っている場合 A (1)一般的には、出向元の社の従業者給与として取り扱われるものであ るが、当該経営指導料等が法人税の取扱い上(法人税基本通達9−2−45)給 与として取り扱われる場合は、当該出向先のB社の従業者給与として取扱う。 なお、この場合、当該経営指導料等の額を出向元のA社の従業者給与総額

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から控除するものである。 (2)A社及びB社が支払っている給与等をそれぞれA社及びB社の従業者 給与総額に算入する。 Q67 従業者給与総額の算定について、外国又は課税区域外に長期間出張し、 又は派遣されている職員の給与等の取扱いはどうでしょうか。 A 外国又は課税区域外に派遣されている職員の給与等のうち、当該派遣期間 に係る給与等は従業者給与総額に算入しないことが適当です。 なお、出張に係る職員の給与等については、当該出張が派遣と同様と認め られる場合を除き、従業者給与総額に算入すべきものです。 Q68 従業者給与総額の算定について、外国又は課税区域外に長期間出張し、 又は派遣されている職員の給与等の取扱いについては、従業者給与総額に 算入しないこととされているのだが、単なる出張であるのか又は長期出張 であるのか、あるいは出張であるのか派遣であるのかについて具体的な認 定基準を示して欲しいのですが。 A 出張であるのか派遣であるのかについては、個々の企業の人事管理の形態 によっても異なるので、身分関係、職務関係等を総合的に勘案するより他に 方法がないものと考えられます。また、単なる出張であるのか長期出張であ るのかの判断についても、一律的な基準の設定は困難であり、個々の具体的 ケース毎に判断することとなります。 ただ、長期出張であるか否かによる取り扱いの違いは、指定都市等の行政 サービス等との受益関係に着目した結果であると考えられるので、事業年度 中において、当該指定都市等内の事業所等で職務に従事した事実があるかな いかによって判断するのも一つの方法であると考えられます。 Q69 65歳以上の使用人兼務役員は「役員」と解してよいのでしょうか。 また、使用人として支払われた給与等の扱いはどうするのでしょうか。 A 設問の場合は、役員と解します。また、使用人として支払われた給与等に ついても従業者給与総額に含まれるものです。 Q70 従業者割の非課税対象年齢の引き上げにより、控除の対象はどうなり ますか。 A 従業者の給与の計算の基礎となる期間(月給、週給等の期間)の末日にお いて、年齢65歳以上の者に該当することとなる従業者については、その従 業者に係る給与等のうち、当該期間以降に係る給与等の額を控除します。

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なお、平成19年4月1日以後開始する法人の事業年度の場合は63歳以上。 平成22年4月1日以後開始する法人の事業年度の場合は64歳以上。 平成25年4月1日以後開始する法人の事業年度の場合は65歳以上。 (平成17年度税制改正により非課税対象となる年齢が、平成25 年度までに 60歳から65歳に段階的に引き上げられています。) Q71 次に掲げる手当等は従業者給与総額に算入されるのでしょうか。 (1)通 勤 手 当 (2)住 居 手 当 (3)レクリエーションの費用 (4)観劇等の入場券の交付 (5)永年勤続者の表彰記念品 (6)食事代(食券交付) A (ア)通勤手当及び住居手当は従業者給与総額に含まれるものであるが、所 得税の取扱い上非課税とされる通勤手当については従業者給与総額に含めな いことが適当である。 (イ)設問(3)∼(6)については従業者給与総額に含めないことが適当で ある。 なお、(6)の食事代を現金支給している場合の当該金額は従業者給与総額 に含まれる。 Q72 アルバイトやパートタイマー等の給与は、従業者割の課税標準である 従業者給与総額に含まれますか。また、これらの人員が期末時において減 少した場合、年間給与も減額計算できますか。 A 従業者割の課税標準である従業者給与総額とは、事業所等の従業者に対し て支払われる俸給、給料、賃金及び賞与並びにこれらの性質を有する給与を いうものとされています(法701 の31 条第1 項第5 号)。 「事業所等の従業者」であるかどうかは、その者が当該事業所等において 労働法上のいわゆる支配従属関係にある者として勤務しているものであるか どうかにより判定されることとなるものですが、アルバイト・パートタイマ ー等は、いずれも、これらの関係にある者と認められるものであり、これら の者に対して支払われた給与の額は、従業者給与総額に含まれるものです。 次に、従業者割の課税標準は、課税標準の算定期間中に支払った従業者給 与総額とされていて(法701 の40 条第1 項)、免税点の判定のように一定時 点(課税標準の算定期間の末日)において把握しないで、フローの概念とし てとらえられているものです。したがって、給与を支払われた従業者が課税

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標準の算定期間の末日においてもなお当該事業所等であるか否かを問わず、 およそ、課税標準の算定期間中において支払われた従業者給与総額である限 りは、その対象となるものです。 免税点判定日(期末日)に藤沢市内の従業者を数え、100人を超えた場 合には、算定期間(事業年度等)中においてアルバイト・パートタイマー等 を含む全ての従業者に支払った給与等が従業者給与総額になります。 Q73 従業者割において、事業年度の中途に退職した者はどのように算定す ることになりますか。 A 免税点の判定の基礎となる従業者数には含まれませんが、それでも免税点 (事業所の合計従業者数が100人以下)を超える場合は、該当者の退職時 までに支払われた給与等は従業者給与総額に含めて算定することになります。 Q73 藤沢市内以外にも支店を持っており、年度の途中で職員が異動してい ます。免税点と従業者割の算出方法を教えてください。 A 従業者割の人数については、原則、算定期間の末日(決算日)現在の人数 で免税点を判断します。従業者給与総額については、1年間にその事業所が 支払った給与等が全て入りますので、例えば、藤沢市の事業所で半年勤め、 決算日現在は藤沢市以外で勤務されている方の場合は、免税点の判定には含 めませんが、従業者割の算出にあたっては、その方の半年分の給与を含めて 給与総額を計算することになります。(法701の31、43) Q74 建築現場事務所を設置することなく建築工事が行われている事例(小 規模な建築工事、改装工事、補修工事等。従業者は、通常工事現場へ直接 出勤。)においては、現場作業に従事する従業者は、本社(又は管理する 事務所)に属する従業者として、その者に支払われる給与等は課税標準に 含めることになりますか。 A 勤務の便宜上工事現場へ直行する場合が多いとしても、本社又は管理する 事務所に属する従業者として取り扱うことが適当です。 Q75 A社は各県に一名ずつ常駐者がいるが、これらの者は現地採用で本社 には年に一回か二回程度出社するだけで、これらの者の勤務すべき事務所 はありません。これらの者の給与は、毎月本社より送金し、本社で経理し ているが、これらの者の給与は、本社の従業者給与総額へ含まれるのでし ょうか。 A 当該事業所等の従業者であるためには、必ずしも当該事業所等に現実に勤

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務する者であることは必要とせず、労働法上にいういわゆる支配従属関係に あり、給与等が支払われていること等のみをもって足りることとなります。 ところが、他に一定の施設がある場合において、当該施設に勤務する者の 給与等の額は、当該施設が事業所等とはいえないものである場合には、当該 者が所属する事業所等の従業者給与総額には含めないこととされており(取 扱通知第9章3(6)イ(ウ))、設問の場合も、本社の従業者給与総額に含 めないこととなるものです。 7 税率 Q76 事業所税の税率は、各課税団体(指定都市等)によって独自に決める ことができるのですか。 A 事業所税は、大都市に共通の都市環境整備のための財政需要に充てること を目的とする目的税であり、課税団体も限られています。 事業所税の税率は、地方税法第701条の42に規定されており、市たば こ税などと同様に一定税率※に分類されることから、課税団体(指定都市等) が独自に税率を決めることはできません。 ※一定税率とは、地方団体が課税する場合に、これ以外の税率を許されない ものとして法定されている税率のことです。 8 免税点 Q77 免税点は、基礎控除と考えてよいのでしょうか。 事業所税は、免税点を超えた部分に課税されるのですか。 A 事業所税における免税点の制度は、小規模な事業者の負担をなくするため 設けられているものであり、基礎控除の制度ではありません。 例えば、課税標準の算定期間の末日における事業所床面積が1,500㎡ の場合は、免税点を超えることになりますが、この場合、その超えた部分の みでなく、全体の1,500㎡が課税対象となるものです。 ■「免税点の制度」とは、税の負担配分に対する公平性等の観点から、一定 の課税標準以下について納税義務を免除するものです。 ■「基礎控除の制度」とは、申告者全員に適用される基礎的な控除のことで、 所得税であれば、一律38万円が所得から控除されることになります。 Q78 事業所税の床面積には月割りによる申告がありますが、免税点の判定 の場合も月割りがありますか。 A 免税点の判定は課税標準の算定期間の末日の現況により行います。ですか ら免税点判定の際には床面積の月割りは行いません。

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Q79 免税点の判定にあたって、“非課税”又は“課税標準の特例”の適用 がある場合はどのように判定をすればいいですか。 A 免税点の判定にあたっては、“非課税規定”がもともと法の適用除外を定 めたものであるため、“非課税規定”の適用を受けた床面積又は従業者数を それぞれ控除した後の延床面積又は従業者数によって免税点の判定を行いま す。 また、“課税標準の特例”の対象となるものについては、“課税標準の特 例規定”がもともと負担の軽減を図る趣旨であることから、“課税標準の特 例規定”の適用前の延床面積又は従業者数により、免税点の判定を行います。 Q80 事業所税の免税点は事業所ひとつひとつで判定するのですか。 A 事業所税の資産割・従業者割の免税点の判定は、それぞれ同一課税区域内 (藤沢市内)の全ての事業所床面積の合計、又は従業者数の合計によって行 う事になりますので、事業所ひとつひとつで免税点の判定をするものではあ りません。 事業所税は、事業所等が大都市に存在して諸般の財政需要を惹起するとと もに、大都市の行政サービスと企業活動との間の受益関係に着目して課税す る税です。 したがって、これらの受益関係をとらえる場合、個々の事業所ごとにとら えるよりも、当該企業の企業活動をより広範囲でとらえることがより合理的 であるため、市単位等で名寄せすることとしたものです。 Q81 私は市内に600㎡の事業所を所有し、市内の別の場所に500㎡の 店舗を借りて事業を営んでいます。その店舗は賃借なので、課税の対象と なる事業所床面積は、所有している事業所の600㎡のみと考えてよいで しょうか。 A 事業所床面積は、市内で事業を営んでいる全ての事業所の合計床面積にな りますので、借りている店舗も含めます。 したがって、事業所税の対象となる床面積の合計は1,100㎡となります。 Q82 複数の事業所で事業を営んでいる場合の事業所税はどうなるのでしょ うか。 <例>市内に1,000㎡の工場を所有し、また500㎡の店舗を借りて 事業を営んでいる場合。店舗は借りているものなので、事業所床面積 は工場の1,000㎡のみとなり、免税点以下なので課税にならない のでしょうか?

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