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カーボンニュートラルに向けた電力政策 ~ 自由化の光と影 ~ 2021 年 1 月 18 日 資源エネルギー庁 電力基盤整備課長小川要

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2021年1月18日

資源エネルギー庁

電力基盤整備課長 小川要

カーボンニュートラルに向けた電力政策

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1.電力システム改革の進展

2.電力産業の変化(小売・発電・市場)

3.直近の電力需給逼迫への対応と課題

4.カーボンニュートラルの実現に向けて

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電力システム改革の歴史(東日本大震災まで)

 戦後、我が国においては、民間電力会社10社の垂直一貫体制による地域独占と、総括 原価方式により投資回収を保証する電気事業制度の下、大規模電源の確保と地域へ の供給保証を実現し、国民生活の発展や経済成長を支えてきた。  1995年に発電部門において競争を導入し、また、2000年以降、電気の小売事業への 参入を段階的に自由化した。こうした改革による競争の導入は、東日本大震災までの間、 電気料金が継続的に低下するなど、一定の成果を挙げてきた。 第1次制度改革(1995)  発電分野の自由化(卸電気事業の参入許可を原則撤廃、電源調達入札制度を創設) 第2次制度改革(1999)  小売分野の部分自由化(特別高圧需要家を対象に自由化) 第3次制度改革(2003)  小売分野の部分自由化範囲拡大(高圧需要家も対象に)  全国大の卸電力取引市場を整備 第4次制度改革(2008)  卸電力取引所の取引活性化に向けた改革等 ※小売分野の自由化範囲は拡大せず

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3 安定供給を確保する 震災以降、多様な電源の活用が不可避な中で、送配電部門の中立化を図りつつ、 需要側の工夫を取り込むことで、需給調整能力を高めるとともに、広域的な電力融 通を促進。 電気料金を最大限抑制する 競争の促進や、全国大で安い電源から順に使う(メリットオーダー)の徹底、需要家の 工夫による需要抑制等を通じた発電投資の適正化により、電気料金を最大限抑制。 需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大する 需要家の電力選択のニーズに多様な選択肢で応える。また、他業種・他地域からの 参入、新技術を用いた発電や需要抑制策等の活用を通じてイノベーションを誘発。

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電力システム改革の目的

 2011年に発生した東日本大震災により、災害時におけるエネルギー供給の脆弱性が露 呈したことを契機に、従来の電力システムの抱える様々な限界に対し、電力の低廉かつ安 定的な供給を一層進めることへの社会的要請が高まった。

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電力システム改革(東日本大震災後)

「電力システム改革に関する改革方針」(2013年4月閣議決定)に基づき、①広域 系統運用の拡大、②小売及び発電の全面自由化、③法的分離の方式による送配電 部門の中立性の一層の確保という3段階で改革が実施されてきた。 第1段階 (広域的運営 推進機関設立) 【電力】 【市場監視】 2015年 (平成27年) 4月1日 2016年 (平成28年) 4月1日 2020年 (平成32年) 4月1日 第2段階 (電気の小売 全面自由化) 第3段階 (送配電部門 の法的分離) 電力取引監視等 委員会の設立 ガスについても 業務開始 ※電力・ガス取引監 視等委員会に改称 料金の経過措置期間 事業者ごとに競争状態を見極め2020年4月以降、 規制料金を撤廃 4

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(参考)電力自由化に対する需要家の評価(家庭向けアンケート調査)

 2019年度に実施した家庭用電力向けのアンケート調査では、電気の購入先や料金プラン変更 者のうち68.5%が満足割合(10段階中6~10を選択)であった。また、電気の購入先に期待することの1位が月々の電気料金が安いこと(49.6%)なのに対し、 実際に電気の購入先が実施できていると思うことについても、月々の電気料金が安いことが1位 (19.3%)であった。 (出所)電力・ガス取引等監視委員会「令和元年度エネルギー需給構造高度化対策に関する調査等委託事業」 調査報告書より作成 Q.あなたは、「電気の購入先」又は「電気料金プラン」を変更したことにどの程度満足していますか。(回答は1つ) Q. 電気の購入先ができていると思うことについて、それぞれお答えください。(回答はいくつでも) 満足割合(10段階中6~10を選択)

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1.電力システム改革の進展

2.電力産業の変化(小売・発電・市場)

3.直近の電力需給逼迫への対応と課題

4.カーボンニュートラルの実現に向けて

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小売全面自由化の進捗状況

電力分野においては、これまでの累次の改革を通じて小売電気事業への新規参入は 着実に増加し、足元では、小売電気事業者数が2020年10月時点で679事業者。 0 100 200 300 400 500 600 700 800 4月 7月 10月 1月 4月 7月 10月 1月 4月 7月 10月 1月 4月 7月 10月 1月 4月 7月 10月 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 登録件数 291 318 356 374 394 407 427 453 478 496 528 559 595 596 619 637 644 662 679 事業承継件数 0 3 3 3 6 6 8 10 18 22 24 28 32 55 59 61 67 72 80 事業廃止 解散件数 2 4 4 4 7 8 8 9 9 10 11 12 12 15 16 16 20 25 27 ※上記件数は、10月1日までに登録や届出等があった件数。 (出所)資源エネルギー庁調べ 小売電気事業者の登録数の推移 [件]

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0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 全体 特別高圧 高圧 低圧

新電力のシェアの推移

全販売電力量に占める新電力のシェアは、2020年6月時点では約17.8%。 うち家庭等を含む低圧分野のシェアは、約19.0%。 8 (出所)電力取引報 [%] ※上記「新電力」には、供給区域外の大手電力(旧一般電気事業者)を含まず、大手電力の子会社を含む。 ※シェアは販売電力量ベースで算出したもの。 全体 17.8% 低圧 19.0% 高圧 24.5% 特別高圧 7.9% 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度

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新電力が提供する料金メニューは多様化し、需要家の選択肢が広がっている。

多様化する新電力の料金メニュー

・基本料金を0円とし、完全従量制の電気料金メニュー。 LooopやSBパワー、TRENDEなどが提供。 ・消費者にとっての分かりやすさを重視し、一段階料金のメニュー を提供。オプテージやF-Powerなどが提供。 完全従量料金 一段階料金 9 ・特定の時間帯(例えば朝6時~8時)の電気料金(従量 分)を無料にする。HTBエナジーが提供。 ・歩いた歩数に応じて電気料金を割り引くサービス。イーレックス が提供。 特定時間帯無料 歩数連動割引 時間帯別料金 ・家庭で電気をよく使用する夜間の時間帯(例えば、夜8時か ら翌朝7時まで)で割安な料金を設定。出光興産やシン・エナ ジー、みやまスマートエネルギーなどが提供。 (出所)各社ホームページ ・EV用充電設備を設置しており、かつEVを所有している者に対 して通常のプランから割り引くもの。Looopなどが提供。 EV向け割引 ・再生可能エネルギーを100%提供する料金メニュー。FIT電 気での提供や、非化石証書を活用したものもある。トドック電 力やネクストエナジー・アンド・リソースなどが提供。 再エネ特化型 ・実際にスポット市場価格(コマごと)をもとに電気料金を計算す るメニュー。自然電力が提供。 市場連動型 ・ブロックチェーンにより発電所と需要家をマッチングさせて提供 するもの。みんな電力が提供。 ・需要家自らが小売事業者の取次店となり、発電者と取引する ものもある。デジタルグリッドが提供。 発電所(者)特定型 ・一定の使用量までは、定額制の電気料金メニュー。F-Power や日本瓦斯・Looopなどが提供 確定数量型 ※一部の特徴的な料金メニューを例示。 第1回電力・ガス取引監視等委員会の検証に関 する専門会合(2020年8月)資料1より抜粋

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電気料金の推移

 大手電力10社における家庭用・産業用全体の電気料金平均単価は、東日本大震災以 降、燃料費の増大と再エネ賦課金導入によって、2010年度に比べて約23%上昇。他方、長期的な視点で見れば、FIT賦課金、燃料費を除いた費用で比較すると、1994 年度と比べて約30%下落。 15.416.016.517.217.017.016.216.616.215.715.415.4 14.313.913.6 12.712.3 11.011.612.511.9 9.9 9.510.4 11.612.911.711.711.511.9 3.8 3.4 3.1 2.5 2.4 2.3 2.6 2.4 2.0 2.1 2.4 2.3 2.4 2.5 2.5 3.1 3.5 4.9 5.8 3.6 4.0 6.9 8.3 9.1 8.9 5.7 4.3 5.1 5.8 5.0 0.1 0.3 0.6 1.3 1.9 2.3 2.5 2.6 19.319.419.719.719.419.2 18.819.0 18.2 17.817.817.7 16.7 16.416.115.815.815.9 17.4 16.015.9 16.8 17.9 19.8 21.1 19.8 17.9 19.0 19.9 19.5 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 22.0 燃料費・再エネ賦課金以外 燃料費 再エネ賦課金 [円/kWh] FIT賦課金・ 燃料費以外の要素 ▲5.1円/kWh (▲30%) (1994→2019) 大手電力10社における電気料金平均単価の推移(家庭用・産業用の全体平均) (出所)発受電月報、各電力会社決算資料を基に作成 ※上記単価は、消費税を含んでいない。 ※端数処理により合計した場合などに数値が一致しない場合がある。 全体平均 +3.6円/kWh (+23%) (2010→2019) 発電部門の自由化 小売部分自由化(特別高圧) 小売部分自由化(高圧) 小売全面自由化

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発電事業者数の推移

発電事業者の登録数は増加を続けてきており、2020年9月末時点で928社。規模別に見ると、総出力10万kW未満の事業者数が793社(全発電事業者の 85%)と大半を占める。 0 100 200 300 400 500 600 700 800 10,000,000kW以上 1,000,000~9,999,999kW 100,000~999,999kW 100,000kW未満 保有設備の総出力規模別事業者数(2020年9月末時点) [社数] 793社 105社 23社 7社

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発電電力量の推移

 東日本大震災以降、原子力発電所の発電電力量の比率は大きく低下する一方、火 力発電所の発電電力量の比率が増加している。 (出所)2000~2015年度:電源開発の概要、2017年度以降:供給計画とりまとめ(電力広域的運営推進機関)から作成(自家消費分は含まない) 火力比率 70%超

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設備容量の推移

 近年、再エネ設備が増加する一方、石油火力や原子力が減少している。 (出所)2000~2015年度:電源開発の概要(資源エネルギー庁)、2017年度以降:供給計画とりまとめ(電力広域的運営推進機関)から作成 8.8% 8.8% 8.7% 8.7% 8.7% 8.6% 8.7% 8.7% 8.7% 8.6% 8.5% 8.5% 8.4% 8.4% 8.0% 8.0% 7.1% 7.2% 7.1% 7.1% 10.8% 10.7% 10.6% 10.5% 10.4% 10.5% 10.5% 10.6% 10.7% 10.6% 10.6% 10.7% 10.8% 10.8% 10.6% 10.6% 9.3% 9.1% 9.0% 9.0% 12.8% 13.2% 14.5% 15.2% 15.9% 15.8% 15.7% 15.7% 15.7% 15.7% 15.9% 15.8% 15.7% 16.4% 15.4% 15.4% 14.2% 14.4% 14.1% 15.0% 25.0% 25.5% 25.4% 25.7% 25.2% 24.6% 25.2% 24.2% 25.1% 25.5% 25.7% 25.9% 27.1% 27.9% 28.2% 28.2% 26.5% 27.1% 26.8% 27.3% 22.9% 21.7% 21.1% 20.1% 19.7% 19.5% 19.0% 19.7% 19.5% 19.1% 18.9% 19.0% 18.8% 18.0% 15.6% 15.6% 12.3% 12.4% 11.6% 9.7% 19.6% 19.9% 19.6% 19.5% 19.8% 20.8% 20.7% 20.8% 20.1% 20.2% 20.1% 20.0% 18.7% 17.9% 16.2% 16.2% 13.5% 12.1% 12.5% 10.8% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.4% 0.6% 6.0% 6.0% 17.1% 17.6% 18.8% 21.1% 0.0% 0.1% 0.1% 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 22,000 24,000 26,000 28,000 30,000 32,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 電源別設備容量(kW)の推移 一般水力 揚水 石炭 LNG 石油他 原子力 新エネ その他 [万kW] 22,913 23,030 23,347 23,472 23,755 23,887 23,843 23,802 30,669 30,548 30,225 29,514 25,951 25,951 24,694 24,675 24,538 24,387 24,148 23,890 設備容量合計 石油、原子力

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設備利用率の変化

 ここ2,3年、再エネの導入拡大に伴い、火力電源の設備利用率の低下が目立っている。 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 設備利用率の推移 一般水力 揚水 石炭 LNG 石油他 原子力 (出所)2000~2015年度:電源開発の概要(資源エネルギー庁)、2017年度以降:供給計画とりまとめ(電力広域的運営推進機関)から作成 石炭:66.6~80.5% LNG:45.5~68.1% 一般水力:37.6~49.3% 石油:10.6~42.3% 揚水:2.2~5.8% 原子力:0.0~81.8% ※休止中の設備も含めた試算であり、 一部見かけ上の設備利用率が低くなっていることに留意が必要。

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取引市場の整備

15  電力システム改革の進展に伴い、電力量を取引する卸電力市場に加え、容量を取引す る容量市場や調整力を取引する需給調整市場、環境価値を取引する非化石価値取 引市場が整備されてきている。 電源等の価値 取引される価値(商品) 取引される市場 実際に発電された電気 発電することができる能力 短時間で需給調整できる能力 非化石電源で発電された電気 に付随する環境価値 容量(供給力) 【kW価値】 調整力 【ΔkW価値】 電力量 【kWh価値】 その他 【環境価値】 卸電力市場 (スポット、ベースロード市場等) 容量市場 調整力公募 →需給調整市場 非化石価値取引市場

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電力需要に対する卸電力取引所(JEPX)取引量の比率の推移

○ 2020年6月における、日本の電力需要に対するJEPX取引量(約定量)の比率は 42.6%(過去最高)であった。(当期2020年4月~6月では38.1%) JEPX取引量の割合: 42.6%(2020年6月時点) 2012年4月 2013年4月 2014年4月 2015年4月 2016年4月 2017年4月 2018年4月 2019年4月 2020年4月 2020年6月 JEPX取引量の割合 0.7% 1.1% 1.5% 1.6% 2.1% 3.5% 17.1% 30.1% 34.8% 42.6% (内スポット市場の割合) 0.7% 1.0% 1.4% 1.5% 2.1% 3.2% 16.9% 29.9% 33.8% 40.9% (内時間前市場の割合) 0.001% 0.1% 0.1% 0.1% 0.004% 0.3% 0.2% 0.2% 0.4% 1.0% (内BL市場の割合) ー ー ー ー ー ー ー ー 0.6% 0.6% 自主的取り組み 【2018年10月】間接 オークション制度開始 【2017年4月以降順次】グロス ビディング取組開始 電力需要に対するJEPX取引量(約定量)の比率

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ベースロード市場、TOCOM先物取引、EEXクリアリングサービスの開始

TOCOM先物 EEXクリアリング JEPX先渡 (参考)スポット 2019年4月 7,668 (3か月合計) 20,059,340 2019年5月 20,954,894 2019年6月 22,128,019 2019年7月 24,306 (3か月合計) 26,861,878 2019年8月 27,425,202 2019年9月 2,894 25,402,618 2019年10月 2,388 7,242 (3か月合計) 23,530,531 2019年11月 21,709 22,555,575 2019年12月 17,875 26,748,715 2020年1月 144,241 11,910 (3か月合計) 26,793,527 2020年2月 19,782 25,432,208 2020年3月 34,586 24,617,501 2020年4月 36,732 0 (3か月合計) 22,296,499 2020年5月 45,901 11,760 21,170,654 2020年6月 111,052 104,520 24,841,006 2020年7月 46,968 36 27,367,148 2020年8月 28,656 58,464 30,184,188 2019年9月 TOCOM取引開始 2020年5月 EEXサービス開始 集計中 (単位:MWh) 商品エリア 約定量(MW)(年間合計) 約定量(MWh)(年間合計) 北海道 27.8 240,000 東日本 308.6 2,700,000 西日本 197.9 1,730,000 合計 534.3 4,680,000 商品エリア 約定量(MW)(第1回・第2回) (第1回・第2回)約定量(MWh) 北海道 9.0 78,840 東日本 70.2 614,952 西日本 140.5 1,230,780 合計 219.7 1,924,572  中長期的な電気の取引の場として、2019年度以降、従来の先渡市場に加え下記の取引が開始。 ○ ベースロード市場(2019年度オークション開始、2020年度受渡し開始) ○ 東京商品取引所(TOCOM)における先物取引(2019年9月試験上場) ○ 欧州エネルギー取引所(EEX)における先物クリアリングサービス(2020年5月取引開始)他方、いずれの取引も取引量が少なく、市場取引の状況は発展途上。 <ベースロード市場(2019年度年間合計)> <ベースロード市場(2020年度第1回・第2回合計)> <TOCOM先物取引、EEXクリアリングサービス、JEPX先渡取引> (出所)JEPX・TOCOM・EEXホームページ

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容量市場の導入

 2020年7月に第1回の容量市場オークションが開催された。 • 約定総容量 1億6,769万kW • 約定価格は 14,137円/kW 経過措置の対象となる電源等の価格は、8,199円/kW。落札された電源等全体の約 77%が経過措置の対象であり、それを踏まえた総平均価格は、9,533円/kW ※2010年度末以前に建設された電源の容量確保契約金額に対しては、経過措置として42%の控除率が課される

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非化石価値の証書化

 従来、非化石電源(再エネ等)から発電された電気には以下が含まれてきた。 1. 電気そのものが有する価値(kWh価値等) 2. 非化石としての価値(ゼロエミ価値等)  このうち、非化石としての価値を電気そのものが有する価値と切り離し、非化石証書とし て電気と環境価値を別々で取引可能になった(2018年5月から取引開始)。 証書化前 非化石電源 (再エネ等) 電気そのもの (kWh価値等) 非化石価値 (ゼロエミ価値等) 電気そのもの (kWh価値等) 非化石価値 (ゼロエミ価値等) 証書化後 非化石電源 (再エネ等) 発電 発電 非化石電気 非化石電気 非化石証書

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1.電力システム改革の進展

2.電力産業の変化(小売・発電・市場)

3.直近の電力需給逼迫への対応と課題

4.カーボンニュートラルの実現に向けて

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電力需給の状況(電力量の推移)

今冬は、1月を中心に冬型の気圧配置が強まりやすく、12月下旬から1月にかけて、「数 年に一度レベル」の非常に強い寒気が流れ込んだ。寒さの影響もあり、電力需要は昨年度の同期間と比べ約1割増加している。 21 20 22 24 26 28 30 32 34 12 月 15 日 12 月 16 日 12 月 17 日 12 月 18 日 12 月 19 日 12 月 20 日 12 月 21 日 12 月 22 日 12 月 23 日 12 月 24 日 12 月 25 日 12 月 26 日 12 月 27 日 12 月 28 日 12 月 29 日 12 月 30 日 12 月 31 日 1 月 1 日 1 月 2 日 1 月 3 日 1 月 4 日 1 月 5 日 1 月 6 日 1 月 7 日 1 月 8 日 1 月 9 日 1 月 10 日 1 月 11 日 1 月 12 日 1 月 13 日 日別電力量の推移(沖縄エリア除く) 2020年度 2019年度 1月の電力需要は昨年度と比べ約1割増加 昨年度との比較 億kWh (出典)電力広域推進機関「系統情報サービス・でんき予報」 1月7~13日の1週間で 約17%の需要増加

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2021年1月前半の電力需要実績(日別最大電力及び電力量) 北海道 東北 東京 中部 北陸 関西 中国 四国 九州 沖縄 全国 厳寒想定 [万kW] 541 1,455 5,298 2,353 530 2,555 1,097 504 1,567 116 16,016 1/7 (木) [万kW] 528 1,352 4,587 2,269 505 2,482 1,093 497 1,606 107 14,889 [億kWh] 1.17 2.97 9.41 4.60 1.10 4.99 2.27 1.00 3.25 0.21 30.98 1/8 (金) [万kW] 522 1,480 4,815 2,409 534 2,561 1,124 507 1,595 112 15,605 [億kWh] 1.18 3.22 10.02 4.93 1.16 5.36 2.40 1.07 3.41 0.23 32.98 1/9 (土) [万kW] 499 1,345 4,422 1,978 461 2,304 1,023 469 1,469 116 13,971 [億kWh] 1.10 3.03 9.25 4.26 1.05 4.91 2.22 0.99 3.16 0.24 30.21 1/10 (日) [万kW] 489 1,300 4,303 1,783 426 2,101 935 422 1,379 103 13,192 [億kWh] 1.07 2.86 8.77 3.79 0.94 4.44 2.02 0.89 2.91 0.21 27.90 1/11 (月) [万kW] 490 1,308 4,649 2,107 418 2,206 977 423 1,370 98 13,996 [億kWh] 1.10 2.87 9.47 4.37 0.94 4.57 2.06 0.90 2.88 0.21 29.36 1/12 (火) [万kW] 512 1,414 5,094 2,356 468 2,594 1,072 496 1,439 110 15,519 [億kWh] 1.12 3.02 10.35 4.80 1.02 5.12 2.16 0.99 3.03 0.22 31.85 1/13 (水) [万kW] 478 1,315 4,826 2,323 481 2,431 997 461 1,379 99 14,746 [億kWh] 1.07 2.89 9.66 4.66 1.04 4.91 2.08 0.94 2.92 0.20 30.43 1/14 (木) [万kW] 491 1,310 4,611 2,239 465 2,334 974 437 1,298 95 14,163 [億kWh] 1.10 2.85 9.23 4.50 1.02 4.65 1.98 0.88 2.69 0.20 29.11 ※電力広域的運営推進機関系統情報公開システム(速報値) 22 ※赤枠囲いは厳寒想定超

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23

火力発電設備利用率 日別比較

※旧一般電気事業者等(北海道電力、東北電力、JERA、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、電源開発、酒田共同火力発電、相馬共同火力、常磐共同火力)が 所有する火力発電所(沖縄に立地する発電所を除く)を対象に各社ヒアリングにより集計。 ※燃料が混焼の場合、最も割合が多い主燃料によって燃料種を区分した。 ※グラフ中の点線は、2020年度供給計画とりまとめにおける設備利用率を示している。それぞれの値は燃料別に、石炭69.3%、LNG45.7%、石油11.2%、火力全体46.8%である。  燃料種を問わず、供給計画取りまとめにおける設備利用率(点線部)を常時上回る 状態が続いており、火力発電を総動員して最大限活用している。特に全国的に寒波が 訪れた1月8日においては、火力全体でも設備利用率が88%となった。 全体 47% LNG 46% 石油 11% 供給計画における 平均設備利用率 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1月6日 1月7日 1月8日 1月9日 1月10日 1月11日 1月12日 1月13日 石炭 LNG 石油 全体 石炭 69%

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足下のスポット価格の高騰とその要因

12月下旬以降、スポット市場価格が高騰しており、1月以降は200円/kWhを超える 価格を付ける時間帯も発生。この背景には、寒さによる電力需要の増加や、悪天候による太陽光発電等の発電量の 低下、燃料制約等が考えられる。 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度(~1/16) 平均価格(円/kWh) 16.5 14.7 9.8 8.5 9.7 9.8 7.9 10.7 最高価格(円/kWh) 55 44.6 44.9 40.0 50.0 75.0 60.0 251.0 200円/kWh以上の時間帯 0 0 0 0 0 0 0 66 (参考)0.01円/kWhの時間帯※ 0 0 0 0 0 0 22 224 ※近年、再エネ導入量の増加を背景に、0.01円/kWhとなる時間帯も増加。 (出所)JEPXホームページ

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(参考)電力スポット市場価格の推移

年月日 電力スポット市場日平均価格※1 電力スポット市場日最高価格※1 電力スポット市場 200円/kWh 越えコマ数※2 2021/1/1 30.15 66.84 0 2021/1/2 32.83 60.00 0 2021/1/3 37.66 65.00 0 2021/1/4 48.52 80.00 0 2021/1/5 62.41 85.00 0 2021/1/6 79.38 100.00 0 2021/1/7 89.82 103.01 0 2021/1/8 99.90 120.02 0 2021/1/9 91.69 121.00 0 2021/1/10 90.46 150.00 0 2021/1/11 117.39 170.20 0 2021/1/12 150.25 210.01 19 2021/1/13 154.57 222.30 17 2021/1/14 127.51 232.20 16 2021/1/15 127.40 251.00 14 2021/1/16 48.51 100.01 0 ※1:表中のスポット価格はシステムプライス(全国価格)。 ※2:電力スポット市場は、1コマ30分、1日当たり48コマの電力量を取引する市場。 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度(~1/16) 平均価格(円/kWh) 16.5 14.7 9.8 8.5 9.7 9.8 7.9 10.7 最高価格(円/kWh) 55 44.6 44.9 40.0 50.0 75.0 60.0 251.0 200円/kWh以上の時間帯 0 0 0 0 0 0 0 66 (参考)0.01円/kWhの時間帯※3 0 0 0 0 0 0 22 224 ※3:近年、再エネ導入量の増加を背景に、0.01円/kWhとなる時間帯も増加。

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時間前平均価格 0 25 50 75 100 125 150 175 200 225 250 275 日平均価格 7日移動平均

時間前市場価格の推移

時間前市場における取引価格は2020年度は、平均11.9円/kWhで推移。2021年1月に67コマで200円/kWh以上を記録し、1月13日には249.11円 /kWhを記録。 (出所)JEPXホームページ 取引価格(時間前市場) [円/kWh] 26

(28)

27

安定供給確保等のための電力会社や電力広域機関等の取組

 安定供給確保に万全を期すため、電力会社や電力広域機関が連携しながら、必要な 電力の供給確保に全力で取り組んできた。  各電力会社において、日ごろ稼動していない老朽火力も含め、あらゆる発電所をフル 稼働電力広域機関から全国の発電事業者に対し、発電設備の最大出力運転を指示需給状況の厳しい電力会社に電力を融通するよう、電力広域機関が全国の電力 会社に指示するとともに、地域間連系線の運用容量を拡大。燃料在庫が少なくなっている電力会社に余剰在庫を融通するよう、経産省からガス 会社に要請電気事業連合会・電力会社や電力広域機関のHPにおいて、できるかぎり電気の効 率的な使用に努めていただくよう協力依頼小売電気事業者が供給力不足を生じた際、送配電事業者に支払う清算金(イン バランス料金)について、その上限を200円/kWhとする措置を導入 対応状況

(29)

1.電力システム改革の進展

2.電力産業の変化(小売・発電・市場)

3.直近の電力需給逼迫への対応と課題

4.カーボンニュートラルの実現に向けて

(30)

マスタープランに基づく送電ネットワークの強靱化

2ルート化(2019) +更に30万kWなど 首都圏等の電力供給の バックアップ機能を強化する 更なる複線化を含めた検討 今後の対応が期待される取組(例) 九州における 再エネ出力制御の緩和 2ルート化(2027)  脱炭素化の要請がより一層強まる一方、首都直下地震等の大規模災害も見込まれる中、全国の 送電ネットワークを、再エネの大量導入等に対応しつつ、レジリエンスを抜本的に強化した次世代型 ネットワークに転換していくことが重要。  このため、再エネ適地と需要地を結び、国民負担を抑制して再エネの導入を図るとともに、 首都直 下地震等により首都圏等に集中立地するエネルギーインフラが機能不全に陥った場合のバックアップ 機能の強化を図るため、全国大での送電ネットワークの複線化を進めていく。 29

(31)

30  国際エネルギー機関(IEA)によれば、自然変動再エネ導入比率や電力システムの状況 等に相関して6つの運用上のフェーズが存在する。 ・フェーズ1ではローカル系統での調整が必要となる。 ・フェーズ2では系統混雑が現れ始め、需要と変動再エネのバランスが必要となる。 ・フェーズ3では出力制御が起こり、柔軟な調整力や大規模なシステム変更が必要となる。 ・フェーズ4では変動再エネを大前提とした系統と発電機能が必要となる。日本はフェーズ2、九州は再エネ導入が進む欧州各国と同じフェーズ3に位置する。

自然変動再エネの導入拡大と出力制御の必要性

(出典:IEA World Energy Outlook 2018)

<各国の運用上のフェーズの変化(2017→2030年)> <各国の運用上のフェーズ(2017年)> ※IEA新政策シナリオに基づく試算 フェーズ1 フェーズ2 日本全体 フェーズ4 フェーズ3 フェーズ6 フェーズ5 フェーズ1 フェーズ2 フェーズ3 フェーズ4 九州 英国 ドイツ アイルランド 日本全体 30

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0 2 4 6 8 10 12 14 16 0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 0:00

1日の間の取引価格の推移

①平均的な価格の推移 (例:2020年10月29日(木)) 出典:JEPXホームページ ②需要が小さく、再エネが多い日の場合 (例:2020年4月4日(土)) 31  近年は、夕方の時間帯に、需給が逼迫し、市場価格が高騰する傾向。  特に、ゴールデンウィークなど、春や秋の低需要期には、太陽光の出力抑制が発生(=再エ ネ電気が余剰)。このような場合、最低価格(0.01円/kWh)となる時間帯も出現。 0 2 4 6 8 10 12 14 16 0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 0:00

(33)

(参考)IEAによる2050年の電力価格の分析

32  IEAの2050年の欧州の市場価格分析によると、卸市場価格は一定水準を維持するも のの、0円/kWh近傍となる時間帯と高騰する時間帯への二極化が進む見込み。 ※一定程度の限界費用ゼロでない電源、容量価値収入や、十分に高い炭素価格(100ドル/ton)を前提 として置いているため、スポット市場機能以外の措置も踏まえたものであることに留意する必要。 • 電源構成としては、風力31%、原発21.5%、 太陽光11%、CCS付火力10%、残りを水力、 バイオ等と想定。 • 限界費用0の電源と、10円程度の電源(火 力)のほぼどちらかしかないため、価格はその 両極端で決まる。 • 2050 年の卸売価格は、年間約1,000 時 間でゼロ、年間約2,000 時間で0~20 US ドル/MWh という非常に低い価格とな る。 • 一方で、約1,000時間程度は200USドル /MWhという高い価格の時間帯も存在 • 平均卸価格は78 US ドル/MWh と比較的 高い水準を維持すると試算。 IEAレポート(2016)における2050年の電力価格のモデリング概要 (出典)https://www.nedo.go.jp/content/100862107.pdf p54,p55

(34)

33  カーボンニュートラル電源の拡大  再エネ主力電源化と安定供給の両立  脱炭素化とレジリエンス強化に資する次世代型送配電ネットワークの構築  適正なリスク管理の下での小売事業者間の競争促進  発電・送配電・小売各分野におけるイノベーションの促進  上記を進める上での市場メカニズムの在り方

カーボンニュートラルに向けた課題

参照

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