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サイエンスツールとしてのパソコンの活用法に関する研究 : MSXパソコンによる簡易型自動気象観測装置(MAMEDAS)

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(1)

MSXパ

ソコンによる簡易型 自動気象観測装置

(MAMEDAS)一

理科教育研究室

An ApplicatiOn of Personal Computer as a Science′

Γool

Micro‐

automated Meteorological Data Acquisition System(MAMEDAS)

by an A/1SX computer and a silnple interface一

Ryolchi SuGIMOTO

1

は じめ に 今 回改訂 された学習指導要領 の中学校及び高等学校理科 においては

,観

察・ 実験 の一層 の重視が 強調 され

,ま

,情

報化への対応 として

,コ

ンピュータを観察 。実験の道具 として使用す るように 改訂がなされている切 。中学校の学習指導要領理科の「第

3

指導計画の作成 と内容 の取 り扱 い」 では,「各分野 の指導 に当たっては

,観

,実

験 の過程での情報 の検索

,実

験 データの処理

,実

験 の 計測 な どにおいて

,必

要 に応 じ

,コ

ンピュータ等 を効果的に活用するよう配慮す るもの とす る」 と

あ り

,ま

,高

等学校理科で は

,物

IB,化

IB,生

IBの

「探究活動」 な どにおいて

,適

宜 コンピュータの活用 を図ること。 また

,■

の科 目で は「課題研究」 において

,科

学的 に探究す る 方法 を習得 させ

,問

題解決の能力 を育成す るとともに,「解決すべ き課題 についての情報 の検索

,計

,結

果の集計・処理な どに

,適

宜 コンピュータな どを活用 させ ること」とある。パ ソコンを観察・ 実験 の道具すなわちサイエ ンスツール として用いるという内容 は今回の改訂の大 きな特徴である。4ち 理科 にパ ソコンを利用す ることは今後 とも不可欠な事である と予想 されるが

,ど

の ような使 い方 が最 も適切であるか はあまり明 らかにされていない。理科教育 は

,観

察・ 実験 な どの直接経験 を重 視 し

,自

分で考 え

,判

断 して

,問

題 を解決す る能力 を高める必要があると考 えるが

,現

在 のコンピ ュータの理科への利用の仕方 は

,知

識定着型 の ものや シ ミュレーションな どが多 くみ られ

,探

究 の 技能 を身 に付 けさせ るために

,子

ども自らが問題 を発見 した り

,解

決 した りす るような利用の仕方 は少 ない ように思われ る。 実験計画 を立て

,情

報 を収集 した り

,発

見や判断 をした り

,ま

,実

験や測定 をしてデータの解 釈 をす るな ど

,子

ども自らが問題解決 をす るようなパ ソコンの使 い方が より望 ましい と考 える。実 験室で実験可能 な内容 まで も

,チ

ュー トリアル型

CAIな

どにより

,パ

ソコンのディスプレー上 だけ で理科授業 をす ることはあまりよい方法で はない と考 える。 筆者 は

,デ

ータ検索

,実

験で きない現象のシ ミュレー ションやデータのグラフ化

,表

計算

,ワ

ー プロソフ トによるレポー ト作成な どもパ ソコンの一つの利用の仕方であるが

,観

察・ 実験 な どを重 視す る理科の授業 においては

,時

間や温度

,電

圧 な どを直接測定す る計測機器 として使 い

,ま

た,

(2)

244

杉本良一 :サ イエ ンスツール としてのパ ソコンの活用法 に関す る研究 データの表示

,計

,グ

ラフ化 な どの処理及びデータの保存 な どに用いることが より適切 な使 い方 で はないか と考 える。 今 回はその一例 として,安価 な

MSXパ

ソコンを用い,簡単なイ ンターフェースによる簡易型 の自 動気象観測装置 を開発 し

,中

学校及び高等学校 の気象学習 に活用が はかれるよう工夫 したので報告 す る。

2

気象教材の問題点 とパ ソコン活用の意義

現行 の学習指導要領 中学校第

2分

野 の気象現象の取 り扱いで は, 樅)天気 の変化―観測や実験 を通 して

,天

気 の変化 は太陽放射 に基づ く水 の状態変化 や大気の動 きに関連 して起 こることを考察 させ

,そ

れ らをもとにして天気変化の仕 組 みや規則性 を理解 させ る。 とあ り

,指

導書働で は,「導入 に当たっては

,毎

日の天気変化や四季 に特有な気象 を取 り上 げて天気 の様子 に関心 をもたせ

,授

業 の展開には

, 1∼ 2週

間程度連続 して収集 した気温

,湿

,気

,風

な どの観浪Iデータや

,新

聞天気図な どを用意 し

,天

気 についての現象 を身近なもの として動的 にと らえさせ ることが必要である。」 とあ り

,実

際の観測 データを用いることを強調 している。 新指導要領で は は)天気 とその変化一身近 な気象の観察

,観

測 を通 して

,天

気変化 の規則性 に気付か せ るとともに

,様

々な気象情報 を活用 した天気 の予測の方法 について理解 させ

,天

気変化 についての認識 を深 める。 とある。 さらに

,小

項 ロア 天気の変化では「働校庭 な どで気象観測 を行い

,そ

の記録 に基づいて, 天気変化 の規則性 を見いだす こと。」 とある。 新指導要領で は

,身

近 な気象観測や

,衛

星画像 の気象情報 な ど

,よ

リー層の具体的データに基づ く気象学習が強調 されている。 しか し

,実

際 は学校 で継続的に気象データをとった り

,気

象観測の 施設 を維持・ 管理 した りす ることは

,大

変な困難 を伴 うことが多い。 また

,現

在 の学校 にある備品 としての気象観測の機械・ 器具 は

,過

去の理科教育振興法 によって購入 され

,古

くなった もの

,故

障 した ものが多いのが実情である。新規 にこれ らの備品 を購入 しようと思 って も

,乏

しい学校 の予 算で は

,購

入 もままならないのが現状であろうか と察せ られる (例えば自記温度計 を例 に取 ると, 約

5万

円程度 もかか る)。さらに,市販 のコンピュータ制御 の自動気象観測装置 は数百万円 もかか り, 学校で購入す ることは不可能であろう。 「改訂 中学校学習指導要領 の展開」で小林 は

0,上

の小項 目t/1の内容 について,「で きれば

,年

間 を通 じて気象要素の資料が欲 しい。 そのためには

,自

記 の観測器が必要 となる。かつてのゼ ンマイ 式 の ものは保守管理が大変であった。 もっ と容易 に利用で きる自記 の観測機械 (安価 で丈夫 な

)の

出現が切 に望 まれ るところである。」 と書いている。 近年

,比

較的安価 なパ ソコンな どが容易 に入手で きるようになった。 これを用いて

,教

材用 の簡 単 な気象観測装置 を製作 し

,上

記 のね らいに沿 った自記の観測 システムを製作 し

,理

科 の授業 に活

(3)

用す ることは大変意義深い と考 える。 しか し

,パ

ソコンを用いて気象 データを取 り入れ るためのハー ドウェアや ソフ トウェアを教師が 自作す るには

,次

のような問題点があると考 える。 ①パ ソコンについての高度 なハー ドウェアの知識や

,マ

シン語 な どに習熟 している必要がある。 ②市販 の

A/Dコ

ンバータな どのインター フェースは高価であ り

,自

作す ることも容易で はない。 ③ あまり複雑 な もので は生徒が工夫 した り

,改

良 した りす る余地がない。 そこで

,こ

れ らの問題点 を取 り除いた気象観測データが 自動的 に言己録で きるシステム(マメダス,

MAMEDAS,Micro Automated Meteorological Data Aquisition System)を

開発 した。 これを

用いれば

,生

徒 の意欲的な学習が期待で きるとともに

,生

徒 自身 にハー ドウェアの改良やプログラ ムの作成 な どをさせれば

,コ

ンピュータ リテラシーを養 うことがで き

,さ

らに

,実

験計画や測定方 法の工夫

,情

報 の収集

,デ

ータの解釈 な ど

,科

学的方法 を学 ばせ るのにもよい教材 になると考 える。

3

シ ス テ ム の 概 要 本教材 は生徒が工夫 をしなが ら気象観測 システムを製作 してい く過程で

,様

々な科学的手法 を学 習で きることをね らっている。 また

,

どんな機種 のパ ソコンで も応用で きる技能や矢日識が身に付 け られ ると考 える。 さらに

,較

正 をす ることにより

,精

度 をあげれば実用 に も役立つ ものである。 測定の内容 は ① 気温

(040℃

)

② 湿度

(0100%)③

風速 (相対量

)

④ 日照 (相対量) の

4項

目である。気象要素の うち

,気

圧 の測定 には増幅器や

8ビ

ッ トの

A/Dコ

ンバーターな どが 必要 とな り

,高

価 となること及び生徒が扱 うには複雑す ぎるので今 回 は省略 した。 センサー として は

,気

,湿

度 にサー ミスタ

,風

速計 にはフォ トトランジスタ

,日

照 に

CdSを

用 いた。データは

MSX―

BASICの

PDL及

STICK関

数 を使 い71819,0255の 整数値でデータを取 り 出す。 パ ソコンとしては

MSX2規

格で,3.5イ ンチ

2 DDフ

ロッピーディスク ドライブを一台内蔵 した

HB

風 速 用 セ ンサ ー (フォトトランジスタ,スイッチ) ジョイスティック端子 図

1

マメダスシステムの概要 インター フエ ス回路 (タイマーIC555) 図4の回路

3組

気温測定用 サー ミスタ 湿球温度用 サー ミスタ

MSX

パ ソコ ン SONY HB―F500 (キー ボー ド) 35イ ンテ フロッピー ドラ イ プ プ リンター

(4)

杉本良一 :サ イエ ンスツール としてのパ ソコンの活用法 に関す る研究 ―

F500(SONY製

)を

用いた。 この規格 のパ ソコンではリアルタイム クロックが付 いている。その ため

,日

付 と時刻が測定で き

,デ

ータの記録 に便利が良い。 図 1に このシステム構成 の概要 を示す。 図

2, 3に

マメグスシステムの全体写真 とセ ンサー部分の写真 を示す。 図

2

マ メダスシステムの金景 ジョイステイック1端子

4

測 定 原 理 と較 正 方 法 (1)気温の測定 気温測定用のインターフェースについては

,PDL

関数 を用いるが,その入力回路 にはタイマー IC555 を用いる。図4の回路で

,コ

ンデンサーの値 を一 定 にしてお き

,抵

抗 の代わ りにサー ミスタを接続 す る。サー ミスタは温度 によって

,そ

の抵抗値が 変化す るので

,こ

れ を用いて温度 を測定す ること が可能 となる。 い ま

,TO[K]に

おけるサー ミスタの抵抗値 を

Ro[Ω

],T[K]に

おける抵抗値 を

R[Ω

]と す る と,

R=Roexp(B(1/T-1/TO))

………・①

4

インター フェース回路 こ こで

,Bは

サ ー ミス タ に よ る定数 で

,狭

い温度範 囲な らば一定 で あ る。 タイマー

ICの

出カ パ ル ス幅

t[Sec]は ,コ

ンデ ンサーの容量 を

C[F]と

す る と, t=1.1×R×

C

………・・②

また

,MSX―

BASICの

PDL関

数 の値 を

T[K]の

とき

n,TO[K]の

とき

,noと

す る と

,nは

tゃ

Rに

'ヒ 例 す る。 す なわ ち n∝t∝

R

………。③ したが って

,測

定 温度

T[K]は

,(1)∼ (Dよ り +5V

・ K 

1ピ ンヘ

lL

︱ ・

3

センサー部分の拡大写真

■―

トリガー入力 8ピ ンヘ

(5)

T=B/(ゼ

n(n/nO)十

B/To}

………④

B,no,TOは

定数 とみなせ るので

,PDL関

nの

値 により温度

Tを

求 めることがで きる。 図

5は

,サ

ー ミスタ

SDTlooo(東

京三洋)を用い, 1リ ッター ビーカーにおいて

,温

度 を低温側 か ら

,約

5℃

ずつ上昇 し

,標

準温度計 と比較 した

40

ものである。この とき

B定

=4265,no=142で

あ った。高温や低温側 で最大で約1.3℃の誤差がある

30

,こ

れ は

,B定

数が温度 によって変わ るためで あ り

,厳

密 には温度 によ り

B定

数 を変 えなければ

20

ならない。 しか し

,プ

ログラムや較正が複雑 とな

10

るので

,こ

のシステムでは温度 の測定範囲内で一 定 とみなした。教材用 としては使 う限 りで はあ ま

0

り支障ない と考 える。 あ くまで

,安

価 にで きるこ とをね らってお り

,精

度 をあげようとす る と

,高

価なサー ミスタやインターフェースが必要 となる。 サー ミスタや

CdSの

抵抗 は数 KΩ か ら数十 KΩ あ り

,セ

ンサー は数百 メー トル離れていて も測定可能である。すなわち

,

リモー トセ ンシングがで きるの もこのシステムの特徴である。 また

, 5ボ

ル トのパルス駆動なので

,他

のセ ンサー に比べ, 雑音 の影響 も受 けに くい。 磁)湿度の測定 湿度 については

,理

科年表 に掲載 されている公式 を参考 に

,近

似式 を作 り

,ま

,乾

球温度 と湿 球温度 を測 ることによ り測定がで きる。センサー はサー ミスタをエポキシ系接着剤で固め

,湿

らせ たガーゼを取 り付 け

,湿

球温度 を計 る。 すなわち

,相

対湿度

H(%)は

H=e/Ew× loo

… ……⑤ ここで

Ewは

t°cに おける飽和水蒸気圧

, eは t℃

における水蒸気圧であ り ,

e=Ew'一 o.5(

た だ し,

Ewの

値 を気温 の関数 として近似的に次のような多項式で表 した。

Ew=61+0.37t十

,022t2+.000227 t a… … …⑦ 図6に

,水

蒸気の飽和蒸気圧 曲線 と⑦式 による曲線 を示す。高温側で誤差が大 きくなるが

,そ

の差 は

4%程

度である。 湿度 の較正 は

,60%付

近で は室温中で

,ま

,30%付

近で は密閉 したスチロール容器 中に

,飽

和 塩化マグネシウム溶液400cc満た し

,さ

らに

,90%付

近で は

,湯

をいれ

,市

販 の温湿度計

HT150(ソ

アー)との比較 によった10。

HT150は

3500円程度で入手で き

,そ

の精度 は±

5%(3080%)で

ある。 図7にマメダス と比較 したものを示す。 また

,風

が強 く吹 く場合大 きく湿度が低下す る。 これ はサ ー ミスタが敏感 に反応す るためである。このマメグスの精度 は,±

10%程

度 と考 えられ るが

,精

密な 測定 はきわめて難 し く

,相

対的に湿度が高いか低 いかが分か ると考 えた方が よい。

tり

P/755… ………⑥

翠を

話す

解 民

最大

)

20 40

△サーミスタの温度 ― 標準温度計の読み 図

5

マメダスシステム温度計の誤差

(6)

―多項式による計算値 一 文献値 杉本 良一 :サ イエ ンスツール としてのパ ソコンの活用法 に関す る研究 △マメグスの読み ……HT150の 読み 20 温計(°C) 図

6

飽和水蒸気圧曲線 図

7

湿度の較正 (HT150との比較) (3)風速の測定 ゲームな どに用いるジ ョイステ ィック端子 は

,各

ピンの電圧 の状態 によ り

,外

部か らの信号 を取 り入れ ることがで きる。 ここで は

,図

8のような使 い捨て注射器やフィルムケースな どを使 った簡 単 な風速測定器 を製作 し

,そ

の回転数 をマイクロスイ ッチ

,

リー ドスイ ッチ またはフォ トトランジ スタな どのセ ンサーでカウン トす る。風速 は

,別

の携帯用風速計 な どで較正する。 プリンカップ 溶着する。 レンズ付 き豆電球 フォ トトランジスタ 図

8

風速計センサーの構造

9

風速計センサーの写真 14)日照の測定 日照 の測定 には

CdSセ

ル を用いた。 このインター フェース は温度測定 と同 じ回路 (図

4)を

用い る。サー ミスタの代わ りに接続す る。光 の強弱 によって

,CdSの

抵抗値が変化することによ り

,PDL

関数 の数値が変化す ることを利用する。但 し

,CdSの

抵抗値 は

,サ

ー ミスタ と異 な り

,大

き く変化 す るので

,コ

ンデンサーや直列 に可変抵抗器 をいれて調節する。なお

,太

陽光 を直接当て る と強す ぎるので

,フ

ェル トペ ンな どで黒 く塗 る。較正 は照度計な どを用いるとよいが

,広

い範囲の光 の強 さには対応 しきれないので

,

くもりの日に中間の値 を示す ような場所 に設置する。 湿 度 %

︲00 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0

20 40 60 80 100

HT150 湿度

%

9

風速計センサーの写真

(7)

5

ソフ トウ エア

メニ ュー画面 は図10の ようにな り,始 めに

4

初 期設定 で記 録 す るデー タの フアイルネームFIs,測 定時 間 の間 隔

DT(sec),風

速 測定 の時 間T(Sec) を入力 してお く。次 に1の測 定 を選択 す る と測定 が開始 され る。 記録 デー タ形 式 はラ ンダム フ ァイル で表1のよ うに1つの デー タ は32バ イ トで記録 され る。 した が って

,720Kバ

ィ トの フ ロ ッピー に は,約

2万

デ ー タ とる こ とがで きる。 表

1

マメダスデータの形式 日 付 時 刻 気 温 湿 度 風 速 日 照

DAs(8バ イト)

TIS(8バ

イ ト)

TI(4バ

イ ト)

HU(4バ

イ ト)

WV(4バ

イト)

SL(4バ

イ ト)

停電 な どでパ ソコンの電源が切れて も

,デ

ータは消 えることはない。 データはグラフィック画面 に表示す ることがで き

,気

象データの時間変化が分か りやす く表示 され

,理

解 しやすい。 また

,3を

選ぶ ことによリプ リンターにデータを打ち出す こともで きる。プログラムはすべて

BASIC

言語で書かれてお り

,教

師や生徒 自身が改良 して行 くことにより様々な応用が考 えられる。 このプログラム リス トは

,資

料1に示す。

==MAMEDAS=三

MENU

l

ソクテイ

2

デー タ ヒ ョウジ

3

デー タプ リン ト

4

シ ョキセ ッテイ

5

オ ワ リ 図10 メニュー画面 図■ 測定結果例

(8)

250

杉本良一 :サ イエンスツール としてのパソコンの活用法 に関する研究

6

測 定 結 果 例 と教 材 と して の 活 用 法 図■ は

,広

島県立教育 セ ンター科学芸術教育棟物理研究準備室北側 のベ ランダにおいて

,1988年

■月18日か ら約

1週

間 に渡 り

,継

続 して測定 した画面である。データは10分 お きに

,853デ

ータ とら れた ものである。 この時期 で は

,昼

間の 日照時間が短い ことが一 日で分か る。 また

,夜

には気温が 下が ると同時 に湿度が上昇 しているのがわか る。年間 を通 して記録 すれば

,さ

らに様々な情報が得 られ ると考 える。 教材 に当たって は,以 下 に述 べ るような方法で このシステムを活用す ることによ り,生 徒 の興味・ 関心 を高め

,ま

,観

察・ 実験 の効率化 を計 ることがで きると考 える。 高等学校地学の気象学習で も利用す ることがで きるが

,こ

こで は中学校第

2分

野 の気象学習 にお いての活用 について例 をあげる。

(D

校内における気温

,湿

,日

照の 日変化の測定 学校内で

,日

向や 日陰

,教

室の中やグラン ドといったふ うに

,色

々な場所での ミクロ気象の データを記録す ることによ り

,そ

の環境 との因果関係か ら気象学習 に興味・ 関心 を持たせ るこ とがで きる。 鬱

)毎

日の気温

,湿

,日

,風

力の記録 日々の気象 データを自動記録 してお き

,一

ケ月毎 にまとめる。 その とき同時 に新聞な どの天 気予報欄 を同時 に切抜 きしてお く。 そして

,後

に授業 の教材 として活用す る。

(0 1日

の気温変化 と日照の関係 を調べ る 太陽の日射 は南中時が最大 となるが

,気

温 はそれ よ りも遅れ ることな どを確かめる。すなわ ち

,気

温 の変化 と日照セ ンサーのデータを比べ る。

(4)風

が強い時の湿度変化 を調べ る 風 の強 さを風速計セ ンサーで計測 し

,そ

の ときの湿度 の変化 を読 み取 る。 また

,室

内などで エアコンを作動 させた ときの

,室

温 と湿度 の関係 な どを調べ る。

G)1年

間のデータを比べ

,季

節 による違いを比較する

1年

間の気象データを蓄積 し

,季

節 による気温や湿度 の変化

,風

速や

,日

照 な どを比較 し, 季節の特徴 をまとめる。 俗

)前

線の移動の観測 水銀気圧計 な どの変化 とこのマメダスシステムの気温・ 湿度変化 の関係か ら

,前

線 な どの移 動 の様子 を調べ る。 年

)気

象衛星画像 とマメダスデータの比較 気象衛星ひ まわ りの雲画像 データ とマメダスシステムによる気温

,日

照データを比較 し

,

ミ クロの気象 とマクロの気象 を関係付 ける。

7

おわ りに このシステムは筆者がタイ国に理科教育の技術指導の過程で

,タ

イ国教員養成大学の教官にパソ コンの理科教育への活用を指導する目的で開発・製作 したものである。。このシステムを作 り

,指

導 する過程で

,様

々な科学的手法が学習できることに気付いた。指導した教官は

,こ

のシステムを組

(9)

み立てる過程 を学習 した後

,ア

ップル

Hや IBMPC―

XTな

ど他機種 のパ ソコンで もこのシステムを 移植することがで きた。 このシステム は研究用の高精度の ものを考 えて はいないので

,耐

久性や精度 の面で まだ改良 しな ければな らない部分 もあるが

,較

正 を正確 にして

,精

度 をあげれば実用的 に役立つシステムにす る ことがで きると考 える。 また

,こ

のシステム は気象データがグラフィック画面 に時間変化 として表 示 され児童・ 生徒 に とって理解 しやす く

,気

象学習への興味・ 関心 を高めることがで きる。 プログラムはすべて

BASIC言

語で書かれてお り,中学以上であれば生徒 自身がプログラムを改良 す ることもで きるであろう。 また

,理

科 だけでな く

,中

学校 の技術・ 家庭科「情報基礎」 の領域 と 関連 させて

,生

徒 自らの手でマイコンを操作 させた り

,プ

ログラムの作成

,改

良 をさせ た りで き, コンピュータ リテラシーを養 うことも可能である。 さらに

,マ

メダスシステムを生徒 自身 に製作 さ せれば

,実

験計画

,測

定方法の工夫

,情

報やデータの収集 な ど

,科

学の方法 を学 ばせ るのに良い教 材 になると考 える。 献 文 用 F g

1)文

部省

2)文

部省

3)山

極 隆

4)山

極 隆

5)文

部省

6)小

林 学

7)杉

本良一

8)杉

本良― 杉本良一 ソアー佛 杉本良一 9 10 ■ 中学校学習指導要領,1989,大蔵省印刷局 高等学校学習指導要領,1989,大蔵省印刷局 教育 と情報,No359,P20,1988

NEW教

育 とマイコン, P,34, P58, 5月 号, 1989 中学校指導書 理科編,1978(昭和53年) 改訂中学校学習指導要領の展開―理科編―1/Jヽ暮,山極

,江

田編),P、144,明 治図書,1989 「簡単なマイコンインターフェースによる物理実験法及び指導法の開発」 文部省科研費奨励研究B研究報告書,1986(昭和61年度) 「簡単なマイコンインターフェースによる物理実験 」, 物理教材の研究

,全

国理科教育センター 研究協議会編,東洋館出版社,1988 「マイコンを活用 した熱教材の指導」

,理

科の教育,P,42, 2月 号,1987 温湿度計モジュール HT 150取 り披い説明書 「タイの教育事情・教員養成大学の現状 と技術協力J,教育 けんきゅう,広島県立教育セ ンター, No16, 1988, (1990年8月31日受理)

(10)

杉本良一:サイエ ンスツール としてのパ ソコンの活用法 に関す る研究

資料

1

マメグスシステムのプログラムリス ト

(MSX2 BASIC)

120 ' PROCRAHED a EQUIPED BY Mr.SuEI moto, 1988 1l v2 0

1′10 MAXFIIIES・ 3 :ItE=1 160 .― ―――――――――一― テイスウ

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(12)

杉本良一 :サ イエンスツール としてのパ ソコンの活用法に関する研究

SUMMARY

AN APPLICAT10N OF PERSONAL COWIPUTER

AS A SCIENCE T00L

‐Micro‐automated MeteorO10gical Data Acquisition System(MAMEDAS)

by an MSX computer and a si=nple interface‐

Ryoichi SUGIMOTO Department of Science Education,

Faculty of Education, Tottori University

MicrO‐automated Meteorological Data Acquisition System(MAMEDAS)was cOnttructed This is an

example of application of personal computer in the field of scientific rneasurement for the secondary sch001 sclence

Firstly, one of the main difficulties in the field of meteorOlogical teaching is tO accumulate the

meteorO10gical data such as temperature, hunlidity, 、vind velocity and so on, If we use the micros, the

difficulties are removed.

The secOnd problelaa is that the teachers must learn about the interfacilag technic of the sensors and

the computer. However the IAWIEDAS can be handled easily because of its simpHcity

The third problem is that the budget of schools is limited to purchase the commercial rneteorological

system. If a cheap h/1SX type computer is used, it is able to construct a simple and cOst effective meteorological system

The A/1AA/1EDAS system can measure, l Temperature (0‐ 40 degrees centigrade)

2 HuHlidity (0‐100%)

3 Wind Velocity (relative valuc) 4 Sunlight intensity (relative value)

Temperature and Humidity are measured by therHュ ister sensors Sunlight intensity are measured by

a CdS‐photo ce■.These data are acquisitted by PDL statement of MSX‐ BASIC,Wind Velocity is lneasured

by a photo‐transistor lvith a lamp and the data is acquisitted by STICK statement of MSX‐ BASIC As a consequence,the systena is a typical model for learning the science method by using personal

computer as a science tool Data acquisition and interfacilag technics are also apphed to another fields of

参照

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