Agenda
1.PHP入門
PHP の概要と PHP プログラムを作成するための基本事項2.PHP言語入門
PHP 言語の基本的な文法3.データベースとPHPの連携
PHP でデータベースに接続し、データベースの操作を行う4.Class入門
PHP のクラスと、クラスから生成されるオブジェクトについて5.PEAR
PEARの役割について1.PHP入門
PHP の概要と PHP プログラムを作成するための
基本事項を説明します。
□ PHP とは
□ PHP プログラムの構成
□ プログラムの実行
PHPとは
• PHP言語の特徴
PHPとは「PHP Hypertext Preprocessor」の略 C言語やJAVA、Perlなどと同じプログラミング言語 ※ファイルの拡張子が「 .php 」□ インタープリタ型スクリプト言語
□ 文法が比較的容易 (厳密な型チェックなし)
□ CGIと比較すると、実行速度が早い
□ どのような種類のデータベースとも接続可能
□ Webアプリケーション開発に特化した言語
1: プログラムでHTMLを作成するタイプ
Program <HTML> <BODY> 200X年 X月 X日 ・・・ </BODY> </HTML> 200X年X<BODY> <HTML> <HTML> <BODY> 200X年 X月 X日 </BODY> </HTML> <HTML> <BODY> 200X年 X月 X日 ・・・ </BODY> </HTML> <HTML> <BODY> ・・・ </BODY> </HTML> <?php ?>2: HTMLの中にプログラムを埋め込むタイプ
• HTMLを動的に生成する技術
1: サーバー上のプログラムを利用するタイプ
– CGI(Common Gateway Interface):
• 多種言語(C, VB, Perl)が利用できる • カウンター 、掲示板 、アンケートフォームなどの ページを作成することができる。
– Javaサーブレット:Java
• 処理効率が良い(サーバーのメモリ上に常駐) • セッション管理、DBアクセス、メール送受信機能を有する。• HTMLを動的に生成する技術
2: HTMLの中にスクリプトを埋め込むタイプ
– ASP (Active Server Pages)
• 米マイクロソフトが開発した、Webサーバー用のサーバー・サイド・スク リプト処理機構。97年4月にリリースしたInternet Information Server3.0 に初めて搭載した。
– PHP (Hypertext Preprocessor)
• 無料で利用可能。プラットホームが幅広い、DBアクセスやメール関連 のライブラリが提供されている
• HTMLファイル内に直接記述するタイプのスクリプト言語。PHP/FI (Personal Homepage/Form Interpreter)の後継。
– JSP (Java Server Pages)
• 初回参照時にコンパイルされ、サーブレットとして動作。EJB等が利用 可能。
• 米サン・マイクロシステムズが1999年6月、JSPの最初の仕様 「JavaSever Pages 1.0」を策定した。
PHP プログラムの構成
<html> <head> <title>PHP World</title> </head> <body> </body> </html><?php
?>
PHPの開始
PHPの終了
PHPはHTMLの中に
埋め込むように記述します。
※拡張子は、『.php』
プログラムの実行手順
PHP プログラムのソースプログラムの作成から、 実行手順は以下のようになります。 実行 エディタを用いてソースファイルを作成 ※ファイル名には、拡張子 .php を付ける。 ブラウザからアクセス ※ Apacheが起動されていることが前提 ソースプログラムの作成 ファイルの保存はじめてのPHPプログラム
文字を表示するプログラムです。(ファイル名:hello.php) 『実行方法』 ブラウザから、http://127.0.0.1/prog/hello.php にアクセスします。 ※Apacheが起動されていることが前提 <html> <body> <?phpprint("Hello World!");
?> </body> </html> メモ帳に入力し、 Apacheをインストールした ディレクトリ 配下に progというフォルダを作成し その中にhello.phpという 名前で保存します。
2.PHP 言語入門
PHP 言語の基本的な文法を紹介します。
□ コメント
□ 変数
□ 型
□ 配列
□ 定数
□ 関数と引数
□ 演算子と演算子の優先順位
□ 分技文
□ ループ文
□ ファイル操作
□ HTTP関数
PHP 言語におけるコメントの指定は、以下のとおりです。 // この行の最後までをコメントとして扱う。 # この行の最後までをコメントとして扱う。 /* 複数行に渡ってコメント指定ができる。 */
コメント
例2 <html> <head> <title>はじめてのPHP</title> </head> <body> <?php /* 複数行コメントが記述できます。 */print(”Hello World!”);
?> </body> </html> 例1 <html> <head> <title>はじめてのPHP</title> </head> <body> <?php //この行のみコメントが記述できます。 print(”Hello World!”);
?>
</body> </html>
変数
『変数』とは、一時的にデータの『値』を格納し、計算結果などによって その値の内容が変化する性質を持ちます。数
文字列
配列
変数
$変数名 = 変数に代入する値
変数は、『代入演算子』によって値を 変数に格納する。 PHPでは、変数の行頭に 『$』をつける。 ・変数は『$』ではじめること ・変数に使える文字は英字、数字、アンダースコア ・変数名の始まりに数字は使えない ・変数名の大文字と小文字は区別される ※ApacheやPHPですでに定義されている変数もいくつかある (例、$_POST:HTMLから送られてくるデータを受け取る時に使用)実習 : 変数に名前をつけて、値を代入してみよう! <html> <head> <title>はじめてのPHP</title> </head> <body> <?php //文字列を変数に代入し出力する $str = ” Hello World!”; print ($str ); ?> </body> </html>
型
変数は型を持ち、型はその変数が整数であるのか、 文字列であるのか表します。 例 <?php //変数の自動生成$abcd= ” Hello World!”;
print ($abcd ); ?>
・文字列変数
ダブルコーテーション、シングルコーテーションで囲まれた変数・数値変数
何も囲まれずに値を格納(文字列を何も囲まなければエラーとな る) ※PHPではこの『型』の判断をほぼ自動で行ってしまうので この『型』を意識しなくて良い。 ※変数が自動生成されるのでタイプミスに注意!【論理型】 boolean型とも言い、「true」か 「false」の2種類 例 $var = true; 【整 数】 integer型とも言い、浮動小数点以下の値を持たない あるいは切り捨てられる値を持つ。 一般的な整数の範囲は、-2,147,483,645~2,147,483,645 例 $var = 1500; 【浮動小数点数】 float型、double型、real型ともよばれ、 小数点以下の数値を持つ。 例 $var = 3.14159265; 【文字列】 string型とも言い、文字列を値とした変数。 英字や漢字、かななどを扱うことができる。 文字列を代入する場合には、「’」 (シングルコーテーション) 「’’」(ダブルコーテーション)で囲みます。 例 $var = ’こんにちは!’; $var 2= ” こんにちは $var さん”;
《 型キャストの書式 》
(bool),(boolean) (int),(integer) (float),(double),(real) (string) (array) (object) →論理型へのキャスト(型変換) →整数型へのキャスト →浮動小数点へのキャスト →文字列へのキャスト →配列へのキャスト →オブジェクトへのキャスト 例 <html> <head><title>cast.php</title></head> <body> <?php $kaimono = 1234; $kaimono = $kaimono * 1.05; $seikyugaku = (int)$kaimono; print (“請求額は”.$seikyugaku.“円です”);?> </body> </html> 実行結果 ---請求額は1295円です配列
配列とは1つの変数名で複数の値を格納できる。
color color color color color color変数
配列
例 <html> <body> <?php $color[0]="red"; $color[1]="green"; $color[2]="blue"; $color[3]="yellow"; $color[4]="gold"; print_r($color); ?> </body> </html>変数名[添え字]
※添え字(インデックス)
は0(ゼロ)から始まる
《連想配列》
インデックスが文字列の配列のもの
例 <html> <head><title>association_array</title></head> <body> <?php $like1['color']= "blue"; $like1['food']= "curry"; $like1['sports']="baseball"; print_r($like1); ?> </body> </html>定数
変数と同じように値を格納するものですが、変数と違って 一度値を設定すると値が変更できません。 ※スクリプト内で何度も同じ値が出てくるような場合に使用 定数を定義するために、define()関数を使い、 定数名とその値を引数とする。 【定義済みの定数】 __FILE__ → 実行しているスクリプトファイル名 __LINE__ → 実行中の行数 FALSE → 偽の値 NULL → 値を持たないという意味の値 TRUE → 真の値 define( ”定数名” , ”値” )関数とは、『あるまとまった処理や命令を1つの表現に置き換えて 簡単に使えるようにしたもの』 引数の役割は、『関数に値を渡すこと』
《ユーザ定義関数》
あらかじめ動作や機能が決められている関数ではなく ユーザが独自にその動作を決めることができる仕組み 「function」 という命令を使って定義し、「処理」の部分に 自分でまとめておきたい処理や機能を記述しておく。 必要時、この関数を呼び出せば、まとまった処理が簡単に実現でき 何度も再利用して使用することができる。関数と引数
function 関数名 ( 引数 ) { 処理 }例、合計金額から消費税を抜いた税抜き価格を計算する関数 <?php function calc($zeikomi) { $zeinuki = $zeikomi / 1.05; return $zeinuki; } ?> <html> <body> <?php print ( calc(105) ); ?> </body> </html> 作成した関数を呼び出す場合 作成した関数名( 引数 ) 実行結果 ---100
変数の有効範囲(ローカル変数とグローバル変数)
変数には有効範囲(スコープ)があり、関数内にあるものを ローカル変数、それ以外にあるものをグローバル変数と 呼びます。 <html> <head> <title>no_global.php</title> </head> <body> <?php $a = 1; function test(){ print ($a+1); } test(); ?> </body> </html> <html> <head> <title>global.php</title> </head> <body> <?php $a = 1; function test(){ global $a; print ($a+1); } test(); ?> </body> </html> 実行結果 ---1 実行結果 ---2【算術演算子】
演算子 意味 例 結果 + 加算 $a + $b $aに$bを足す - 減算 $a - $b $aから$bを引く * 乗算 $a * $b $aに$bをかける / 除算 $a / $b $aを$bで割る % 剰余 $a % $b $aを$bで割った余り演算子
加算子と減算子++ 前置加算子 ++$a $aの値に1足した後、 $aを返す 後置加算子 $a++ $aを返した後、 $aの値に1足す -- 前置減算子 --$a $aの値から1引いた後、 $aを返す
【比較演算子】
演算子 意味 例 結果 == 等しい $a == $b $aが$bと等しい場合にTRUE === 型が同じで $a === $b $aが$bに等しく型が同じである 等しい 場合にTRUE != 等しくない $a != $b $aが$bに等しくない場合にTRUE <> 等しくない $a <> $b $aが$bに等しくない場合にTRUE !== 等しくないか $a !== $b $aが$bに等しくないか、同じ型で 型が異なる ない場合にTRUE < より小さい $a < $b $aが$bより小さい場合にTRUE > より大きい $a > $b $aが$bより大きい場合にTRUE <= より小さいか $a <= $b $aが$bより小さいか等しい場合に 等しい TRUE >= より大きいか $a >= $b $aが$bより大きいか等しい場合に 等しい TRUE【論理演算子】 [演算子] [意味] and , && 論理積 or , || 論理和 xor 排他的論理和 ! 否定 【ビット演算子】 [演算子] [意味] & 論理積 | 論理和 ^ 排他的論理和 ~ 否定 << 左シフト >> 右シフト 【代入演算子】 [演算子] [意味] = 代入 【文字列演算子】 [演算子] [意味] . 結合
【複合演算子】
[演算子] [例] [結果] += a += b a + bの演算結果をaに代入 -= a -= b a - bの演算結果をaに代入 *= a *= b a * bの演算結果をaに代入 /= a /= b a / bの演算結果をaに代入 .= a .= b a . bの演算結果をaに代入演算子の優先順位
優先順位 高い 低い 演算子 new [! ~ ++ -- (int) (double) (string) (array) (object) @ * / % + - . << >> < <= > => == != === !== & ^ | && || ? : = += -= *= /= .= %= &= |= ^= ~= <<= >>= print and xor or ,
分岐文
if.else 文: if ( boolean 式) { 処理; } else if ( boolean 式) { 処理; } else { 処理; } Switch 文: switch ( 式 ) { case 定数式1: 処理; case 定数式2: 処理; ‥‥ default: 処理; } $point = 80; if ($point >= 70) { print (“合格です!”); } else { print (“残念!”); } $hyouka = "B"; switch ($hyouka){ case "A": print (“パーフェクト!”); break; case "B": print (“素晴らしい!”); break; case "C": print (“合格!”); break; default: print (“がんばりましょう!”); } サンプル繰り返し制御(ループ)
for ループ
for (式1 ; boolean 式 ; 式2 ) { 処理; }while ループ
while ( boolean 式 ) { 処理; }do-while ループ
do { 処理; } while ( boolean 式 ) ; ループ文を制御するために提供されている制御文 break [ ラベル ]; continue [ ラベル ]; ラベル: 処理; return [ 式 ];for ($a=0; $a<=5; $a++){ print ($a."<br />"); }
サンプル
$a=0; while ($a <= 5) { print ($a."<br />"); $a++; } $a=0; do { print ($a."<br />"); $a++; } while ($a <= 5);foreach ループ
foreach ( 配列 as $value ) { 処理;
}
foreach ( 配列 as $key => $value ) { 処理;
}
サンプル
$color3=array(0=>'red', 1=>'green', 2=>'blue'); foreach ($color3 as $value) {
print ($value."<br />"); } 実行結果 ---red green blue
分岐と繰り返しのサンプルプログラム(break.php)
<html> <head> <title>break.php</title> </head> <body> <?php // break文$arr_name = array (‘tanaka', 'sato', ‘suzuki', 'yamada', ‘kato');
foreach ($arr_name as $value) {
// 配列の要素を順に$valueに代入する if ( $value == 'yamada' ) { print $value . "さんです<br>"; break; // 'yamada'まできたらforeachを抜け出す } print "$value<br>"; } ?> </body> </html>
3.データベースとPHPの連携
□ データベースに接続する
□ データベースを操作する
データベースに接続する
mysql_connect( [ホスト名], [ユーザ名], [パスワード] ) →指定したホスト名で稼動するMySQLに、指定したユーザ名、パスワードで 接続します。接続に成功するとMySQLとの接続IDを、失敗するとFALSEが返ります。 mysql_select_db( データベース名, [接続ID] ) →指定したデータベースを利用できる状態にします。 成功するとTRUEを、失敗するとFALSEを返します。 mysql_query( クエリ, [接続ID] ) →クエリの実行を行います。 クエリがSELECT文の場合は、成功時にクエリの結果IDを返します。 DELETE、INSERT,UPDATE文については成功時にはTRUEを返します。 クエリ失敗時には、FALSEを返します。 mysql_free_result( 結果ID ) →結果を保持しているメモリを開放します。サンプルプログラム(sample_connect.php)
<html>
<head><title>簡易接続</title></head> <body>
<?php
$conn = mysql_connect("localhost", "usr", "passwd"); mysql_select_db(“sampledb", $conn);
$res = mysql_query("SHOW TABLES",$conn); if($res){ print (“データ獲得に成功しました。”); } mysql_free_result($res); ?> </body> </html>
サンプルプログラム(sample_array_data.php)
<html><head><title>配列データの取得</title></head> <body> <table border="1"> <tr><td>題名</td><td>著者</td><td>出版社</td></tr> <?php $host = "localhost";if (!$conn = mysql_connect($host, "usr", "passwd")){ die("MySQL接続エラー.<br />");
}
mysql_select_db(“sampledb", $conn);
$sql = "SELECT * FROM book_table"; $res = mysql_query($sql,$conn); while($row = mysql_fetch_array($res)) { print("<tr>"); print("<td>".$row["btitle"]."</td>"); print("<td>".$row["bauth"]."</td>"); print("<td>".$row["bpub"]."</td>"); print("</tr>¥n"); } mysql_free_result($res); ?> </table> </body> </html>
CREATE TABLE book (
bid int(10) unsigned NOT NULL auto_increment, btitle varchar(20) NOT NULL default '',
bauth varchar(20) NOT NULL default '', bpub varchar(20) NOT NULL default '', PRIMARY KEY (bid)