日本の勤労人民の栄養の諸問題に対する寄与(第16報) : 勤労人民の栄養改善問題
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(2) . 北ぞ 道教育大学紀要 (第2部 C) 北海道教育大学紀要. 第23巻 第1号. 7年9月 昭和4. 日本の勤労 人民の栄養の諸問題に村する寄与 第 16 報. 細. 勤労人民の栄養改善問題. 井. 敬. 三. 北海道教育大学札幌分校生活科学研究室. Contr ibut ion t he Prob l io1 l t ′ i ot ・ of w ems of Nutri or ( ng peoplein Japan.. f‐ Report 16 f lm1 ion o W′ f Nutri t )rovement o orki ng People. em o , on the Probl Ke i zo HOsol i i l l i do Univer t The Depar tmentof Home Economi t on c s ege s y of Educa , ,Sapporo Co , Hokka. i i ing people in Japan i f work onalstatus The nutritional status o rnutrit s understudy. The i i period. l l lsince the Me has remained fundamen i t ow l eve a y almost unchanged on a l ll iona l h i d l t t i The imperialist wars andthe war ofaggression against Ch eve e nutr owe r e na. ld War ion dur ing the 2mー Wor l lthe workers came to starvat of working people. A1most a i ew years after the War od andfor a f per . i l ld i f improvement of nutrit ion o f work ing people i The problem o t ow scus sed ss , The l i l i ly improved in the capi ta c i ionai level of worki st t ng people has not been fundamental nutr systen l ・. 1 . 緒 明治時代以来今日まで, 勤労人民の栄養摂取状態は, 資本主義発展とともにどんな足どりをた ど ってきたか, 約百年のあい だに勤労人民の栄養改善は どの程度実現されただろうか. また, 栄養の 根本改善の見通 しは 今後あるだろうか. ブル ジョア栄養学者は, 国民の栄養は明治以来 大いに改善 を見た, と声を大に していう. だが, 勤労人民の栄養摂取状態は, ブル ジョア栄養学者の所論のよ うに, 改善されただろうか, 改善どころか反対に, 敗戦後の食品公害に見られるように, 実質内容 では著 しい悪化現象さえ 生じているのではないだろうか. 資本主義体制内では勤労人民の栄養改善問題は, い ったい解決されるだろうか. この問題は数十 年来未解決の重要問題である. 勤労人民の栄養改善問題の解決は, 社会体制, 国家権力の性質, 栄 養学の根本問題などと どんな関連 があるのか, 日本の資本主義の発展とともに, 日本帝国主義のいくつかの侵略戦争とともに, 勤労人民の栄養 摂取状態がいかに推移 したかについて述べ, 体制内栄養改善にたい して批判を加えたいと思う. 歴史を創造する原動力である勤労人民の栄養改善問題解決にいささかなりとも寄与すること, こ れが本論文の目的である,. ~ )の推移 1 1 1 2 . 明治時代以来勤労人民の栄養状態 1904~1905 ) 68年明治維新以 後,.日本の資本主義は勢いよく発展 し, 今世紀の初頭日露戦争 ( 18 (ヱ).
(3) . Vo l ,23 , No .I. l of Hokkaido Univer i Journa i i I C) t t s on (Sec on l y of Educat. Sep t ember l972. 時期には 帝国主義の段階に到達 した. 日本は明治時代日清戦争 ( 1 894~18 95 ) によ って中国から台 湾と影湖諸島を奪取 し, 日露戦争によ って樺太南部, 関東州租借権, 満洲の権益を帝政ロシヤから 奪取 し, 1910年朝鮮を占領し, 植民地とな した, 日本は侵略戦争によ って領土を拡大し, 朝鮮, 中国を侵略 して植民地帝国とな った, 大正時代 ( 1912~192 6 ) にな って, 社会の物質的生産力は増大し, 大資本は ますます肥え太っ た. 第一次世界大 戦 ( 191 4~1918 ) 中, 帝国主 義侵略 戦争でぼるもうけ したのは, ブル ジョ ア階級 と軍国主義者であり, 侵略戦争の過程で生活難となり, 命を奪われ傷ついたのは勤労人民であ った. 1918年 大戦景気で物価がとう貴 し, 春には1升20銭 (大戦前12~13銭) が 夏には50銭から55 銭に な っ た. 1918 年 8 月 米 騒 動 が 1 道 3 府 36 県 310 ヵ所で展開され 約1千万人が参加 し , , , , た, 米騒動は, 第一次大戦が人民の生活を 圧迫 した結果発生 した人民運動であり, 日本資本主義の 構造的矛盾そのものの激化によ ってひき起こされたものである ,. 192 6~) に入り, 日本帝国主義は経済の軍事化をし・っそう強化 し 昭和時代 ( , 文化・科学・思想・ 教育などをその手 ににぎり しめながら, 上部構造の軍国主義化を一貫 して堅持し, 強化した 満洲 . 19 31 事変 ( ) から日中戦争, 太平洋戦争 ( 1941~19 45 ) まで, 帝国主義侵略戦争が15年間続いた. 日本帝国主義・軍国主義は勤労人民のすべての生活を 抑圧 し, 侵略戦争の拡大に拍車をかけた 全 . 国は軍需工場化 した. 1931 年から1945 年まで15 年間継続 した侵略戦争は, 勤労人民の低栄養水準 の改善どころかその反対に, 勤労人民を飢餓状態に投げ込んだ, 勤労人民の飢餓状態はいわゆる食 1940~194 6 糧暗黒時代 ( ) と して数年間続いた. 1946年5月都市における平均熱量摂取量は1515 l で 記録的最低値である 勤労人民が飢餓状態で侵略戦争にかり立てられていた期 間 で さ え Ca , .. も, 帝国主義者・軍国主義者は飽満美食であ った. 敗戦後日本は, 米帝国主義の援助のもとに立ちなおり, 1950 年朝鮮戦争の勃発を契 機と して生 産力を回復 し, 増大させた. 1964年には少なからぬ工業部門の生産力は戦前の数倍に達 し, その 後経済拡大政策によ って国民総生産は年一年著 しく増大し, 今日では資本主義世界第2位 に 達 し た, 科学・技術 は封建時代から継承 した低水準から発達 して世界的高水準に達 した. 発達 した資本主義と発達 した科学・技術とにもかかわらず, 勤労人民にと っては食の問題や栄養 改善問題が未解 決のままであり, 勤労人民は過去現在生活に苦 しみ, 将来生活に不安を 抱 い て い る, 勤労人民の栄養状態は, 表 1に示すように基本上低栄養である. 勤労人民 の低栄養にたい して 追い打ちをかけるように, 敗戦後有害食品, 危険食品, ごまか し食品, 農薬汚染食品などが氾濫 し, いわゆる食品公害なるものが発生 した. 食品公害は拡大するばかりであり, 勤労人民の生命と 健康に脅威を与え, さらには生命と健康を破壊 している. 勤労人民の消費生活は物質面では外見上豊かにな った, 勤労人民の食生活も外見上豊かになった という観がある. だが, 実質は勤労人民の 保健衛生からみれば, 恐るべ き悪化の側面を増大 してき た し, 現に増大 しつつある, 低所得層勤労人民は, 低栄養という条件のもとに, この悪化の側面を 特に強く大きくも っている, 食品公害も, 他の公害と同様に, 独占資本主義体制の産物 であり, ブル ジョア階級と ブル ジョ ア 国家が加害者であり, 勤労人民は被害者である. 歴史は次の事実を物語 っている, 日本帝国主義・軍国主義は, 勤労人民を残酷に搾取 し 情容赦 , なく抑圧 し, 奴隷化 し, あいつく帝国主義侵略 戦争にかり立て, ア ジア諸民族人民を侵略 した 勤 , 労人民は生活苦にあえ ぎながらくら し, 医学医療の恩恵をうけられず, あるいは少 ししかうけられ ず, 低栄養粗食で働くばかりであった. この典型 的なものは繊維産業女子労働者の状況である 紡 , 績女工, 製糸女工, 機織り女工は, 劣悪な労働条件のもとでの長時間労働, 低栄養劣悪な食生活 ,.
(4) . 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 第23巻 第1号. 昭和4 7年9月. 表1 勤労人民の栄養摂取量 (成人単位). 残響声量 鬼 窄慶三冴. 熱 量 蛋 白 質 動 蛋脂 質 比 l 総 量動物性 % Ca g g. 生活保護者 イ ン ク ‘ 7. g. B, mg. I 15 5 20 1 428 2168 64 7 24 , , , , 2 4 1939 66 2 1 9 9 8 7 8 2 , . , , l 6 0 5 1 5 8 2 9 5 1 5 6 5 3 5 . . , . r 1 9 2 1 2178 66 8 2 1 3 3 7 429 , , . .. B2 mg. 975 0 60 95 0 . , 1690 1 l o 0 60 , , 9 360 1370 0 0 65 5 , , 226 1344 0 9 0 7 66 . . 279. 35. 69 1 961札幌 細井. 58. 1 953東京 1 96 0大阪. 58. 26 0 431 , 26 9 456 , 30 O 452 ,. 247 101 4 i 46 0 78 54 , , 0 221 745 1 0 0 54 65 , . 221 1305 1 0 0 7 7 . ,3 78. 労. 28 4 417 ,. 312. 働. ;. 2360 80 O 28 8 1 34 7 36 , . , , 2515 84 8 I 3 5 O 6 3 4 1 5 , . , , タクシー運転手 2165 77,2 46 8 . O 22 3 13 貧 4 2 36 農 2437 72 , , , ,. 中 富 漁 貧 中. 432 438 356 455. 4 16 8 22 O 37 7 481 農 2568 76 , . , , O 22 O 18 2 510 2 37 農 2699 81 , . . . O 35 2 40 9 32 4 464 民 2492 86, , , .. 漁 漁. 2 404 8 28 9 27 4 19 民 2169 68, . , . 9 29 O 23 1 441 5 29 民 2440 81 . . . ,. 穏 ク 東京霞. 40. 失対労務者 炭鉱労働者 中小企業労働者. 2236 69 3 26 4 4 18 , , . 9 2358 72 2 0 5 2 8 . , 2358 70 0 24 O 34 3 , , , 2 2 0 0 3 0 2 者 2190 66 , . ,. 調査年地 調査 域 者. 60 1 95 9札幌 細井 74 1 964美唄 ‘ 7 73 1 96 4札幌 ‘ フ. 9970. 06 0 744 1 63 46 , . 448 1378 1 1 9 0 83 73 . , 422 1246 1 2 2 0 82 70 , ,. 1959東京 労研 4500. 336 1406 1 10 0 94 66 , , 3 9 234 751 1 0 74 67 . . 242 794 1 4 2 0 7 5 74 . ,. 1 9 69札幌 細井. 250 228 165 391. 47 0 798 1 77 77 , , 464 1 42 0 76 62 . , 331 1 16 0 78 , , 556 1 39 0 78 , .. 35. 73. イ ン. ‘ 7. ‘ ’. イ ン. ‘ 7. イ ン. 6500 8000. 以上. 跳6覇. 70. イ ン. ‘ 7. 70. イ ン. ‘ 7. 1 96 7浦河 96 1 8門別. 75. 人権無視, 驚くべき低賃金という悲惨な奴隷状態に沈んでいた. 明治・大正・昭和の各時代を通 じて, 勤労人民は人間としての尊厳を認められない存在であり, 特に生活 保護者, 日雇労働者, 失業者, 女工, 小作農, 貧農, 貧漁は生きる自由さえ認 められず, 栄養の半飢餓状態で あった. 心を労するものは人を治め, 体を労するものは人に治められるという 労働軽視・労働蔑視の搾取階級の反動思想が, 社会のすみずみまで浸透しており, 体を労する勤労 人民は搾取の対象であり, 軽蔑の対象であ った, 勤労人民は低生活水準, 低栄養であり, 生活苦と 病気との重圧をうけていたし, 今もうけている.. 3 . 体制内栄養改善批判 栄養改善といってもさまざまの形態がある, 国民栄養改善, 農民栄養改善, 農村栄養改善, 漁村. 栄養改善, 工場食改善, 女工栄養改善, 工場寄宿舎食改善, 学校寄宿舎食改善, 青少年食改善, 学 校給食改善, 弁当改善, 美容・保健のための栄養改善, 肥満症のための栄養改善, 各種疾病のため の各種栄養改善, 兵食改善等々. 具体的に挙げれ ば, 数多く多様である. 各種栄養改善はそれぞれ 目的なり, 任務なりを持っている. 栄養改善はだれのためのものかという問題は, 根本的な問題であり, 原則的な問題である. われ われは栄養改善のこの根本問題を研究 し, 根本問題にたいする明確な解決を得ておかなければなら なし・ , この根本問題にたいする明確な解決を得ておくかどうかは, 勤労人民の栄養改善問題を根本 的に解決 するかどうかの命運にかかわる重要問題である. 栄養改善問題の原点に立ちかえ って研究 するとは, すなわちだれのためのものかという原則問題を研究することである, われわれは, 階級社会における勤労人民の栄養改善問題にたい しては, 歴史の経験から, また階 級観点から考察を加えなければならない. そう しなければ, 栄養改善の階級的本質を認識 すること が で き な い, ( 3).
(5) . Vo l I ,23 , No,. I C) ion (Sec i do Univer i t l of Hokkai t on l Journa s y of Educat. Sept ember l972. 国民栄養改善策は全国民のための栄養改善と いうスp‐ ガンを掲げ, 超階級的な粉飾を施 してい るが, これは勤労人民のためのものなのか, それとも ブル ジョ ア階級のためのものなのか, ブル ジ ョ ア階級独裁の維持強化のためのものなのか. 厚生省は国民栄養調査を実施 している. その調査目 的は, 国民の栄養改善食 生活改善のため, 国民体位向上のためのものだと している. はた してそう だろうか, ブル ジョア支配階級とその政府は, 国民栄養調査, その他の各種栄養調査や栄養学上の 研究成果を利用 し, 国民の栄養改善・食生活改善のため, 国民体位向上のために, 鋭意努力を払っ て い る と 宣 伝 す る. は た して そ う だ ろ う か.. ブル ジョ ア階 級と ブル ジョ ア栄養学権威者は, 栄養学知識, 栄養学の ブル ジョア反動理 論, 国民 の栄養改善・食生活改善を教科書, 参考書, 婦人雑誌, マスコミ, 講習会, 講演会など を 利 用 し て, 学校教育, 社会教育を通 じて, 勤労人民のあいだに教育宣 伝する. こう した状況のもとで, ブ ル ジョ ア栄養学権威者は, 国民の栄養改善・食生活改善, 国民体位向上が体制内で充分実現できる と言明 している. ブル ジョ ア政府は, 学者・研究者の頭上に 君臨する ブル ジョ ア栄養学権威者の忠 実な協力を得て, 国民に向 って声を大に して 次のように宣伝する. すなわち, 国民の栄養状態・食 生活水準は, いくらかの欠陥をもちな がらも, 漸次改善向上 しつつあり, 国民の栄養・食生活の根 本改善は, 経済の高度成長の達成によ って将来実現できると. 政府の主張・宣 伝は, 勤労人民の食 ~ i 1 )を反映 しているだろ 生活の長期の実践と合致するだろうか, また, 勤労人民の 低栄養摂取状態1 う か. 合 致 して い な い. 反 映 して い な い.. 高度に発達 した独占資本主義国日本においては, 独占 ブル ジョア階級は, 主要な生産手段を所有 し, 経済の命脈を握り, 国家権力を掌握 して人民を抑 圧し搾取 し, 文化・科学・教育な ど上部構造 をその手に握り, い っさいの上部構造を階級利益のために, 日米独占資本の支配のために奉仕させ て い る.. 侯勤文は階級社会における医学の階級的役割について, 次のように述べている, 階級社会におい ては, 医学はつねに特定の階級に奉仕するものである. 資本主義社会では, ブル ジョ ア階級は医学 の成果を独占 し, 医学を利潤獲得のための 「商品」 と して, かれらが人民を搾取 し金もうけをする のに奉仕させている. 帝国主義と社 会帝国主義の国では, 医学は帝国主義者 が侵略政策と戦争政策 を お しす す め る 道 具 に さ え な っ て い る.. 資本主義社会においては, ブル ジョ ア階級政治から独立 した医学もなければ, 栄養学もなく, 学 問・科学もない. 独占 ブル ジョア階級は栄養学をその手に握り, 栄養学を金もうけのために奉仕さ せている. そこでは, 栄養学は勤労人民のための ものでなくて, 搾取抑圧階級と しての独占ブル ジ ョア階級のためのものである. 階級政治と独立 した栄養学, 国民のための栄養学なるものは, 階級 社会には実際には存在 しない, 階級社会においては, 栄養改善も, 栄養学と同じように, 特定の階級のためのもの である. 階級 政治から独立 した栄養改善, 超階級的な国民栄養改善なるものは, 階級社会には存在 しない. 独占 ブル ジ当ア階級は国 民栄養改善に しろ, その他各 種各様の栄養改善に しろ, すべての栄養改善を自 己の階級利益のために, 階級支配の維持強化のために奉仕させるのである, 労働者栄養改善, 農民 栄養改善, 漁民栄養改善, その他の勤労人民の 栄養改善とい っても, 労働者・農民・漁民・その他 勤労人民の栄養改善はいままで実現できなか っ たし, 根本的な栄養改善はなおさらのこと実現でき なか っ た. 勤労人民のための栄養改善・食生活 改善, 根本的な栄養改善などは, 資本主義体制内で は幻想である. 資本主義社会においては, ブル ジョア支配階級は, 自己の階級利益に 反せず, 階級支配維持に重 大な悪影響のないという範囲内でのみ, 勤労人民の ブルジョ ア的栄 養改善, 体制内制限付き栄養故.
(6) . 第23巻 第1号. 北海道教育大学紀要 (第2部 C). 7年9月 昭和4. 善を許すのである. もろもろの名称の勤労人民の栄養改善が, これまで多数あった. それらす べて は, ブル ジョ ア階級の階級利益に合致 し, 階級支配維持強化にと って有利であったからこそ, その か ぎり で, ブル ジ ョ ア 階 級 に よ っ て 許 さ れ た の で あ る,. 勤労人民の低栄養水準の原因は, 勤労人民の栄養学的知識 が低 いか, あるいは無知の た め で あ る, と主張する学者がかなり見 られる. 勤労人民の 低栄養水準の原因を社会体制, 国家権力・階級 政治, 文化・科学・教育等の上部構造, これらのなかに求めるのではなくて, 勤労人民のなかに求 めることは正 しくない, 勤労人民の低栄養水準の原因 が勤労人民の側にあ って, 社会体制, 階級政 治, 上部構造などのなかにないとする観点は, 歴史の創造者と しての勤労人民をみく だ した微慢不 遜な学者の ブル ジョア反動思想の観点であ る, 幾千万勤労人民のなかには, 栄養学的知識の不足のものや無知のものが, たしかにかなり多数い る. これは事実である, 著者は栄養調査の経験からこのことを知 っている, 勤労人民を栄養学上の 知識の不足や無知の状態に陥れたのは, い ったいだれか. それは勤労人民自身ではなくて, ブル ジ ョア支配階 級, ブル ジョア階級政治, ブル ジョア階級の手ににぎられた栄 養学である, 敗戦後二十数年の勤労人民の食生活の経験によれば, 栄養改善の側面がないというわけではない が, 顕著に見られるのは, む しろ食品公害による栄養撹乱・栄養悪化の側面である. ブル ジョア支 配階級が国民栄養改善とか, 食生活向上とか, 食生活洋風化という美名で勤労人民にたい して送り とどけたものは, 名目はブル ジョア栄養改善, 羊頭をかかげて狗肉を売る式の栄養改善, 実質は栄 養撹乱, 栄養改悪, これである, いわゆる食品公害の内容を検討すれば, このことは明 ら か で あ る.. 食品工業資本, 各種食品関連資本, 製薬資本は, 各種加工食品, 調味料, 特殊栄養食品, 強化食 品, ビタ ミン剤を製造する. 製造, 加工に当たって各種食品添加物を使用する. そのために, 食品 公害が全国に拡 がり, その被害は甚大である, 食品公害の加害者はブル ジョア階級, その政府, ブ ル ジョア学術権威者であり, 被害者は勤労人民であり, 特に被害のひどいものは低所得層人民であ る,. 日本の幾千万勤労人民の長年月の貧しい苦 しい食生活の経験から, また搾取階級の掲げてきた栄 養改善策の批判か ら, われわれは貴重な教訓を引き出すことができる. 勤労人民の食の問題, 栄養改善問題は, 資本主義体制内で根本的に解決すること がで き な か っ た. 体制内の各種各様の栄養改善や国民栄養改善なるものは, 勤労人民にと っては真の栄養改善で な く て, ブル ジ ョ ア 階 級 の 金 も う け の た め の 手 段 で あ り, ブル ジ ョ ア 階 級 の た め の も の で あ る.. 資本主義体制では ブル ジョア階級が経済, 政治, 文化・科学・思想・教育などあ らゆる陣地の権 力を掌握 し, 人民大衆の頭上に君臨 している. したが って, 資本主義体制では国家権力を掌握しな い被搾取被抑圧勤労人民の栄養改善は, 全く期待できず, 実現できない. 日本帝国主義・軍国主義は, 数度の帝国主義侵略戦争のために勤労人民を奴隷と して酷使し, 花 大な戦争消費によ って勤労人民の生活を圧迫 し, 破壊 した. 侵略戦争の勝利も敗北もともに, 勤労 人民の生活を圧迫 し, 破壊 した, 勤労人民の根本的な栄養改善を事実上無視 してきたもの, さ らに 妨げてきたものは, ほかな らぬ日本帝国主義・軍国主義であり, 敗戦後では日米独占資本であり, 復活 した日本軍国主義である. 献. 文. 1 9 6 0 1( 1 ) 1 ) 細井敬三:北海道教育大学紀要 (第2部 C) , ,1 , 1号,2 0 1 1号 5 4 9 6 1 ( ) 2 ) 細井敬三: 同誌, 12 ; , , , (5 ).
(7) . l Vo .l .23 , No. lof Hokkai do Univer i journa i i I C) ty of Educa t t s on (Sec on l. 3 ) 細井敬三: 同誌, 13 1 962 ) ,1号, 1( . 4 19 63 ) 細井敬三: 同誌, 14 ) . ,1号, i ( 5 1 963 ) 細井敬三: 同誌, 14 ) . ,2号, 1( 6 964 1 ) 細井敬三: 同誌, 15 ) . ,1号, 1 ( 7 1 965 ) 細井敬三: 同誌, 16 ) . ,1号, 19 ( 8 1 96 ) 細井敬三: 同誌, 17 7 ) . ,2号, 43 ( 9 1 968 ) 細井敬三; 同誌, 19 ) . ,1号, 1 ( 0 1 19 70 ) 細井敬三; 同誌, 21 ) . ,1号, 1;7( 1 1 19 70 ) 細井敬三: 同誌, 21 ) , ,2号, 51 (. (6). Sept embe ・ 1972.
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