重複放電被覆加工した鋳鉄の耐熱耐磨耗特性
9
0
0
全文
(2) . 平 成 11 年 2 月. 9巻 第2号 北海道教育大学紀要 (自然科学編)第4 49, No.2 i ion (NaturaI Sc ences) Vol ty of Bducat . versi Journal of Hokkaido Uni. February,1999. 重複放電被覆加工した鋳鉄の耐熱耐摩耗特性. 相馬. 諭 ・相 原和 哉*・河 田 一 喜**. 85-8580 北海道教育大学釧路校技術教育研究室 釧路 0 *赤平市立平岸中学校. 1 28 赤平 079-1. 833 **オリエンタルエンヂニアリング(裕研究開発部研究室 川越 350一0. Characteristics 。f Heat and v▽ear Resistance of cast 工ron by T wice‐spark Coat .ng. ** * M[akoto sOH M A, Kazuya A工HARA and Kazuki KAWATA ion, Kushi L ro Cam pus Laboratory of TechnologicaI Educat. 0 85-858 ion, Kushiro 0 i ty of Bducat Hokkaido Uni vers *Hi i 079-1281 ragishi Junior High School , Akab ra. 833 50一0 **Research Deve ing Co. Ltd. ienta1 Engineer lop宜l sion, or ent Divi , Kawagoe 3. Abstract. lake graphi te castiron furthermore,the iron was To raisethe resistance of heat and wear of f lows. ts obtained were as fol igated. Theresul i ts propert es wereinvest spark‐coatedtwice andi 1) The surface of twice-coated 1ayer(the averagethickness:20〆 m) was1ess uneven than that of once‐coated layer (the average thickness:15〆 m).. 2) The weight increase by once‐coating. ing and was below 20% comparedtothat of non‐coat. 0% that of once‐coating after 20h heating. ing decreased by 5 the weight by twice‐coat. 3) The cause of remarkab1e heat-resistance by spark-coating ia1 ー m Lained part EPA4A thatthe coated 1ayer re. 4) The amount of. was proved to be the fact by. ing. ter 20h heat even af. ing was about wear by twice-coat. レ/3 that of non‐coating.. 6~0.8. ing were almost same, 0. ic ients of once and twice‐coat 5) The frictional coeff. ○n the. di f other hand that of non‐coated decreased by about 15% compared to that o coate rons. lake graphi te cast iron increased remarkablybytwice‐ 6) The resistance ofheat and wear of f ing. spark coat. 1. 緒. 言. 近年, 金属機械部品が高温度, 高負荷等の過酷な条件のもとにおいても安全に使用できる要求が強い. こ 1 ) れに対する一つの解決法として表面を改質する技術が高く評価され, 多くの研究が報告されている . すな ( 33).
(3) . 相馬. 諭・相原 和哉・河田 一喜. ち高融点高硬度炭化物 窒化物などのセラミックを表面に付着させる方法 さらにはプ ズ ラ マ, イオン, , , ーザを利用する方法が開発されると共に 工業的に実用化され有益な成果が得られている , . 一方, 著者らは任意の金属表面に著 しい高硬度の皮膜及び拡散層を容易 に形成し 特に , , 切削工具, 金型 有効寿命の増大に極めて効果がある放電被覆装置 「ペネ トロン」(スイス ユニツール社製)2 )に注目した , . してこの装置で鋳鉄及び鋼も耐熱及 び耐摩耗的付加価値を容易に増大させる可能性が高いと考え研究を 進 ) てき た が, 種々 の 有益 な知 見 を得る こ と がで きた3 ‐. 本研究では, 片状黒鉛鋳鉄の放電被覆による耐熱耐摩耗性をさらに高める方法を検討した これ は鋳 に 鉄 ‐ 表面に一回被覆 (一段被覆) した後 さらに被覆を重ねた (二段被覆) 試料 すなわち放電被覆を重複 し , , 鋳鉄の特性を調べ, 工業的応用の可能性について基礎的なデータの収集を行 た っ . 2. 実験方法 実験に用いた鋳鉄は片状黒鉛鋳鉄で その化学組成と諸性質を表1 に示 した 引張強さは22 5Mpa であ , . のでFC200に相当する. 素材寸法は 図1 に示 したよう に30×40×250mmの直 方 体 でそ の 中 心 部 か ら 引 張 , 験片, 耐熱試験片 ( 10×10×2 0m 1 0×25×60m m) 及び耐摩耗試験片 ( m) を機械加工により製作した. 放電 覆は, 表2に示 した条件で 電極物質と して WC(W 8693 Co 554 C 587 Fe o15 , mass%) を 用 ‐ , ‐ , ‐ , ‐ 「ペ ネ トロ ン」 で行 っ た .. 表1 片 大黒鉛鋳鉄の化学組成と諸性質 片状黒鉛鋳鉄の化学組成 ( m a s s%) T -C. G ‐C. Si. Mn. 3 -38. 2 ‐03. 1 ‐92. 0 ‐69. 2 5 0. 一. P. S. 0 ‐098. 0 -047. 片状黒鉛鋳鉄素材. . 片状黒鉛鋳鉄の諸性質 引張強さ. 伸. (醇a) 225. び ) (%. 1 3. 180. 6 0. 一段被覆 電. 源. 単 相 交 流. 電. 力. 150VA. 被覆速度. 耐摩耗試験片. 二 二段被覆. 30s / cm2. 耐熱試験片. 図1 片状黒鉛鋳鉄素材及び試験片寸法. W C 2 mm 角. 6 0. 引張試験片. 7 ‐08. 表2 放電被覆条件. 電極棒寸法. . ( Mg/m 3). ( 1 0 / 3 0 0 0 ). 電極 -物 質. . 密 度. ブリネ ル硬さ. 0 ‐5. . lmm角 60 s/cm2. 被覆厚さ. 15“ m. 20仏m. 表面粗さ. 2- 7 “m. 3‐ 9”m. ( 34 ).
(4) . 重複放電被覆加工した鋳鉄の耐熱耐摩耗特性. 137. 被覆は二回行ったが, 一 回目の被覆 (一段被覆) の電極棒は 表2に示す通り2m m角で, 放電時間は単位 , 面積 当 た り30s , 二 回 目 の被 覆 (二段 被 覆) は, lmm角 -60sで行 っ た. 皮 膜厚 さ は, 一 段 被 覆はおお よ そ15. ”m, 二段被覆終了時は20〆mで, それぞれをC1 , C2さらに被覆しない場合をC0(鋳造のまま) と呼ぶこ と にする. なお CO の 中心 線平 均 粗 さ (Ra) は 0732〆 m であ っ た , . .. 耐熱性試験は, 上記の条件で被覆した後, 静止空気中で加熱温度7 00℃, 加熱時間1, 5, 10 , 15及 び20 hの恒温加熱を行い, 室温で重量の変化を測定した. さらに光学顕微鏡による端からの連続組織変化観察並 び に皮 膜 と加 熱 後 の端 部 を EPMA による 線 分析 を行 っ た 一 方耐 摩耗 性 は CSEM 社 製 の ボー ル・ オ ン. . ,. ディスク式摩擦摩耗試験機で調べた. 試験条件は, 図2の左部に示した通りボール:SUJ2(HV860 Ra< , 0 1” m) . , 荷 重 :5N, 摩 擦 速 度 :1omm/s , 摩 擦距 離 :500m, 回転 半径 : 3mmである. 又, 試 験 方法 は, -. 定速度で回転するディスク (試料) にボールを一定荷重で押し付け 所定の摩擦距離に達した時 試験前後 , , の試料重量を測定して, 摩耗量を算出した. 摩擦摩耗試験条件 装置:スイ スcSEM社製 ポールオンディ スク式 摩擦摩耗試験機. 試験機 の原理 図 一定荷重. 原理:試料は一定速度で回転 ポールを一定荷重で押 し付ける ポール・ホルダーの弾性アームが変形→. 摩擦係数 試験前後の試料重量測定→ 摩耗量の算出 試験条件二 ポール・・・・SU J2(中 6 mm, HV ( 860 ) 荷 重・‐・・5N 摩擦速度・・・1o mm/s 回転半径・・・3 mm 温度‐・・‐‐298 K. 図2. ディ スク (試料). ボール・オン・ディスク式摩擦摩耗試験条件と試験機の原理図 3. 実験結果及び考察. 図3は, 一段と二段被覆した鋳鉄の光学顕微鏡組織である 上部の白色帯状組織が放電皮膜で CIの厚 . , は, 上 述 のよう にお お よ そ15” m C2は20〆 m である が CIは 凹凸 が多く 均 一 で な い こ れ に 対 して , , , .. は黒鉛の存在する所には被覆されていないが ほぼ均一厚さを有する皮膜が形成 されたことが理解でき , . 一 方, 組 織 はA 型の片 状黒 鉛と パ ー ライ トそ して黒 鉛周 辺 に析 出 した少量 の フ ェ ライ トからなっ ている. ) お 皮膜 の 固さ は, HV=1000~1100に達 した4 .. 図4は, 7 00℃ で恒温加熱した後, 種々の加熱時間に対する室温で測 定した重量増加量を示す ‐ 加熱時間lhでは3者は殆ど同じであった. しかしそれ以上の加熱時間に対 しては COの重量増加が被覆 た場合より著しく増加する傾向を示した. 特に 5h以上での増加傾向が顕著で 20hでは094%に達した , . , . れに対して一段被覆したCIは, 5hでは COのおおよそ半分であるが 加熱と共に重量増加が抑制 され , , hで は CO の20% 以 下 にな っ た 二段 被 覆 の C2は さ らに減 少 して CIのお よ そ 半 分であ た っ . . ,. 図5の上部のグラフは, それぞれの加熱時間において被覆しない鋳鉄 すなわち COの重量増加量 に対し , 被覆した鋳鉄の重量増加量を比較 した結果を示す . ( 35).
(5) . . 138. 相馬. 諭・相原 和哉・河田 一喜. . . -- ず弓 , ・,. 一 段 被覆 (CI). . 』 *-もぎ - .ず 豊 里 工 贋 隠 ′ ・4 ご ニ 3 1、 ご 1 1 ‐ ー ・ ご. . -謡 語れ梯 藷窄′ キ ▲. . . . ・ 戸耕二 響 き盤 いき 誓 :. . 専 凄 絶一躍- 、 -▲ 一 ・ - . - u売um. , , 謡も 三 , .艶観ぜ ー. 二 段 被 覆 (C 2). 図3 片状黒鉛鋳鉄の鋳造のままの組織と放電皮膜 (上部白色帯状部). 套 Sa g. 轡 。4 ・. ー. m 製. 一段被覆 (CI) ,. 二段被覆 (C2). 漉o .2 1. 5. 10. 15. 700℃恒 温加 熱 時間、 図4. C2/C「. o o8 ‐. ↓. 6 ミ 0 ‐ . 20. つ. 5. 加 熱 時間、. h. 20. 10. h. 図5 重量増加量比. 重量増加曲線. 加熱始めのlhではC0とCIには差異がなく, 重量増加傾向は同じであったが, C2はCOの40%弱であるこ とから, 加熱時間がlh以下の 短い場合には一段の被覆は耐熱性増大に殆ど効果がない が, 二段では著 しい ことが分かった. 一方, 加熱時間が増大するとCIのCOに対する割合は減少して, 20hでは前述のように20 0%になった. %弱になった. C2も同じく加熱時間と共に減少して, 20hではおおよそ1 加熱時間の増大と共に被覆による耐熱効果が増大した. これは被覆しない場合には酸化, 脱炭の影響が次 )が 本実験で形成された被覆は 7 耐熱性を有す 第に激しくなる5 , 00℃-20h恒温加熱に対して極めて高い , ると共に殆 ど脱落しなかっ たためと推察される. これについては下記の組織観察とEPMA 線分析結果から さらに検討する. 図5の下部のグラフはCIに対する C2の割合を示した結果である. 加熱時間lh では33%だが, 他の加熱 時間ではいずれもおおよそ50%と, ほぼ一定の割合であることから二段の被覆, すなわち重複被覆によって 耐熱性が2倍に増大することが分かり, 二段被覆の効果が定量的に理解された. ( ) 36.
(6) . . 1 39. 重複放電被覆加工した鋳鉄の耐熱耐摩耗特性. 00 00℃で5h 図6は, 7 , 図7は20h加熱した後の試料の端から中心部に渡る光学顕微鏡組織変化を示す. 7 ℃-5hのCOにおいて試料の端には酸化皮膜の形成, その内側の黒鉛周辺には酸化物の堆積, 基地の脱炭等 が観察され, 雰囲気の影響を激しく受けたこと が理解される. これに対して被覆膜厚さと共にその影響が減 少 し, 内側 の フ ェ ライ ト化 が進 ん だ.. )が観察さ 加熱時間が最大の20hの COの左端部には試料の端から外側に形成された著しく厚い酸化皮膜5 れる. さらに内部の黒鉛の周辺及 び基地中に酸化物の 点在, さ ら に は 基地 の フ ェ ライ トが認め ら れる. こ れ に対して被覆と共に図6の場合と同じく変質層 が減少するとともに内部は殆どフェライト化した. 00℃で20h加熱した後の変質層部分をEPMA で元素の定量線分析をした結果で, 図9は 図8は, COを7 C2の 場 合 である.. COの元の試料端から外側の変質層の酸素濃度が著しく高く, さらに分析幅が広く, また鉄が共存 してい ることから主に鉄酸化物, また試料端から内部は主にケイ素の酸化物であること が理解できる. これに対し て二段被覆した C2の場合には酸素幅がCOの1/3に減少したことから酸化性雰囲気の影響が抑制されたこ と が分かる. そして注目されることは部分的にWとCo が分析された事である. この傾向は C2ほ どではな いがCIにも認められた. 以上の連続的な組織観察とBPMA 線分析結果から放電皮膜は加熱時間が増大しても700℃における熱抵 抗を保持すると共に基地との熱膨脹差により生じる剥離に対する抵抗も大きいために耐熱性を増大させたと 考えられた. そしてこの傾向は二段の被覆, すなわち重複被覆がより効果的であることが分かった. 図10は, 摩擦摩耗試験結果で, 被覆条件による摩耗割合を示したが, 試料 (ディスク) と接触したボール. 亀諺灘灘泥縄 蹄豪 . }. ↓機勝渇き藍那 ≧. -. 〆 ;“” .. ▼. 嘉 ず . . CI)欲【 \一 戸三一 段 被覆(. 端. →. ・- 鴇 だ .. . ・. 端. 中心. 舞多 彩. ′. -. 、. . $. z r;. -. ′.. 、 C ズ tハ . で /. 、・ , ・一 段 被 覆(可 愛ト〆. →. M r. ノ. リ. 中心. 700℃-20時間恒 温加 熱. 700℃-5 時 間恒 温加 熱. 00℃-20h恒温加熱後の連続組織変化 図7 7. 00℃-5h恒温加熱後の連続組織変化 図6 7. ( ) 37.
(7) . . 140. 相馬. 諭・相原 和哉・河田 一喜. 6. -- - ー C si ・▼ ▲; … (表層側). ‐ 』一肌. 30. 100 loo 80 60 ー ム○ 10一 20 2 2o. 1, ; 中心部 ◆ . ー. ÷う 」 .. E , ・ ・ ・ J om. ーAr-- ▼E・・ーー ド lWI」. ・ 斗二 I L ▼ ▲′ 1・ V , r 、L-- ▼ f すW L ー ーー ・ ▼ ‐ 1 / - 甲 → 『 r. r ・ し . tゴy- ・ ~U′ ^ ′.H.. 謂. .. 元の試料端. ー. 1. ^ 0;‐. ー. o. ▲ ミ ヂ 〇 Q j. ▼’ ;M キ 帆 世一肌 Vm ; 「 - :. ÷巴 一日‐: 1◆i- ▲ . -V .W c. ′. Fe. 一 40‐. l. 人{. 中心部Li , 、 ‐ 、 ‐, ・ -. ▼ .- r ・ー 0 m- ・ 口 ‐ → 」 」- ‐・ -1 … 1 ・◆. il. Si. ム○ 2- ‐ ムO ‐ 20 1‐ 一0 一一一0. J. 00 0 0 0 0 08 6 4 2. O 2o. U. -0. .→ →. - -. 晴詣 繍. 琶: ぷ 。 ムー 、 二 3-. の. 0 .. 30 ぷ. ・,. 孟肌. O. 中心部 下. 7‐ om ・ ‐・ l. 一 一 一, - - 皿.・. 済≧. 中心部 ÷→〉. 一一一. . U 100 80 60 20. 」“・… → - ・ (表層側)r- r ” ;・r」. V 日- \・. -ノ 「-十三. ・. o O. 10 1. -イ ー r÷ ; . ▲ . -‐ ↓ .中 心部… ÷→. ・ 」-」; ;・ : 」… . ,. ‐二 . ‐ … -- ‐w‐ー] ‐ i - 十一 二 -- ÷ 「Cも - -- ← ヤー : L 」↑ ÷ -- -.- -- -- . ‐」+. 70-. ▼- - ◆ - - . E÷→ - ー-. ミ. ー b 60‐ O ‐ U 50‐ 。 ム○‐ 5 ー ム 20‐ 3 - 1OM 乏 2 一0 一一l -. ・ー 」. U. ‐ 中心部 …. 、. ÷. .ー ‐. ↑ →’ … , ・↓ 1 ↑. .. …・ ー. …. iI▼‐10lm一 ‐. 『・ー ー : 三 ‐・ ー・ 川獅・ . ‐ー t . ▼. (表層側)‐ナー lr‐. 図8 EPMA 定量線分析結果 (CO-20h). て ・. ・. : 一 ÷ ,. 塑 「. ・. 図9 EPMA 定量線分析結果 (C2-20h). 6 00 .. 奉. 5 oo ・. O. 択. デイスク (試料). 400. 0 .8. 』3 00 .. コ. 桑画 2.00 . ーヱニ1 ▲ ▲ブ.〆1メ. - ・一ー\・/ー一.-・一・〆. 0 ,6 0 .4. ;響 1OO ・ . 溝会 O.OO. -■- Co -・一 CI 一▲- C2. 1 0 ・. ボー ル. 雄. . 0 ・0 0. CO CI C2 試. o 2 .. 料. 1 0 0. 2 0 0. 3 0 0. 0 4 0. 摩擦距離 ( m ). 図1 1 摩擦係数の変化. 0 摩擦摩耗試験結果 図1. ( 38 ). 5 0 0. 6 0 0.
(8) . 重複放電被覆加工した鋳鉄の耐熱耐摩耗特性. 141. の摩耗量を示す. C1とC2試料の摩耗試験に使用したボールの摩耗量はほぼ等しいが, COの場合より著しく 約2倍の摩耗が生じた. これは試料の皮膜がボールより硬く, 又表面粗さがおおよそ3 ~ 4 〆 m と COよ り 大 き か っ た こ と に起 因す る と考 え ら れる. 一 方, C2ディ ス ク の 摩耗量 は COの約 1/ 3 に減少して被膜効果. が顕著だったが, CIでは摩耗による重量減が生じないで逆に重量が増大した. この原因は特定できないが )によ 軟いボール金属が表面が硬く粗いCIにより勇断力で分離された後CI摩耗面に凝着したか, 研削摩耗6 り研削粉が凹部に付着したと考えられる. これに対して C2の場合は, 図3に示したように凹部が少ないの で研摩粉の付着が抑制されたものと推察される. 図11は, ボールに対する各試料の摩擦係数の変化を示す‐ 摩擦距離50m における COの 摩 擦 係 数 は0.57に 61と0 62になった. その後の三者の摩擦係数は, 摩擦距離と共に類似 した傾 対してC1とC2は約10%増の0 . . 向でわずかに増加したが, C1とC2はほぼ等しくCOはC1とC2よりおおよそ15%小さかっ た. 被覆した試料の摩擦係数が被覆しない場合より大きくなるのは硬く凹凸のある皮膜によることが容易に理 解できる.しかし,本実験の一段と二段被覆した場合の摩擦係数がほぼ等しかったのは表面粗さが3~4 〆 m であったので, 摩擦摩耗が同程度に生じ, 耐熱性程の差異が生じなかったと考えられる. 4. ま. と. め. 片状黒鉛鋳鉄の耐熱耐摩耗性をさらに高めるために放電被覆を重複して行い, 特性を調べた. 得られた結 果は次の通りである. 1) 一段被覆 (平均皮膜厚さは1 5”m) した皮膜はかなり凹凸があるが, 二段被覆 (皮膜厚さは20”m) す るとほぼ均質な皮膜が得られた‐ 2) 被覆しない鋳鉄は加熱時間と共に重量が著しく増加した. これに対して一段被覆鋳 鉄は5h以上での耐 熱性が顕著で, 5hでの重量増加量は被覆しない鋳鉄のおおよそ40%, その後はさらに減少して20h では 20%までになった. 二段被覆した鋳鉄の耐熱性はさらに増大して, 重量増加量は一段被覆の約半分であっ た.. 3) 被覆による耐熱性の増大は, 20h加熱においても放電皮膜が部分的に残存しているためであることが分 かっ た. そしてこの傾向は二段被覆が顕著であった. 4) ボール・オン・ディスク式摩擦摩耗試験において, 一段と二段被覆鋳鉄の相手材のボールの摩耗量は被 覆しない鋳鉄のおおよそ2倍になった. これは硬い皮膜による研削摩耗の結果と考えられる‐ 5) 二段被覆鋳鉄の摩耗量は被覆 しない鋳鉄の約1/3で, 耐摩耗生が著しく増大した. 6) 一段被覆鋳鉄では摩耗による重量減ではなく逆に重量が増大した. これはボールの研削粉の凝着による と考えられた. 7) 摩擦距離5 0mにおける一段被覆と二段被覆の摩擦係数はおおよそ0 61とほぼ著 しく, その後は摩擦距離 . とともに僅かに増大した. 被覆しない場合は被覆した場合よりおおよそ15%ほど小さかったが 被覆した , 場合と類似した傾向で増大した. 8) 片状黒鉛鋳鉄の耐熱性並びに耐摩耗性は, 重複放電被覆することにより著しく増大することが分かった.. ( 39).
(9) . 142. 相馬. 論・相原 和哉・河田 一喜. 文. 1) 松永:特殊表面処理の最新技術, (1 985 ) , CNN. 献 C0‐. 6( 2) 2) 小川:関東学院大学工学部研究報告, 1 197 , 1, 25 3) 相馬:日本産業技術教育学会北海道支部研究論文集, (1 9 96) 9 o .9, 8 ,N 4) 相馬:北海道教育大学紀要 (第2部A) 1997 ) , 47( , 1, 37 5) 渡辺ら:鋳物, 41( 19 69) , 811 6) 加山延太郎ら:鋳鉄の材質 (コロナ社) 0 1 97 5) ,( , 11. (40).
(10)
関連したドキュメント
NANO PLUS ・耐摩耗性、耐溶着性に優れた特殊ナノ積層コーティング「 MEGACOAT NANO PLUS
部 品 名
未記入の極数は現在計画中の製品です。 極数展開のご質問は、
特に、耐熱性に優れた二次可塑剤です(DOSより良好)。ゴム軟化剤と
耐久性 材工費 留意事 出所(根拠情報) ランク ランク 項.. 下塗り
緊急用高圧配電盤から原子炉建屋への常設ケーブルの布設 完了 完了 代替直流電源(バッテリー等)の配備 工事中 完了 送電鉄塔基礎の補強
構造耐力壁校舎の耐震補強/クラック等補修
最近の電装工事における作業環境は、電気機器及び電線布設量の増加により複雑化して