社会
系教科教
育学会
『社会系教科教
育学研究』第16
号 2004
(pp.37-44)
「 ̄
食の安全
一消
費者教
」から見た社会科授業の開発
育の視点
を取
り入れ
て−
The Development of the Social Studies Lesson Plan Focusing on "The Safety of
the
F
o
o
d
¨:℡
廿od
u
c
i
n
g the Viewpoint
of
the Consumer Education
I。問題の所在
厂
食の安全
」は消費生活の中でも人間の生存に
関わ
る最も基本的なニ
ーズであ
り,戦後
,消費者
問題の原
点と
して存在
し続
けている
。特に,近年
発
生した
「食の安全
」に関わ
る様々な問題は
日本
の食料生産
・流通システムに対する消費者の不信
感を増大
させ
,日本の食品安全行政の
限界
を露呈
させた
。この
ような状況の
中で消費者も
以前
より
も
「食の安全
」に対
して強
い関心
を示す
ようになっ
てきている。
最近
,政府は子
どもたちの食
習慣
・食生活の乱
れ
,生活習慣病の低年齢化な
どの問題に対処する
ために
,
「食育円を推進
しようとしている。し
か
し
,これ
らの取
り組みはライ
フスキル形成に重
点をおいてお
り
,具体的な学習内容が明示されて
いない
。また,総合的な学習の
導入に伴
い
(食農
教
育2
)
」に対する関心が高まっているが,関係諸
機関の相互連携
,学校
・地域の協
力体制は十分で
あるとは言
えない。
「食の
安全
」の問題は個
人の健康
・安全の
問題
だけでなく
,経済構造や食料政策,食料
問題,環
境問題
,グ
ロー
バ
リゼー
シ
ョンの
問題などの社会
的な問題を総合的に捉
えて判断す
ることが重要で
ある
。また,消費者は毎日の購買行動を通
して
「食の
安全
」の
確保
に大き
な影響
力
をも
って
お
り,今
後
,主体的
な消費行
動
を行
うことが
望まれ
て
いる
。
本稿では
,
「食の安全」の問題
を総合的に捉え
直
し
,社会科で扱う内容
を明確にする
。さらに,
消費者教育の視点を取
り入れ
ることで
,将
来,消
費者と
して必要になる資質の
育成
を目指
した
「食
の安全
」から見た社会科授業を開発することが
目
的である
。
齊
藤
昌
長
(細
江
町
立
気
賀小
学校)
n。
「食の安全
」の現状
と問題点
1.
「食の安全
」の捉
え方
まず
,
「食」に含まれている価値についてまと
める
。ヒ
トにとって
「食」は生存
していく上で不
可欠なものである
。その本質的な部分には安全歐
や栄養性
,嗜好吐が
ある
。
しか
し,文明化か進み
,
食料が確保
されるようになった戦後の
日本では
,
これ
らの本質的な部分に加えて
,経済性
,簡便性
,
保存性とい
った現象的な部分が重視
されるように
なっている
。これ
らをA.H.Maslow
の欲
求の
階層
を基に
して
【図
1】のように示
した
。
現
象
的
な食
伯
(楽
しさ
・お
いしさ
・高級
感な
と)
経済性・・
簡恆性
・保存性 .
【図
1】現
代の
「食
」の
構
造
(筆
者
作
成
)
ここでは厂
食
」に関する基本的な部分として
匚
本質的な食
」と食生活の変化や経済活動の拡大
によって重視
されてきた厂
現象的な食
」の
2つに
分けている
。円錐形になっているのは
,食
生活の
変化に伴って
,匚
生産一流通
・加工一販売一消費」
という経済構造の
中で扱われる厂
食
」の
量の増加
と空間的な拡大を表
している。この
ような現状を
踏 まえ , 生 産 か ら 消 費 ま で の 空 間 的 ・ 時 間 的 距 離
が 拡 大 し た こ と に よ り , 現 象 的 な食 が 重 視 さ れ,
「 食 」 本 来 の 姿 で あ る 本 質 的 な 食 に 対 す る 認 識
( 情 報 ) が不 足 し て き た こ と が,「 食 の 安 全 」 の 問
題 が発 生 し て き た 社 会 的 な 原 因 で あ る と 捉 え た。
直 接 「 食 の 安 全 」 の 問 題 を 引 き起 こ す 原 因 に は
様 々 な 要 因 が 考 え ら れ る。 本 稿 で は 【 図 2】 の よ
う に 3つ の レ ベ ル に 分 類 し た。 特 に 問 題 に な る の
は レ ベ ル 2 及 び 3で あ る。 こ れ ら は 消 費 者 が 見 た
だ けで は安 全 吐を 判 断 で き ず , 食 べ た 後 に 分 か る
問 題 や 現 世 代 で は 影 響 を 確 認 で き な い 問 題 も含 ん
で い る。 し か も, こ れ ら の物 質 の使 用 につ い て は
有 用 性 と危 険 性 の 両 面 が あ り , 単 に原 因 物 質 を 廃
す れ ば良 い と い う 簡 単 な 問 題 で は な い 。
見 え る 見 え な い 腐 敗 ・ 奇形 ・ 鮮 度な ど 食 中 毒(微生 物 ・重 金 属 ) BSE 食 品 添 加 物 農 薬 ・化 学 肥 料 な ど 動 物医 薬 品( ホ ル モ ン 剤 ) 環 境ホ ル モン な ど ク ロ ーン 放 射 線 遺 伝 子 組 み 換え 食 品【 図 2】
[ 食 の安 全 ] に 関 わ る 問 題 の レ ベ ル
( 伊 藤 元 重 編 『 日 本 の 食 料 問 題 を 考 え るJ NTT出 版 ,
2002, pp.326-327 を 基 に し て 筆 者 作 成 』
日 本 で は 依 然 と し て ゼ ロ リ ス ク 主 義 が 根 強 く 残 っ
て お り , 匚食 の 安 全 」 の 問 題 が 発 生 す る と 危 険 性 の み
が 強 調 さ れ, 消 費 者 は過 剰 に 反 応 す る 傾 向 が み ら れ る 。
「 食 の安 全 」 の 問 題 は基 本 的 に 個 人 の 選 択 ・ 判 断 と 行
政 や 企 業 の 安 全剴 策 によ っ て 確 保 さ れ る。 し た が っ て ,
生 童者 ( 企 業 ), 消 費 者 は 匚食 の安 全 」 の 問 題 や 原 因
柎 硴に対 レ 匸有 用 性 と借 財生の両 面 か ら の↑静 匯
を 分 析 ・
検 討 し, 冷 静 に 的 確 な 判 断 を 下 す こ と が 重 要 で あ る。
2。 「 食 の 安 全 」 の 問 題 の 変 遷 と 現 状
戦 後 発 生 し た 「 食 」 に 関 わ る 消 費 者 問 題 の変 遷
と 現 状 に つ い て 「 高 度 経 済 成 長 期 」,「 低 成 長 , 貿
易 摩 擦 期 」,「 グロ ー バ リ ゼ ー シ ョ ン期 」 の 3期 に
分 け て 考 察 し た 。
従 来 , 腐 敗 や 食 中 毒 な ど 生 物 起 源 性 ( レ ベ ル 1)
の 問 題 が 中 心 で あ っ た が , 高 度 経 済 成 長 期 に入 る
と, 匚食 の 安 全 」 の 問 題 の 中 心 は 化 学 物 質 ( レ ベ
ル 2) に 移 っ た 。 公 害 の 拡 大 と と も に, PCB
な
ど の 化 学 物 質 が 食 品 に混 入 す る 事 件 が 社 会 問 題 に
な っ た 。 公 害 は 被 害 地 域 が 限 ら れ て い た が , 匚食 」
に関 わ る 事 件 は全 国 で 消 費 し て い る 食 料 の 問 題 で
あ り, 消 費 者 全 体 の 問 題 と し て 認 識 さ れ て き た。
【 表1】主 な 匚食 の安 全」 の問題(国内)
年 「 合 の安 令 帽 こ閇わ ろ 消 費者 開 顕 レベ ル 搨 1950 1951 952 955 967 968 970 973 974 975 978 985 986 1988 1990 1996 1997 2000 2001 2002 2003 2004 大 阪シ ラ ス 中 毒 (腸炎 ビ ブ リ オ) 北海 道 ボ ツ リ ヌ ス食 中 毒 有 毒着 色 料 オ ーラ ミ ン 事件 黄変 米 事 件 ( 愉入 米) 森 永ヒ 素 ミ ル ク事 件 家畜 飼料 中 の抗 生 物 質 問題 化 カネ ミラ イ ス オイ ル 毒物 混 入 小 件 (PCB) 牛 乳にBHC 残 留 が 問題 化 古 々米 で ア フト ラ ト キシ ン 有 害 カビ 発 見 保 存抖・AF-2発 ガン 性 発 表 放射 線 ジ ャ ガイ モ 問 題イヒ 輸 入柑 橘 か らOPP ,TBZ 検出 照射 粉 末 野 菜を 使 用 し たベ ビ ー フー ド 問題 輸 入 ワイ ン か らジェ チレ ン グ リ コー ル 検出 輸 入野 菜 の安 全 吐問 題 放 射線 汚 染 輸 入食 品 の急 増 東 京湾 , 大 阪 湾 の魚 介 類か ら ダ イ オキ シ ン ポ スト ハ ーベ スト 問 題 (農 産 物貿 易摩 擦) 輸 入レ モ ン か ら2・4-D検 出 イ ギリ スBSE 騒 助 0-157 に よる 集 団 食 中 毒事 件 辿 伝子 組 み 換 え食 品 問題 雪印 乳業 低 脂 肪乳 食 中 毒事 件 ス タ ーリ ン ク 事件 国 内BSE 発生 中 国 輸入 冷 凍 野菜 か ら残 留 農 薬 検出 愉 入牛 肉 偽 装 事件 指 定 外添 加 物 ,香 料 製 造 無 登録 農 薬 使 用, 販 売 問題 中 国 輸入 冷 凍 野菜 か ら 再度 残 留 農 薬検 出 ミ ス ター ド ー ナ ツツ 使 用禁 止 添 加物 使 用 鶏 イン フ ル エ ン ザ流 行 ア メ リカBSE 発 生 2 2 2 1 2 2 2 2 1 2 3 2 3 2 2 3 3 2 2 2 2 3 2 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 商 度 経 済 成 長 期 低 成 長 期 貿 易 摩 擦 期 グ ロ] バ リ ゼ1 シ ヨ ン 期 (正 田 彬 ・ 金 森 房 子 『 消 費 者 問 題 を 学 ぶ 』 有 斐 閣,19 卵 林 郁 緇 『 実 践 的 消 費者 読 本 』 民 事 法研 究 会, 1999 経 済 企 画 庁 生 活 局 監 修 『 消 費 者 ハ ン ドブ ッ ク』 大 蔵 省 印 刷 局,1998・1999 他 を 参 考に し て 筆 者 作 成)低 成 長 ・ 貿 易 摩 擦 期 に は, 食 生 活 の変 化 な ど に
伴 っ て 食 料 自 給 率 が大 き く 低 下 し, ポ ス ト ハ ーベ
ス ト や 放 射 線 照 射 な ど の 輸 入 農 産 物 の問 題 が多 数
発 生 し た 。 ま た, フ ード シ ス テ ム3 )
が 介 在 す る よ
う にな り , 食 料 生 産 ・ 加 工 で 用 い ら れ る 農 薬 や 食
品 添 加 物 な ど の化 学 物 質 の 危 険 性 が 問題 に な っ た。
国 内 で は 農 薬 や 食 品 添 加 物 に対 す る規 制 や 使 用 禁
止 が 行 わ れ, 輸 入 農 産 物 に 対 す る 規 制 や 情 報 公 開
を 求 め る 消 費 者 運 動 が 盛 ん に行 わ れ た。
グ ロ ー バ リ ゼ ー シ ョ ン 期 に 入 る と , 匚食 」 と
匚農 」 の 距 離 は一 層 拡 大 し, 匚食 」 の国 際 化 が 進 ん
だ 。 さ ら に, WTO
体 制 下 に お い て は 安 全 基 準 の
ハ ー モ ナ イ ゼ ー シ ョ ン ( 世 界 的 整 合 化 ) と 農 産 物
の 輸 入 自 由 化 が 進 め ら れ て い る。 こ れ ら の動 き は
食料
自給の低下だけでな
く食料の
安全欧に関
して
も
多くの
問題
を含んでいる。
日本は
これ
まで食料の安定供給の確保に主眼
を
置
いた食料政策
を展開してきた
。
「 ̄
食料
・農
業
・
農村基本法
(2000
)
」は食料安全保障だけでなく
食料
主権を重視
し
,農
業の
多面的機能の確保と国
内生産にも重点を置いている
。しか
し,
WTO体
制の対策という側
面が
あり
,匚
食の安全」の問題
に対する対応は含まれて
いない
。一方,食品安全
行政については
,厂
食
品安全基本法
(2003
)
」が
国
会
を通過
し
,今後
,リスク分析の
手法が導入され
,
行政規制や民事ル
ールの整備に加えて市場機能を
活用
した消費者政策
を採用
しようと
している
。
以上から
「食の安全
」に関する学習は具体的な
問題
を取
り上げて対応策
を教
えるだけでなく
,社
会科
を中心として
,食生活の
変化,匚
食」と
「 ̄
農
」
の分離
,
「 ̄
食」の国際化,食品安全行政の4点に
ついての社会認識形成を図ることが重要である。
Ⅲ
。
「食の安全」の学習の在
り方
1.消費者教育
との関係
今
井光映
氏は
生活設計には適応
主義的コンシ
ュ
ー
マ
リズム
と関係する個人的生活設計と醸成主義的
コンシューマ
リズムと関係する社会的生活設計の
両方が必要であると
している
‰つまり,
「食の
安全
」に関
しても,健康や安全という個人の問題
だけでな
く
,今後は社会への影響
(環境や国際化
など)も考慮に入れた購買活動を行うことが
求め
られている
。そ
こで,
R.
B
a
n
n
ist
e
rとC.Monsma
の消費者教育の概念の分類と意思決定を中核
とす
る消費者教育の内容
・方法を分析
し,
「①個人的
価値と社会的価値を比較考量
した合理的意志決定
能力
,②消費者情報の分析,③
社会
・経済構造の
現状把握
,④環境保全への配慮,⑤消費者主権の
自覚
,⑥消費者保護の
内容の理解」を
「食の
安全
」
に関わ
る消費者教育の視点と
して設定
した
。
学習指導
要領
で示
された内容と消費者教育にお
ける発達段階5
)
を検
討
した結果
,小学校段階では
,
消費者教育の視点②③④
を扱い
,それ
を基に
して
視点①である個人的価値と社会的価値
を比較考量
した合理的意志決定能
要である。そ
こで,消費者教育の視点を生か
力を育成
していくことが重
し,
【図3】の
ような厂
食の安全
」に関わる事実の分
析に用
いる
フ
レ
ーム
ワー
ク
を作成
した
。
この
フ
レー
ム
ワ
ーク
を用いてI∼IV
に関わ
る情報
を収集,分
析すれ
ば
,個人的価値だけでな
く社会的価値も考
慮
した消費者と
しての価値判断が可能になる
O
非経済的
(本質的な食)
皿
健
康
・安
全
・信
報
個人
的価
値
食
生
消
活
費
色
)
I
巵
ダ
環
境・
食
文化・
食
品安
全行
政
社
会
的価値
国際
化・
食
料政
策・
科
学技
術
生
産・
流
通・
加
工
大
礼
経
済
的
(現
象
的
な食
)
【図3】消
事実分析の
費者教育の視
フレーム
点を生か
ワーク
した
(筆者作成)
2
。
リス
ク
・コ
ミュニケー
シ
ョンとの関係
現状ではセ
ロリスク
を達成する
ことが困難であ
り
,消費者は匚
食
」に関するリスク
を認識
した上
で購
買行動を行
うことが求め
られて
いる
。
しか
し,
厂
食の安全
」の問題に関しては
リスク認知のバイ
アスが
生じやすいために
,消費者が客観的な判断
を
下す
ことが難
しくなっている。
さらに
,今後匚
食の安全」に関しても消費者に
は
リスク
・コミュニケーシ
ョン能
力が必要になる
とされ
ている
。これには社会的合意が
目指され
る
が
,実際には
リスクについて知らされて
いる
レベ
ル
での
社会
的受容も
しくは
L
C
S
(Less Conflicting
Solutions:
比較
的衝
突が少
ない解決6
)
)を目指
した
方が
現実的で
ある
。この
ために必要な能
力は
社会認
識
形成
と個
人の
留保
条件
付き価
値判断で
ある
。
吉川肇子氏は冂スクについての情報
を批判的
に読み解
く能力を教育によって形成
していくこと
がリスク
・コミュニケー
シ
ョンにおいては重要
で
ある」と述べ
,教育に必要なポ
イン
トと
して次の
3点を挙げている7
)
。
・セ
ロリス
ク
は
な
い
と理
解す
る
こと
。
・リス
ク
とベネ
フ
ィッ
トの
両
方
を考
える
ことが
必
要
で
ある
こ
と
。
・リス
ク
に
つ
いては
確
実
な
ことは
な
く
,不確
実
性
は
さけ
られ
な
いこ
と
。
図
2で
示
した
レベル
2や
レベル
3の
問題は
トレ
ー
ド
・オ
フの
関係
を含んで
いる
ものが
多い
。
したが
っ
て
,消費者は収集
した情報
を感情的,直感的に判
断す
るのではな
く
,有用性と危険性の両面か
ら科
学的に分析する必要かおる
。つま
り,
【図4】の
ような
「リスク
ー
ベネ
フィッ
ト評価」
を基に
して,
有用性と危険性の両面を含んだ社会的論争問題を
組み込ん
で授業を行
うことが有効である。
危
険
※危険性
と有用性の両
方
を比
較
して判断
無用
有用
4【図
4】
リス
クー
ベ
ネ
フ
ィ
ッ
ト評
価
(科
学技
術
)
(神山進
p
ユ96
よ
『消費者の
り筆
者作
成
)
心理
と行
動』中
央経済社,
1997,
実際には
国家間や世代間の
問題は複雑な
トレ
ー
ド
・オフの
関係を含んでおり,社会科学の総合的
な考察が必要である
。特に,
レベル
3の
問題には
世代間の
問題が含まれ
ているため
,次世代
以降へ
の影響を考慮
した価値判断を行う必要かおる
。
以上か
ら
「食の安全
」に関わ
る社会的論争問題
を授
業で扱
い
,合理的意志決定能
力を育成す
るこ
とは消費者教育やリスク
・コミュニケー
シ
ョンの
面からも重要
である
。具体的には消費者教育の視
点を生か
し
,食生活や安全性だけでなく,環境や
食料の
安定供給の確保などの社会的価値に関わ
る
事実分析を行った上での匚
未
来予測一価値判断
」
を授
業に位置づける
ことが有効である
。
IV.
「食の安全」か
ら見た社会科の授
業設計
1.題材について
匚
食の安全
」は
日本の食料問題
と密接な関係
を
もっているの
で
,第
5学年
「 ̄
食料生産の様子と国
民生活
」の単
元の中に位置づけた
。
まず
,匚
食の
安全
」の
問題の
根本
的
な要
因を探究
す
る
過程
で
ある
。食
生活の
変化
では
自分た
ちの
食生
活
を
振
り返
り
,
日本
の食
生活
力
嗄化
して
きた
原
因に
つい
て
認識す
る
。次に
,匚
食
」と匚
農
」の
距離が
拡大
した
こ
とに
よっ
て
,安全欧
よ
り経
圈生
力
痩先
され
て農薬
や
食
品
添加
物な
どが
大量
に使
用
され
る
ように
な
った
こ
と
を
認識
す
る
。
ここま
での
段階
で
「食
」に
関す
る時
間的
・
空
間的
な現
状
を把握
で
き
るよ
うにす
る
。そ
して
,輸
入
農童
物の
安全欧の
問題
を通
して
,食
料
自給率
の低
下
と
グ
ロ
ー
バ
リゼー
シ
ョンの
拡大
が
「食の
安全
」の
問題
に
大
き
く影
響
を与
えて
いる
こと
を認識す
る
。最
後に
,環
境保
全
と
自給
率の
向上
を
目指す農
業政策
と今
後の
日本
の
食
品
安全行
政の
取
り組み
に
ついて
知
り
,消
費者の
役
割に
気付
くこ
とが
でき
る
ようにす
る
。
これ
らを踏まえて
,世代間の問題
を含んだ社会
的論争問題
として遺伝子組み
換え作物
(食品)の
導入問題について考える
。この際
,厂
食の安全」
の確保と食料の安定供給の確保の両面か
らの検
討
を行い
,個人的選択の問題だけでな
く,社会
的論
争の問題の面か
らも考察する
ことが必要である
。
最後に消費者
としてリスク
とベネ
フィッ
トの
両面
か
ら事実
を分析
・検証
し,未来予測
・価値判断を
行う
。これらの過程を経て消費者として必要な
厂
食の安全
」に関わる社会認識
を形成
し,合理的
意志決定能
力を育成できるようにす
る。
2
。授
業モ
デル
(1)単元名
第
1次
「わた
したちの
生活と
『食の安全』
」
(⑨
)
第2次これか
らの食料生産
∼遺伝子組み換え作
物について考える」
(⑥
)
(2)単元目標
①
日本人の食生活の変化と匚
食
」と匚
農」の距
離の拡大に
よって
,経済性
,簡便性,保存性な
どが
重視され
,安全性や栄養性に関する情報が
不足
したことが匚
食の
安全」の問題の根底にあ
ることを説明する
ことができる
。
②
食料自給率の低下が匚
食の安全
」に与える影
響
を認識
し
,日本を取
り巻
く匚
食
」の
国際化の
現状と今後の食品安全行政の在
り方について説
明す
ることが
できる。
③
遺伝子組み
換え作物の有効歐
と危険性
を調べ
,
食料の安定供給の確保と
「食の安全
」の確保
を
両立させるために
,今後
,自分たちが消費者
と
してどの
ように問題に関わ
っていくのか考える
ことができる
。
(3)
展 開
時 段 階 主な 問い 目 標と児 童・生 徒 に身につ けさせ たい知 識 資 料 ① | ③ 情 報 の 収 集 I 情 報 の 分 類 I 学 習 問題 の 発 見 I 仮 説 の 設 定 I 検証 I −1 検 証 I −2 検 証I − 3 ま とめI 0 1 週 間 の夕 食 に つい て 調 べ た こ とを発 表 し よ う。 ○ どん な 食 品を 食 べ てい る でし ょ う。 ・ 1 週 間 の 食 生 活 の実 態 ( 食 材 , 献 立, 外 食 ・ 中食 ) につい て 調 べ, 食 料 に 関し て 関 心を もつ こ と がで き’る。 ・ 食 材 の 消 費 量 の 変化 か ら , 日 本 人 の食 生 活 が 変化 し て き たこ とを知 る 。 資 料 ① 夕 食 の食 材 調べ( プ リ ント) 資 料 ② 主 な食 料 の 消費 量 の変化 現 在 の目 本 の食 生活 資 料 ③ 米 の 消費 量 の変化 アメ リカ の食 生活 資料 ④ 核 家 族 と 三 世 代 家 族 の 割 合, 都 市 へ の人 口集 中 資 料 ⑤ 家 庭 電 化 製 品 の 普 及, 女 性 の社 会進 出, 増え る 外食 な ぜ , 日本 人 の食 生活 が 変化 し た のだ ろ う。 ○ 原 因を 予 想し て み よ う。 ○ な ぜ, 米 の消 費 量 が少 な く な っ て きた の でし ょ う かo O な ぜ, 昔か ら の 日 本料 理 が 作 られ なく なっ た の でし ょ う か。 ○ な ぜ, 外 食 −中食 を 利 用 す る よ う に な っ て き た の で し ょ う か。 ・ 外 で食 べ るこ とが多 く なっ たか ら。 ・ 米 を食 べ るこ とが 少な く なっ た か ら。 ・ 戦 後 , ア メリ カ の食 文 化 が 輸 入 され た ので, 米 中心 の 日本型 食 生活 は変 化 し て , 各 国 の食 材 , 料 理を 日常 的 に 食べ る よ うに なっ てい るo ・1960 年 代 か ら都 市 へ人 口集 中す る よ うにな っ て核 家 族 が 増 え て ,お ばあ ち ゃ んや お じ い ち ゃ ん と一 緒 に 住 む 家 が 少 なく な り, 昔 な が ら の 日本 の 食 生 活 送 るこ と が 難し く なっ た。 ・ 家 庭 電 化 製 品 が普 及 し ,お 母 さ んの 家 事 に かけ る 時 間 が 少 なく なっ た ので , 女 性 が働 き に 出 る よ う にな っ た。 そ れ に 伴っ て , 外 食 や 惣菜 な どを利 用 する こ とが 多く なっ た。 日 本 では 工 業 が発 達す る に し た がい , 都 市 で は核 家 族 が 増 え, 古く か ら の 日本 の食 生 活 を 送 るこ とが難 し く な り ,米 の消 費 量 も減 少し て い るo さ らに , 女 性 が社 会 に 働 き に 出 るよ うに なっ て , 外 食 や 惣 菜な どを 利用 す る こ と が多 く なっ た ので , 日本 人 の 食生 活 は大 き く変 化し て き た。 ○ 夕 食 の材 料 で 最 も食 べ てい る 食材 は何 でし ょ う。 ・ 食 生活 は変 化 し た が, 米 は 日本 人 の 主食 とし て 特 別 な 思い 入 れ があ るこ とを確 認 す る。 ④ | ⑥ 情 報 の収 集 n 情 報 の分 類 n 学 習 問 題 の 発 見n 仮 説 の 設 定 皿 検 証n −1 検 証H − 2 検 証n − 3 ま と め H ○ 家 のご は ん以 外 に どん な形 で 米を 食 べて い るで し ょ う。 ○年 表 を 見 て 分 かっ た こ と を書 こ う。 ・ 流 通業 や 食 品 製 造 業 が介 在 し て , 主食 で あ る 米 も 様 々な 形 で 消費 し てい る こ とを 知る 。 ・ 年 表を 見て , 残 留 農薬 や 食 品 添 加 物 の使 用 が 間 題 に なっ てい る こ と , こ れ ら が身 の 回 り に 大 量に 使 用 さ れ てい る こ とを つ かむ。 パ ツ クの ご は ん, お も ち, コ ンビ ニ 弁 当, お にぎ り 資 料 ⑥ 消 費 者問 題年 表 資 料 ⑦ 野 菜 の規 格 と収 入 , 農薬 の 種類 , 食 品添 加 物 の種 類 資料 ⑧ 都 市 と農 村 の距 離, 庄内 米 の輸 送 経 路・ 輸送 方 法 資 料 ⑨ パ ツク のご は んが 届く ま で フ ー ド シス テ ム の流 れ なぜ ,「食 の安全 」 に 関す る 間題 が発 生 し て きた の だろ うo ○原 因 を予 想 して み よ う。 ○な ぜ , 農 薬や 化 学 肥料 , 食 品 添 加 物 を 使 用 す る の で し ょ う か。 ○な ぜ, 都 市 と農 村 を結 ぶ 流 通 シ ス テ ム が必 要 に なっ た のでし ょ うか。 ○ 生 産 と 消費 の 間 に 流通 ・ 加 工 業 者 が 入 るよ うに な る と, ど の よ うな 問題 が 起 き る ので し ょ う か。 ・ い ろい ろ な 農薬 や 添加 物 な どが 使 われ た か ら。 ・ 消 費 者に 生 産や 加 工で の 情報 が 入 り にくい から。 ・ 大量 生 産 に よっ て経 費 を 減 らし , 保 存 性 を 高 め るた めに , 農 薬 や 化 学肥 料 , 食 品 添加 物が 大 量 に 使 用 され る よ う にな っ た。 ・ 人 口が 集 中 し た都 市に 大 量 の食 料を 送 り ,農 村 の経 営 規 模 拡 大 を 図 る必 要 が あ っ た ので , 都 市 か ら離 れ た 地 方 に 大規 模生 産 地を 作 る よ うに なっ た。そ の た めに , 生 産 者 と消 費者 の 距離 が 拡 大し た。 ・ 消 費 者 の食 生活 の変 化 に 伴っ て , 生 産 と 消費 の 間に い く つ も の食 品製 造 業 , 流 通業 , 外 食 産 業 が 関 わる よ うに な り, 消費 者 か ら 生 産 地 の様 子 や 製 造過 程 な どが 見 え に くく なっ た 。 こ れ に よっ て , 生 産者 と 消費 者 の 間 のコ ミ ュニ ケ ー ショ ン 不足 が 起こ っ てい る。 食 生活 の 変 化 す る と加 工 食 品や 外 食 の 利 用 が多 く な り , 生 産者 と消 費 者 の 間 に様 々 な 業者 が介 在 す る よ うに な っ た。 こ れ に よ って , 経 費 を 減 らし 保 存 性 を 高 める た め に 農薬 や 食 品 添 加 物な どが 使 わ れ, 消費 者 に 生 産や 流 通 段 階で の安 全 吐に関 す る情 報 が 届き にく く なっ た ので ,「 食 の安 全 」に 関 わる いろ い ろ な 問題 が 起き てき た。 ○ 輸 入食 料 に は ど の よう な 問題 があ る ので し ょ う。 ・私 た ち の生 活 に は輸 入食 料 が欠 か せ ない こ とを 知 り, そ の安 全性 に つい て 関 心を もつ 。 ⑦ | ⑨ 情 報 の 収 集 Ⅲ 情 報 の 分 類 ○天 ぷ ら うど ん の材 料を 調 べ よ う。 ○新 聞 の 見 出し を 見 て分 か っ た ・ 日本 の伝 統 的 な食 事 の材 料を つ かむ 。 ・ 輸 入 食料 の安 全 性 が 問題 にな っ てい る こ とを 知 る。 ・ 外 国 か ら 輸 入 され て い る 冷 凍 野菜 が 身 近 に使 われ て 資 料 ⑩ 天 ぷ ら うど ん 冷 凍 野 菜 の残 留 農 薬 に 関すⅢ 学 習 問 題 の 発見 Ⅲ 仮 説 の 設 定 Ⅲ 検 証Ⅲ −1 検証Ⅲ −2 検 証Ⅲ −3 ま と めⅢ こ とをま とめ よ う。 お り , その 安 全 吐が 問題 に なっ てい るこ とを 知 る。 る 新 聞記 事 , 冷 凍 野 菜 の輸 入 量 資 料 ⑥ 日本 の食 料 自給 率 の 変化 , 主 な 農 産物 の 自給 率 資 料 ⑩ ア グリ ビジ ネ ス の組 織 図 ア グリ ビ ジ ネ ス と農 家 の関 係 資 料 ⑩ WTO 農業 交 渉 ・SPS 協 定 の内 容,コ 寸トクス 委員 会 な ぜ, 日本で は 輸 入食 料 の安 全 性 が問 題 にな っ てい る の だろ う。 ○ 原 因を 予 想し て み よう。 ○ な ぜ, 食 料 自 給 率 が低 下 し た の でし ょ う か。 ○ 外 国 の企 業 が 日本 に進 出 する と , ど の よ うな 問題 が起 き る の でし ょ うか。 ○な ぜ, WTO 体制 の 下で は「食 の安 全」 の 確 保 が難 しい の でし ょ うか 。 ・ 日 本 は大 量 に外 国 か ら食 料 を 輸入 し てい る か ら。 ・ 外 国 の会社 が 日本 に進 出し て きて い る か ら 〇 ・ 十 分 な 食料 を確 保 す る た め に農 産 物 自 由 化政 策 が と ら れ , 安く 大 量 の農 産 物 が 輸入 され た の で, 国 内 で の 食 料生 産 が 衰え て 食料 自給率 が 大き く 低 下し た。 ・ 多 国 籍ア グリ ビ ジ ネ ス は, 科 学 技 術 を 応 用し て 農 業 生 産 の 工業 化 を進 め, 企 業 に よる 農 業 支 配 を強 化 し て い る。 そ のた めに , 各 国 の食 文 化 や 農 業 の 地域 性 , 多 様性 を 失 わせ る 恐 れが ある 。 ・ 農 産 物 の輸 入 制 限 を なく し , 各 国 の 食 品安 全 基 準や 規 格 を 統一 し て 国 際 規 格 を採 用 す る の で, 日本 の 場 合 は 国内 農業 の衰 退 と食 料 の安 全 性 の面 で問 題 が残 る。 農 産物 の 輸 入 自由 化 政 策 が と られ , 安い 食 料 が 国内 に 大 量 に流 入 す る よ う にな り , 米以 外 の国 内 の 食 料生 産 は 衰え , 日本 の 食 料 自給 率 は 大 きく 低 下し た。 さ ら に 自由 貿易 が広 が る と , 国 内 の農 業 は 衰え て 食 料 輸 出 国 によ る 食 の支 配 が進 む 心配 があ る。 こ れに よっ て 「食 の安 全」 に 関す る 間題 が 拡 大す る恐 れ か おる 。 ○こ れ か ら ど の よ うな 対 策 を と ろ う として い る ので し ょ う。 ・ 日 本で は ど のよ うな食 品安 全 行 政 がお こ なわ れ てい る のか 関心を も つ。 ⑩ | ⑩ 情 報 の収 集 Ⅳ 情報 の 分類 Ⅳ 学習 問 題 の 発 見Ⅳ 仮 説 の設 定 Ⅳ 検 証 Ⅳ− 1 検 証 Ⅳ −2 ま とめⅣ ○食 品表 示 ・ 広告 の 中か ら食 料 の安 全 に 関す る もの を 探そ う。 ○ ど のよ うな 表示 が あ る か 分類 し よ う。 ・ 食 品 に は 有機 , 無 農 薬, HACCP な ど の表 示 が 使 わ れて い るこ とを 知 る。 ・ 表示 の意 味に つい て知 り, 生 産 , 流 通・ 加 工 , 消 費 の段 階 ご と に分 類す るo 資 料 ⑨ 「コ ープ こ う べ」 の 広告 牛 乳 に付 い て い るHACCP の表 示 ・ 有 機 農産 物 ・ 有 機 農 産 物加 工 品 のマ ー ク HACCP 方 式 と 従 来 の 食 品 の 検 査方 法 の違 い 資 料 ⑩ 世 界 の人 口 と 食料 生 産 の 予 測 , 環 境 保 全 型農 業 とは , 有 機 食 品 の 認 証 コ スト , 農 薬 を 使 わない 場合 の 被害 資 料 ⑩ リ ス ク分 析 の 仕組 み,トレーサ ヒ勹テイ の仕 組 み な ぜ , 日本 は 「食 の安 全 」 を 守る 新し い 仕組 みを 取り 入 れた の だろ う。 ○原 因 を予 想 して み よ う。 ○ なぜ , 環 境 保全 型 農 業や 有機 農業 を推 進 し よ う とし てい る の でし ょ うか。 ○ ど のよ うにし て 「食 の安 全」 を確 保 し よ うとし て い る の でし ょ う か。 ・ 消費 者 に正 しい 情 報 を知 っ て もら う た め。 ・危 険 性 のあ る も のを 生産 段 階で 除 こ う とし てい る。 ・ 農 産 物 の輸 入 自 由 化 が進 み, 自給 率 が 極端 に 低 く な り , 戦 争な ど の不 測 時 の食 料 供 給 と輸 入農 産 物 の 安 全 性 が 問題 にな っ て き た。 そ のた めに ,食 料・ 農 業 ・ 農 村 基 本 法 が制 定 さ れ ,農 業 の多 面 的 機能 を 重 視 し た 環 境 保 全型 農 業 や 有 機 農業 を 推 進 し て 国 内生 産 と輸 入 農 産物 のバ ラン ス を 図ろ う とし てい る。 ・ 日 本 では 食 品 安 全 基 本 法を 制 定 し ,こ れ まで の 政 策 か ら, リ ス ク分 析 の 手 法を 取り 入 れ た安 全性 の 確 保 と 消費 者 の役 割 を 重視 し た政 策 に 転換 し よ う として い る。 食 料 の 安定 供 給が 優 先 され ,食 料 の安 全 性 につ い て は積 極的 な 取り 組 み はし てこ な かっ た。し かし ,「食 の 安 全」 の 問題 が 繰 り 返し 発 生し て き た ので , こ れ まで の農 業 政策 と 食品 安 全 行政 を 見直 し ,「 食 の安 全 」 を確 保 し よ う と して い る。 現 在, 食 料 の安 定 供 給 と「食 の安 全」 の 確保 の両 立が 課題 に なっ て い る。 ○ 日本で は「 食 の安 全 」 が 確保 で き るの でし ょ うo ・こ の 時点 で の自 分 の考え を もっ 。 ① | ⑥ 情報 の 収集 情報 の 分類 論題 の 提示 論 題 に 対 す る予 想 亊 実 の 分 析 ○ 遺 伝 子組 み 換 え 作 物・ 食 品 に つい て知 っ て い るこ とを 発 表し よ う。 ○ 食 品 の原 材 料 表示 から 遺 伝 子 組 み 換え 作 物 ・食 品 を見 つ け よ う。 ・ 品 種 改 良や 「食 」 の国 際化 で の学 習 を 基 にし て 発 表 す る。 ・ 食 品 表示 を 活用 し , 表示 に は 「使 用 」「 不使 用」「不 分 別 」 の 表示 か おる が , 遺 伝 子組 み換 え 作 物を 食 べ て い る 可 能性 か おる こ とを知 る。 資 料 ⑤ 組 み 換 え技 術 イ メ ー ジマ ップ 食 品表 示( 各 自) 組 み換 え に 関す る表 示 の例 組 み換 え 作物 の 輸入 量 ワ ー クシ ート 1 資 料 ⑩ 食 料 自給 率 の 低い 日本 で は, 遺 伝 子 組み 換 え 作物 ・ 食 品を 積 極 的 に導 入 し た方 が 良い のか。 ○ 論 題 に対 す る 自 分 の考 え を 書 こ う。 ○消 費 者 は遺 伝 子 組 み換 え 作 物 ・ 論 題 に対 して , 各 自 の第 一次 の価 値 判 断を 行 う。 ・ す で に , 日常 の食 生 活 の 中 に は 遺伝 子 組 み 換 え 作物
検討 リスクー ベネフィッ ト評 価 未 来 予 測 留 保条 件 交 流・ 吟 味 価 値判 断 を ど の よ うに 考 えて い る の でし ょ う か。(I ) ○ 人 間 の健 康 に ど の よ うな 影響 を 与え る ので し ょ うか。( 町) ○ 遺伝 子組 み 換え 作 物 は 食 料生 産 に ど のよ うな変 化 を も た らす ので し ょ う か。(Ⅲ ) ○ 環境 に どの よ うな 影 響 を 与え る ので し ょ うかo (IV) ○ 遺伝 子 組 み 換え の有 用性 と危 険性 を 整理 し よ う。 ○ 遺伝 子 組 み 換え 作 物 ・食 品を 導 入す る 場 合 と導 入 し ない 場 合 につ い て未 来 予 測を し よ うo が 出回 っ てい る。 ・ 今 後 , 消費 者 に と っ て 味や 栄養 面 で 優 れ た食 品 が 供 給 さ れ る可 能 性 が あ る 反 面, 長 期 的 な 影 響や 未 知 の食 品 へ の不 安感 が あ る。 ・ 国,際 基 準を 基 に し て 安 全 評価 を 行 っ てお り, す で に 大 量 の 遺伝 子組 み 換 え 作 物・ 食 品 が 安 全 と され て 認 可 さ れて い る。 ・ 人 体 へ の長 期 的 な 影 響や 遺 伝 子 以 外 の 物質 によ る 影 響 も 心配 され てい る。 ・ 生 産 性や 環 境 へ の 適 応 の 面で 今 後 発 生 す る食 料 危 機 へ の有 効 な対 応 策 と考 え られ てい る。 ・ ア グ リビ ジ ネ ス に よ る 「食 」 の支 配や 経 済性 の問 題 があ り , 途上 国 や 飢餓 に 苦し む 国へ の 導 入は 難し いo ・ 遺 伝 子組 み 換 え 作 物 ・食 品 は除 草 剤 耐 性や 害 虫 抵 抗 性 な ど の特 徴 を もっ てお り, こ れ ま で の 農 法に 比 べ て 低農 薬 , 低化 学 肥料 で の 栽培 が 可能 に な る。 ・こ れ ら の遺 伝 子が 周 り の環 境 に飛 散 す るこ と によ り, 新 たな 環 境破 壊 が進 み むこ とが 予想 さ れて い る。 ・ こ れ まで の学 習 内 容 か ら遺 伝 子 組 み 換 え 技術 の 有 用 性 と危 険 性を 整 理す る。 アン ケー ト ・ 聞き 取 り 調 査 用紙 , 消費 者 の意 識 の変 化 組み 換 え栽 培 国 新し い 組 み 換 え 作 物, 第 2 世代 に 関 わる 新 聞記 事 組み 換 え作 物 の混 入 事件 資 料 ⑩ 実質 的 同等 性 ,安 全 審 査 , トリアトフアン 事 件 ,アレルギー の 心 配, マ ーカ ー遺 伝 子 資料 ⑩ 組 み換 え 作 物 の 開発 方 向 , 収 量改 善 の 可 能性 , 除草 剤 耐 性 作 物 , 栽 培 面積 , 遺 伝 子組 み 換 えイ ネ の 開発 , 組 み換 え 作 物 の 使用 料 , 収 穫 蛩の 比較 資 料 ○ 省 農 薬 効果, 環 境 修 復作 物 , 組 み 換 え 作 物 の環 境 へ の 影 響 ,Btトウモロコシ フー グシー ト 2( 未 来 予 測 の記 入) 【 導入し た場 合 の未 来予 測 】 ・安 く て , 健康 に 良い 食 品を 手 に入 れ るこ とが でき る だろ うo ・ 国内 の 農 産物 の 生 産を 増 や し, 自給 率 を大 幅に 高 め るこ と がで き るだ ろ う。 ・ アレ ル ギ ーな どの 世代 を 超 え た健 康 被 害が 拡 大 す る だろ う。 m 【 導 入し ない 場 合 の未 来 予 測 】 ・ 少 なく と も 日本 国 内で は 健康 被 害 は発 生し ない だ ろ う。 ・ 日本 の環境 を 守 るこ とがで き る だろ う。 ・ 輸 入 農 産物 に押 さ れて 日本 国 内 の 農業 は , さ ら に衰 え て し ま うだ ろ う。 コ ↓ 雌卜 廴。 遺 伝 子組 み 換え 作 物を 積 極 的に 導 入し た方 が 良い か , 導 入し ない 方 が よい か。 耳ヨ ≪ 【 留 保 条件 の 例 】 ` ・ 遺 伝 子組 み 換え の技術 の 進歩 す る なら ば, ・ 検 査 が信 用で きるも のな ら ば, ・ 正 しい 情 報 が消 費者 に提 供 され る なら ば, ・ 安 くて 質 の 良い 食 料を 大 量生 産 でき る な らば, 汁 ・ 遺伝 子 組 み換 え 技術 の進 歩 が ない な ら ば, ・ 有機 栽 培な どの 技術 が確 立さ れた な ら ば, ・長 期 的 な影 響 が はっ き りし ない ので あれ ば , ・ 遺伝 子 を周 囲の環 境 か ら 隔離 でき ない な ら ば, ○ 自分 の 考え を 理 由 を加 え て 発 表し よ う。 ○ 自分 の考 え をま と め よ う。 ・ 自分 の考 え を理 由 を加 え て発 表 す る。 ワ ー ク シ ート 2 ( 留 保 条件 ・価 値 判 断 の記 入) 遺 伝 子 組 み換 え 作 物 は 安く て 質 の 良い 食 料 を 大 量 に 生産 す る こ と かで き , 農 薬 や 化 学肥 料 の 使 用も 減 ら す こ と がで き る。 こ のた め 世 界 の食 料 問 題 を解 決 す る た め の 有効 な 方 法 で ある と 考え ら れ てい る 。 現 在, 厳 し い 試 験 が 行 われ てお り, 健 康 へ の 被 害も ほ と ん どな く , 国 内 生 産を 増 や す た め にも 積 極 的 に 遺伝 子 組 み 換 え作 物 を 導 入し て いく 方 が 良い 。 す で に 遺伝 子 組 み 換 え 作物 は 飼 料 用 が 中心 で は あ る がア メ リカ な ど の国 か ら 大 量 に輸 入 され てい る た め, 消費 者 の不 安 が広 か つ てい る。 遺 伝 子 組 み換 え 作 物 の 表示 が義 務 化 に よっ て , 消 費 者 は ある 程 度 選 択 でき る よ う にな っ た が , 健康 や 環 境 へ の 影響 が 問 題 に なっ て い る ので , 食 料 生 産 を増 や す た め だ け に遺 伝 子 組 み換 え 作 物 を 導入 し ない 方 が 良い。 ※ 「食 の 安 全 」 に 関 わ る 用 語 は , 農 林 水 産 省 ホ ー ム ペ ー ジ 「 す っ き り 分 か る 食 と 農 Q & A 」(http://www.ma餓gojp/sy okunoJ a/index.htm)が 子 ど も 向 け で あ り , 簡 潔 に ま と め ら れ て い る の で 活 用 し た い 。 な お , 授 業 資 料 に つ い て は 拙 稿 『「食 の 安 全 」 か ら 見 た 社 会 科 授 業 の 開 発 一 消 費 者 教 育 の 視 点 を 取 り 入 れ て 』 兵 庫 教 育 大 学 修 士 論 文, 2003.12 を 参 考 に さ れ た い 。