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刊行にあたって

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Academic year: 2021

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刊行にあたって

田中 聡

(立命館大学国際平和ミュージアム副館長)  第二次世界大戦終結から70年目にあたった昨年、数千万人に及ぶ未曾有の死者を生み出し、世界 の様相を一変させた前の大戦について、さまざまな立場から振り返る催しが各地で開かれ、またそ の記憶を後世に残し、教訓とするための書籍やドキュメンタリーが数多く制作されました。立命館 大学国際平和ミュージアムにおいても、敗戦から現在までの日本社会の歩みを振り返る特別展「戦 後を語る70のカタチ」、日本軍によるアジアへの侵略の傷跡をとらえた山本宗補写真展「戦後はま だ…刻まれた加害と被害の記憶」などを行い、また関連企画として林博史氏・加藤陽子氏・白井聡氏 の講演会を開催して、多数の皆さんにご参加いただきました。こうした取り組みを通じ、我々は大 戦をめぐるさまざまな状況や戦後の日本・アジアへの影響を再認識し、改めて「平和」の意味につ いて考えることが出来ました。  2016年は「戦後71年目」にあたるわけですが、残念ながら戦争は決して過去の遺物とはならず、 今も続いています。昨年11月にパリで起きたイスラミック・ステートによる無差別テロを期に、米 ロ英独の有志国連合によるシリア等への報復空爆は拡大し、内戦も相まって欧州への難民も増え続 けています。こうした状況において、「平和創造の主体者をはぐくむ」ことで世界に寄与するとい う理念にたつ本学の平和研究の意義は増しています。  本17号は、上記講演を巻頭特集とし、以下、敗戦前後の日本軍やBC級戦犯に関する新出資料の 分析や戦後の 園祭イメージを取り上げて、市民の平和観の変容をとらえた論考、現在行われてい る国際的な平和教育の取り組み紹介など、戦後70年を記念するのにふさわしい、バラエティに富ん だ構成となりました。  どうぞ御味読ください。

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