日中における私立大学に関する比較研究

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− 329 − 日中における私立大学に関する比較研究 教科・領域教育専攻 国際教育コース 孟 妹 萱 一,研究背景 現在では,世界の各国において,ほと んどの国に多くの私立大学が存在し,高 等教育体系の中で重要な地位にあり,そ して,し、くつかの私立大学が世界で、高く 評価され,例えばアメリカのハーバード 大学,スタンフォード大学,日本の慶応、 義塾大学,早稲田大学などである。これ らの私立大学は,それぞれの国の文化伝 承と革新に対し重要な役割を果たした 。21世紀の到来にともない,現代科学技 術の発展に適応し,知識経済の挑戦に対 応するために,現在では,世界の各国で 高等教育改革が行われたが,私立教育は この改革の発展を推し進めたに違いな く,それは社会の需要を満たしただけで はなく,高等教育における内部教育の競 争も促した。社会の発展には,品質の高 い私立高等教育の力を借りる必要がある 中国は世界において私学の発展の歴史 が一番長い国であり,私学が中国の伝統的 な文化の継承と発展において果たした役 割は認められている。近代に入って以来, 伝統的な私学は近代の私立学校つまり西 方の政治,文化の影響を受けて発展した半 封建,半植民地社会の産物であるものとな っていた。新中国が創立された後に、私 立学校は中国ではほぼ消滅した。 改革開放の後,各政府の重視と激励のも とで,社会各界が積極的に参加したなかで ,経済建設と改革開放に伴って,社会の力 で学校を設立することが推奨され,急速に 発展された。中央政府は社会の力で学校 を設立することを教育体制の改革を推進 することに役立ち,教育事業の発展を促す ものであるとした。 指 導 教 員 石 村 雅 雄 二,研究目的 1. 日本と中国の私立大学の歴史の経緯や 特徴を探求し,示唆を得るための基礎的 な資料や情報を得る。

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日本と中国の私立大学に関する現状を 把握し,互いの利点と欠点を分析し,私 立大学の発展のために必要なものを探求 する。 3. 中国の私立大学の問題を分析し,その 発展戦略を明確にして,現在の問題点を 解決して,私立高等教育の発展を促進す るきっかけを得る。 日本の高等教育の発展と普及はその他 の国に見られない成功を獲得した。この 成功は私立高等教育の成熟と発達につい て密接な関係をもっている。日本の私立 大学は高等教育の発展において重要な役 を演じ, 日本の高等教育への普及を実現 させ,科学技術の発展,文化交流に巨大 な貢献をした。例えば,日本の早稲田大 学,慶応義塾大学などの私立大学は日本 の教育水準と名声を代表している。中国 は日本と深い関わりを持つ国であるため ,文化伝統,教育伝統などの面のおいて ,中国と類似しており,その他の固と比 べて, 日中両国の教育は多くの共通性が 存在し,その経験も中国私立教育の発展 のために参考にする価値がある。日本の 私立高等教育の発展を検討し,その成功 を収めた経験を探求することによって, 中国の私立高等教育の発展に有益な啓発 と参考を提示したいと考える。

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、結論 私立教育はすでに中国の教育において 不可欠な一部分になっている。しかし, その歴史がまだ短いので,いろいろな問 題が生じている。例えば,政府の援助が

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十分で、はなく,貧

JI

学の理念がない。また

,教員のレベノレが低く,大学の管理の問

題,経費の問題などもある。私立教育の

持続的な発展にも悪い影響があり,私立

大学は公立との競争で優とうと思うなら

,戦略を整えなければならない。私立教

育が産業の属性を持つことは疑う余地が

ないのであるから,資源、をし、かに獲得し

,運営していくのか,それによってし、か

に利益をあげていくのか,そしてこの利

益には中国の高等教育全体の質をいかに

あげていくのか,という点も含めて考え

ていく必要がある。

日本の私立高等教育の発展の過程は中

国の私立高等教育にとっては,非常にい

い参考になる。民弁大学などの設置は中

国の私立高等教育の量的拡大,すなわち

大学教育の大衆化にとっては必要なこと

であり,中国政府は,日本の経験を生か

し,人口政策,経済状況,学歴文化など

を踏まえながら。高等教育の効率性と公

共性(平等性)に十分な配慮をはらうと

いう慎重な態度をとりつつも中国の国情

に相応しい「習近平による新時代の中国

の特色ある社会主義思想Jに基づく、私

立高等教育の改革政策を工夫すべきであ

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参照

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