Rescue of the hairless phenotype in nude mice by transgenic insertion of the wild-type Hfhll genomic locus.

全文

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Title

Rescue of the hairless phenotype in nude mice by transgenic

insertion of the wild-type Hfhll genomic locus.( Abstract_要旨

)

Author(s)

Kurooka, Hisanori

Citation

京都大学

Issue Date

1997-03-24

URL

http://hdl.handle.net/2433/202154

Right

Type

Thesis or Dissertation

Textversion

none

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氏 名 学位(専攻分野) 学 位 記 番 号 学位授与の 日付 学位授与の要件 研 究 科 ・専 攻 学 位 論 文 題 目 【204】 くろ おか ひさ の り

(医

学)

1836号 平 成 9

3 月 24

学 位 規 則 第

4

条 第

1

項 該 当

医 学 研 究 科 生 理 系 専 攻

Rescueofthehairlessphenotypeinnudemicebytransgenic insertionofthewild-typeHfhllgenomiclocus.

(野生型Hfhllジェノ ミックローカスの人為的挿入 によるヌー ドマ ウ スにおける無毛症の回復 ) (主 査 ) 論 文 調 査 委 員 教 授 芹 川 忠 夫 教 授 日 合

教 授 本 庶 佑 論 文 内 容 の 要 旨 ヌー ドマ ウスは,体毛が成長せず, また胸腺がないため正常 なTリンパ球が発生 しない。 この2つの 欠損 を持つ突然変異体が,マ ウス とラ ットで独立 に2つずつ見つかっていることか ら,原因遺伝子 は単一 であることが示唆 されている。 最近,ポジシ ョナルクローニ ングの手法 を用いてヌー ド遺伝子であると予 想 される遺伝子が,winged-helixfamilyに属す る転写因子Hfhll(whn)をコー ドす ることが報告 され た。 しか し,ポジシ ョナル ・クローニ ングによ り単離 ・同定 された候補遺伝子が,突然変異体の表現形 を 引 き起 こす原因遺伝子であることを機能的に証明するには, 1)原因遺伝子 を破壊 し突然変異体 と同 じ表現形 を示すか ? 2)正常遺伝子 を突然変異体 に導入 し表現形が野性型 に戻 るか ? の どちらかの実験 を行 なう必要がある。 その為, ヌー ド表現形が実際にHjhll遺伝子の変異 によること を生物学的な手法で直接確かめる目的で,野生型 Hjhll遺伝子 をヌー ドマ ウスに導入 し (上述の2の方 法)表現型の回復 についての検証 とその解析 を行 なった。 野生型Hfhll トランスジェニ ックヌー ドマ ウスの作製にあた って, トランスジー ンとして Hfhll遺 伝子 に特有 な調節領域 をカバー していることが予想 されるコス ミドDNA を用いた。 まず,Hfhllジェ

ノミックローカスに由来す るYAC (yeastarti丘cialchromosome)か らコス ミド ・ライブラリーを構築 し, Hfhll遺伝子のcoding配列 をすべて含 むことを指標 としてスクリーニ ングを行 なった。そ してHfhll 遺伝子のcoding配列以外 に数kbずつ 5′側,3'側 の鮎nking配列 を持つ コス ミ ド・クローンを, ヌー ド マ ウスか ら採取 した受精卵 に直接注入 し,それぞれ約 7,30コピーの トランスジー ンが染色体 に組込 ま れているファウンダーマウスを計2系統得 た。いずれの トランスジェニ ックマウスにおいて も不完全 なが ら体毛の回復がみ られたが,回復の程度 はファウンダー間で異 なっていた。組み込 まれたコピー数の少い 方のファウンダーでは,体表の約 5割程度の回復 しか見 られなかったのに対 し, コピー数の多い方のフ ァ - 6

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01-ウンダーでは野生型 とほぼ同 じくらいまでの回復が認め られた。体毛の長 さに関 しては,いずれ も野生型 と比べて大 きな違いはみ られなかった。 次 にこれ らの トランスジェニ ックマ ウスにおいて胸腺が回復 しているか どうかを検討 した。 まずそれぞ れの トランスジェニ ックマウスを開腹 し,形態的に胸腺 と認め られるような臓器があるか どうか調べた。 いずれの トランスジェニ ックマウスにおいて も胸腺,或いはその痕跡のような ものを見つけることはで き なか った。 また,T細胞特異的表面抗原 に対す る抗体 を用 いてFACS解析 を行 なったが, ヌー ドマ ウス と比較 して有意な差 は認め られなかった. この ことはHjhll遺伝子の変異が,ヌー ドマ ウスにおいて体 毛がで きない原因であることの直接的な証明 となるものであるが, これまでの遺伝的解析の結果 と考 えあ わせ ると胸腺が回復 しなかったことにつ いては, もう1つ別の原因遺伝子があるとい うよ り,Hjhll遺 伝子の組織特異的な制御 を反映 しているとい うことが考 えられる。 1つの可能性 としては, 2つの組織 に おいてそれぞれに特有 なプロモーター,或いはエ ンハ ンサ ー領域が存在 し,使用 した トランスジーンには, 胸腺特異的な ものが欠失 していることが考 えられる。 もしくは, トランスジーンが染色体 に組込 まれる際 の位置の影響 を受 けて,胸腺 における発現 に影響 を及ぼ した とい うことも考 えられる。 この トランスジェ ニ ックマ ウスは,Hjhll遺伝子が ヌー ド表現形 を引 き起 こす原因遺伝子であることを生物学的な手法で 直接証明 しただけでな く,Hjhll遺伝子の2つの組織 における複雑な制御機構 を解明す る手段 として, 非常 に有用 な ものであることが期待 される。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 本論文 は, ヌー ドマ ウスが呈す る無毛症 と無胸腺 とい う

2

つのヌー ド表現形 は,

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に属す る転写因子Hjhll(whn)遺伝子の変異 により生 じるであろうという報告 に着 目し,Hjhll(whn) 遺伝子の正常型 タイプをヌー ドマ ウスの受精卵 に直接導入 し,表現形が野性型 に戻 るか どうかの検証 を行 った ものである。 その結果,不完全ではあるが無毛症が回復 したのに対 し,胸腺の形成 は認め られず,更に,胸腺か ら産 生 されるT リンパ球 も検出されなかった。このことは,ヌー ド表現形の うち無毛症 はHjhll(whn)遺伝 子の変異 に起因す ると結論す ることがで き,無胸腺の方 に関 しては,原因遺伝子が2つ以上ある可能性が 低 いこ とか ら,胸腺 におけるHfhll(whn)遺伝子の発現 に必須 な制御領域が,導入 したDNAには含 ま れていないことが推測 された。 本論文 は,Hjhll(whn)遺伝子 の変異が ヌー ド表現形 をひきお こす ことを,生物学的な手法 を用 いて 機能的に証明す るとともに,異 なる組織 においての,Hjhll(whn)遺伝子の複雑 な発現制御機構 を解明 す る手がか りとなるものである。 以上の研究 は,マウス遺伝病 (ヌー ドマ ウス)の原因遺伝子の解明に貢献 し,将来的に, ヒ ト遺伝子治 療 に も応用で きる可能性 を示唆す るものである。 したが って,本論文 は博士 (医学)の学位論文 として価値 ある もの と認める。 なお,本学位授与 申請者 は,平成9年1月10日実施の論文内容 とそれに関連 した試問 を受 け,合格 と認 め られた ものである。 - 60

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参照

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