Title
New quinolone薬の至適作用法に関する研究 -- 試験管内膀胱
モデルを用いた検討 --( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
徳山, 宏基
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)乙 第926号
Issue Date
1994-10-19
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/15344
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氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 徳 山 宏
基(東京都)
博
士(医学) 乙第 926 号 平成 6 年10 月19 日学位規則第4条第2項該当
Newquinolone薬の至適作用法に関する研究
一試験管内膀胱モデルを用いた検討-(主査)教授 河 田幸
道 (副査)教授 江崎
孝 行 教授 渡 辺 邦 友 論 文 内 容 の 要 旨 抗菌薬の効果的な作用法は薬剤の種類によって異なることが知られているが,薬剤の種類ごとに効果的な作用 法を検討した成績はすくなく,とくに最近開発された薬剤に関する研究ははとんど見られていない。 Penicillinに関してはすでに1940年代にEagleらの詳細な検討があり,また,その後に開発されたβ-1actam系 およびaminoglycoside系薬剤についてもいくつかの報告が見られ,それによるとβ-1actam系薬剤は作用時間依 存性であり,一方aminoglycoside系薬剤は濃度依存性であることが判明している。これに対し最近開発されたnew quinolone薬は臨床的に繁用されているにもかかわらず,その効果的な作用法に関する研究ははとんど行われて いない。そこで申請者は,neW quinolone薬の効果的な作用法を見いだすために,試験管内膀胱モデルを用いて 検討を行なった。 研究方法 1.使用薬剤はnew quinolone薬のうちnorfloxacin(NFLX),Ofloxacin(OFLX),Ciprofloxacin(CPFX)とし,供試菌株はnew quinolone感性菌として励cherichia coil(ECSA-1),neW quinolone耐性菌として
Citrobacterfreundii(GUT-1)を用いたが,これらの菌株に対する各薬剤のMICは,E.coli(ECSA-1)に 対してはNFLX:0.1FLg/ml,OFLX:0.1〟g/ml,CPFX:0.05LLg/ml,C.freundii(GUT-1)に対しては NFLX:50FEg/ml,OFLX:25FLg/ml,CPFX:25FLg/mlであった。 2.各薬剤を膀胱モデル内に接種した供試菌に作用させ,その増殖抑制効果を検討したが,増殖抑制効果は薬剤 作用後いったん減少したが菌数が再増殖して,作用前の菌数に回復するまでに要した時間(T。L)を指標と して判定した。 3.まず供試菌に対するMICの1,2,5,10,20,50および100倍の濃度の薬剤を4時間作用させた場合と, 初期に25,50MICの高濃度を一過性に作用させた後,1/2または1MICの低濃度を持続的に8または16時 間作用させ,薬剤濃度および作用時間が増殖抑制に及ぼす効果および必要最小維持濃度を検討した。 4.つぎに,作用させる薬剤圭を36mgまたは72mgに固定し,各薬剤を高濃度で短時間,低濃度で長時間,およ び初期に高濃度を一過性に作用させた後,残量を維持濃度として作用させる各種濃度と時間の24種類の組み 合わせから,増殖抑制時間が最も長くなる効果的作用法を検討した。 研究結果 1.薬剤濃度および作用時間が細菌増殖抑制効果に及ぼす影響 各薬剤を一定時間作用させた場合,薬剤濃度が高くなるにつれ増殖抑制時間は延長する傾向を示したが, 1-5MICの範囲では延長の程度は軽度であり,10MIC以上の濃度になると延長の程度が強くなった。しか し,全体的に延長の程度は薬剤圭と比較した場合,それ程著明ではなかった。 初期に一過性に25または50MIC濃度を作用させた場合,その後の細菌増殖を効果的に抑制するために必要 な最小維持濃度は薬剤によって多少異なるが,おおむね1/2-1MIC濃度と考えられた。 2.薬剤量を一定にした場合の効果的作用方法 69
作用させる薬剤量を一定にし,高濃度を短時間,または低濃度を長時間作用させた場合,増殖抑制時間は 低濃度を長時間作用させたはうが長かった。 一方,初期に高濃度を短時間作用させた後,その後各種の維持濃度を作用させる組み合わせの中では.初 期に8MIC濃度を1時間作用させ,その後維持濃度として1MIC濃度を作用させた場合に,いずれの薬剤, いずれの菌種においても増殖抑制時間が最も長く,この方法による増殖抑制時間は低濃度を一定のまま長時 間作用させた場合よりも長かった。 3.これらの成績からnew quinolone薬は,β-1actam系薬剤の示す作用時間依存性,aminoglycoside系薬剤の 示す濃度依存性の性質に対して,両者の性質を合わせ持ち,その中間的な性質を示すものと思われ,初期に 8MIC以上の濃度を1時間程度作用させた後,1MIC程度の維持濃度をできるだけ長時間作用させた時に, 最も効果的に細菌の増殖を抑制すると考えられた。