場 合 の 数
§1 和の法則・積の法則
A 駅から B 駅まで電車を乗り継いで行きたい。 行き方は右のように,P,Q の 2 駅を経由していく方法と R 駅を経由していく 2 通りの方法がある。 このとき,A 駅から B 駅までの経路が何通りあるかを考える。○ 樹形図
これを正確に数えるには,すべての経路を書き出してから数えていけばよいが, ように すべて書き出すために,以下のような図を用いるとよい。この図のことを樹形図という。 (ⅰ) P,Q を経由する場合 (ⅱ) R を経由する場合 例えば,P,Q の 2 駅を経由していく場合,A から P までは路線 𝑎,P から Q までは路線 𝑐,Q から B ま では路線 𝑒 で行くとき,その経路を 𝑎 − 𝑐 − 𝑒 と結ぶことで表している。○ 和の法則
上の樹形図から,A 駅から B 駅までの経路は, (ⅰ) P,Q を経由する場合 12 通り (ⅱ) R を経由する場合 6 通り となるので,A 駅から B 駅までの経路は全部で, 12 + 6 = 18 通り となる。 このように,2 つの事柄 A と B があり,これらが とき, (ⅰ) A が起こる場合が 𝑚 通り (ⅱ) B が起こる場合が 𝑛 通り とすると,A または B が起こる場合の数は 𝑚 + 𝑛 通りとなる。これを和の法則という。 ① ④ ⑤ ② ④ ⑤ ③ ④ ⑤ 𝑎 𝑐 𝑒 𝑓 𝑔 𝑑 𝑒 𝑓 𝑔 𝑏 𝑐 𝑒 𝑓 𝑔 𝑑 𝑒 𝑓 𝑔 1 2 3 4 5 𝑎 𝑏 𝑐 𝑑 𝑒 𝑓 𝑔○ 積の法則
数える個数が少ないときは,樹形図ですべての場合を表すことができるが,個数が多くなると樹形図で表 すのが難しくなってくる。このようなときは,樹形図を踏まえたうえで,計算で処理をしていく必要がある。 (ⅰ) P,Q を経由する場合の数 A から P へ行く方法が 2 通り,そのそれぞれに対し P から Q へ行く方法が 2 通りあるので,A か らQ へ行く方法は, 2 × 2 = 4 通り となる。その 4 通りそれぞれに対し,Q から B へ行く方法が 3 通りあるので,結局,A から P,Q を経由してB へ行く場合の数は 4 × 3 = 12 通り となる。 (ⅱ) R を経由する場合 A から R へ行く方法が 3 通り,そのそれぞれに対し R から Q へ行く方法が 2 通りあるので,A か らQ へ行く方法は, 3 × 2 = 6 通り このように,2 つの事柄 A と B があり,A が起こる場合が 𝑚 通り,そのそれぞれに対し,B が起こる場 合が 𝑛 通りとすると,A,B がともに起こる場合の数は 𝑚 × 𝑛 通り となる。これを積の法則という。 まずは樹形図をかいてみます。 次に,積の法則を用いて解きます。 72 = 23∙ 32 より,72 の正の約数は 2𝑎3𝑏 (0 ≦ 𝑎 ≦ 3, 0 ≦ 𝑏 ≦ 2) と表すことができる。𝑎 の選び方は 4 通り,𝑏 の選び方は 3 通りあるので, 72 の約数は全部で 4 × 3 = 12 個ある。 72 = 23∙ 32 より,72 の正の約数は 2𝑎3𝑏 (0 ≦ 𝑎 ≦ 3, 0 ≦ 𝑏 ≦ 2) と表すことができる。よって,72 の正の約数を,樹形図を用いて表すと以下のようになる。 これより,72 の約数は全部で 12 個ある。 整数 72 の正の約数の個数を求めなさい。 20 30 31 32 21 30 31 32 22 30 31 32 23 30 31 32例題 1 集合 𝑈 = {𝑎, 𝑏, 𝑐, 𝑑, 𝑒, 𝑓} の部分集合で,3 個の要素からなるものすべてを求めなさい。 練習 1 𝑎, 𝑎, 𝑏, 𝑏, 𝑐 の 5 個の文字から 4 個を選んで 1 列に並べる方法は何通りありますか。また,そのうち 𝑎, 𝑏 𝑐 のすべての文字が現れるのは何通りありますか。 例題 2(1) 大小 2 個のさいころを投げるとき,出る目の和が 5 の倍数になる場合は何通りありますか。 (2) (𝑎 + 𝑏 + 𝑐)(𝑝 + 𝑞 + 𝑟)(𝑥 + 𝑦) を展開すると,異なる項は何個できますか。 練習 2(1) 大小 2 個のさいころを投げるとき,出る目の和が 10 以上になる場合は何通りありますか。 (2) (𝑎 + 𝑏)(𝑝 + 2𝑞)(𝑥 + 2𝑦 + 3𝑧) を展開すると,異なる項は何個できますか。 例題 3 500 円,100 円,10 円の 3 種類の硬貨がたくさんある。この 3 種類の硬貨を使って,1200 円を支払う 場合の数を求めなさい。ただし,使わない硬貨があってもよいものとする。 練習 3 10 ユーロ,20 ユーロ,50 ユーロの紙幣を使って支払いをする。ちょうど 200 ユーロを支払う方法は何 通りありますか。ただし,どの紙幣も十分な枚数を持っているものとし,使わない紙幣があってもよいと する。 例題 4 5400 の正の約数は全部で何個ありますか。また,その約数の和を求めなさい。 練習 4 2000 の正の約数の個数と,約数の和を求めなさい。 例題 5 大,中,小 3 個のさいころを投げるとき,目の積が 4 の倍数になる場合は何通りありますか。 練習 5 大,中,小 3 個のさいころを投げるとき,次の場合の数を求めなさい。 (1) 目の積が 3 の倍数になる。 (2) 目の積が 6 の倍数になる。
§2 順列
いくつかのものを, ことを順列という。ここでは,その総数について考えていく。 まずは樹形図をかいてみます。 次に,積の法則を用いて解きます。 一般的に異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個取り出して 1 列に並べたとき,その総数を P𝑛 𝑟(P は Permutation の略) と表す。つまり,上の例2 は「異なる 4 個から 3 個を取り出して 1 列に並べる」ので, P4 3 と表せる。 よって, P4 3= 4 × 3 × 2 = 24 となる。 異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個取り出して 1 列に並べたとき, 1 番目の選び方は 𝑛 通り, 2 番目の選び方は 𝑛 − 1 通り, 3 番目の選び方は 𝑛 − 2 通り, ⋮ 𝑟 番目の選び方は 𝑛 − 𝑟 + 1 通りなので, P𝑛 𝑟= 𝑛(𝑛 − 1)(𝑛 − 2) ⋯ (𝑛 − 𝑟 + 1) となる。 異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個取り出して 1 列に並べた総数は P 𝑛 𝑟= 𝑛(𝑛 − 1)(𝑛 − 2) ⋯ (𝑛 − 𝑟 + 1)⏟ 𝑟 個の積 A,B,C,D の 4 文字のうち 3 文字を,左から順番に並べていく。 1 番目の文字の選び方は A,B,C,D の 4 通りとなる。 2 番目の文字の選び方は,1 番目に用いた文字を除いた 3 通りとなる。 3 番目の文字の選び方は,1 番目,2 番目に用いた文字を除いた 2 通りとなる。 よって,積の法則から並べ方の総数は,4 × 3 × 2 = 24 通り。 並べ方を樹形図を用いて表すと以下のようになる。 これより,並べ方の総数は,24 通り。 A,B,C,D の 4 つの文字から 3 つを取り出して 1 列に並べたとき,その並べ方の総数は全 部で何通りありますか。 1 番目 2 番目 3 番目 A B C D C B D D B C B A C D C A D D A C C A B D B A D D A B D A B C B A C C A B 1 番目 𝑛 2 番目 𝑛 − 1 3 番目 𝑛 − 2 ⋯ ⋯ 𝒓 番目 𝑛 − 𝑟 + 1また,𝑟 = 𝑛 のとき,つまり「異なる 𝑛 個のものを 1 列に並べる」順列は P 𝑛 𝑛= 𝑛(𝑛 − 1)(𝑛 − 2) ⋯ 3 ∙ 2 ∙ 1 となる。このとき,右辺は 𝑛 以下の自然数すべての積となっているが, これを 𝑛 の階乗といい,𝑛! で表す。 この階乗の記号を使うと 𝑛P𝑟= 𝑛(𝑛 − 1)(𝑛 − 2) ⋯ (𝑛 − 𝑟 + 1) =𝑛(𝑛 − 1)(𝑛 − 2) ⋯ (𝑛 − 𝑟 + 1)(𝑛 − 𝑟)(𝑛 − 𝑟 − 1) ⋯ 2 ∙ 1 (𝑛 − 𝑟)(𝑛 − 𝑟 − 1) ⋯ 2 ∙ 1 = 𝑛! (𝑛 − 𝑟)! と表すことができる。 なお,この式に 𝑟 = 𝑛 を代入すると, P𝑛 𝑛= 𝑛! 0! となるが,そもそも P𝑛 𝑛= 𝑛! なので, 0! の値は 1 と定義される。 (1) 母音は O,I,A の 3 つあるので, 1 番目の文字の選び方は O,I,A の 3 通りとなり, 6 番目の文字の選び方は,1 番目に用いた文字を除いた 2 通りとなる。 2 番目から 5 番目には,1 番目,2 番目に用いた文字を 除いた4 通りの文字が並ぶ。その並び方は 4! 通り。 以上より,並べ方の総数は,3 × 2 × 4! = 6 × 24 = 144 通り。 (2) 母音 3 文字を 1 つにまとめて,それを X とおく。 母音がすべて隣り合うには,4 文字 T,S,M,X を 1 列に並べればよい。その並べ方は,4! 通り。 そのそれぞれに対して,母音O,I,A の並び方は 3! 通りあるので, 並べ方の総数は,4! × 3! = 24 × 6 = 144 通り。 T,O,S,I,M,A の 6 文字を 1 列に並べるとき,次のような並べ方は何通りありますか。 (1) 母音が両端にくる場合 (2) 母音がすべて隣り合う場合 3! = 3 ∙ 2 ∙ 1 = 6 4! = 4 ∙ 3 ∙ 2 ∙ 1 = 24 5! = 5 ∙ 4 ∙ 3 ∙ 2 ∙ 1 = 120 1 番目 2 番目 3 番目 4 番目 5 番目 6 番目
T,S,M,O,I,A
X
例題 6 6 個の整数 1,2,3,4,5,6 から異なる 3 個を取り出して 1 列に並べたとき,できる 3 桁の整数は全 部で 個ある。このうち,偶数は 個,4 の倍数は 個,5 の倍数は 個である。 練習 6 1,2,3,4,5,6,7 から異なる 5 個の数字を取って作られる 5 桁の整数は全部で 通りでき,そ のうち,奇数であるものは 通りである。また,4 の倍数は 通りである。 例題 7 0,1,2,3,4,5 の 6 個の数字から異なる 4 個の数字を取って並べて,4 桁の整数を作るものとする。 次のものは全部で何個できますか。 (1) 整数 (2) 3 の倍数 (3) 6 の倍数 (4) 2400 より大きい整数 練習 7 7 個の数字 0,1,2,3,4,5,6 を重複することなく用いて 4 桁の整数を作る。次のものは,それぞれ 何個できますか。 (1) 整数 (2) 5 の倍数 (3) 3500 より大きい整数 (4) 2500 より小さい整数 (5) 9 の倍数 例題 8 A,B,C,D,E,F,G の 7 人が 1 列に並ぶとき (1) A と B が隣り合うような並び方は全部で何通りありますか。 (2) A と B が両端にくるような並び方は全部で何通りありますか。 (3) A,B,C の 3 人が隣り合わないような並び方は全部で何通りありますか。 練習 8 男子 4 人,女子 3 人がいる。次の並び方は何通りありますか。 (1) 男子が両端にくるように 7 人が 1 列に並ぶ。 (2) 男子が隣り合わないように 7 人が 1 列に並ぶ。 (3) 女子のうち 2 人だけが隣り合わないように 7 人が 1 列に並ぶ。
例題 9 a,b,c,d,e の 5 文字を並べたものを,アルファベット順に,1 番目 abcde,2 番目 abced,…,120
番目edcba と番号を付ける。 (1) cbeda は何番目か。 (2) 40 番目は何か。 練習 9 6 個の数字 1,2,3,4,5,6 を重複なく使ってできる 6 桁の数を,小さい方から順に並べる。 (1) 初めて 300000 以上になる数を求めなさい。また,その数は何番目か答えなさい。 (2) 300 番目の数を答えなさい。
例題 10 5 人に招待状を送るため,あて名を書いた招待状と,それを入れるあて名を書いた封筒を作成した。招 待状を全部間違った封筒に入れる方法は何通りありますか。 練習 10 右の図のようなマス目を考える。どの行(横の並び)にも,どの列(縦の並び)にも同 じ数が現れないように1 から 4 までの自然数を入れる入れ方の場合の数 𝐾 を求めな さい。 例題 11 ある領域が,右の図のように 6 つの区画に分けられている。境界を接している区画は異 なる色で塗ることにして,赤・青・黄・白の4 色以内で領域を塗り分ける方法は何通りあ りますか。 練習 11 右の図の A,B,C,D,E 各領域を色分けしたい。隣り合った領域には異なる色を塗り分けるとき, 塗り分け方はそれぞれ何通りですか。 (1) 4 色以内で塗り分ける。 (2) 3 色で塗り分ける。 (3) 4 色すべてを用いて塗り分ける。 例題 12 文字 𝑎 と 𝑏 をいくつか並べた列のうちで,𝑏 が隣り合わないものだけを考える。文字が 𝑛 個並んだもの を「長さ 𝑛 の列」と呼ぶとき, (1) 長さ 3 の列,長さ 4 の列はそれぞれ何通りありますか。 (2) 長さ 5 の列で,𝑎 で始まる列は何通りありますか。また,長さ 5 の列で,𝑏 で始まる列は何通りありますか。 (3) 長さ 𝑛 の列の個数を 𝑓(𝑛) とするとき,𝑓(𝑛 + 2) = 𝑓(𝑛 + 1) + 𝑓(𝑛) が成り立つことを示しなさい。 練習 12 先頭車両から順に 1 から 𝑛 までの番号の付いた 𝑛 両編成の列車がある。ただし,𝑛 ≧ 2 とする。各車両 を赤色,青色,黄色のいずれか1 色で塗るとき,隣り合った 2 つの車両の少なくとも一方が赤色となるよ うな色の塗り方の数を 𝑓(𝑛) とする。 (1) 𝑓(2), 𝑓(3) を求めなさい。 (2) 𝑓(𝑛 + 2) = 𝑓(𝑛 + 1) + 2𝑓(𝑛) が成り立つことを示しなさい。 2 1 3 4 1 4 2 3 A F B E D C A B C D E
○ 円順列
ここではいくつかのものを,円形に並べていくとき,その総数について考えていく。 円順列のポイントは, という点です。 つまり,1 列に並べるときより,かなり総数は減ります。 一般的に,円順列の総数は以下のようになる。 異なる 𝑛 個のものの円順列の総数は 𝑛! 𝑛 = (𝑛 − 1)! 通り すべての円順列は,回転させることで必ず,右図の①の場所にA を配置すること ができる。つまり,A を①にあらかじめ固定しておいて,残りの C,D,E を ②,③,④の3 か所に並べればよい。 よって,並べ方の総数は (4 − 1)! = 3! = 3 ∙ 2 ∙ 1 = 6 通り。 まず,A,B,C,D の 4 文字を 1 列に並べる。その並べ方は 4! 通り。 ここで,1 列に並べた各列の両端(下図の●と○)をつなぐと,4 通りの重複が現れるので, 並べ方の総数は,4! 4 = 3! = 3 ∙ 2 ∙ 1 = 6 通り。 A,B,C,D の 4 つの文字を円形に並べる方法は何通りありますか。 A B C D D A B C C D A B B C D A A B D C C A B D D C A B B D C A A C B D D A C B B D A C C B D A A C D B B A C D D B A C C D B A A D B C C A D B B C A D D B C A A D C B B A D C C B A D D C B A A C B D A D B C A B C D A D C B A B D C A C D B ① ③ ② ④基本的には円順列と同じ考え方をしますが,ネックレスの場合,A,B,C,D の4 つがひもにつながっているので,ひっくり返すことができます。つまり, ひっくり返して一致するものは1 通りと考えるわけです。 例題 13 異なる 6 個の宝石がある。 (1) これらの宝石を机の上で円形に並べる方法は何通りありますか。 (2) これらの宝石で首飾りを作るとき,何種類の首飾りができますか。 (3) 6 個の宝石から 4 個取り出し,机の上で円形に並べる方法は何通りありますか。 練習 13(1) 異なる色のガラス玉 8 個を輪にしてブレスレットを作る。玉の並び方の異なるものは何通りできま すか。 (2) 7 人から 5 人を選んで円卓に座らせる方法は何通りありますか。 例題 14(1) 6 個の数字 1,2,3,4,5,6 を円形に並べるとき,1 と 2 が隣り合う並べ方は 通りあり,1 と 2 が向かい合う並べ方は 通りある。 (2) 男子 4 人と女子 3 人が円形のテーブルに着くとき,女子の両隣には必ず男子が来る並び方は全部で 通りある。 練習 14 両親と 4 人の子ども(息子 2 人,娘 2 人)が手をつないで輪を作る。 (1) 6 人の並び方は全部で何通りありますか。 (2) 両親が隣り合う並び方は何通りありますか。 (3) 両親が正面に向き合う並び方は何通りありますか。 (4) 男性と女性が交互に並ぶ並び方は何通りありますか。 4 つのものの円順列の総数は,4! 4 = 3! = 3 ∙ 2 ∙ 1 = 6 通り。 このうち,ひっくり返して一致するものは,同じ並び方と考えるので, 並べ方の総数は,6 ×1 2= 3 通り。 A,B,C,D の 4 つの宝石を用いてネックレスを作る。宝石の並び方が異なるものは何通り できますか。 A C B D A C D B A B C D A B D C A D B C A D C B
例題 15 立方体の各面に,隣り合った面の色は異なるように,色を塗りたい。ただし,立方体を回転させて一致 する塗り方は同じとみなす。 (1) 異なる 6 色をすべて使って塗る方法は何通りありますか。 (2) 異なる 5 色をすべて使って塗る方法は何通りありますか。 練習 15 立方体の 6 つの面に,1 から 6 までの数字を 1 つずつ書いて,さいころのようなものを作る。異なる ものは何通りできますか。そのうち,相対する2 面の数字の和がすべて 7 になっているものは何通りあり ますか。
○ 重複順列
いくつかの異なるものから,繰り返して用いることを許して並べていく順列を重複順列という。 一般的に,重複順列の総数は以下のようになる。 例題 16(1) 1 から 5 までの番号の付いた箱がある。次のような入れ方は何通りありますか。 (ア) それぞれの箱に,赤か白の玉のうち,いずれか 1 個を入れる。 (イ) それぞれの箱に,赤か白の玉のうち,いずれか 1 個を入れて,どの色の玉も必ずどれかを箱に入 るようにする。 (2) 4 個の数字 0,1,2,3 を重複を許して使ってできる,次のような正の整数は何個ありますか。 (ア) 4 桁の整数 (イ) 3 桁以下の整数 練習 16(1) 異なる 5 個の要素からなる集合の部分集合の個数を求めなさい。 (2) 机の上に異なる本が 7 冊ある。その中から,少なくとも 1 冊以上何冊でも好きなだけ本を取り出す とき,その取り出し方は何通りありますか。 (3) 0,1,2,3 の 4 種類の数字を用いて 4 桁の整数を作るとき,10 の倍数でない整数は何個できます か。ただし,同じ数字を何回用いてもよい。 𝑛 個のものから 𝑟 個とった重複順列の総数は 𝑛𝑟 通り 1 番目,2 番目,3 番目すべて 5 通りの文字の並べ方があるので, 並べ方の総数は,53= 125 通り。 A,B,C,D,E の 5 つの文字のうち 3 個を繰り返し用いて並べる方法は何通りありますか。 1 番目 2 番目 3 番目例題 17 6 枚のカード 1,2,3,4,5,6 がある。 (1) 6 枚のカードを A,B の 2 組に分ける方法は何通りありますか。 (2) 6 枚のカードを 2 組に分ける方法は何通りありますか。 (3) 6 枚のカードを同じ大きさの 3 個の箱に分けるとき,カード 1,2 を別の箱に入れる方法は何通りあります か。ただし,空の箱はないものとする。 練習 17(1) 7 人を 2 つの部屋 A,B に分けるとき,どの部屋も 1 人以上になる分け方は全部で何通りあります か。 (2) 4 人を 3 つの部屋 A,B,C に分けるとき,どの部屋も 1 人以上になる分け方は全部で何通りありま すか。 (3) 大人 4 人,子ども 3 人の計 7 人を 3 つの部屋 A,B,C に分けるとき,どの部屋も大人が 1 人以上 になる分け方は全部で何通りありますか。
§3 組合せ
いくつかのものの中から一部を取り出したとき,その組合せの総数について考える。 組合せの場合,順列との違って並べる作業はしません。つまり,順列よりかなり総数は減ります。 一般的に異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個を取る組合せの総数を C𝑛 𝑟(C は Combination の略)と表す。つまり,上 の例7 は「異なる 4 個のものから 3 個を取る組合せの総数」なので, C4 3 と表せる。 よって, C4 3= P 4 3 3! = 4 ∙ 3 ∙ 2 3 ∙ 2 ∙ 1= 4 となる。 異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個を取る組合せの総数は,例 7 と同様に考えると, まず,異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個取り出して 1 列に並べると,その総数は P𝑛 𝑟 通り。 並べずに組合せを考ええると,𝑟 個の並べ方の分の 𝑟! 通りの重複が現れるので, C 𝑛 𝑟= P 𝑛 𝑟 𝑟! = 𝑛! (𝑛 − 𝑟)! 𝑟! となる。 異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個を取る組合せの総数は C 𝑛 𝑟= P 𝑛 𝑟 𝑟! = 𝑛! (𝑛 − 𝑟)! 𝑟! まず,A,B,C,D の 4 文字から 3 文字を取り出して 1 列に並べる。その並べ方は P4 3 通り。 ここでは,3 文字を並べずに組合せを考えるので, P4 3 通りの中に,3 文字の並べ方分の 3! 通りの 重複が現れる。 よって,並べ方の総数は,4P3 3! = 4 ∙ 3 ∙ 2 3 ∙ 2 ∙ 1= 4 通り。 A,B,C,D の 4 つの文字から 3 つを取り出したとき,その組合せの総数は全部で何通りあ りますか。 A B C A C B B A C B C A C A B C B A (A,B,C) A B D A D B B A D B D A D A B D B A (A,B,D) A C D A D C C A D C D A D A C D C A (A,C,D) B C D B D C C B D C D B D B C D C B (B,C,D) 3! 通り○
𝒏𝐂
𝒓の性質
例7 において,4 文字から「3 文字を取り出す」ことと,「残りの 1 文字を取り出す」ことは同じことな ので, C4 3= C4 1 が成り立つ。 一般的には,「異なる 𝑛 個のものから 𝑟 個を取りだす」とき, 異なる 𝑛 個から「𝑟 個取り出す」ことと,「残りの 𝑛 − 𝑟 個取り出す」 ことは同じことなので, C 𝑛 𝑟 = C𝑛 𝑛−𝑟 が成り立つ。 また, C𝑛 0= C𝑛 𝑛= 1 となる。 (3) 4 人とも男子が選ばれる場合の数は 1 通り。 よって,女子が少なくとも1 人含まれる場合の数は 210 − 1 = 209 通り (1) 10 人から 4 人を選べばよいので, C10 4= 10 ∙ 9 ∙ 8 ∙ 7 4 ∙ 3 ∙ 2 ∙ 1 = 210 通り (2) 女子 2 人の選び方は, C6 2=6 ∙ 5 2 ∙ 1= 15 通り 男子 2 人の選び方は, C4 2= 4 ∙ 3 2 ∙ 1= 6 通り よって,求める場合の数は,15 × 6 = 90 通り (3)(ⅰ) 男子 3 人,女子 1 人選ぶ場合 女子 1 人の選び方は, C6 1= 6 通り 男子 3 人の選び方は, C4 3= C4 1= 4 通り よって,求める場合の数は,6 × 4 = 24 通り (ⅱ) 男子 1 人,女子 3 人選ぶ場合 女子 3 人の選び方は, C6 3= 6 ∙ 5 ∙ 4 3 ∙ 2 ∙ 1= 20 通り 男子 1 人の選び方は, C4 1= 4 通り よって,求める場合の数は,20 × 4 = 80 通り (ⅲ) 男子 0 人,女子 4 人選ぶ場合 女子 4 人の選び方は, C6 4= C6 2= 6 ∙ 5 2 ∙ 1= 15 通り (2)と(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)より,女子が少なくとも 1 人含まれる場合の数は, 90 + 24 + 80 + 15 = 209 通り 男子4 人,女子 6 人の計 10 人から 4 人を選ぶとき,次の場合の数を求めなさい。 (1) すべての場合 (2) 男女各 2 人ずつの場合 (3) 女子が少なくとも 1 人含まれる場合○○○○ ⋯ ○
⏟
𝑟 個○ ⋯ ○○
⏟
𝑛−𝑟 個⏞
𝑛 個例題 18 男子 3 人,女子 4 人から 3 人を選ぶとき,次の場合の数を求めなさい。 (1) 7 人から 3 人を選ぶ選び方 (2) 3 人のうち女子が 1 人だけ入っている選び方 (3) 3 人のうち女子が少なくとも 1 人入っている選び方 (4) 女子 2 人,男子 1 人を選んで 1 列に並べる方法 練習 18 A を含む 5 人の男子生徒,B を含む 5 人の女子生徒の計 10 人から 5 人を選ぶ。次のような方法は何通 りありますか。 (1) 全員から選ぶ選び方 (2) 男子 2 人,女子 3 人を選ぶ選び方 (3) 男子から A を含む 2 人,女子から B を含む 3 人を選ぶ選び方 (4) 男子 2 人,女子 3 人を選んで 1 列に並べる並べ方 (1) 部屋 A に入る 2 人の選び方は, C5 2= 5 ∙ 4 2 ∙ 1= 10 通り 残りの 3 人の中から部屋 B に入る 2 人を選ぶ方法は, C3 2= 3 ∙ 2 2 ∙ 1= 3 通り 残りの1 人が部屋 C に入る。 よって,求める場合の数は,10 × 3 = 30 通り (2) (1)において部屋 A,B,C の区別をなくすと,2 人ずつの組,2 通りの区別がなくなる。 よって,求める場合の数は,30 2 = 15 通り 5 人を次のように分ける方法は何通りありますか。 (1) 部屋 A,B に 2 人,部屋 C に 1 人入れる (2) 2 人,2 人,1 人の 3 組に分ける a,b c,d e c,d a,b e a,c b,d e b,d a,c e a,d b,c e b,c a,d e b,c d,e a d,e b,c a b,d c,e a c,e b,d a
(a,b)(c,d)(e)
(a,c)(b,d)(e)
(a,d)(b,c)(e)
(b,c)(d,e)(a)
(b,d)(c,e)(a)
b,e c,d a c,d b,e a a,c d,e b d,e a,c b a,b c,e b c,e a,d b a,e c,d b c,d a,e b a,b d,e c d,e a,b c(b,e)(c,d)(a)
(a,c)(d,e)(b)
(a,d)(c,e)(b)
(a,e)(c,d)(b)
(a,b)(d,e)(c)
a,d b,e c b,e a,d c a,e b,d c b,d a,e c a,b c,e d c,e a,d d a,c b,e d b,e a,c d a,e b,c d b,c a,e d(a,d)(b,e)(c)
(a,e)(b,d)(c)
(a,b)(c,e)(d)
(a,c)(b,e)(d)
(a,e)(b,c)(d)
例題 19(1) 円周上に異なる 7 個の点 A,B,C,…,G があり,七角形 ABCDEFG を作ることができる。これ らの点から2 点を選んで線分を作るとき, (ア) 線分は全部で何本できますか。 (イ) 他の線分と端点以外の交点をもつ線分は,全部で何本できますか。 (2) 三角形 ABC の各辺を 3 分割したときの 6 点と 3 頂点のうちから 3 点を結んでできる三角形の個数 は全部で何個ありますか。 練習 19(1) 正十二角形 A1A2⋯ A12 の頂点を結んで得られる三角形の総数は 個,頂点を結んで得られる直線 の総数は 本である。 (2) 平面上において,4 本だけが互いに平行で,どの 3 本も同じ点で交わらない 10 本の直線の交点の個 数は全部で 個ある。 例題 20(1) 正八角形 A1A2⋯ A8 の頂点を結んでできる三角形の個数を求めなさい。 (2) (1)の三角形で,正八角形と 1 辺あるいは 2 辺を共有する三角形の個数を求めなさい。 (3) 正 𝑛 角形 A1A2⋯ A𝑛 の頂点を結んでできる三角形のうち,正 𝑛 角形と辺を共有しない三角形の個数 を求めなさい。ただし 𝑛 ≧ 5 とする。 練習 20 円に内接する 𝑛 角形 𝐹 (𝑛 > 4) の対角線の総数は 本である。また,𝐹 の頂点 3 つからできる三角 形の総数は 個,𝐹 の頂点 4 つからできる四角形の総数は 個である。更に,対角線のうちのどの 3 本をとっても 𝐹 の頂点以外の同一点で交わらないとすると,𝐹 の対角線の交点のうち,𝐹 の内部で交わ るものの総数は 個である。 例題 21 図のように 4 等分した円板を,隣り合う部分は異なる色で塗り分ける。ただし,回 転して一致する塗り方は同じ塗り方と考える。 (1) 赤,青,黄,緑の 4 色から 2 色を選び,塗り分ける方法は何通りありますか。 (2) 赤,青,黄,緑の 4 色から 3 色を選び,3 色すべてを使って塗り分ける方法は何通りあ りますか。 練習 21 右の図のように,正方形を,各辺の中点を結んで 5 つの領域に分ける。隣り合 った領域は異なる色で塗り分けるとき,次のような塗り分け方はそれぞれ何通り ありますか。ただし,回転して一致する塗り方は同じ塗り方と考える。 (1) 異なる 4 色から 2 色を選んで塗り分ける。 (2) 異なる 4 色から 3 色を選び,3 色すべてを塗り分ける。 例題 22 9 人を次のように分ける方法は何通りありますか。 (1) 4 人,3 人,2 人の 3 組に分ける。 (2) 3 人ずつ,A,B,C の 3 組に分ける。 (3) 3 人ずつ 3 組に分ける。
(4) 5 人,2 人,2 人の 3 組に分ける。 練習 22 12 冊の異なる本を次のように分ける方法は何通りありますか。 (1) 5 冊,4 冊,3 冊の 3 組に分ける。 (2) 4 冊ずつ 3 人に分ける。 (3) 4 冊ずつ 3 組に分ける。 (4) 6 冊,3 冊,3 冊の 3 組に分ける。
○ 同じものを含む順列
まず,3 つの A を区別して A1,A2,A3とする。 5 つの文字 A1,A2,A3,B,C を 1 列に並べると,その並べ方は 5! 通り。 ここで,3 つの A1,A2,A3をすべてA にすると,3 つの A の並べ方 3! 分だけ重複が現れる。 よって,並べ方の総数は,5! 3!= 5 ∙ 4 ∙ 3 ∙ 2 ∙ 1 3 ∙ 2 ∙ 1 = 20 通り。 A,A,A,B,C の 5 つの文字を 1 列に並べる方法は何通りありますか。 (C,B,A,A,A) C B A1 A2 A3 C B A1 A3 A2 C B A2 A1 A3 C B A2 A3 A1 C B A3 A1 A2 C B A3 A2 A1 (B,C,A,A,A) B C A1 A2 A3 B C A1 A3 A2 B C A2 A1 A3 B C A2 A3 A1 B C A3 A1 A2 B C A3 A2 A1 (C,A,B,A,A) C A1 B A2 A3 C A1 B A3 A2 C A2 B A1 A3 C A2 B A3 A1 C A3 B A1 A2 C A3 B A2 A1 (B,A,C,A,A) B A1 C A2 A3 B A1 C A3 A2 B A2 C A1 A3 B A2 C A3 A1 B A3 C A1 A2 B A3 C A2 A1 (C,A,A,B,A) C A1 A2 B A3 C A1 A3 B A2 C A2 A1 B A3 C A2 A3 B A1 C A3 A1 B A2 C A3 A2 B A1 (C,A,A,A,B) C A1 A2 A3 B C A1 A3 A2 B C A2 A1 A3 B C A2 A3 A1 B C A3 A1 A2 B C A3 A2 A1 B (A,C,B,A,A) A1 C B A2 A3 A1 C B A3 A2 A2 C B A1 A3 A2 C B A3 A1 A3 C B A1 A2 A3 C B A2 A1 (A,C,A,B,A) A1 C A2 B A3 A1 C A3 B A2 A2 C A1 B A3 A2 C A3 B A1 A3 C A1 B A2 A3 C A2 B A1 (A,C,A,A,B) A1 C A2 A3 B A1 C A3 A2 B A2 C A1 A3 B A2 C A3 A1 B A3 C A1 A2 B A3 C A2 A1 B (A,A,C,B,A) A1 A2 C B A3 A1 A3 C B A2 A2 A1 C B A3 A2 A3 C B A1 A3 A1 C B A2 A3 A2 C B A1 (A,A,C,A,B) A1 A2 C A3 B A1 A3 C A2 B A2 A1 C A3 B A2 A3 C A1 B A3 A1 C A2 B A3 A2 C A1 B (A,A,A,C,B) A1 A2 A3 C B A1 A3 A2 C B A2 A1 A3 C B A2 A3 A1 C B A3 A1 A2 C B A3 A2 A1 C B (A,A,A,B,C) A1 A2 A3 B C A1 A3 A2 B C A2 A1 A3 B C A2 A3 A1 B C A3 A1 A2 B C A3 A2 A1 B C (A,A,B,A,C) A1 A2 B A3 C A1 A3 B A2 C A2 A1 B A3 C A2 A3 B A1 C A3 A1 B A2 C A3 A2 B A1 C (A,A,B,C,A) A1 A2 B C A3 A1 A3 B C A2 A2 A1 B C A3 A2 A3 B C A1 A3 A1 B C A2 A3 A2 B C A1 (A,B,A,A,C) A1 B A2 A3 C A1 B A3 A2 C A2 B A1 A3 C A2 B A3 A1 C A3 B A1 A2 C A3 B A2 A1 C (A,B,A,C,A) A1 B A2 C A3 A1 B A3 C A2 A2 B A1 C A3 A2 B A3 C A1 A3 B A1 C A2 A3 B A2 C A1 (A,B,C,A,A) A1 B C A2 A3 A1 B C A3 A2 A2 B C A1 A3 A2 B C A3 A1 A3 B C A1 A2 A3 B C A2 A1 (B,A,A,A,C) B A1 A2 A3 C B A1 A3 A2 C B A2 A1 A3 C B A2 A3 A1 C B A3 A1 A2 C B A3 A2 A1 C (B,A,A,C,A) B A1 A2 C A3 B A1 A3 C A2 B A2 A1 C A3 B A2 A3 C A1 B A3 A1 C A2 B A3 A2 C A1 3! 通り 3! 通り 3! 通り 3! 通り例題 23 赤色のカードが 4 枚,青色のカードが 3 枚,黄色のカードが 2 枚,白色のカードが 1 枚ある。同じ色 のカードは区別できないものとする。この10 枚のカードを左から右へ 1 列に並べる並べ方は全部で 通りある。また,左から3 枚の色がすべて同じものは 通りある。 練習 23 アルファベットの 8 文字 K,Z,A,I,G,A,K,U が 1 文字ずつ書かれた 8 枚のカードがある。こ れらのカードを1 列に並べる方法は全部で 通りある。また,この中から 7 枚のカードを取り出して 1 列に並べる方法は全部で 通りある。 例題 24 YOKOHAMA の 8 文字を横 1 列に並べて順列を作る。次のような順列は何通りありますか。 (1) AA と OO という並びをともに含む順列 (2) Y,K,H,M がこの順に並ぶ順列 練習 24 9 個の文字 M,A,T,H,C,H,A,R,T を横 1 列に並べる。 (1) この並べ方は 通りある。 (2) A と A が隣り合うような並べ方は 通りある。 (3) A と A が隣り合い,かつ,T と T も隣り合うような並べ方は 通りある。 (4) M,C,R がこの順に並ぶ並べ方は 通りある。 (5) 2 個の A と C が A,C,A の順に並ぶ並べ方は 通りある。 例題 25 1,2,3 の数字が書かれたカードがそれぞれ 2 枚,3 枚,4 枚ある。これらのカードから 4 枚を使って できる4 桁の整数の個数を求めなさい。 練習 25 1,1,2,2,3,3,3 の 7 つの数字のうちの 4 つを使って 4 桁の整数を作る。このような 4 桁の整数 は全部で 個あり,このうち2200 より小さいものは 個ある。 まず,A の入る場所を選ぶ。 5 か所から A の入る 3 か所を選べばよいので, その選び方は, C5 3 通り。 次に,残りの2 か所に B,C を並べる。 その並べ方は,2! 通り。 よって,並べ方の総数は, C5 3× 2! = 10 × 2 = 20 通り。 1 番目 2 番目 3 番目 4 番目 5 番目 A A A
例題 26 右の図のように,道路が碁盤の目のようになった街がある。地点 A から地点 B までの長さが最短の道を行くとき,次の場合は何通りの道順がありますか。 (1) 全部の道順 (2) 地点 C を通る。 (3) 地点 P は通らない。 (4) 地点 P と地点 Q の両方を通らない。 練習 26 図 1 と図 2 の碁盤の目状の道路とし,すべて等間隔であるとする。 (1) 図 1 において,点 A から点 B に行く最短経路は全部で何通りあるか求めなさい。 (2) 図 1 において,点 A から点 B に行く最短経路で,点 C と点 D のどちらも通らないものは全部で何通りあ るか求めなさい。 (3) 図 2 において,点 A から点 B に行く最短経路は全部で何通りあるか求めなさい。ただし,斜線部分は通れ ないものとする。 例題 27 白玉が 4 個,黒玉が 3 個,赤玉が 1 個あるとする。これらを 1 列に並べる方法は 通り,円形に並 べる方法は 通りある。更に,これらの玉にひもを通し,輪を作る方法は 通りある。 練習 27 同じ大きさの赤玉が 2 個,青玉が 2 個,白玉が 2 個,黒玉が 1 個,計 7 個がある。これに糸を通して 輪を作る。 (1) 輪は何通りありますか。 (2) 赤玉が隣り合う輪は何通りありますか。 A B C D 図 1 A B 図 2 A C P Q B
○ 重複組合せ
ここでは,いくつかのものの中から 一部を取り出したとき,その組合せの総数について考え ていく。 まずは地道に数えていきます。 ここからは少し工夫して数えてみます。 ○が5 個と|が 2 本(○○○○○||)を 1 列に並べる。このとき, ① 2 本の|の左にある○の個数が赤色のボールの個数 ② 2 本の|の間にある○の個数が青色のボールの個数 ③ 2 本の|の右にある○の個数が黄色のボールの個数 とすれば,5 つのボールの取り出し方と,○○○○○||の並べ方が 1 対 1 に対応する。 ○○○○○ | | の並べ方は, C7 2= 7 ∙ 6 2 ∙ 1= 21 通りとなるので, 5 つのボールの分け方も 21 通りとなる。 取り出す赤,青,黄のボールの個数をそれぞれ 𝑎, 𝑏, 𝑐 とする。 ただし,𝑎, 𝑏, 𝑐 は 0 ≦ 𝑎 ≦ 5, 0 ≦ 𝑏 ≦ 5, 0 ≦ 𝑐 ≦ 5, 𝑎 + 𝑏 + 𝑐 = 5 を満たす整数。 (ⅰ) 1 色のボールを取り出すとき このとき条件を満たす (𝑎, 𝑏, 𝑐) の組は,(0, 0, 5) の並べ方分だけある。 つまり,3 通りある。 (ⅱ) 2 色のボールを取り出すとき このとき条件を満たす (𝑎, 𝑏, 𝑐) の組は,(0, 1, 4), (0, 2, 3) の 並べ方分だけある。つまり,それぞれ 3! = 6 通りあるので, 全部で,2 × 6 = 12 通り。 (ⅲ) 3 色とも取り出すとき このとき (𝑎, 𝑏, 𝑐) の組は,(1, 1, 3), (1, 2, 2) の 並べ方分だけある。つまり,それぞれ 3 通りあるので, 全部で,2 × 3 = 6 通り。 以上より,並べ方は全部で 3 + 12 + 6 = 21 通り。 赤,青,黄の3 色のボールがたくさんある。この中から重複を許して 5 個取り出すとき,そ の取り出し方は何通りありますか。 𝑎 𝑏 𝑐 0 1 4 0 4 1 1 0 4 1 4 0 4 0 1 4 1 0 𝑎 𝑏 𝑐 0 0 5 0 5 0 5 0 0 𝑎 𝑏 𝑐 0 2 3 0 3 2 2 0 3 2 3 0 3 0 2 3 2 0 𝑎 𝑏 𝑐 1 1 3 1 3 1 3 1 1 𝑎 𝑏 𝑐 1 2 2 2 1 2 2 2 1 𝑎 𝑏 𝑐 ||○○○○○ ⇒ 0 0 5 |○○○○|○ ⇒ 0 4 1 ○○||○○○ ⇒ 2 0 3 ○|○|○○○ ⇒ 1 1 3 ○○|○○|○ ⇒ 2 2 1例題 28 次の問いに答えなさい。ただし,含まれない数字や文字があってもよいものとする。 (1) 1,2,3,4 の 4 個の数字から重複を許して 3 個の数字を取り出す。このとき,作られる組の総数を求めな さい。 (2) 𝑥, 𝑦, 𝑧 の 3 種類の文字から作られる 6 次の項は何通りできますか。 練習 28(1) 8 個のりんごを A,B,C の 4 つの袋に分ける方法は何通りありますか。ただし,1 個も入れない袋 があってもよいものとする。 (2) (𝑥 + 𝑦 + 𝑧)5 の展開式の異なる項の数を求めなさい。 例題 29(1) 𝑥 + 𝑦 + 𝑧 = 9, 𝑥 ≧ 0, 𝑦 ≧ 0, 𝑧 ≧ 0 を満たす整数 𝑥, 𝑦, 𝑧 の組 (𝑥, 𝑦, 𝑧) は,全部で何組ありますか。 (2) 𝑥 + 𝑦 + 𝑧 = 12 を満たす正の整数 𝑥, 𝑦, 𝑧 の組 (𝑥, 𝑦, 𝑧) は,全部で何組ありますか。 練習 29 A,B,C,D の 4 種類の商品を合わせて 10 個買うものとする。次のような買い方はそれぞれ何通り ありますか。 (1) 買わない商品があってもよいとき。 (2) どの商品も少なくとも 1 個買うとき。 (3) A は 3 個買い,B,C,D は少なくとも 1 個買うとき。 右図のように縦に6 本,横に 3 本の道を作り,地点 P から 地点Q までの最短経路を考える。このとき, ① 第1 行目を進んだマス目の数が赤色のボールの個数 ② 第2 行目を進んだマス目の数が青色のボールの個数 ③ 第3 行目を進んだマス目の数が黄色のボールの個数 とすれば,5 つのボールの取り出し方と,P から Q までの最短経路が 1 対 1 に対応する。 P から Q までの最短経路は,→が 5 個,↑が 2 個(→→→→→↑↑)の並べ方と 1 対 1 に対応するので, その並べ方は, C7 2= 7 ∙ 6 2 ∙ 1= 21 通り。 5 つのボールの分け方も 21 通りとなる。 P Q ⇓ A 1 個,B 3 個,C 1 個 ⇓ →↑→→→↑→ ⇓ A 2 個,B 3 個,C 0 個 ⇓ →→↑→→→↑ ⇓ A 0 個,B 5 個,C 0 個 ⇓ ↑→→→→→↑
例題 30 次の条件を満たす整数の組 (𝑎1, 𝑎2, 𝑎3, 𝑎4, 𝑎5) の個数を求めなさい。 (1) 1 ≦ 𝑎1≦ 𝑎2≦ 𝑎3≦ 𝑎4≦ 𝑎5≦ 4 (2) 𝑎1+ 𝑎2+ 𝑎3+ 𝑎4+ 𝑎5≦ 4, 𝑎1≧ 1, 𝑎𝑖≧ 0 (𝑖 = 2, 3, 4, 5) 練習 30 数 1,2,3 を重複を許して 𝑛 個並べてできる数の組 (𝑎1, 𝑎2, ⋯, 𝑎𝑛) を考える。 (1) 条件 𝑎1≦ 𝑎2≦ ⋯ ≦ 𝑎𝑛= 𝑗 を満たす組が 𝐴𝑛(𝑗) 通りあるとする。ただし,𝑗 = 1, 2, 3 とする。𝐴𝑛(2), 𝐴𝑛(3) を求めなさい。 (2) 𝑛 ≧ 2 のとき,次の条件を満たす数の組は何通りありますか。 𝑎1≦ 𝑎2≦ ⋯ ≦ 𝑎𝑛−1 かつ 𝑎𝑛−1> 𝑎𝑛
§4 二項定理
ここでは (𝑎 + 𝑏)𝑛 の展開式がどのようになっているのかを考えていく。 例えば,(𝑎 + 𝑏)2 の展開式は以下のように,2 つの (𝑎 + 𝑏) の中から,𝑎 または 𝑏 のどちらかを選んで掛け 合わせることで得られる。 これを表にまとめると以下のようになる。 同様に,(𝑎 + 𝑏)3 の展開式は,3 つの (𝑎 + 𝑏) の中から,𝑎 または 𝑏 のどちらかを選んで掛け合わせること で得られる。 これを表にまとめると以下のようになる。 ここで,𝑎2𝑏 の係数は 3 となるが,これは 𝑎2𝑏 という項が 3 通りの方法で作られるからである。 そして,この3 通りは表を見て分かる通り,結局は 3 文字 𝑎, 𝑎, 𝑏 の並べ方となっている。 つまり,𝑎2𝑏 の係数は C 3 2と表すことができる。 同様に,𝑎𝑏2 の係数は,3 文字 𝑎, 𝑏, 𝑏 の並べ方の総数と一致するので, C 3 1 と表すことができる。 (𝑎 + 𝑏) (𝑎 + 𝑏) (𝑎 + 𝑏) ① 𝑎 𝑎 𝑎 ⇒ 𝑎3 ② 𝑎 𝑎 𝑏 ⇒ 𝑎2𝑏 ③ 𝑏 𝑎 𝑎 ⇒ 𝑎2𝑏 𝑎 𝑏 𝑎 ⇒ 𝑎2𝑏 𝑏 𝑏 𝑎 ⇒ 𝑎𝑏2 𝑎 𝑏 𝑏 ⇒ 𝑎𝑏2 ④ 𝑏 𝑎 𝑏 ⇒ 𝑎𝑏2 𝑏 𝑏 𝑏 ⇒ 𝑏3 𝑎3+ 3𝑎2𝑏 + 3𝑎𝑏2+ 𝑏3 3𝑎2𝑏 3𝑎𝑏2 (𝑎 + 𝑏)3= (𝑎 + 𝑏)(𝑎 + 𝑏)(𝑎 + 𝑏) = 𝑎⏞3 ① + 𝑎⏞2𝑏 ② + 𝑎⏞2𝑏 ③ + 𝑎𝑏⏞2 ④ + ⋯ = 𝑎3+ 3𝑎2𝑏 + 3𝑎𝑏2+ 𝑏3 1 2 3 4 (𝑎 + 𝑏) (𝑎 + 𝑏) ① 𝑎 𝑎 ⇒ 𝑎2 ② 𝑎 𝑏 ⇒ 𝑎𝑏 ③ 𝑏 𝑎 ⇒ 𝑏𝑎 ④ 𝑏 𝑏 ⇒ 𝑏2 𝑎2+ 2𝑎𝑏 + 𝑏2 2𝑎𝑏 (𝑎 + 𝑏)2= (𝑎 + 𝑏)(𝑎 + 𝑏) = 𝑎⏞2 ① + 𝑎𝑏⏞ ② + 𝑏𝑎⏞ ③ + 𝑏⏞2 ④ = 𝑎2+ 2𝑎𝑏 + 𝑏2 1 2 3 4 𝑎, 𝑎, 𝑏一般的に,(𝑎 + 𝑏)𝑛 の展開式における 𝑎𝑟𝑏𝑛−𝑟 の係数は,𝑟 個の𝑎 と, 𝑛 − 𝑟 個の𝑏 の並べ方の総数と一致 するので, C𝑛 𝑟 と表すことができる。これを二項係数といい, C𝑛 𝑟𝑎𝑟𝑏𝑛−𝑟 を展開式の一般項という。 以上より,以下の二項定理が成り立つ。 (𝑥 +2 𝑥) 7 の展開式の一般項は, C7 𝑟𝑥𝑟( 2 𝑥) 7−𝑟 = C7 𝑟𝑥𝑟 27−𝑟 𝑥7−𝑟= C7 𝑟2 7−𝑟𝑥𝑟−(7−𝑟)= C 7 𝑟27−𝑟𝑥2𝑟−7 となる。𝑥3 の係数を考えるので, 2𝑟 − 7 = 3 ⇔ 𝑟 = 5 以上より,𝑥3 の係数は, C7 527−5= 7 ∙ 6 2 ∙ 1∙ 4 = 84 (𝑥 +2 𝑥) 7 の展開式で, 𝑥3 の係数を求めなさい。 (𝑎 + 𝑏)𝑛= C 𝑛 𝑛𝑎𝑛+ C𝑛 𝑛−1𝑎𝑛−1𝑏 + C𝑛 𝑛−2𝑎𝑛−2𝑏2+ C𝑛 𝑛−3𝑎𝑛−3𝑏3+ ⋯ ⋯ + C𝑛 3𝑎3𝑏𝑛−3+ C𝑛 2𝑎2𝑏𝑛−2+ C𝑛 1𝑎𝑏𝑛−1+ C𝑛 0𝑏𝑛 (𝑎 + 2𝑏)5 の展開式は,5 つの (𝑎 + 2𝑏) の 中から,𝑎 または 2𝑏 のどちらかを選んで掛け 合わせることで得られる。つまり,𝑎3𝑏2 の 係数を求めるには,5 つの文字 𝑎, 𝑎, 𝑎, 2𝑏, 2𝑏 並べ方の総数を考えればよい。 𝑎3𝑏2 の項は, C5 3𝑎3(2𝑏)2= 10𝑎3∙ 4𝑏2= 40𝑎3𝑏2 となるので,係数は 40 となる。 (𝑎 + 2𝑏)5 の展開式で, 𝑎3𝑏2 の係数を求めなさい。 (𝑎 + 2𝑏) (𝑎 + 2𝑏) (𝑎 + 2𝑏) (𝑎 + 2𝑏) (𝑎 + 2𝑏) 𝑎 𝑎 𝑎 2𝑏 2𝑏 ⇒ 𝑎3(2𝑏)2 𝑎 𝑎 2𝑏 𝑎 2𝑏 ⇒ 𝑎3(2𝑏)2 𝑎 2𝑏 𝑎 𝑎 2𝑏 ⇒ 𝑎3(2𝑏)2 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮
○ パスカルの三角形
以下のように,(𝑎 + 𝑏)𝑛 の展開式を並べていく。 ここで,この展開式の係数だけを取り出すと右のようになる。 これはパスカルの三角形といい,この中にある各数は になるという性質がある。 パスカルの三角形を利用すると低次の展開などには便利である。 また,パスカルの三角形の各数を C𝑛 𝑟 を用いて表すと 右のようになる。ここで,パスカルの三角形の性質を用いると, C 2 0+2C1=3C1 C 3 1+3C2=4C2 C 4 2+4C3= 5C3 ⋮ といった式が成り立っている。 このことから,一般的には以下のような性質が成り立っている。 𝑛−1C𝑟−1+𝑛−1C𝑟=𝑛C𝑟 例題 31 (2𝑥 − 3)5 の展開式を求めなさい。 練習 31 次の式を展開しなさい。 (1) (𝑎 + 2𝑏)7 (2) (2𝑥 − 𝑦)6 (3) (3𝑥 − 2)5 (4) (2𝑚 +𝑛 3) 6 例題 32 (𝑎 − 2𝑏)6 の展開式で,𝑎5𝑏 の項の係数は ,𝑎2𝑏4 の項の係数は である。 また, (𝑥2−2 𝑥) 6 の展開式で,𝑥6 の項の係数はああ,定数項はああである。 練習 32 次の式の展開式における,[ ]内に指定された項の係数を求めなさい。 (1) (𝑥 + 2)7 [𝑥4] (2) (𝑥2− 1)7 [𝑥4, 𝑥3] (3) (𝑥2+1 𝑥) 10 [𝑥11] (4) (2𝑥4−1 𝑥) 10 [定数項] 𝑎 + 𝑏 𝑎2+ 2𝑎𝑏 + 𝑏2 𝑎3+ 3𝑎2𝑏 + 3𝑎𝑏2+ 𝑏3 𝑎4+ 4𝑎3𝑏 + 6𝑎2𝑏2+ 4𝑎𝑏3+ 𝑏4 𝑎5+ 5𝑎4𝑏 + 10𝑎3𝑏2+ 10𝑎2𝑏3+ 5𝑎𝑏4+ 𝑏5 ⋮ (𝑎 + 𝑏)1= (𝑎 + 𝑏)2= (𝑎 + 𝑏)3= (𝑎 + 𝑏)4= (𝑎 + 𝑏)5= ⋮ 1 1 1 2 1 1 3 3 1 1 4 6 4 1 1 5 10 10 5 1 ⋮ 6 + 4 = 10 C 1 0 C1 1 C 2 0 C2 1 C2 2 C 3 0 C3 1 C3 2 C3 3 C 4 0 C4 1 C4 2 C4 3 C4 4 C 5 0 C5 1 C5 2 C5 3 C5 4 C5 5 ⋮ C 4 2+4C3= 5C3例題 33(1) 𝑘 C𝑛 𝑘= 𝑛𝑛−1C𝑘−1 (𝑛 ≧ 2, 𝑘 = 1, 2, ⋯ , 𝑛) が成り立つことを証明しなさい。 (2) (1 + 𝑥)𝑛 の展開式を利用して,次の等式を証明しなさい。 (ア) C𝑛 0+ C𝑛 1+ C𝑛 2+ ⋯ + C𝑛 𝑟+ ⋯ + C𝑛 𝑛 = 2𝑛 (イ) C𝑛 0− C𝑛 1+ C𝑛 2+ ⋯ + (−1)𝑟𝑛C𝑟+ ⋯ + (−1)𝑛𝑛C𝑛 = 0 (ウ) C𝑛 0− 2 C𝑛 1+ 22𝑛C2+ ⋯ + (−2)𝑟𝑛C𝑟+ ⋯ + (−2)𝑛𝑛C𝑛 = (−1)𝑛 練習 33 次の等式が成り立つことを証明しなさい。 (1) C𝑛 0− C1 𝑛 2 + C2 𝑛 22 + ⋯ + (−1) 𝑛𝑛C𝑛 2𝑛 = 1 2𝑛 (2) 𝑛 が奇数のとき C𝑛 0+ C𝑛 2+ ⋯ + C𝑛 𝑛−1= C𝑛 1+ C𝑛 3+ ⋯ + C𝑛 𝑛 = 2𝑛−1 (3) 𝑛 が偶数のとき C𝑛 0+ C𝑛 2+ ⋯ + C𝑛 𝑛= C𝑛 1+ C𝑛 3+ ⋯ + C𝑛 𝑛−1= 2𝑛−1 例題 34(1) 次の数の下位 5 桁を求めなさい。 (ア) 101100 (イ) 99100 (2) 2951 を 900 で割ったときの余りを求めなさい。 練習 34(1) 10115 の百万の位の数は である。 (2) 2121 を 400 で割ったときの余りを求めなさい。
○ 多項定理
ここでは,(𝑎 + 𝑏 + 𝑐)𝑛 の展開式について考えていく。考え方は,(𝑎 + 𝑏)𝑛 のときと同じである。 (𝑎 + 𝑏 + 𝑐)5 の展開式は,5 つの (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) の中から,𝑎 または 𝑏 または 𝑐 のどれかを選んで掛け合わせ ることで得られる。 このことから,展開式における 𝑎2𝑏2𝑐 の係数は,5 つの文字 𝑎, 𝑎, 𝑏, 𝑏, 𝑐 の並べ方の総数と一致する。 つまり,𝑎2𝑏2𝑐 の係数は, C2 5 ∙ C3 2= 5 ∙ 4 2 ∙ 1∙ 3 ∙ 2 2 ∙ 1= 10 ∙ 3 = 30 となる。 一般的に,(𝑎 + 𝑏 + 𝑐)𝑛 の展開式における 𝑎𝑝𝑏𝑞𝑐𝑟 (𝑝 + 𝑞 + 𝑟 = 𝑛) の係数は, 𝑝 個の 𝑎 と,𝑞 個の 𝑏 と,𝑟 個の 𝑐 が を 1 列に並べるときの総数と一致する。つまり,𝑎𝑝𝑏𝑞𝑐𝑟 の係数は, C𝑝 𝑛 ∙𝑛−𝑝C𝑞= 𝑛! (𝑛 − 𝑝)! 𝑝!∙ (𝑛 − 𝑝)! (𝑛 − 𝑝 − 𝑞)! 𝑞!= 𝑛! 𝑝! 𝑞! (𝑛 − 𝑝 − 𝑞)!= 𝑛! 𝑝! 𝑞! 𝑟! となる。よって,(𝑎 + 𝑏 + 𝑐)𝑛 の展開式の展開式の一般項は, 𝑛! 𝑝! 𝑞! 𝑟!𝑎 𝑝𝑏𝑞𝑐𝑟 (𝑝 + 𝑞 + 𝑟 = 𝑛) となる。 (2𝑎 − 3𝑏 + 1)7 の展開式の一般項は, 7! 𝑝! 𝑞! 𝑟!(2𝑎) 𝑝(−3𝑏)𝑞1𝑟=7! 2 𝑝(−3)𝑞 𝑝! 𝑞! 𝑟! 𝑎 𝑝𝑏𝑞 (𝑝 + 𝑞 + 𝑟 = 7) 𝑎3𝑏2 の係数を求めるので,𝑝 = 3, 𝑞 = 2, 𝑟 = 2 となる。 よって,𝑎3𝑏2 の係数は, 7! 2 3(−3)2 3! 2! 2! = 7 ∙ 6 ∙ 5 ∙ 4 ∙ 3 ∙ 2 ∙ 1 ∙ 8 ∙ 9 3 ∙ 2 ∙ 1 ∙ 2 ∙ 1 ∙ 2 ∙ 1 = 15120 (2𝑎 − 3𝑏 + 1)7 の展開式で, 𝑎3𝑏2 の係数を求めなさい。 (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) (𝑎 + 𝑏 + 𝑐) 𝑎 𝑎 𝑎 𝑎 𝑎 ⇒ 𝑎5 𝑎 𝑎 𝑎 𝑎 𝑏 ⇒ 𝑎4𝑏 𝑎 𝑎 𝑏 𝑏 𝑐 ⇒ 𝑎2𝑏2𝑐 𝑎 𝑏 𝑏 𝑐 𝑐 ⇒ 𝑎𝑏2𝑐2 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮例題 35 次の式の展開式における,[ ]内に指定された項の係数を求めなさい。 (1) (𝑥 + 2𝑦 + 3𝑧)4 [𝑥2𝑦𝑧] (2) (1 + 𝑥 + 𝑥2)8 [𝑥4] 練習 35 次の式の展開式における,[ ]内に指定された項の係数を求めなさい。 (1) (1 + 2𝑎 − 3𝑏)7 [𝑎2𝑏3] (2) (𝑥2− 3𝑥 + 1)10 [𝑥3] 例題 36 (𝑥 + 1 𝑥2+ 1) 5 の展開式における定数項を求めなさい。 練習 36 次の式の展開式における,[ ]内に指定された項の係数を求めなさい。 (1) (𝑥2− 𝑥3−3 𝑥) 5 [𝑥7] (2) (𝑎 + 𝑏 +1 𝑎+ 1 𝑏) 7 [𝑎𝑏2]