障害者施設等火災対策検討部会(第1回)
議 事 次 第
日時:平成25年7月30日(火)10時00分~12時00分
場所:主婦会館プラザエフ(9階 スズラン)
1 開 会
2 議事等
⑴ 本部会の検討目的等について
⑵ 過去の障害者施設等における火災について
⑶ 認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会の検討状況について
⑷ 小規模社会福祉施設等に係る実態調査結果について
⑸ その他
3 閉 会
本部会の検討目的
資料1
認知症高齢者グループホームや特別養護老人ホーム等の高齢者社会福祉施設と障害
児・障害者施設や救護施設、乳児院等の障害者施設等は、消防法令上、同等の火災危険
性があるとされている同一の用途区分(消防法施行令別表第一⑹項ロ)に位置づけられて
いる。
「認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会」において、高齢者社会福祉施設
については、面積に関係なくスプリンクラー設備の設置を原則義務化すべきとの議論がま
とまりつつある。障害者施設等についても、現行体系下では同等の火災危険性があると
考えられるため、高齢者社会福祉施設に係る設置基準に合わせて、スプリンクラー設備の
設置を原則義務化してはどうか。
<今後の予定>
7月30日 障害者施設等火災対策検討部会(第1回)開催
8月上旬 認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会(第4回)を
開催し、部会報告のとりまとめ
「障害者施設等火災対策検討部会」委員
(敬称略、五十音順)
委員
天田 孝
札幌市保健福祉局障がい保健福祉部長
委員
阿萬 哲也
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 障害福祉課
地域生活支援推進室長
委員
荒井 伸幸
東京消防庁予防部長
委員
石崎 和志
国土交通省住宅局建築指導課建築物防災対策室長
委員
榎 一郎
千葉市消防局予防部長
委員
河村 真紀子 主婦連合会事務局次長
委員
柴崎 順三
(社福)全国社会福祉協議会 全国乳児福祉協議会
総務委員長
委員
次郎丸 誠男
危険物保安技術協会特別顧問(元消防研究所所長)
委員
田坂 成生
全国救護施設協議会 理事 総務財政広報委員長
委員
田中 正博
(社福)全日本手をつなぐ育成会 常務理事
委員
土本 哲也
東京都福祉保健局障害者施策推進部居住支援課長
委員
中田 義則
(社福)全国社会福祉協議会 全国身体障害者施設協議会
地域生活支援推進委員長
委員
野村 歡
元国際医療福祉大学大学院教授
委員
南 良武
(公社)日本精神科病院協会 常務理事
委員
室﨑 益輝
(公財)ひょうご震災記念 21 世紀研究機構副理事長
委員
室津 滋樹
日本グループホーム学会 事務局長
委員
山田 常圭
消防庁消防研究センター技術研究部長
委員
若杉 雅彦
新潟市消防局予防課長
委員
渡部 等
(公財)日本知的障害者福祉協会
地域支援部会委員・政策委員会委員
事務局
消防庁予防課
(計 19名)
資料2
火災年月日
出火場所
事業所名
用 途
構造・階数
・規模
死者数
負傷者数
スプリンクラー
設備の
設置義務
スプリンクラー
設備の
設置の有無
昭和61年2月8日
青森県弘前市
草薙園
知的障害者更生施設
耐火構造
平屋建て
1283㎡
2
6
無
無
昭和61年7月31日
兵庫県神戸市
陽気寮
知的障害者援護施設
2階建て
鉄骨造
1023㎡
8
無
無
昭和62年2月11日
静岡県富士市
佛祥院
精神不安定・アルコール
中毒患者収容施設
3階建て
鉄骨造
3135㎡
3
1
無
無
平成17年7月6日
大阪府高槻市
富田荘
精神障害者
グループホーム
木造
平屋建て
89㎡
1
1
無
無
平成17年6月30日
岡山県岡山市
旭川荘アカシア園
知的障害者
更生施設
耐火構造
2階建て
523㎡
1
2
無
無
平成20年6月2日
神奈川県綾瀬市
ハイムひまわり
知的障害者
ケアホーム
木造
2階建て
318㎡
3
1
有
無
(経過措置期
間中)
平成22年12月27日
愛知県豊川市
愛知県希全の里
身体障害者支援施設
耐火構造
3階建て
9326㎡
1
有
有
平成25年2月10日
新潟県新潟市
新潟もぐらの家
身体障害者
グループホーム
鉄骨造
2階建て
809㎡
1
5
無
無
死
者
が
発
生
し
た
火
災
最
近
1
0
年
に
お
け
る
生
し
た
主
な
火
災
過
去
の
死
者
が
発
過去の障害者施設等の火災
資料3
建 物 名 称 :グループホームベルハウス東山手
用 途 :複合用途(グループホーム、事務所、共同住宅(消防法施行令別表第1(16)項イ))
建築年月日 :昭和40年11月18日 (建物登記上)
構造・階層 :鉄骨造一部木造・地上4階建て
延 べ 面 積 :581.85㎡ (うち、グループホーム部分(1,2階)の面積は259.64㎡)
建 築 面 積 :164.55㎡
収 容 人 員 :17名(そのうち、グループホーム部分は13名)
長崎市認知症高齢者グループホーム火災の概要
施設外観
火災発生日時:平成25年2月8日(金) 調査中
覚知時刻: 19:43
鎮圧時刻: 21:09
鎮火時刻: 21:49
焼損程度: 部分焼(焼損床面積51.5㎡)
人的被害: 死者5名、負傷者7名
1
資料4
4階平面図
3階平面図
2階平面図
1階平面図
在館者の状況
外部へ
外部へ
④
③
②
①
建物所有者
木造部分
7号室
(物置)
6号室
(物置)
5号室
(物置)
3号室
(住居)
2号室
(住居)
1号室
(事務室)
8号室
9号室
10号室
11号室
12号室
13号室
居室
居室
居室
居室
6
5
9
8
外部へ
凡例
●
死者
○
生存者
⑦は病院搬送時には重症で
あったが、その後(3月4日)
死亡
(住居)
20:30
救助
19:47
救出
自力脱出
自力脱出
19:48
救出
19:54
救助
20:00
救助
20:06
救助
UB
20:20
救助
屋内階段と廊下を
区画する非自閉式
の扉
リビング
⑩
施設職員
4階が住宅のため
設置した非自閉式
の扉
南側
北側
7
消防用設備等の設置状況及び防火管理の実施状況
グループホームの防火対策の状況
グループホー
ム 等 の 設 置
基準
ベルハウス東
山手における設
置義務の有無
ベルハウス東山手における対応状況
消火器具
全て
あり
設置(火災時に使用された形跡なし)
自動火災報知
設備
全て
あり
設置(火災時に鳴動したことを消防隊が確認)
火災通報装置 全て
あり
設置(火災時に使用された形跡なし)
スプリンクラー
設備
275㎡以上
なし
設置なし
誘導灯
全て
あり
設置(一部誘導灯のバッテリー切れ)
※平成24年9月30日に立入検査時に指摘
消防用設備点
検報告
全て
(半年に1回実
施1年ごとに報
告)
あり
実施
※平成24年8月20日提出済み
防火管理
利 用 者 及 び
職 員 の 合 計
が10人以上
あり
防火管理者選任・届出済み
消防計画届出済み
避難訓練
※
※平成19年12月3日に実施以降、実施した旨の報告はなし
3
社会福祉施設へのスプリンクラー設備の設置基準
① 社会福祉施設のうち、自力避難が困難なものが主として入居する施設
⇒延べ面積が275㎡以上で設置義務
(参考)設置基準の改正経緯
・昭和62年10月政令改正(昭和63年4月施行)
延べ面積 6000㎡以上 ⇒ 1000㎡以上
(東京都松寿園火災を契機(昭和62年6月6日 死者17名
2,014㎡))
・平成19年6月政令改正(平成21年4月施行)
延べ面積 1000㎡以上 ⇒ 275㎡以上
(長崎県大村市グループホーム火災を契機(平成18年1月8日 死者7名
279㎡))
② 社会福祉施設のうち、①以外の施設
⇒平屋建て以外の防火対象物で延べ面積が6,000㎡以上で設置義務
平成25年2月8日に発生した長崎県長崎市の認知症高齢者グループホーム火災を踏まえ
、認知症高齢者等が入所する施設における火災対策のあり方について検討するため、消防庁
が主催する「予防行政のあり方に関する検討会」の下に「認知症高齢者グループホーム等火
災対策検討部会」を開催する。
1 主な検討項目
(1)認知症高齢者グループホーム「ベルハウス東山手」火災の概要と課題の整理
(2)認知症高齢者グループホーム等における防火対策のあり方
2 検討委員 (敬称略、五十音順)
室﨑 益輝 ひょうご震災記念21世紀研究機構副理事長 (座長)
荒井 伸幸 東京消防庁予防部長
石崎 和志 国土交通省住宅局建築指導課建築物防災対策室長
上田 孝志 札幌市消防局予防部長
榎 一郎 千葉市消防局予防部長
勝又 浜子 厚生労働省老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室長
河村 真紀子 主婦連合会事務局次長
佐々木 勝則 公益社団法人日本認知症グループホーム協会常務理事
佐々木 美香子 札幌市保健福祉局高齢保健福祉部介護保険課事業指導担当課長
次郎丸 誠男 危険物保安技術協会特別顧問(元消防研究所所長)
野村 歡 元国際医療福祉大学大学院教授
伯川 秀人 長崎市消防局予防課長
山田 常圭 消防庁消防研究センター上席研究官
3 スケジュール
3月11日に第1回、5月24日に第2回、6月27日に第3回を開催、8月を目途にと
りまとめ
「認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会」
5
認知症高齢者グループホーム等
火災対策に係る主な論点
長崎市の火災における課題
(1)自動火災報知設備の鳴動後の火災通報装置の操作がされておらず、施
設からの通報ができていなかった。
(2)従業員に対する消防訓練が十分実施されていなかった。
(3)出火階以外での被害拡大要因の一つとして、防火区画が建築基準に不
適合であったことが関連した可能性がある。また、こうした状況について関
係行政機関間での情報共有が不十分であった。
ソフト面(防火管理や近隣応援体制など)の対策と、
ハード面(建築構造や感知・通報・消火設備など)の対策を
総合的に実施することが必要
(1)全ての従業員が火災時に適切に対応できる従業員教育の推進
・ 従業員への教育の時期等をあらかじめ計画として明文化させることについて、福
祉部局、消防部局が連携して指導する。
(2)効果的な訓練の実施
・ 漫然と訓練を行うだけでは効果は期待できないため、建物構造や入居者の特性、
避難経路等の実情を考慮し、施設ごとの工夫が必要。
・ 避難訓練マニュアルや他の施設での先進事例などを参考に、消防本部等が個別
施設の訓練計画に対して具体的なアドバイスを行うことや、保健福祉部局を通じた
各施設へのマニュアルや先進事例などの周知を図ることが重要。
ソフト面での対策
(1)自動火災報知設備と火災通報装置の連動の原則義務化に向けた検討
(2)防火関係規定に不適合の施設への関係行政機関の改善指導の徹底
(3)スプリンクラー設備の設置基準の見直し
ハード面での対策
(1)関係行政機関の情報共有、連携体制の構築
(2)利用者への情報提供
その他必要な対策
7
スプリンクラー設備の設置基準の見直しに係る基本
的考え方
○ 認知症高齢者グループホームについては、原則
として全ての施設にスプリンクラー設備を設置するこ
とを義務づけるべき。
○ ただし、例外として、施設の構造が、スプリンク
ラー設備を用いずにも火災時に介助者による対応に
よって避難が有効に行われると想定されるものであ
る場合は、スプリンクラー設備を設置不要としてもよ
いのではないか。
一局所のみの火災で抑制する
スプリンクラー設備の目的・効果
避難誘導
火災進展
スプリンクラー設備の作動、放水の開始
避難誘導
避難誘導
延焼抑制
自力避難困難者の避難に要する時間が確保されるよう、延焼抑制効果を得ることが必要
⇒ 原則としてスプリンクラー設備設置を義務化
自動火災報知設備の鳴
動で避難誘導を開始
火災が拡大し、スプリン
クラーヘッドが熱を受け
一定の高温に達し放水
される
他の部分への延焼を
抑制し、避難を可能と
する。
スプリンクラー
感知器
地区音響装置
9
具体的な構造
(1)延べ面積が275㎡未満のもの
(
(2)に該当するものを除く。)
(2) 1戸建で延べ面積が100㎡以下の1フ
ロアのもので、かつ居室が3以下のもの
例外1
火災が発生して
も火炎が拡大し
にくく、煙も生じ
にくいように措
置されたもの
ア:延焼抑制構造の区画(①)を有する
イ:壁・天井の不燃性が高い(②)
ものとなっていること。
※延べ面積が275㎡以上1,000㎡未満
のものと同様の要件。
壁・天井の不燃性が高い(②)
ものとなっていること。
例外2
例外1と同等の
安全性を有する
もの
ア:延焼抑制構造の区画(①)を有する
イ:避難が容易な構造(③)を有する
ものとなっていること。
避難が容易な構造(③)を有する
ものとなっていること。
①延焼抑制構造の区画
準耐火構造の床・壁で区画され、開口部の面積が一定以下で、当該開口部に自閉式等の防火戸が設けられてお
り、区画された部分の床面積が100㎡以下で、居室が3以下のもの。
②壁・天井の不燃性が高い
壁・天井のうち、地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあっては準不燃材料であり、その他の部分にあっては難
燃材料であること。
③避難が容易な構造
避難階のみに要介助者が入居している施設であって、早期感知や屋外から直接に避難誘導できる経路の確実な
スプリンクラー設備の設置が免除される構造について
(注)認知症高齢者グループホーム等の高齢者社会福祉施設についての検討案であり、
障害者施設等の関係者からも意見を伺いながら引き続き検討する。
○準耐火構造の防火区画を形成すること(図 線)
○防火区画は100㎡以下で4以上の居室を含まないこと
○内装(避難経路は 準不燃材料、その他の部分(居室を含)は 難燃材料 )
○扉は防火設備で自動的に閉鎖すること
スプリンクラー設備の設置と同等の延焼拡大抑制効果が得られるよう、火災が発生し
ても火炎が拡大しにくく、煙も生じにくいように措置されたものについてはスプリンクラー
設備の設置を免除。【例外1】 ※
275㎡以上1000㎡未満の施設で既に免除されている。
居室
居室
居室
居室
共用室
(要件でいう居室にあたる)
当該防火対象物が100㎡未満、1階層かつ3室以内である施設については、防火区画
の構造を要さず、「内装制限」のみが必要
居室
居室
居室
100㎡以下かつ3室以下の施設の考え方
廊下
廊下
(参考)スプリンクラー設備の設置免除要件の考え方
11
前出の「内装制限」は、壁、天井が燃焼し火炎が伝搬することによる延焼の抑制に効果
があるとともに、出火室、出火部分の内装が燃焼することによる煙の発生を一定時間抑え
ることで避難時間を確保するもの
煙感知器
介助者が屋外から容易に進入
できるよう措置された開口部
屋外への避難経路
① 感知器の種別を煙感知器に限定する(熱感知器よりも火災を早く感知し作動する)
② 居室が屋外に直接面する
③ 介助者が屋外から居室に容易に進入できる
④ 廊下を経由して避難する場合でも2方向の避難経路が確保されている
⑤ どの避難経路からも火災による影響を受ける前に入居者を屋外に避難誘導できること
内装の不燃化を要さない構造の考え方
廊下
居室
居室
居室
⇒ 平屋で各居室から直接屋外に出られるような施設において、避難を終えるまでの時間
が十分に短いことが検証されたものは、内装制限なしでも安全な避難が可能【例外2】
SP有り(B)
設置率
(B/A)
SP無し(C)
未設置率
(C/A)
22,357
7,189
2,238
31%
4,951
69%
16,949
3,910
1,853
47%
2,057
53%
老人短期入所施設
1,005
295
36
12%
259
88%
養護老人ホーム
180
35
18
51%
17
49%
特別養護老人ホーム
329
33
22
67%
11
33%
有料老人ホーム
3,900
1,117
193
17%
924
83%
介護老人保健施設
290
46
14
30%
32
70%
老人短期入所事業を行う施設
586
302
26
9%
276
91%
認知症対応型
老人共同生活援助を行う施設
10,659
2,082
1,544
74%
538
26%
3,464
2,221
249
11%
1,972
89%
障害児入所施設
222
75
7
9%
68
91%
障害者支援施設
895
362
55
15%
307
85%
短期入所を行う施設
355
176
32
18%
144
82%
共同生活介護を行う施設
1,992
1,608
155
10%
1,453
90%
89
25
6
24%
19
76%
44
7
5
71%
2
29%
2,368
1,130
148
13%
982
87%
※1棟に複数の福祉施設区分が存する棟がある等の理由により、総数とは一致しない。
※平成25年2月22日時点、消防庁調べ。
その他(不明も含む。)
高齢者系
障害者系
総数
275㎡未満(A)
乳児院
救護施設
⑹項ロの福祉施設の区分別データ(1000㎡未満のもの)
用途
⑹項ロ
福祉施設の区分
資料5
新潟県新潟市「新潟もぐらの家」火災の概要
建物名称
:新潟もぐらの家(もぐらの家・もぐら工房)
用 途
:消防法施行令別表第一⑹項ハ
障害者総合支援法に規定する共同生活援助施設(もぐらの家)
及び就労継続支援施設(もぐら工房)
建築年月日:昭和57年3月30日
構造・階層
:鉄骨造・地上2階建て
延べ面積
:809.78㎡
建築面積
:756.20㎡
収容人員
:40名
火災発生日時:平成25年2月10日(日)4時45分ごろ
覚知時刻 :4時53分
鎮圧時刻 :5時32分
鎮火時刻 :5時32分
焼損程度 :部分焼(焼損床面積88㎡、焼損表面積105㎡)
人的被害 :死者1名
負傷者5名
参考資料1
2
出火時の入居状況等
性別
年齢 在室・不在
避難方法
死傷程度
救急搬送先
1号室
男
48
在室
消防隊による避難
中等症
新潟市民病院救命救急センター
2号室
男
63
在室
-
死亡
-
3号室
男
48
在室
自力避難
軽症
新潟大学医歯学総合病院
4号室
男
39
在室
消防隊による避難
軽症
新潟市民病院救命救急センター
5号室
男
28
不在
-
-
-
6号室
男
62
在室
自力避難
負傷なし
-
7号室
空室
-
-
-
-
-
8号室
男
64
在室
自力避難
軽症
新潟市民病院救命救急センター
9号室
男
50
在室
自力避難
軽症
新潟大学医歯学総合病院
10号室
男
31
不在
-
-
-
スプリンクラー設備の効果について
1. 火災統計から見た効果について(平成 22 年、住宅を除く)
スプリンクラー非設置建物の焼損床面積の状況(10,734 件)
焼損床面積 ㎡
件目
10,734 件について、焼損床面積の小さいものから大きいものの順に
その焼損床面積をプロットしたもの
スプリンクラー設置建物の焼損床面積の状況(義務設置対象、846 件)
焼損床面積 ㎡
件目
846 件について、焼損床面積の小さいものから大きいものの順に
その焼損床面積をプロットしたもの
参考資料2
1
2.スプリンクラー設備が設置された建物での死亡火災発生件数
スプリンクラーが法令に基づき設置された建物では、死者の発生率
が約6分の1程度に抑えられている。
(参考)全建物火災での死者発生状況
出火件数 死者数
100 件あたり
の死者数
建物火災
309,733
14,556
4.70
事業所、共同住宅等
(※)
178,610
3,917
2.19
平成 14 年~平成 23 年 「消防白書」により作成
※ 建物火災の内、一般住宅と併用住宅を除いたもの
スプリンクラー設置
義務建物での火災
件数(放火除く)
死者数
100 件あたり
の死者数
平成 14 年
400
1
0.25
平成 15 年
423
2
0.47
平成 16 年
430
2
0.47
平成 17 年
514
1
0.19
平成 18 年
491
0
0
平成 19 年
586
2
0.34
平成 20 年
572
7
1.22
平成 21 年
596
1
0.17
平成 22 年
669
2
0.30
平成 23 年
688
2
0.29
合計
5,369
20
0.37
(「火災報告」により作成)
(細目欄の☆印は275㎡未満の施設が想定されるものを示す。) 根拠法令 規 定 規模要件【根拠規定】 構造要件【根拠規定】 老人福祉法 第20条の3 (老人短期入所施設) 第二十条の三 老人短期入所施設は、第 十条の四第一項第三号の措置に係る者又 は介護保険法 の規定による短期入所生活 介護に係る居宅介護サービス費若しくは介 護予防短期入所生活介護に係る介護予防 サービス費の支給に係る者その他の政令 で定める者を短期間入所させ、養護するこ とを目的とする施設とする。 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運 営に関する基準(平成11年厚生省令第37号) ○面積基準: ①従来型 10.65㎡/人【第124条第1項】 ②ユニット型 10.65㎡/人【第140条の4第6項】 ○定員基準: 20人以上【第123条第1項】 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基 準(平成11年厚生省令第37号) ○一般基準:耐火建築物 入所者の日常生活に充てられる場所を二階以上の階及び地 階のいずれにも設けていないものは準耐火建築物でも可。ま た、 居室等を二階又は地階に設けている場合であっても、①非常 災害に対する計画に円滑・迅速な避難のための事項を定め る、②避難訓練の実施、③地域住民等との連携体制を整備、 の全ての要件を満たす場合は準耐火建築物でも可。 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 老人福祉法 第20条の4 (養護老人ホーム) 第二十条の四 養護老人ホームは、第十 一条第一項第一号の措置に係る者を入所 させ、養護するとともに、その者が自立した 日常生活を営み、社会的活動に参加するた めに必要な指導及び訓練その他の援助を 行うことを目的とする施設とする。 養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 (昭和41年厚生省令第19号) ○面積基準: 1人当たり面積 10.65㎡ 【第11条第4項】 ○定員基準: 20人以上 【第10条】 養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 (昭和41年厚生省令第19号) ○一般基準: 耐火建築物又は準耐火建築物 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 老人福祉法 第20条の5 (特別養護老人ホーム) 第二十条の五 特別養護老人ホームは、 第十一条第一項第二号の措置に係る者又 は介護保険法 の規定による地域密着型介 護老人福祉施設入所者生活介護に係る地 域密着型介護サービス費若しくは介護福祉 施設サービスに係る施設介護サービス費の 支給に係る者その他の政令で定める者を 入所させ、養護することを目的とする施設と する。 特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基 準 (平成11年厚生省令第46号) ○面積基準: ①従来型 10.65㎡/人 【第11条第4項】 ②ユニット型 10.65㎡/人 【第35条第4項】 ①、②ともに2人部屋の場合 21.3㎡ 社会福祉法 (昭和26年3月29日法律45) ○定員基準:5人以上【第2条第4項第4号】 特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 (平成11年厚生省令第46号) ○一般基準:耐火建築物 入所者の日常生活に充てられる場所を二階以上の階及び地 階のいずれにも設けていないものは準耐火建築物でも可。ま た、 居室等を二階又は地階に設けている場合であっても、①非常 災害に対する計画に円滑・迅速な避難のための事項を定め る、②避難訓練の実施、③地域住民等との連携体制を整備の 全ての要件を満たす場合は準耐火建築物でも可。 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 老人福祉法 第29条 (届出等) 第二十九条 有料老人ホーム(老人を入居 させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食 事の提供又はその他の日常生活上必要な 便宜であつて厚生労働省令で定めるもの (以下「介護等」という。)の供与(他に委託 して供与をする場合及び将来において供与 をすることを約する場合を含む。)をする事 業を行う施設であつて、老人福祉施設、認 知症対応型老人共同生活援助事業を行う 住居その他厚生労働省令で定める施設で ないものをいう。以下同じ。)を設置しようと する者は、あらかじめ、その施設を設置しよ うとする地の都道府県知事に、次の各号に 掲げる事項を届け出なければならない。 有料老人ホーム設置運営標準指導指針【局長通 知】 (平成14年7月18日 老発第0718003号) ○面積基準: なし (指針で参考値13㎡/人を提示) ○定員基準: なし 有料老人ホーム設置運営標準指導指針【局長通知】 (平成14年7月18日 老発第0718003号) ○一般基準: 耐火建築物又は準耐火建築物 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 介護保険法 第8条第27 項 27 この法律において「介護老人保健施 設」とは、要介護者(その治療の必要の程 度につき厚生労働省令で定めるものに限 る。以下この項において同じ。)に対し、施 設サービス計画に基づいて、看護、医学的 管理の下における介護及び機能訓練その 他必要な医療並びに日常生活上の世話を 行うことを目的とする施設として、第九十四 条第一項の都道府県知事の許可を受けた ものをいい、「介護保健施設サービス」と は、介護老人保健施設に入所する要介護 者に対し、施設サービス計画に基づいて行 われる看護、医学的管理の下における介護 及び機能訓練その他必要な医療並びに日 常生活上の世話をいう。 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに 運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号) ○面積基準: ①従来型 8㎡/人【第3条第2項】 ②ユニット型 10.65㎡/人【第41条第2項】 ○定員基準: なし 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する 基準(平成11年厚生省令第40号) ○一般基準:耐火建築物 入所者の日常生活に充てられる場所を二階以上の階及び地 階のいずれにも設けていないものは準耐火建築物でも可。ま た、 居室等を二階又は地階に設けている場合であっても、①非常 災害に対する計画に円滑・迅速な避難のための事項を定め る、②避難訓練の実施、③地域住民等との連携体制を整備、 の全ての要件を満たす場合は準耐火建築物でも可。 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 老人福祉法 第5条の2 第4項 4 この法律において、「老人短期入所事 業」とは、第十条の四第一項第三号の措置 に係る者又は介護保険法 の規定による短 期入所生活介護に係る居宅介護サービス 費若しくは介護予防短期入所生活介護に 係る介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者を特別養護老人 ホームその他の厚生労働省令で定める施 設に短期間入所させ、養護する事業をい う。 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運 営に関する基準(平成11年厚生省令第37号) ○面積基準: ①従来型 10.65㎡/人【第124条第1項】 ②ユニット型 10.65㎡/人【第140条の4第6項】 ○定員基準:なし 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基 準(平成11年厚生省令第37号) ○一般基準:耐火建築物 入所者の日常生活に充てられる場所を二階以上の階及び地 階のいずれにも設けていないものは準耐火建築物でも可。ま た、 居室等を二階又は地階に設けている場合であっても、①非常 災害に対する計画に円滑・迅速な避難のための事項を定め る、②避難訓練の実施、③地域住民等との連携体制を整備、 の全ての要件を満たす場合は準耐火建築物でも可。 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 高 齢 者 ・ 老 人 老人福祉法 第5条の2 第6項 6 この法律において、「認知症対応型老 人共同生活援助事業」とは、第十条の四第 一項第五号の措置に係る者又は介護保険 法 の規定による認知症対応型共同生活介 護に係る地域密着型介護サービス費若しく は介護予防認知症対応型共同生活介護に 係る地域密着型介護予防サービス費の支 給に係る者その他の政令で定める者につ き、これらの者が共同生活を営むべき住居 において入浴、排せつ、食事等の介護その 他の日常生活上の援助を行う事業をいう。 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及 び運営に関する基準(平成18年厚労省令第34号) ○面積基準: 7.43㎡/人 【第93条第4項】 ○定員基準: 5人以上9人以下(1ユニット) 【第93条第2項】 ※原則2ユニットまで。 【第93条第1項】 ※ただし、H18.4.1の時点で3ユニット以上で事業を 行っていた事業所は引き続き運営可能。 【附則 第7条】 なし 生活保 護者 生活保護法 第38条第1 項第1号 第三十八条 保護施設の種類は、左の通り とする。 一 救護施設 二 更生施設 三 医療保護施設 四 授産施設 五 宿所提供施設 2 救護施設は、身体上又は精神上著しい 障害があるために日常生活を営むことが困 難な要保護者を入所させて、生活扶助を行 うことを目的とする施設とする。 救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施 設の設備及び運営に関する最低基準 (昭和41年7月1日厚生省令第18号) ○面積基準: 1人当たり床面積 3.3㎡以上 【第10条第5項】 ○定員基準: 30人以上 【第9条】 救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設の設備及び 運営に関する最低基準 (昭和41年7月1日厚生省令第18号) ○一般基準: 耐火建築物又は準耐火建築物 【第10条第1 項】 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。)【第10条第2項】 ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 同条第六項に規定する認知症対 応型老人共同生活援助事業を行 う施設 (☆) 救護施設 (主として 要介護状 態にある 者を入居 させるも のに限 る。) 高 齢 者 ・ 老 人 有料老人ホーム (☆) 介護老人保健施設 (☆) 老人福祉法第五条の二第四項に 規定する老人短期入所事業を行う 施設 (☆)
消防法施行令別表第1(6)項ロに掲げる施設の概要
細 目 高 齢 者 ・ 老 人 老人短期入所施設 (☆) (ショートステイ) 養護老人ホーム (☆) 特別養護老人ホーム (☆) 参考資料3児童 児童福祉法第37条 第三十七条 乳児院は、乳児(保健上、安 定した生活環境の確保その他の理由により 特に必要のある場合には、幼児を含む。)を 入院させて、これを養育し、あわせて退院し た者について相談その他の援助を行うこと を目的とする施設とする。 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 (昭和23年厚生省令第63号) ○面積基準: ・寝室2.47㎡/人以上 ・観察室1.65㎡/人以上(乳幼児10人未満を入 所 させる乳児院を除く。)【第19条】 ・養育専用室9.91㎡/室以上及び2.47㎡/人以 上(乳幼児10人未満を入所させる乳児院) [第 20条] 社会福祉法 (昭和26年3月29日法律45) ○定員基準:5人以上【第2条第4項第4号】 なし 障害児 児童福祉法第42条 第四十二条 障害児入所施設は、次の各 号に掲げる区分に応じ、障害児を入所させ て、当該各号に定める支援を行うことを目 的とする施設とする。 一 福祉型障害児入所施設 保護、日常 生活の指導及び独立自活に必要な知識技 能の付与 二 医療型障害児入所施設 保護、日常 生活の指導、独立自活に必要な知識技能 の付与及び治療 児童福祉法に基づく指定障害児入所施設等の人 員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労 働省令第16号) ○福祉型障害児入所施設 ・居室の定員 乳幼児以外:一室あたり4人以下 【第5条第3項第1号】 乳幼児:一室あたり6人以下 【第5条第3項第3号】 ・面積 乳幼児以外:1人あたり4.95平方メートル 【第5条第3項第2号】 乳幼児:1人あたり3.3平方メートル 【第5条第3項第3号】 ○医療型障害児入所施設 ・医療法に規定する病院と同様の基準【第53条第 1項】 なし 障害者の日 常生活及び 社会生活を 総合的に支 援するため の法律(※) 第5条第11 項 11 この法律において「障害者支援施設」 とは、障害者につき、施設入所支援を行うと ともに、施設入所支援以外の施設障害福祉 サービスを行う施設(のぞみの園及び第一 項の厚生労働省令で定める施設を除く。)を いう。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援 するための法律に基づく指定障害者支援施設等 の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚 生省令第172号) ○面積基準:9.9㎡/人 【第6条第2項二号ハ】 ○定員基準:なし 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための 法律に基づく障害者支援施設の設備及び運営に関する基準 (平成18年厚生労働省令第177号) ○一般基準:耐火建築物又は準耐火建築物 ○緩和基準: 木造・平屋建ての建築物(都道府県知事が、次 のいずれかの要件を満たし、入居者の安全性が確保されてい ると認めたものに限る。) ・スプリンクラー等により、初期消火・延焼抑制に配慮した構造 ・非常警報設備等により、早期発見・通報の体制整備 ・避難口の増設等により、火災時の円滑避難が可能 ○定員基準:30人以上 障害者の日 常生活及び 社会生活を 総合的に支 援するため の法律(※) 第5条第8 項 8 この法律において「短期入所」とは、居 宅においてその介護を行う者の疾病その他 の理由により、障害者支援施設その他の厚 生労働省令で定める施設への短期間の入 所を必要とする障害者等につき、当該施設 に短期間の入所をさせ、入浴、排せつ又は 食事の介護その他の厚生労働省令で定め る便宜を供与することをいう。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援 するための法律に基づく指定障害福祉サービスの 事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成 18年厚生省令第171号) ○面積基準:単独型 8㎡/人 【第117条第5項一号ハ】 併設型・空床型:併設事業所、当該施設の居室 であって、その全部又は一部が利用者に利用 されていない居室を用いること。 ○定員基準:なし なし 障害者の日 常生活及び 社会生活を 総合的に支 援するため の法律(※) 第5条第10 項 10 この法律において「共同生活介護」と は、障害者につき、主として夜間において、 共同生活を営むべき住居において入浴、排 せつ又は食事の介護その他の厚生労働省 令で定める便宜を供与することをいう。 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援 するための法律に基づく指定障害福祉サービスの 事業等の人員、設備及び運営に関する基準 (平成18年厚生労働省令第171号) ○面積基準: 一の居室の面積 7.43㎡以上(収納設備等を除 く。) ○定員規模: 住居の入居定員 原則として、2人以上10人以下 なし