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(2) 理事長あいさつ本日は 年度末の大変お忙しい中 運営審議会にご出席いただきましてありがとうございます また 日頃から当共済組合の事業運営にご理解いただき またご協力いただいておりますこと この場をお借りして改めて御礼申し上げます さて 本日ご審議いただきます主な議題は 平成 28 年度事業計画

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Academic year: 2021

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公立学校共済組合運営審議会議事録(要旨) 1 日 時 平成 28 年3月 23 日(水) 午前 10 時から 12 時まで 2 場 所 公立学校共済組合本部事務所 3 出 席 者 中井敬三(代理 太田誠一)、杉昭重、山口千代己(代理 中村典生)、 河原恵、下﨑邦明(代理 藤井直樹)、佐野義行(代理 植田淳司)、飛 田洋、藤本渡、渡辺春彦、佐々木久美子、小澤利野、梅本修、山木正博、 和田明、原美紀、井上真登 の各委員 4 議 題 (1)平成 28 年度事業計画及び予算について (2)公立学校共済組合定款及び運営規則の一部変更について 5 報告事項 (1)平成 27 年度第3四半期における積立金の運用状況について (2)在職老齢年金支給停止額の計算誤りについて (3)心の健康チェック事業におけるストレスチェック実施計画の概要に ついて (4)健康相談事業の拡充について (5)福祉保険制度の拡充について (6)本部組織の改編について (7)その他 6 議 事 (1)会長代理あいさつ 運営審議会の開催に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。委員の皆様におかれ ましては、年度末のお忙しい中ご出席いただきまして、ありがとうございます。また、 日頃から共済組合事業の運営にご尽力いただき、感謝申し上げます。 本日は、日程に掲げてありますとおり、「平成 28 年度事業計画及び予算」を主な議 題として開催いたします。委員の皆様の忌憚のないご意見をいただき、ご審議いただ きますよう、よろしくお願い申し上げます。 さて、昨年 10 月に被用者年金が一元化され、長期給付を中心に共済組合の業務内容 が大きく変わりましたが、今後も、マイナンバーを利用した地方公共団体との情報連 携をはじめ、共済組合の事業運営や業務のあり方に影響のある新たな仕組みの導入が 予定されており、こうした共済組合を取り巻く環境の変化に、適切に対応していくこ とが求められています。この大きな変革に対応すべく、共済組合においてはこれまで も準備を進めてきておりますが、私ども運営審議会におきましても、検討すべき課題 が今後多くなることが見込まれております。委員の皆様のお知恵をより一層賜りなが ら、共済組合の事業が引き続き適切に運営されるよう、尽力してまいりたいと思って おりますので、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。 それでは、理事長からご挨拶をお願いいたします。

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(2)理事長あいさつ 本日は、年度末の大変お忙しい中、運営審議会にご出席いただきましてありがとう ございます。また、日頃から当共済組合の事業運営にご理解いただき、またご協力い ただいておりますこと、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。 さて、本日ご審議いただきます主な議題は、「平成 28 年度事業計画及び予算」であ り、後ほど担当から詳しくご説明いたしますので、よろしくお願い申し上げます。 私からは、28 年度に向けた各事業の状況について、主なものを少しご説明させてい ただきたいと存じます。 まず、短期給付事業ですが、皆様方のご理解をいただきまして、昨年 10 月に財源率 を改定いたしました。標準報酬制移行に伴う財源率の改定であり、移行前と移行後の 財源の水準が変わらないようにしておりまして、改定前と同じ財源の水準を確保でき ているわけでございます。 高齢者医療制度の拠出金等が減少いたしました。これは、賃金のベースアップによ り、被用者保険全体の総報酬が増加したことに伴い、高齢者医療制度の拠出金等の拠 出率が少し低下したためです。これらのことにより、28 年度は約 450 億円の当期利益 金が見込まれております。 また、27 年度の短期給付財政の収支状況をいま見込んでいるところですが、財源率 をご審議いただいた昨年1月の運営審議会でお示しした推計とほぼ同様になっており ます。後期高齢者支援金は、28 年度に総報酬割が2分の1から3分の2に引き上げら れ、さらには 29 年度に全面総報酬割になるわけです。しかしながら、当面は現行の財 源率を変更する必要はないものと見込んでおります。 ただし、今後については、高齢者の医療費が増加していることに加えまして、被用 者保険全体における総報酬割の動向も影響してくるものと考えております。そのため、 拠出金等の支出の増加については、なお予断を許さないと考えております。医療保険 制度全体につきましては、社会保障分野の見直しなど、今後数年にわたって大きな動 きがあるものと見込んでおります。引き続き、情報収集に努めながら、安定的な財政 運営を図るため、制度改正に的確に対応してまいりたいと考えております。 また、国民医療費が増大する中で、私ども医療保険者には、医療費適正化への一層 の取り組みが求められており、支部も含め努力している最中です。その中で、医療保 険者全般においては一部の柔道整復師による不正請求の問題が出ておりますので、当 共済組合でも、28 年度から、新たに柔道整復師レセプトの内容点検を一部の支部にお いて開始したいと考えております。事業の充実を図りながら、引き続き医療費の適正 化に努めてまいりたいと考えております。 次に、長期給付事業ですが、昨年 10 月の被用者年金一元化の施行から約半年が経過 いたしました。標準報酬制の導入、基幹システムの改修、さらには一元化に対応した

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事務処理、特にワンストップサービスに対応する事務処理については、支部の皆様を 含め、関係者の努力によって、大きな混乱もなく、おおむね良好に進めることができ ております。改めてお礼を申し上げたいと存じます。 しかしながら、先般マスコミ報道にもありましたとおり、在職中の方に支給される 年金である在職老齢年金につきまして、地方公務員共済組合連合会から、日本年金機 構、日本私立学校振興・共済事業団に誤ったデータを提供してしまいました。その結 果、これら2つの実施機関の年金支給に未払いや過払いを生じさせてしまいました。 詳細は後ほど担当からご説明申し上げますが、それぞれの実施機関から支払ってい る年金につきまして、地方公務員共済組合全体で約 5,000 件に影響がございました。 当共済組合の受給者の方におきましても、108 名の方に影響が生じております。誠に申 し訳なく、おわびを申し上げます。 このような状況を踏まえますと、一元化後も、年金の決定と支給を適正に行うため、 他の実施機関との情報交換業務が極めて重要でございます。このことは十分承知して いたわけですが、残念ながら一部にそのような状況が見受けられました。当共済組合 としても、より一層迅速かつ正確な事務処理やシステムによって、適切な対応に努め てまいりたいと考えております。 また、今月 11 日に年金改革関連法案が閣議決定されたことはご案内のとおりです。 年金支給額を抑制するマクロ経済スライドは、これまでデフレ下では発動されていな かったわけですが、賃金や物価が下がるデフレ時に適応できなかった抑制分を、景気 回復で賃金や物価が上昇しているときにまとめて差し引くことができるという法案に なっております。この影響についても十分見極めてまいりたいと考えております。 年金積立金についてですが、昨年 10 月1日から、長期給付積立金は、いわゆる1・ 2階分の厚生年金保険給付組合積立金と旧3階分の経過的長期給付組合積立金の2つ に仕分けられました。その上で、新設された新3階分に該当する退職等年金給付組合 積立金と合わせて、3つの積立金をそれぞれの特性に応じて管理運用していく仕組み に変わっております。 これら3つの積立金につきましては、地方公務員共済組合連合会等の関係機関と連 携しながら、管理運用の方針等を定め、これに適合するように、積立金の運用に関し て、当共済組合としての基本方針、リスク管理の実施方針等も策定しております。こ れらの方針等に基づき、適切に管理し、安全かつ効率的に運用を進めてまいりたいと 考えております。これらの状況については、後ほど担当からご説明させていただきた いと存じます。 次に、保健事業ですが、健康増進及び疾病予防のための取り組み、特に教職員のメ ンタルヘルスが大変重要になってきておりますので、当共済組合としては、さらにこ の点に力を入れていきたいと考えております。文部科学省の平成 26 年度の調査におき ましても、全国の教育職員の精神疾患による病気休職者数は 5,045 人と、依然として

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高い数になっております。私どもとしては、これを予防という形でしっかり対応して いく、そして万が一、さらに重くなったときには適切な対応ができるような仕組みづ くりを進めていきたいと考えております。特に私どもには、8つの直営病院がありま すので、それを十分活用させていただきたいと考えております。 28 年度ですが、ストレスへの気づきの一助となりますよう、「心の健康チェック事業」 を実施してまいりたいと思っております。組合員の方が、いつでも自分自身のストレ ス状況をWEBサイトでセルフチェックできるよう、28 年7月のシステム稼働に向け て、現在準備を進めているところでございます。さらに、このシステムには、オプシ ョンとして、法令で義務づけられております、労働安全衛生法に基づくストレスチェ ックにも対応できる機能を併せて準備しております。 ただ、このオプションの利用には、教育委員会と私どもの契約、それから教育委員 会による費用負担がどうしても必要になってまいります。セルフチェック自体は、本 部で開発いたしますが、ストレスチェックについては、ある程度の財源が必要になっ ております。ただし、私どもはスケールメリットを活かして、極めて低廉な経費にな るよう、現在努力を続けております。全国支部長会議のときにもご説明したとおり、 非常に低い金額になりますし、組合員以外の方々も利用できるようなシステムにして おります。また、ストレスチェックは 50 人以上のところに義務づけられ、50 人未満の ところは努力義務ですが、50 人未満のところでも使えるようなシステムを作ろうと努 力している最中でございます。 教職員の場合には、一般的な職場での問題に加えて、教職員特有の問題があると理 解しております。これらに対応できるよう、私ども8つの病院のうち、関東、近畿、 九州の3病院の専門科医師がこれまで培ってきた知見やノウハウ、いわば先導的な機 能を他の5つの病院にも普及することで、当共済組合全体として、この問題に対処で きればと思っております。 この事業は、規模と性質上、共済組合全体で取り組みたいと考えておりまして、本 部、支部、直営病院の共同事業として位置づけたいと考えているわけでございます。 教職員の心と体の健康に、公立学校共済組合として特に力を入れる必要があると考え ておりますので、どうぞ関係の皆様のご理解・ご協力を賜りたいと存じます。 この仕組みについては、なお調整を図らなければいけない部分があると考えており ますので、関係する支部などのご意見をさらに聞きながら、よりよい形で運用させて いただければと考えております。 また、保健事業については、ガイドラインに沿って行っておりますけれども、現在 のガイドラインは平成 22 年度に作られたものでして、おおむね5年ぐらいを目途に、 このガイドライン自体を見直していくということになっております。このため、28 年 度は、支部代表、組合員代表、有識者の方々から構成します「保健事業検討委員会」 を新たに設置したいと考えております。そこで今後の保健事業のあり方、方向性につ

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いて、ご審議いただきたいと思います。保健事業検討委員会では、共済組合としての 職域性、あるいは独自性を活かしながら、医療保険者としての機能や役割をどのよう に高めていくことができるのかについて、ご検討をお願いしたいと思っております。 保健事業検討委員会における検討結果は、29 年2月頃を目途に、報告書としてまと めたいと考えております。その報告書をもとに、新しい保健事業実施に関するガイド ラインを策定するわけでございます。今回も関係者のご意見をいろいろとお聞きして いきたいと思っております。この新しいガイドラインにつきましては、29 年6月に、 決算のための役員会及び運営審議会がございますので、そこでお示ししたいと考えて おります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 次に、医療事業ですが、病院の運営につきましては、診療報酬の改定もありまして、 27 年度、28 年度とも大変厳しい状況が見込まれております。さらに、医療制度改革に おいては、地域のニーズに即して、病院が自らの医療機能を選択することが求められ ております。今までのような一律の病院ではなく、その地域に応じた機能に特化する ことが求められているわけでございます。直営病院においても、従来は急性期の病棟 を主としていたわけですが、それぞれの地域の実情に応じて、一部を回復期の病棟に 転換するようなこともすでに行っております。今後とも、機能の転換も含めて検討を 重ねてまいりたいと考えております。 なお、現在、各病院は、28 年度までの第4期中期計画に基づく経営改善に取り組ん でいるところですが、28 年度には、現在の医療制度改革の流れに対応するための、新 たな第5期中期計画を策定する必要がございます。医療制度改革に対応できる計画に なるよう、早い段階から本部と病院が協力して、整備を進めてまいりたいと思ってお ります。 職域貢献事業に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、教職員のメンタルヘ ルスを含めた心と体の健康に、さらに力を入れていきたいと思っております。保健事 業と連携しながら、メンタルヘルス関連の事業の充実を図っているところでございま すが、28 年度は、関東中央病院においてメンタルヘルス棟の整備を行いたいと考えて おります。詳細は後ほど担当からご説明いたしますが、円滑にメンタルヘルス関連事 業を進めるため、早期の整備が必要であると考えております。28 年度は、この他に近 畿中央病院の再開発整備事業、災害対応のための整備事業を引き続き実施してまいり たいと考えております。 次に、宿泊事業です。宿泊施設の経営につきましては、それぞれの支部の経営指導 のもとに、ご努力をいただいているところでございますが、特に耐震性の確保を機に、 すべての宿泊施設について、もう一度経営状態をよく考えていただいたわけでござい ます。特に 27 年度におきましては、経営改善に関する基本事項を盛り込みました宿泊 事業運営要綱に定めた「運営継続が困難な施設」を所管する支部に対しまして、抜本 的な経営改善計画書の策定を求めたわけでございます。その計画の妥当性、実現性に

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ついて、外部の有識者を含めた宿泊施設経営評価委員会を本部で開催し、審議を行い ました。その結果ですが、抜本的な経営改善計画書の再策定を求めることになった施 設が6施設ございました。意見を付して経営改善計画を了承することになった施設が 4施設、経営改善計画のとおり実行することになった施設が6施設ございました。厳 しい状況が続いているわけでございますが、28 年度におきましても、新たに運営継続 が困難となった施設を所管する支部に対しまして、抜本的な経営改善計画書の策定を 求めた上で、その計画を審議したいと考えております。 一方で、宿泊施設の経営改善を進めるためには、部門別の収支管理が効果を上げる ところから、トライアルで一部実施しておりましたが、28 年度から本格導入すること にしたいと考えております。教職員の福利厚生のための施設ですから、適正に運営で きるよう、本部もご協力申し上げますので、ぜひ関係する支部の皆様とも一緒に取り 組んでまいりたいと考えております。 以上、28 年度に向けました各事業の状況につきまして、主なところを申し上げまし たが、事業基本方針の主要課題に掲げておりますとおり、当共済組合として対応しな ければならない課題はこの他にも多々あるわけでございます。これらの課題に適切に 対応し、各事業が適切に実施されるよう、さらに取り組もうとしておりますが、運営 審議会委員の皆様にも、きめ細かくご説明し、ご意見をいただきながら、進めてまい りたいと考えております。 今まで役員会及び運営審議会は、3月の予算時と6月の決算時、この2回が原則で ございました。また、財源率について議論しなければならないときには、秋に役員と 運営審議会委員の合同懇談会を設けて、ご議論いただいてきたわけでございます。 しかしながら、先ほど申し上げました短期給付事業の今後の見通しを考えますと、 財政状況について、より丁寧にご説明しながら進めていった方がいい時期に入ってい るのではないかと思われます。併せて、年金積立金の運用については必ず四半期ごと に報告することになっているわけでございます。そのため、財源率の改定がなくても、 ご説明の場として合同懇談会を設けた方がいいのではないかと考えております。 具体的には、28 年度は、10 月に役員・運営審議会委員合同懇談会を開催いたしまし て、短期給付財政の状況、そして厚生年金保険給付、経過的長期給付及び退職等年金 給付の各積立金の運用状況等につきまして、ご説明する機会を設けさせていただけれ ばと考えております。 本日は、皆様からの忌憚のないご意見、ご審議をいただきますよう、よろしくお願 い申し上げます。 (3)平成 28 年度事業計画及び予算について ① 資料1「平成 28 年度事業計画(案)」及び参考資料に基づき、主計課長から次のと おり説明があった。また、冒頭に、平成 27 年 12 月9日付けで制定した「平成 28 年度

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公立学校共済組合事業基本方針」について説明があった。 さらに、27 年 10 月からの被用者年金一元化及び標準報酬制の導入に伴い、掛金・負 担金の基礎となる給与額の推計方法が、上半期と下半期で異なっていることが説明さ れた。 ア 一般的事項 (ア)組合員数等 組合員数は、定年等による退職者数が採用者数を上回っているため、28 年度は減 少するものと見込んでいる。28 年度末推計で、一般組合員等は 94 万 1,877 人で、前 年度に比べ 2,387 人減少するものと見込んでいる。同じく 28 年度末推計の任意継続 組合員は2万 4,702 人、被扶養者は 76 万 6,747 人を見込んでいる。 (イ)給与額等 短期(給付)の 28 年度については、一般組合員等の標準報酬月額は約 3,993 億円、 標準報酬総額は約4兆 7,933 億円を見込んでいる。任意継続組合員の標準報酬月額 は約 84 億円、標準報酬総額は約 1,063 億円を見込んでいる。 標準期末手当等総額は、一般組合員等で約1兆 5,598 億円を見込んでいる。組合 員数の減少、給与額の高い定年退職者と給与額の低い新規採用者との世代交代の影 響等もあり、減少傾向にある。 これらの傾向は、長期(給付)についても同様である。 (ウ)第3号厚生年金被保険者 厚生年金保険法において、地方公務員共済組合の組合員たる厚生年金保険の被保 険者は第3号厚生年金被保険者とされ、その組合員数等を記載することとされてい る。厚生年金の被保険者は 70 歳未満とされており、28 年度末推計で 94 万 1,821 人 となっている。 (エ)介護保険第2号被保険者 28 年度末の組合員数は 62 万 4,665 人で、前年度末との比較では1万 387 人減少す るものと見込んでいる。退職による減少が 40 歳到達による増加より多いため、減少 している。今後しばらくは、この傾向が続くものと見込んでいる。 (オ)28 年度に予定している単位所属所の異動 浅虫保養所は、平成 28 年6月 30 日をもって廃止する。 イ 短期経理 (ア)財源率等 28 年度の掛金・負担金の割合は、一般組合員では 27 年 10 月以降と変わらない。 (イ)給付実績及び推計 休業給付は、約8億 6,000 万円増加しているが、前年度と比べ伸びが鈍化してい る。27 年度には育児休業手当金の給付率引上げの影響で大きく伸びていたところ、 その影響がなくなったためである。28 年度推計の合計は約 2,791 億円で、前年度と

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の比較では約4億円の増加を見込んでいる。 (ウ)資金計画 資金の効率化を図るため、貸付経理へ年利1%で貸し付ける。高額医療貸付け、 出産貸付けに係る貸付経理への貸付は、従来どおり無利息で行う。 短期負担金、短期掛金は、組合員数の減少により減少している。 退職者給付拠出金は、前年度より約 34 億円減少している。退職者医療制度の対象 者が減少したため、退職者給付拠出金に係る概算拠出率が減少したことによるもの である。前期高齢者納付金は、前年度より約 14 億円の減少を見込んでいる。28 年 10 月からの短時間労働者に対する健康保険適用拡大の影響で、28 年度概算分の伸び 率が下方修正されたことを受けている。後期高齢者支援金は、約 1,129 億円を見込 んでいる。28 年度から総報酬割が2分の1から3分の2へ引き上げられる影響があ る一方、被用者保険全体の総報酬額の増加もあり、拠出率が減少したため、伸びが 抑制されている。これら老人保健拠出金、退職者給付拠出金、前期高齢者納付金、 後期高齢者支援金といった高齢者医療に係る支出の収入全体に占める割合は約 40%、 支出全体に占める割合は約 44%となっている。その結果、短期分の収支差は約 454 億円となり、年度末の欠損金補てん積立金は約 278 億円、短期積立金は約 1,241 億 円となる見込みである。 ウ 厚生年金保険経理 (ア)財源率等 28 年度の率は資料のとおりで、9月から改定される。 (イ)年金受給者数等推計 受給者数の 28 年度末の計は、103 万 7,647 人となる見込みである。28 年度は、年 金支給開始年齢の 61 歳から 62 歳への引上げが行われるため、27 年度末と比較する と 1,000 人程度の増加にとどまっている。 (ウ)給付推計 28 年度推計の給付合計は、約1兆 4,864 億円を見込む。 (エ)資金計画 負担金を約1兆円と見込んでいる。この中には追加費用負担金約 2,236 億円が含 まれている。27 年度には、長期経理の収入とされていたものである。厚生年金交付 金は約1兆 2,174 億円で、当年度の給付に要する見込額として、国の厚生年金勘定 から受領する。 厚生年金拠出金負担金は約1兆 800 億円で、これは厚生年金交付金を受領するた め、標準報酬総額、積立金残高等から按分して算定されるもので、国の厚生年金勘 定に拠出する。 これらの結果、収入と支出の差である約 2,692 億円を取り崩し、次年度繰越厚生 年金保険給付組合積立金は、約1兆 9,324 億円となる見込みである。

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(オ)資産の構成割合 資産区分ごとの年度末における資産の構成割合を簿価で示している。28 年度にお いては、年金の支払超過が続くため、国内債券の売却を進めることで、年金の支払 資金を確保する。その結果、国内株式等のリスク資産の構成割合が、相対的に引き 上がる。このことは、次の経過的長期経理の資産についても同様である。 (カ)運用利回り 運用利回りは、1.13%を見込む。受取利息、配当のみを見込んでいる。 エ 経過的長期経理 (ア)負担金率等 原則として収入はないが、公務等給付に係る負担金と追加費用負担金が唯一の収 入である。 (イ)年金受給者数等推計 受給者数の 28 年度末の計は 103 万 8,590 人で、厚生年金保険経理の受給者をベー スに、公務上年金の受給者等を加えた人数となっている。 (ウ)給付推計 28 年度の給付合計は、約 1,879 億円を見込んでいる。 (エ)資金計画 負担金を約 282 億円と見込んでいるが、この中には追加費用負担金約 270 億円が 含まれている。これらの結果、収入と支出の差である約 1,305 億円を取り崩し、次 年度繰越経過的長期給付組合積立金は、約2兆 3,529 億円となる見込みである。 (オ)資産の構成割合 年金の支払などのため、国内債券、短期資産が減少している。 (カ)運用利回り 運用利回りは、1.21%を見込む。受取利息、配当のみを見込んでいる。 オ 退職等年金経理 (ア)財源率 財源率については、27 年度と同じである。 (イ)年金受給者数等推計 28 年度は、終身退職年金で 1,176 人、公務遺族年金で5人を見込んでいる。 (ウ)給付推計 28 年度の給付合計は、終身退職年金、公務遺族年金、一時金の合計で約 5,900 万 円を見込んでいる。 (エ)資金計画 収入と支出の差である約 877 億円を積み立てる。次年度繰越退職等年金給付組合 積立金は、約 1,325 億円となる見込みである。 (オ)資産の構成割合

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資産の 95%を国内債券で運用する。 (カ)運用利回り 運用利回りは、0.45%を見込む。 ここで、参考資料により、年金給付額の推移について、27 年度見込みは通期で約1 兆 6,300 億円を見込んでいること、28 年度は、厚生年金保険給付で約1兆 4,864 億円、 経過的長期給付で約 1,879 億円、退職等年金給付で約 5,900 万円、合計で約1兆 6,744 億円を見込み、27 年度より 444 億円の増加を見込んでいること、また、年金資産の運 用利回りの推移について、27 年度見込みでは 3.53%を見込んでいるが、28 年度は、市 場環境の悪化も考慮し 1.16%と見込んでいることが説明された。 カ 基礎年金支払経理 支払額等については、資料のとおり見込む。 キ 業務経理 (ア)負担金等 28 年度は、地方交付税の事務費単価が 1,200 円増加する。増加した要因は、情報 セキュリティー対策、マイナンバー制度導入対応費用等が措置されたものと推測し ている。 連合会分担金として支出する額は、組合員1人当たり 140 円増加する。 (イ)資金計画 資金の効率化を図るため、貸付経理へ年利1%で貸し付ける。 事務費単価の引上げにより、負担金が約 13 億 3,000 万円増加している。 マイナンバーや情報セキュリティー対策のため、事務費で約 15 億 7,000 万円を見 込む。委託費では、長期給付業務に係る標準システムの導入に要する調査費用とし て、約 3,000 万円を新たに計上している。 これらの結果、当期利益金を約1億 7,000 万円と見込み、年度末の積立金は約 23 億 1,000 万円となる見込みである。 ク 保健経理 (ア)事業の種類 健康管理事業を中心に実施していく。本部事業の教職員の健康管理関係では、直 営病院による職域貢献事業として、①心の健康チェック事業で3億 5,000 万円、② 職域事業研究費助成で 9,600 万円、③講師派遣事業・内部患者割引費等で2億 6,000 万円、電話による健康相談、面談によるメンタルヘルス相談で1億 1,600 万円、レ セプトデータ・健診データの分析による組合員等の健康状態・医療費の状況の把握 で 5,000 万円の予算を措置している。 (イ)財源率等 福祉事業に係る標準報酬月額、標準期末手当等に対する割合は、27 年度と同じで ある。

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(ウ)福祉財源の使途 全額を保健経理の資金とする。 (エ)支部事業費配分額 28 年度においても、引き続き東日本大震災により大きな被害のあった岩手・宮城・ 福島の3支部について、被災組合員等対策事業特別配分を計画している。 (オ)資金計画 福祉事業の充実を図るため、貸付経理から 14 億 8,000 万円を繰り入れ、医療経理 に職域貢献事業及び追加費用負担金などに充てるため 19 億 5,000 万円を、宿泊経理 に追加費用負担金などに充てるため4億 6,000 万円を繰り入れる。 東京宿泊所の閉鎖に伴う関連資金として、宿泊経理から 2,700 万円を繰り入れる。 資金の効率化を図るため、福祉事業積立金及び当面支出予定のない資金は、貸付 経理へ貸し付け、年 1.2%の利息を得る。 負担金・掛金は、組合員数の減少等により減少を見込む。 宿泊経理へ繰入が1億円増加しているが、これは別府保養所の耐震工事の関係で ある。また、医療経理へ相互繰入が7億 5,000 万円増加しているが、これは直営病 院でのメンタルヘルス事業充実のための費用及びメンタルヘルスセンター設置に要 する費用である。 これらの結果、当期利益金を約7億 3,000 万円と見込み、年度末の積立金は約 462 億円となる見込みである。 ケ 医療経理 (ア)施設の利用状況 患者数、診療単価及び病床利用率とも増加を見込んでいる。 (イ)施設設備の整備 前年度継続事業分は、九州中央病院の新病棟新築費用、東北・関東・東海等での BCP対応工事などである。新規事業分は、関東のメンタルヘルスセンター棟工事、 近畿の再開発整備などである。 (ウ)資金計画 事業の安定を図るため、保健経理から 19 億 5,000 万円を繰り入れ、直営病院のメ ンタルヘルス充実のための費用、メンタルヘルスセンターの設置に要する費用及び 追加費用負担金などに充てる。 資金の効率化を図るため、福祉事業積立金及び当面支出予定のない資金は、貸付 経理へ貸し付け、年 1.2%の利息を得る。 診療収入が約 21 億円増加しているが、これは関東での施設基準新規取得、近畿で の救急強化による患者数・手術件数の増加等によるものである。 固定資産除却損が約6億円減少しているが、これは 27 年度に九州の既存病棟解体 に伴う7億円が計上されていたためである。

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これらの結果、当期損失金を約6億円と見込み、年度末の積立金は約 218 億円と なる見込みである。 コ 宿泊経理 (ア)施設の種類及び現況 28 年度における施設数は、宿泊所 29、保養所 11 である。 (イ)施設の設置及び廃止に関する事項 浅虫保養所は、平成 28 年6月 30 日をもって廃止する。 (ウ)施設の利用状況 宿泊部門では、浅虫保養所、芦原保養所の廃止等の影響で減少を見込んでいるが、 会議、宴会、婚礼、グリル部門では、耐震工事のため 27 年度に休業していた施設が 営業再開するため、増加を見込む。 宿泊利用率は、28 年度は 1.14%の増加を見込む。 (エ)施設の整備 前年度継続事業分は、主に耐震補強工事である。新規事業分は、札幌の外壁補修 工事、津の空調工事などである。 (オ)資金計画 事業の安定を図るため、保健経理から4億 6,000 万円を繰り入れ、追加費用負担 金等に充てる。 東京宿泊所の閉鎖に伴う関連資金として、保健経理へ 2,700 万円を繰り入れる。 資金の効率化を図るため、福祉事業積立金及び当面支出予定のない資金は、貸付 経理へ貸し付け、年 1.2%の利息を得る。 施設収入が約3億 3,000 万円増加しているが、これは耐震工事で休業していた施 設の稼働を見込んでいるためである。 修繕費が約1億 5,000 万円増加しているが、これはアスベスト対策工事などを予 定しているためである。 これらの結果、当期損失金を約4億 7,000 万円と見込み、年度末の積立金は約 574 億円となる見込みである。 サ 住宅経理 (ア)施設の現況 27 年度に東京支部の大島教職員住宅 24 戸が完了し、すべての事業計画が終了した。 (イ)資金計画 28 年度の償還金のうち、約 39 億円を保健経理からの借入金の返済に充当する。 当期利益金を約1億 8,000 万円と見込み、年度末の積立金は約 222 億円となる見 込みである。 なお、住宅経理については、償還が完了した支部から順次廃止する。28 年度は、 群馬支部、福井支部が住宅経理を廃止する予定である。

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シ 貸付経理 (ア)貸付金の種類等 貸付金の種類等は、資料のとおりである。 (イ)貸付金の現況 28 年度末の貸付金残高は、件数で 11 万 792 件、金額で約 2,978 億円を見込む。件 数、金額ともに減少している。 (ウ)資金計画 福祉事業の充実を図るため、繰越剰余金の一部 14 億 8,000 万円を保健経理へ繰り 入れる。 資金の効率化を図るため、短期、業務、保健、医療及び宿泊の各経理から借り入 れ、経過的長期経理より借入金の返済に充当する。短期経理及び業務経理からは年 利1%、保健、医療及び宿泊経理からは年利 1.2%の借入利率とする。 当期利益金を約 19 億 8,000 万円と見込み、年度末の積立金は約 311 億円となる見 込みである。 ② 引き続き資料3及び資料4に基づき、担当課長からそれぞれ説明があった。 〔資料3〕保健事業検討委員会の設置 〔資料4〕関東中央病院のメンタルヘルスセンター棟構想の骨子 ③ 質疑等 ア 委員から「短期経理について、収支が好転した理由をさらに詳しく教えていただ きたい。また、近年は経常的に剰余金が積み立てられているが、今後の見通しにつ いてもさらに詳しく伺いたい。」との質問があり、事務局から「収支が好転した理由 は、高齢者医療への拠出金等の見込額が減少したことによる。具体的には、27 年度 は退職者給付拠出金が退職被保険者の減少により大幅に減少し、収支が好転する見 込みとなっている。28 年度の拠出金等の額は、全体として 27 年度を下回る見込みと なっている。後期高齢者支援金については、総報酬割の負担割合が2分の1から3 分の2に引き上げられたことにより増加したものの、被用者保険全体の標準報酬総 額の増加により、拠出率が下方修正されたため、当初の見込みより増加が抑えられ ている。前期高齢者納付金については、団塊の世代がすべて前期高齢者に到達した ことから、前期高齢者数の伸びが頭打ちとなり、減少した。次に、今後の収支見通 しについてであるが、組合員数の減少や世代交代に伴う収入の減少と、高齢者医療 への拠出金等の増加により、剰余金が減少していくものと見込んでいる。さらに、 後期高齢者への支援金については、29 年度から全面総報酬割になること、高齢者の 医療費が今後も増加傾向にあること、34 年度以降、団塊の世代が後期高齢者に移行 することから、後期高齢者支援金を中心とした拠出金等の増加が見込まれている。

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また、拠出金等については、負担能力に応じた公平な負担という観点から、負担の あり方について政府機関等で議論が行われている。これらの影響を確認しながら、 収支推計を的確に行い、短期積立金やキャッシュフローを勘案の上、安定的な財政 運営に努めてまいりたい。」との回答があった。 イ 委員から「長期給付事業に関連して、被用者年金一元化により新たな3階部分の 給付として年金払い退職給付の制度が始まっているが、平成 27 年 10 月以降に納め ている掛金の残高は、いつ、どのような形でお知らせいただけるのか伺いたい。」と の質問があり、事務局から「残高については、毎年度、給付算定基礎額の残高をは がき形式でお知らせする予定である。お知らせの時期は、本年は7月以降を予定し ている。また、この通知書で、直近1年度の毎月の標準報酬月額、付与額、利息、 給付額算定基礎額残高、この間の付与率、基準利率などを併せてお知らせすること としている。なお、28 年度は、27 年 10 月から 28 年3月までの6か月分の残高のお 知らせになる。」との回答があった。 ウ 委員から「経過的長期経理は、毎年積立金を取り崩しながら年金を支給すること とされているが、このままでは積立金が枯渇してしまうのではないかと考える。積 立金が枯渇してしまった場合、どのような対応を取るのか伺いたい。」との質問があ り、事務局から「ご指摘のとおり、経過的長期経理の収入は、追加費用や公務年金 に係る負担金と運用収益が主なものとなっている。従って、当共済組合の積立金を 取り崩して給付することになるため、将来的には給付に要する資金が不足するよう な場合も想定される。資金不足が生じた場合には、地方公務員共済組合連合会から 必要な資金の交付を受けて給付を行っていくことになる。連合会から交付される資 金は、当共済組合の積立金が過去の剰余金を積み立てた資金からなっているのと同 様に、過去の剰余金が財源となっている。具体的には、当共済組合を含む各共済組 合から連合会に対して、毎事業年度の剰余金から一部拠出されてきた資金が財源と なっており、昨年 10 月の年金一元化の実施に伴い、従前の長期給付積立金から経過 的長期給付積立金へと移管されている。」との回答があった。 エ 委員から「メンタルヘルス対策事業の充実に向けた、各病院における体制整備の 取組状況について伺いたい。」との質問があり、事務局から「現在、各病院とも、医 師、保健師、臨床心理士、事務職員等の増員に努めている。メンタルヘルス対策事 業の充実に向けて、体制の整備を進めているところであるが、まだまだ十分とは考 えていない。本部としても財政上の支援を行い、引き続き充実に努めていきたいと 考えている。また、各病院では、心の健康チェック事業を中心にメンタルヘルス相 談の受入枠の拡大、ストレスチェック結果の集団分析結果を活用した講演会等の実 施など、メンタルヘルス対策事業全般の充実に取り組んでいくこととしている。」と の回答があった。 オ 委員から「組合員の貸付利用を高めるための検討状況について伺いたい。」との質

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問があり、事務局から「今年度、貸付事業に関する組合員のニーズを把握するため、 アンケート調査を実施している。その結果、組合員の貸付利用を高めるために取り 組むべき課題として、貸付利率の引下げをはじめ、貸付種別や貸付限度額の見直し、 事務手続きの簡素化などの課題が明らかになっている。早期に対応可能な申込様式 の変更など、事務手続きの簡素化については、適宜取り組んでいきたいと考えてい る。組合員の貸付利用を高めるための改善については、他の共済組合の対応も参考 としながら検討していく。組合員から一番要望が多かった貸付利率の引下げについ ては、一元化前は、長期給付財政の安定化の観点から、貸付利率を 2.4%以下に引 き下げることはできなかったが、一元化後の主な貸付財源が退職等年金経理の剰余 金となるため、貸付利率の引下げが可能となった。しかしながら、退職等年金経理 は創設されて間もないことから、組合員への貸付財源として借り入れるための十分 な財源を有していない。当面は財源を積み上げながら、貸付金残高、新規貸付需要 等の事業運営に関する要因について十分な検証を行い、貸付利率の引下げを実施し ても、貸付事業の安定的な運営が可能かどうかということについて、検討を進めて いく必要があると考えている。また、貸付利率については、人事異動等による組合 員の共済組合間の異動にも配慮する必要があり、他の共済組合との均衡を考慮する ため、調整が必要になる。以上のことを勘案しながら、組合員の利便性を高め、利 用しやすい貸付制度とするための検討を引き続き行っていきたいと考えている。」と の回答があった。 議題(1)については、上記のとおり審議され承認された。 (4)公立学校共済組合定款及び運営規則の一部変更について 資料5「公立学校共済組合定款及び運営規則の一部変更案」に基づき、総務課長か ら次のとおり説明があった。 定款の変更案の1点目は、「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険 法等の一部を改正する法律」の施行に伴い、所要の変更を行うものである。具体的に は、傷病手当金附加金の額の算定基礎を、標準報酬の日額の3分の2に相当する額か ら、支給開始日の属する月以前の直近の継続した 12 月間の各月の標準報酬月額の平均 額の 22 分の1に相当する額の3分の2に相当する額に変更するほか、他の給付、障害 厚生年金等を受けることができる場合の規定を整備する。また、福祉事業として、組 合員等の健康管理及び疾病の予防に係る自助努力についての支援の規定を追加する。 2点目は、掛金・負担金率の変更である。介護納付金に係る掛金率及び負担金率など、 4月からその率を変更するものについて定款を改める。3点目は、業務経理への繰入 について、それぞれの経理から繰り入れる組合員1人当たりの単価を変更する。4点 目は、浅虫保養所及び芦原保養所の廃止に伴う所要の変更である。その他、所要の規

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定の整備を図ることとし、28 年4月1日から実施するが、浅虫保養所の廃止について は、28 年7月1日から実施する。 引き続き、運営規則の変更案の1点目は、「持続可能な医療保険制度を構築するため の国民健康保険法等の一部を改正する法律」の施行に伴い、所要の変更を行うもので ある。具体的には、社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険中央会との委託契約 に関する規定が地方公務員等共済組合法に定められることにより、当該規定について 運営規則から削除する。その他、所要の規定の整備を図ることとし、28 年4月1日か ら実施する。 議題(2)については、承認された。 (5)報告事項 ① 資料6「平成 27 年度第3四半期における積立金の運用状況」に基づき、資産運用課 長から報告があった。 委員から「第4四半期に入ってから、世界的な株価の下落や原油価格の下落といっ たことに関連して、第2のリーマンショックが起こるのではないかという報道もされ ているような現状で、運用環境は悪化又は先行き不透明だと思っている。資産運用は 長期的な視点が非常に大事だと思うが、基本ポートフォリオの見直しは考えていない のか伺いたい。」との質問があり、事務局から「厚生年金保険給付組合積立金に関して は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)等の管理運用主体4団体で、今の ところ見直す動きはない。厚生年金の共通財源としての一体性もあり、当共済組合単 独で基本ポートフォリオを見直すことはできないが、毎年検証を行っていくことにな っている。経過的長期給付組合積立金については、本年秋に仕分け額の精算が予定さ れており、その際に基本ポートフォリオを見直すかどうかの検証も予定されている。 現在、両積立金については、基本ポートフォリオへの移行期にあるが、株式等のリス ク資産の割合は相当低めに抑えているところである。ご指摘のあった運用環境につい ては、特に2月にかなり下がって世界的な株安となっていたが、このところ落ち着い てきている。一方、安全資産とされていた国内債券については、1月 29 日にマイナス 金利導入という日銀の政策もあり、10 年国債がマイナスの利回りになるなど、国債の 新規購入がかなり厳しく、金利が上昇した場合には損失が生じるリスクが高まってい る。これらのことを踏まえ、長期的な観点から分散投資を図り、年金財政上必要な利 回りを確保するという基本ポートフォリオの考え方に基づき、広めに設定している許 容乖離幅を活用して、リスク資産の購入は運用環境を見ながら慎重に検討していく。」 との回答があった。 ② 資料7「在職老齢年金支給停止額の計算誤りについて」に基づき、年金企画課長か

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ら報告があった。 ③ 資料8「心の健康チェック事業におけるストレスチェック実施計画の概要」に基づ き、福利課長から報告があった。 委員から「心の健康チェック事業ストレスチェックオプションのチェック項目には、 国が推奨する 57 項目のストレスチェック項目以外に、教職員独自のチェック項目が盛 り込まれているとのことであるが、今後、利用希望団体を増やしていく観点からも、 非常に大事なものになる、この独自のチェック項目について、もう少し詳細に伺いた い。」との質問があり、事務局から「ストレスチェックに使用する質問票は、高ストレ ス者判定に使用する厚生労働省の推奨する「職業性ストレス簡易調査票」57 項目に加 え、教職員特有のストレス要因を統計分析に活用するための 10 の質問項目で構成され ている。教職員特有のストレス要因の 10 の質問項目は、九州中央病院が今まで実施し てきたストレスチェックから得られた知見を活用し、教育現場という組織・業務の中 で生じることとなる教職員特有のストレス要因から選定している。10 の質問項目の具 体的な内容としては、「事務処理」、「生徒指導」、「保護者への対応」、「部活指導」、「学 習内容、学習指導」などがある。」との回答があった。 委員から「教育委員会が契約している産業医が、心の健康チェック事業ストレスチ ェックオプション共同実施者となった場合、高ストレス者かどうかの判定は、産業医 に委ねることになるのか。また、非常に機微な個人情報を取り扱うことになるが、W EBシステム上で個人情報保護はどのように取り扱われるのか伺いたい。」との質問が あり、事務局から「まず、高ストレス者の判定基準は、実施者であるメンタルヘルス 統括センター長3名の総意に基づき、あらかじめ設定する。これは教育委員会が契約 する産業医が共同実施を希望する場合であっても同様であり、この内容を承諾の上、 契約していただくことになる。なお、産業医等が共同実施者となった場合には、当該 システムにより高ストレス者と判定された方の中から面接指導の要否判定を実施して いただくことになる。いずれにせよ、高ストレスと判定された方であっても、本人が 産業医との面接指導を希望しない場合には、教育委員会へ結果が提供されることはな い。次に、個人情報の取扱いについてであるが、個人情報の流出を防止するため、個 人情報を一切保管していないインターネット環境側と個人情報が保管されているイン トラネット環境側のシステムを物理的に切り離して別々に設置している。ストレスチ ェックはインターネット環境側にあり、受検者はIDとパスワードでの受検となるた め、個人名等の個人情報を入力することはない。従って、インターネット環境側にし かアクセスできない外部の者が、個人情報を手に入れることはできない。」との回答が あった。 ④ 資料9「健康相談事業の拡充」及び資料 10「福祉保険制度の拡充」に基づき、福利

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課長から報告があった。 委員から「4月から障害者差別解消法が施行されることに伴い、事業者等において は合理的配慮の実施が求められている。障害のある教職員の方々の意見にもあるとお り、情報を的確に受けられるような、また健康相談ができるような支援を実施するよ うお願いしたい。」との要望があり、事務局から「健康相談事業に関しては、「教職員 健康相談 24」において、平成 29 年 11 月からWEB相談を可能とすることにより、聴 覚に障害のある教職員の方々もメールでご相談いただけるような対応を考えている。 また、広報については、当共済組合で設けているホームページに、視覚に障害のある 教職員の方々をサポートするため、音声読み上げ機能等のある「ZoomSight(ズームサ イト)」というシステムを導入している。ただ、このシステムには一部対応していない ファイルがある等、今後とも改善が求められるところである。現行システムでは不足 している機能を補う代替システムの検討など、ホームページをより使いやすいものに 向上させるため、検討を進めていきたいと考えている。なお、参考までに、心のセル フチェックシステムについては、音声読み上げソフトに対応した専用の画面を用意し、 視覚に障害のある教職員の方々にも操作できるよう配慮していく。今後とも、障害の ある教職員の方々へ十分に配慮した事業のあり方、広報等を進めていく。」との回答が あった。 ⑤ 資料 11「本部組織の改編」に基づき、総務課長から報告があった。 ⑥ 長期給付業務に係る「標準システム」の導入について、情報システムセンター長か ら報告があった。 以上

参照

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