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岩質材料の制御破砕とその設計法に関する研究

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Academic year: 2021

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学 位 論 文 題 名

博 士 ( 工 学 ) 福 田 大 祐

岩質材料の制御破砕とその設計法に関する研究

(Study on Controlled Fragmentation of Rock‑like Material and Numerical       Design Method)

学位論文内容の要旨

  発破は,爆薬の 爆発エネルギーを 利用して,岩盤・ コンクリート構造物 を効率的に破砕する技術で あり,鉱山開発や 土木工事をどの大 規模な破砕・掘削 が必要とをる分野に おいて,効率的かつ経済的 を破砕法として広 く用いられている .特に,近年はコ スト削減と品質向上 の要求が高まり,例えばト ンネ ル発 破 では っこ れ まで 以上 に 精度良く設計掘削 面を形成しかつ地 山残存部への損傷 を低減する ことが望まれてい る,すをわち,高 度な破砕制御機能 を有する発破技術が 要求されているが,このた めに は発 破 にお ける 高 速破 壊現 象 の機構を解明し, それに基づぃて制 御破砕設計法を構 築すること が不可欠である. 一方,発破では爆 薬を使用するため ,その適用には厳し い法規制が課され,さらに 発破 振動 ・ 発破 音・ 発 破低 周波 音 等により使用が制 限される場合があ ることも事実であ る.このよ うを場合,割岩機 や静的破砕剤等の 代替手段が採用さ れるが,これらの破 砕効率は発破のそれと比較 して著しく低い. そこで,最近では ,火薬類取締法によって制限され顔い非火薬類の爆燃を利用する,

いわゆる非火薬破 砕法が開発されて きている.しかし をがら,それによる 岩質材料の破砕機構は未解 明であり、さらに その破砕設計法も 確立されていをい のが現状である.以 上のように、爆轟・爆燃に よら ず, こ れら の高 速 燃焼 反応 現 象を利用した破砕 法における岩質材 料の破壊プロセス は未だ未解 明を点が多く,そ の結果,各々の工 法における最適設 計を考えることが極 めて難しいというのが現状 である.そこで, 本研究では動的破 壊プロセス解析に 基づき,爆轟および 爆燃を利用した岩質材料の 高速 破砕 法 にお ける 破 壊プ ロセ ス を解 明す る とと もに そ の設 計法 を 提案 する ことを目 的とした,

  1章は 序論 であり,研究の背 景と目的を示してい る.また,岩質材 料の動的破壊機構 を考える上 で重 要で あ る動 的破 壊 の載 荷速 度 依存性や岩質材料 の動的破壊プロセ ス解析法,す極わ ち亀裂進展 解析手法に関する 既往の研究を展望 している.

  2章で は, 本 研究 で用 い た動 的破 壊 プロ セス 解 析法 の概要を示し ,破砕対象が不均 一を岩質材 料である場合の現 象の非再現性を考 慮するための方法 について検討してい る.特に.本論文で研究対 象とする発破等の 高速破砕法では, 実験による破壊機 構の解明には限界が あることから,数値解析に よるアプローチが 重要であること, さらに,数値解析 では破砕対象である 岩質材料の不均一性に起因 した結果のばらっ きを考慮すること が重要であること を指摘した.そして ,材料の不均一性を考慮し て亀 裂の 生 成・ 進展 ・ 連結 のシ ミ ュレーションが可 能を動的破壊プロ セス解析法を用い て,強度空 間分 布の 異 をる 複数 の モデ ルに 対 する数値実験を実 施し,それらの統 計処理により破砕 設計値を決     ―307 ‑

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定する 方法 を提案 した.

  3章 で は ,ト ン ネ ル 最 外周 制 御 発 破 にお い て 空 孔を 配置さ せた発 破法 ガイド ホー ルプラ ス ティン グ を対象 として ,岩盤 の破 壊プロ セスを 解明す るとと もに 破断面 を平滑 に制御する方法に ついて 検討 を加え た.ま ず。発 破孔 からの応力波による隣接円形空孔における応力集中効果を定量的 に分析 し, 空孔径 の増大 に伴っ て空 孔周囲 の引張 応力集 中は増 大す るが, その増 大率はさほど大き くをぃ こと を示し た。次 に、ガ イド ホール ブラス ティン グにお ける 破砕プ ロセス を解析し,発破孔 からの 応力 波によ り空孔 壁から プレ クラッ クが発 生・伸 長する こと 、空孔 径の増 大に伴ってプレク ラック 長が 長くを り,そ の結果 とし て平滑を破断面が形成されやすく毅ることを示し,大口径ガイド ホール の有 効性を 明らか にした ,さ らにガイドホールプラスティングの試験施工結果を分析し,現場 の発破 試験 結果と 数値解 析結果 がよ く一致 するこ とを示 し,本 研究 で提案 する破 壊プロセス解析及 び設計 法の 妥当性 を示し た.こ れに 引き続き.孔間距離や最小抵抗線が破断面形状特性に及ばす影響 を統計 的に 分析し ,ガイ ドホー ルプ ラステ ィング の設計 指針を 示す .

  第4章で は,放 電衝撃 により 非火薬 類を 爆燃さ せ,そ の圧カ により岩質材料を破砕する方法 放電 衝撃破 砕法 を対 象とし てっ爆 燃に 起因す る岩質 材料の 破壊プ ロセ スとそ の設計 法について検討を 加えた .破 壊プロ セスは 載荷特 性に より極めて大きを影響をうけることから,まず,放電衝撃破砕法 で使用 され ている ニトロ メタン が装 薬孔内 で爆燃 した場 合のガ ス圧 カの発 現特性 をモデル化する手 法を提 案す る.次 に,提 案した 圧カ モデルを用いてコンクリートの破壊プロセス解析を実施し,放電 衝撃破 砕法 におけ る破砕 プロセ スと その特 徴を明 らかに した。 また 、コン クリー ト供試体を用いた 実規模 試験 の結果 と比較 して, 解析 結果は実験で観察された破砕形態と良く一致することを示し,提 案した モデ ル化手 法の妥 当性を 明ら かにした,さらに,孔間距離,最小抵抗線長等の破砕設計値と破 断 面 平 滑 度 と の 関 係 を 定 量 的 に 分 析 し , 放 電 衝 撃 破 砕 の 最 適 設 計 指 針 を 示 す .   第5章は 結論で あり, 本研究 で得ら れた 成果を まとめ ている ,

‑ 308

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学位論文審査の要旨 主査 副査

副査 副査 副査

教授 教授 教授 准教授 准教授

金子 五十嵐 藤井 川崎 児玉

学 位 論 文 題 名

勝比古 敏文 義明

    

了 淳一

岩質材料の制御破砕とその設計法に関する研究

(Study on Controlled Fragmentation of Rock‑like Material and Numerical        Design Method)

  発 破は ,爆薬 の爆発 エネル ギーを 利用 して, 岩盤・コンクリート構造物を効率的に破砕する技術で あ り,鉱 山開発 や土 木工事 をどの 大規模 顔破 砕・掘削が必要とをる分野において,効率的かつ経済的 を 破砕法 として 広く 用いら れてい る.特 に, 近年はコスト削減と品質向上の要求が高まり,例えばト ン ネル発 破では ,こ れまで 以上に 精度良 く設 計掘削 面を形 成しか つ地山 残存 部への 損傷を 低滅する こ とが望 まれて いる ,すを わち, 高度を 破砕 制御機能を有する発破技術が要求されているが,このた め には発 破にお ける 高速破 壊現象 の機構 を解 明し, それに 基づぃ て制御 破砕 設計法 を構築 すること が 不可欠 である.一方,発破では爆薬を使用するため,その適用には厳しい法規制が課され,さらに発 破 振動・ 発破音 ・発 破低周 波音等 により 使用 が制限 される 場合が あるこ とも 事実で ある. このよう を 場合, 割岩機 や静 的破砕 剤等の 代替手 段が 採用されるが,これらの破砕効率は発破のそれと比較し て 著しく 低い.そこで,最近では,火薬類取締法によって制限されをい非火薬類の爆燃を利用する,い わ ゆる非 火薬破砕法が開発されてきている,しかし′よがら,それによる岩質材料の破砕機構は未解明 で あり、 さらに その 破砕設 計法も 確立さ れて いをぃのが現状である.以上のように,爆轟・爆燃によ ら ず,こ れらの 高速 燃焼反 応現象 を利用 した 破砕法 におけ る岩質 材料の 破壊 プロセ スは未 だ来解明 を 点が多 く,そ の結 果,各 々の工 法にお ける 最適設計を考えることが極めて難しいというのが現状で あ る,そ こで, 本研 究でほ 動的破 壊プロ セス 解析に基づき,爆轟および爆燃を利用した岩質材料の高 速 破砕法 におけ る破 壊プロ セスを 解明す ると ともに その設 計法を 提案す るこ とを目 的とし ている.

  1章 は序論 であ り,研 究の背 景と目 的を示 して いる. また, 岩質材 料の動的破壊機構を考える上 で 重要で ある動 的破 壊の載 荷速度 依存性 や岩 質材料 の動的 破壊プ ロセス 解析 法,す 誼わち 亀裂進展 解 析手法 に関す る既 往の研 究を展 望して いる .

  2章で は , 本 研究で 用いた 動的破 壊プロ セス 解析法 の概要 を示し ,破 砕対象 が不均 ーを岩 質材 料 である 場合の 現象 の非再 現性を 考慮す るた めの方法について検討している.特に,本論文で研究対 象 とする 発破等 の高 速破砕 法では ,実験 によ る破壊機構の解明には限界があることから,数値解析に よ るアプ ローチ が重 要であ ること 。さら に, 数値解析では破砕対象である岩質材料の不均一性に起因     ―309―

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し た結果 のばら っきを 考慮 するこ とが重 要であ ること を指摘している.そして,材料の不均一性を考 慮 して亀 裂の生 成・進 展・ 連結の シミュ レーシ ョンが 可能 を動的 破壊プ ロセス 解析 法を用 いて, 強 度 空間分 布の異 をる複 数の モデル に対す る数値 実験を 実施 し,そ れらの 統計処 理に より破 砕設計 値 を 決定す る方法 を提案 して いる.

  3章 で は , ト ンネ ル 最 外 周 制 御発 破 に お い て空 孔 を 配 置 させ た 発破 法 ガイド ホール プラス テ ィンゲ を対 象とし て, 岩盤の 破壊プ ロセス を解明 する ととも に破断 面を平 滑に 制御す る方法 に つ いて検 討を加 えてい る. まず, 発破孔 からの 応力波 による隣接円形空孔における応力集中効果を定 量 的に分 析し, 空孔径 の増 大に伴 って空 孔周囲 の引張 応力集中は増大するが,その増大率はさほど大 き くをい ことを 示して いる 。次に 、ガイ ドホー ルプラ ステ ィング におけ る破砕 プロ セスを 解析し , 発 破孔か らの応 力波に より 空孔壁 からプ レクラ ックが 発生 ・伸長 するこ と、空 孔径 の増大 に伴っ て プ レクラ ック長 が長く 極り ,その 結果と して平 滑を破 断面が形成されやすくをることを示し,大口径 ガ イドホ ールの 有効性 を明 らかに してい る.さ らにガ イド ホール プラス ティン グの 試験施 工結果 を 分 析し, 現場の 発破試 験結 果と数 値解析 結果が よく一 致することを示し,本研究で提案する破壊プロ セ ス解析 及び設 計法の 妥当 性を示 してい る,こ れに引 き続き.孔間距離や最小抵抗線が破断面形状特 性 に 及 ば す 影 響 を 統 計 的 に 分 析 し 、 ガ イ ド ホ ール プ ラ ス テ ィ ング の 設 計 指 針を 示 し て い る.

  4章 では, 放電衝 撃によ り非 火薬類 を爆燃 させ, その 圧カに より岩 質材料 を破砕する方法 放電 衝 撃破砕 法 を 対象と して .爆燃 に起因 する岩 質材料 の破 壊プロ セスと その設 計法 につい て検討 を 加 えてい る,破 壊プロ セス は載荷 特性に より極 めて大 き極影響をうけることから,まず,放電衝撃破 砕 法で使 用され ている ニト ロメタ ンが装 薬孔内 で爆燃 した 場合の ガス圧 カの発 現特 性をモ デル化 す る 手法を 提案し ている ,次 に,提 案した 圧カモ デルを 用いてコンクリートの破壊プロセス解析を実施 し ,放電 衝撃破 砕法に おけ る破砕 プロセ スとそ の特徴 を明らかにするとともに,コンクリート供試体 を 用いた 実規模 試験の 結果 と比較 して, 解析結 果は実 験で 観察さ れた破 砕形態 と良 く一致 するこ と を 示し, 提案し たモデ ル化 手法の 妥当性 を明ら かにし ている,さらに,孔間距離,最小抵抗線長等の 破 砕設計 値と破 断面平 滑度 との関 係を定 量的に 分析し ,放電衝撃破砕の最適設計指針を示している,

5章は 結論 であり ,本研 究で得 られ た成果 をまと めてい る.

  こ れを要 するに 著者 は,爆 轟およ び爆燃 を利 用した 岩質材料の制御破砕を対象として,それらの破 壊 プロセ スを解 明する とと もに合 理的款 設計法 を提案 して おり. 発破工 学なら びに 岩盤工 学の発 展 に 貢献す るとこ ろ大を るも のがあ る。

  よ っ て , 著 者 は 北 海 道 大 学 博 士 ( 工 学 ) の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 あ る も の と 認 め る 。

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参照

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