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小児呼吸器感染症領域における新興ウイルス感染症~KI、WUポリオーマウイルスを中心として~

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Academic year: 2018

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学 位 論 文 審 査 の 概 要

博士の専攻分野の名称 博士(医 学) 氏 名 寺本 忍

主査 教授 有川 二郎

審査担当者 副査 教授 西村 正治

副査 教授 有賀 正

副査 教授 佐藤 典宏

副査 教授 志田 壽利

学 位 論 文 題 名

小児呼吸器感染症領域における新興ウイルス感染症

~KI, WUポリオーマウイルスを中心として~

申 請 者 は 日 本 人 小 児 の KI ポ リ オ ー マ ウ イ ル ス(KIPyV)と WU ポ リ オ ー マ ウ イ ル ス

(WUPyV)の罹患状況の把握、呼吸器感染の病原体である可能性および両ウイルスの腫瘍原 性について検討した。呼吸器感染症患者の鼻咽頭拭い液 232 検体から KIPyV は 3.0%,

WUPyV は 16.4%検出された。両ウイルスの臨床像には特異的なものはなかった。両ウイ

ルスの塩基配列は世界的に良く保たれていた。ペア血清が得られた1名の急性期血清から

WUPyV ゲノムが検出され,回復期には抗体価の上昇を伴ったが各年齢層の血清273検体

では抗体価の上昇を認めなかった。30名の肺腺がん組織からは両ウイルスともに検出され

なかった。30 名の正常肺組織の1検体よりKIPyV が検出され潜伏感染の可能性が考えら れた。コッホの原則の変法に基づいた場合、現時点ではKIPyVとWUPyVが呼吸器感染症 の原因であると結論するには至らなかった。

西村教授より成人の検出状況についての質問があった。有賀教授から他のウイルスとの

重複感染する状況および移行抗体についての質問があった。佐藤教授からはコッホの原則

の変法は病原性の証明には厳しすぎるのではないかとの質問があった。志田教授から,免

疫不全例からの検出だった場合に真の病原体と証明する方法についての質問があった。有

川教授からは小児期に集中して感染する理由および感染経路についての質問があった。申

請者はいずれの質問に対しても、自らの研究内容と文献的考察を交えて適切に回答した。

本論文は,日本人小児において初めてKIPyVとWUPyVを検出し,その病原性への考察 も含めた新興感染症への取り組みとして高く評価され,今後のさらなる病原性の解明の礎

の研究として期待される。

審査員一同は,これらの成果を高く評価し,大学院課程における研鑽や取得単位なども

参照

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