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ペ イ トン会 計 学 の 基 本 問 題 国

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(1)

一41一

ペ イ トン会 計 学 の 基 本 問 題 国

損 益 計 算 の理 念 と方 式 に つ い て

古 賀 実

←)ま え が き

損 益計 算 は企 業 会 計 の 死活 を握 る面 だけ に,そ の 方法 論 が重 要 命題 とな る の は 当然 の理 で あ る。 そ の 中心 的 課 題 は,損 益 項 目の分 析 と分 類,期 間 算 入 の 問題,表 示方 法 論 に 帰 着 す るで あ ろ う。 損 益項 目の分 析 と 分 類 に つ い て は,論 者 の 主 観 の 入 り易 い 面 だけ に最 も問題 の 出易 い箇 所 で あ り,表 示 方 法 論 に 直接 的 影 響 を 及 ぼす こ とに もな るが,ま た,企 業 の種 類 に よ って当 然 異 な る分 析,分 類 を 許容 しな けれ ば な らぬ 面 もあ り得 る所 で あ り,具 体 的 問題 に対 して能 う限 りの客 観 的 妥 当 性 を 求 めね ば な らな い 問題 で あ ろ う。期 間 算 入 の問 題 は期 間計 算 の正 否 を決 す る ポ イ ン トに な る所 で あ り,こ こに 繰延 べ 見 越 しの 問題 が 生起 し,損 益 項 目と負債 性 項 目との まぎ らわ しい問題 点 が 出 て くる。 この 問題 も,具 体的 問題 に 即 して解 決 して行 く方 法 論 を とるの が, 経 済 社 会 の進 歩 に 即応 す べ き宿 命 を 持 つ会 計 と して は妥 当 な道 で あ ろ う。

口 包括 主義損益計算論の基本理念

本 項 の 主 な る 資 料;Classifica七ionAndSequenceInFinancialStatements:

Accoun七ingProblemsinWarContractTermination,Taxes,andPos七 WarPlanning.NewYork:AmericanInstituteofAccountants,1943, pp.57‑67.

収 益 に対 す る費 用 は これ を,(1>計 上 され た 収 益 に対 応 す る売 上 商 品原 価, 附 帯 物 件及 び用 役 の費 用,② 純 利 益 か らの控 除 額 の二 つ に 分類 す る こ とがで

き る。(1)の場 合 の 損 益 計算 書 作 成 上 の主 要 問 題 は所 属費 用 の分 類 の程 度,配

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列 の順 序,区 分 損 益計 算 の 問題,非 経 常 的 損 失 と所 得税 を算 入 させ るか 除 外 す るか の問 題 で あ る。 第 一 点 の分 類 の程 度 に 関 して は,株 主 え の公 示報 告 用 と しては,損 益 計 算書 上 に微 細 な る分 類 を す るの は余 り賛成 で きな い。 も し 微 細 な報 告 を 要 す る こ とに な った ら附 属 書 類 を作 成 して補 足 した らよいで あ ろ う。 一 般 に 要 請せ られ る こ とは,製 造 原価,販 売 費,一 般 管 理費,及 び無 形 資 産 の減価 償却 費(こ れ は 脚 注 記 載 に して も よい し,別 表 に 示 す の も よい) の表 示 で あ る。 第二 点 の 配 列 の順 序 に関 しては,規 準 は い ろ い ろ あ り,項 目 の 大小 に よ る もの,発 生 の 段 階 に よ る もの,製 品 え の賦 課 の難 易 に よる もの 等 々で あ る。 この 問題 は慣 習 的 な もの と思 わ れ,製 造 原 価 を最 初 に記 載 す る 習 慣 に な って い るが販 売 費 を最 初 に 記 載 す る こ とに して も,不 都 合 な こ と と は い え な い。

第 三 点 の 区 分 損 益計 算 につ い ては,改 革 を しな けれ ば な らな い。 説 明の た め に 次 の 例 を あ げ る。

減価 償 却 前 の総 利 益 … … × × × 減価 償 却 前 の 営業 利 益 … … × ××

営 業 利 益 …… × × ×

年 度 総 利 益 … … × × ×

連 邦 所 得 税 引 当 金設 定 前 の年 度純 利 益 … … × ××

年 度 純 利 益 … … × ××

集 計 … … × ××

残余 年 度剰 余 金 … … ×× ×

損 益計 算 を この よ うに 区 分 しな けれ ば,損 失 と利 益 との関 係 が 不 明で あ る との考 えは 愚 劣 とい うべ きで,ど の 費 用 も収 益 に対 応 す る とい う意 味 で 差 違 の あ る もの で は な く,収 益 に対 し等順 位 の 直接 的 関係 を持 つ もの と考 え るべ きで あ る。従 って損 費 はす べ て,純 利 益 の 算 出 に際 し一 括 して控 除 さ るべ き で あ る。

こ こに は,財 務 諸 表 上 に おけ る 経 費(expenses)と 損 失(losses)の 識 別

とい う会 計 学 上 の最 も微妙 な 問 題 が伏 在 す るので あ る。 しか しこれ に限 定 を

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ペ イ トン会 計学 の基 本問題⇔(古 賀) 一43一

加 え るに は 困難 は存 しな い。 あ る特 定 の損 失 は当 期 にお い て も当期 以後 に お い て も,収 益 に よ って総 体 的 に も部 分 的 に も回収 され な い損 費 のか か った あ る要 素 の 支 出 な い しは消 滅 で あ って 実 体 の 明確 な もの で あ る。(損 益 計 算 上 の締 め 括 りと して の損 失 とは意 味 を 異 に して い る ことに注 意 す べ きで あ る。)

ちな み にす べ て の対 応 す る収 益 の合 計 額 に 対 す る費 用 の 超 過 分 を 意 味す る しか しど うい う場 含 に費 用 が損 失 に な るか を きめ る客 観 的 妥 当 性 あ る試 験 方 法 が な いの は 遺 憾 で あ り,ま た 損 失 と して 処理 さ るべ き項 目の選 定 もな ん ら定 説 のな い状 況 で あ る。 た だ 一 般 的 な考 え方 と して い え る ことは,経 営 者 が 直接 管 理 す る こ との 至 難 な予 期 せ ざ る 非経 常 的損 費 は 損 失(losses)と 断 定 で きな くと も損 失 の匂 い の あ る もの と考 え られ てい る こ とで あ る。 損 失 (losses)と い うのは従 って,非 能 率 とか 災 害 とか,経 済 変 動 の 結 果 と して生 ず る規 準 外 の費 用 とい うこ とに な ろ う。 しか し厄 介 な ことは,企 業 は多 くの好 ま しか らざ る要 素 をか か えた 環境 に お い て営 業 してお り,こ れ らの好 ま しか らざ る要 素 は年 々そ の緊 迫 度 が変 化 す るが,こ れ か ら完全 に離 脱 す る こ とは な く,巨 視 的 に い って営業 と不可 分 の関 係 に な っ てい る こ とで あ る。 しか し, 上 述 の よ うに,こ れ らの好 ま しか らざ る企 業 の損 費 を克 服せ られ る純 技 術 的 損 費 と区 別す る こ とが,き わ め て 困難 な ので あ る。 従 って,当 期 利 益 を 計上 す る上 の 隙路 を避 け るた め に剰余 金 勘 定 に 借記 す る こ とに よ って特定 の費用 を 処理 す るに当 っては,事 実 を ほ とん ど止 揚 した通 常活 動 に関 す る高 度 の 主 観 的概 念 に頼 らね ぽ な らな い こ とに な る。

こ うい うよ うに 言 えば,明 確 な もの と考 え られ て い る通 常 の 技術 的 な 営業 も幻 想 的 な もの に な って しま うので は な い か との評 もで るか も知れ な い が, 実 際 の と ころ,企 業 の活 動 とい うものは,経 営 者 の努 力 と,運 と,非 情 な経 済 的 社 会 的 勢 力 との織 りなす 混 和 の うち に行 なわ れ る もの で あ る。

この種 損 失 の損 益 計算 上 の扱 いに つ い て博 士 は結 論 的 に 非経 常 的 外 部 的 要

因 の もた らす 要 素 を確 定 せ る 目的 を もって 除去 せ ん とす る こ とを,短 期 的 な

部 門 計 算 に お い て は,妥 当 でな い とは いわ な いが,年 度全 体 の営 業 成 果 の報

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告 を す る場 合 に は,損 失(10sses)を 当期 収 益 か らの控 除 と して処 理 す る以外 に合 理 的 な処 理 法 は な い よ うに 思 う。

.そ こで,自 分 が推 奨 した い のは,経 費損 失 と もに原 則 と して損 益計 算 書 に お い て総 利 益 か らの控 除群 中 に入 れ,損 失 項 目は控 除群 中で 経 費 と分類 した 適 当 な見 出 し項 目を 附 して表 示す る こ とで あ る。

国 期 間損 失 算 入 上 の制約

本 項 の 資 料;DistributionCostsAndInvento「yValues;Accounting Review,September,1927.

TheAccoun七an七AndPriva七eEnterprise;JournalofAccoun‑tancy, January,1948.

AccountingProceduresAndPrivateEnterprise;TheJournalof Accountancy,April,19斗8.

InterestDuringconstruction;J()urnalofPoliticalEconomy,Aprl, 1922.

AssetAccounting(1952)ChapterII,pages17‑18.

ContemporaryAccoun七ingbyThomasW.Ireland:NewYork,Ameri‑

canInstitu七eofAccoun七ants,1945.

PrematureRevenueRecognition;JournalofAccoun七ancy,october, 1953.

次 に期 間損 益 計 算 に 算 入 され な い期 間発 生 の費 用 の場 合 に つ い て考 察 を加

え る こ とにす る。 この問 題 に つ い て の博 士 の基 本 的 考 え 方 と して は,費 用 収

益 対 応 の原 則 に基 づ き,収 益 の発 生 に 直接 また は 間接 に寄 与 した る もの で あ

るか ど うか を基 準 とす る。 この こ とに 関 し,博 士 は,費 用 は収 益 が確 定 して

後 に は じめ て確定 す べ き もの な る こ とを力 説 す る。 この こ とは,収 益 に対 応

性 の あ る費 用 で あ るか否 か を判 定 す る考 え方 に よ る もので あ る こ とは 明 らか

で あ る。 た だ上 述 した通 りに,こ の対 応性 の あ る費 用 の中 に 予測 外 の企 業 の

管 理 能 力 を超 え た損 失 を も算 入 す る こ とに関 しては 問 題 が存 す るわけ で あ る

が,対 応性 の ま った くな い費 用,例 えぽ将 来 に亘 る人 事 計 画 上 の費 用 な どは

除 外 さ るべ き もの と述 べ てい る。 しか しまた,対 応性 の判 別 が至 難 な もの も

あ り,例 えば 広告 費 は 期 聞収 益 に 対 して どの 程 度 まで 寄 与 を した か の測定

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ペイ トソ会計学 の基 本問題⇔(古 賀) 一45一

は,そ の標 本 的 な例 と して挙 げ 得 られ る。

上 述 の ご と き立場 に立 っ て博士 は期 間費 用 を論 ず るの で あ るが,博 士 の期 間費 用 の 分析 上 の若 干 の 問題 点 を下 に挙 げ 論 ず る こ とにす る。.

O資 本 化 され る もの一 企 業 資産 の増価 分 に つ い て,出 資 者 に対 す るあ た か も報 酬 の よ うな形 で 支 出 され る。 この場 合 の支 出は単 な る期 間 損 費 と し て扱 うべ きで な く資 本 の 減少 の取 扱 い をす べ きで あ る。 標 本 的 な例 は建 設 利 息 の場 合 で あ る。 次 の例 題 を あ げ る こ とに す る。 出資 者Aが5万 弗 の予 算 で 工 場 を 建設 した が,創 立年 度 末に3千5百 弗 の 増価 が あ った とす れ ば,次 の 仕 訳 が 生 ず る。

(借)工 場 設 備$3,500 (貸)A出 資 金$3,500

この3千5百 弗 の増 価 を もた ら した経 済 的 要 因 の 中に は,こ の企 業 の将 来 の発 展 えの期 待 が あ り,特 に 企業 経 営 者,出 資 者 の企 業 創設 に寄 与 した 役 務 が あ る。 役務 を労 賃 に な ぞ らえれ ば,企 業 の設 備,製 品 の価 格 に は,労 賃 と 素 材 費 とが織 り込 まれ て い る のだ と主張 す るの は マ ル クス 理 論 で あ るが,博 士 は,こ の よ うに して形 成 され た企 業 の設 備 も,商 品 も,法 人 と して の企 業 の 所 有 権 に属 す る との立場 を と り,企 業 に,経 営,経 理 の主 体 と して の地 位 を 明瞭 に 認 め,上 記 の役務 を,企 業 の 資本 の 一 部 とな った の だ とす る。従 っ

て,上 例 の企 業 が営 業 開始前,出 資 者Aに3千5百 弗 を前 払 金 的 意 味 で 交 付 す る場 合 に も,そ れ は,企 業 創 建 に寄 せ た 役務 に 対す る報 酬 とは認 めず,役 務 の 資本 化 され た もの で あ るか ら,引 出金 とす るの で あ る。 従 って この場 合 次 の仕 訳 を生 ず る こ とに な る。

(借)A出 資 金$3,500 (貸)現 金$3,500

⇔ 負債 性 の 費 用 売 買契 約 当時 に お い て実際 の支 出 は な いが契 約 の履

行 の進 展 に伴 な っ て費 用 とな る ものが あ るが,こ れ らの 中に は契 約 時 に お い

て 負債 と考 え られ る もの が あ る。 次 に これ に該 当す る場 合 を挙 げ て論ず る こ

(6)

とに す る 。

(1)売 上 商 品 保 証 費 一 売 主 が そ の 売 却 した 商 品 を 一 定 期 間 い わ ゆ る ア フ タ ーサ ー ヴ ィス を す る 場 合 が しば しぼ 見 られ る。 今,X社 が50台 の 採 鉱 機 械 を1台 に つ き1万 弗 で 全 額 即 金 で 売 却 した 。 そ の 際 買 主 に 対 し,売 却 日 か ら1年 間 の 機 能 保 証 と小 部 品 の 取 替 を 無 償(災 害 及 び 巨 大 損 害 を 除 き)で な す 契 約 を した 。 また,買 主 の 方 は,第2年 目は750弗 で 保 証 を 受 け る こ と

もで き る こ とに した 。X社 が 上 記 の サ ー ヴ ィス を す る た め の 毎 年 の 平 均 費 用 は,1台 に つ き500弗 で,全 機 械 の 引 渡 は,最 初 の1年 目の 終 りに 終 了 し,

2年 目の ア フ タ ーサ ー ヴ ィス費 は 約2万5千 弗(500弗 ×50)と す る。 こ の 取 引 に つ い て,ア フ タ ーサ ー ヴ ィス 費 を 除 く一 切 の 損 費 を 止 揚 す れ ば,第1 年 度 に 次 の 仕 訳 が で き る 。

(借)現 金$500,000

(借)販 売後経費$25,㎜

  ω貸ω貸((

機 械 売 上 $500,000

機械 販売後経費 引当金$25,000

上 記 ② の 仕 訳 の借 記 事 項 は 全 売 上 高 に対 す る実 際 損 失 また は相 殺 を意 味 す る。 第2年 度 は ア フ タ ーサ ー ヴ ィス が提 供 され る年 度 で,次 の 仕 訳 を得 る。

(借)機 械販売後経費引当金

(3)

$25,000

尚,次 の よ うな 仕 訳 もで き る 。 (第1年 度)

(借)現 金 預 金

(1)

$500,000(貸)

(第2年 度)(2)

(借)販 売 後 経 費 補 償 前 受 金$37,500

(貸)現 金$25,000

機 械 売 上$462,500

販 売 後 経 費 補 償 前 受 金37,500

(貸)売 上 商品補償部収益$37,500

(7)

ペイ トン会計学 の基本問題㊨(古 賀)

(3)

(借)売 上 商 品 保 証 部 費 用$25,000(貸)現 金 預 金

一47一

$25,000 上 記 の 仕訳 は従 来 一 般 に な され き った 処理 法 で あ るが,こ の 処 理 法 に よる と,未 だ 収 得 して い な い 第 二年 目の保 証 料37,500弗 を収 益 とす るの み な ら ず,未 だ 発 生 して い な い 将 来 の損 費25,000弗 を 費 用 に 算 入 す る こ とに よっ て,実 際 の純 利益 は12,500弗 に過 ぎな くな って しま う。 売 上 商 品 の 保 証 の た め に利 益 が 損 失 を辛 う じて下 廻 らない だ け に な って しま う。 この事 例 の よ うな場 合 に は売 手 の側 に保 証 部 門 が あ って 保 証業 務 を遂 行 して い るの が 一 般 で あ るか ら,保 証 部 門 で収 入 が あれ ば,部 門 の純 収 入 を きめ る経 理 を し,部 門 の営 業 か ら生 ず る純 利 益 また は純 損 失 を 算 定 す べ き もの で あ る。 上 記 処 理 法 は 今 日迄 長年 重 大 な批判 を受 け る こ とな く認 容 され き った の で あ るが,上 述 す る所 に よ りそ の不 合 理性 は 明 白で あ る。 上 記 処 理法 に代 る正 しい処 理 法 は 生 じてい な い損 費 を計 上 す る必 要 を な くす る こ とで あ る。 元 来,販 売 後 保 証 附 商 品 の 売上 収 益 は,保 証 実 施 の 原価 に よ って きめ られ るの で は な く,販 売価 格 に よって きめ られ る もの な の で あ る。 勿 論 この種 の販 売 価 格 は取 引 条 款 で 必 ず し も明瞭 で な い場 合 もあ り得 よ うが,推 定 す る こ とは通 常 さほ ど困 難 で もな い で あ ろ う。 売 主 が 売 上 商 品保 証 制 を と らず,ま った く別個 の現 金 主義 方 式 に よ る場 合 は,保 証 制 を と って い る同種 売 買 当事 者 間 の 保証 費 を参 照 す る こ とに よ って,黙 示 的 に保 証 額 を 知 り得 る場 合 もあ る。 この よ うに考 察 し来 る と きに 後 の処 理法 は 一応 妥 当性 のあ る もの とい え る。

た だ,上 記 販 売 が掛 で行 なわ れ,約 定 額 が第1年 度 末 迄 に全 然 支払 い を受 け な か った場 合 は,「 前 受金 」勘 定 は あ り得 な いわ け で,ま た こ うい う条 件 の 下 で 設定 され た 引当 金 勘定 は 過 大表 示 の売 掛 金 に対 す る相 殺 勘 定 以外 の何 物 で もな い こ とに な る。従 って この場 合 の正 しい仕 訳 は 次 の とお りに な る。

(借)売 掛 金$462.500 (貸)機 械 売 上$462,500

売上商品保証 の実施前 に売上代金全額の支払 を受け た ら,次 の仕訳を要す

(8)

る こ とに な るo

(借)現 金$500,000

oo oo 獅 郡

金 受 前 償 補 金 費 経 掛 後 売 売 販

旬 (

この場 合 の前 受金 は 負債 と解 せ らるべ きで あ る◎ 裁 判 所 や 税 務 当 局 の下 し た 決 定 の 中に は必 ず しも負債 と解 しな い もの も若 干 あ るが,納 得 で きる根 拠 を 示 して くれ て い る もの は な い。

(2)砂 利 採 掘場 の埋 没 業 務 一 一 一 一 一一2i¥例と して砂 利 採 掘 場 賃 貸 借 契 約 関 係 の 貸手 の会 社 が 賃借 人 た る採 掘人 に採 掘 に よっ て生 じた穴 を採 掘 のつ ど埋 め る 約 束 で賃 貸 した場 合 を 考 察 す る。 この場 合 に 穴 を埋 め る推 定 費 用 は,採 掘期 間 中 に砂 利 販 売価 格 に 配 賦 して い くべ きで,こ の控 除 を要 す る ときは 負債 勘 定 に 貸記 す べ き こ とに つ い て 会計 学 者 の説 は 一 致 して い る。 この処 理 法 で

は,一 切 の収 益 は穴 埋 め を す るの に先 立 って計上 され るだ ろ うし,ま た,こ の 目的 に よる支 出は 見 越 計 上 され た 負債 を弁 済 す る もの とみ な され る。 こ こ で 生起 す る疑 問 は,本 例 は,先 例 の機 械 売 上 に よる一定 期 間 修理 保 証 す る契 約 の場 合 と違 うか ど うか,ま た穴 埋 め作 業 は,売 上 商 品 の 保証 修理 と同 じよ

うに収 益構 成 段階 の一 部 とみ な さ るべ きか ど うか の問題 で あ る。 この 問題 に 対 して 完全 に 確信 あ る回答 を す る こ とは難 しい こ とで あ るが,両 例 の 間 に は 若 干 の 相 異 点 の あ る こ とを 指摘 す る ことが で き る。 穴 埋 め作 業 は,賃 借人 の 利 益 の た め に設 定 され た もので は な く,ま た期 間か ら期 間 え と継続 的 に行 な わ れ る砂 利 採 掘販 売 に お い て は,賃 借 人 か ら支 払 われ る前 払 金 は存 しな い。

た だ 利 益 を あ げ るた め に規 則 的 に 繰 り返 され る仕 事 で あ り,砂 利 が売 却 され

た と きは,賃 貸 借 の取 引 関係 は消 滅 し,賃 借 人 か ら受 け取 った賃 貸 料 金 は,

負 債 の返 済 とか,そ の他 の 目的 で使 用 され て しま う性 質 の もの であ る。穴 埋

め を す る債務 は,砂 利 採 掘場 の所 有 者 に 対す る もの で あ って,使 用 料 や 賃 借

料 とお おむ ね 同 じ性 格 の もの で あ る。 従 って契 約 当事 者 以外 の者 が 実 際 に行

な う穴 埋 め作 業 は,た だ 負債 の返 済 の意 味 を持 つ に過 ぎな い もので あ って,

(9)

ペイ トン会計学 の基 本問題⇔(古 賀) 一49一

負 債 を 返 済す る行 為 自体 は,利 益 構成 の 一 部 とな る もの で は な い。

(3)販 売 代 金 中 の未 実 現 原価 一 今,Y社 が 一 区 画 の土 地 を10万 弗 で 購 入 し,そ れ を 同種 同価 の100戸 分 の 住宅 建 設 用 地 に 分 筆 した 。 水 道,道 路,歩 道,樹 木 等 の改 良 費 が2万7千5百 弗 か か り,さ らに2万2千5百 弗 を要 す る 改 良工 事 計 画 を樹 て た。 そ して20筆 の土 地 が1筆2千 弗 で売 却 さ れ,こ の売 却 契 約 でY社 は 上 記 改 良工 事 を上 記 推 定 費 用 で1年 内に 完成 す る こ とに した。 他 の損 費 を 止 揚 して,当 期 の 収 入 と 純 利 益 は 如 何 。 す で に 生 じた費 用 は12万7千5百 弗 で,全 原価 の8割5分 に当 た る。 利 益 は 売 却 さ れ た20筆 の価 額 の8割5分,即 ち3万4千 弗 中 に存 す る こ とに な るが,こ

の差 額1割5分 に 当 た る6千 弗 は,当 期 利 益 と い うよ りは 買 主 よ りの前 受 金 と考 え るべ きで あ る。 稼 得 収益 に対 応 す る 土 地 代 及 び改 良費 は25,500弗

(127・5・・弗 の 轟)で あ る ・ 従 って2・ 筆 の 土 地 の 売 却 と・ この 売 却 闘 応 す る費 用 は,次 の 仕 訳 に よ っ て あ らわ す こ と が で き る 。

(D

(借)現 金$40.000 (貸)土 地 売却益

前 受 金

$34,000 6,000 (2)

(借)売 上 原 価$25,500 (貸)土 地 代 及 び 改 良 費$25,500

20筆 の 土 地 の 売 却 に よ っ て 実 現 す る収 益34,000弗 と そ の 原 価25,500弗 との 差 額8,500弗 は,他 の 費 用 を 止 揚 す れ ば 利 潤 総 額1万 弗 の8割5分 で あ る 。 次 年 度 に お い て は,計 画 さ れ て い る未 実 現 の 改 良 費 が 当 初 の 推 定 通 り1 筆 分225弗 とす れ ば,次 の 仕 訳 を 得 る 。

(1)

(借)前 受 金$6,000 (貸)土 地 売却益 $6,000

(2)

(借)売 上 原 価$4,500 (貸)土 地 代 及 び 改 良 費$4,500

本 例 に お い ては,売 主 の契 約 の完 遂前 に,買 主 は契 約金 全 額 を支 払 って い

(10)

るか ら,売 主 は契 約 を完 了 す る能 力 に つ い ての 適当 な保 証 を買 主 に与 え る こ とが 必 要 とな る。 この 保証 金 の額 は,2年 度 の収 益 額 に つ い ては,販 売価 額 に当期 発 生 の費 用 を分 子 と し売 上 後 保 証 費 を含 む推 定 損 費 を分 母 とす る分数 を乗 じて得 られ る商 で あ る。 この点 前 述 の機 械 販売 の場 合 の販 売 後 経 費 補 償 は,将 来 の補 償 額 を 別箇 に算 定 す るの と異 な る と こ ろで あ る。

(4)将 来 の 推定 費 用 の 当期 計 上 の 問題 通 常 の売 上 後保 証 経 費 と,そ の回 収 の取 扱 い に つ い て は,損 費 の発 生前 に そ れ を 見 越計 上 す る企 業 は 少 な いが,取 立 費 用 の 引 当金 に よ って受 取 勘 定 を償却 す る ことに よ っ て,当 期 収 益 に将 来 の推 定 費 用 を対 応 させ る慣 行 が と き ど き見 られ る。 一 体 事 前 に課 し た経 費 を後 に な って賞 い受 け る処理 に よって利 益 を計 上 す る こ とが で き るか

とい う疑 問が 生 ず るわ げ で あ るが,ま だ売 却 され な い製 品 の 販 売 活 動 に 見 ら れ る ご と く,掛 売 買 で は,受 取勘 定 を 回収 す る こ とが通 常 の且 つ 不 可 避 の業 務 で あ る こ とを考 え る と き,積 極 に 解 す る ことに も意 味 が あ る よ うに思 わ れ る。 積極 説 に従 え ば,後 に生 ず る費 用 の 相 関 的意 味 を あ らわ す 金 額 に よ って 当期 売 上 高 の相 殺 高 及 び受 取 勘定 の相 関 的相 殺 高 とを増 加 させ る こ とが 必 要

とな るで あ ろ う。

農 産物 の販 売 価 格 決 定 に際 して保管 引 渡 等 の諸 掛 を 算入 せ しめ る農場 価格 法(farm‑pricemethod)も 同 じよ うに 論 じ られ る問題 で あ る。 事 例 をあ げ て説 明す る と1人 の 農夫 が 手 持 の1千 ブ ッシ ェル の 小 麦 の 棚卸 を した と こ ろ,市 価 で1ブ ッシ ェル 当 た り2弗 で あ った とす る。 尚,小 麦 の植種 収 穫 の 費用 が1ブ ヅシ ェル 当 た り1弗62仙 で,引 渡 迄 の保管 費 及 び配 達 費 が1ブ

ッシ ェル 当 た り18仙 だ とす る。 この場 合 に 農場 価 格 法 を 適 用す る と,1千 ブ ッシ ェル の棚 卸 価 額 は1,820弗 とな り,小 麦 の収 穫 時 に実 現 す べ き利 益金 額(1ブ ッシ ェル当 た り20仙 と して 全 額200弗)が 当期 利 益 に 計 上 され る

こ とに な る。 しか し理 論 上 厳密 にい って,経 費 全 額1ブ ・シ ェル 当 た り1弗

80仙 の うち,そ の9割 に 当 た る1弗62仙 だけ が 損 費 と して 計 上 され て い る

の で あ るか ら,利 益 見 込総 額2百 弗 の うち の1割,即 ち20弗 分 は まだ 稼 得

(11)

ペ イ トソ会 計学 の基 本問題㊨(古 賀) 一51一

され て な い。 この 理 論 は,い くつ か の経 済 的 要 素 が あ る終 局 の結 果 に必 要 な る場 合 に は,そ の 各要 素 が終 局 の結 果 に 対 す る寄 与 は,軽 重 な く,ど の一 つ も除 外 さ るべ き もの で は な い との考 え方 に 立 っ てい る。 従 って この理 論 か ら い えば,本 例 の 小 麦 を保 管 し引渡 す 仕 事 は 利 益 を 実 現す る上 に必 要 な る要 素 であ るか ら,こ の 部 分 の 仕事 にか か る費 用 を収 益 の 稼 得上 に お い て必 要 で な い とす る経 理 は正 し くな い こ とに な る。

(5)社 債 の割 引発 行 につ い て 社 債 発行 時 に お い ては,社 債 発 行 に よ る入 金 額 と当 該社 債 償還 金 額 との差 額 を表 示 す る もの で あ るが,時 の経 過 と と もに利 息 の要 素 を帯 び る こ とに な り,償 還期 の到 来 に よ って初 め て 支 払わ れ る こ とに な る 将 来 の利 息 また は 未 払 の 利 息 で あ る と解 す る。 この立 場 か ら,社 債 の割 引 額 を 一種 の前 払利 息 で あ る と解 して,貸 借 対 照表 の 資産 の 部 に計 上 す る取 扱 い に 対 して は,反 対 す るわ け で あ る。 そ もそ も支 払利 息 の本 質 に 関 して博 士 は,借 りた金 を使 用 す る こ とに 対 し,期 間 に 応 じ課 せ られ る 金 額 で あ る と解 す る ので,借 金人 が い くば くか の前 払 い をす れ ば,そ れ は 借 入金 の減 少 以外 の もので な いか ら,厳 格 な意 味 で は利 息 の前 払 いは あ り得 な い との基 本 的立 場 に立 って い る。

⇔ 売 価 決定 に伴 な う将 来損 費 の認 識 商 品 の販 売 価 格 を確 定 す るに 当 た って,こ れ に対 応 す る将 来 損 費 の計 上 を 要す る場 合 が あ る。 中古 車 売 買業 と陳 腐 化 商 品価 格 決 定 にそ の例 が 見 られ る。次 に この二 つ の事 例 につ き述 べ る。

(1)中 古 車売 買業 の勘 定 処 理 米 国 で は 中 古 車売 買業 は 新 車 販 売 業 者

が そ の 営 業 の 一環 と して行 な って い る場 合 が多 い。 一環 と して で は あ るが 当

該 業 者 に 取 って は近 来 重要 な部 門 とな りつ つ あ る。 しか るに この 中古 車 販 売

業 は 保 守 主 義 会計 に よれ ば,新 車 販 売業 の い わ ば 奉 仕 的業 務 とみ な し,修 繕

費,調 整 費 な どの費 用 を上 廻 る売 価 にす べ きで ない とす るの で あ る。 か くて

中古 車 営 業 部 門 は,自 動 車販 売 業 者 には 常 に 赤 字 とな る もの で,こ れ は 中古

車営 業 の重 要 性 増 大 の近年 の傾 向 と撞 着 す る もので あ る。 そ して記 帳 処理 は

(12)

新 車 売 上 高 の値 引 と して借 記 され る こ とが従 来 しば しば あ った が,こ の価 額 が,修 繕調 整 費 や販 売 費 が き ま った後 の 中古 車 販 売 か ら得 られ る入 金 額 を遙 か に超 過 す る こ とが あ り,こ の よ うな慣 行 の下 で は,中 古 車 の取 扱 営 業 は赤 字 に な る こ とが 当 然 で,こ の 損 失 額 は経 費 と され,新 車販 売 に伴 な う特 別 値 引 または 割 引 と して処理 され る こ と もあ った が,こ の よ うな 処 理 が 妥当 で な い こ とは従 来 長年 認 め られ て い る。 しか しこれ を妥 当 化 す るた め,よ く提 示 され る保 守 的 な方 法 と して,見 積 費 用 を計 上 した る後 販 売 され る 中古 車 を 見 積販 売 価 格 で評 価 す る処 理法 も,適 正 な もの とは い い得 な い。 そ もそ も保 守 主 義 的 処理 では 中古 車 営業 部 門 は,前 述 の ご と く,収 益 を して費 用 を 超 過 せ しめ る こ とが で きな いか ら,中 古 車 営業 部 門 の長 は,そ の部 に使 わ れ る財 産 が,事 業 の純 益 を もた らす 一 助 に な る ご とき 処理 が 認 容 され な いが,こ れ は,特 に現 今 の状 況 の下 で は,ま った く 非 現 実 的 で あ る。 前 述 した る ご と く,今 日の新 車 販 売 と中古 車売 買業 の 兼業 と後 者 の重 要 性 増 大 の傾 向 との 外 に,後 者 は概 ね 別 の場 所 で 別 の職 員 に よ って 営 まれ てい るの で あ る。 従 っ て,新 車 の場 合 に のみ利 益造 成 の 能力 を認 め,ま た実 際 の 利 益 稼 得 過程 に 先 立 って収 益 を認 め る ことは,金 額 の大 小 を問 わ ず 正 し くな い。

そ こで,正 しい 処理法 は ど うか とい うに,新 車 売 上 勘 定 に,回 収 また は未 回収 の代 金 と,中 古 車 営業 部 が 適 正 と認 め る中古 車卸 値 の受 取 額 とを 貸記 す る こ とで あ る。 この処理 法 に よって,新 車 部 門 は 自立 し,中 古 車 部 門 の収 益 を実 現 前 に計 上 して新 車 の収 益 に 偽装 す る よ うな こ と もな くな り,中 古 車 部 門 は現 実 的 基 盤 に 立 つ こ とに な るわ け で あ る。

(2)陳 腐 化 商 品 の価 格 決定 百貨 店 の地 階 とか 特 売場 で 売 られ る流 行

遅 れ,ま た は店 ざ ら しの商 品 に は,お 客 の購 買欲 を 唆 るた め に 季節 内 に売 却

で きる 以上 の 商 品 を 仕 入れ た た め に生 じた ものが 多 く,季 節 が 過 ぎてか らも

販 売 を 継 続せ ざ るを 得 な い事 実 か ら生 ず る間接 費 は全 額 これ を 当期 収 益 高 に

対 応 す る損費 に計 上 す べ きで あ るのに,こ の計 上 は慣 習 的 に な され な い の で

あ るが,こ れ は 間 違 った 処理 で あ る。 た だ しか し,季 節 外れ 品 や 二級 品 を い

(13)

ペ イ トン会 言f学の 基 本 問 題 ⇔(古 賀) 一53一

くらか で も利 潤 の得 られ る可 能 性 あ る価 額迄 厳格 に減 価 す る経 理 態 度 は 間違 っては いな い。 これ は 正 常 の商 品 販 売 部 門 な い し関 係 経 営 部 門 に利 益 を計 上 す る可 能性 を否 認 す る会 計 方 針 は 間違 って い る と思 うか らで あ る。 尚反 面, こ うい う商 品 の運 搬 や 販 売 活 動 に 生 ず る経 費 を控 除 した 販売 価 格,即 ち推 定 実 現価 額 で棚 卸 を す る ことは保 守 的 で あ る との考 え 方 が従 来会 計学 者 の間 に あ った が,特 売場 とか 特定 事 業 部 門 で次年 度 に 実 現 され る利 益 を当期 収 益 と

して認 め るので あ るか ら,実 際 に は保 守 的 とは い え な い。

四 減 イ 面{賞去口 費 に つ い て

(1)早 期 償却 に つ い て 従 来 の慣 習 と して,相 当 の収 益 を 得れ ば,減 価 償却 は 早期 に完 了 す る もの と され てい る。営 業 権 な どの 無形 固定 資産 に つ

い て い えぽ,収 益 の表 示 に 重大 な支 障 が 生 じな い 限 り,当 該 無 形 資 産 の実状 を顧 慮 せ ず に 償却 を完 了す る のが 今 日迄 の 長年 の慣 習 に な って い る。 これ に 比 す れ ば,有 形 資産 に つ い ては 耐 用年 数 終 了前 の償 却 完 了 は そ れ ほ ど支持 さ れ て いな いが,そ れ で も実 際 の件 数 は 移 しい もの で あ る。 この支 持 者 の根 拠 とす る と ころ は,企 業 経 営 にお い て税 金 対策 上 減 価 償却 を推進 せ しむ べ きだ とす るの で あ る。 第 二 次世 界 大戦 中 に は,米 国連 邦 議 会 は,非 常 時 固 定 資産 と認 め られ た 有 形 資 産 の早期 償却 を 認 め る措 置 を 取 った 。 実際,特 殊 な環 境 の下 で は,耐 用年 数 を正 確 に きめ る こ とは 難 事 で あ る こ とを考 え る と,償 却 計 画 を十 分 練 り上 げ て早 期 償 却 をす るのは や む を 得 な い もの と考 え られ る。

(2)前 期 償却 高 の 修正 に つ い て ハ ワーtド ・C・ グ リア(HowardC.

Greer)は,前 期 の減 価 償 却 高が 間 違 っ て い る ことが判 明 した と きは,一 度 だけ 修 正 を 認 め るべ きで あ る と述 べ(註1),「 前 期 の減 価 償却 が 不 足 して い る ことが 判 明 した場 合 に は,償 却 額 増 加 の修 正 を今 期 に お い て なす べ きで あ る。」 と述 べ て い る反 面,前 期 償 却 が 過 大 の場 合 の 控 除 を認 め な い ので あ る が,こ れ は 片手 落 の議 論 とい うべ きで あ る。

また,E・L・ コー ラ ー(E.L,Kohler)は,「 最初 の 償却 に 明 白 な間 違 い

が あ ったか,と もか く十 分 な判 断 が な され ず に行 な われ た場 合 には,修 正 が

(14)

何 等 か の 方 法 で 始 め ら れ る の が 普 通 で あ る が,過 不 足 修 正 の 仕 訳 に 関 し て 間 違 い な い し 悪 意 に よ る も の と 善 意 に 出 つ る も の と を 識 別 す る こ と の 困 難 を 考 え,良 識 と 十 分 な る 判 断 に よ っ て,い っ た ん き め ら れ た も の を 次 期 に な っ て 訂 正 を 加 う べ き で は な い 。」(註2)と 述 べ て い る 。 こ の 見 解 は,会 計 担 当 者 の 質 を 問 題 に せ ず に 一 度 な さ れ た 会 計 処 理 を 不 可 侵 の も の と し て い る が,不 可 侵 と す べ き い わ れ は な く,い わ ん や 会 計 面 の 未 熟 や 前 期 に お け る 事 務 上 の 間 違 い に よ っ て 生 じ た も の で あ る と き に,こ れ を 見 過 し て 修 正 し な い で お く

こ と は 許 さ る べ き で な い の み な ら ず,経 済 環 境 が 時 々 刻 々 変 動 す る こ と を 考 え る と き,前 期 の 損 益 計 算 を 不 動 の も の と す る の は 妥 当 で な い 。

(註1)"SecondNegative"inRestora七ionofFixedAssetValue̲";the AccountingReview,XXII,April,1947.

(註2)"FiJstNegative"inRes七 〇ra七ionofFixedAssetValuep.202.

③ 正 確 な 償 却 費 算 定 上 の 盗 路 一 減 価 償 却 費 を 営 業 費 の 一 一環 と し て 考 え る と き に,商 品 価 格 の 決 定 と無 関 係 に す る こ と は 不 合 理 で あ る に もか か わ らず,従 来 この 面 を と か く等 閑 視 され き っ た き らい が あ る。 こ の こ とは,減 価 償 却 費 を 算 定 す る に 当 た って 将 来 の 生 産 費 を 見 越 し て 計 上 され な い 不 合 理 を 意 味 す る。 ま た こ の こ とは,工 場 設 備 等 の 固 定 資 産 の再 取 得 費 と も つ な が

る も の で あ る こ とは,本 論 文O「 評 価 論 を 続 る 問 題 」(本 誌 第19巻1号)で

も論 述 し た と こ ろ で あ る 。 これ は い ず れ も時 価 主 義 評 価 を 妥 当 とす る根 拠 と な る も の で あ る。 しか し,ス イ ー ニ ー(Sweeny)一 派 の 人 々 の 唱 導 す る貨 幣 価 値 主 義(thevalue‑o正 一moneybasis)に よ る 評 価 法 は 法 制 上 の 規 矩 に 合 致 しな い 面 が 出 て 来 る こ と も あ っ て,法 制 に よ る規 整 を 受 け る 幅 の 大 き い 大 企 業 な ど の 採 り難 い 難 点 が あ る。 従 っ て こ の 難 点 を 経 済 統 計 の 方 法 を と る こ

とに よ っ て,こ の 不 調 和 点 を 調 和 させ る こ と が 会 計 学 者 の 任 務 と考 え る べ き で あ ろ う。

(四 期 間収 益算 定 上 の制 約

本 項 の 主 な る 資 料;RecordingRevenueOnOヒherBasesThanSales:

(15)

ペ イ トン会計 学 の基本問題⇔(古 賀)

一 ・55一

AccountingLedger,April1939.

MethodsOfMeasuringBusinessIncome:Administration,April,1921.

(う 利 益 の認 識 と処理 に つ い て の態 度

博 土 は,利 益 の発 生 の態 様 は きわ め て多 様 性 を持 って い るか ら,こ れ を 統 括 白 勺に把 握 せ ん とす る こ とは避 け るべ ぎで,個 々の事 象 の実 態 に即 して把 握 す べ き もの との 基本 態 度 を と って い る よ うで あ る。 即 ち,企 業 利 益 の測 定 方 法 に関 しては,好 適 な経 済 状 況の場 合 に お いてす らも難 しい問 題 で あ って, す べ て の企 業 の利 益 測 定 法 を規 格 化 す る ことは 実際 上 望 ん で得 られ る もの で

もな く,ま た 一般 に望 ま し くさ え もな い と考 え て い る。 利 益 測 定 法 の選 定 を す る立場 に あ る会 計 担 当 者 や 事 業 主 は,選 定 に 当 た っては,あ らゆ る基準 を 十 分 に 検 討 した る上 で なす べ きで あ っ て,一 時 を糊 塗 す るた め に混 乱 に導 く

ことの な い よ う戒 心 す べ きで あ る。 この際 こ こで一 言 しなけ れ ば な らな い 重 要 な こ とは,会 計学 は 精 密 な 科 学 とい え る もので は な く,会 計 の基 礎 的 事 項,財 務 諸 表 な ど,所 詮 人 間 の 判 断 の産 物 に 外 な らな い もので あ る こ とで あ る。 そ こで 経 理 上 の 結 論 を もた らす に用 い られ る諸 資料 の 推定 に 当 た って周 密 な考 察 を行 な うことに よ って で き得 るだけ の正 確 度 に 達 す る努 力 が肝 要 で

あ る。

⇔ 繰 延収 益 に つ い て

得 意先 か ら受 け た前 受 金 を 「繰 延収 益(deferredincome)」 あ る いは 「前 受収 益(Prepaidincome)」 とい う名称 を使 うの は,第 一 語 義 が 明瞭 性 を 欠 き,そ の た め 記 帳手 続 を い たず らに 繁 雑 に す る と ともに 不 完 全 な もの に 導 き,ま た そ の た め これ を 受 取 勘 定 の相殺 と して扱 って し ま った り,「 繰延 債 権 」 と して扱 って,い たず らに 処理 を面 倒 な ものに して しま う傾 向 が あ る。

この 件 につ い て の教 科書 の説 明 も,間 違 って い な くて も簡 明直 戴 に な され て

い な い た め に 学 ぶ老 を 困惑 させ る 傾 向が あ る と 博士 は教 科 書 の 説 明 に批 判

の 矢 を放 って い る。 そ の顕 著 な 例 と して 決算 処理 の場 合 を 挙 げ,「 繰 延 収 益

(ま たは 未 稼 得 収 益)」 か ら 「稼 得 収 益(earnedincome)」 え振 り替 え させ る

(16)

点 で あ る。 この よ うな 処理 を す れ ば,当 該 得意 先 と金 融 関 係 に 入 った と きに 正 しい 処理 法 に迷 うこ とに な ろ うと博 士 が指 摘 して い る のは 十 分注 目に値 す

る。

前 受収 益 の概 念 を 不必 要 に 混 乱 させ て い る 隙 路 か ら脱 す るに は 先 ず 第 一 に,金 融 的 の取 引 な い し活 動 は,損 益 的 の 取 引 な い し活 動 とは,全 然 別 箇 な もの で あ る こ とを 認 識す る こ とが 必 要 で あ る。 営業 の た め の 資金 調 達 と 商 品 の 製 造 並 び に 販売 に よ る 現金 また は これ に 類 す る もの(Cashandits equivalents)と を混 同す れ ば借 金 を 主 た る収 益 と考 え る危 険 に 陥 る ことに な

ろ う。 銀 行 か らの借 入 金 を 収 益 とす るの が 不合 理 で あ るの と同様 に,そ れ を 得意 先 か らの前 受 金 で 得 た場 合 も不合 理 とい うべ きで あ る。

収 益 とい うもの は,経 済学 的意 味 の生 産 を 通 じて 得 られ る もの で あ って,借 金 や そ の他 の 資金 調 達 に よ って得 らるべ き もの で な い こ とは,会 計上 の 一般 原 則 が 確 乎 と して認 め て い る とこ ろで あ る。 大 抵 の企 業 は 利 益 の 実 現 の時 を 生 産 品 が 買手 に 引渡 され た 時 と して 処理 して お り,ま た 当期 純 利 益 は 当期 の 総利 益 が 引渡 生 産 品 の売 価 で表 示 され,そ れ が当期 総利 益 に対 応 す る一切 の 損 費 と税 金 とを 超 過 す る金額 で あ る こ とは周 知 の事柄 で あ る。 か くの ご と き 基 本 的 な事 柄 を考 察 す れ ば,得 意 先 か らの 前 受金 に 対 す る名称 と して,「 前 受(deferred)」 と制 限 字句 を 附 して も,「 収 益(income)」 な る 語 を 用 い る わ け には いか な い。 得 意 先 か らの 前 受金 は,生 産 の 開始 され る前,未 だ 何 等 の損 費 も発 生 しな い間,営 業 あ るい は契 約 に よ って利 益 が 果 して実 現す るか ど うか 未 だ しか とわ か らな い前 に 受 け取 られ 得 る もの で あ る こ とを 考 えて み れ ぽ納 得 の い くこ とで あ ろ う。

上 述 の事 柄 の 一層 の徹 底 を期 す るた め に次 の事 例 を 呈 して論 述 を 進 め る こ

とに す る。 洋 服 仕 立 業 ス ミスは12月31日 に,得 意 客 ジ ・一 ンズか ら外 套 の

注 文 を受 け た。 特 定 の輸 入 生 地 を 用 い,出 来 上 り価 格 は275弗 とす る契 約 内

容 で あ った 。契 約 に 際 しス ミス は ジ ョー ンズ に対 し,手 持 現 金 が も っか 不 足

して い るの で100弗 ば か り銀 行 ロt・ 一'一 ソが必 要 で あ る とい った と ころ,ジ ョー

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ベ イ トン会計学 の基 本問題⇔(古 賀)

一57‑一

ン ズ が,そ れ で は 自 分 が 御 用 立 て し よ う と い っ て,通 常 の 銀 行 と 同 じ6分 利 子 で60日 間100弗 貸 す こ とに した 。1月 初 旬 に ス ミス は 生 地 を 入 手 して 外

套 を 調 製 し,1月30日 に ジ ・ 一 ン ズ の 宅 え 出 来 上 っ た 外 套 を 届 け た 。2月28 日 に ス ミス は ジ ョ ・ ・ 一 ・ ・ 一ン ズ か ら外 套 代275弗 を 小 切 手 で 受 け 取 り,3.月1日 に,ス ミス は ジ ・P‑… ン ズ え 前 受 金 及 び 利 息 と し て101弗 を 小 切 手 で 郵 送 し た 。 こ の 一 連 の 取 引 に つ い て の 洋 服 屋 ス ミス の 記 帳 は 次 の と お りに な る 。

12/31現 金

ジ ョ ー ン ズ,前 受 金 1/30ジ ョ ー ン ズ,売 掛 金

売 上(ま た は 他 の 適 当 な 収 益 勘 定 名)

2/28現 金

ジ ョ ー ン ズ,売 掛 金 3/1ジ ョー ン ズ,前 受 金

支 払 利 息

現 金

$100

$275

$275

$100

$1

$100

$275

$275

$101

こ の 事 例 に お い て,前 受 金 の 利 息 勘 定 を 取 り入 れ,代 金 支 払 日 と別 の 日に 前 受 金 とそ の 利 息 の 支 払 い とを な した る こ と に した の は,前 受 金 を 相 殺 して 処 理 す る こ と を 逓iけ る こ と に よ っ て,取 引 に 伴 な う金 融 的 取 引 と 損 益 取 引 と 別 箇 に 切 り離 して 処 理 す る こ とを 力 説 せ ん が た め で あ る 。 換 言 す れ ば,こ の 取 引 の 記 帳 に お い て 利 息 勘 定 を 用 い ず,ジ ョー ン ズ が 最 後 の 決 済 で 相 殺 し て175弗 の 小 切 手 を 送 っ て も取 引 の 本 質 に 差 異 は 生 じな い と 思 わ れ る 。 しか

し,得 意 先 か らの 前 受 金 を 受 け 取 っ た と きに,こ れ を 認 識 し得 る収 益 と し て 処 理 す る こ とは,ま った く公 正 な 説 明 の つ か な い 不 健 全 な 方 法 で あ る に もか か わ らず,米 国 の 国 内 収 入 事 務 局(theInternalRevenueService)が 依 然 こ の 方 法 を 採 っ て お り,裁 判 所 ま で が こ の 方 法 を 支 持 し て い る の は 驚 くべ き こ とで あ る と慨 嘆 し て い る。 ま た,こ の 原 因 と し て は,結 局,不 適 正 な 術 語 の 使 用,こ れ に 基 づ く不 適 正 な 解 説,糊 塗 的 態 度 の 記 帳 慣 行 を 挙 げ 得 られ よ

うが,こ の こ とに つ い て は,世 の 会 計 学 者 も 一 半 の 責 任 を 負 うべ き で あ る と

(18)

自 ら も含 め た反 省 の 言葉 を述 べ て い る。

尚,こ れ に 関連 し,受 取 手 形 な どの有価 証券 を満 期 日の価 額 で 記 帳す るに 際 し原 価 を超 過す る場 合 に,こ の超 過 分 を 「繰延 収 益」 とす るの は正 当 で は な く,こ の場 合,繰 延 収 益 と これ に対 応 す る用語 の使 用 は これ を排 し,券 面

(dash)(dash)

額 か らの 控 除形 式 にす べ きで,「 受 取手 形 一満 期 価 額 」 とか 「受取 手 形 一未 経 過割 引 」 とか の表 示 にす べ きで あ る と述 べ て い る。

⇔ 割賦 販 売 の 処理 に つ い て

今,こ こに事 例 と して,原 価1万2千 弗 の工 場 設 備 を6分 利 附 で16箇 月払 い,毎 月1千 弗払 込み で総 額1万6千 弗 の販 売 契 約 を した 。5回 の 払 込 みが あ ってか ら会 計年 度 末 に な った 。 この割 賦 販売 の残 余 の賦 払 いに つ いて代 金 回収 基 準 に よ って慣 習 的 に行 なわ れ る処 理 は次 の とお りで あ る。(利 子 を止 揚 す る)

(1)(借)割 賦 売 掛 金 $16,0(X)

売掛 金額,売 上原価,未 実現利益

(2)(借)現 金 5,000

期間中の割賦売掛金回収高 (3)(借)割 賦 販売未 実現利益

第1年 度 の販 売益

(4)(借)現 金

1,250

11,000

次年度割賦売掛金回収高 (5)(借)割 賦 販売未 実現利益

第2年 度 の販 売益

2,750

(貸)工 場 設 備$12,000

割 賦 販 売 未 実 現 利 益4,000

(貸)割 賦売掛 金

(貸)販 売 益

(貸)割 賦売掛 金

(貸)販 売 益

5,000

1,250

11,000

2,750

上 記 の慣 習 的 な 処理 法 につ い て,博 士 は,販 売 に よる利 益 が割 賦 販 売 価 格

とそ の 原価 との差 額 と して 貸記 され てい るが販 売 高 が 現 金 主義 に 基 づ い て表

わ され てお らず,且 つ,純 利 益 を あ らわ す この販 売 益 に は,対 応 す る一 一切 の

営業 費 が示 さるべ きだ が,そ れ が示 され て お らず,ま た,商 品 の 引渡 に よっ

て所 有 権 の移 譲 す る こ との ない割 賦 販 売 契 約 に お い て,上 記 の ご と き複 雑 な

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ペ イ トソ会 計学 の基本問 題⇔(古 賀) 一59一

処 理 を す る 必要 は な い と して,賛 成 で きな い と し,こ の事 例 の 取 引 の処 理 は,費 用 と収 益 とを 完 全 に対 応 させ,且 つ 収 益 勘定 が 直 戴 明瞭 な もので あ る べ きだ と し,次 の 仕 訳 を推 奨 して い る。

(1)(借)割 賦 売 掛 金$16,000(貸)割 賦 仮 売 上

独 自平 均 記 帳 に よ る割 賦 販 売 高

(2)(借)現 金5,000(貸)売 上

第1年 度 代 金 回 収 高

(3)(借)割 賦 仮 売 上5,000(貸)割 賦 売 掛 金

独 自 平 均 記 帳 に よ る第1期 分 代 金 回 収 高

(・)(借)売 上 原 価3'75・(貸 麻 憲購 す る

(5)(借)現 金11,000(貸)売 上

次 年 度 代 金 回 収 高

C6)(借)割 賦 仮 売 上11,000(貸)割 賦 売 掛 金

独 自平 均 記 帳 に よ る 代 金 回 収 高

(・)(借)売 上 原 価8・ ・5・(貸 麻 罐 鐸雰 す る

(・)(借)酷 購 す る12・ …(貸)工 場 設 備

代 金全額 回収,商 品所 有権移 譲に よる割賦販 売 の終了

$16,000

5.000

5,000

3,750 11,000

11,000

8,250 12,000

内 未 完成 工 事 収 益 の計 上 に つ い て

甲造 船 会社 が,船 舶建 造 の注 文 を受 け,百 万 弗 で 請負 い,建 造所 要 見 込期 間 は15ヵ 月で あ った 。 同社 の会 計年 度 末 に 至 り,建 造が 半 分進 行 して お り,

これ まで に45万 弗 の 費 用 が か か った とす る と,い わ ゆ る 工 事 進 行 基 準 に よ る収 益 計上 法 に よれ ば,こ の時 点 で 請 負価 格 の5割,即 ち50万 弗 が収 益 と して計 上 し得 る こ とに な り,次 の仕 訳 を得 る こ とに な る。

(1)(借)未 完 成 工 事 未 収 金$500,000 (借)未 完 成 工 事 営 業 費$450,000

(貸)未 完 成 工 事 利 益$500,000 (貸)未 完 成 工 事 原 価$450,000

上 記 の場 合,未 完成 工 事勘 定 に含 まれ てい な い 一 般的 損 費 と と もに未 完成

工 事 原 価 中に 出 て来 る 「営業 費 」 は総 括 勘定 中 の収 益 に対 応 し得 るもの とい

え る。 また,未 完成 工 事 未 収 金 勘 定 は,甲 社 が 建 造 中の船 舶 の所 有 権 を取 得

(20)

す る と した ら,棚 卸 資 産 と して 扱わ れ る こ とに な る。 また,建 造完 了 し,注 文 者 が,引 渡 を 受 け る前 に 支 払 を した と きは,そ の 金 額 は 得意 先 勘 定 に 前 受 金 と して貸 記す る。 工 事 が完 了 し完 成 品が 注 文 者 に 引 渡 され た ときは,当 該 棚 卸 商 品勘 定 に 貸 記 され,注 文 者,即 ち得 意 先 勘 定 に借 記 され る。 仕 掛 品 の 権 利 が得 意 先 即 ち 注 文 者 に属 す る場 合,仕 訳 を変 更 す る必 要 は な い であ ろ う が,未 完 成 工事 未 収 金勘 定 の残 高 は繰 延 費 用 に 入 る特 殊 資産 で もあ り受取 勘 定 で もあ る と考 え る こ とが で き よ う。 しか し,上 述 の 処理 方 法 に対 し,博 士 は左 祖 せ ず,工 事 完成 基 準 の立 場 を採 って い る。 即 ち工 事 が進 行 中 は,単 に 費 用 の … 報告 が あ るに止 ま る もの と考 え るべ きで あ る と し,損 益 の 計上 は,工 事 が 完成 した と きにす べ き もの とす るので あ る。

国 損 益 計 算 書 上 の表 示 方 法論

本 項 の 資 料;AdaptationofTheIncomeStatementToPresentConditions:

JournalofAccountancy,January,1943・

EssentialsofAccounting,1939.

AdvancedAccounting,1941.

←)区 分 損 益 計算 方 式 につ い て の博 士 の理 念 の変 動

損 益 項 目を 分類 して販 売 費 及 び一 般 管 理費,営 業 外収 益,営 業 外費 用 な ど に 区 分 して損 益 計算 を損 益計 算 書 上 に 表 示 す る広 く行 なわ れ て い る方 法 に つ

い て,博 士 は会 計学 の 研究 に従 事 し 始 め て か ら間 もな く 疑 念 を 抱 くに 至 っ た こ とは,博 士 の192斗 年 版 の 「会 計学(Accounting)」 に お い て,い わ ゆ る 営業 利 益 を販 売 利 益(tradingbalance)な い しは製 造 利 益(manufacturing balance)と して計 上 す る こ とは 意 味 の な い 中 間損 益 表 示 で あ る と 述 べ て い

る こ とか らも知 る こ とが で き る。 そ の後,1930年 代 の 終 頃 に 北 米 合衆 国 内

の所 得 税 の 負担 が 一 般 に 重 くの しか か って きて所 得税 の損 費 算 入 を 算 入前 の

損 益 計算 残 高 に対 して行 な う処理 方式 の一 般 化 の 風潮 に刺 戟 され て,こ の 処

理 方 式 に 従 うと と もに これ に 応 じて営 業 上 の項 目の 損 益 計 算 を行 な った後 に

営 業 外損 益 項 目の 計 算 を切 り離 して行 な うべ き こ とを説 くに至 った こ とが,

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ペイ トソ会 計学 の基 本問題⇔(古 賀) 一61一

博 士 の 著 書 で あ る1939年 版 のEssentialsofAccounting及 び1941年 版 の AdvancedAccountingが 明 らか に して い る。 しか し1941年 に 米 国 が 第 二 次 世 界 大 戦 に 参 戦 し,軍 需 産 業 の 経 理 面 か らの 擁 護(後 述)の 必 要 性 な どか ら,ま た 博 士 の 研 究 初 期 の 考 え 方 で あ った 収 益 項 目 を 一 括 し て 計 算 した 合 計 額 か ら費 用 項 目を 一 括 し て 計 算 した 合 計 を 控 除 す る と い う博 士 の 基 本 的 の 考 え 方 に 戻 った よ うで,こ の こ と は 第 二 次 大 戦 最 中 の1943年 の1月 号 のThe JournalofAccountancy誌 上 の 博 士 の 論 文 「AdaptationofTheIncome

Sta七emen七ToPresen七Conditions」 に 明 らか に され て お り,以 後 こ の 基 本 的 考 え 方 は 変 わ っ て い な い よ うで あ る。 以 下,上 記 論 文 に よ り損 益 計 算 書 上 の 損 益 表 示 方 法 に 関 す る博 士 の 基 本 理 念 を 述 べ た い と思 う。

⇔ 損 益 計 算 書 表 示 に つ い て の 基 本 理 念

まず 区 分 損 益 計 算 に 反 対 す る総 論 的 立 場 に つ い て 述 べ る と,区 分 損 益 計 算 は 現 実 の 事 態 に 適 応 した 確 乎 た る基 礎 に 立 っ て な され て い る限 り十 分 存 在 価 値 の 認 め られ る べ き も の で あ るが,な か な か そ う期 待 で き な い こ と も少 な く な く,区 分 計 算 の 小 計 が 虚 偽 の 前 提 に 立 っ て い た り,あ る い は 具 体 的 立 場 に 即 応 す る 重 要 資 料 を 駆 使 す る こ とが で き な か っ た りす るた め に 信 愚 性 を 欠 く

もの とな る場 合 に は,区 分 した た め に か え っ て 人 を 誤 断 させ る もの に な っ て し ま うの で あ る。 これ を 予 防 す る 意 味 で は 管 理 会 計 面 と財 務 会 計 面 と を 画 然 と区 別 す る必 要 が あ り,細 分 した 計 算 を す る こ と に よ っ て全 体 の 計 算 の 正 鴻 性 を 失 す る こ と の な い よ うに しな け れ ぽ な らな い 。 また,会 計 学 上 の 前 提 事 項 や 処 理 方 式 を 金 科 玉 条 視 して,現 実 の 変 動 へ の 適 応 を 回 避 す る こ と の な い

よ うに 心 す べ き で あ る 。

次 に 営 業 収 益 と営 業 外 収 益 と を 区 分 す る と こ ろ の 問 題 点 に 触 れ る。 こ の 両 者 を 区 分 す る こ とは 次 の 三 つ の 難 点 を 随 伴 す る こ とに な る。 即 ち,第 一 に, 損 益 計 算 書 に 無 用 な 小 計 を 表 示 し て 損 益 計 算 書 を 不 必 要 に 精 細 に す る 。 第 二

に,営 業 の 概 念 を 不 当 に 狭 小 に す る 。 巨 視 的 立 場 か らい え ば 一 切 の 収 益 は,

企 業 体 の 活 動 と諸 事 情 とに 因 由 す る 点 に お い て,皆 「営 業 上 」 の も の で あ る

(22)

が,こ の こ とを無 視 す る こ とに な る。 第三 に,営 業 外収 益 の大 部分 は や は り 費 用 を伴 な うもの で あ り,受 取 利 息 や 受取 配 当 金 の よ うな もの で も,こ の た

め の費 用 が か か らな か った わ け で は な く,し か もか か る費 用 の項 目を設 け て 計 上 し,こ れ を該 当す る収 益 と対 応 させ る こ とは,少 な くと も損 益 計 算書 上 の本 文 中で は,一 般 に で きな い が ゆ えに,営 業 外 収 益 を,営 業 利 益 を 算定 し た る後 に これ を表 示す る こ とは事 柄 の真 実 な報 告 に 忠実 で な い こ とに な る。

以上 の よ うな 考 察 を 加 え る と,損 益 計 算 書 上 に お い て は,収 益 は営 業 上 営 業 外 を 問わ ず,す べ て一・ 括 計 上 して,こ れ か ら費 用 を控 除す る こ とにな る圧 縮 形 の形 態 の損 益 計 算 書 が望 ま しい こ とに な る。

次 に減 耗(depletion)費 と償却(amortization)費 を 純利 益 計 上 に参 入 さ せ な い こ との可 否 に つ い て の 問題 が あ る。 減 耗 につ い て は,農 鉱 漁業 な どの 生産 業 に お い ては,計 上前 に純 利 益 を算 定 す る こ とが今 日に至 る まで 依 然 広 く行 なわ れ て お り,こ れ に つ い て 実業 家,投 資 分 析 家,会 計 学 者,そ の他 の 関 係者 か ら相 当 な支 持 を 受 け て い る。 確か に 鉱 山 な どの 消 耗 性 資 産 の商 業 的 価 値 は きめ られ な い場 合 が多 い が,減 耗が 存 在 す るのに これ を 無 視す れ ば正 しい純 利 益 の表 示 は で きな いわ け で あ る。 天然 資産 は 無 尽 蔵 の もの で は な い か ら償却 さ るべ きで あ る。 償 却 を 正 し く行 な うの が きわ め て 困難 な場 合 は, む しろ償 却 の 必 要 性 が それ だ け加 わ るのが 一 般 で あ り,ま た迅 速 に これ を行 な う必 要性 が 加 わ るの で あ る。 また,消 耗性 固定 資産 は一 括 払 いで 取 得 され る点 で原 材料 と同 じで あ るか ら消 耗性 固定 資 産 の定 期 的 の減 耗費 は製 造工 場 に おけ る定期 的 の材 料 費 に類 似性 の濃 い もの で あ り,従 って 生 産費 の一 部 と 考 え るべ き もので あ る。 耐 用年 数 の あ る 無形 固定 資産 も 同様 に考 え て よい もの で あ る。 いず れ も 損 益 計 算 書 に おい ては,そ の期 間費 用 を 当期 利 益 の 算 定 に参 入 さす べ きで あ る。 減 価(depreciation),減 耗(depletion),償 却 (amortization)の ご と き 費 用 が 通 常,当 期 支 出の裏 打 が な い こ とは,損 益 計 算 書 上 の処 理 に 関 係 の な い もの で あ る。 この種 費 用 は材 料 費 や労 務 費 の よ

うに 実際 の支 出 を あ らわ す の で あ るが,た だ支 出 の時期 が ま った く,あ るい

(23)

ペイ トン会 計学 の基 本問題㊨(古 賀) 一63一

は ほ とん ど当期 で な くて当期 以 前 で あ る。 従 って資 金 会 計(本 誌前 号 拙稿 所 述)の 立場 か らは当 期 以前 の支 出に 係 わ る減 耗,償 却 費 は 当期 費 用 か ら除外

され る。

損 失(alOSS;報 償 の 伴 な わ ない 財産 の減 耗)を 損 益計 算 書 に 表 示せ ず, 剰余 金勘 定 で これ を 処理 す る慣 行 は会 計 学 者 の反 対 も少 な か らず して今 や 減 退 の 一途 を た ど って い る。 一 切 の 損 失 は発 生 した年 度 の 損 益 計 算書 に計 上 す るの を 原 則 とす べ きで あ る。 この こ とは企 業 の営 業 とい うもの に つ い て 広 い 解 釈 を と る こ とか ら出 て くる もの で あ る。 販 売 価 格 が 市場 の複 雑 な要 素 に よ って きめ られ,買 手 に よる原価 の 表 示 が求 め られ な い ときに 特定 の費 用 を収 益 か ら控 除 とす るか しない か は 重要 性 を持 た ない が,諸 経 費 と協 定 料 金 とを 合 体 せ しめ て成 立 す る収 益 に 対 しては,特 定 の費 用 を狭 く解 して算 入 しな い こ とは,全 然民 需 を持 た ない 軍 需専 門 の企 業 な どに よ っては 破滅 的打 撃 とな る可 能 性 が あ る。

次 に企 業 の収 益 に対 す る米 国 の連 邦 税 と州 税 との損 益 計 算 書 上 の取 扱 い の 問題 が あ る。米 国 で は,こ れ らの 税 以外 の租 税 は営 業 費 と して扱 わ れ て い る にか か わ らず,こ れ ら両 種 の税 のみ 特 別 な 扱 い を され てい る こ とは再 検 討 を 要 す る問題 で あ る。 収 益税 とそ れ を課 され る企 業 の収 益 との 関 係 に つ い て下 記 の ご と く見解 が大 き く二 つ に 分 れ てい る。 そ の一 は,所 得 税 を企 業 の収 益 に 対 す る政 府 の受 取 配 分 額 とみ な す 考 え 方 で あ る。 この 見 解 に従 え ば,特 定 期 間 に課 され る収 益 率 額 は,損 益 計 算書 上 に お い て,本 業 外 の 損 益 を含 む 一 切 の損 益項 目の計 算 に よ って算 出 され る純 利 益 か らの控 除 一 株 式持 分 の増 加 を もた らす純 利 益 の表 示 を す る直前 の 最終 控 除一 と して表 示 され る こ と に な る。 この表 示 方法 は一 般 に民 間企 業 の と る と ころ で あ る。 これ に 対 し他

の一 つ の見 解 は,所 得 税 は,税 制 に よ って企 業 の収 益 の一 部 が 国 庫金 とな る

もの で あ る とす る。 従 って,こ の 見 解 か らは 所 得 税 は 基 本 的 に は,売 上税

(納 税 者 が 厳 密 に代 理 人 とな る場 合 を 除 く),不 動 産 税,住 民 税,給 与 税,そ

の他 の租 税 と 同性 質 の もの とな り,た だ 算 定 法 を 異 に す るだ け の もの とな

(24)

る。 そ こで,こ の 見 解 に従 え ば,収 益 税 は,損 益 計 算 書上 に お い て,諸 費 用 計 上 の 直前 または 直後 に,い ずれ に して も純 利 益 算定 前 に,収 益 か らの控 除 と して表 示 され る こ とに な る。 この見 解 に よ る と他 のす べ ての租 税 も同 じ方 式 で 処理 され,営 業 費 に 算 入 され る こ とに な らな い。 この見 解 に よる処理 方 式 は企 業 の一・ 切 の租 税 の処 理 をす っ き り一一本 化 した 方 式 で,鉄 道,そ の 他 の 公共 的企 業 に お い て長年 と られ き っ てい る もの で あ る。

⇔ 望 ま しい損 益 計 算 書 の形 式

以上 述 べ た る と ころ を採 り入 れ た 損 益計 算書 の略 式 の雛 形 を 示 せ ば 次 の よ うな ものに す る こ とが で き よ う。

売 上

他 の 収 益(非 経常収益を含む) 経費,損 失及び租税

経 費 一

'止

M株 式 会 社

損 益 計 算 書

1942年12月31日 高(ま たは収益 の大宗 を あ らわす 他の見 出 し)

製 迫

販売及び配達

一 一 般 管 理(上 記2項 目に 入 る も の を 除 く)… … …

XXX X× ×

損 失

租 税 一一

不動 産税等(連 邦所 得税 を除 く主要 租税)

XXX X× ×

× × × × ×X

XXX

× ×X

× × × × × ×

X× ×

連邦所得税及び超過利潤税 当期総利益

社 債 利 息 配当前当期利益 配 当 金

当期末利益剰余金 前期繰越利益剰余金

次期繰越利益剰余金(貸 借対照表記載額)

X× ×

× × × XXX

× ×X

× ×X

× ×X

× ×X

XXX

(25)

ペ イ トソ会計学 の基 本問題㊨(古 賀) 一65一

利 益 剰余 金 の表 示 を含 む 上 記 の ご と き損 益 計 算 書 にす れ ぽ,重 要 性 を持 た な い 中 間 的損 益 計 算 を して何 回 も中間 利 益 を 算 出す る こ とか ら生起 し兼 ね な い 繁 雑 さ と起 り兼 ね な い誤 解 を も防 止 す る こ とに な り,重 要 な る必 要 事 項 を 明瞭 に 示 し得 る こ とに な る。 売 上 高 に 関 しては,必 要 に応 じて附 表 に して示 して もよい の で あ る。 経 費,損 失 及 び租 税 に 関 して も同様 で あ る。 経 費 中に 含 まれ る減価 償 却 額 につ い ては 脚 注 な どで 示す こ とが よい場 合 もあ ろ う。 社 債 利 息 な どの 負債 が な い場 合 に は 当期 総利 益 は配 当前 当 期 利 益 と一 致 す る こ

とに な る。株 式 の種 類 が 二 つ 以上 あ る場 合 に は利 益 と配 当 金 につ い て少 し説 明を要 す るで あ ろ う。 一 般 に会 計学 者 は配 当 金 を利 益 剰余 金 か ら控 除 して示 す こ とを好 む 者 が 多 い。 た だ こ こで は利 益 剰 余 金 に格 別 の修 正 を示 して な い の で あ るが,こ れ は利 益 剰余 金 が 損 益 計算 書 と連 結 して表 示 され,明 瞭 に 前 期 に属 す る巨大 損 益 の項 目の性 格 が 正 し く明 瞭 に され た場 令 に,こ れ ら巨大 損 益 を 利 益 剰 余 金 勘定 で 処 理 す るの を 一 概 に不 当 と 考 え て い るか らで は な

いo

次 に1942年 に 実 際 に 発 表 さ れ た ナ ッ シ ュ ケ ル ヴ ィ ネ イ タ ー 株 式 会 社 (Nash‑Kelvinatorcorporationandsubsidiaries)の 下 記 の 合 併 損 益 計 算 書 は,損 益 計 算 書 簡 素 化 の 上 に 参 考 に せ ら る べ き 点 が 多 い 。 下 記 に 示 す も の は そ の 略 式 の も の で あ る 。

ナ ッシュケル ヴ ィネイ ター本社従属会 社 合 併 損 益 計 算 書

1942年9月30日

民需 品及び軍需 品純売上 高(諸 経費込 み料 金契約 に基 づ く手形払 いを含む) 他 の 収 益 一

従 属会社か らの受取配 当金 × ×x

合衆国政府債券売却益 ×XX

XXX

×XX

× × ×

×XX

合衆国政府債券の受取利息

不動産及び工場設備売却益

手持資金残額

(26)

雑 収 入

控 除 一一

売上 製品原価 民需 変動 引当金

XXX×XX

XXX

販 売費,広 告費 及び管理費 民需品製造引当金

支 払 利 息 雑収入控除額

工場の戦後転換引当金

XX×

XXX

× × ×

× ×X X×X XXX

×XX

連邦所得税及び州所得税(推 定) 通常所得税及び付加税

連邦超過利潤税

連邦超過利潤税戦後返還額控除

× ×X

× ×X

当期純利益

×X×

XXXXXX×X×

X× ×

(脚注)減 価償却 引 当金○○○ は控除済 。

軍需品契 約中 の特定 の ものにつ ぎ受けた る代 価は,戦 時利 潤統制法 に よ り 修正 を受 くる ことあ るもの とす る。

当社 の財 務諸表 に対 す る戦時 利潤統制法 の ごとき法規 の効力は,も っか の と ころ不 明。

上 記 合 併 損 益 計 算 書 が 前 掲 のM株 式 会社 損 益 計 算書 と 異 な る 主要 な る点 は,経 費 の小 計 が な い こ と,支 払利 息 が収 益 か らの控 除項 目群 中 に 入 れ られ

て い る こ と,及 び利 益 剰余 金 の連 結 が な い こ とで あ る。

因 む す び

本 誌 前 号 か ら本 号 に か け 記述 した と ころ に よ って博 士 が企 業 会 計 の 損益 計

算 に お い て費 用 と収 益 とを対 応 させ る形 式 を厳格 な建 前 とす る こ とは 明 らか

に され た で あ ろ うと思 う。 この こ とは本 号 上 述 の諸 例 に よ り,ま た損 益 計 算

表 示 方 式 論 に お い て も窺 い知 る こ との で きる と ころで あ る。 この 立場 か ら博

士 の説 くよ うに 費 用 は 収 益 の 確定 を待 って は じめ て確 定 され る こ とに な るの

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