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大学における授業参観と事後検討の現状と課題

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(1)

大学 における授業参観 と事後検討の現状 と課題

I

細川 和仁 * 秋 田大学教育推進総合 セ ンタ一

姫野 完治 ‥ 秋 田大学教育文化学部

本研究の目的は,大学 の

FD

の一環 として実施 されている授業参観 と事後検討 に着 目し, そこでの対話内容の傾向を明 らかにするとともに,事例分析を通 じて授業者 と参観者のマ ッ チ ングが検討内容 に与える影響 について考察す ることである.具体的には,秋 田大学の教 育文化学部専門教育科 目及び教養基礎教育科 目において

,2005‑2007

年度 に実施 された

49

の授業参観及 び事後検討の 「 報告書」の内容を分析 した.その結果,事後 に検討 された内 容 は

5

つの大項 目

,18

の小項 目にカテゴ リ化す ることがで き,大項 目の中では特 に 「 授業 内容」 に関す る意見交換が多 いことが明 らかにな った. また,事後検討 における対話の中 で批判的な指摘や提案が出され ることは少ない. さらに,授業者 と参観者 のマ ッチ ングに 着 目 した事例分析では,授業内容 に関す る共通理解があることや,同系列の授業科 目を担 当 していることなどが,事後検討 における対話 を活性化 させ る要因 とな りうることが示唆 された.

キーワー ド:

FD (FacultyDevelopment)

授業研究 高等教育 授業参観 事後検討

1.

は じめに

1.1

大学教育の現状

2005

年度に大学進学率が

50%

を超え, 日本 の高等 教育 は大衆化が進んでいる. トロウ

(1976)

のモデ ルに従えば,大学進学率が上昇す ることで, 自発的 な意志 によらない入学者 の増加,選抜方法の複数化 による学生の多様化 など,学生の質的変化が生 じる.

関連の学会では,学生 の 「 学習力」 とい う観点か ら この問題 について議論 されてお り,大学生の高校 ま での学力 に加え,知的好奇心,受講 マナー,学習意 欲,学習習慣,学習技術等の実態を把握 し,今後 の 対応策 を検討す る必要があるとしている ( 大学教育 学会

2001

年度大会).

20081

28日受理

†TheActualCondltionsandPerspectivesofLesson StudiesasFacultyDevelopment

*KazuhitoHosoKAWA,CenterforPromotionofEdu‑

cationResearchandAffairs,AkltaUniversity,Akita

*KanjiHIMENO,Faculty ofEducation and Human Studies,AkitaUniversity,Akita

現在の大学生 は,上記 の 「 学習力」 に関 してネガ テ ィブな語 られ方 をす ることが多 い.例 えば

,

「 学 習意欲が低下 している」 などである. しか し, その 内実 についてはよ り詳細 な検討が必要である.筆者 らの行 った調査では,大学生 は授業の履修や勉強の 仕方 について もっと指導 して もらいたいと考えてい る ( 細川

,2006).

ここか らわか ることは,学習意 欲が低下 しているとい うよ り,む しろ 「 指導を求め る大学生」の増加である.大学 ・大学生 の多様化を ふまえ,各大学の学生の実態を把握 した上で,課題 に応 じた対策 を講 じる必要があるだろう.

現在多 くの大学では,学生が求 める指導 に対応す

るための様々な システムを整えつつある.例えば,

教員の 「オフィス ・アワー」が シラバスに掲載 され

るよ うにな り,学生 による授業評価 ア ンケー トも定

着 して きた. また,就職支援等,教育 ・学習以外の

面での指導 も充実 させようと努めている.それ らの

改革 は,教育 ・学習の システム全体 を改善す ること

を目指す ものである.指導の質を高めるための ファ

(2)

カル テ ィ ・デ ィベ ロ ップメ ン ト ( F D) も,大学教 育の システムを改善す る一つの取 り組みだ といえる.

1 . 2 FDは機能 しているか

FD は,大学 の教員集団の組織 的成長 ・発達 の取 り組 み全般 を指す.本来 は大学教員 と しての様 々な 職務が対象 とな るが,大学設置基準 において は 「 授 業 の内容 および方法の改善 を図 るための組織的 な研 修 および研究」 と定 め られている.本稿 で も,上記 のよ うな意味で FD という概念を用 いることとす る,

FD活動 は,大学 の授業内容 ・方法 の改善 を目指 して,多 くの大学 で実施 され るよ うにな っている.

文部科学省 の調査 ( 平成1

7

年度) によれば,様 々な 取 り組 みの中で も講演会 の開催,新任教員対象 の研 修会,新任教員以外対象 の研修会が高 い割合で実施 されている.例 えば,講演会 の実施率 は国公立大学

74.4%

( 私立大学43 . 4%, 全体 で5

0.4%)

とな って いる. また,新任教員 を対象 と した研修 も実施率が 高 くな っている.大学教員 は教 え ることに関す る ト

レーニ ングを系統的に受 けて きたわけではないため, 新任教員 は教育方法 に関す る不安 を抱 えている ( 田

口 ら

,2006).

その不安 を解消 す るための FD活動 が求 め られている.

学生 による授業評価 も多 くの大学で急速 に普及 し, 定着 した といえ る.授業評価 は少数 の項 目を設定 し

たア ンケー トによる場合が多 く,小 ・中 ・高 にお け る授業改善 の手法 とは異 なる,大学 な らで はの手法 と して実施 されて いる. あ る程度普及 した現段階で は,授業評価 の結果 を授業改善 にどのよ うに活用す るか とい う点 に課題が移 って きて いる.

これ らの取 り組 みの ほか,教員相互 の授業参観や

0 10 20 30 40 50 68

身長相

互の授薬事枚

数鼻相互の授業評凍

業検

討会の掃催

ぎ … 国公畢大 学̲ 琴私立本学J草体

1:平成17

年度における FD活動の実施状況 ( 文部科学 省の調査より)

授業評価,授業検討会 の開催 に取 り組 む大学が近年 増加 している.実施状況 は図 1の通 りであ る.国公 立大学 に限 ってみ ると,教員相互 の授業参観 は45.

6

%,教員相互 の授業評価 は2

8.8%,授業検討会 の開

催52.

5%と,多 くの大学 で何 らかの形 で実施 して い

ることがわか る.

で は,大学 にお ける授業参観 や授業検討会等 の取 り組 み は,授業 内容 ・方法 の改善 と して実質的 に機 能 して いるのだろ うか.FD は 「ファカルテイ」 と い う語が表 す通 りその 「 組織性」が重視 されている が,FD に取 り組 む教員が一部 に限 られ るとい う現 象 もないわ けで はない.認証評価等 の外部評価 に応 じることが 目的化 して しまい,FD の取 り組 みが形 骸化す る可能性 もあ る.大学設 置基準 の一部改正 に よ り,2

008

年度 よ り 「 大学 は,授業 の内容及 び方法 の改善 を図 るための組織的な研修及 び研究 を実施す るもの とす ること」 とな り ,FD活動 は実施 してい ることが前提 とい う状態 になる.大学教育 の充実 と い う点 で は望 ま しい と言 え るのだが, その一方で, 実施す ること自体が 目的化す ることも懸念 され る.

1

.

3

大学 における授業参観 と授業分析

大学教育の改善 のためにFDが機能す るかどうか, FD と して実施 されている取 り組みの うち,本論文

で は教員相互 の授業参観 と授業検討会 に焦点 を当て て考えてみたい.

教員相互の授業参観 と授業検討会 による教育内容 ・ 方法 の改善 は,周知 の通 り,初等教育で は既 に実績 が積 み重 ね られてお り

,

「 校 内研修」 あ るいは 「 校 内研究」 の中心的な取 り組 み と して行 われている.

特 に小学校 で は,授業 を公開 し,参観 した教員 を交 えて授業後 に検討会 を行 うとい う方式が,明治期か ら取 り入 れ られてお り ( 稲垣

,1995)

,教員独 自の 文化 と して定着 している.最近 の調査 において も, 日頃の研修 と して 「同僚 の授業 を見 る」 ことが 「よ くあ る」 または 「ときどきあ る」 と答えた教員 は全 体 の

7

割 を超 えて い る ( 細川 ・姫野,2

007).互 い

の実践 を公 開す るとい う文化が,初等教育で は浸透

していることを示す結果 だ といえ る.

しか し,学校段階が進んで中等教育段階 になると,

参観 や検討会 による校 内研修 は小学校 に比べて活発

であ るとはいえない. ま して高等教育段階 において

は,先進的 な取 り組 み と して は,授業 の参観者 との

討議 を組 み入 れた 「 公開実験授業」 を実施 して いる

(3)

京都大学 の例 などがあ る ( 京都大学高等教育教授 シ ステム開発 セ ンター

,1997

な ど) ちのの,多 くの大 学で は近年 まで全 くな じみのない ものであ った.

このよ うな現状 の中で,秋 田大学での実施状況 は, 教育文化学部の専門教育科 目では

2004

年度か ら実施, 教養基礎教育で は

2004

年度 か ら同僚教員 による授業 評価 を取 り入 れ

,2005

年度か らは有志 の教員 による 意見交換が行われ るなど,少 しずつ拡 が りを見せて い る.

しか し,実施上 の課題 も多 い.一つ には, これ ら の取 り組 みに参加す る教員が一部 に限 られ,多 くの 教員 に とって は 「 敷居が高 い」 と感 じられているこ とである.長い歴史の中で文化的な土壌が出来上が っ てい る小学校 とは異 な り,大学 において はそのよ う な文化が まだ根付 いていない.授業方法 を知 るため に 「 他 の教員 の授業 を見てみたい」 と考 え る教員 は 少 な くない と推測 され るが,実際 に見学 が行 われ る ことはほとん どな く, 自分 の授業 を開放 して他 の教 員 に見て もらうとい う雰囲気 は,大学 にはまだ乏 し

い.

授業の公開 に基づ く研修が拡が ってい くためには, 参観 と事後検討が授業改善 にいかにつなが るかが明

らか にされ る必要が ある. しか し現時点 で は,教員 相互 の授業参観 と事後検討 が教育内容 ・方法 の改善 につ なが るもの とな っているか,検証 した研究 はき わめて少 ない.溝上 ら

(2003)

紘,前述 の京都大学 にお ける公開授業研究 を題材 と して,授業参観方式 の授業研究 が どのよ うに授業者 の成長 を促 したか と い う問題意識 に基づ いて,事後検討での発言等 を分 析 して い る. この研究 で は, 授業者 の 「成長 」 を

「 次週 の授業 ( 教授法 や授業観,授業 内容 な ど) に 影響 を及 ぼす よ うな気づ きゃ発見が授業者 に得 られ ること」 と定義 している.分析 を通 じて,授業者 の 成長 を もた らす よ うな参観者 との対話パ ター ンと し て,( 1 ) 参観者 の外在的視点 による問題 の意識化,( 2 ) 承認的応答 , ( 3) 参観者 の解釈 カテ ゴ リーを通 しての 授業への気づ き , ( 4) 否認的応答 か ら自 らの見方 を産 出, とい う

4

つを抽 出 している. この結果 は,参観 者 との 「 対話」 が授業者 の成長 を促す ことを示 して お り,かつ承認的応答 だ けでな く否認的応答 も必要 で あることを示 して いる.

そ して,実際 に大学 において授業参観 や授業検討 を導入す る際 に問題 にな るのは,授業 の何 を観察す るのか,事後検討 の場 で何 を話題 にすれば良 いのか

が不明確 である点である.実際 に行 われている事後 検討 で は,授業 を改善す るために必要 な意見交換が なされているのだ ろうか. あ るいは,改善 のために 必要 な批判的な意見や,提案 ・対案 を出せているの だ ろ うか. こうい った問題 を明 らか に し,検証す る 必要がある.

そ こで本研究で は,授業参観 の事後検討 にお ける 授業者 と参観者 の対話 内容 に焦点 を当て, その内容 を明 らか にす るとともに, い くつかの事例 を取 り上 げて,事後検討 の参加 メ ンバ ー と対話 内容 の関連性 につ いて考察す る.

2.

研究の方法

本研究で は,秋 田大学 で実施 されてい る授業参観 及 び事後検討 を対象 に分析 を行 う. そ こで,本学 の 授業参観 の実施形態 と,対象 とす るデータ, その分 析 の視点 について述べ る.

2.1

授業参観 の形態

教育文化学部 の専門教育科 目で は

2004

年度か ら同 僚教員 による授業参観 が行 われてお り,教養基礎教 育で は

2004

年度 に同僚教員 による授業評価が導入 さ れ, さ らに

2005

年度か らは有志 の教員 による意見交 換が行われ るよ うにな ってい る.

授業者 と参観者 の決定方法 は,教育文化学部 の専 門教育科 目で は,授業 を公開す る教員が希望 の 日程 を示 し, それ らの希望 を FD推進委員会が取 りまと めて一覧を作成 し, この一覧 に基づ いて参観者 を募 る.一方,教養基礎教育科 目について は,授業 を公 開す る教員 と参観す る教員がそれぞれ 日程的な希望 を出 し,事務的に参観者 のマ ッチ ングを行 っている.

いずれ の場合 も

,2‑3

名 の教員 が参観 す る方式 が と られて いる.

2.2 対象 とするデータ

専門教育,教養基礎教育 ともに,事後検討 を実施 した場合 はその 「 報告書」の提出が求 め られている.

本研究 で は, この事 後 の報 告書 に着 E jL

,2005

〜2007

年度 に授業参観 が行 なわれた

49

の授業 ( 表

1 ) につ いて報告書 の分析 を行 う.報告書 には,撹

業科 目名,授業者名,授業参観者名,参観 日,授業

の 目標,本時の 目標,授業 の概要,授業者 の感想,

参観者 の感想,討論会 の内容 とい った記述欄が設 け

られて い る.報告 は概 ね

A4

1‑2

枚 の分量 で行

(4)

われている.

事後検討 の内容 を分析 す る場合,事後検討 の逐語 記録等 を分析対象 にす ることも考 え られ るが,全て の検討会 に参加す ることが困難 なため,提 出 された 報告書 を分析 の対象 と した.

1:対象とする報告データ ( 件数)

忘で

2005 2006 2007

教養教育 3

0

5 8

基礎教育 1 1 1 3

専門教育 21 17

0

38

2007年度 は前期 のみ.

2.3

分析方法 と視点

報告書 に記載 された項 目の うち

,

「 参観者 の感想」

と 「 討論会 の内容」 を主 たる分析 の対象 と し,以下 の

3

つの視点 に基づ いて分析 を行 った.

①対話 内容 のカテ ゴ リ化

報告書 内の該 当す る記述 の中か らキーセ ンテ ンス を抽 出 し,帰納的 にカテ ゴ リ化 した,事後検討 で意 見交換 された内容 を量的 に明 らか にす ることで,大 学 における授業参観 および事後検討 で取 り上 げ られ る内容 の特徴 を明 らか にす る. この時,筆者 らの合 議 によ ってカテゴ リの妥 当性 の検討 を繰 り返す こと で, カテ ゴ リの客観性 を保っ よ う心掛 けた.

②対話 内容 の分析

①の分析 に加え,授業参観 と意見交換 においては, 授業者 に対す る提案 や批判的な内容 も必要であると の立場 か ら ( 溝上 ・田口

,2005)

,抽 出 したキーセ ンテ ンスの うち,特 に批判 や提案 を していると解釈 で きる ものを抽 出 して分析す る.

③授業者 と参観者 の専門領域 に基づ く比較分析

①② は分析 の対象 と した授業参観 および事後検討 の全体的な分析であ るが, ここで は授業者 と参観者 の専門領域 の関係性 に着 目 して事例分析 を行 う. こ れ は,意 見交換が授業者 と参観者 の特性 ( 専門領域 等) に左右 され る面が大 きいと考 えたためである,

3.

結果 と考察

3.1

対話 内容のカテゴ リ化

まず,事後検討 の報告 内容か ら抽 出 したキーセ ン テ ンスを帰納的 にカテゴ リ化 した ところ,小 カテゴ

リが

18

項 目生成 された.さらにカテゴ リの検討 とキー セ ンテ ンスの当て はめの往復 を繰 り返す ことで,義 終 的 に

,

「 学習者

「 授業 内容

「 授業技術

「 学習評 価

「カ リキ ュ ラム ・施設設備」 の

5

つ の大 カテ ゴ リを作成 し, それぞれの大 カテ ゴ リが

2‑5

の小 カ テ ゴ リによ って構成 され る分類表 を作成 した. その 上 で,報告書か ら抽 出 したキーセ ンテ ンス とこれ ら の カテ ゴ リとを照合 し数量 的 に整理 した ( 表

2).

2

の数値か ら,多 くの事後検討で見 られ る対話内 容 は,大 カテゴ リ 「 授業 内容」 にお ける 「内容 ・教 材

」 (64.6%)

や 「構成 ・分量

」 (58.3%)

につ いて で あることが明 らか にな った.

また,事後検討 での対話 内容 の多様性 を確認 す る ため ,1 つの検討会 で い くつのカテ ゴ リにつ いて対 話 され たか, その カテ ゴ リ数 を整理 した ところ,

1‑2

カテ ゴ リ

:5

検討 会

,3‑4

カテ ゴ リ :

15

検討 会

,5‑6

カ テ ゴ リ :

19

検討会

,7‑8

カ テ ゴ リ :

7

検討 会

,9

カテ ゴ リ以上

:2

検討会 であ った. この

ことか ら, 多 くの事後検討 で は

3‑6

カテ ゴ リ程度 の事項 につ いて検討 され る場合が多 い ことがわか っ た. ただ,中には特定 のカテゴ リについて重点 的に 意見交換す る場合 もあれば,幅広 く

10

カテ ゴ リもの 多様 な内容 について意見交換す る検討会 もあ る こと

も明 らか にな った.

次 に,

衰 2

の結果 を もとに して,事後検討 で対話 された内容 につ いて

3

つの視点か ら考察す る.

1

つ は,事後検討 にお ける対話 の内容 の うち,授 業技術 に関す る対話 についてである.仮説 と して筆 者 らは,大学授業 につ いての対話 は,授業技術 一赤 堀

(1997)

が ま とめてい るよ うに,黒板 や

OHP

等 のメデ ィアの利用, テキス トや資料 の改善 など一に 重 きを置 いた議論が多 くなると考 えていた. なぜ な ら,大学授業 は授業内容 の多様性が高 いか らである.

各 々の専 門領域が異 な る大学教員間で は,授業で ど のよ うな内容 を扱 うか について は,意見交換 す るこ とは少 ない.む しろ,多様 な価値観が存在す る中で 責任 を持 って授業 を行 って いる. よ って,教員の価 値観 に関わ るよ うなテーマ ( 例えば,授業で取 り扱 う内容) につ いての意見交換 は,生産的 な議論 にな らない可能性が高 い.大学教員 は,教育方法 に関す る トレーニ ングを系統的 に受 けて きたわ けで はない こと もあ り,大学授業 を語 る際 は

,

「 何 を扱 うか」

よ りも

,

「どのよ うに扱 うか」 に議論が焦点化 す る

傾 向があ ると考 えていたのである.

(5)

2

対話内容のカテゴリとその割合 ( 単位 :

%)

大項目 小項目

学習者 目標への到達

33.3

学習スキル

3

1 .

3 集 中度37.5

レディネス

14.6

授業内容 内容 .教材

64.6

構成 .分量

58.3 質疑応答18.8

授業技術 声 .演示

37.5

時間配分

20.8 板書6.3

メディア

27.1

参加の促進

50.0

学習評価 成績評価

4.2

学習の把握

35

. 4

カリキュラム . 授業科目全体 カリキュラム 受講者 学習環境

しか し,本研究で対象 とした報告書 を分析す る限 りで は,板書

(6.3%)

, メデ ィア

(27.1%)

等 の授 業技術 に関す る事項 よ りも, 内容 ・教材

(64.6%)

, 構成 ・分量

(58.3%)

とい った授業 内容 の方が意見 交換 の対象 とな っていた.大学 における授業改善 を 検討す る際の 「 技術」偏重 とい う傾向 とは異 な る結 果が出ていると解釈 で きる.

2 つ は,検討会での対話 があ くまで 「 参観 した授 業」 の範囲で行 われ る傾向があることだ.授業参観 が行 われ る授業 の大多数 は

2

単位科 目であ る. この 場合,授業 は1

5

回で構成 され る場合が多 い.授業参 観 および検討会 は, これ ら

15

回の うちの 1回を対象 としてお り,参観者 は残 りの1

4

回の授業 の様子 を見 ることはない. そ う考 え ると,事後検討 の中で,撹 業科 目の トータルな流 れ,例 えば授業全体 の目標や 1回 目〜15 回 目まで のステ ップなどにつ いて意見交 換 されて もよさそ うであ る. しか し,表

2

を見 る限 りでは

,

「 授業科 目全体」に関す る記述が6.

3%となっ

てお り, ほとんど議論 されていないことがわか った.

3

つ は,上述 の指摘 とも関連 す るが,参観 した授 業 を取 り巻 く 「カ リキュラム」 には視点 が あま り向 けられない とい う点 である.授業参観 や事後検討 の 目的を どこに置 くかに もよるが,授業参観 の E j標 の 一つ と して, カ リキュラムの体系化 をあげ ることが で きる.近接領域 の教員同士 で参観 しあえば,授業 内容 の関連や重複 などに気づ き, カ リキ ュラムを整 備す る方向で議論が進む場合 も考え られ る. しか し, 表

2

にあるよ うに, カ リキュラムについて の対話 が 行 われたの は20.

8%

に とどま ってい る. これ につ い て は, この後 の3.

3

で も教 員間 の専 門領域 との関係 か ら事例分析 を行 う.

3.2

事後検討 における批判的な指摘及び提案 筆者 らは2.3 で も述 べ た とお り,授業参観 と事後 検討 が授業改善 に結 びつ くためには,授業 に対す る 批判的な指摘や提案なども必要であるとの立場に立 っ てい る. それ は 「 重箱 の隅をつつ く」 よ うな細か い 点 に拘泥 す るとか

,

「 粗探 し」 をす るとい う意味 で はな く,授業者 が気づかなか った新 たな視点 を提供 す るとい う意味での批判や提案である. この項では, 報告書 の中に記述 された批判的な指摘や提案 を抽 出

し,事後検討会でのや りとりの内容 について具体的 な分析 を行 う.

抽 出 された指摘 の具体例 を示す と,次のよ うな も のである.授業 に対す る批判的な指摘 の例 としては,

「もう少 し数式の表す物理的解釈 を説明で きないか」,

「 授業 の レベルがやや低 いので はないか」 とい った ものである.一方,授業 に対す る提案 の例 として は,

「デ ィスカ ッシ ョンの進 め方 に もう少 し慣 れて いれ ば,検討会が もっと活発 にな るので は」

,

「この時間 に何 をす るかを文字 に して示 してはどうか」 とい っ た ものであ る.

抽 出 したキーセ ンテ ンスの数 を

3.1

の分析 で作成 したカテ ゴ リ別 に整理 した ものが表

3

である. この 表 によれば,批判的指摘 や提案 は対象 と した全

49

科 目の中で36 件で,平均すれば

1

科 目あた り

0.73

件 で ある.批判的指摘 や提案 があま りなされていない こ とが まずわか る. そ して, その指摘 の内容 につ いて 見 ると,批判的指摘及 び提案 ともに

,

「授業 内容」

に関す るものが多 くな ってお り,全体 の 3 分 の 2 近 くを占めている.

この結果 は,筆者 らの当初 の予想 に反す る もので

あ った.3.1 の分析結果 に も関 わ るが,大学授業 は

内容が専門化 して個別的であるため,他 の教員が担

(6)

当す る授業 の内容 につ いて意見 を述べ ることは難 し く,批判的指摘 や提案が あると して も

,

「 授業技術」

や 「 学習者 の様子」 に関す る ものが大半 を占めるだ ろ うと考えていたのである. しか し実際 は,授業 内 容 に関す るものが多 い とい う結果 にな った.

この ことは,大学 において は,授業 に関 して同僚 同士 で批判的指摘 や提案 を行 う文化が まだ醸成 され ていない ことに加え,授業 内容 に関す る事柄以外 の 授業技術,学習評価 の方法, カ リキ ュラムに関 して は,特 に批判的指摘や提案が出 しに くい ことを表 し ているといえ る.

また,本研究で は事後検討 の報告書 の記述 を分析 材料 に していることか ら,事後検討 の対話 の中で批 判 的指摘がなされた と して も,報告書 の中で はあえ て記述 しなか ったとい う場合 も考 え られ る. これ は データ収集上 の限界 による ものであ り,今後 の研究 課題 といえ るだろ う.

3

:批判的指摘や提案の数 ( 内容別)

批判的指摘 提案

学習者

4 2

6

授業内容 l l ll

22

授業技術 0

5 5

学習評価 0

1 1

カリ.施設 1

1 2

3.3

事例分析

ここまでの分析 を通 じて,事後検討 にお ける対話 の内容 は多岐 に渡 り,批判的指摘 や提案 は多 く出さ れているわけではないことが全体 として明 らかになっ た. しか し,それぞれの検討会 における対話 内容 の 種類 や量 は, きわめて個別 的であ る.

3.1

で確認 し たよ うに,多 くの内容 (カテ ゴ リ) に関 して意見交 換 を行 う場合 もあれば,特定 の内容 に集 中 して議論 を深 め る場合 もあ る.

そ こで筆者 らは,事後検討会 にお ける対話 内容 の 種類 や量 は,授業者 と参観者 の組 み合 わせ方が影響 因の一つ にな っていると考えた. そ こで,分析 の対 象 とした報告書 の中か らい くっかの事例を取 り上 げ, 授業者 と参観者 の所属 や専門領域が対話 内容 にどの よ うな影響 を与 えているか分析 した. ここで取 り上 げた

3

つの事例 は,意見交換が活発 に行 われた と考 え られ るものの うち,授業者 と参観者 の専門領域が

比較 的近 い もの ( ①,③) と遠 い もの ( ②) とい う 基準 で選定 した ものであ る. ( 報告書 か らの引用文 は

,「○○

」 等原文 の まま抽 出 していない部分 があ る.)

【 事例①】

・科 目種別‑‑専門教育科 目

・実施 時期 ‑

‑2005

年度前期

・検討会 の参加者‑

‑ 3

名 ( 授業者

1

名,参観者

2

名)

この授業 の授業者 と参観者 は,研究領域 は異 なる ものの同講座 に所属 してお り,授業 内容 に関 してあ る程度共通理解 が可能 であ った と考 え られ る.

事後検討 の中で は,授業 内容 に踏 み込 んだ指摘, 例 えば

,「

○ につ いて は, もう少 し詳 しく説 明す る必要 があ ったのではないか」

,

「 取 り上 げる ( 題材) は, どのよ うな観点で選択 されているのか」

,

「この 科 目は 『 ○ ○学』 とい う科 目だが, 内容的 にはやや

『 △△学』寄 りであ るよ うに感 じた」 な どが な され てい る. これ らの指摘 は,授業 内容 に関連す る学 問 領域 に通 じていなければ出て こない指摘 であろ う.

また,報告書 の中では,参観者 が同様 の科 目を担 当 してい る ことに言及 し

,

「同 じ 『 ○ ○学』 を担 当す る者 と して,同僚が実 際 にどのよ うな授業 を行 って いるかが分か ったのは, とて も参考 にな った」 と し て いる.授業者 と参観者 の所属 や研究領域 もさるこ となが ら,同 じ系統 の授業 を担 当 していることが, 意見交換 を活性化 させ る一 つの要因 にな っていると 考 え られ る.

【 事例②】

・科 目種別 ‑‑教養教育科 目

・実施 時期‑‑

‑2007

年度前期

・検討会 の参加者 ‑

‑・3

名 ( 授業者

1

名,参観者

2

名)

この事例で は,授業者 と参観者 の専門領域 や所属

が全 く異 な っている.報告 内容 を見 ると,参観者 は

学生 の活動状況 に関す る言及 を多 くしている.例 え

,

「 学生 自 らが工夫 して いた」

,

「自主 的かつ手 際

よ くや っていた」 などの指摘 である. また,意見交

換 の中 で は授業者 の授業 に対す る考 え方

(

「 学生 同

士 の コ ミュニケー シ ョンを とって もらいたい」) が

語 られてお り,授業 内容以外 の点で も意見交換がな

されて いることがわか る.参観者が授業 内容 に精通

して いない場合,参観者 は授業 内容 に関す る指摘が

(7)

しづ らいため,学生 の学習状況や授業実施上 の教員 の信念 とい った内容 の対話がなされ ると考え られ る.

【 事例③】

・科 目種別 ‑‑・ 専門教育科 目

・実施時期・

‑2006

年度前期

・検討会 の参加者・ ・

‑・2

名 ( 授業者 1名,参観者

1

名)

この授業 の授業者 と参観者 は同講座 に所属 してお り,報告書 の分量 も他 の報告 に比べて多 くな ってい る. それだけ,意見交換が活発 だ った ことを物語 っ ている.指摘 されている内容 は,授業 内容 に精通 し て いるか らこそ出て くる もので

,「

○ とい う視点 で切 り込んでおいてか ら,△△ の話へ持 ってい く方 が‑ ( 中略) ‑ スムーズな気 がす るが いかがか」,

「 話 がその前 ときれ いに繋 が って いなか ったよ うに 感 じた」, な どの指摘 が な されて い る. この事例 の 場合,参観者 は批判的指摘 を行 うにとどま らず,別 の授業展開や授業方法 を提案 している.授業内容 を お互 いに理解 した上 で, その内容 を効果的 に学 ばせ る授業展開 につ いて言及 していることか ら,双方 の 授業改善 につなが る可能性 を感 じることがで きる事 後検討 とな っている.

本稿 で は

3

つの事例 を挙 げるにとどめているが, これ らの事例か ら次 の ことが指摘で きるだろ う.一 つ は,参観者が授業 内容 をよ く理解で きる場合,意 見交換 において も授業 内容 に関す る指摘 が多 くなさ れ るとい うことであ る. また,逆 に授業 内容 を深 く 理解で きない場合 は,授業内容以外 の部分 に関す る 指摘がなされ る傾向が あ った. この ことか ら,参観 者が授業 内容 につ いて理解 して いることが,意見交 換 を活性化 させ る要因の一つにな っているといえ る.

しか し逆 に見れば,授業内容 を十分 に理解で きない 場合であ って も,授業内容以外 の視点か ら意見交換 をす ることが可能であるため, これ はどち らか一方 が望 ま しい とい うことで はな く,授業参観 の 目的 に よると考 え るべ きだろ う.

さ らに,意見交換 を活性化 させ る要因 として,参 観者が参観 した授業 と同様 の系列 の授業科 目を担当 していることがあげ られ る.同様 の系列 の授業科 目 を担 当 していて も, なかなか他 の教員 の授業 を見 る よ うな機会 はな く ,FD の場が有効活用 されている とみ ることがで きる.

参観者 のマ ッチ ングにつ いての実践的な知見 とし

て,授業 内容 に習熟 した教員や,同様 の系列 の授業 科 目を担 当 している教員 をマ ッチ ングす ることが, 意見交換の活性化 につなが ると考え られ る. しか し, そ うい うマ ッチ ングがで きなか った場合で も,授業 内容以外 の視点か らの意見交換 は可能 である し, ま た,小学校 の校 内研修等で作成 され る 「 指導案」 に 類す るものや シラバ スを予 め準備 す ることによ り, 参観者が授業 内容 につ いての理解 を持 って臨む こと

も可能 となる.

4.

まとめ と今後 の課題

4.1

まとめ

本論文で は,授業参観 の事後検討 の報告書 の分析 を通 じて,事後検討 における授業者 と参観者 の対話 内容 を明 らかに して きた.対話 の内容 は,個 々の授 業 によ って異 なるが,帰納 的 にカテ ゴ リを生成 した 結果

,

「 授業内容」 に関す る対話が多い ことがわか っ た. これ は,大学授業 に関 して は授業 の技術 やテク ニ ックに関す る意見交換が多 いとい う当初 の想定 と は異 なる結果であ った. また,意見交換 の中で批判 的な指摘 や提案が出 され ることは少 ない. さ らに, 授業者 と参観者 のマ ッチ ングが意見交換 の内容 に影 響 を及 ぼす と考 え事例分析 を行 った ところ,授業 内 容 に関す る共通理解 があることや,同系列 の授業科 目を担 当 してい ることなどが,意見交換 を活性化 さ せ る要因 とな りうることが示唆 された.

4.2

今後の課題

本研究 で は,事後検討 の報告書 を分析対象 と した ため,事後検討 における実際の対話 内容 の全てを明 らかにで きたわ けで はない. この点 は,今後 の研究 上 の課題である.事後検討 にお ける対話 内容 の分析 に関 して は,小学校 を対象 と した分析方法が既 に開

4

発言の内容と形態のカテゴリー ( 小谷 ・浅田

,2000)

授業 構想

肯定 的

感想 授業の

問題点

代香

薬 授業 校内研 構想の

観 点

見通 し

提示 反復 疑問 返答 確認

(8)

5

発言内容の分析カテゴリ ( 姫野 ・相沢,2

007)

X A.教材研究 と授業設計 ねらいと授 B. 業設計 本時の

C.

教授スキル

D.

と子どもの 授業展開 学び

E

どもの学び ,教具と子

F.

会の運営

1.質問 2.意見 3.応答

発 されている.小谷 ・浅 田

(2000)

は,校 内研修 の 事後検討 における教師 らの発言内容を分析す るため, 表

4

のよ うなマ トリックスを作成 し, この表 を援用

しなが ら姫野 ・相沢

(2007)

は表

5

のマ トリックス を作成 している.表

4

や表

5

にお ける発言 の内容 カ テ ゴ リのみに着 目す ると,本研究 で生成 したカテゴ リに比べて授業構想,授業設計 とい う視点が強調 さ れている.実際の授業で見聞 き した事象 と,予 め構 想 していた授業計 画の間のズ レについて意見交換 を す るとい う視点 は,大学 における授業研究 に関 して も有用 な観点 とな りうるので はなか ろ うか.小学校 にお ける校 内研究 の手法 を大学 に単純 に持 ち込む こ とはで きないが,研究 の蓄積 を活か し,事後検討 に お ける対話 内容 を分析す る枠組 みを精微化 してい く 必要 があると考 え る.

また,実践的な課題 と して次 の

2

点 を指摘 してお きたい.寡‑点 は,FD活動 において 「カ リキュラ ム」 とい う視点 を強調す る必要が あ る.本論 の

3.1

で も指摘 した とお り,授業参観 と事後検討で は 「そ の授業」 に関す る検討 が中心 にな り

,15

回の授業 の 中での当該授業 の位置付 けや,他 の科 目と当該科 目 の関係, あるいは教育課程全体 の中での当該科 目の 位置付 けにまで言及 され ることは少 なか った.本来, 同僚教員 による授業参観 には,組織 的な教育体制 を 構築す ることも目的の一 つ にな っている.意見交換 の中 に

,

「カ リキ ュラム」 の視点 が もっと取 り入 れ

られ ることが求 め られ る.

第 二点 は, FD活動全般 に言 え る ことと して,

「よい授業

「よい教育」 とは何 かに関す る議論 を深 める必要がある. これ は構成員 の価値観 を統一 すべ きだ とい う意 味で はな く,組織 的に教育改善 の取 り 組 みを行 ってい く際の何 らかの方 向性 を提示す るた めで ある.FDの 「 義務化」 によ って,大学教員 は 組織 的な教育改善 に参加す ることになるが, その取

り組みが どのような教育 の実現 を目指 しているのか,

共通理解 を図 ってい く必要があ るだ ろ う.

付記

事後検討会 の報告書 の研究資料 と しての利用 につ いて,多数 の先生方 の ご協力 をいただ きま した.感 謝 申 し上 げます.

引用 ・参考文献

赤堀侃 司

(1997)『ケースブ ック大学授業 の技法』,

有斐閣

姫野完治 ・相沢‑ (

2007)校 内授業研究 における事

後検討会 の分析方法 の開発 と試行, 『秋 田大学教 育文化学部研究紀要』教育科学部 門6

2,pp,35‑41

細川和仁 ・姫野完治

(2007)授業実践 に対す る教 師

の 「 成長観」 と成長 を支 え る学習環境, 『 教 師学 研究』7,pp.

23‑33

稲垣忠彦

(1995)

『 授業研究 の歩 み

,評論社 石原静子

(1998)

「 授業参観研究」 か ら大学 の授業

とその開発 を考 え る,『大学教育学会誌』2

0(2)

,

pp.73‑76

梶 田叡‑ (

2000)

『 新 しい大学教育 を創 る

,有斐閣 小谷桂介 ・浅 田匡

(2000)校 内研究 における教 師間

の知識相互変換 に関す る基礎研究,教育工学関連 学 協 会 連 合 第

6

回全 国大 会 ・講 演 論 文 集

, pp.

485486

京都大学高等教育教授 システム開発 セ ンター ( 編)

(1997)『開かれた大学授業 をめざ して 一京都大学

公開実験授業 の一年間』,玉川大学 出版部

京都大学高等教育教授 システム開発 セ ンター ( 編)

(2002)『

大学授業研究の構想 一過去か ら未来へ

』 , 東信望

溝上慎一 ・田口真奈

(2003)授業者 の成長 を促す大

学 の授業参観方式, 『日本教育工学 会論文誌』27

(2),pp.165174

田 口真奈 ・西森年 寿 ・神藤貴 昭 ・中村晃 ・中原淳

(9)

(2006)

高等教育機関 における初任者 を対象 と し た

FD

の現状 と課題,『日本教育工学会論文誌』

30

( 1 )

,pp.1928

寺崎昌男

(2006)

『 大学 は歴史の思想で変わる

‑FD

評価 ・私学』 ,東信望

和光大学授業研究会

(1996)

『語 りあい見せあい大 学授業』,大月書店

Summary

ThepurposeofthlSarticleistoclarify the contentsofthedialogueattheconferenceafter classroom observations,whichwereconductedas partofthefacultydevelopmentprojectatour unlverslty.Weanalyzed 49conferencereports and conducted category analyses and a case

study,

Throughcategoryanalysesandacasestudyof thedialogue,thefollowingresultswereobtained.

1

)The contents of the dialogue at the conferencecanbeclasslfiedintofivecategories;

(

1)'studentl,(2)'contentsofclassactiviti

e

s',(3)

'teachingmethods',(4) 'evaluatlonoflearning and(5)㌧kecurriculum andtheenvironments. Ofthese,thetopicmostfrequentlytakenupby boththeteacherandtheparticipantswas‑the contentsofclassactivities'.

2)Attheconference,theparticipantsdidnot makemanycritlCalcommentsontheteachernor offeredanycorrectiveproposalstohim.

3)Theresultsofthecasestudysuggestedthat oneofthemaJ'orfactorsinactivatingconferences ingeneralisthatparticipantshavepriorknowL edgeaboutclassesunderdiscussion,and that they areteaching thesameorsimilarclasses themselves.

KeyWords:FacultyDevelopment,

LessonStudy,HigherEducation,

C1assroom Observation,Conference (ReceivedJanuary28,2008)

表 2 対話内容のカテゴリとその割合 ( 単位 : %) 大項目 小項目 学習者 目標への到達 3 3. 3 学習スキル31.3 集 中度37.5 レディネス14.6 授業内容 内容 .教材64.6 構成 .分量58.3 質疑応答18.8 授業技術 声 .演示 3 7
表 5 発言内容の分析カテゴリ ( 姫野 ・相沢,2 0 0 7 ) X A.教材研究と授業設計 ねらいと授B.業設計本時の C. 教授スキル D. と子どもの 授業展開学び E どもの学び ,教具と子 F

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