豊島区内事業所の
ワーク・ライフ・バランス
取り組み事例集
事例集発行にあたって
平成21年8月に豊島区が行った「男女共同参画に関する住民意識調査」で は、8割の人が「仕事」と「家庭」や「地域・個人の生活」を両立させたい と希望しながら、実際は、4割以上の人が「仕事を優先させている」と答え ており、理想と現実が大きくかい離している実態が見えてきました。仕事に 多くの時間を割いている現在の働き方を見直し、自分のライフステージに合 わせた生き方を選択するワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を 進めることは、全ての人が仕事・家庭・地域のそれぞれの活動を分かち合い、 多様な生き方が選択・実現できる男女共同参画社会の形成につながります。 豊島区では、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進を「と しま男女共同参画推進プラン」及び「豊島区子どもプラン」に明確に位置付 け取り組みを進めています。
この事例集は、従業員の仕事と家庭の両立を支援している区内各事業所の 取り組みをご紹介したものです。豊島区には約20,000の事業所がありますが、 ひとつでも多くの事業所が男女ともに働きやすい職場環境を整備し、女性の 一層の社会での活躍と男性の家庭・地域への参画が進んでいくことを期待し ています。
ワーク・ライフ・バランスに関する情報サイトの紹介
東京都 TOKYOワーク・ライフ・バランス
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/index8fi les/t_wlb/ 東京都 TOKYOはたらくネット
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/ 女性と仕事の未来館
http://www.miraikan.go.jp/ 21世紀職業財団
http://www.jiwe.or.jp/
厚生労働省「雇用均等・両立支援・パート労働情報」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/index.html
一般事業主行動計画とは
次世代育成支援対策推進法に基づき、従業員の仕事と子育ての両立を支援するための 雇用環境整備について事業主が策定する計画のことです。301人以上の労働者を雇用す る事業主の策定が義務とされていましたが、法改正により、平成23年4月1日以降は策定 の義務が101人以上に拡大されました。100人以下の労働者を雇用する事業主は努力義 務となります。
「くるみん」マークとは
一般事業主行動計画を策定・実施し、その結果が一定の要件(取得基準) を満たす場合に、厚生労働大臣(都道府県労働局長に委任)から認定を 受けることができます。その認定を受けたことを証明する認定マークが 「くるみん」。認定を受けた事業主は、認定マークを商品や広告に使用す
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
学校法人 川口学園
豊島区高田3丁目
03-3200-6504
H22.4.1現在教育機関
従業員 87人 (女性41人 男性46人) 女性管理職 4人 /25人
勤続年数 女性 13.5年 男性 19.9年
○
一般事業主行動計画○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得
○
採用拡大○
配偶者出産休暇制度○
女性の管理職増加の取組み○
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援○
職場風土の改善育児休業制度等が法改正前から充実しており、教職員の利用も高い。
育児休業は、これまで17名の教職員が利用している。そのうち2人目以降の 出産の際に再度制度を利用した者は半数以上である。育児休業の期間は、1 年6か月取得できる。また、育児短時間勤務は子供が3歳になるまで取得で きる。女性教職員が多い事業所であることから、女性教職員が働きやすい
職場環境づくりに取り組んでいる。
男女雇用機会均等法が施行される前から、教職員の雇用や昇進・昇格等は、 男女平等の観点に立って行っている。次世代育成支援対策推進法や育児介護 休業法の趣旨を先取りした取り組みを行っている。
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
株式会社関越物産
豊島区目白5丁目
03-3952-4151
H22.4.1現在製造業 本社・埼玉・群馬工場含む 従業員 99人(女性23人 男性76人) 女性管理職 2人/28人
勤続年数 女性10.4年 男性11年
○
一般事業主行動計画○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得 採用拡大
配偶者出産休暇制度 女性の管理職増加の取組み
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援
○
職場風土の改善女性社員の育児休業取得率は100%に近い。良好な人間関係が女性
の継続就業を後押しする。
育児休業者は元の職場に復帰させることにより、復帰への不安感がなく、社員の モチベーションを維持する。また、女性管理職の存在が、女性社員の継続就業意 欲を支えている。
社内アンケートを実施し、自社の課題・ニーズを把握する。
一般事業主行動計画の策定にあたり、社会保険労務士の派遣を得て社内アンケー トを実施し、現状と従業員のニーズを把握した。アンケート結果は社員に公表し、 課題を共有している。
社会を担う子どもが健やかに育つ環境をつくる
創業以来、『基本は本物』をスローガンに美味しいこんにゃく作りを追 求。2002年8月に主幹工場である群馬工場が品質保証の国際規格であ る『ISO9001』の認証を取得している。一般事業主行動計画策定の他、 「としまものづくりメッセ」や地元小学校からの「工場見学」等 に協ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
さくらクリニック
豊島区東池袋1丁目
03-5911-0809
H22.4.1現在医療機関 本社
従業員 7人(女性6人 男性1人) 女性管理職 2人/3人
勤続年数 女性2年 男性3年(平成19年7月開院)
一般事業主行動計画
○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得
○
採用拡大○
配偶者出産休暇制度○
女性の管理職増加の取組み○
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度○
ボランティア・地域活動のための休暇制度育児休業中の経済的支援
○
職場風土の改善女性従業員のキャリアプランニングを支援。通信講座受講費用を全
額負担する。
育児休業中の従業員は通信講座を受講できる。スキルに関して本人と社のニーズのすり合わせを 行い講座プログラムを決定し、従業員の能力のステップアップを図っている。費用は院が負担す る。中小企業ほど、従業員のマンパワーの影響が大きいため、一人ひとりの育成に力を注いでいる。
従業員に「社への信頼」と「仕事への意欲」が育まれる。
従業員とランチを共にするなど、院長からコミュニケーションを積極的にとり、従業員の声 に耳を傾ける。従業員の継続就業希望の声に応えるため、院長自ら、両立支援に関する情報 収集を行い、各種制度を活用し継続就業を可能にした。従業員のワーク・ライフ・バランス を大切にする院長の姿勢から、従業員に「社への信頼感・仕事への意欲」が育まれている。
企業は、社会に役立つ存在でなければ意味がない!
「企業が社会に果たすべき責任(CSR)」として、「人材育成・教育」「社会福祉・健康」
女性管理職の割合が半数を超える。
池袋本店では、女性管理職の割合が、管理職全体の半数を超えている。
また、店長ポストでは、ジュンク堂書店全国44店舗中、女性の店長は5
名となっている。
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
ジュンク堂書店池袋本店
豊島区南池袋2丁目
03-5956-6111
H22.4.1現在小売業 本店
従業員 293人 (女性157人 男性136人) 女性管理職 5人/9人
勤続年数 女性6.5年 男性10.7年
○
一般事業主行動計画○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得
○
採用拡大○
配偶者出産休暇制度○
女性の管理職増加の取組み○
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援○
職場風土の改善女性従業員が多い職場であることから、女性が安心して働き続けら
れる職場づくりに取り組んでいる。
育児や配偶者の転勤などの都合で一度退職した従業員の復職制度があ
る。
幅広い品揃えで多様なニーズに応える。
人と本、人と人が出会える場。
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
大東産業株式会社
豊島区南池袋2丁目
03-3988-9371
H22.10.1現在工業薬品、医薬品及び合成樹脂の販売 本社 従業員 8人(女性3人 男性5人) 女性管理職 0人/3人
勤続年数 女性3年 男性18年
○
一般事業主行動計画○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得 採用拡大
○
配偶者出産休暇制度 女性の管理職増加の取組み○
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援○
職場風土の改善「5S活動」を実施。経営トップが働きやすい職場づくりを推進する。
働きやすい職場作りのために、5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を実施している。 また、常にアンテナを張り情報収集し、ISO活動カレンダーに予定を組込み社 員に情報を発信し周知。全社員の勤務意欲向上につなげている。「社員の誕生日休暇」を規定。休暇取得のしやすい職場環境をつくる。
誕生日休暇の他、有給休暇の取得率は9割以上。経営者及び管理者は、常に社員 が働きやすいシステム作りを考え、行動することを経営トップの理念とする。全 員参加のミーティングを月3回実施するなど情報共有に努め、制度整備だけでな く、休暇取得のしやすい職場環境をつくっている。社会貢献と地球環境保全への貢献を目指す
お客様と供給者(当社のサプライヤー)の間に立って化学製品及び関連情 報の橋渡しを通して社会に貢献することを使命としている。ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
株式会社地域計画連合
豊島区北大塚1丁目
03-5974-2021
H22.4.1現在建設コンサルタント 本社
従業員 33人(女性12人 男性21人) 女性管理職 4人/18人
勤続年数 女性7.9年 男性12.5年
一般事業主行動計画 セクシュアル・ハラスメント対策 くるみんマーク取得 採用拡大
配偶者出産休暇制度
○
女性の管理職増加の取組み妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援
○
職場風土の改善ITの活用により在宅勤務を実現。
データベースを在宅で利用できるシステムの構築や、インターネットを利用した 会議(スカイプ会議)を実現することにより、在宅勤務を可能とした。また、こ れらのシステムにより遠隔地の支所とのやり取りも効率的に行われている。
上司の理解と職員の「仕事と仕事以外の両方を充実させる」という
意識。
どのような生き方をしたいかをしっかり考えている職員が多く、また、それを受 け入れる上司の理解がある。職員が要望を出しやすい雰囲気があり、必要がある と認められれば、勤務形態も職員の状況に応じ柔軟に対応している。男性も育児 のための休暇を取得しやすい職場風土がある。
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
徳力建設工業株式会社
豊島区雑司ヶ谷1丁目
03-3984-3501
H22.4.1現在建設業 本社
従業員 15人 (女性3人 男性12人) 女性管理職 2人/3人
勤続年数 女性12年 男性17年
一般事業主行動計画
○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得 採用拡大
配偶者出産休暇制度 女性の管理職増加の取組み
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援 職場風土の改善
柔軟な対応で在宅での作業も可能に。出産後の復帰もスムーズ。
出産を控えた女性社員の仕事のうち、自宅で行えるものはパソコンで転送し、 在宅勤務を可能にした。社長が社員と相談しながら、個々の状況に柔軟に対 応し働きやすい職場環境を整えていっている。長期雇用が社内の人間関係を築いている。
女性、男性ともに勤務年数が平均(女性8.6年、男性12.8年/厚生労働省調査) を超える。長期雇用により社内の人間関係が育まれており、お互い様意識が 醸成される土壌がある。
「会社は、社員全員のものである」
ワーク・ライフ・バランスの取り組み事例
学校法人 立教学院(立教大学)
豊島区西池袋3丁目
03-3985-2892
H22.4.1現在教育機関
従業員(職員のみ) 309人 (女性145人 男性164人) 女性管理職 53人/132人
勤続年数 女性15年 男性15年
○
一般事業主行動計画○
セクシュアル・ハラスメント対策くるみんマーク取得
○
採用拡大○
配偶者出産休暇制度○
女性の管理職増加の取組み○
妊婦や子育て・介護中の勤務軽減制度 ボランティア・地域活動のための休暇制度 育児休業中の経済的支援○
職場風土の改善女性の育児休職取得率100%。短時間勤務取得率67%
育児・介護休業法施行(1991年)以前から独自の育児休職制度を実施(1988年∼)、 育児短時間勤務、時差出勤及び子の看護休暇制度(2003年∼)を整えてきた。過 去5年間の職員の女性育児休職取得率は100%、短時間勤務の取得率も67%に達し ており、形だけの制度だけでなく実質的に運用されている。
男性への育児休職等の普及も徐々に
男性の育児休職取得者は過去2名だが、子出生のための特別休暇(有給)が4日 間あり、過去5年間の取得率は78%。ここ数年は短時間勤務制度や看護休暇を取 得する男性職員も徐々に増えている。また、近年は職場全体で時間外労働の削減 に取り組み、いっそう働きやすい職場を目指している。
●学院内に託児施設を設置(土曜日のみ開設)
対象は0歳∼小学校1年生で、1日8名(要事前登録)まで利用するこ とができる。また、教職員だけでなく学生も利用することができるなど、 学業や仕事と子育ての両立を図るための環境が整っている。
新たな「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」
仕事と生活の調和推進官民トップ会議 平成22年6月29日
我が国の社会は、人々の働き方に関する意識や環境が社会経済構造の変化に必ずしも適 応しきれず、仕事と生活が両立しにくい現実に直面している。
誰もがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育て・介 護の時間や、家庭、地域、自己啓発等にかかる個人の時間を持てる健康で豊かな生活がで きるよう、今こそ、社会全体で仕事と生活の双方の調和の実現を希求していかなければな らない。
仕事と生活の調和と経済成長は車の両輪であり、若者が経済的に自立し、性や年齢など に関わらず誰もが意欲と能力を発揮して労働市場に参加することは、我が国の活力と成長 力を高め、ひいては、少子化の流れを変え、持続可能な社会の実現にも資することとなる。 そのような社会の実現に向けて、国民一人ひとりが積極的に取り組めるよう、ここに、 仕事と生活の調和の必要性、目指すべき社会の姿を示し、新たな決意の下、官民一体となっ て取り組んでいくため、政労使の合意により本憲章を策定する。
〔いま何故仕事と生活の調和が必要なのか〕
(仕事と生活が両立しにくい現実)
仕事は、暮らしを支え、生きがいや喜びをもたらす。同時に、家事・育児、近隣との付 き合いなどの生活も暮らしには欠かすことはできないものであり、その充実があってこそ、 人生の生きがい、喜びは倍増する。
しかし、現実の社会には、
● 安定した仕事に就けず、経済的に自立することができない、 ● 仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない、 ● 仕事と子育てや老親の介護との両立に悩む
など仕事と生活の間で問題を抱える人が多く見られる。
(働き方の二極化等)
その背景としては、国内外における企業間競争の激化、長期的な経済の低迷や産業構造 の変化により、生活の不安を抱える正社員以外の労働者が大幅に増加する一方で、正社員 の労働時間は高止まりしたままであることが挙げられる。他方、利益の低迷や生産性向上 が困難などの理由から、働き方の見直しに取り組むことが難しい企業も存在する。
(共働き世帯の増加と変わらない働き方・役割分担意識)
さらに、人々の生き方も変化している。かつては夫が働き、妻が専業主婦として家庭や 地域で役割を担うという姿が一般的であり、現在の働き方は、このような世帯の姿を前提 としたものが多く残っている。
しかしながら、今日では、女性の社会参加等が進み、勤労者世帯の過半数が、共働き世 帯になる等人々の生き方が多様化している一方で働き方や子育て支援などの社会的基盤は 必ずしもこうした変化に対応したものとなっていない。また、職場や家庭、地域では、男 女の固定的な役割分担意識が残っている。
(仕事と生活の相克と家族と地域・社会の変貌)
た個人、家族、地域が抱える諸問題が少子化の大きな要因の1つであり、それが人口減少 にも繋がっているといえる。
また、人口減少時代にあっては、社会全体として女性や高齢者の就業参加が不可欠であ るが、働き方や生き方の選択肢が限られている現状では、多様な人材を活かすことができ ない。
(多様な働き方の模索)
一方で働く人々においても、様々な職業経験を通して積極的に自らの職業能力を向上さ せようとする人や、仕事と生活の双方を充実させようとする人、地域活動への参加等をよ り重視する人などもおり、多様な働き方が模索されている。
また、仕事と生活の調和に向けた取組を通じて、「ディーセント・ワーク(働きがいの ある人間らしい仕事)」の実現に取り組み、職業能力開発や人材育成、公正な処遇の確保 など雇用の質の向上につなげることが求められている。ディーセント・ワークの推進は、 就業を促進し、自立支援につなげるという観点からも必要である。
加えて、労働者の健康を確保し、安心して働くことのできる職場環境を実現するために、 長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、メンタルヘルス対策等に取り組むことが重 要である。
(多様な選択肢を可能とする仕事と生活の調和の必要性)
いま、我々に求められているのは、国民一人ひとりの仕事と生活を調和させたいという 願いを実現するとともに、少子化の流れを変え、人口減少下でも多様な人材が仕事に就け るようにし、我が国の社会を持続可能で確かなものとする取組である。
働き方や生き方に関するこれまでの考え方や制度の改革に挑戦し、個々人の生き方や子 育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な働き方の選択を可能とする仕事と 生活の調和を実現しなければならない。
個人の持つ時間は有限である。仕事と生活の調和の実現は、個人の時間の価値を高め、 安心と希望を実現できる社会づくりに寄与するものであり、「新しい公共」※の活動等へ の参加機会の拡大などを通じて地域社会の活性化にもつながるものである。また、就業期 から地域活動への参加など活動の場を広げることは、生涯を通じた人や地域とのつながり を得る機会となる。
※「新しい公共」とは、行政だけでなく、市民やNPO、企業などが積極的に公共的な財・ サービスの提供主体となり、教育や子育て、まちづくり、介護や福祉などの身近な分野で 活躍することを表現するもの。
(明日への投資)
仕事と生活の調和の実現に向けた取組は、人口減少時代において、企業の活力や競争力 の源泉である有能な人材の確保・育成・定着の可能性を高めるものである。とりわけ現状 でも人材確保が困難な中小企業において、その取組の利点は大きく、これを契機とした業 務の見直し等により生産性向上につなげることも可能である。こうした取組は、企業にとっ て「コスト」としてではなく、「明日への投資」として積極的にとらえるべきである。 以上のような共通認識のもと、仕事と生活の調和の実現に官民一体となって取り組んで いくこととする。
〔仕事と生活の調和が実現した社会の姿〕
中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」である。 具体的には、以下のような社会を目指すべきである。
① 就労による経済的自立が可能な社会
経済的自立を必要とする者とりわけ若者がいきいきと働くことができ、かつ、経済的に 自立可能な働き方ができ、結婚や子育てに関する希望の実現などに向けて、暮らしの経済 的基盤が確保できる。
② 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動へ の参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。
③ 多様な働き方・生き方が選択できる社会
性や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に 挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状 況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている。
〔関係者が果たすべき役割〕
2このような社会の実現のためには、まず労使を始め国民が積極的に取り組むことはも とより、国や地方公共団体が支援することが重要である。既に仕事と生活の調和の促進に 積極的に取り組む企業もあり、今後はそうした企業における取組をさらに進め、社会全体 の運動として広げていく必要がある。
そのための主な関係者の役割は以下のとおりである。また、各主体の具体的取組につい ては別途、「仕事と生活の調和推進のための行動指針」で定めることとする。
取組を進めるに当たっては、女性の職域の固定化につながることのないように、仕事と 生活の両立支援と男性の子育てや介護への関わりの促進・女性の能力発揮の促進とを併せ て進めることが必要である。
(企業と働く者)
(1) 企業とそこで働く者は、協調して生産性の向上に努めつつ、職場の意識や職場風土 の改革とあわせ働き方の改革に自主的に取り組む。
(国民)
(2) 国民の一人ひとりが自らの仕事と生活の調和の在り方を考え、家庭や地域の中で積 極的な役割を果たす。また、消費者として、求めようとするサービスの背後にある働 き方に配慮する。
(国)
(3) 国民全体の仕事と生活の調和の実現は、我が国社会を持続可能で確かなものとする 上で不可欠であることから、国は、国民運動を通じた気運の醸成、制度的枠組みの構 築や環境整備などの促進・支援策に積極的に取り組む。
(地方公共団体)
新たな仕事と生活の調和推進のための行動指針
仕事と生活の調和推進官民トップ会議 平成22年6月29日
「行動指針」とは
仕事と生活の調和の実現に向けた企業・働く者、国民、国、地方公共団体
それぞれの取組を明らかにするとともに、2020(平成32)年までの「数値目標」
を提示しています。平成19年12月の「憲章」・「行動指針」策定後の施策の進
捗や経済情勢の変化を踏まえ、新たな視点を盛り込み、
「憲章」とともに「行
動指針」を新たに策定しました。
【数値目標】
数値目標
数値目標設定指標 現状(直近の値) 2020年
Ⅰ
就
労
に
よ
る
経
済
的
自
立
が
可
能
な
社
会
① 就業率(Ⅱ、Ⅲにも関わるものである)
20∼64歳 74.6% 80%
15歳以上 56.9% 57%
20∼34歳 73.6% 77% 25∼44歳
女性 66.0% 73% 60∼64歳 57.0% 63%
②(実質、年平均)時間当たり労働生産性の伸び率 (Ⅱ、Ⅲにも関わるものである)
1.7%
(2000∼2009年度の10年 間平均)
実質GDP成長率に関す る目標(2%を上回る 水準)より高い水準(※)
③ フリーターの数 (2003年にピークの217約178万人 万人)
124万人 ※ピーク時比で約半減
Ⅱ
健
康
で
豊
か
な
生
活
の
た
め
の
時
間
が
確
保
で
き
る
社
会
④ 労働時間等の課題について労使が話し合いの機会を設けている割合 52.1% 全ての企業で実施
⑤ 週労働時間60時間以上の雇用者の割合 10.0% 5割減
⑥ 年次有給休暇取得率 47.4% 70%
⑦ メンタルヘルスケアに関する措置を受けられる職場の割合 33.6% 100%
Ⅲ
多
様
な
働
き
方
・
生
き
方
が
選
択
で
き
る
社
会
⑧ 在宅型テレワーカーの数 330万人 (2015年)700万人
⑨ 短時間勤務を選択できる事業所の割合(短時間正社員制度等) (参考)8.6%以下 29%
⑩ 自己啓発を行っている労働者の割合 20.0%(非正社員)42.1%(正社員) 50%(非正社員)70%(正社員)
⑪ 第1子出産前後の女性の継続就業率 38.0% 55%
⑫ 保育等の子育てサービスを提供している割合
保育サービス (3歳未満児)
24%
(平成21年度末見込み)
44% (2017年度)
放課後児童クラブ (小学1年∼3年)
20.8%
40% (2017年度)
⑬ 男性の育児休業取得率 1.23% 13%
お問い合わせ先:男女平等推進センター(エポック10)/TEL 03(5982)9501
豊島区内事業所のワーク・ライフ・バランス取り組み事例集
編集・発行 豊島区 総務部 男女平等推進センター 〒171-0021 豊島区西池袋2-37-4 勤労福祉会館3階 Tel:03-5952-9501