平 成 17 年 度
廃棄自転車の処理調査補助事業報告書
平 成 18 年 3月
ま え が き
この報告書は、平成17年度廃棄自転車の処理調査補助事業として、廃棄自転車の処理実態調 査および品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについての検討をテーマに調査したもの であります。
本事業により、自転車業界の循環型社会における処理体制を検討する上で、お役に立てれば 甚だ幸いとするところであります。
おわりに、本調査に深いご理解とご協力をいただいた各位ならびにご指導賜りました委員の 方々に厚く感謝の意を表します。
平成18年3月
(社) 自 転 車 協 会 理事長 島 野 喜 三
目 次
第1章 事業の概要
1.本専門委員会の目的··· 1
2.取組みテーマ··· 1
3.事業の実施経過··· 1
(1)専門委員会の開催··· 1
(2)専門委員会名簿··· 2
第2章 廃棄自転車処理実態調査の要約 1.廃棄自転車処理実態調査の要約··· 3
第3章 廃棄自転車処理実態調査の詳細 1.東京都自転車商協同組合··· 7
2.小売店共同回収 自転車小売店(東京都大田区)··· 10
3.専業小売店 自転車小売店(東京都荒川区)··· 13
4.大型小売店(関東) ··· 15
5.堺自転車製造卸協同組合··· 17
6.専業小売店 自転車小売店(堺市)··· 20
7.量販店 チェーンストア(堺市)··· 22
8.自治体(八尾市)··· 22
9.専業小売店 自転車小売店(八尾市)··· 22
10.量販店 ホームセンター(八尾市) ··· 23
第4章 廃棄自転車の輸出実態 1.廃棄自転車の輸出実態··· 25
第5章 既存インフラ処理場活用の可能性検討 1.家電リサイクル施設··· 33
2.中間廃棄物処理事業者··· 36
第6章 品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについて検討 1.品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについて検討··· 43
第7章 まとめ 1.廃棄自転車の処理実態調査··· 47
2.品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについての検討··· 49
第1章 事 業 の 概 要
第 1 章 事業の概要
1. 本専門委員会の目的
わが国が、将来にわたり、環境問題と資源問題を同時に克服し、持続的な経済発展を続 けていくためには、廃棄物の発生抑制(リデュース)製品・部品の再使用(リユース)や 廃棄物の再利用(リサイクル)の 3R(スリー・アール)を推進し、循環型社会を構築し ていくことが重要である。
本専門委員会では、流通面に於けるリサイクルの実態を調査・確認し、現状を正しく理 解することで、自転車業界の廃棄自転車リサイクル処理体制の構築に向けて、課題を共有 化することを目的とする。
また、品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについては、自転車リサイクル可能 率の向上について、その問題点と課題を提示し、各社が前向きに取組んで頂くことを主旨 とした。
2. 取組みテーマ
廃棄自転車の処理実態調査は、平成 11 年度に調査を実施してから 5 年余りを経過して おり、その後における処理実態が変わっていると考えられるので、再調査を行い、廃棄自 転車の集荷方法、搬送経路、リサイクル費用等を調査する。
(1)廃棄自転車の処理実態調査
調査.1 各販売店における廃棄自転車の集荷・搬送状況調査について (ア)関東地区 (イ)関西地区 (ロ)その他 調査.2 既存インフラ処理場活用の可能性について
他業界のリサイクル施設を活用したときの問題点は何か?
(ア)家電リサイクル施設 (イ)中間廃棄物処理業者
(2)品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについての検討
内容:平成 14 年 6 月に設定した、自転車リサイクル可能率について製品的或いは、
廃棄物処理の方法並びに施設に変化がないか検討を行なう。
3. 事業の実施経過
(1)専門委員会の開催
1)第 1 回廃棄自転車処理調査専門委員会(平成 17 年 12 月 13 日)
平成 17 年度廃棄自転車処理調査専門委員会の取組みテーマについて検討を行い、
2)第 2 回廃棄自転車処理調査専門委員会(平成 18 年 3 月 10 日)
(株)要興業鹿浜リサイクルセンター見学後、廃棄自転車の処理実態調査及び品目別 廃棄物処理・リサイクルガイドラインについてのまとめについて検討を行い、委員 各位了承した。
(2)平成 17 年度廃棄自転車処理調査専門委員会名簿
(敬称略、順不同)
区 分 氏 名 所属・役職名
委員長 吉田 捷三 学識経験者
委 員 荒木 祐二 ホダカ(株)ASQAゼネラルマネジャー
〃 乾 克巳 三洋電機(株)販売企画部電動自転車課課長
〃 小崎 恵三 (株)コザキトレイディング代表取締役社長
〃 小鷹狩幸一 (財)自転車産業振興協会統括事業部部長
〃 佐藤 貞男 日本自転車製造卸協同組合連合会事務局長
〃 佐藤 成美 日本自転車軽自動車商協同組合連合会事務局長
〃 鍋谷 省三 ナショナル自転車工業(株)品質保証部部長代理
〃 西山 吉信 宮田工業(株)自転車事業部営業統括部部長
〃 山田 豊彦 (株)中央貿易代表取締役社長
〃 渡部 裕雄 ブリヂストンサイクル(株)経営企画部部長
第2章 廃棄自転車処理実態調査の要約
第 2 章 廃棄自転車処理実態調査の要約
[関東地区]
実態調査 1
「東京都自転車商協同組合」の例 所在地:東京都
中間廃棄物処理業者回収 消費者 自転車小売店 拠点回収
破砕処理 分別 巡回回収
実態調査 2
「小売店共同回収」自転車小売店の例 所在地:東京都大田区
中間廃棄物処理業者回収 消費者 自転車小売店 巡回回収 破砕処理
拠点回収 破砕処理
実態調査 3
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:東京都荒川区
消費者 自転車小売店の例 自転車購入の場合(無料引取り)
不要自転車のみの引取り(有料引取り)
実態調査 4
「大型小売店」の例 所在地:関東地区
輸出業者回収
消費者 大型小売店 巡回回収 一時保管 仕向け地別分類
[関西地区]
実態調査 5
「堺自転車製造卸協同組合」の例 所在地:大阪府堺市 実施に当たっては堺地域自転車環境対策協議会が担当
自治体が回収(定期的巡回)
消費者 自転車小売店 対策協議会(廃棄自転車の集荷場所提供)
実態調査 6
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:大阪府堺市
自治体回収(定期的巡回)
消費者 自転車小売店(粗大ごみ処理券を貼って店頭へ置く)
自治体回収 破砕処理
実態調査 7
「量販店」堺チェーンストアの例 所在地:大阪府堺市
消費者 チェーンストア(引取りは行わない)
実態調査 8
「自治体」八尾市の例 所在地:大阪府八尾市
自治体による回収
消費者 不要自転車を粗大ごみとして排出 自治体巡回 自治体 (家庭から自治体へ電話連絡)
廃棄物処理場で処理
実態調査 9
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:大阪府八尾市
中古車販売業者回収
消費者 自転車小売店 中古車販売 or 輸出 (自転車購入の場合のみ引取り)
実態調査 10
「量販店」ホームセンターの例 所在地:大阪府八尾市
消費者 ホームセンター 自転車廃棄業者へ (自転車購入の場合のみ引取り)
第3章 廃棄自転車処理実態調査の詳細
第 3 章 廃棄自転車処理実態調査の詳細
詳細調査 1
「東京都自転車商協同組合」の例 所在地:東京都
自転車商協同組合では、不要自転車等を適正に処理できる回収事業を実施している。廃 棄処理に必要なマニフェスト票の発行、保存等の事務処理はすべて組合本部が行っている。
また、費用の一部を組合が助成している。
不要自転車は、集団拠点回収と店頭巡回回収の2つの方法で行なわれている。
集団拠点回収
項 目 内 容
回収方法 不要自転車を一ケ所(回収場所)に集め回収する方法 実施単位 支部・班、または個店での実施
回収品目 自転車、バイク(50cc)本体または部品等に限る 最低回収台数 自転車・バイクの合計台数が 50 台以上
*台数が少ない場合は事務局へ相談
集団拠点回収料金表(税別)
品 目 処理単価
(kg 当り)
備 考
自 転 車
自転車 アシスト車 部品 タイヤ
10 円 10 円 10 円 10 円
タイヤの有無に関係なく統一料金
〃 〃 (バッテリーはメーカールート回収)
タイヤ以外の自転車部品、(リム付タイヤ含む)
タイヤ・チューブのみ(リムナシ)
バ イ ク
バイク
部品 タイヤ バッテリー 廃油
20 円
20 円 20 円 20 円 1㍑ 120 円
原則としてスクーター程度(バッテリー、オイル、
ガソリンは抜くこと)
バイク用部品
参考:50cc/約 2kg
バイク本体から外しているもの 1缶(20 ㍑)単位
*巡回による回収(3 ヶ所まで)を行なうことも出来る。
但し、別途料金[6000 円]がかかる。
*バイクは 50cc の場合の処理費です。50cc 以上の場合は相談。
店頭巡回回収
項 目 内 容
回収方法 回収車が各店を巡回し回収する方法
*多摩地区は毎週金曜日が回収日 実施単位 支部・班、または個店での実施
回収品目 自転車、バイク(50cc)本体または部品等に限る 最低回収台数 自転車・バイクの回収台数が 3 台以上
*23 区、三鷹市、武蔵野市、調布市、府中市が対象地区となる(そ の他の地域の場合、回収台数が全部で 50 台以上ある場合は実施する ことが出来る)
店頭巡回回収料金表(税別)
品 目 処理費 備 考
自転車
普通自転車 電 動 ア シ ス ト自転車
タイヤ
1台 400 円 1台 550 円
1kg 60 円
タイヤ・カゴ等は付いたままで良い バッテリーは外す
(バッテリー付きは別途処理費がかかる)
kg 換算により処理費算出となる
(紐で 5 本または 10 本単位にまとめる)
バイク
バイク タイヤ
バッテリー 廃油
1台 2000 円 1kg 100 円
1kg 200 円 1缶 2000 円
原則として 50cc スクーター程度
(火災防止のためガソリン、オイル、バッ テリーは抜いておく)
kg 換算により処理費算出となる 20 ㍑缶単位により処理費を算出 共 通 部品 10kg 150 円 自転車の前カゴ等に入れて排出
(自転車・バイク共通)
他 段ボール ビニール屑
1kg 10 円 1kg 60 円
*バイクは 50cc(スクーター)の処理費の目安。重量等により処理費が変わる場合があ る。
*処理費の一部を組合が補助している。
申込みならびに支払方法
申込み方法 回収を希望される場合は、支部長または回収担当者あるいは個店より 所定の申込み用紙で事務局へ申し込む
*拠点回収の場合は実施1ヶ月位前に申し込む。また、回収希望日に ついては、車輌(処理場)の状況により希望日時に添えない場合が ある。
ご請求方法 毎月月末締めにて、支部長または個店宛ての請求書を事務局より送付 する。
お問い合わせ 本部事務局
回収業者名
集団拠点回収:神奈川ウッドエネルギーセンター協同組合 店頭巡回回収:株式会社 要興業
巡回回収フローチャート
④回収日を連絡 ⑦請求書
①FAXで回収申し込み
⑧処理費入金を送付
②回収依頼 ⑥台数報告・マニフェスト票発行
③回収実施日返答
⑤店舗まで不要自転車を 回収に伺う
組合本部 店舗
(株)要興業 鹿浜リサイクル
センター
最終処分場
詳細調査 2
「小売店共同回収」自転車小売店の例 所在地:東京都大田区
*回収・処理フロー
中間廃棄物処理業者
消費者 「自転車小売店」 店頭巡回回収 破砕処理
拠点回収 破砕処理
*廃棄自転車「自転車小売店」の対応
・ 新車を購入して貰うユーザーに対しては[無料]引取り。
・ ユーザーから不要自転車の廃棄依頼のみの場合は、[500 円]貰う。
*廃棄自転車回収ルート 自治体の回収
1) 大田区では、粗大ごみとして排出者より 500 円を徴収する。
小売店共同回収
・ 店頭巡回回収
1) 毎週火曜日を巡回回収日に決めている。1回に 3~10 台排出する。
2) 引取り料金:1 台当たり 400 円(組合員支払い)+300 円(補助費負担)=[計 700 円]
3) お店によっては、回収拠点まで持って行くのに前日からレンターカーを借りる必 要があり、店頭巡回回収を選択した方が格安ですむ。
・ 集団拠点回収
1) 毎月第 4 土曜日を拠点回収日に決めている。
2) 組合員 22 名で 1 回に 15,6 店が参加している。その他5~6店はオートバイ店 等で自分の所で処理されている。助け合いで回収されているので参加店舗が多い。
3) 引取り料金:1kg=10 円(税別)単価であり、軽快車で平均 17kg×10=170 円
×消費税 1.05=[178.5 円]
4) 大田区で 6 拠点×年間12回回収=延べ 72 回回収と成っている。
5) 大森地区では、集団拠点回収1回/月に 70~80 台×12 ケ月=約 1,000 台の自転 車が廃棄されている。
東京都大田区:「専業小売店」
ユーザーから受け取った廃棄自転車をお店の横の路地に店頭巡回 回収日まで預かっている。
「専業小売店」
ユーザーの不要自転車をお店が処分を引き受ける時の処分費用の 詳細を掲示されている。
詳細調査 3
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:東京都荒川区
*回収・処理フロー
消費者 「自転車小売店」 店頭巡回回収 破砕処理
廃棄業者へ持ち込み 鉄廃材
*廃棄自転車「自転車小売店」の対応
・ 店頭で自転車の購入者は[無料]で引取る。
・ ユーザーからの不要自転車のみの引取り依頼は[500 円]貰う。
*廃棄自転車の回収ルート 中間廃棄物処理業者
・ 要興業:小売店の負担 400 円+300 円(補助金)=[700 円]
マニフェストは小売店で書いて排出する。廃棄自転車は 30 台及びタイヤは 100p 溜 まると持っていく。kg 当たり 10 円(要興業に小売店が近いため)
・ 古林廃棄業者(小売店の近くにあり):[無料]引取り 但し、プラスチックとタイヤを外す必要がある。
マニフェスト伝票は必要ない。
東京都荒川区:「専業小売店」
お店の裏の一角に修理で取り替えたスクラップ部品置場あり
(タイヤ 100P溜まると処分場へ持っていく)
廃棄自転車も同一場所で(廃棄自転車 30 台溜まると近くの処理場 へ持っていっている)
詳細調査 4
「大型小売店」の例 所在地:関東地区
*回収・処理フロー
輸出業者
消費者 「大型小売店」 輸出業者回収 一次保管
仕向け地別分類 コンテナーヤードへ持ち込み 船積み 輸出
*廃棄自転車「大型小売店」の対応
・ 新車を購入して貰うユーザーに対しては、[無料]引取り。
・ ユーザーから不要自転車の廃棄依頼のみの場合は、[500 円]貰う。
*廃棄自転車回収ルート 自治体回収
・ 平成 15 年から自治体は、粗大ごみを有料化(廃棄券の発行)し一般家庭からの廃棄 自転車も引取っている。
・ 引取り料金:1 台当たり[315 円]
中間廃棄物処理業者へ持ち込み(関東金属)
・ 自転車からタイヤ、サドル、グリップ、ペダルを取り外して持ち込む必要がある。販 売店が消費者から引取った廃棄自転車は、産業廃棄物扱いとなり自治体は粗大ゴミと して引取ってくれない。
(マニフェストの記入が必要となる)
・ 引取り料金:1 台当たり[800 円]
輸出業者回収
・ 平成 15 年から新規に廃棄自転車を引取りに来てくれている。マニフェスト書類は 不要、防犯登録の消滅のみで良い。
1) 自転車(軽快者、スポーツ車、子供車、幼児車等自転車であれば何でも良い)
2) 電動アシスト車(バッテリーの有無にかかわらず引取り、むしろバッテリーが付 いている方を歓迎する)
3) バイクの引取り歓迎
・ 引取り料金:すべての車種を[無料]引取りする。
「大型小売店」
お店に接した所に置く場所が 無く少し離れた空き地にユー ザーから引取った廃棄自転車
詳細調査 5
「堺自転車製造卸協同組合」の例 所在地:大阪府堺市
堺自転車製造卸協同組合内に堺地域自転車環境対策協議会(以下対策協議会という)を 設けて地域の廃棄自転車の回収を推進している。
1) 廃棄自転車の回収時に必要な粗大ごみ処理券の販売。
2) 廃棄自転車の回収までの一次置き場として協力。
3) 廃棄自転車について堺市環境課と連絡を密にして回収依頼をしている。
平成 14 年 4 月堺市環境条例が改定され、粗大ごみ回収が有料化された。同時に、廃棄 自転車についても粗大ごみ扱いで自治体が回収することになった。
専業販売店が消費者から廃棄自転車を受け取るとき粗大ごみ処理券を購入して貰らって いる。(消費者から不要自転車を受け取る時、粗大ごみ処理券1枚 400 円×2 枚=800 円で 購入して貰っている、幼児用三輪車は、1 枚で 400 円となっている)
回収の方法
1) 堺市に粗大ごみの排出を電話連絡して、回収車に来て貰う。
2) 対策協議会では、毎月 15 日と 25 日から数えて一番近い木曜日に市から引取りに来 て貰う約束をしている。
粗大ごみ処理券の販売 1) 農業協同組合
2) コンビニエンスストア
対策協議会加盟数の堺支部 50 店、南支部 25 店、黒山支部 11 店合計 86 店の構成となっ ている。S62 年全盛期には 270 店あった。
対策協議会での回収経過(廃棄自転車有料回収)
年 度 15/4~16/3 16/4~17/3 17/4~18/3 回収台数 1877 863(46%) 670(77.6%)
対策協議会での粗大ごみ処理券販売数
年 度 15/4~16/3 16/4~17/3 17/4~18/3 処理券 5073 2564(54.4%) 2100(81.9%)
堺自転車製造卸協同組合事務所(堺地域自転車環境対策協議会)
ユーザーから引取った廃棄自転車を小売店が一次置場として自治
廃棄自転車の粗大ゴミ処理券 はハンドルに貼付が決められ ている。
堺市粗大ゴミ処理券
処理券の端に糊がついており,廃棄物に巻きつけて排出する
表 裏
詳細調査 6
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:大阪府堺市
*回収・処理フロー
消費者 自転車小売店 自治体回収 破砕処理
*廃棄自転車「自転車小売店」の対応
・ ユーザーからの廃棄自転車引取りは原則的に[800 円]貰う。
但し、購入して頂く自転車の種類によっていろいろ対応している、例えば、低価格車 を購入の場合 800 円の廃棄代は自転車価格の1割強となり、廃棄代のサービスは出 来ない。
*廃棄自転車の回収ルート
・ 自治体の粗大ごみ引取り日に粗大ごみ処理券をハンドルに貼って店頭へだし廃棄回 収車に引取って貰う。1 台[800 円]
・ 自転車タイヤ 1 本 50 円、二輪車タイヤ 1 本 200 円を支払って廃棄業者へ持ち込む。
・ スクラップ(修理をした時の交換部品等)は、自治体の回収車に月 2 回引取って貰う。
[無料]
大阪府堺市:「専業小売店」
ユーザーは粗大ゴミ処理券 400 円券を二枚、計 800 円を購入し廃 棄自転車にシールを貼付。
詳細調査 7
「量販店」堺チェーンストア 所在地:大阪府堺市
*回収・処理フロー
消費者 チェーンストア(引取りは一切お断り)
*廃棄自転車「チェーンストア」の対応
・ ユーザーから依頼される不要自転車の引取りは一切行なっていない。
・ 堺市の環境条例が平成14年4月に改定されてから廃棄自転車の取扱イは一切行な っていない。
詳細調査 8
「自治体」大阪府八尾市の例 所在地:大阪府八尾市
*回収・処理フロー 自治体回収
消費者 家庭から排出(粗大ごみ) 自治体の廃棄物処理場へ
*廃棄自転車「八尾市」の対応
・ 八尾市では、粗大ごみが各家庭で発生したときは、八尾市環境課へ電話連絡をし、粗 大ごみ引取り番号を確認する。引取りの当日にその番号を粗大ごみへ貼付して各家庭 の前へ排出する。(自転車も同一扱いである)
・ 粗大ごみの八尾市の引取りは[無料]である。
詳細調査 9
「専業小売店」自転車小売店の例 所在地:大阪府八尾市
*回収・処理フロー
中古車販売業者回収
消費者 自転車小売店 中古車販売or輸出
*廃棄自転車「自転車小売店」の対応
・ 店頭で自転車の購入者は[無料]で引取る。
・ 過去に当店で購入した自転車も[無料]で引取る。
・ 他店で購入した自転車は引取らない。
*廃棄自転車の回収ルート
・ 中古車販売業者が引取りにくる。
調査詳細 10
「量販店」ホームセンターの例 所在地:大阪府八尾市
*回収・処理フロー
消費者 ホームセンター(自転車の購入時には引取る) 自転車廃棄業者
*廃棄自転車「ホームセンター」の対応
・ ホームセンターで自転車を購入したユーザーのものは[無料]引取りをする。
・ 他店で購入した不要自転車あるいは、ホームセンターで過去に購入した自転車の引取 らない。
第4章 廃棄自転車の輸出実態
第 4 章 廃棄自転車の輸出実態
関西地区を中心に廃棄自転車が海外へ輸出されていたが、関東地区に於いても海外へ輸出 されるルートが定着してきている。
輸出先は、下記のように多岐に渡っており、数量も年々増加している。
主な輸出先 主な輸出車種 アフリカ 軽快車
ウガンダ 子供車(BMX)
スリランカ 折りたたみ車 カンボジア 軽快車
タイ 電動アシスト自転車(バッテリー付き)
フィリピン 軽快車
台湾 電動アシスト自転車(バッテリー付き)
ウクライナ バイク
輸出自転車の情報を入手し、現地を実態調査した。自転車統計によると平成 17 年度の日本 の輸出台数は 122 万台となっている。H17/H16 は、21 万台増加している。輸出の方法は、
40 フィートコンテナーに軽快車であれば 550 台積み込み、インボイスを作成して正規な形で 輸出されている。1 台当たり平均単価 1,100 円と成っており、殆どが廃棄自転車と推測する。
調査した輸出事業者は、年間約 3 万 6 千台輸出している。その外に未確認ではあるが、千葉 県に 2 社、埼玉県に 2 社同様の輸出事業者がいるとのことであり、この事業を展開する中で、
廃棄自転車の商材が不足気味であり、自治体からの払い下げも検討中とのことであった。
いずれにしても、かなり大掛かりな規模で輸出事業者も増え、輸出量も年々増加している。
自転車の廃棄処理全体に及ぼす影響が一時的なものでなく、永続的に資源が循環されるシス テムで社会形成されることが重要であり、日本の廃棄自転車が、輸出先でどのように使用さ れ、二次廃棄がどのように処理されているか不明な点が多く、廃棄物の海外輸出に繋がるこ とが無い事を切に望んでいる。
廃棄自転車 輸出の現状 No.1
トラックに積み込みコンテナーヤードへ持ち込む廃棄自転車
廃棄自転車の種類:軽快車
輸出先:アフリカ・カンボジア・フィリピン
廃棄自転車 輸出の現状 No.2
廃棄自転車の種類:軽快車
輸出先:アフリカ・カンボジア・フィリピン
軽快車のみを別けて横積みに整理されている廃棄自転車
廃棄自転車 輸出の現状 No.3
廃棄自転車の種類:電動アシスト自転車 輸出先:タイ・台湾
出荷を待つ電動アシスト自転車
廃棄自転車 輸出の現状 No.4
横積みにして車種ごとに整理されている廃棄自転車
廃棄自転車の種類:折りたたみ車 輸出先:スリランカ
廃棄自転車 輸出の現状 No.5
廃棄自転車の種類:バイク 輸出先:ウクライナ
廃棄自転車の種類:子供車 輸出先:ウガンダ
廃棄自転車 輸出の現状 No.6
車種ごとに別けて横積みに整理されている廃棄自転車
廃棄自転車の種類:幼児車・三輪車
輸出先:各輸出先へお土産としてあげている
廃棄自転車 輸出の現状 No.7
廃棄自転車の部品:バスケット
輸出先:自転車からはずしてコンテナーに積む
廃棄電動アシスト自転車部品:バッテリー
輸出先:タイ・台湾(輸出した台数分のバッテリーを積む)
第5章 既存インフラ処理場活用の可能性検討
第 5 章 既存インフラ処理場活用の可能性検討
(ア) 家電リサイクル施設
社 名: 株式会社 イーティーソリューションズ 住 所: 大阪市中央区城見二丁目 1 番 61 号 出 資: 松下電器産業株式会社 100%
設 立: 平成 13 年(家電リサイクル法の施行に伴って)
1 リサイクルの運用品目
1) 家電リサイクル(Aグループ)
2) 二輪車リサイクル 3) パソコンリサイクル 2 会社の特長
1)リサイクルシステム全般の構築が可能 リサイクルスキームの構築
①枠組みの検討・提案:
個別商品の特性や再資源化に必要なシステムの規模に応じて、拠点数の枠組みを検 討、提案が可能。
②委託会社との契約と申請サポート
全国的に実施する場合、製品の引取・運搬・再資源化のシステムを構築する必要が ある。この会社は、家電・二輪車・パソコンのリサイクルシステムで実績がある委 託会社を利用できる。さらに、関係省庁への申請手続きの支援が得られる。
リサイクルシステムの構築
①物流システム
製品の引取・運搬(但し、二次物流の場合)が可能。
この会社は、全国に 190 ケ所の引取り拠点があり、嵩の大きい自転車の集荷拠点と して活用が出来る。
②再資源化システム
製品の再資源化については、委託会社との連携が必要と成る。この会社は全国に 27 ケ所の処理工場を傘下に置いており、その中から自転車に適した工場(14 ケ所)を 選択することが可能である。
③リサイクル料金の回収・支払いシステム
排出者からのリサイクル料金の回収、引取・運搬・再資源化を請け負う委託会社へ
リサイクルシステムの運用
①マニュアル化の支援
販売店回収・拠点回収・運送会社・処理工場などとスムーズな連携を目的としたマ ニュアルの作成協力が受けられる。
②運用サポート
コールセンターを含め日常業務の問い合わせ・緊急時の対応などリサイクルシステ ムの管理・運営に必要なサポート支援が受けられる。
③管理・報告業務
委託会社のアセスメント、関係省庁への申請内容の手続きや定期的な報告業務など、
運用後の事務手続きのサポート支援が受けられる。
(株)イーティーソリューションズの管理化で 自転車の処理が可能な地域(14 ケ所)
全国 14 ヶ所の分布明細
*自転車を丸ごと破砕できる大型破砕機あり
*二輪車の廃棄処理が行われている処理場 その外
*指定引取場所は全国に 190 ヶ所あり
(イ)中間廃棄物処理事業者 社 名: 株式会社 要興業
住 所: 本社東京都豊島区池袋 2-14-8 資本金: 2 億 4797 万円
設 立: 昭和 48 年 4 月
1 リサイクル運用品目(鹿浜リサイクルセンター)
産業廃棄物・再生資源の中間処理
事業系粗大(事務機器、家電、自転車等)の破砕・リサイクル・再販仲介。
2 会社の特長および規模
1) 中間廃棄物処理事業者として都内 23 区を中心に実績を持っている
東京都 23 区の廃棄自転車を現在店頭巡回回収している、その外東京都から廃棄 自転車の処理の一部を依頼されている。
廃棄自転車の処理台数は、月 2~3000 台である。
2) 事業規模
本社・支社以外に以下の業種の廃棄物の処理施設を持ち、一般廃棄物回収車、産 業廃棄物回収車、びん・缶回収車、古紙回収車、ペットボトル回収車、特別管理 産業廃棄物回収車等々回収品目に合わせた回収車を持って廃棄物の収集運搬が実 施されている。
設 立 所在地および処理品目 平成12年:鹿浜堀之内リサイクルセンター 粗大、OA機器類、自転車 平成 9年:入谷リサイクルセンター
機密書類、古紙、発泡スチロール、ペットボトル、家電4品目、
食品廃棄物
平成 4年:千住リサイクルセンター びん、缶類、ペットボトル 平成 9年:大森リサイクルセンター びん、缶類、ペットボトル
3) 廃棄自転車の処理工程並びに磁選機で分別された処理物(写真参照)
回収された廃棄自転車
一時破砕工程の廃棄自転車
一時破砕工程の廃棄自転車
一時破砕後に処理施設へ投入
ベルト式磁選機
磁選機で分別中
磁選機で分別された鉄材
磁選機で分別された混合物
磁選機で分別されたプラスチック類(タイヤ、樹脂類)
磁選機で分別された非鉄(胴、アルミ類)
第6章 品目別廃棄物処理・リサイクルガイドライン
について検討
第 6 章 テーマ:品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについて 検討
平成 14 年 6 月に自転車業界では、使用済み自転車のリサイクル可能率を自転車のカテゴ リー別、使用材料別に実測算出し、業界のカテゴリー別生産台数を乗じて、加重平均させ、
リサイクル可能率を計算上に於いて算出した。
リサイクル可能率を設定して 3 年余りが経過し、リサイクル可能率を設定した当時と現在 とを比較し、リサイクル処理に係わる製品的、処理施設的な変化について検討をすることに した。
検討 1 自転車生産台数並びに製品設計について 平成 9 年経済産業省生産動態統計より
カテゴリー 生産台数
(千台)
重量 kg/台
総重量
(kg)
リサイクル 可能率(%)
再資源化重 量(kg)
軽快車 3,951 17 67,167 83 55,748
スポーツ車 60 15 900 81 729
子供車 410 14 5,740 77 4,419 幼児車 218 12 2,616 64 1,674 ミニサイクル 840 16 13,440 83 11,155 MTB 120 15 1,800 81 1,458 電動アシスト 230 24 5,520 76 4,195 特殊車 151 13 1,963 83 1,629 計 5,979 16.6 99,146 81.7 81,007
平成17 年経済産業省生産動態統計より カテゴリー 生産台数
(千台)
重量 台/kg
総重量
(kg)
リサイクル 可能率(%)
再資源化重 量(kg)
軽快車 1,325 17 22,525 83 18,696 ― ― ― ― ― ― 子供・幼児車 107 13 1,391 73 1,015 ― ― ― ― ― ― ミニサイクル 177 16 2,832 83 2,351 MTB 29 15 435 81 352 電動アシスト 224 23 5,152 76 3,916
平成 9 年/17 年の変化
1) 国内生産台数が 68%と大幅に減少し、再資源化重量もこれに伴なって 67%減少して いる。
平成9年 平成17 年
生産台数 5,979 千台 1,926 千台 32%
再資源化重量 81,007 kg 27,031 kg 33%
平成 9 年の国内総需要数約 825 万台が、平成 17 年では約 1,107 万台に増加している。国 内生産が 68%ダウンしている中、輸入自転車のみが急増している。輸入自転車を含めた検討 が必要である。
2) 商品カテゴリーの変化
軽快車を始めとして 8 カテゴリーの車種分類中,電動アシスト自転車を除いて全て のカテゴリーにおいて、半数以下の台数に減少している。
3) カテゴリー別商品重量の変化
新規に大きな技術革新がなく、使用材料的にも変化がない、14 年に予測していた ように軽快車のどろよけの一部が樹脂に変わってきている程度である。従来の鉄ど ろよけ 480g、樹脂どろよけ 250gその差は 230gであり、230g×約5万台(国内 生産においては、樹脂どろよけの使用が少なく、軽快車の約3%と推定される)=
11.5tとなり、全体のリサイクル可能率に及ぼす影響は殆ど少ないと判断する。
検討 2 自転車廃棄処理施設について 1) 自転車の廃棄物処理方法
廃棄自転車を丸ごと破砕処理機へ投入され破砕後捻砕機或いは磁選機を通過して 鉄材、アルミ材等に分別される。ゴム、プラスチック類およびシュレッダーダスト は、高炉燃料または埋め立て処理がなされている。
この3年余りで廃棄物処理施設及び処理方法に大きな変化はなく、廃棄物処理業 者の施設は自治体を含め様々であり、リサイクル率のバラツキも大きいと判断する。
リサイクル率向上の課題
1) 商品開発時の検討について
自転車は、過去 120 年以上の歴史があり、その間使用素材的には、鉄材からアル ミ材に一部材料変化が見られる程度である。近年に入ってバスケット、どろよけ、
チェーンケース、サドル、その他小物に樹脂が使用されてきている。車種によって
した設計も一案ではあるが、同一部品で機能が同じ場合、製造コストが安価な樹脂 に流れている。現段階では、リサイクル可能率向上に対しての影響は少ない。
そのほか自転車に使う樹脂の種類を統一して、再利用し易くする方法等が考えら れるが、廃棄自転車から僅かな量の樹脂のみを分解、分別する事が現状では困難で ある。
2) 樹脂材の再利用について
自転車に使用されている樹脂を廃棄自転車の処理時に分別して、再利用する方法 が考えられる。例えば園芸用の植木鉢、杭、プランタンその他プラパレット等が考 えられるが、需要量と経済性に対し課題が大きい。
3) サーマルリサイクルについて
燃料としてサーマルリサイクルに活用する方法は、廃棄物処理業者が、高炉を持 っている会社とコンタクトを取って実施しているが、サーマル燃料としてのコスト が高くつく等で実施ができていない。
・kg 当たり:80~120 円かかる。
・東京都にニューエコタウン計画が企画されている。ここでは高性能燃焼炉が建 設される予定であり、焼却代が少し安価になると聞いている。もし経済性が合 えば、サーマルリサイクルは多少可能となる。
参考:東京都中央防波堤埋立て:12 円 50 銭/kg である。
4) タイヤのみのサーマルリサイクルについて
自転車 1 台あたりのタイヤ重量は、約 1kg である。硫黄分が多く、コンクリート 会社の高炉で焼却する必要がある。東京都には 3 ヶ所あるが、量的に少ない自転車 のシュレッダーダストは受け入れてくれない。
以上、現段階では検討課題がいろいろあり、具体的に対応実施できる状況ではない。した がって、平成 14 年に設定した自転車のリサイクル可能率 67%を達成していくよう、新製品 の開発段階で、旧型商品より樹脂使用量を少なくする必要があり、最終の廃棄物処理施設の 性能アップ等にも関心を持つことが製品開発へフイードバックできる。また、輸入自転車の 取扱い事業者においては、輸入した自転車のライフサイクルにおいて責任があることを肝に 銘じ、廃棄自転車のリサイクルに関心を高めて輸入先メーカーへの指導を切望する。
第7章 ま と め
第 7 章 まとめ
1.廃棄自転車の処理実態調査
調査 1 廃棄自転車の処理実態調査について
廃棄自転車の処理方法を大きく分けると消費者が家庭から排出する不要自転車(一般廃 棄物)と販売店(専業小売店・量販店)等に持ち込まれてくる不要自転車(産業廃棄物)
に分けられる。
一般廃棄物については、自治体が粗大ごみとして従来通り回収しているが、調査した地 域では、粗大ごみを有料化しているところと、無料回収(八尾市)しているところがある、
有料金額においても一律ではなく自治体によって異なっている。
産業廃棄物として販売店が取り扱っている不要自転車においても、排出者が販売店に支 払っている金額は一律ではない。販売店は、商売と直接結びついており、中には、無料で サービスしている販売店もある。引取った不要自転車は、産業廃棄物として処分されるた め、マニフェスト(廃棄物の履歴)伝票が必要となること、廃棄物処理業者へ持ち込む手 間、あるいは引取りを依頼するなどそれ相当の経費が掛かっている。
近隣地域の小売店が協力して同一基準の不要自転車引取り料金を消費者に打ち出し(東 京都自転車商協同組合が管轄する東京都 23 区)不要自転車並びに不要タイヤ、修理・交換 部品等商売と直接関係のある廃棄物の処理も併せて行っている地域もある。
大阪府堺市では、堺市環境条例を制定し、販売店が消費者から引取った不要自転車も有 料で自治体が粗大ゴミとして引取り(堺地域自転車環境対策協議会)が仲立ちして、消費 者が家庭から排出する粗大ゴミと同様料金で自治体回収をして貰っている。販売店に集ま った不要自転車は、産業廃棄物扱いとなるが、ユーザーが一時的に粗大ごみを販売店に預 かって貰っている、拡大解釈であるようにも思われた?
千葉、埼玉地域では、近年輸出業者が店頭へ廃棄自転車を引取りに来ている現地調査を すると、かなり大掛かりな輸出ルートができている。廃棄自転車が輸出として商売に成っ ていることから、無料で販売店から引取っている。永続的な流れでないこと、輸出先での 使用状態、二次廃棄の問題等不明な点が多く、廃棄物の輸出にならない事を望んでいる。
現状の廃棄自転車回収は、地域、地域で環境並びに廃棄物処理法を遵守し、廃棄物処理 の立地条件に即した効率のよい集荷方法を選択し、協力して成果を上げている。今回は、
一部のサンプルを調査したが、嵩の大きい廃棄自転車の処理は遠方で処理をする方法は、
調査 2 既存インフラ処理場活用の可能性調査
廃棄自転車の処理を全国規模で実施する場合は、全国規模の組織を持っていることが条 件であり、全国規模でリサイクルを実施している家電リサイクル施設を持つメーカーを訪 ねた。また、一方、現在廃棄自転車を実際に処理されている中間廃棄物処理業者を見学し た。
(ア)家電リサイクル施設について
家電リサイクル(Aグループ)施設では、現在4廃家電製品のリサイクル以外に、平成 16 年 10 月開始の二輪車の自主取組みによるリサイクルを行っている。二輪車リサイクル は、家電リサイクルと製品的性格の違いがあり、二輪車のボデー等は主要部品を取り除き 大型破砕機で破砕処理されている。この会社が管理する全国 27 処理施設の中、大型破砕処 理機を備えている施設は全国で14処理施設である。自転車は二輪車のボデーと似ており、
破砕機の能力として大型破砕機が必要であることから、この 14 処理施設の活用が、自転車 に適していると考えられる。
しかし、今回は、概略の調査に留めており、実際に施設を活用して破砕処理の実験等は 行っておらず、処理費も未算出である。全国 14 ヶ所の処理施設で運営が円滑に行えるか否 か、指定引取場所 190 ヶ所は、自転車業界の販売エリヤとの関係等、他業界を活用して廃 棄自転車の処理をシステム的に構築するには、多くの課題が山積している。
(イ)中間廃棄物処理業者について
本専門委員会の委員が、中間処理業者である(株)要興業鹿浜リサイクセンターにおいて、
自転車が実際に廃棄処理されている現場を見学した。自転車の数量は 20 台であったが、
処理工程の流れ、磁選機による分別処理精度並びに有価物、シュレッダーダスト等を確認 し、再生利用の状況についての判断材料に役立った。
2.品目別廃棄物処理・リサイクルガイドラインについての検討
自転車リサイクル可能率を算出した、基礎ベース(平成 9 年度生産実態統計)と現在(平 成 17 年度生産実態統計)を比較し、自転車のカテゴリーの違い、国内生産数量を比較した。
国内生産量の大幅な減少により再資源化重量が 67%減少している、しかし、国内総需要で は 134%アップしており、輸入車による再資源化重量が増加している。特に、リサイクル可 能率の低い幼児車・子供車(樹脂の使用量が多い)は生産拠点が海外へ転換されている。同時に 自転車産業全体が海外生産に移っている。したがって、輸入自転車のリサイクル率向上対策 が今後の課題である。
廃棄自転車を処理している現場を今回本専門委員会で見学した。廃棄自転車の処理実態を 確認し、リサイクル可能率を向上させる要因である、ゴム・プラスチック類が磁選機により 分別された後の廃材の状態を確認することができたが、選別機の分別精度から考察して再生 利用は困難であると感じた。仮に選別機の分別精度が向上したとしても現段階では経済性が 伴ってこないものと思われる。
製品開発時におけるリサイクル可能率の向上に向けた取組み(ゴム・樹脂量の削減)が課 題となる。
平成 17 年度に改定が検討されている自転車製品アセスメント・マニュアルガイドライン
{(財)自転車産業振興協会が作成}の自転車に使用されている環境負荷物質の代替材への転 換による削減指針を参考にして、製品設計段階で各社がマニュアルを作って、製品の事前評 価を進めて頂くと同時に輸入事業者においても徹底して頂く事が大事である。
KEIRIN