平成 30 年度 東北大学 大学院理学研究科 数学専攻 入学試験問題
数学 − 選択問題
平成
29
年8
月22
日(13
時30
分 から15
時30
分まで)注意事項
1)
開始の合図があるまで問題冊子を開けないこと.2)
問題は8
題ある.3 題を選択して解答すること.3)
各問題ごとに1
枚の解答用紙を用いること.4)
解答用紙の左肩上部の に選択した問題番号を記入し,受験番号を( )内に 記入すること.また,氏名は書かないこと.5)
問題冊子は2
ページから6
ページまでである.記号
Z :
整数全体のなす集合Q :
有理数全体のなす集合R :
実数全体のなす集合C :
複素数全体のなす集合1 M , N , Lは加群で, i : M → N
は単射準同型, g : M → L
は準同型とする.
このとき準
同型
˜
g : M → N ⊕ L
を
x 7→ (i(x), − g(x))
により定め,E = (N ⊕ L)/ Im ˜ g
とおく.y ∈ N
に対し, ¯y ∈ N/i(M )
でその類を表し,
同様に(y, z) ∈ N ⊕ L
に対し, (y, z) ∈ E
でその類を表す.以下の問い に答えよ.
(1)
準同型j : L → E
をz 7→ (0, z) ∈ E
により定める.準同型p : E → N/i(M )
を(y, z) 7→ y ¯
により定める.このとき, j
が単射であること, p
が全射であること,
お よびIm j = Ker p
を示せ.(2) m, n
を正の整数で互いに素とし,M = N = Z , i : Z → Z
はm
倍写像, またL = Z /n Z , g : Z → Z /n Z
は自然な全射準同型とする.このとき, E
の元α
でp(α) = ¯ 1
かつmα = 0
を満たすものが存在することを示せ.(3)
上の(2)
のとき, E
はZ /n Z ⊕ Z /m Z
と同型であることを示せ.2
群G
は2
つの元x, y
で生成され, x
の位数は4
であり, x
2= y
2, yxy
−1= x
−1を満たすとする. 以下の問いに答えよ.
(1)
任意の整数i
について,yx
i= x
−iy
が成り立つことを示せ.また8
個の元x
i(i = 0, 1, 2, 3), x
iy (i = 0, 1, 2, 3)
は相異なることを示せ.
(2) G
はこれらの8
個の元からなることを示せ.(3) G
の位数4
の部分群で巡回群でないものは存在するか.存在するときは1
つ与え,
存在しないときはそれを証明せよ.3 0 ≤ r ≤ 2とし,
A
r= { (x, y, z) ∈ R
3| x
2+ y
2+ z
2= r
2} B = { (x, y, z) ∈ R
3| x
2+ y
2= 1 } C = { (x, y, z) ∈ R
3| x
2+ y
2+ z
2≤ 9 }
とする.
以下の問いに答えよ.
(1)
各0 < r ≤ 2
に対して, A
r∪ B
が可微分多様体にならないr
の範囲を理由と共に 答えよ.
理由は簡潔に書くこと.
(2) r = 1
のとき, A
r∪ (B ∩ C)
の整係数ホモロジー群を求めよ.
(3)
各0 ≤ r < 1
および1 < r ≤ 2
に対して, A
r∪ (B ∩ C)
の整係数ホモロジー群を 求めよ.4
写像f : R
3→ R
4 をf (x, y, z) = (
x, y
3, z
3, yz − z 2
)
で定める
.
以下の問いに答えよ. (1) f
のヤコビ行列を求めよ.
(2)
点p ∈ R
3 におけるf
の微分df
p: T
pR
3→ T
f(p)R
4 が単射とならない点p
をすべ て求めよ.
(3)
曲面S = { (x, y, z) ∈ R
3| x
2+ y
2+ z
2= 1, x > 0 }
上の点q = (x
0, y
0, z
0)
におけ る接ベクトル(u, v, w)
のdf
q による像を求めよ.
(4)
写像g : S → R
4 をf
のS
への制限で定める. 点q ∈ S
におけるg
の微分dg
q: T
qS → T
g(q)R
4 が単射とならない点を求めよ.
5 (X, M, µ)を測度空間とし, µ
は有限測度とする(
すなわち, µ(X) < ∞ ).
また, f
を
(X, M)
上の実数値可測関数とする. 以下の問いに答えよ.
(1)
∫
X
e
|f|dµ < ∞
とする.
(a) 0
以上の各整数n
で∫
X
| f |
ndµ < ∞
が成り立つことを示せ. (b) lim
n→∞
∫
X
( 1 + f
n )
ndµ =
∫
X
e
fdµ
を示せ.
(2) 2
以上の各整数n
で∫
X
| f |
ndµ ≤ (n − 2)!
が成り立つとする.
(a)
∫
X
| f | dµ < ∞
を示せ. (b)
∫
X
e
|f|dµ < ∞
を示せ.
6 a > 0とする. f : [0, a] × [0, ∞ ) → [0, ∞ )
を連続関数とし,
任意の実数t ∈ [0, a]
および
x
1, x
2 ≥ 0
に対して,
x
1≤ x
2ならばf (t, x
1) ≤ f (t, x
2)
が成り立つものとする.
さらに,
あるM > 0
でsup
t∈[0,a]
f(t, M ) ≤ M
a
が成り立つとする.
以下の問いに答えよ.
(1)
関数列{ y
n}
∞n=1を
y
n(t) =
∫
t0
f (s, y
n−1(s))ds (ただし n
は1
以上の整数)y
0(t) = 0
(0 ≤ t ≤ a)
によって帰納的に定義する