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第1章 都市計画マスタープラン見直しの基本的考え方

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Academic year: 2018

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)見直しの背景と目的

① 見直しの背景

●市街地変化への対応

都市計画法第18 条の2に基づいて、平成15 年3月「浦安市都市計画マスタープラン」を策

定してから 10 年が経過しました。この間、元町・中町・新町地域では、以下のような市街地

の変化が見られます。

■都市計画マスタープラン策定後の主な市街地変化

●第2期基本計画で示された「これからのまちづくりの基本認識」への対応

本市のまちづくりの基本目標である「人が輝き躍動するまち・浦安」の実現に向けた自治体

経営計画として、平成 20 年7月に「第2期基本計画」が策定されました。第2期基本計画で

は、浦安市のこれからのまちづくりの基本認識を「『住みやすいまち』から『住みがいのある

まち』をめざす時代」、「市民がまちをつくり育む時代」、「持続的発展ができる自治体経営の基

礎をつくる時代」として捉えており、これらを踏まえた都市計画マスタープランの見直しが必

要となっています。

【元町地域】

・平成20 年に密集市街地の改善を目指して「堀江・猫実B地区土地区画整理事業」の事業計画が決定

され、堀江・猫実を結ぶ主要な生活道路の整備を猫実地区側から進めており、平成26年度の事業完

了に向け、取り組んでいます。

・浦安駅周辺では、以前より都市基盤整備の課題がありましたが、平成19年に「浦安駅周辺まちづく

り取り組み方針」が策定され、まちづくりの事業化に向けた検討が始まっています。

【中町地域】

・中町地域の住宅地では、開発から40年近くが経過して建物の更新時期を迎えたことに加え、東日本

大震災での被害により住宅の更新ニーズが顕在化してきており、良好な住環境の維持保全の視点か

らまちづくりを進める必要性が高まっています。

・戸建住宅地では、良好な住環境の保全を目的とした地区計画が、平成 20年から 24年の5ヵ年で5

地区決定されました。また、現在、数地区で地区計画などの検討が進んでいます。

【新町地域】

・市川二期埋立計画が中止になったことから、平成 19年に業務系の土地利用を住居系へ変更するなど

土地利用計画を見直し、今後も魅力のある地域として発展するよう開発を進めてきましたが、東日

本大震災の発生により、残された未利用地の開発に影響が生じています。

・第二東京湾岸道路用地沿いの誘致施設系の土地利用であった場所が、二次開発によって住宅系に転

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●復興計画で示された「災害に強いまちづくり」への対応

平成 23 年3月 11 日に発生した東日本大震災では、埋立てにより造成された地域で液状化現

象が発生し、住宅や上下水道、電気、ガスなどのライフライン、道路や学校、公民館などの公

共施設が甚大な被害を受けました。被害からの復旧・復興に計画的に取り組むため、第2期基

本計画を補完する復興計画が策定されました。復興計画では、復興の基本方針を「市民生活の

早期の復旧・再建」、「復興の礎となる災害に強いまちづくり」、「新生浦安に向けた復興まちづ

くり」としており、これらを踏まえた都市計画マスタープランの見直しが必要となっています。

●まちづくりの関連計画などとの連携

浦安市では、平成15 年の都市計画マスタープラン策定以降、環境基本計画、緑の基本計画、

景観計画などのまちづくりの分野別計画が策定されました。また、千葉県でも「都市計画区域

の整備・開発及び保全の方針」が変更され、これらと連携した都市計画マスタープランの見直

しが必要となっています。

■関連計画などの策定状況

平成 16 年3月 交通バリアフリー基本構想(市)

平成 17 年1月 環境基本計画(市)

平成 17 年4月 緑の基本計画(市)

平成 19 年3月 浦安都市計画区域の整備・開発及び保全の方針の変更(県)

平成 20 年3月 観光振興計画(市)

平成 20 年4月 耐震改修促進計画(市)

平成 20 年7月 第2期基本計画及び第1次実施計画(市)

平成 21 年3月 住生活基本計画(市)

平成 21 年6月 景観計画(市)

平成 22 年3月 産業振興ビジョン(市)

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●まちづくりを巡る新たな社会潮流への対応

都市を巡る社会経済環境の大きな変化に伴い、少子高齢社会への対応や地球温暖化防止に向

けた低炭素社会の実現、安全・安心のまちづくりなどの新たな課題が都市計画の重要なテーマ

としてあげられており、これらの課題に対応するため都市計画マスタープランの見直しが必要

となっています。

■まちづくりを巡る新たな社会潮流

●「市民と行政の協働のまちづくり」の必要性

本格的な地方分権時代を迎え、市民主体の自治の実現を目指し、市民と行政が協働してまち

づくりに取り組むことがますます重要になっています。そこで、計画段階から市民と協働して

策定するとともに、まちづくりへの各主体の係わり方を明示した都市計画マスタープランとす

る必要があります。

●実現プロセスが明示された都市計画マスタープランの必要性

都市計画マスタープランは、まちづくりの方針や計画だけでなく、実現方法やそのプロセス

なども含めて明示されていることが大切であり、また、将来その評価が可能な仕組みを構築す

る必要があります。こうした認識のもと、これらが明示された都市計画マスタープランとする

必要があります。 【少子高齢社会への対応】

・日本全体の動きと同様に浦安市でも少子高齢化が進んでいます。そこで、移動手段の確保やバリア

フリー化、高齢者の生活支援の充実など、高齢者が住みやすいまちづくりが求められています。ま

た、若年世代の住みやすい環境を整え、世代バランスのとれたまちづくりを進めていくことが重要

です。

【地球温暖化防止に向けた低炭素社会の実現】

・二酸化炭素(CO2)やメタンなどの排出による地球温暖化現象が課題となっており、都市整備の分野 でも「低炭素まちづくり」が重要なキーワードになっています。コンパクトな市街地形成や CO2排 出を抑えた交通環境の推進、環境負荷削減に配慮した建物づくり、みどりの保全などが求められて

います。

【安全・安心のまちづくり】

・首都圏域でも大規模地震などのさまざまな災害の発生が懸念されています。また、地球レベルでの

気候変動により都市型集中豪雨が発生し、市民の安全・安心への意識が高まっています。このよう

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② 見直しの視点

見直しの背景を受けて、次の3つの視点から都市計画マスタープランを見直します。

●「まちをつくるマスタープラン」から「まちを育てるマスタープラン」へ

これまでの新市街地の「新しいまちをつくる」発想から、既成市街地の豊かな成熟化に向け

た「ストックを活かしてまちの価値を守り・育てる」発想を重視したマスタープランとします。

各地域のさまざまなまちづくりの課題に対して、市民・事業者・行政の役割分担を明確にし、

協働による取り組みやその進め方を示したマスタープランとします。

●施策の方向性を示すだけでなく、実現に向けた仕組みを明示したマスタープランへ

まちづくりの方針や計画を示すだけのマスタープランではなく、実現する仕組み、プロセス

を明示したマスタープランとします。

●都市整備分野における総合的な方針として、常に活用されるマスタープランへ

総合計画(基本構想・基本計画)や復興計画と連携・連動して、都市整備分野における総合

的な方針を示しつつ、個々の分野別計画と連携したマスタープランとします。

社会経済環境の変化やこれらに伴う市の政策に機動的に対応できる仕組みを持ち、常に市

民・事業者・行政のまちづくりへの取り組み指針として有効に活用されるマスタープランとし

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(2)目標年次と将来人口

① 目標年次

都市計画マスタープランの目標年次は、基本構想の目標とする 2020 年(平成 32 年)とします。

② 将来人口及び世帯数

都市計画マスタープランの想定する人口及び世帯数は、将来人口及び世帯数の見通し(平成 24

年度人口推計)を基に、目標年次である2020年(平成32年)で約17.0万人、約7.5万世帯と

します。

■都市計画マスタープラン期間内における将来人口及び世帯数の見通し

資料:平成 24 年度人口推計 (百人)

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(3)都市計画マスタープランの役割と計画体系上の位置付け

① 都市計画マスタープランの役割

都市計画マスタープランは、都市計画法第 18 条の2に基づき、浦安市における都市計画の運

用の基本的な考え方を示すものであり、都市計画・都市整備分野の施策を方向づける基本的な計

画です。

都市計画マスタープランの役割は、以下のとおりです。

●実現すべき具体的な都市・地域の将来像の明示(浦安市全体及び地域の将来の姿)

市全体や地域の望ましい将来像を示し、さまざまな主体が共有するまちづくりの目標を設定

します。

●都市・地域づくりへの主体的な市民参加と協働推進の指針

市全体や地域の将来像の実現に向けて、市民・事業者・行政それぞれの特性を踏まえた役割

分担を明確にし、協働による取り組みやその進め方を示します。

●都市計画の決定・変更の指針

将来像を実現する手段の一つとして、都市計画を決定・変更する際の方向性及び根拠を示し

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② 計画体系上の位置付け

都市計画マスタープランの役割を踏まえ、以下の図に示すように位置付けます。

■都市計画マスタープランの計画体系上の位置付け

・浦安市住生活基本計画 ・浦安市景観計画

・浦安市緑の基本計画 ・浦安市観光振興計画

など ・浦安市環境基本計画

・浦安市地域福祉計画

・浦安市産業振興ビジョン

など ・千葉県都市整備基本方針

・浦安都市計画区域の整備、

開発及び保全の方針

浦安市

都市計画マスタープラン

市民・事業者・行政によるまちを育てる取り組み

など 土地区画

整理事業

地域地区 地区計画

浦安市

復興計画

浦安市総合計画

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(4)都市計画マスタープランの構成

都市計画マスタープランの構成は、以下のとおりです。

■都市計画マスタープランの構成と役割

第1章 都市計画マスタープランの見直しの基本的考え方

見直しの背景と目的/目標年次と将来人口/都市計画マスタープランの役割と

計画体系上の位置付け/都市計画マスタープランの構成

第2章 浦安市の現状と特性

浦安市の沿革/浦安市の現況と特性/地域の現況と特性

第3章 都市づくりの目標(都市づくりの将来像)

1)都市づくりの考え方

2)都市構造

3)土地利用方針

第5章 分野別まちづくり方針(分野別施策の基本方針)

・都市づくりの目標に向けた「市街地整備」「住宅・住環境」「道路・交通」「水とみ

どり」「低炭素」「景観」「安全・安心」を横糸として、「産業」「コミュニティ」「公

共施設」「福祉」などの関連分野との連携を縦糸として各分野の施策方針を構成

1)市街地(拠点・軸)のまちづくり方針

3)道路・交通のまちづくり方針 4)水とみどりのまちづくり方針 5)低炭素のまちづくり方針

第4章 地域まちづくり方針(地域・ゾーンごとの施策の展開方針)

・3地域・2ゾーンごとに、地域住民などのニーズを踏まえた分野別施策の展開方

針を構成

1)元町地域まちづくり方針

5)アーバンリゾートゾーンまちづくり方針 2)中町地域まちづくり方針

4)工業ゾーンまちづくり方針 3)新町地域まちづくり方針

2)住宅・住環境のまちづくり方針

都市計画マスタ

ープランの役割

や都市づくり・

地域づくりの課

題を市民・事業

者と共有

都市づくり・地

域づくりの将来

像を市民・事業

者と共有

将来像の実現に

向けた各分野の

施策の基本構成

と施策実現化の

考え方や手法を

示し、関連分野

の施策の整合と

総合化

地域・地区レベ

ルで施策を総合

的・横断的に調

市民によるまち

づくりや事業者

の開発事業の指

参照

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