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言語の個別性 と普遍性

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Academic year: 2021

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国際シンポジウム

言語の個別性 と普遍性

‑ 中国少数民族言語、米国先住民族言語、スラヴ系言語か らの検証 ‑

言語研究センター主催 による上記国際シンポジ ウムが

11

17

日(土) に、 みな とみ らい

KU

ポー トスクエアを会場 に開催 された。

3

人 の、海外か らの講演者 による トークと神大教員 によるコメン テーターの補足説明が続 き、最後 にフロア との質 疑応答がもたれ、 タフな催 しであった。

最初 の トークは、中国中西部 の貴州、湖南、広 西チワン族 自治 区のあた りで数万人 によって話 さ れている

Do ng

(トン語) と北京語 との、語順を中 心 とした文法 の比較であった。講師の石林氏 (南 開大学、吉首大学)は トン語のネイティブ ・スピー カーであ り、文字 を持たない、消 え行 く言語 を自 ら記述 している貴重な存在である。氏の静かな中 にも情熱的な語 り口が印象的であった。午後 の初 めは、 ネイテ ィブ ・アメ リカン言語 の一つ、北太 平洋沿岸で話 されている

Sal i s h

語 (の中の一つの方 言)の研究家である

He nr yDavi s

( Br i t i s hCo l o mbi a

大学)の トークであった.精力的で鮮密なフイ‑

ル ドワークに基 づいて、本質 的に理論言語学者 で ある氏の考察は、Wh一疑問文 という トピックに限 定 して、一見接点 のない日本語 と

Sal i s h

語 の、深 いところでの共通性 を見事 に見せて くれた。Oh,

br avene wwo r l d!

という思 いであった。最後 のス

ピーカー、横 山オ リガ氏

( UCLA)は、t r i l l i ng ual

としての面 目躍如 という トーク、すなわち、 ロ シア語、英語、 日本語か らのデータを、ge

nde r 現

武 内 道 子

象で 「キル」 とい うもので、そ こに見事なタペス トリーが仕上が った。彼女 の、 日本語 による、パ ワ‑ポイン トを使用 しての トークは、 トピックの 親 しさともマッチ して聴衆を魅了 した。

私たちにはなじみの薄 いことばについての話は、

それぞれ に興味深 く、刺激的で、啓蒙的で、 しか も楽 し くさえあった。 中国語や英語 のように億単 位 の人 々に話 されている場合 も、 中 くらいのロシ ア語の場合 も、 トン語の少数人種の場合 も

、Sal i s h

語のようにほんの数百人だけが使 っている場合 も、

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(2)

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すべか らく世界 の言語は、使用者が思考 し、互 い の伝達 を行 うことを可能 にす る上で同じ程度 の効 率性 を持 っていると考 えて よい、単語がホンの数 百 しかない 「原始的な」言語などとい うものは存 在 しない、 と改 めて認識 した。人 間言語 の華麗 な 豊かさを見せてもらった思いである。

内容 の濃 い、 アカデ ミズムの高 いシンポジウム であったOひ とえに、

3

人 の講師の、 ご自身の研 究への愛 と情熱 に恵 まれたこと、 および講師 と真 筆 に接触、交わ りを重ねたコメンテータ‑を始め とす る、運営委員

(8

名) の

1

年間にわたる尽力 の賜物 である。池上和夫副学長 に開会のご挨拶 を いただいたのも幸 いであった。

言語センターの共 同研究会 として1997年以来活 動を重ねている 「対照言語学研究会」が、本シンポ ジウム 「国際文化交流 と言語科学」プロジェク トチー ムの母体である。そもそも、センターが

2

年前設立

30

年 を迎 え、紀要 『神奈川大学言語研究』 が本年 度30号 を発刊す るとい うことを何 らかの形で記念 にしたいという思いが、大学の国際交流事業への参 加 と結びついた。本 シンポジウムでの トークを一 方 の柱 に、研究会 メンバーによる論文 をもう一つ の柱 に、紀要 の特集号 を編 む ことになっている。

したが って本 プロジェク トは今道半 ばである。来 春

3

月の刊行 に、引き続 き所員各位 のご支援 を賜 りた く、紙面 を借 りてお願 い申上げる次第である。

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