北アルプス南部における高山帯および亜高山帯の線状凹地に出現する植物

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北アルプス南部における高山帯および亜高山帯の線状凹地に出現する植物

Plant species diversity in ridge-top lineardepressions

ina highmountainarea of centralJapan

湯揮孝介1) ・高岡貞夫2)

1)環境省隠岐自然保護官事務所 2)専修大学環境地理学科

Kosuke Yuzawal) and Sadao Takaoka2)

1) Oki Ranger OfBce, Ministry of the Environment, Japan

2) Department of Geography, Senshu University

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現地調査は2013年、 2014年および2016年の6月下旬∼11月初旬に実施した。なお、線状凹地内の 植物には調査時期によっては同定が薙しいものがあり、また残雪によって凹地内の一部の植生が記載 できない場合もあった。本稿では、このような調査時期の影響が比較的小さいと考えられるコドラー トでの調査結果について述べる。

4.線状凹地に出現した植物

(1)植生帯封の出現種の特徴 高山帯の線状凹地では、低木層に9種が記録された(表1)。これらのうちハイマツ、タカネナナカ マド、ダケカンバの出現頻度が高く、その他は1箇所または2箇所で観察された種である。亜高山帯 の線状凹地では、低木層に8種が記録された。高山帯で出現頻度が高いタカネナナカマドに代わって, ウラジロナナカマドの出現頻度が高い。また、亜高山帯においてもハイマツの低木が出現する線状凹 地が存在した。 表1 線状凹地において低木層に出現した種 番号 高山帯の線状凹地 劔劔刪沚nR帯の線状凹地 1 3【4 16 唐 910 冤l s " 13 C R b 17 ゅ 停

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滝壷J忘jB-I A bl'es mul'esIY ukurLmdueJISe : BetuJa ermaJ7h' JTJ'nus pumna 表3 線状凹地における地形的位置と出現種 オオ 植被率の最大値(%) !風背上部 凾阯数w下瓢底 シラビソ w ク ラバナ X ダケカンバ ハイマツ ハクサンシ タカネナナ /訊ododendroD byBChycaIPum クロクスゴ オヤマソバ

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引用文献

榎揮崇宏(2008)北アルプス立山北部・別山山頂付近における二重稜線の植生分布.明治大学大学院地 理学研究報告, 2, 39-47. 苅谷愛彦・高岡貞夫・佐藤 剛(2013)北アルプスの地すべりと山岳の植生.地学雑誌, 122,768-790. 苅谷愛彦・揮部孝一郎・清水長正・黒揮 兆(2014)多摩川上流・保之瀬天平の山体重力変形地形とそ の変形履歴.日本地理学会発表要旨集, 85, 285. 小泉武栄・閲 秀明(1988)高山の寒冷気候下における岩層の生産・移動と植物群落: ⅤⅠⅠ.北アルプス 蝶ケ岳の強風地植物群落.日本生態学会誌, 38, 201-210. 関 秀明(1986)北アルプス蝶ケ岳の周氷河性岩層斜面.学芸地理, 40, 29-40.

Takaoka, S. (2015a) Origin and geographical characteristics of ponds in a high mountain region of central Japan. Limnology, 16, 103111

Takaoka, S. (2015b) Preliminary observations on spatial variation in the biotic and abiotic properties

of highmountain ponds in centralJapan. Studies in the Humanities, 97, 171-186.

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参照

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