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D&D4 版 Web リプレイ 妖侠デイン流離譚 *注 : PCが五人いないと 役割が4 つ揃っていないと D&D第4 版では各クラスはそれぞれ 撃破役 防衛役 指揮役 制御役の4 種類に分類され その4 種が揃っている冒険者パーティが適切であるとされている また 標準パーティ人数は 人とされている

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(1)

妖精境

燦美

を受

、三世三界

を縦横無尽。

を撃

扉、破

し魔城

彼方

妖仙遊侠、霞

。此度

如何

(2)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 1:「PCが五人いないと……」 「役割 4つ揃っていないと……」〜   D & D 第 4版 で は 各 ク ラ ス は そ れ ぞ れ、 撃破役、防衛役、指揮役、制御役の 4種類 に分類され、その 4種が揃っている冒険者 パーティが適切であるとされている。 また、 標準パーティ人数は 5人とされている。   しかし、それらが足りなければ足りない な り の 遊 び 方 を す れ ば よ い の で あ り、 「 バ ランスよく揃わないから遊ばない」と言う のはもったいなさ過ぎる。人数が少ないと きや、役割が揃わないときの遊び方につい ては『ダンジョン ・ マスターズ ・ ガイドⅡ』 に詳しい。 2:『 ア・ ドチャプター』   ファンタジー世界“オリジン”を舞台に 地球から来た少年少女「フォリナー」やさ まざまな世界の侵略者たちが繰り広げる冒 険を描く TRPG 。新紀元社より好評発売中。 公 式 サ イ ト( http://www.fear.co.jp/cfsc/ index.htm )

前口上

  D&Dファンのみなさま、こんにちは!   ホビージャパンはD&D公式サイト、その軒 先三寸借り受けまして、暫時このゲームの紹介 をさせていただきます。   さて、D&Dの紹介なんてことを申しまして も、すでに世の中には拙著「D&D第 4版がよ くわかる本」が 1〜 3巻とでております(プレ イの実例にキャラクター作製ガイドまでついた この本、まだまだ在庫に余裕がありますのでぜ ひHJオンライン ・ ショップでどうぞ。 http:// w w w .h ob b y ja p an -s h op .c om /s h op d et ai l/ 163001000055/164/001/order/ )。「今更なんで改 めて?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。   し か し 考 え て み て く だ さ い 。『 よ く わ か る 本 』 刊 行 後 、 さ ま ざ ま な サ プ リ メ ン ト が 発 表 さ れ 、 キ ャ ラ ク タ ー の 作 り 方 に も バ リ エ ー シ ョ ン が 増 え ま し た 。『 武 勇 の 書 』 で 導 入 さ れ た 二 刀 流 フ ァ イ タ ー の 破 壊 力 や 、『 ド ラ ゴ ン ・ マ ガ ジ ン 年 艦 』 で 導 入 さ れ た い ろ ん な ギ ミ ッ ク 、実 際 に 使 っ て み た ら ど ん な 風 に な る か 、 知 っ て み た い で し ょ う ?   さらにD&D 4版、伝説級の冒険は英雄級と はひと味どころではない広がりがあります。 儀式、伝説の道の特徴、パワーは英雄級ではで きなかったことを可能にし、新たな冒険の地平 を開きます。   そこで、改めてここで現時点での 4版の魅力 を最大限にご紹介しようというわけです。   さて。   実際にどんな冒険となるかは本文を読んでい ただくとして、この企画、これまでのリプレイ 企画とはちょっと違うところがあります。 1.キャラが入れ替わります   だって、そうしないとキャラのバリエーショ ンが紹介できないんだもん。主人公たる “霞の” デイン以外は 1〜 2回で退場し、新たなキャラ クターが参加します。ネタ、 ガチ、 こだわり。ど んなキャラクターがやってくるか、DMの僕も 楽しみです。 2.デルヴ形式のセッションです   デルヴ形式とは戦闘 2〜 3回の遭遇から成る ミニ・セッションで、主に戦闘遭遇でのやりと りを楽しむ遊び方です(コラム: 「デルヴとは」 参照) 。したがってリプレイもマップを参照しつ つ 1戦闘を詳細に描く予定です。 「ここでこう動 くのか!」とか「いや、それは無茶だろ!」な ど考えながら楽しんでください! 「 戦 闘 シ ー ン だ け な の?   つ ま ら な い ん じ ゃ ……」いえいえ、 4版の戦闘のダイナミックさ、 そして各パワーは普通に遊ぶだけで、アクショ ン映画さながらのシーンを演出してくれるので す。 3.D&Dについての常識をぶっこわします   「PCが 5人いないと……」 「役割が 4つ揃っ ていないと……」 「セッション時間が長くなるか ら……」 「遊ぶ人が近くにいないから…… 」 *注   D&Dを遊ぶに当たって、こんな“常識”に 囚われていませんか?   遊ぶのに邪魔な “常識” なんてぶっこわしましょう。 第 1回は 4人パー ティ、制御役なし。そして、一所に集まる必要 のないオンライン・セッションで 1回のセッシ ョン時間は 3時間を目標!   それでも 4版は楽 しめることを証明します! 4.冒険シナリオは“ありもの”を使います   「遭遇を作るのが大変!」 という言葉を良く耳 にします。   けれど改めてお聞きします。 「遭遇は本当に自 作する必要がありますか?」と。   冒険シナリオ集、 さまざまなサプリメント、 D &Dにはたくさんの遭遇の素材があります。そ の素材を、人数や目的に合わせてレベルをいじ ったり、表現の仕方を変えるだけで自分の冒険 にできます。 お金で時間と手間を買えるってこ と、それを実践します。   他にもいろいろやってみたいと企んでること がありますが、それはそれ。まずは冒険にご案 内と参りましょう。   さあ皆様。血と炎と鋼と竜、そしてなにより も魔法が統べる世界へ飛び込む準備はよろしい か?

プレイヤー紹介

瀬尾アサコ :『若獅子の戦賦』 、『D&D第四版が よくわかる本』等を手がけたゲーマーにして現 在フリーの編集者。 “担当編集” という枷が外れ たいま、各種妄想+暴走を止められる人がいな くなりそうな気配。 吉井徹: イラストレーター。読者の皆さんには 『 ゆ る ゆ る Speak Easy 』 で お な じ み。 文 字 も イ ラストも書込みと小ネタが複雑にからまってさ あ大変!   な情報過多な方。 「かつては強いキャ デルヴとは   D& Dの 遊 び 方 の 一 形 式。 2〜 3 回 か ら な る 戦 闘 を 主 体 と し た 遭 遇 を、 比較的短時間で、 ボードゲーム的 に遊ぶやり方。   もともとはデモンストレーション としてシンプルなダンジョンを用意 し、 D M 対 冒 険 者 パ ー テ ィ と 言 う 形 式 で、 ダ ン ジ ョ ン を ど れ だ け 踏 破 し た か、 ど れ だ け の P C が 屠 ら れ た か などに注目し、 遊んだのがはじまり。   現 在 で は『 Dungeon Delve 』 と い う 製 品 が あ り、 そ こ で は 1〜 30レ ベ ル の 各 レ ベ ル 毎 に 三 つ、 計 90個 の 遭 遇が用意されている。

(3)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 3:『天下繚乱』   英傑坂本竜馬の本来の歴史とは異なる早 すぎる死、それにより引き起こされた時空 破断により過去と未来と現在の英傑 ・ 妖異、 ありとあらゆる時代劇・時代小説の住人が が爛熟の江戸に集まった! そ ん な 超 時 空 時 代 劇 の 冒 険 を 遊 ぶ TRPG 。 JIV E 刊 ( ht tp :/ /t r.j iv e-ltd .c o.j p/ in de x. html ) *注 4:主要クエスト:緑竜ラズゴレスの 討伐( 3500EXP   一 連 の 遭 遇 は、 『 ド ラ コ ノ ミ コ ン: ク ロ マティック・ドラゴン』所収の『フェイワ イルドの住処』を元にしている。 ラクターを作れない呪い」にかかっていたが4 版では大変身。今回の企画の中心キャラクター、 “霞の” デインをプレイする。最大の敵はアップ デート。 桂令夫: D& D日本語翻訳チームの頭領。該博 な知識、温厚篤実な物言いに眩まされがちだが、 しれっと法螺を吹く。今回のガーリンも“しれ っと”酷いことをやってくれた。詳しくは本格 的な戦闘となった次回をお楽しみに。 小太刀右京: TRPGデザイナー。クロスオー バー・ファンタジーTRPG『異界戦記カオス フレア・ セ *注 カンドチャプター 』や超時空時代劇 TRPG『 天 *注 下繚乱 』をデザインし、 『マクロス Frontier 』、 『 バ ス カ ッ シ ュ』 な ど ア ニ メ の ノ ベ ライズを手がけ、ガンプラを作って電源非電源 問 わ ず ゲ ー ム を 遊 び ま く る、 八 面 六 臂 の ゲ ー マーの鑑。   さらにオンライン ・ セッションに関しては、 国 際通信社から刊行されていた 『 RPGamer 』 Vol. 14〜 15、および『季刊 R・ P・ G』誌第 1〜 2 号にて連載記事『オンセで行こう!』を持つな ど、初期から普及に努める。 柳田真坂樹: D& D翻訳チームの一員。最近休 日にたっぷりとしたセッションがなかなか遊べ ないために、今回の企画を立てた !?   同じ悩み を持っている社会人ゲーマーや父親・母親ゲー マーも多いはずなので、ぜひこの「オンライン」 での「短時間セッション」に足を踏み入れて欲 しいと思っている。役立つ記事になるよう頑張 ります!

はじまり

  人の世に生まれ、妖精境に育ち、そしてアス トラル海と元素の渾沌、そのかなたまでを旅し た高名なる冒険家、 “霞の”デイン。   そ の あ ま た あ る 冒 険 譚 の 中 で も 特 に 名 高 く、 語り手たちに好まれたもの。それこそが「竜を 討ったデイン」の物語である……。   人の身にありながら、フェイワイルドの“燦 美”を身に宿すフェイタッチトの道を進もうと いうデインに、養母たる妖婆ヴァルレイが示し た最後の試練。   それこそは、 古きフェイの御料地に住まう、 緑 竜の討伐であった。   ト: 3500EXP *注 柳田真坂樹(以下、DM) さて、セッション予 告と主要クエストは以上です。あらかじめお知 らせしておいた導入案と副次クエスト(コラム 参照)も選んでいただいたので、軽く導入部を プレイして第一遭遇とゆきましょう! オンライン・セッションについて   し、 できる最先端のTRPG技術です。   離島であっても、 ビルの一室であっても、 移動中の社 内であっても遊ぶ場所を選ばない!完全汎用のTRP Gギミック、 それがオンラインセッションです。   ん、 も、 らなる知的興奮をもたらしてくれることは疑いありま せん。   く、 うひとつのTRPGスタイルなのです ——RPGamer 誌、 14号。 小太刀右京著   『オンセで行こう!』 記事より引用。   インターネットを用いた通信手段により、 距離、 時間の 制 限 を 超 え て T R P G の セ ッ シ ョ ン を 行 な う、 そ れ が オ ンライン ・ セッションです。   オンライン ・ セッションでは、 使用する通信手段により さ ま ざ ま な 形 態 が あ り ま す。 イ ン タ ー ネ ッ ト 掲 示 板 を 用 い た 非 リ ア ル タ イ ム の セ ッ シ ョ ン か ら、 チ ャ ッ ト( Web 副次クエストと導入案   セ ッ シ ョ ン 予 告 の 情 報 以 外 に、 P C達にはこの冒険に挑む理由と知っ ている情報からなる個別の導入案を 用 意 し、 冒 険 に 挑 む 理 由 に つ い て は これを副次クエストとして提示して おいた。   各プレイヤーはこの導入案をその ま ま 使 用 し て も 良 く、 ま た 自 分 の キャラクターにふさわしいように変 更をDMに提案してもよいと説明し てある。   こ れ は 特 に、 セ ッ シ ョ ン 冒 頭 で の 状況説明、 キャラクター合流、 時間を 削減するのに役立つ。   オ ン ラ イ ン ・ セ ッ シ ョ ン 時 に は リ アルタイムでのやりとりが必要ない シ ー ン(P C が 本 来 知 っ て い る 初 期 情 報 を 提 供 す る な ど )等 は 事 前 に 説 明 ・ 連 絡 し て お く と プ レ イ 時 間 の 削 減に役立つ。   と は い え、 今 回 は 冒 頭 の キ ャ ラ 同 士 の や り と り が 楽 し く、 結 局 プ レ イ 時 間 が 1時 間 ほ ど オ ー バ ー し て し まった (笑) こういうこともある。 サ イ ト 上 の CGI を 利 用 し た り、 マ イ ク ロ ソ フ ト ・ メ ッ セ ン ジ ャ ー な ど の ア プ リ ケ ー シ ョ ン を 用 い る )に よ る リ ア ル タイム、 文字ベースのセッションなど。   今 回 の オ ン ラ イ ン ・ セ ッ シ ョ ン で は、 音 声 通 信( Skype ) に よ る リ ア ル タ イ ム の ボ イ ス ・ チ ャ ッ ト を メ イ ン の や り とりに用いています。   また、 戦闘遭遇の処理については、 たいたい竹流氏作製 の『ど ど ん と ふ 』( http://www.dodontof.com )と い う、 T RPG用のフリー ・ ソフトを使用しました。   こ の『ど ど ん と ふ 』は Web ブ ラ ウ ザ で 使 用 で き、 マ ッ プ やその上のコマ配置、 hpなどの情報を共有できるほか、 強 力 な カ ス タ マ イ ズ が 可 能 な ダ イ ス ロ ー ラ ー、 さ ら に テ キ スト ・ チャット環境を一挙に提供してくれる、 ネット上の ゲームテーブルです。   D& D4 版 の み な ら ず、 数 多 く の T R P G に 対 応 し て お り、 多 く の ユ ー ザ ー が こ れ を 用 い て オ ン ラ イ ン ・ セ ッ シ ョ ン を 行 な っ て い ま す。 ま た、 そ の 機 能 は 多 彩 か つ ユ ニ ー ク で、 こ の 記 事 で は『ど ど ん と ふ 』リ プ レ イ 収 録 機 能 をかなり活用しています。   ま ず は、 公 式 の 解 説( http://www.dodontof.com/ja/ dodontofnews/tutorialmovie.html )を ご 覧 に な る こ と を お 勧 め し ま す。 今 後 の 連 載 で は、 オ ン ラ イ ン ・ セ ッ シ ョ ン のノウハウについても触れてゆきます。

(4)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 5:妖精境フェイワイルド   D&D宇宙の数ある異世界の一つ。秘術 の 魔 法 に 溢 れ、 エ ラ ド リ ン や フ ォ モ ー ル、 ケ ン タ ウ ロ ス と い っ た フ ェ イ の 住 む 異 界。 PC達の活躍する“この世”に隣接する形 で存在する。すべてがコントラスト豊かな 世界。

ミカ、妖婆との呪われた契約

DM: アサコさんのキャラクターはHJのサイ トにある『キャラクター列伝』のキャラですね。 『武勇の書』で導入された二刀流のファイター、 いわゆる烈風型ファイター。 アサコ: 伝説の道はショック・トルーパー/突 撃兵、敵の中に飛び込んで斬り回る突撃兵です。 「このカタールで、 あたいはなにもかもを切り開 き、手に入れてきたのさ!」で、そんな彼女は その日、気持ちよく酒場で飲んで、上機嫌で出 てきた(と、導入案を読み上げる) 。 DM/乞食婆 :「ご機嫌でございますね、姐さん。 どうぞこの婆めにも、喜びを一つ分けてくださ いましな」とブリキのコップを差し出す。 ミカ: 上機嫌のミカは銅貨一枚を放り投げます。 ちゃりーん。 M: 老 婆 は コ ッ プ の 中 を の ぞ き 込 む と、 貨?   銅貨一枚 !?」と驚く。 ミカ: 「さっさとあっちいきな」 DM: するとその老婆は「なんとしみったれた ヤツだ、おいぼれとはいえ銅貨一枚、銅貨一枚 きりだと!」と言い、跳び上がるとミカの背中 に負ぶさってきます。 ミカ :「き、きさまー、なにをするー」と振り落 とそうとする。ところが、この屈強なミカだと いうのに老婆を振り落とせない(笑) DM: そそそ(笑)そして老婆はミカの右の耳 を引っ張って、 「右だ、その角を右に曲がれ!」 と! ミカ :「ふざけるな!」と言いつつもなぜか足が 右へ(笑) DM: そうこうするうちに、老婆は手にした杖 でミカの尻を叩きます。するとミカの身体が空 中に浮きまして、ミカは老婆を背負いながら星 空を駆けてゆくのです。 ミカ: 「どうなってるんだコイツは!」 DM: やがて、足下にうっそうとした森が広が り、どすんと尻餅をついて周りを見れば、一軒 のあばら屋の前。そのあばら屋の前で先ほどの 老婆がにやりと笑う。   その姿形こそ先ほどと同じ老婆ですが、今や 大いに自信に溢れ、醜い顔には力が溢れており、 目を離すことができません。 ミカ :「よくもこんな目に!」と言って武器を抜 こうとするけど、つい気圧されて一歩後ずさっ てしまうのでありました。 DM: ご協力感謝します(礼) 。「ふふふ、ここ までの道行きで足が萎えなかった、その胆力は 大したもんだ。 “あの子” 一人で竜退治はちょっ くら骨だからねえ。ところで、武器を握る前に あたりを良く見てみな」 ミカ: 「なに !?」 DM 降るような星空にミカは圧倒されます。 今 まで見て来た、いかなる夜空の星よりもその煌 めきは眩く、知らず溜息をつかされてしまう。   一方、森の暗闇へと目を落とせば、その闇は ますます暗く。子供の頃に抱いた闇への恐れを 喚び起こすような闇。老婆、いや妖婆は言いま す。 「ここは妖精境 フ *注 ェイワイルド だよ。わたしが アンタを元いた世界からここに連れてきたんだ。 元の世界に戻るにはワシがちゃんと門を開いて やらなければならない。元の場所に戻りたいな ら言うことを聞くんだね」 ミカ :「な、なんだって!」あのー、お金が足り なかったというなら払いますが(笑) 小太刀: いきなりつつましくなった! DM: もちろんそんなことで誤魔化されるはず もなく「ここしばらくでアタシの目に叶ったの はアンタくらいのもんさ」

ミカ

  ヒューマンのファイター/ショック・トルーパー。   Web サ ポ ー ト 記 事、 『 キ ャ ラ ク タ ー 列 伝 』( http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/article/char/char_01.htm l#char01 )で登場。詳しい説明はリンク先で。   限りなく撃破役に近い防衛役。 二刀カタールで敵2体をマークし、 ファイター、 レンジャー、 そしてショッ ク・トルーパーの二刀攻撃パワーで大ダメージを与える。   また自身をシフトさせる汎用パワー、敵を横滑りさせるパワーにより積極的に挟撃を狙える。一方で防 御は薄い。   今回はレギュレーションによりフォーゴトン・レルムの背景設定を使用していない。     ミカが選んだ導入案:妖婆との呪われた契約   なんでこんなことになったんだ。風に巻かれ、 夜の空を飛びながら君は混乱していた。ついさっきまで、 馴染みの酒場でくつろいでいたというのに。   気持ちよく酒に酔った宵のことだった。   と、 た。 と、 る。 様、 嫌でございますね。 なにとぞその喜びをこのばばにもほんのすこし分けてくださいまし。 後生の功徳と思っ て」隅で蹲っていた老婆の乞食だった。   君はその願いに金貨で応えたのかも知れないし、びた銭一枚放ってやっただけかも知れない。もしかし たらバカめと怒鳴りつけたのかも知れないし、かわいそうに思って話を聞いてやったのかも知れない。   いずれにしろ、気が付いたときにはその老婆は君の背に負ぶさり、手綱代わりに耳や髪を掴んで君を走 らせていた。君の足はやがて空に浮かび、風を踏んで、目が回るような速さで夜空を駆けていた。   やがて君はどん、と小屋の前に投げ出された。周囲の森はうっそうとして暗く、空の星はうっとりとす るほどに眩い。   君の目の前にいる老婆はますます醜くなり、その姿からは目が離せない。 「ふふふ、あの子一人で竜退治はちょっくら骨だからね。 「いいかい、ここは妖精境だ。あんたの人間界には、そう簡単には帰れないよ 「けどね、ここでちっとばかり手伝ってくれたら元の世界に戻してやるばかりか、ちゃんと土産だって持 たしてやるさ」   副次クエスト: 500XP ; 元の世界に戻る。

(5)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 6:《 や《 の使い魔》   いずれも『秘術の書』の追加特技。前者 は秘術の指揮役バードとのマルチクラス特 技。後者は秘術系キャラクターが使い魔を 得る特技。使い魔はさまざまな特殊能力を 主に与えてくれる。 ミカ: 「けっ、嬉しかぁないね」 DM: 「その武器と鎧を見ればわかる。アンタ、 売剣だろう?   ただとは言わない、払いもたっ ぷりしようじゃないか。さ、 中へお入り」で、 そ こにいるのは吉井さんのデイン!

デイン、緑竜の討伐

吉井→デイン: このキャラクター、デインはヒ ューマンのウォーロックで契約はフェイ。戦災 で生みの親と死別し、フェイワイルドの森に住 む妖婆に育てられた。あちらこちらへ瞬間移動 し、その時に衝撃波を出してダメージを与える ことができる。 DM: パーティで一番ユーティリティの能力を 確保してくれてますね。 《バード系儀式会得者》 や 《 *注 秘術の使い魔》 とかもおもしろそう。 デイン: 使い魔はドラゴンリングで、普段はリ ュートのネックに擬態している。 小太刀: 外見のみだとまるでバード。 デイン: けど、装具としてはたいしたことない 楽器なんだよね。 DM: ファッション・バードだ(笑) デイン: で、ハンドアウトによると、フェイタ ッチト/フェイの影響を受けた者、の伝説の道 に行くために、緑竜ラズコレスを倒さねばなら ないと。 DM: はい。回想シーン中で、育ての親、妖婆 ヴァルレイは最後のまじないを終えるとデイン に告げます。 「これでお前にフェイワイルドの魔力が流れ込 む。 だが、 この交わりはまだ当座のものでね。 ず っと続く交わりを結ぶには、妖精宮廷の偉大な るフェイと契約を改めて結んだり、力ある地の 魔力とお前とをつなぎ止めなければならぬ。け どここは宮廷からは遠く離れてる上、あたしは 宮廷のフェイに嫌われている。だとしたらもう 一つのやり方しかあるまいよ。力ある土地を己 の力で我がものとするのさ」と言って、離れた 森を教えてくれます。その森の真ん中、こんも りとした丘には洞窟があり、土地の魔力を繋ぐ 石舞台があるのだと。 「そこにはすでにその土地の力をうけた緑竜ラ ズコレスがいる。その地のフェイ、黄昏の姫テ ィアストラとその一の騎士クアリオン、そして 数多の樹の精霊たちは彼を主と仰ぎ、森に踏み 込むものを容赦なく殺す。お前がこの先本当に フェイの力を手に入れるには、その緑竜ラズコ レスを倒し、力を奪わねばなるまい。とはいえ デイン、お前一人で竜を討つというのはさすが に手に余る。腕利きが必要だね」と言って、ミ カのシーンにつながるわけです。 ミカ: つまり、連れられてきたミカが小屋の中 に入るとそこにデインが。 デイン :「妖精境へようこそ、お嬢さん。その仏 頂面から察するに、うちのババアに無理矢理連 れてこられたようだな」 ミカ :「ふん、これはこれで一つの仕事だ。引き 受けてやるよ」 デイン :「良い知らせと悪い知らせがある。良い 知らせってのはこの仕事を果たせば妖精境から 帰ることができる。悪い知らせの方は、そのた めにかの地に住む邪悪な緑竜を倒さなければな らない」 ミカ :「ドラゴンねぇ。まぁ、一度もやり合った ことがないとは言わないさ」 小太刀: そりゃ、このレベルともなればなあ。 DM: ホワイト・ドラゴンとかなら 1レベル相 手にだって出てきますからねえ。 デイン :「それは頼もしい、わたしのように剣の 腕があるわけでもなく、まじないに長けている わけでもない人間にはなんて頼もしいことか」 桂: 何か、しれっと重大なことを言っていない か(笑) ミカ :「へ、もしかして戦うのあたし一人?」と 思ってやーな顔になります。 デイン: ぱっと見て、武器持っているわけでも

デイン

  ヒューマンのウォーロック(フェイの契約)/フェイタッチト   本 キ ャ ン ペ ー ン の 主 人 公。 遠 隔 ダ メ ー ジ・ デ ィ ー リ ン グ と 敵 操 作 能 力 を バ ラ ン ス よ く 持 ち、 《 バ ー ド 系 儀式会得者》でユーティリティとしての儀式も(パーティの一員として)カバーしている。   “瞬間移動の衝撃” はダメージこそ限られているが、 命中判定の必要なく敵にダメージを与えられる。 従っ て こ れ を 効 果 的 に 使 う た め に 瞬 間 移 動 の 汎 用 パ ワ ー、 ア イ テ ム を 用 意 し て い る。 フ ェ イ 契 約 の 恩 恵、 “ 霧 歩き”もあるので、戦闘中の瞬間移動の自在ッぷりはマスター泣かせ。   デインの導入:緑竜の討伐   あなたはまさに今、フェイタッチトとしての力を己につなぎとめようとしている。後見人の妖婆は最後 の導きを終えると、こう告げた。 「おぬしはこれから妖精境フェイワイルドそのものと交わりを結ばねばならぬ。偉大なるフェイと契約を 結ぶ、丘の下の王に騎士と認められる、人の世から子を攫い取替え子をする、などという風にの。   しかし、ここは宮廷より遠く、取替え子はおぬしで間に合っておる。となれば、もうひとつの方法を取 ろう。 “力ある地”を奪い、その妖精境の魔力をじかに魂につなぐのだ。   10マ ル、 る。 り、 る。 そこに緑竜がいる。   かの緑竜ラズゴレスはその土地の力、 今となっては名も知れぬ精霊の力をうけて、 その地を治めている。 その地のフェイ、エラドリンは彼を主と仰ぎ、森に踏み込むものを容赦なく殺す。   緑竜を倒し、石舞台でその証を立てよ。さすればその土地はおぬしを土地の主と認め、フェイワイルド の魔力がおぬしに満ちるはずだ。   副次クエスト: 600XP ; 緑竜ラズゴレスを下し、石舞台でフェイタッチトの伝説の道を完成させる。

(6)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 7:朦朧状態   い か な る ア ク シ ョ ン も 行 な え な い 状 態。 数ある状態の中でもかなりヤバイ状態。 *注 8:渡瀬   正しくは妖精の渡瀬、フェイワイルドと この世界の境が希薄になっており、行き来 ができる場所。 ないし、鎧は 革 レ ザ ー 鎧 。あ、装具で楽器持ってるか らバードっぽいけどバード専業ってほどに良い 楽器でもない(笑) ミカ: 駆け出しのバード?   くらいにしか見え ない。第一印象はよくないなあ……。ヒロイン としてはこっから順々と仲良くなって……。 DM: いや、この企画のコンセプト上、 戦闘二 つの間にデレてもらわないと(笑) 小太刀: むしろ、デレた瞬間に死ぬ! 桂: ボンド・ガールも交代制だしなあ。 DM: さて、妖婆ヴァルレイは暖炉になにやら 粉をまく。するともうもうと煙が立ち、その中 には他の二人の姿。 「ご覧。 あれがお前達と共に 緑竜を討つ定めにある者達だ」ってヒキで桂さ んの導入に行きましょう。

ガーリン、家宝の奪還

桂→ガーリン: わたしのキャラクターはドワー フのクレリックで、 名はガーリンと言います。 伝 説の道は『信仰の書』のメッセンジャー・オヴ・ ピース/平和の使者で、特技も《平和なる癒し 手》と言うのを修得しております。 DM: この特技、 hpの回復量が跳ね上がる代わ りに、自分が重傷の相手にダメージを与えたな ら、 朦 *注 朧状態 になりますね。これ、実際にはど ういうことなんでしょう? ガーリン: つまり、ガーリンは勇ましく立派な ことを考え、語るのが好きですが、いざ実戦に 出ると足が笑い出し、敵を傷つけると腰が抜け て朦朧状態になる……。 DM: あれはそう言う特技だったんですか! ミカ: すごいヘタレに聞こえますね(笑) ガーリン: 本来は神様の教義に絡めたかったん だが、神様の教義で『殺す勿れ』なんて言う神 様なんていやぁしないのでありまして。神様は 太陽神ペイロアで。導入は『家宝の奪還』を。 DM: しかしどうしよう。自分としては勇躍フ ェイワイルドに飛び込んで貰うつもりだったん ですが。 ガーリン: うむ、自分一人なら決して行かない。 たぶんこうだ。ガーリンはある日、仲間や一族 の前でいつものように勇ましい自分語りをして いた。 「ワシが神々の戦場に立ったならば地獄の 王を王座から追い落とし……」 デイン: いきなりすごいことを言い始めた(笑) ガーリン :「髭悪魔の長の髭をひっつかんで陣営 から引きずり出し、片手で 1万人のデーモンを 撫で切りにし、百の砦を一度に蹴散らかし、運 命と闘い、偶然の生皮を剥ぎ、火の王を火炙り にして……」 DM: (突っ込むタイミングが!) ガーリン: が、このように話していると、一族 の過去を知るものが言うわけだ。 「そんなに自慢 しても、 一族の聖印を妖精境フェイワイルド、 そ こにいる悪竜ラズコレスから取り返してくるこ とはできまい、 弱虫やぁい」 。ここでガーリン思 わずおうさと応えてしまい「もしここにフェイ ワイルドにつながる転移門があったなら、ワシ はそこに踏み込んで三日のうちにたちまち聖印 を持って帰ってきて見せようではないか!」 DM: すると「じつはここからちょっと行った ところに “たまたま” フェイワイルドにつなが る 渡 *注 瀬 が開いており、そこに踏む込む剛胆な勇 士を求めておったのだ。 まさか今更になって、 厭 とは言うまいな」と言われるわけですね(笑) ガーリン: それを聞いてガーリン、両足がガタ ガタと震え始め、腰が抜けて椅子にへたり込む (笑) DM で、一族のものが椅子を担ぎ上げ、 「わー、 英雄ガーリンのお出ましだー」と。 ガーリン: シーンが変わると、フェイワイルド の森の中に一脚の椅子があり、そこに「ここは どこ、わたしは誰?」と言った顔をしたガーリ ンが座っているのだ。 DM: さて、ようやく落ち着いて周りを見渡す と、ガーリンはストーンヘンジのど真ん中にお ります。どうやら遙か昔にうち捨てられたかの

ガーリン

  ドワーフのクレリック/メッセンジャー・オヴ・ピース。   『信仰の書』で導入された”盾なるクレリック” 。通常の回復能力ヒーリング・ワードに加え、複数対象 を回復できる ヒーラーズ・マーシー という能力を使用する(その代わり ターニング・アンデッド が使用で き な い )。 さ ら に こ の 回 復 能 力 を《 平 和 な る 癒 し 手 》 特 技 に よ り 向 上 さ せ て い る。 し か し、 こ の 特 技 故 に 彼は重傷の敵にダメージを与えたならば、朦朧状態となってしまうのである(その理由は本文参照) 。   彼の持つダメージを与える攻撃は[無限回]パワーのセイクレッド・フレイムのみであり、他は味方を 支援したり、敵にバッドステータスを与える≒ダメージは与えない攻撃パワーとなっている。   与ダメージ能力は低いが、戦場を支配する能力は非常に高い。     ガーリンが選んだ導入案:家宝の奪還   昔、あなたの父祖は皇帝の命を受け、領地を荒らしまわった若い緑竜を討伐した。   そして、家宝の武器を振り上げ今にもとどめを刺そうとしたとき、その緑竜はフェイワイルドの精霊に 助けを求めた。精霊は応え、妖精境への門を開き緑竜を呼び込んだ。   あなたの父祖は門へ逃げ込む緑竜の背に最後の一撃を振り下ろし、緑竜は悲鳴を上げた。そして、家宝 の武器は竜の背に食い込んだままフェイワイルドへと消えてしまった。   その後あなたの家は没落し、過去の栄光も君にとってはただの昔話となっている。   今、君はその家宝を(なんらかの理由で)手に入れようとしている。それがあれば家を復興できるのか も知れない、自分の冒険の為にその武器が必要なのかも知れない。   副次クエスト 500XP : 緑竜ラズゴレスのもとにある家宝の武器 ( 14レベルの武器 ・ 装具) を手に入れる。

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D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 ようで、苔と蔦が岩を多い、大地がその中に大 岩を取り戻そうとしているよう。   あたりを見れば、取り囲む森の緑は深く瑞々 しく、 咲く花は鮮やか、 茨の棘は鋭く、 茸は毒々 しく、 「ああ、 ここは確かに燦美溢れるフェイワ イルドなのだな」と実感します。 ガーリン: 冗談ではないので元の世界に戻りま す。 DM: この手の転移門によくあることで一方通 行です。 ガーリン: ……。 DM そして、 かたわらを見るとそこに一人、 愁 いと影を纏った美しい青年が居るのでした。

、緑竜

魅入ら

小太刀→オルロック: (低く渋い声で) 「わたし の名前はオルロック、呪われた吸血鬼狩人であ る……」 DM: ……。 デイン: ……。 ガーリン: ……。 ミカ: ……ぷっ。 オルロック: 笑わないように!(一同笑) ミカ: ご、ごめんなさい。つい(笑) デイン: 菊池秀行村の住人だ。 DM: 月さえ雲に隠れ、花も羞じらうようなす ごい美形。 オルロック: 外見だけだったら【魅力】 35くら いあるんだけど、身に纏う禍々しい気配のせい で実質的に【魅力】が 11くらいになってる(一 同爆笑) ガーリン: オンライン・セッションの難点は今 ここでわたしが親指を立てていても、みんなに はわからない点だ(笑) 。そうそう菊池秀行、 も ちろん顔は天野絵。 オルロック: 実際にデッドストーカー/死人追 い、という伝説の道についてます。ダンピール 自体は隔世遺伝することもあるらしいけど、や はりここは片親がヴァンパイアということにし たい! DM: つまり、戦闘中に敵のアンデッドが「ま、 まさか、あなた様は……“伯爵”の息子 !?」と おののく。 オルロック: そうそう。オルロックという名前 は、 1920 年代のドイツ映画『吸血鬼ノスフェラ トゥ』に登場するドラキュラみたいな人がもと ネタ。版権の都合でドラキュラという名前が使 えなかったんだそうです。髪の毛とかがないい わゆる“醜い吸血鬼”の最初ですね。ところで、 エラドリンの仲間なんですが設定して良いです か? DM: ええ、クアリオンと言う名前の妖精騎士 と言う以外はご自由にどうぞ。 オルロック: 幾度となく冒険を共にしたクアリ オ ン が 故 郷 に 戻 っ た ま ま 帰 っ て こ な く な っ た。 で、ハンドアウトには「彼は約束を違えたこと はない」ってあるんで、こちらが彼を必要とし ていて、会いにいくことにしようと。 DM: なるほど、それだとさっきのガーリンの シーンにぴったりですね! ミカ: オルロックはなんでクアリオンを必要と してるんです? オルロック: 百年に一度復活する、このシナリ オとはまったく関係無い悪魔城に赴くために彼 の力が必要で……。 全員: あー(納得) オルロック: クアリオンがいなければ死人の軍 勢を止めることもできない。だが彼はラズコレ スというドラゴンに魅入られてしまった(ハン ドアウトより) 。「あいつは、侵入者を無慈悲に 討ち滅ぼす傀儡となってしまったのだ!」 と、 事 情を現れたドワーフに話す。 ガーリン ワシは、 自分の陥った窮地を思い、 は らはらと涙を流しております。 デイン: 椅子に体育座りしたままで(笑) DM: ダメだこりゃ。

オルロック

  ヒューマン、ダンピールのファイター/デッドストーカー   『 ド ラ ゴ ン ・ マ ガ ジ ン 年 艦 』を フ ル に 活 用 し た キ ャ ラ ク タ ー 、メ イ ン の 武 器 は 光 り 輝 く ラ イ チ ャ ス ・ ウ ィ ッ プ 。   ダンピール(ヴァンパイアの血を引くキャラクター)となる《ヴァンパイアの末裔》特技、アンデッド を 狩 り 立 て る デ ッ ド ス ト ー カ ー の 伝 説 の 道 は 同 サ プ リ の『 ダ ン ピ ー ル・ キ ャ ラ ク タ ー の 導 入 』 記 事 か ら、 ウィップおよびその武器体得特技については『我ら死地に踏み入る者たち…… D& Dの剣闘士』の記事か ら。そして、ファイターの作製オプションである“喧嘩屋の流儀”は『武勇の書 II』から。PL小太刀の コンセプトにDMがアドバイスして完成。結果かなり趣味的なキャラに。   打撃力と引き替えに、敵単体に対する強力な拘束・制御性能を持つ。 ウィップ・クラック で周囲 2マス を機会攻撃範囲とするほか、 カム・アンド・ゲット・イット で引き寄せ、つかんで ウィップ・スネア ンペイリング・ブロウ で引きずって戦場を支配する。   ダメージが蓄積したなら、つかんだ敵から血を吸って回復( ブラッド・ドレイン )し、いざとなったら 霧となって離脱する( ミスト・フォーム )。   オルロックの選んだ導入:緑竜に魅入られたもの   あなたと深いつながり(恋人、義兄弟、冒険の相棒)のあるエラドリンの NPC(妖精騎士のクアリオ ン)が、故郷に戻ったまま帰ってこなくなった。気まぐれはフェイの習いだが、そのエラドリンはこれま で決して君との約束をたがえたことはなかった。   不審に思い調べるうち、君はそのエラドリンがとある強大な存在、ドラゴンに魅入られたということを 突き止める。彼はいまや暗いフェイワイルドの森の中、侵入者を無慈悲に打ち滅ぼす傀儡となってしまっ ていた。   副次クエスト: 500XP ; 緑竜ラズゴレスの傀儡となったエラドリンの友人を助け出す。

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D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 オルロック あー、うん。 「おお、信仰篤き者よ。 そなたの苦悩は、わたしのような呪われた身に は計り知ることができない。だが、回復魔法は どうしても必要なのだ (一同笑) 。ここにお前が 現れたのは……」いかん、メタ的な台詞がッ! ガーリン: 『必ずやペイロアの導きであろうと』 オルロック そうそうそれそれ、 「なにとぞその 力を貸して貰いたい。さすればきっとおぬしの 宝も取り戻すことができるだろう」 ガーリン :「う、ううう、うん。うん、もちろん じゃ、もちろんじゃよ!」 DM :“ラズコレス”の名は二人とも知っていま すから、 そこでつながりができますね!   で、 こ の二人が話していると、茂みから腕利きとおぼ しき立ち居振る舞いの男女が二人現れて、合流 できたと言うことにしましょう。 デイン: 話の流れ的にこの二人が協力者という のはわかるんだけど、状況がなぁ。 ミカ :「あのドワーフ、膝を抱えて泣いてるよ?」 オルロック: では、挨拶その他を済ませた上で 「そなたたち、 この妖精境の住人ならば、 我が友 クアリオンを知らないか?   悪竜ラズコレスに 魅入られてしまった、我が友のエラドリンなの だ」 ン: 「 ク ア リ オ ン?   そ の 名 に は 覚 え が あ る。黄昏の姫ティアストラに仕える一の騎士だ な」 ガーリン: ここでガーリンは涙をぬぐって言う。 「おお。まさに今、 かのクアリオンの話を伺って いると、思わず涙がこぼれてたまらなかったの じゃ」 ミカ なるほど、 「心細くて泣いているように見 えたがそれは間違いだったのか」 ガーリン :「もちろんだ。そんなことよりも英雄 の悲しきさだめがわしの涙をしぼる」 DM: と、言うやりとりを経て、皆さんはラズ コレスの住む森へやってきたのです……。

森の敵

  少し開けた森の中、一行はフェイ達に待ち構 えられていた。   間合いを空けて取り囲むのは、鉤爪のような 枝、厚い樹皮でその身を鎧うドライアド。   率いるは木の根と葉で編んだ裾の長いローブ を纏い、ルーンの刻まれた槍を手にしたエラド リンの貴婦人、ラズコレスの庭守、黄昏の姫テ ィアストラ。   そして、美姫の傍らに立つのはエラドリンの 益 ま す ら お 荒男 。木の葉の意匠をちりばめた輝かしい鎖 帷子に、 夕 ゆ う づ つ 星 の紋章を頂いた盾。黄昏の姫に仕 える一の騎士、クアリオン。   憂い混じりにオルロックが呟く。 「おお友よ。やはり既に取り込まれてしまって いるのか!」 ガーリン: ずいぶんと多いな。 DM: 遭遇をちょっと調整(コラム参照)しま したからね。エラドリンの女性、 “黄昏の姫”テ ィアストラは言います。 「偉大なる森の龍、 その 御料地に踏み込み傷つける不逞の輩め!   不作 法を己の血で償うが良い。お主らの血が森の緑 を肥やすであろうぞ !!」 オルロック :「クアリオン、目を覚ましてくれ!」 DM/クアリオン :「オルロック?   なぜこのよ うなところまで!」 オルロック :「お前の力が必要なのだ、悪魔城を 攻略するために!」 DM/クアリオン :「悪魔城か……、だがわたし は既にこの姫に剣を捧げた身」 オルロック :「お前がいなくては、多くの民草が 死人の軍勢によって苦しめられることになる!   お前と姫は明らかに、何か禍々しいものに 誑 たぶら か されているぞ」 DM: “誑かされている”と言う言葉を聞くと、 クアリオンは 眦 まなじり を決して叫ぶ。 「その言葉を取り 消せ!   この地を守る緑竜は偉大な力を持つが、 お前の仇である 死 し び と 人 などの暗い魔力には関わり 緑竜ラズコレスの討伐   今回は既刊の 『ドラコノミコン : クロマティック ・ ドラゴン』 から 「フェイワイルドの住処」 を使用した。   ドラコノミコンのシリーズではドラゴンの巣穴を舞台に、ドラゴン自身およびドラゴンの配下や巣穴周 辺のモンスターとの遭遇を、幾つかのレベル帯に用意してあり、デルヴ形式のセッションにはほぼそのま ま流用できる。   「 フ ェ イ ワ イ ル ド の 住 処 」 は 本 来 レ ベ ル 9の 冒 険 者 5人 向 け に デ ザ イ ン さ れ て い る( 遭 遇 は そ れ ぞ れ 遭 遇レベル 8と 10)。この冒険をレベル 11の冒険者 4人用に調整するに当たり、次のような変更を加えた。 「森の味方」 (遭遇レベル 8: 1950XP )の遭遇   エラドリンの妖精騎士(レベル 7兵士役(指揮) )、エラドリンの黄昏の呪唱師(レベル 8制御役)のレ ベルを、 『ダンジョン・マスターズ・ガイド』の指針に基づき 2レベル上昇させた。   登場するハマドライアドの数を 4体から 8体に増やした。また、そのダメージ量を『ダンジョン・マス ターズ・ガイド II』の指針に基づき 6ダメージから 8ダメージに増強した。   結果として、この遭遇は遭遇レベル 10: 2500XP の遭遇となった。 「ドラゴンのねぐら」 (遭遇レベル 10: 2500XP )の遭遇   ラズコレスの防御値を『ダンジョン・マスターズ・ガイド II』の指針に基づき、すべて 2下げた。   重傷時に機能するパワーとして以下を追加した。   溢 れ 出 す 毒 の 血 潮・ オ ー ラ 1( 重 傷 と な っ た と き フ リ ー・ ア ク シ ョ ン で 起 動 す る ): オ ー ラ 内 に 進 入、 あるいはオーラ内でターンを開始したクリーチャーは[毒]ダメージ 10を受ける。

(9)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 9:グリブ・リメリック/舌先三寸   『 プ レ イ ヤ ー ズ・ ハ ン ド ブ ッ ク Ⅱ 』 所 収 の儀式。効果は本文の通り。 はない!」 ミカ: えー? オルロック: 素面っぽい目ですか、それは? DM: それは〈看破〉判定で…… ク: む、 俺 の 目 は 節 穴 の よ う だ( 笑 ) 〈看破〉は 11まで。 DM: 真っ向正気のように見えます(笑)ティ アストラが続けます。 「ラズコレス様こそは、 こ の地におわす古く偉大なるフェイの力を受けし お方。その憂いを取り除くのが庭師たる我らが 役目!」 ガーリン :「あー、その。ラズコレスはいったい 何をしようとしているのかのう」 DM/ティアストラ :「ラズコレス様はこの深い 森の中で、竜ならぬ身には計り知れぬ思索を巡 らせておいでだ。それを乱す輩、憂いの源をわ たしたちは許さない」 ン: 「 そ れ ほ ど に 思 慮 深 い 竜 だ と い う の な ら、 契 約 を 結 び 智 慧 を お 借 り し た い。 そ れ に、 ガーリン殿は家宝を取り戻すに行くと言う理由 がある」 ガーリン: こんな風に素直にラズコレスに会い たいと打ち明け、ここを通して貰うわけにはい かないだろうか。 DM: あなたたちの真意をこちらが見破れるか どうかですね……。技能チャレンジにしちゃい ましょうか。複雑度 1( 3回失敗前に 4回成功) で〈交渉〉他の技能で、相手の〈看破〉他を抜 いてください。基本の難易度は 16ですが、今の ところ敵意を抱いているのでさらに+ 2して目 標難易度 18です。 デイン: デインの耳元でリュートの頭について いるドラゴンが囁く『デイン、今こそあの儀式 を使うのよ!   今ここで使わないとアンタの儀 式 は 本 当 に た だ の お 飾 り な ん だ か ら 』( 笑 ) 舌 グ リ ブ ・ リ メ リ ッ ク 先三寸 の *注 儀 式 を使おう。 DM: ゔ、それは良い儀式ですね……。 デイン これ、発動に 1分かかるけど、 〈はった り 〉 判 定 の d20 を 2回 ロ ー ル し て 好 き な 方 を 使 えるんだよね。 ミカ: なら、他の人が話している間に、デイン が後で BGM を奏で……。 ガーリン: 時至るや爽やかな弁舌で、彼らの警 戒を解く。 DM: で、でもデインの前の 3人が失敗すれば こちらが「バカめ!」と殴りかかることだって できる! オルロック :「ここで通してくれず戦いになるの なら、 お前達も痛い目を見ることになる」 と 〈威 圧〉 、難易度 23まで! DM: その静かな言葉に、フェイ達は怯み、ク アリオンが告げます。 「姫君。この男、 私が一目 おかざるを得ないほどの腕の持ち主。確かに戦 えば我らとて無事とは参りますまい」成功カウ ント 1。 オルロック: よし! ガーリン :「ワシは先祖伝来の家宝の聖印を持っ て帰らんと、一族に面子が立たんのじゃよ」と 話をし、 『聖印さえ持って帰れれば竜は倒したこ とにしてしまおう』と内心思う。こっちは言わ ない。 DM/ティアストラ :「それは徹頭徹尾そちらの 都合。しかもおぬしが奪おうとしておるのはラ ズコレス様の宝の一部ではないか?」 ガーリン: えー、そうだったのか!   たまたま 身体に刺さっていて、 『この棘を抜いてくれない かなー』とラズコレスが思っていた とか、そう いうことはないか(笑) DM: あるかっ!   さすがにその内容は厳しい ん で こ の ま ま だ と 難 易 度 上 が っ ち ゃ い ま す が、 構いませんか?   難易度 23とか。 ガーリン: まあいいや、それで振ろう。よいし ょと。難易度 32まで成功。 DM えええ! すごい勝手なことを言われてい る気がしたのに……。 デイン: 元の技能も高いもんなあ。 DM: ううう。きっと素晴らしい弁論で窮状を 訴えたのでしょう。成功カウント 2つ。 ミカ: なら、こっちは「ラズコレスに用事があ って、それはあんたらにも言えない内容だ」と、 普通に〈はったり〉を試みます。 DM: 最初にそれを言われたら疑ったんでしょ うが、 ガーリンの説得がかなり良かったから、 聞 く耳を持ってます。で、成功したと(ミカ:や ったー) 。 みんな出目いいなあ。 成功カウント 3 ともなると彼らも「これは、本当にラズコレス 様に会わせるべき者達なのかも」と思い始めた ようです。 クアリオンも柄にかけた手を外し 「こ の珍客達はそれぞれにここを訪れる理由があり、 言を聞けばいちいちもっとも。 もしかしたら、 客 人として遇すべきなのではないですか?」とテ ィアストラに問いかけます。 ミカ: だまされてるだまされてる(笑) デイン: クアリオンにそっと「いたずらに剣を 振るうだけが乙女心に報いる術ではありません よ」と。で、 2回振って難易度 36まで成功。

(10)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 10:説得コマンドを使えば〜   元 ネ タ は ス ー パ ー ロ ボ ッ ト 大 戦 シ リ ー ズ。 味方になったとたんに hpが下がったり、 武器が弱くなってる気がするが、そこは気 にせずに。   だが、D&D 4版では重傷の敵への〈威 圧 〉 に 成 功 す る こ と で 降 伏 さ せ る こ と が で き る。 〈 威 圧 〉 に ボ ー ナ ス の 入 る パ ワ ー ( ウ ォ ー ロ ッ ク の ビ ガ イ リ ン グ・ タ ン / 欺 きの舌、など)を積極的に使って行くのも おもしろい。 DM: クアリオンの顔が少し赤らむ、成功カウ ント4つ。フェイは武器を納め、ドライアドも 爪を引きます。 「わかった、 ではあなたたちをラ ズコレス様の元に連れて行こう」 全員: おおー! DM: 皆さんの機転で、戦闘遭遇のつもりだっ た第一遭遇は丸め込まれました。お見事(コラ ム参照) 。 オルロック: よしよし、やった。 ガーリン: 話せばわかると言うことですナ。と ころでわたし今気が付いたことがありまして。 ミカ: なんです? ガーリン: キャラクターとしては大いに良かっ たと思うんですが、 プレイヤーとして思うに、 れ最終戦闘での敵の数が増えることになってま せんか。 全員: …… !? オルロック: 俺もそれについては考えた。敵の 戦力を分割して戦った方がよかったのかも知れ ない。いや、しかしクアリオンを信じよう。き っと途中で説得コマンドを使え ば ** *注 仲間になって くれるに違いない(笑) DM: さて、ティアストラとクアリオンはあな たたちを丘のてっぺんにある縦穴ではなく、中 腹の方に案内します。中腹にある窪地に来ると、 ティアストラは竜語で合言葉を唱え、幻で偽装 された横穴への入り口を開きます……。

緑竜、ラズコレス

  狭い通路がじめじめした土の中を曲がりくね って続いていた。ときどき天井から垂れ下がる 木の白い髭根が顔を撫でるたび、小さくガーリ ンは悲鳴を上げた。 「忌々しい場所ね」くるぶしまで水たまりに足 を踏み入れ、 ミカは忌々しげに呟く。 「息が詰ま りそう」 「死人狩り。アンタはさっきから何も言わない な。平気なのか?」尋ねたのはデイン。 「屍の匂いがない。土の匂いは、それだけなら 安らかな埋葬の匂いだ」白皙の死人狩りは静か に応えた。 「……広い空間にでるようだ。 備えろ」   丘の下にあったのは円環状の広い空間だった。 中央にある泥と石の柱が土と木の根の天蓋を支 えている。ドーム状の天蓋と円環の中央にある 土の柱からは、 木々の根が垂れ下がっていた。 穴 の底には黒い鏡のような水たまりがそこかしこ に広がり、妖精の姫と騎士に導かれる一行を映 し出していた。   その水鏡が、乱れた。   DM: 柱の影から、小山が現れました。その竜 はエメラルド色の鱗を持ち、身体は蔦や苔で覆 われております。竜は垂れさがる蔦の下から長 い首をもたげ、 赤い瞳であなたたちを一瞥し、 そ してデインを見据え、半ば諦念まじりに呟くの です。 「お前が、わたしの運命か……」と。 デイン :「どうやら向こうさんもこちらの事情を 察してくれているようだ」が、まずはガーリン の件を聞いてみよう。 ガーリン: うむ、皆にはまだ話しておらなんだ。 「ワシの祖先の大変立派な聖戦士がじゃ、 この竜 と戦い聖印を投げつけたところ、それが鱗に刺 さったままドラゴンは妖精界に去っていってし まったそうなんじゃよ。で、わしはその聖印を 持ち帰らんことには一族に申し訳がたたんのだ。 『というわけで、竜よ竜よ』 」 DM/ラズコレス: 「なんだ」 ガーリン :「わたしの一族の聖印を返して貰えん でしょうか。そうすれば私は一族の元に聖印を 持ち帰り、あなたとの決着については何をアレ してそこをドガチャガしますので」 DM/ラズコレス :「この聖印はすでに我がもの となって長い。おまえは我にこの宝を手放させ る代わりに何を申し出るというのか?」 ガーリン: あ。 全員: ……(沈黙) ガーリン これは困ったね。 「あー、この椅子は いかがでしょう?」 ミカ: 持ってきたのかよっ !? 技能チャレンジ   当初想定していた戦闘遭遇だが、ご覧の通りとなった。   戦 闘 を 強 行 す る と 言 う 選 択 肢 も あ っ た が、 バ ー ド を 囓 っ て い る デ イ ン( そ し て ま さ に こ う い う 時 の た め の 儀 式!) 、 無 用 な 戦 い を 極 力 避 け る と い う、 メ ッ セ ン ジ ャ ー・ オ ヴ・ ピ ー スの道をゆくガーリンにとっては、ここはある意味見せ場となるシーン。   戦 闘 主 体 の デ ル ヴ 形 式 セ ッ シ ョ ン の 紹 介 な の に、 第 一 遭 遇 が 技 能 チ ャ レ ン ジ に よ る ク リ アとなってしまったが、これもまた D& D。   そ れ に 物 語 的 に も テ ィ ア ス ト ラ お よ び ク ア リ オ ン は ラ ズ コ レ ス の 元 ま で 同 行 す る た め、 予 定 し て い た ラ ズ コ レ ス 単 独 と の 遭 遇 に、 敵 が 追 加 さ れ る 形 に な っ て し ま っ た の は ガ ー リ ンとオルロックの指摘通り。   戦 闘 遭 遇 1回 を 戦 わ ず し て ク リ ア す る こ と に よ る リ ソ ー ス 節 約 と、 ド ラ ゴ ン 戦 に お け る 敵増援との交換。これが、果たしてPC達にとって吉と出るか凶と出るか。

(11)

D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 D&D4 版、Web リプレイ 『妖侠デイン流離譚』 *注 11:(汗)   顔が見えない状況で沈黙は本当に焦るん だって! 12: グリー ドラ として   ラズコレスはウォーロックの能力も持っ ているが、そのパワーの詳細については伏 せておいた。フェイ契約のウォーロックで あると言う情報があるなら、そこから推測 して貰った方が意外性があっておもしろそ うと考えたからだ(デインとパワーが被る ので、推測が容易だろう) 。   一方でこれは個人的な判断でもある。基 本的に、判定で明らかになった情報は公開 することを前提に遊んでいるなら、恣意的 に情報を隠すことにより不満を抱くPLも いるだろう。   パワーの公開については、 『ダンジョン ・ マ ス タ ー ズ・ ガ イ ド 』 の P.26 な ど に 情 報 がある。   DM: ラズコレスはかたわらのティアストラに 言います。 「ティアストラ。 お主が連れてきたこ やつらの言葉、改めて聞けば盗人というほかな い」 (全員爆笑) 。「ドワーフというのはいつもそ うだ、竜の蓄えたものから金貨を、宝石を、さ まざまなうつくしいものをかすめ取っていきお る。まこと見苦しい、 金気臭い、 錆びじみた、 性 根の悪い、ろくでなしの肉の塊どもだ」 オルロック: 「ボキャブラリーが豊かだな」 DM: そしてラズコレスはまるで何ものかに語 りかけるように呟きます。 「暗き御方、 我を試そ うというのなら、龍と同じように古く、尊き血 を伝えるものを差し向けるべきでしたな。わた しの定めを試すというのにはあまりに貧弱、貧 相なこの定命のもの四人。   わたしが勝負するまでもあるまい。ティアス トラ、クアリオン、こやつらはわたしの乗り越 えるべき運命などではない。ただの侵入者だ!」 オルロック: 「クアリオン、 “暗き御方”とは何 ものだ?」 DM: するとティアストラが代わりに叫びます。 「“暗き御方”こそはこの丘に住まう精霊、ラズ コレス様が盟約を結んだ、 偉大なる力!」 〈魔法 学〉の判定で何かわかるかも。オルロックはク アリオンから断片的に話を聞いているので+ 2 ボーナスで。 ミカ: だめでーす。でもオルロックとデインの 値はさすが! DM: 妖精境フェイワイルドのフェイ達には夏、 緑、 冬などの妖精族があり、 そのなかに“夢、 暗 闇、黄昏”などの薄闇にまつわる妖精族がいま す。その中に『宿命の魔女』と呼ばれるアーチ フェイがおりまして、これがラズコレスの言う “暗き御方”かも知れない。と、 推測ができます。   さらに、これはデインにわかる事ですが……、 ラズコレスはこの“暗き御方”と“契約を結ん でいる”と言いました。これはデインと同じこ となのかも知れません。つまり、彼もまたフェ イと契約を結んだ、 妖しの技を使うもの、 ウォー ロック。 デイン: ドラゴンのウォーロック! ミカ: ラズコレスはラズコレスで、 “暗き御方” にデインを倒すように言われてたのかも。 ガーリン: するとつまり、コイツと交渉する事 はそもそもかなり無理であって、我々は一度に 戦う敵を増やし、集中させ、その本拠地を戦い の場に選んだという。 全員: ……(沈黙) 。 DM あ、 いや、 ほら、 その( 汗 ** *注 )なにもリソー スを消費しないで最終戦闘まで来れたというわ けで。ラズコレスは翼を広げ、配下達に命じま す。 「わたしの手を煩わせるな」 ガーリン: ひょっとしてラズコレスは最初の 1 〜 2ラウンドは様子を見てくれるのか !? DM: 確かに動きはちょっと見ようとするかも (攻撃方法を見抜きたいからね) 。または、一番 襲いかかるのに良いタイミングを計るか。 ミカ :「しかたないね。まずはオルロックの相棒 を ぶ ん 殴 り、 正 気 に 戻 っ て い た だ く と し ま す か!」

妖しの妙手!

 

その名は“霞の”デイン

  一行はラズコレスの能力を調べる。結果、ラ ズコレスのグリーン・ドラゴンとしてのパワー が判明し た ** *注 。   爪に牙、ブレス攻撃といったドラゴンおなじ み の 攻 撃 手 段 に 加 え、 気 を つ け る べ き は 誘 ル ア リ ン グ ・ グ レ ア い寄せの眼光 (マイナー・ 1ラウンド 1回の み ; 目 標 を 2マ ス 横 滑 り さ せ る )、 尾 テ イ ル ・ ス ウ ィ ー プ による薙ぎ倒し (隣接する敵が自ターンに移 動 し な か っ た 時 ; 攻 撃 し、 ダ メ ー ジ + 伏 せ 状 態) 、そして か フ ラ イ バ イ ・ ア タ ッ ク すめ飛び攻撃 ( 10マスまで飛行し、 移 動 の 任 意 の 時 点 で バ イ ト 攻 撃 を 1回 行 な う。 その目標からの機会攻撃は誘発しない)   さらに、 10レベルのウォーロックとしての能 力も持つ事がわかったが、 その パ ワ ー ま で は D M は 明 ら か に しなかった。 DM その辺は、隠し球として 楽しんでください。 イニシアチ ブをどうぞ!   第一ラウンド 30: クアリオン 28: オルロック 28: デイン 24: ラズコレス 19: ハマドライアド 14: ガーリン 12: ミカ 9: ティアストラ

参照

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