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インパクトレンチの正しい使い方

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Academic year: 2022

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(1)

インパクトレンチの正しい使い方

(大型トラック・バスのホイール脱着作業の場合)

(社)日本自動車機械工具協会 技術部会

インパクトレンチを使用する為の設備と環境

レンチ例

サージタンク

エアードライヤー

コ ン プ レ ッ サ

オイ レギータ フィルター

① コンプレッサー及び配管等のエアー環境は、エアー消費量に対して余裕をもった設備として下 さい。また、レンチを複数同時使用する場合には、取扱説明書に記載された、メーカー推奨の空 気圧、消費量を満足するようにして下さい。

※ 余裕を持った設備とは、レンチ作動中でも手元圧力がレンチの必要な圧力より低下しないよう なエアー供給設備になっていることです。

** エアー配管等からの漏れについてCO削減のため点検しましょう。

② 使用するインパクトレンチに適合した、フィルター、レギュレータ、オイラーを設置します。

③ 接続エアーホースはレンチの取扱説明書に記載された、メーカー推奨のサイズ以上のものをな るべく短く使用して下さい。

④ 作業前、作業後はフィルターや、コンプレッサータンク内の水抜きを行って下さい。

⑤ 環境によっては寒冷時、レンチの入気部、排気部が凍結してエアー通路をふさいで能力を低下 させる可能性がありますので、入気部(A)、排気部(B)の通路が凍結していないか、作業の 合間に目視チェックを行って下さい。

⑥ 各部のエアー漏れについてチェックします。(エアー漏れがあると正しい圧力が保持できませ ん)

レンチ例 (B)排気部

(A)入気部

(2)

インパクトレンチの点検と準備

●始業点検 レンチ例

① ③ 始業時には以下の点検を行い、異常があった場合使用し

ないで下さい。

① レンチ本体に損傷やひび割れがないこと。

② レンチ本体の取付けボルトにゆるみがないこと。

③ エアープラグのねじ部にゆるみがないこと。

④ エアープラグおよびエアーソケットに摩耗や損傷が ないこと。

また、内周、外周部にごみ等の付着がないこと。

⑤ アンビル先端四角部が摩耗していないこと。

(先端が摩耗したまま使用すると、ナットへの打撃力 の伝達能力が低下するだけでなく、クラッチ部全体の 摩耗が促進されます。)

摩耗してくると(A)部の面が無くなっていく

×

(A)

⑥ ソケットの四角部、六角部が摩耗していないこと。

(四角部、六角部が摩耗したまま使用すると、ナットへの打撃力の伝達能力が低下する だけでなく、クラッチ部全体の摩耗が促進されます。)

(B)

○ ×

(C)

○ ×

摩耗してくると(B)部、(C)部が丸くなってくる

※ なお、ソケットはインパクトレンチ用以外使用しないで下さい。

(インパクトレンチ用でないと破壊されることがあり事故の危険があります。)

●準備

① レギュレータ(又は手元圧力)が規定の空気圧に設定されているかチェックします。

また、作動時、空気圧が大きく低下していないかどうかレギュレータの目盛りを確認しておくこ とも重要です。

② メーカー指定のオイルを注油し、始動レバーを押して1~2秒無負荷で作動させてレンチ内にオ イルをなじませます。 レンチ例

(オイルの注油については各レンチの取扱説明書 にしたがって行ってください。)

●作業終了後

① メーカー指定のオイルを注油し、始動レバーを 押して1~2秒無負荷で作動させてレンチ内に

オイルをなじませます。(長期間使用しない場合は、特に重要です)

② レンチ本体に損傷やひび割れなど、異常がないことを確認し、収納します。

●その他

① 長期間、安定した性能、品質を維持するために、定期的にメーカーに点検を依頼してください。

② レンチの取扱説明書に従ったエアーレギュレータ圧、調整ダイヤル、締付時間等で所定の締付 力が得られているか定期的に確認してください。所定の締付力が得られていない場合はメーカ ーに点検を依頼してください。

(3)

ホイール取外し・取付け作業にあたって

●社団法人 日本自動車工業会では大型トラック・バス ホイールボルト8本締付けタイプ(JIS方式)の

「車輪脱落防止のための正しい車輪の取扱いについて」及び「新・ISO方式ホイール取扱ガイド」(以下

「自工会パンフレット」という。)で案内しています。

〇日常点検整備時の注意事項 〇定期点検整備時の注意事項 〇ホイール取付け作業時の注意事項

〇タイヤ交換等ホイールを取外して行う整備時の注意事項 〇アルミホイール、スチールホイールの履き替えについて 〇その他の注意事項

各整備においてはこれらの注意事項にしたがって作業をお願いします。

●以下のホイール取外し・取付け作業手順では、ホイール取付け時の注意事項を織り込みながらインパ クトレンチの使用方法を述べています。

ホイール取外し作業手順

レンチ例

(B)

(A)

① レンチの調整ダイヤルを、ゆるめ用の目盛に合わす(A)

調整ダイヤルはレンチの回転力を調整するもので、各レンチの 取扱説明書に従い、適切な目盛にあわせます。

② レンチの回転切換レバーをゆるめ方向に合わす(B)

回転切換レバーはレンチの回転方向を切り換えるもので、

各レンチの取扱説明書に従いナットの緩め方向に合わせます。

③ ナットにソケットを確実に装着し、始動レバーを押してナットをゆるめる

×

×

レンチはボルト軸方向と水平になるように保持し、ボルト軸と

直角方向及び軸方向(ナット方向)に力を加えないこと。

ホイール取付け作業手順と注意事項 ×

① ディスクホイール、ハブ、ホイールボルトの清掃

ディスクホイール取付け面,ホイールナットの当たり面,ハブ取付け面、ホイールボルト,ナットの 錆やゴミ、泥などを取り除きます。

※ ディスクホイール取付け面やホイールナットの当たり面,ハブ取付け面への追加塗装は 行わないでください。ホイールボルトの緩みや折損の原因となります。

② ホイールボルト、ナットのネジ部の潤滑

JIS 方式の場合ホイールボルト、ナットのネジ部,座面部

(球座面)に、エンジンオイルなどの潤滑剤を薄く塗布しま す。

※ 潤滑剤は、お車の取扱説明書に記載されている油 脂を使用してください。二硫化モリブデン入りのオイ ルやグリースなどは、絶対に使用しないでください。

過大な締付けとなり、ホイールボルト折損などの原因となります。 (JIS 方式の場合)

(4)

ISO 方式の場合は「ナットのネジ部」と「ナットとワッシャー間」にのみエンジンオイルなどの潤滑 剤を塗布します。過大な締付力となるため、ワッシャーのディスクホイール当り面(平面座)には 絶対に塗布しないでください。又、ホイールナットのナット部とワッシャー部の回転がスムースで ない場合は、ナットを交換します。

※ 潤滑剤は、お車の取扱説明書に記載 さ れ て い る 油 脂 を 使 用 し て く だ さ い 。 二硫化モリブデン入りのオイルやグリース などは、絶対に使用しないでください。過 大な締付けとなり、ホイールボルト折損な どの原因となります。

(ISO 方式の場合)

③ ホイールを取付け、ナットを手で奥まで廻しこむ

※ ナットがスムースに回転しない場合はネジ部に異常があります。異常がある場合は、

自工会パンフレットに従って交換します。

④ レンチの調整ダイヤルを締め用の目盛に合わす(A)

調整ダイヤルはレンチの回転力を調整するもので、各レンチの取扱説明書に従い、適切な 目盛にあわせます。

※ 目盛りは、規定締付けトルクより低めに設定して締付けます。

車両によって締付けトルクが違う場合がありますので、

予めお車の取扱説明書または、ラベル表示を確認してく

ださい。

⑤ レンチの回転切換レバーを締め方向に合わす(B)

(B)

回転切換レバーはレンチの回転方向を切り換えるもので、 (A)

各レンチの取扱説明書に従いナットの締め方向に合わせます。

⑥ ナットにソケットを確実に装着し、対角線順に2~3 回に分けて 締付ける。

エアー圧レギュレータの調整や締付け時間に十分注意して

荷 締めすぎないようにしてください。 重

レンチはボルト軸方向と水平になるように保持し、ボルト軸と

×

直角方向及び軸方向(ナット方向)に力を加えないこと。

×

×

(5)

※ インパクトレンチの調整ダイヤル及び締付け時間が同じでも、JIS方式とISO方 式では締付けトルクが変わって来ますので、注意が必要です。

⑦ 最後にトルクレンチにて規定のトルクで締付ける。

規定締付けトルクは、車両によって違う場合がありますので、

予めお車の取扱説明書または、ラベル表示を確認してくださ い。

※ JIS 方式ダブルタイヤの場合は、最初に内側タイヤのインナーナットを上記の方法で締付け、

次に外側タイヤのアウターナットを同様の手順で締付けます。

※ スチールホイール、アルミホイールはそれぞれ専用のホイールボルト、ナットが必要になりま す。詳しくは自工会パンフレットを参照願います。

⑧ ホイールナットの増し締め

ホイール取付け後の走行による初期なじみによって、ホイールの締付力が低下します。取付け 後、50~100km走行を目安に、ホイールナットの増し締めを行ってください。

増し締めは、自工会パンフレットにしたがって行います。

(6)

[参考資料]

(7)

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インパクトレンチの正しい使い方

(大型トラック・バスの脱着作業の場合)

平成 22 年 8 月 6 日

社団法人

日本自動車機械工具協会

技術委員会 技術部会 インパクトレンチ検討WG

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