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Expression of estrogen receptor-related protein (p29) and estradiol binding in human arthritic synovium.

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Academic year: 2021

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Expression of estrogen receptor-related

protein (p29) and estradiol binding in human

arthritic synovium.

その他の言語のタイ

トル

ヒト関節滑膜におけるエストロジェンレセプター関

連蛋白(p29)の発現およびエストラジオールの結

ヒト カンセツ カツマク ニ オケル エストロジェ

ン レセプター カンレン タンパク p29 ノ ハツゲ

ン オヨビ エストラジオール ノ ケツゴウ

著者

牛山 敏夫

発行年

1995-03-23

URL

http://hdl.handle.net/10422/2067

(2)

氏 名・(本籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与の要件 学位授与年月日 学位論文題目 牛 山 敏 夫(長野県) 博士(医学) 博士第174号 学位規則第4粂第1項該当 平成7年3月23日

Expression ofestrogen recoptor−rel8ted protoin(p29)8nd estr8diol bindingin human arthritic synovium

(ヒト関節清廉におけるエストロジェンレセプター関連蛋白(p29)の発現お よびエストラジオールの結合) 審 査 委 員  主査 教授  大久保 岩 男 副査 教授  野 田 洋 一 副査 教授  福 田 眞 輔

論 文 内 容 要 旨

[日 的] 我々は疫学調査を行い重症変形性関節症患者に子宮筋腫による子宮摘出術の既往が有意に多いことを 兄い出した。これはエストロジェンが関節疾患の病像に影響を与えていることを示唆している。これら よりエストロジェンが関節組織に直接作用しているのではないかという仮説を立てた。一方、関節の重 要な構成要素のひとっである滑膜細胞がエストロジェンの凛的器官であるという報告は世界にない。そ こで関節滑膜組織にエストロジェンレセプター(ER)が存在するか否かを免疫組織化学的に調べた。 [方 法] 1)対 象 関節手術を行った108例より滑膜組織を採取した。患者は外傷性関節炎(TA)27例、変形性関節症 (OA)36例、慢性関節リウマチ(RA)43例であった。また関節炎のないコントロールとして2例の 糖尿病性壊症による切断肢の関節滑膜を用いた。 2)ER−D5モノクローナル抗体によるER関連蛋白(p29)の免疫組織化学染色 40例(コントロール2例、TA12例、OAlO例、RA16例)の滑膜組織をカルノア固定パラフィン包 埋した。薄切切片を作製し、ER−D5キットを用い、PAP法で染色した。 3)ER−ICAモノクローナル抗体によるERの免疫組織化学染色 20例(TA4例、OA7例、RA9例)の滑膜組織より凍結切片を作製し、ホルマリン固定後ER− ICAキットを用いPAP法で染色した。 4)蛍光標識エストラジオールによる組織染色 20例(TA4例、OA7例、RA9例)の滑膜組織より凍結切片を作製し、蛍光標識エストラジオー ルを反応させ、蛍光顕微鏡で観察した。 5)抗エストラジオール血清による内因性エストラジオールの免疫組織化学染色 68例(TA13例、OA25例、RA30例)の滑膜組織はホルマリン固定パラフィン包埋し、抗エストラ ジオール血清を用いABC法で染色を行った。 6)一抗マクロファージ抗体による免疫組栽化学染色 ー55−

(3)

各滑膜組織について2種類の抗マクロファージ抗体(MAC387、HAM56)を用いてABC法で染色 した。 【結 果] 1)ER−D5モノクローナル抗体によるER関連蛋白(p29)の免疫組織化学染色 すべての症例で陽性細胞の出現を認めたが、各疾患でその染色性に差があった。滑膜増殖のないコ ントロールでは陽性細胞はわずかに存在するのみであったが、TA、OAでは滑膜の増殖している部分 で半数以上の滑膜表層細胞、問質のマクロファージ様滑膜細胞に陽性染色を認めた。RAでは増殖し ている滑膜のほぼすべての滑膜表層細胞、間質マクロファージ様滑膜細胞に陽性染色を認めた。リン パ球は染色されなかった。 2)ER−ICAモノクローナル抗体によるERの免疫組織化学染色 TA、OA、RAのどの滑膜組織においても陽性細胞は認められなかった。 3)蛍光標識エストラジオールによる組織染色 TA、OA、RAの増殖している滑膜において蛍光棲識エストラジオールによる発色を認めたが、増 殖のない平坦な滑膜では発色はなかった。 4)抗エストラジオール血清による内因性エストラジオールの免疫組織化学染色 68例中8例に陽性細胞を認めた。これらの8例は陽性細胞のない60例と比較すると、臨床検査所見 でCRPが有意に高かった。 [考 察] 以上の結果より滑膜組織、特に炎症滑膜組織ではERが存在し、また内因性エストラジオールが結合 していることがわかった。これらのERを発現している細胞は滑膜表層細胞および問質のマクロファー ジ様滑膜細胞であった。マクロファージにはERが存在し、エストロジェンはインターロイキンー1等 のサイトカイン甲分泌を促進するという報告がある。今回の研究でも内因性エストラジオールを免疫組 織化学的に検出できた症例はCRPが高く、これはインターロイキンー1がCRPを増加させている可能性 がある。これらよりエストロジェンは滑膜細胞のERを介して局所の炎症を増悪しているのではないか と考えた。 [結 論] 増殖している滑膜表層細胞および問質のマクロファージ様滑膜細胞にはERが出現している。

学位論文審査の結果の要旨

慢性関節リウマチや関節症が女性に多いことはよく知られているが、疫学調査により重症変形性関節 症患者に子宮筋腫による子宮摘出術の既往が有意に多いことを兄い出した。これはエストロジェ.ンが関 節疾患の病像に影響を与えていることを示唆している。これらよりエストロジェンが関節組織に直接作 用しているのではないかという仮説を立てた。一方、関節の重要な構成要素のひとつである滑膜細胞が エストロジェンの桂的器官であるという報告はない。そこで関節滑膜組織にエストロジェンレセプター (ER)が存在するか否かを免疫組織化学的に調べた。 実験には慢性関節リウマチや関節症患者の関節手術時I;採取したヒト関節滑膜を用いた。採取した関 節滑膜は核内ERを認識するER−lCAモノクローナル抗体、ER関連蛋白(p29)を認識するER−D5モ

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ノクローナル抗体を用いて免疫組織化学染色を行った。また、外因性エストラジオールのERに対する 結合性を蛍光標識エストラジオールによる組織染色で検討した。さらに、抗エストラジオール血清を用 いて内因性エストラジオールの局在を免疫組織化学的に調べた。上記の各染色において、同時に抗マク ロファージ抗体を用いた免疫組織化学染色も行い陽性細胞の種類についても検討した。 本研究によって以下の点が明らかにされた。 1)ER−ICAモノクローナル抗体により核内ERは関節滑膜には免疫組織化学的に検出できなかった。 2)ER−D5モノクローナル抗体の認識するER関連蛋白(p29)は増殖滑膜の主にマクロファージ様 滑膜細胞の細胞質に発現していた。 3)蛍光標識エストラジオールはマクロファージ様滑膜細胞が多く存在する増殖滑膜の細胞質および核 の一部に結合を認めた。 4)抗エストラジオール血清による内因性エストラジオールの染色ではマクロファージ様滑膜細胞が多 く存在する増殖滑膜の細胞質にその局在を認めた。また、陽性細胞のあった症例は臨床検査所見で CRPが有意に高かった。 以上の結果、即ちヒト関節滑膜において、ERが存在する組紛このみ存在するp29が発現していること、 外因性エストラジオールの結合を認めること、さらに内因性エストラジオールの局在を認めることによ り、ヒト関節滑膜、特に増殖滑膜にはERが存在すると考えた。また、ER陽性滑膜細胞へのエストロジェ ンの結合は局所の炎症に影響を与えることを示唆した。 本論文は、エストロジェンの関節滑膜への直接作用を示した興味あるものであり、博士(医学)の学 位に値すると評価された。

参照

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