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狂言装束の構成( 第1報 ) : 大名の装束

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(1)

狂言装束の構成(第1報)

     大 名 の 装 束 一

中 野 愼 子

 は じ め に  狂言装束については、染織、意匠、文様や扮装に関する文献や研究を見聞する。しかし、 被服構成の立場からは、時代衣装についてはすでに栗原弘・河村まち子氏の『時代衣装の縫 い方』に見られるが、狂言装束に関しては、近年、井尻登喜子氏らの「狂言装束の制作」の 中で厚板の制作過程の報告があるのみで、現在上演時に着用している装束の調査報告は寡聞 にして知らない。  この度、大蔵流の狂言装束を実見する機会を得た。ここに、実見した狂言装束の仕立て上 がり寸法や縫製技法などを分析し記録する。狂言装束は時代により、流儀によって出入りが ある。  本研究では、上演に当たりそれぞれの役割に合わせて用意される装束組を単位として調査 を行う。本稿では、大名狂言の中で演じられる大名の装束として、着付「紅白段聚斗目」・ 上着「素抱」について報告する。

 調査方法

仕立て上がり寸法:和服の名称、寸法を参考にして、メートル尺で測定し、鯨尺に換算した。 形態と名称:装束の前と後の形態を図示し、各部の名称を記した。 裁   断:実物の布幅をもとに、和裁の裁ち方を参考にして考察した。 標つけ:和裁の標つけ方法に準じた。 縫製方法:和裁の縫い方手順に従い、二分の一縮尺で縫製し、記録した。

 大名装束

1.紅白段畏斗目  慰斗目には、柄によって段慰斗目・縞慰斗目・無地一斗目がある。段慰斗目は、大名や果 報者などが用いる。段の幅は大・中・小があって、大弐は大名用である。布地は、経を生糸、 緯は練糸で織った小袖である。

(2)

       狂言装束の構成(第1報)  1一ユ.形態と仕立て上がり寸法  形態は、前と後を図示し、測った部位と名称を図1に示した。  図1のように、基本的には現在の和服と同じような形である。男物長着と比べると、前下 がり寸法が多く、野手と合棲幅が4cm程度広く、褄先が鋭角であるところが異なる。  仕立て上がり寸法は表1の通りである。 後 桁 丈

唖 爪 脚肩 幅一→ 懸 袖付け

身丈 ←後 幅→ 前下がり 前 ・し 葦習 一袖 幅→ 袖・ 艨D

触噂 含曜幅 }衿 下一   前 幅噌 カ 幅ヶ 下袖口⊥ 図1.形態と名称

 1−2.裁断

 表布は紅白段に織られているので、柄合わせが必要である。前後とも身頃肩山と袖山に紅 段が来るように織られているので、身頃を基準にして袖・柾・衿の横段が合うように裁つ。 こうした柄合わせが事前に行われているので、表布の裁ち方は省く。裏布の裁ち方は図2の ように袖・身頃・柾・衿を裁断する。

(3)

中野愼子

・60潤h・・60潤h・

/155

潤f59

159\

窒P55、

/143      143 2 − 市田ネ 口袖     1 辮g項  前身項 @   陰。,5     1 O身項  後身項 @   Do.5 柾  21 柾

N2ノ≧ノ

勿 衿 髪

125ノ賢125フ

図2.裏布の裁ち方 袖丈×4+(後身丈+前身丈)×2+二丈×2=総丈

60×4+ (155十159) ×2+143×2=1154cm

表1.仕立て上がり寸法 名  称 実測寸法(cm) 鯨尺換算寸法 袖  丈 57.0 1尺5寸 袖  口 27.3 7寸2分 袖  付 57.0 1尺5寸 袖  幅 34.2 9寸 挟丸み 3.8 1寸 身  丈 152.0 4尺 桁  丈 68.4 1尺8寸 衿肩あき 9.5 2寸5分 肩  幅 34.2 9寸 後  幅 34.2 9寸 前  幅 30.3 8寸 裡下がり 19.0 5寸 衿  下 48.2 1尺2寸7分 柾  幅 20.0 5寸3分 合褄幅 19.o 5寸 衿  幅 16.0 4寸2分 前下がり 5.7 1寸5分 肩幅+きせ1 1−3. 標っけ 標っけは図3に示した。 一般的な和裁の方法に準じる。       袖

/57\惇

黍l11二互{ll}ヨ

身 丈 衿肩あき   一      ±一一一一

一K−

  26        前身項 19/X一 一  一  一  一  一  一  一  一 山下がり 一一『

I

前幅+きせ、     1     3. 実測狂丈 前下がり

タ /妊丈\

・緊ミーく=星こ藁遜惹

\衿付け寸法/\衿下砧 衿肩あき任下がり  衿付け寸法 衿幅+きせ[ ___

前下がり 衿 袖口寸法+0.3   27.3 1 27 7 合標 裏袖 9 袖丈 合標 図3.標つけ

(4)

       狂言装束の構成(第1報)  1−4.縫製方法  ○袖  表袖と裏袖の袖口を縫い合わせる。裏袖側に0。2cmのきせをかけて折り、表に返し毛抜き 合わせにして、しっけをかける。袖口あき止まりに四つ留めをする。四つ留めの順序は表内 袖から針を出し、裏内袖、二塁袖の山をすくい、表外袖を縦に小さくすくって表内袖に戻り 二重結びにする。  袖口下7cm程度は裏表別々に縫う。この部分の外船縫い代をそれぞれ斜めに折り閉じ合 わせ、それより下は袖底の合標まで四つ縫いをする。合標からは裏表別々に縫う。きせをか けて弾棋側に折り、挟の丸を縫い縮あ形を整え表に返し、しっけをかけておく。袖幅に0.2 cmのきせを加えて、袖幅の標をする。  ○身頃  後身頃は表後身頃の裾と裏後身頃の裾を中表に合わせて標どおりに縫う。O.4cmのきせを かけ、裏身頃側に折る。表に返し毛抜き合わせにして、しっけをかける。前身頃・裡の裾も 後身頃と同様にする。背縫いは右後身頃を左後身頃ではさみ四つ縫いにする。判子から上5 cm程度は、表裏別々に縫う。0.2cmのきせをかけ表身頃側に折る。脇縫いは表と裏の前身頃 で後身頃をはさんで四つ縫いにする。裾口から上5cm程度は表裏別々に縫う。0.2cmのきせ をかけ前身頃側に折る。  ○袖つけ  表の袖つけをする。表袖山と表身頃の肩山を中表に合わせ、柚っけの四つ留めをする。四 つ留めの順序は紺碧柚から針を出し、表前身頃、表後身頃、表外袖の順に針を出し二重結び にする。表袖つけは、表袖と表身頃を合わせ袖章から縫い、縫い代にO.2cmのきせをかけて 袖側に折る。次に裏の袖つけの留をする。裏袖側の四つ留めは、裏内袖、裏前身頃、裏後身 頃、裏外周の順にすくって結び、ひき続きに袖と身頃を縫い合せ、縫い代は表と同様に折る。  ○裡っけ  表柾と裏柾で前身頃をはさみ、四つ縫いにする。裾口は背縫いと同様に表裏別々に縫う。  0.2cmのきせをかけて縫い代は任側に折る。  ○二つけ  表裏の衿で身頃をはさみ、四つ縫いで衿を縫いつける。0.2cmのきせをかけて縫い代は表 衿側に折る。衿先は四つ留あをする。四つ留めの順序は表衿から針を出し、衿下の表裏、裏 衿をすくい、表衿に戻って二重結びにする。衿先は留めより0.4cm奥を縫い合わせ、 O.4cm のきせをかけて縫い代は裏衿側に折る。表裏の衿幅を標どうりに折り、毛抜き合わせにして くける。  男物袷長着では、袖口・裾にふきを出して仕立てられているが、紅白段慰斗目では袖口・ 裾とも毛抜き合わせ仕立てである。

(5)

      中 野 愼 子 H.素   抱  大名や果報者の着る狂言装束を代表する衣装である。麻地の上下一対の単衣。上着は大袖 で五つ紋があり、下着は長袴で腰板に紋をつける。文様は上下同じものを染め抜いてあり、 デザインは大胆なものが多く用いられる。 ll A 上着 A−1.形態と仕立て上がり寸法 前レ・衿幅 / ’∠ \ → ㌧ 、 袖 写5

ll

付 : ← ﹂ 1眉) :﹁1 (耳) 前 :: 衿 前 奥 端 袖 : 身 1 身 丈 1:: 頃 袖 袖 あ止 : きま : り 1 1 : 一 1 、ド マ : ’ 衿下ノ ノ剛遇 幅\ 後 / \ ︵老 )      一

@ あ止

@ きま @  り   聖  、  〆 ワ肩あき @  、 辮g丈

\肩幅/

i珍

@  後

@  身

@  項

@/後 幅\

\奥袖幅/

@     、 黶@  奥

@  袖

@  1

 \端袖幅/

E珍

@端

@柚

1

1

図4.形態と名称

(6)

表2、仕立て上がり寸法 狂言装束の構成(第1報)         A−2.裁断 名  称 実測寸法(㎝) 鯨尺換算寸法 袖  丈 76.0 2尺 袖  口 76.0 2尺 袖  付 22.8 6寸 端袖幅 31.5 8寸3分 奥袖幅 32.5 8寸5分 後身丈 80.5 2尺1寸2分 前身丈 90.5 2尺3寸8分 衿肩あき 10.0 2寸6分 肩  幅 33.0 8寸7分 後  幅 32.6 8寸6分 前  幅 22.0 5寸8分 衿  幅 3.8 1寸 衿  下 15.0 4寸 36  79   〃 ^ ¥ \/ ¥: ”       〃       〃      ノ’       〃      ’ノ

@    ¥

¥: \

/6\

 1 [ 袖  ト [ 袖  1怐@袖  1 怐@袖¢ 84 L .94 L .94 L .84 後  前 身頃  身頃  19  衿 前  後 身頃 身頃 袖丈×8+(後丈+前丈)×2=総丈

79×8+ (84十94) ×2=988

       図5,裁ち方 A−3.標っけ     袖口側

    袖丈

端袖幅+きせ 端  袖 端i由つけ倶iJ 1.3        II

・一奥袖あき止

笹つLJ 1   袖つけ  t  I一 目1肩幅+きせ 後身項 肩

蓉   後身丈

 後幅+きせ r=一=一一X

寸111

衿幅x2 :::: p::::;: 背縫い 1 止まり 袖つけ 後身項 ∠一

   翻最二ニニニ7

前身項 前幅+きせ1

1[ 二つけ 止まり 図6.標っけ

(7)

      中 野 愼 子  A−4.縫製方法  ○袖  袖口は三つ折りにして、糊(布のり)で接着する。端袖と奥袖を中表にして縫い合わせ、き せをかけ、縫い代は端袖側に折る。袖底はあき止まりまで袋縫いをする。  ○身頃  背縫いをする。  身頃に配布をつける。縫い代はきせをかけ衿側に折り、衿幅3.8cmの出来上りに折る。 衿先も出来上り丈に折ってくける。  袖をつける。身頃袖つけと奥袖の袖つけを中表に合わせて縫い、縫い代はきせをかけ袖側に 折る。脇・裾・衿下、および袖下の縫い代の始末をする。縫い代は裏側に三つ折りにする。裾 の角は額縁に折り糊で接着する。奥袖底は、あき止まりまで三つ折りにして星止めをしておく。 (図7)  素抱の仕立ては袖口、袖下、身頃脇、裾などの縫い代の始末は三つ折りにし、糊で接着する。  前身頃には、飾り紐として長さ76cm、幅3.5cmの絹布、または鹿皮の紐をつける。 剛 /

丙 :       l 戟@      l

端袖

l       l 戟@ 奥   1 F:  袖 前身頃

o

1  Ω 企 畏 :  畏 畏 )   )F: ) :1  三つ折り 1   星止め1 T一一一一一一 }冒 1 一 袋縫い 止あ ワきり i 望

’額縁 後 ロココ コ コ   コ コココ コ ココ コ コ ト   ふ       ロ コ コ ロ ロ し        一        りぬ   奥袖︵裏︶    折止.        つ星        三 あき  止まり   額縁 後身頃︵裏︶ 背縫い 端袖︵裏︶ 袋縫い

擁 部分は三つ折りにして糊(布のり)で接着

      図7.糊で接着する部位

(8)

狂言装束の構成(第1報) 皿B 下着[長袴] B−1.形態と仕立て上がり寸法

 前

前紐付幅 相 引 脇幅 紐下 一の漿

二の髪 前紐  笹襲 脇幅

 後

腰板幅(上) 、 一  ρ

々一沸附菱

/\腰幅ハ前紐 後

’↑後幅︵左︶↓

後襲

投  鳳↑臨㈲↓

紐相引

図8.形態と名称 B−2.裁断 36

170\

/170\

/162\ /162\ /162\

/162

 120/ ’ 、 252227 、 !  、 ㌔前 紐‘ 9 ” 棺

竪 署

/6\

後 布 後 布 前 布 前 布 脇 布 脇 布 ) 〃 )後紐1後紐 (後丈+前丈+脇布丈)×2+紐丈+腰布=総丈 (1 70十162十16 2) × 2 十1 67十 2 7 =1182cm 図9.裁ち方

(9)

中野 愼子 表3.仕立て上がり寸法 B−2.裁断 名 称 実測寸法(cm) 鯨尺換算寸法 紐  下 154.0 4尺 相  引 107.0 2尺8寸 後  幅(右) 26.0 6寸8分 後  幅(左) 30.0 7寸6分 腰  幅 25.0 6寸6分 脇  幅 15.5 4寸 前紐付幅 31.0 8寸2分 笹襲幅 4.0 1寸 後紐幅 3.0 8分 後紐丈 70.0 1尺8寸 前日幅 3.0 8分 前紐丈 163.4 4尺3寸 腰板幅(上) 17.5 4寸6分 腰板幅(下) 25.0 6寸6分 腰板の高さ 9.0 2寸4分 附菱の幅 9.2 2・†4分 附菱の高さ 6.0 1寸6分 相引107 36       ツ      

解投1 後布  覆i

鞭_一.一一。。㈲.一一一一_三

十’4一一一一一一一襲 山(左)一一一一一一一一十 後 幅 左 1.8 1.5

 51

 駆上

 22’ X89

福つけ    已下    相引107 36       ⑦

9篠第ヲ瀟一一一冨都一属1

餅・一腿一一(一期山)一一一一一」畔

    +一一一一一一(二の嚢山)一一一一一一+ 1,8 1.5 36

布卜・膀 ﹄剛蜘フ

 巾・櫛

  ヲ

  =\ 一 =上 一 =跨

﹁樫

1,8 25 25

酒U

一23福一 辱囲犀 左脇の前 紐下 154 図10.標っけ 重ね幅4㎝ 右脚のみ 標す  B−4.縫製方法  O後の投  後布の投を裏側へ三つ折りにし、相引止まりまで2cm間隔でくける。(図11)  ○笹嚢  笹嚢の標っけ④・◎の標を裏へ折り、さらに◎・④を裏に折り、㊤を◎に折り合わせ、④ と結んで笹襲の形を整える。(図12一(1))表側笹襲の折り山より0.2cm外側を二目落としで とじる。(図12一(2))縫い代は笹銀側に倒し、紐つけより16cm下から3cm間隔で笹壁の裏 側でとじておく。(図12一(3))  ○二布と表布の接ぎ合わせ  二布と前布を中表にして縫う。縫い代は前布側に折る。  ○前後股上縫い  前の股上を中表にして縫い合わせ、縫い代は左脚側に折る。後の股上を中表にして縫い合 わせる。

(10)

       狂言装束の構成(第1報)  ○福つけ  後棺は身頃棺つけ位置に禰布を中表に合わせて縫う。前福つけは身頃棺つけ縫い代を裏側 に折る。福布も縫い代を裏側に折り、折り山を合わせて裏側から0.2cmの縫い代で縫い合わ せる。四隅に留めをしておく。(図11)  ○裾の始末  後布、脇布、および前号の裾を幅1cmの三つ折りにして、三つ折りぐけをする。相引か ら5cmはくけ残す。  ○襲取り  後唄は後の右脚の襲山を折り、左脚の襲山標に重ねる。後中心の襲は図11のように折る。 裾は逆襲山、右襲山に合わせて裾まで折り、しっけをかけておく。  前輿は右脚重ね幅の山を折り、しっけで押さえる。三の壁山の標を股上の縫い目に合わせ る。股下も同じように縫い目を合わせて中心を定あしっけをかけておく。寄せ嚢の幅を紐の 下で一の嚢、この襲を4cmとし図13のように襲を取り、裾で襲幅8cmとして嚢を取りしっ けで押さえておく。  ○相引縫い  前後の相引を中表に合わせて縫う。縫い代は前側に倒す。縫い止まりにかんぬき留めをす る。  ○股下縫い  前後の右脚、および左脚の股下縫い代を裏側に折り、折り山を合わせて表から0.2cmのと ころを縫い合わせる。  ○後嚢のとじ  後嚢山より0.5cm内側に、裏からふところ襲を除いて腰替から30cmの間を二目落としでと じる。  ○前紐つくり  紐布を接ぎ合わせる。木綿の芯を紐幅の2倍に裁ち紐布に入れる。両端を縫い、紐の中心 を31cm残して針目1cmで紐をくける。  ○前紐つけ  紐下標のところを脇でO.5cm上げ、縫い糸で仮とじをする。  紐の中心を子離中心に合わせ、紐をっけ裏側をくける。  ○後腰立て  腰布は丈を二分の一の13.5cm、幅を30cmに表腰布と裏腰布を裁つ。腰板は図14の寸法で 裁断する。

(11)

子 愼 野 中 中心 け位置 一

4一

一 ら 一 紐つ 4、04.0 4.0 3.63.6 4.O4.04.0 三 二 一 の の の襲 襲 蟹 図13.前嚢のとり方 後中心

 投

   Oつ折り・・て㎞間隔・くけ・蔑、

耳縫い目㎞  ハ福

 西略儀−﹂∼−−−ノ該ノ

      裏

  

@ 

@ 撚

、ゲ醗

 ㍉ 四隅は留めをする 前中心 図11.後の投・棺つけ方・襲の取り方 ㊥ ㊥

 ︵裏︶        ⑧

舳  縫・しろを押さえ止める

耳”〃卜−

㎞外側を二・落・で・・鉦 相引留  ・       4      、 、  む       へ し   も          も       ヘ   ーーーいい串㎏ーーー④

−倉、・一

風、      表笹嚢の折り山    ⑧ ◎   ︵表︶ ◎

TlII

㊧ 一の襲 ︵表︶ ⑳ (1) ◎45−⋮,,,,,口UUU口U堀m襯h㌔㍉藺引 ◎げ−一−,馳駈UU∼∼し−亀馳−−一

過一−L暇−−沸

図12.笹嚢の縫い方 笹嚢の標

(12)

       狂言装束の構成(第1報)  裏腰布と附菱を、布の周囲に糊をつけて生半紙にはり裏打ちをする。(図15)  附菱布は図16一①の大きさに裁ち、図16一①・②・③・④のように折る。腰板に表腰布を 貼る。上部は腰板裏側、下部は表側に糊をつけ、中央を合わせて貼る。(図17一①)左右は 図17一②のように折って貼る。  附菱をつける。出来上がり附菱の寸法を表腰に標し、折った附菱を標に合わせておく。 附菱の下側に糊を附、腰板裏側に貼る。(図18) / 17.5 \ 9

\腰板幅25/

高さ 9

o

表腰布(裏):

 i

 : 腰板(裏) 図14.腰板の裁ち方 裏  田

図15.裏腰布と附菱布の裏打ち 生半紙 。 2v一 13

e

10 口 隔27イ    ロ イ/ 2 5 Fri @  : 腰板(裏) 図17.表腰の貼り方     :   表腰布(表)     i 附菱

@o

ノ、   イ

i

i

二:

  @

  ハL

5 o.li    i       (ハ)の角を0.4cm   二  ずらして斜めに折る 貼った形         糊をつけて貼る  図18.附菱のっけ方 図16.附石の裁ち方・折り方

(13)

       中 野 愼 子 ○後紐っけ 後紐は前紐と同じように芯を入れてくける。つけ端から10cmはくけ残しておく。 後紐に切り込み2cmを入れ、腰板をはさみ手前から腰板折り山を二度すくい二重結びに して留める。(図19一①)紐を下方に折り返し、紐で表腰を包み図19一②のように表側のみ とじつけ、裏側をはなしておく。

   o

       @

     後_一一一一一一一一一

     紐      人      折      り      山      の      画 図19.後紐のっけ方  ○腰板のつけ方  後布は腰つけ標より少し上をとじておく。腰つけ標に表腰を当て、中央と両端に標をつけ る。腰っけ標に裏腰布の下幅の折り山を裏から当て、0.2cm内側をとじつける。腰板を腰っ け標に合わせ、附菱を下げてまち針を打つ。図20一①腰っけの留めを図20一②の順序で行う。 留あの針を紐に出し、くけ残しをくける。裏腰の折り込みを紐の中に入れ、表側と同様に留 めておく。縫い糸2本撚りで、裏腰の右端から図20一③に示す順序で、表には小針にしてと じる。1∼4と8∼11は附菱の幅の中に入れる。5の針は附菱の高さのところで腰板の裏面 から斜めに針を出し、附菱の角を裏から小針にすくい腰布に戻って6、7ととじる。左8∼ 13は右半分と同じ手1順でとじる。14は最初紐山を通し、表腰に針を出し、附菱を小針で縦に すくって裏に出し、裏腰を斜めに通して針を抜く。15は14と同じように留める。後腰布も上 部に糊をっけ図20一④のように腰板裏側にしっかりと糊で貼りつける。

  o

        腰 板       人 ②

麟、\

一、一一一一一.ノ/紐︵裏︶ / ・一一一一一一一一一一 留め ①裏腰から針を出し、②投③附菱 の折り山をすくい、④紐の表側 ⑤紐の裏側をすくい、⑥裏腰に戻っ て結ぶ

(14)

狂言装束の構成(第1報) 0.3控える @ 12  15   人 表 腰 16

五罫

@ 15 裏腰布 14 11g’〈i6=ti=i5=一一t−6”4−3−2/’i 裏 腰 図20.腰板のつけ方

おわりに

 狂言研究は、文学・伝統芸能としての研究が主流をなしてきた。装束に関しては、意匠を 中心として研究がすすめられてきた。この度、大和座主宰 安東伸元先生のご指導と大和座 狂言事務所のご協力を得て狂言衣装を被服構成の立場から実測調査を行うことが出来た。こ こに深謝致す次第です。今後、継続していく所存ですので、何かとご教示のほど宜しくお願 いします。

参考文献

1)栗原 弘・河村まち子:『時代衣装の縫い方一復元品を中心とした日本伝統衣服の構成  技法一』源流社(S.59) 2)切畑 健:『狂言の装束』京都書院(1993) 3)古川 久・小林 責・荻原達子:『狂言辞典(事項編)』東京堂出版(S.51) 4)権藤芳一:「狂言入門」淡交社(1996) 5)増田正造:「狂言の装束」(「染織の美」14号)京都書院(S.56) 6)井尻登喜子・森田雅子・山本裕香・横川公子:「狂言の装束の制作」(「武庫川女子大学  紀要(人文・社会科学編)」第43巻)武庫川女子大学(H.8) 7)土井幸代:「和裁」同文書院(S.63)

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